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学 会
〔東女医大誌 第64巻 第2号頁179∼181平成6年2月〕
東京女子医科大学学会第297回例会
日時 平成6年2月17日(木)午後4時∼6時
会場 東京女子医科大学 弥生記念講堂
司会 幹事 永井 厚志
挨拶 会長 吉岡 守正
第6回山川寿子研究奨励金授与式
選考経過 選考委員 村木 篁
奨励金授与 学長 吉岡 守正
1。冠動脈疾患に対する新しいカテーテル治療法の有用性の検討 (循環器内科学) 住吉 徹哉
2.てんかん発作の神経生理学的解析
一ミオクロニー発作,脱力発作のコンピューター解析一 (小児科学) 小国 弘量
3.法中毒学的試料(薬毒物乱用後の試料)に対するDNA解析の応用 (法医学) 澤口 聡子
4.記憶の分子機構の解析
長期増強(LTP)とキナーゼ活性の変化 (生化学) 山口 知子
第2回佐竹高子研究奨励金授与式
選考経過 選考委員 田村 敦子
奨励金授与 学長 吉岡 守正
1.進行性筋ジストロフィーの臨床像と分子病理との関連の解析 (小児科学) 斎藤加代子
2.接着分子欠損突然変異体の胚中枢ニューロンにおける軸索走行異常の検討
(第一生理学) 小松 明
3.B細胞におけるスーパー抗原の研究 (膠原病リウマチ痛風センター) 箱田 雅之
第5回山川寿子研究奨励金受賞者研究発表 座長 薬理学教授 村木 篁
1,Mec−3転写制御因子のニューロン分化決定における役割の解析 (第二生理学) 三谷 昌平
2.腎糸球体内皮細胞におけるVascular Permeability Factor(VPF)の発現
およびメサンギウム細胞によるその発現の調節機構の解明 (第四内科学) 内田 啓子
3.ヒトT細胞におけるクラスIIMHC分子の意義について (神経内科学) 太田 宏平
4.吸入酸素濃度と微小循環動態 (麻酔科学) 小森万希子
第1回佐竹高子研究奨励金受賞者研究発表 座長 精神医学教授 田村 敦子
1.ヒト型モノクローナル抗体による悪性腫瘍の画像診断と治療に関する基礎的研究
(放射線医学) 日下部きよ子
2.腫瘍中のインスリン様成長因子(IGF)およびIGF結合蛋白の異常に関する検討
(第二内科学) 肥塚 直美
第5回山川寿子研究奨励金受賞者研究発表
1.Mec・3転写制御因子のニューロン分化決定にお
ける役割の解析
(第二生理学) 三谷 昌平
神経系は多種類の神経細胞の線維からなる,複雑な
神経回路網によって構成されている.神経系が正確に
発達してくるメカニズムについては未知の部分が多
い.この問題へのアプローチとして,線虫という単純
な神経系を持つ動物をモデルとして,神経細胞種の多
様性を司る分子メカニズムの解明を試みている.特に,
線虫の機械刺激受容ニューロンの分化決定に着目し,
この現象に関与する遺伝子の同定と,それらの問の相
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互作用を解析してきた.本研究では,最も中心的役割
を演じていると思われる忽εひ3転写因子の発現パター
ンの変化を指標にして,我々が今まで同定してきた因
子と〃1θひ3因子との相互作用を明らかにした.勉66−3
遺伝子は,上流遺伝子,幾つかの分化協同因子および
それ自身により転写活性化又は抑制を受けることによ
り,特異的下流遺伝子を活性化している。また,幾つ
かの分化協同因子は掘θ6−3因子の発現には影響せず,
恐らく,源60−3因子とともに下流の一群の特異的最終
分化産物を転写活性化している.
2.腎糸球体内皮細胞におけるVascular Permea・
bili尊Factor(VPF)の発現とその調節機構の解明
(第四内科学) 内田 啓子
Vascular permeability factor(VPF)は,1990年
に腫瘍細胞の培養上清中より単離された」血管内皮細胞
に対する増殖因子で,ヒスタミンの5,000倍に相当する
血管透過性充進作用を持つ.今回我々は,培養牛糸球
体内皮細胞(以下GEN)におけるVPFの発現を
ribonuclease protection assay(RPA)およびWestern
blottingにて検討し,さらにその発現に対するprotein
kinase C(PKC)の関与の有無を重ねて検討した.
GENはVPFをmRNAおよびたんぽくレベルで
発現しており,さらに自ら産生した増殖因子に対して
反応したことをthymidineのuptakeにて確認した.
またその発現はPKCの賦活剤であるTPAの刺激に
より増加し,PKCの抑制剤のひとつであるH−7により
一部抑制された.
以上よりVPFはGENのautocrine, paracrine fac・
torであり,その発現はPKCにより調節されているこ
とが示唆された.
3.ヒトT細胞におけるクラスIIMHC分子の意義
について一特にその抗原提示能について一
(神経内科学) 太田 宏平
抗原提示はマクロファージなど抗原提示細胞
(APC)の重要な機能で平め一丁細胞ぺめ抗原ジグナル
の伝達の始まりである.最近,ヒト末梢血より自己抗
原であるミエリン塩基性蛋白特異的T細胞株を作製
する過程で,MHC class II陽性T細胞が抗原を提示
しうる現象を認め,その機構について検討した.T細
胞による抗原提示はIL2産生,[3H]一サイミジンの取
り込み,増加細胞数算定の各段階で検討すると,それ
ぞれに有効な応答を示し,抗原刺激は伝達されていた.
しかし,MHC class II陽性T細胞により抗原提示を
受けたT細胞は次回の抗原刺激が通常のAPCを使用
した場合でも増殖反応を示さず,不応状態が誘導され
た.さらに抗原刺激後のT細胞のIL2の産生は持続せ
ず,外来性のIL−2添加でT細胞の増殖は補正され,不
応性との関連が示唆された.また,このT細胞相互の
抗原提示は自己抗原に対する免疫制御系で重要な役割
を果たしている可能性がある.
4.吸入酸素濃度と微小循環動態
(麻酔科学・*基礎循環器科) 小森万希子
高田 勝美・中田 智子・塩谷 雅子
田口 晶子・鈴木 英弘・菅原 基晃*
目的:未熟児網膜症等において吸入酸素濃度が血管
た与える影響が問題視されてきた.吸入酸素濃度を変
化させて,酸素が微小循環に与える影響を観察した.
方法:耳介にアクリル樹脂性透明窓(rabbit ear
chamber)を装着した家兎36羽を用いた.血管径20∼50
μmの細動脈を選び,顕微鏡の倍率を100として,1/
10,000秒目シャッター速度のビデオカメラで観察し
た.吸入酸素濃:度を30%(n=11),50%(n=7),70%
・(n=8),100%(n=10)に変化させて細動脈の循環動
態に及ぼす影響を観察した.空気吸入を行った後に各
吸入濃度に変化させ,それぞれ,空気吸入時の細動脈
の血管径,血流速度,血流量を100%とし,各濃度吸入
時の変化と比較した.有意差検定は,Student・t−testで
行った.結果:①血管径は,30%酸素吸入時には93%
に減少し,50,70,100%酸素吸入時にはそれぞれ85,
82,78%に減少した.②血流速度,血流量も吸入酸素
濃度を高くすると,有意に減少した.
第1回佐竹高子研究奨励金受賞者研究発表
1.ヒト型モノクローナル抗体による悪性腫瘍の画
像診断と治療に関する基礎的研究
(放射線医学) 日下部きよ子
モノクローナル抗体(MoAb)は特異性が高く,ラジ
オアイソトープ(RDで標識して体内に投与すると,
各々の悪性腫瘍の拡がりを画像化でぎる可能性があ
る.欧米では悪性黒色腫,大腸癌,悪性リンパ下等で
臨床応用されているが,いずれのMoAbもマウス由来
であり,ヒトに投与すると過敏反応が生じる可能性が
ある.我々は肺癌患者のリンパ節とバーキットリンパ
腫の細胞を融合して得たヒトモノクローナル抗肺癌抗
体であるHB4C5について,ヒト肺癌移植マウスを用
いて画像診断用薬剤としての有効性を基礎的に検討し
た.更にHB4C5(lgM)の糖鎖を処理(deglycosylaion)
して投与し,腫瘍集積性の増強効果を観察した.その
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