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<論文>わが国看護部門のマネジメントに関する基礎的考察 : 採用・教育・課題を中心に 利用統計を見る

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(1)

的考察 : 採用・教育・課題を中心に

著者

大坪 宏至

著者別名

Ohtsubo Hiroshi

雑誌名

経営論集

52

ページ

15-44

発行年

2000-11-30

URL

http://id.nii.ac.jp/1060/00005559/

Creative Commons : 表示 - 非営利 - 改変禁止 http://creativecommons.org/licenses/by-nc-nd/3.0/deed.ja

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わが国看護部門のマネジメントに関する基礎的考察

――採用 ・教育・課題を中心に――

大 坪 宏 至

はじめに Ⅰ.採用 Ⅱ.看護教育パターン Ⅲ.看護教育事例 Ⅳ.看護部門の課題 おわりに

はじめに

 わが国病院における医療サービスの提供では、看護婦の存在が非常に重要である。看護サービス は患者の予後にも多大な影響を及ぼすものである。  看護サービスの質を向上させるためには、看護婦の人材を確保し、看護教育を推進しなければな らない。病院組織としては、看護部門のマネジメントを考えなければならないのである。  本稿では、わが国病院における看護婦の採用状況について、現状はどのようであるのかを明らか にしたい。次に、看護教育を取り挙げ、看護教育の類型化を試みたい。しかし、規模も違う全病院 に共通する看護教育というものはあり得ないであろう。そこで、いくつかの病院における看護教育 の取り組み方を、看護教育事例として紹介しながら、有効な教育方法のあり方について、若干の考 察を加えることとする。  また、看護部門がどのような課題を抱えているのかについても明らかにしていきたい。

Ⅰ.採用

 1997年度の看護婦の採用状況について、日本看護協会では1997年10月に調査を実施している1) ここではこの調査結果に基づいて、採用状況を明らかにしたい。  まず、1997年度の新規採用の有無であるが、新規採用は92.3%(3,597病院中、3,352病院)の病 院であった。新卒者の採用については2,637病院(73.3%)で行われている。新規採用なしの病院 が多かったのは、設置主体別には、国(厚生省)で28病院、都道府県・市町村で54病院となってい る(表Ⅰ−1を参照。)

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表Ⅰ−1 97年度(6月末まで)看護要員新規採用の有無・病院設置主体 (%) 回答病院数 新規採用あり (再掲)新卒者 の採用あり■ 新規採用なし 無回答 計 3,597( 100.0) 3,352( 93.2) 2,637( 73.3) 150( 4.2) 95( 2.6) 国(厚生省) 160 ( 100.0) 128( 80.0) 83( 51.9) 28( 17.5) 4( 2.5) 国(その他) 116 ( 100.0) 108 ( 93.1) 92 ( 79.3) 7 ( 6.0) 1 ( 0.9) 都道府県・市町村 678 ( 100.0) 583 ( 86.0) 477 ( 70.4) 54 ( 8.0) 41 ( 6.0) 日 赤 75 ( 100.0) 75( 100.0) 72( 96.0) −( −) −( −) 済生会 55 ( 100.0) 51 ( 92.7) 50 ( 90.9) 1 ( 1.8) 3 ( 5.5) 厚生連 81 ( 100.0) 80 ( 98.8) 79 ( 97.5) − ( −) 1 ( 1.2) 国民健康保険団体連合会 16( 100.0) 13( 81.2) 7( 43.8) 2( 12.5) 1( 6.3) 社会保険関係団体 84 ( 100.0) 81 ( 96.4) 79 ( 94.0) 1 ( 1.2) 2 ( 2.4) 公益法人 158 ( 100.0) 154 ( 97.5) 136 ( 86.1) 3 ( 1.9) 1 ( 0.6) 医療法人 1,600( 100.0) 1,542( 96.4) 1,158( 72.4) 29( 1.8) 29( 1.8) 学校法人・その他法人 224( 100.0) 213( 95.1) 187 ( 83.5) 7 ( 3.1) 4 ( 1.8) 会 社 52 ( 100.0) 48 ( 92.3) 44 ( 84.6) 3 ( 5.8) 1 ( 1.9) 個 人 273( 100.0) 256( 93.7) 158( 57.9) 10( 3.7) 7( 2.6) 無回答 25 ( 100.0) 20( 80.0) 15( 60.0) 5( 20.0) −( −) 資料出所:『日本看護協会調査研究報告』、№52、社団法人日本看護協会、1998年3月、46頁。  県別に新規採用の有無をみてみると、新規採用の割合が100%の県は、栃木、滋賀、奈良、山口、 沖縄の5県で、新規採用なしの割合が10%以上である県は、岩手(19.4%)、島根(13.3%)、山形 (10.9%)、岡山(10.2%)の4県となっている2)  97年度の採用方針を設置主体別にみると、国や自治体(都道府県・市町村)、並びに公的病院 (日赤・済生会・厚生連・国民健康保険団体連合会)では「看護婦のみ」としているところが多く、 医療法人・個人の私的病院では「看護婦優先」としているところが多くなっている。学校法人・そ の他の病院では、「看護婦のみ」とするところと「看護婦優先」としているところが程同じ割合に なっている(表Ⅰ−2を参照。)。

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表Ⅰ−2 97年度採用方針・病院設置主体 (%) 回答病院数 看護婦のみ看護婦優先 主として 准看護婦 看・准 それぞれ その他 無回答 計 3,597( 100.0) 1,279( 35.6) 1,584( 43.9) 28( 0.8) 477( 13.3) 101( 2.8) 128( 3.6) 国(厚生省) 160 ( 100.0) 116( 72.5) 36( 22.5) −( −) −( −) 7( 4.4) 1( 0.6) 国(その他) 116 ( 100.0) 103 ( 88.8) 7 ( 6.0) − ( −) 1 ( 0.9) 3 ( 2.6) 2 ( 1.7) 都道府県・市町村 678 ( 100.0) 443 ( 65.4) 147 ( 21.7) 1 ( 0.1) 6 ( 0.9) 21 ( 3.1) 60 ( 8.8) 日 赤 75 ( 100.0) 51( 68.0) 20( 26.7) −( −) 3( 4.0) −( −) 1( 1.3) 済生会 55 ( 100.0) 41 ( 74.6) 13 ( 23.6) − ( −) 1 ( 1.8) − ( −) − ( −) 厚生連 81 ( 100.0) 53 ( 65.5) 23 ( 28.4) − ( −) 3 ( 3.7) 1 ( 1.2) 1 ( 1.2) 国民健康保険団体連合会 16( 100.0) 5( 31.3) 7( 43.6)( −) 1( 6.3) 1( 6.3) 2( 12.5) 社会保険関係団体 84 ( 100.0) 72 ( 85.7) 11 ( 13.1) − ( −) 1 ( 1.2) − ( −) − ( −) 公益法人 158 ( 100.0) 46 ( 29.1) 82 ( 51.9) − ( −) 25 ( 15.8) 2 ( 1.3) 3 ( 1.9) 医療法人 1,600( 100.0) 178( 11.1) 969( 60.5) 21( 1.3) 348( 21.8) 52( 3.3) 32( 2.0) 学校法人・その他法人 224 ( 100.0) 98 ( 43.8) 100 ( 44.6) − ( −) 15 ( 6.7) 3 ( 1.3) 8 ( 3.6) 会 社 52 ( 100.0) 38 ( 73.1) 11 ( 21.2) − ( −) 1 ( 1.9) − ( −) 2 ( 3.8) 個 人 273 ( 100.0) 29 ( 10.6) 149 ( 54.6) 6 ( 2.2) 67 ( 24.5) 10 ( 3.7) 12 ( 4.4) 無回答 25( 100.0) 6( 24.0) 9( 36.0)( −) 5( 20.0) 1( 4.0) 4( 16.0) 資料出所:表Ⅰ−1に同じ。51頁。  97年度の実際の採用状況は各病院の予定通りだったかというと、「基本方針通り採用」できた病 院は全体の53.2%(3,597病院中、1,916病院)で、「看護婦採用予定を下回る」とした病院は 28.4%(1,020病院)となっている。設置主体別には、国では 80.8%(276病院中、 223病院)が 「基本方針通り採用」できたとしており、自治体でも63.6%(678病院中、 431病院)、公的でも 69.2%(227病院中、157病院)に上っている。「基本方針通り採用」と回答した病院の割合が低 かったのは、個人の病院で37.0%(273病院中、101病院)、医療法人で41.6%(1,600病院中、668 病院)と、私的病院では低くなっている。これらの病院では、他の設置主体の病院に比べて、「 看 護婦採用予定を下回る」とした割合が高く、医療法人で38.3%(1,600病院中、613病院)、個人で 37.0%(273病院中、101病院)となっている(表Ⅰ−3を参照。)。

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表Ⅰ−3 97年度採用状況・病院設置主体 (%) 回答病院数基本方針通り採用 予想以上 に看護婦 採用 看護婦採 用予定下 回る 看護婦採 用できず 看・准と も採用で きず その他 無回答 計 3,597 ( 100.0) 1,916 ( 53.2) 164 ( 4.6) 1,020 ( 28.4) 125 ( 3.5) 75 ( 2.0) 104 ( 2.9) 196 ( 5.4) 国(厚生省) 160 ( 100.0) 123 ( 76.7) 2 ( 1.3) 16 ( 10.0) 3 ( 1.9) 2 ( 1.3) 12 ( 7.5) 2 ( 1.3) 国(その他) 116( 100.0) 100( 86.2) 1( 0.9)( 4.3) 5 −( −)( −) 7( 6.0) 3( 2.6) 都道府県・市町村 678 ( 100.0) 431 ( 63.6) 20 ( 2.9) 104 ( 15.3) 10 ( 1.5) 7 ( 1.0) 29 ( 4.3) 77 ( 11.4) 日 赤 75 ( 100.0) 57 ( 76.0) 5 ( 6.7) 11 ( 14.7) − ( −) − ( −) 1 ( 1.3) 1 ( 1.3) 済生会 55( 100.0) 36( 65.6) 2( 3.6)( 21.8) 12 1( 1.8)( −) 2( 3.6) 2( 3.6) 厚生連 81 ( 100.0) 55 ( 68.0) 4 ( 4.9) 21 ( 25.9) − ( −) 1 ( 1.2) − ( −) − ( −) 国民健康保険団体連合会 16 ( 100.0) 9 ( 56.1) − ( −) 3 ( 18.8) − ( −) 1 ( 6.3) 1 ( 6.3) 2 ( 12.5) 社会保険関係団体 84 ( 100.0) 73 ( 86.9) 3 ( 3.6) 6 ( 7.1) − ( −) − ( −) 1 ( 1.2) 1 ( 1.2) 公益法人 158( 100.0) 83( 52.5) 8( 5.1)( 31.0) 49 5( 31.0) 3( 1.9)( −) 10( 6.3) 医療法人 1,600 ( 100.0) 668( 41.6) 92( 5.8) 613( 38.3) 81( 5.1) 43( 2.7) 36( 2.3) 67( 4.2) 学校法人・その他法人 224 ( 100.0) 125 ( 55.8) 12 ( 5.4) 67 ( 29.9) 5 ( 2.2) 1 ( 0.4) 4 ( 1.8) 10 ( 4.5) 会 社 52( 100.0) 42( 80.8)( −)( 13.5) 7 −( −) 1( 1.9)( −) 2( 3.8) 個 人 273 ( 100.0) 101( 37.0) 15( 5.5) 101( 37.0) 20( 7.3) 11( 4.0) 9( 3.3) 16( 5.9) 無回答 25 ( 100.0) 13 ( 52.0) − ( −) 5 ( 20.0) − ( −) 2 ( 8.0) 2 ( 8.0) 3 ( 12.0) 資料出所:表Ⅰ−1に同じ。53頁。  97年度の看護婦の採用状況については、『日経ヘルスケア』編集部でも調査を実施している3) その調査結果によると、民間病院の29.0%が「計画通り採用できた」と回答している。この割合は、 表Ⅰ−3に比べてさらに低いものになっている。「計画よりやや少なめ」としたのは38.7%、「計画 を大きく下回った」としたのは38.7%、「計画を大きく下回った」と回答したのは27.4%で、両者 の合計では66.1%となり、これは表Ⅰ−3に比べて高くなっている(図Ⅰ−1を参照。)。  『日経ヘルスケア』では同様の調査を1998年も実施している4)。それによれば、看護婦を「計画 通り採用できた」とする民間病院の割合は45.4%となっており、97年度に比べ採用状況は好転して きているといえそうである。また、「計画をやや下回った」と回答した病院は37.3%(97年度では

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38.7%)、「計画の半数以下」と回答した病院は17.3%(97年度では27.4%)となっており、97年度 よりも低い割合になっている。 図Ⅰ−1 資料出所:『日経ヘルスケア』、日経BP社、1997年7月、4頁。 図Ⅰ−2 資料出所:『日経ヘルスケア』、日経BP社、1998年6月、3頁。

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 98年度の採用方針については、国や自治体の病院では頭打ちともいわれるが、実際、「欠員状況 により決定」すると回答した病院は、国で49.6%(276病院中、137病院)、自治体で37.5%(678病 院中、254病院)と高い割合を示している。逆に、「今年度以上に採用」としている国の病院は 8.0%(276病院中、21病院)と極めて低い割合になっている。これに比べて医療法人の病院では、 「今年度以上に採用」と回答した割合が41.7%(1,600病院中、667病院)と高くなっており、民間 病院の方が採用の意欲が強くみられる(表Ⅰ−4を参照。)。 表Ⅰ−4 98年度採用方針(看護婦)・病院設置主体 (%) 回答病院数 今年度並 みの数を 採用 今年度以 上に採用 採用数を 減らす 欠員状況 により決 定 採用予定 なし 未 定 無回答 計 3,597 ( 100.0) 824 ( 22.9) 1,174 ( 32.6) 154 ( 4.3) 1,193 ( 33.2) 90 ( 2.5) 70 ( 1.9) 92 ( 2.6) 国(厚生省) 160 ( 100.0) 42 ( 26.3) 11 ( 6.9) 7 ( 4.4) 86 ( 53.6) 7 ( 4.4) 6 ( 3.8) 1 ( 0.6) 国(その他) 116 ( 100.0) 42 ( 36.3) 10 ( 8.6) 4 ( 3.4) 51 ( 44.0) 4 ( 3.4) 4 ( 3.4) 1 ( 0.9) 都道府県・市町村 678 ( 100.0) 151 ( 22.3) 132 ( 19.5) 26 ( 3.8) 254 ( 37.5) 38 ( 5.6) 30 ( 4.4) 47 ( 6.9) 日 赤 75 ( 100.0) 32 ( 42.6) 26 ( 34.7) 11 ( 14.7) 5 ( 6.7) − ( −) − ( −) 1 ( 1.3) 済生会 55 ( 100.0) 24 ( 43.7) 17 ( 30.9) 2 ( 3.6) 10 ( 18.2) 1 ( 1.8) − ( −) 1 ( 1.8) 厚生連 81 ( 100.0) 21 ( 25.9) 22 ( 27.2) 14 ( 17.3) 24 ( 29.6) − ( −) − ( −) − ( −) 国民健康保険団体連合会 16 ( 100.0) 2 ( 12.5) 6 ( 37.4) − ( −) 4 ( 25.0) 2 ( 12.5) 1 ( 6.3) 1 ( 6.3) 社会保険関係団体 84 ( 100.0) 29 ( 34.5) 18 ( 7.1) 6 ( 7.1) 30 ( 35.8) − ( −) 1 ( 1.2) − ( −) 公益法人 158 ( 100.0) 50 ( 31.6) 58 ( 36.8) 9 ( 5.7) 40 ( 25.3) − ( −) 1 ( 0.6) − ( −) 医療法人 1,600 ( 100.0) 295 ( 18.4) 667 ( 41.7) 49 ( 3.1) 523 ( 32.7) 21 ( 1.3) 19 ( 1.2) 26 ( 1.6) 学校法人・その他法人 224 ( 100.0) 67 ( 29.9) 95 ( 42.4) 11 ( 4.9) 42 ( 18.8) 4 ( 1.8) − ( −) 5 ( 2.2) 会 社 52 ( 100.0) 13 ( 25.0) 15 ( 28.9) 12 ( 23.1) 10 ( 19.2) 2 ( 3.8) − ( −) − ( −) 個 人 273 ( 100.0) 49 ( 17.9) 91 ( 33.3) 3 ( 1.1) 107 ( 39.2) 10 ( 3.7) 6 ( 2.2) 7 ( 2.6) 無回答 25 ( 100.0) 7 ( 28.0) 6 ( 24.0) − ( −) 7 ( 28.0) 1 ( 4.0) 2 ( 8.0) 2 ( 8.0) 資料出所:表Ⅰ−1に同じ。55頁。

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 98年度の採用方針では、県によって偏りがみられる。採用意欲の高い県としては、「今年度以上 に採用」と回答している割合が72.1%と極めて高い群馬、54.8%の山梨、51.0%の茨城が挙げられ る。これらの県では、「欠員状況により決定」と回答した割合は他県に比べて低くなっている。ま た、「採用予定なし」の割合が最も高かったのは宮崎で15.0%、次いで青森で12.9%となっている。 県によって、採用意欲の高いところと頭打ちのところがある5)  看護職員の定着状況については、全体としては42.6%(3,597病院中、1,534病院)が「定着がよ くなった」としている。医療法人・個人の民間病院では、45.0%(1,873病院中、842病院)が「定 着がよくなった」と回答しているものの、他の設置主体の病院に比べて、「依然確保 ・定着が困 難」と回答した病院が19.2%(1,873病院中、360病院)と高く、「応募者が増えた」とした病院は 6.5%(122病院)と極端に低く、「新卒者看護婦の採用が容易になった」と回答した病院は11.7 % (219病院)と低くなっているのが特徴である。つまり、採用状況がけっして好ましくない民間病 院も多数存在しているということである(表Ⅰ−5を参照。)。  定着状況には地域によって格差があるようである。例えば、「定着がよくなった」と回答した割 合の高い県としては、沖縄 (57.1%)、奈良(56.4%)、長野(56.0%)、静岡 (50.6%)、青森 (50.0%)があり、逆に、「依然確保・定着が困難」と回答した割合の高い県としては、山梨 (32.3%)、群馬(27.8%)、富山(21.9%)、福井(21.9%)、茨城(20.0%)、三重(20.0% ) が ある6)  採用する側としては、どのような人材を求めているのであろうか。日本看護協会の調査によれば、 優しさ・思いやり・感受性といった「性格」、健康・元気・体力といった「体力」、向学心・向上心 といった「意欲」等を重視しているようである7 )。最近では特に、老人看護・介護に意欲と関心の ある人材を求める声が多いようである8) 。

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表Ⅰ−5 最近の確保・定着状況の変化(複数回答)・病院設置主体 (%) 回 答 病院数 定着が よくな った 欠員減 少・新 規採用 減 応募者 増 採用辞 退者増 新卒看 護婦採 用容易 に 既卒看 護婦採 用容易 に 従来確 保・定 着がよ く該当 項目な し 依然確 保・定 着が困 難 その他 無回答 計 3,597 ( 100.0) 1,534 ( 42.6) 614 ( 17.1) 659 ( 18.3) 136 ( 3.8) 674 ( 18.7) 357 ( 9.9) 253 ( 7.0) 520 ( 14.5) 221 ( 6.1) 230 ( 6.4) 国(厚生省) 160 ( 100.0) 47 ( 29.4) 35 ( 21.9) 45 ( 28.1) 5 ( 3.1) 41 ( 25.6) 8 ( 5.0) 12 ( 7.5) 20 ( 12.5) 14 ( 8.8) 6 ( 3.8) 国(その他) 116 ( 100.0) 55 ( 47.4) 24 ( 20.7) 40 ( 34.5) 15 ( 12.9) 25 ( 21.6) 7 ( 6.0) 13 ( 11.2) 1 ( 0.9) 3 ( 2.6) 5 ( 4.3) 都道府県・ 市町村 678 ( 100.0) 261 ( 38.5) 156 ( 23.0) 239 ( 35.3) 32 ( 4.7) 139 ( 20.5) 54 ( 8.0) 93 ( 13.7) 47 ( 6.9) 41 ( 6.0) 56 ( 8.3) 日 赤 75 ( 100.0) 28 ( 37.3) 6 ( 8.0) 14 ( 18.7) 2 ( 2.7) 20 ( 26.7) 9 ( 12.0) 9 ( 12.0) 9 ( 12.0) 6 ( 8.0) 10 ( 13.3) 済生会 55 ( 100.0) 23 ( 41.8) 4 ( 7.3) 23 ( 41.8) 1 ( 1.8) 21 ( 38.2) 9 ( 16.4) 3 ( 5.5) 7 ( 12.7) 1 ( 1.8) 2 ( 3.6) 厚生連 81 ( 100.0) 39 ( 48.1) 13 ( 16.0) 28 ( 34.6) 4 ( 4.9) 34 ( 42.0) 10 ( 12.3) 1 ( 1.2) 7 ( 8.6) 4 ( 4.9) 4 ( 4.9) 国民健康保険 団体連合会 16 ( 100.0) 6 ( 37.5) 3 ( 18.8) 2 ( 12.5) 1 ( 6.3) 3 ( 18.8) − ( −) 1 ( 6.3) 4 ( 25.0) − ( −) 2 ( 12.5) 社会保険関係 団体 84 ( 100.0) 40 ( 47.6) 16 ( 19.0) 38 ( 45.2) 10 ( 11.9) 31 ( 36.9) 13 ( 15.5) 9 ( 10.7) 6 ( 7.1) 2 ( 2.4) 3 ( 3.6) 公益法人 158 ( 100.0) 61 ( 38.6) 19 ( 12.0) 32 ( 20.3) 5 ( 3.2) 51 ( 32.3) 18 ( 11.4) 4 ( 2.5) 22 ( 13.9) 19 ( 12.0) 7 ( 4.4) 医療法人 1,600 ( 100.0) 719 ( 44.9) 253 ( 15.8) 111 ( 6.9) 29 ( 1.8) 198 ( 12.4) 170 ( 10.6) 76 ( 4.8) 311 ( 19.4) 98 ( 6.1) 94 ( 5.9) 学校法人・ その他法人 224 ( 100.0) 105 ( 46.9) 21 ( 9.4) 55 ( 24.6) 23 ( 10.3) 70 ( 31.3) 25 ( 11.2) 11 ( 4.9) 29 ( 12.9) 17 ( 7.6) 10 ( 4.5) 会 社 52 ( 100.0) 16 ( 30.8) 5 ( 9.6) 20 ( 38.5) 2 ( 3.8) 17 ( 32.7) 5 ( 9.6) 5 ( 9.6) 5 ( 9.6) 5 ( 9.6) 3 ( 5.8) 個 人 273 ( 100.0) 123 ( 45.1) 55 ( 20.1) 11 ( 4.0) 7 ( 2.6) 21 ( 7.7) 26 ( 9.5) 14 ( 5.1) 49 ( 17.9) 10 ( 3.7) 23 ( 8.4) 無回答 25 ( 100.0) 11 ( 44.0) 4 ( 16.0) 1 ( 4.0) − ( −) 3 ( 12.0) 3 ( 12.0) 2 ( 8.0) 3 ( 12.0) 1 ( 4.0) 5 ( 20.0) 資料出所:表Ⅰ−1に同じ。59頁

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Ⅱ.看護教育パターン

 医療の質ということが頻繁に叫ばれるようになってきたが、患者にとっては医師よりも看護婦と 接する時間の方が長く、そこでは看護の質、看護婦の能力が問われることになる。したがって、看 護職員の教育は一層充実されなければならない。ここでは、いくつかの病院における教育の取り組 み方も取り挙げながら、看護教育について考えたい。  まず、能力について、その向上にはいくつかの段階があり、酒井武氏は能力の前提として、判断 力・決断力があるとしている(図Ⅱ−1を参照。)。 図Ⅱ−1 能力向上プロセスの解剖図 資料出所:酒井武著『病院労務管理入門』、経営書院、1993年、181頁。

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 図Ⅱ−1によれば、知力の基礎として組織人としての基本資質が求められている。その上に基礎 的知識・技術、並びに応用的知識・技術が位置付けられ、そこまでが一般看護職員の教育範囲に なっている。管理者教育としては、さらに、企画力・折衝力・指導力・調整力といった管理能力が 求められている。こうした内容の知力に人間性と社会性が付加されて、能力が向上していくという のである。  しかし、基礎となる組織人としての基本資質の中には、人間性及び社会性に関するものも含まれ ているのではなかろうか。そうであるとすれば、人間性・社会性は知力に付加される(管理者教育 の後に)のではなく、むしろ、組織人としての基本資質と同等に、基礎として位置付けられてもよ いのではなかろうか。  能力の向上には段階があるということは確かであり、看護教育のパターンも対象者によって変え ていかなければならない。そこで、看護教育のパターンを整理してみたい。  (1) 教育の対象者による区分  対象者による区分としては、次の2つを考えなければならない。  1)看護婦と他の職員との連動  看護婦だけを対象とした教育パターンと、他の職員も含めて対象とした教育パターンの2つが考 えられる。後者はさらに、全職員を対象とした場合と、階層別の職員を対象とする場合が考えられ る。つまり、以下の3つのパターンに分けられよう。  a.看護職員のみを対象  b.病院職員全体を対象  c.階層別職員を対象  2)対象者の卒後年数  対象者による区分の2つ目として、卒後年数が挙げられよう。新卒の看護婦を対象とする場合と、 卒後1年目、2年目、3年目、5年以降の看護婦を対象とする場合では、教育の目的や内容も異 なってくる。  看護婦と他の職員との連動、及び対象者の卒後年数は相互に関連させて考えられなければならな い。例えば、新卒看護婦のみを対象としたり、新卒職員全体を対象としたりする等、教育目的に最 も適合するパターンが選択されなければならない。  (2) 教育が行われる場所による区分  教育が実施される場所(研修の場合にはその会場)が病院内であるのか病院外であるのかによる

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区分である。病院から比較的近い場所を利用する場合、厳密には院外ということになるが、広い意 味で院内と考えることもでき、これは区分上の問題であり、それ程重要な問題ではないといえよう。

 (3) 職務との関連による区分

 職務を通じて行う教育と職務を離れて行う教育がある。前者の代表例としては OJT(On the Job Trainning)がある。OJT は職場研修と訳されることが多いが、職務を通じて職務中に行われること

から、「職務継続型教育」とでも呼ぶべきではなかろうか。職場研修というと、院内教育という 場

合の場所的区分ともとられかねないのではなかろうか。後者の職務を離れて行われるものとしては、 Off-JT(Off the Job Trainning)や SDS(Self Development System)がある。Off-JT は職場外研修と訳 されることが多いが、これも場所的区分の院外との誤解を招かないためにも、「職務離脱型教育」 とでも呼ぶべきではなかろうか。SDSは自己啓発を援助する制度である。  (2)場所区分と(3)職務関連区分は区分基準が異なるため、院内教育は職務継続型を、院外教育は 職務離脱型を意味するものではないということに注意すべきである。職務継続型は院内教育といえ ようが(最近では在宅医療も進められつつあり、患者宅での職務継続型教育もあろうが、それも院 内教育として含めてもよいであろう)、職務離脱型は院内・院外の両方の場合があるといえる9) つまり、2つの区分は図Ⅱ−2のような関係にあるといえよう。 図Ⅱ−2  (4) その他の区分  (1)∼(3)以外の区分としては、実施主体による区分や講師による区分が考えられる。  実施主体の別による区分は、病院内組織が主体となって実施するのか、外部組織が主体となるの かということである。講師については、内部講師か外部講師かということである。外部組織が主体 となる場合でも、病院内に教育的組織がないのは好ましくなく、院内に教育の専門機関は設置され るべきであろう。

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 以上の教育パターン区分をまとめると、次のようになる。  (1) 対象者区分   1)他の職員との連動    a.看護婦のみ    b.職員全体    c.階層別   2)卒後年数  (2) 場所区分   1)院内   2)院外  (3) 職務関連区分   1)職務継続型   2)職務離脱型  (4) その他区分   実施主体の別、講師の別等  これらの区分を種々に組み合わせることで、自分の病院の教育パターンを決定し、計画・実施・ 評価・改善を進めることになる。

Ⅲ.看護教育事例

 ここでは、いくつかの病院における看護教育の事例を取り挙げ、実際にはどのような教育パター ンで進められているのかを探り、有効な教育パターンのあり方について考えてみたい。  三楽病院では10) 、1988年に看護部副部長と婦長3人から構成される教育委員会を発足させている。 教育委員会は教育小委員会と総合研修に分けられている。教育小委員会は新任教育、現任教育、助 手教育のグループに分かれ、総合研修は研究会と全体研修会から成っている11)。教育小委員会では 看護婦のうち、卒後年数(もしくは同病院での経験年数)の同じ職員を対象とした、院内、職務離 脱型、院内組織主体、内部講師パターンの教育を行っていることになる。総合研修研究委員会では、 毎年開催される院内看護研究発表会の準備、開催を担当している。この発表会は1年間のスケ ジュールを立案し、論文集としてまとめており12)、そのうちのいくつかは院外の学会でも報告され ている。総合研修全体研修会では看護部の全体研修を計画・実行している。三楽病院の特徴は、以 上3つの教育組織の確立と、院内発表会の実施である。院内発表会は看護レベルのアップにも役立 つであろうし、いわば「研究発表タイプ」教育とも呼べる、院内・職務離脱型教育のひとつの有効

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な教育パターンといえよう。  三楽病院の看護教育は Off-JT に特徴があったが、OJT を進めている病院としては、例えば、上 白根病院がある13)。同病院では、病棟婦長及び主任を対象に、職務継続型教育を行っている。具体 的には、病床管理、患者の把握、スタッフ指導、物品管理の4つの項目について業務目標を立てさ せている。例えば、病床管理に関しては、空床を最低限に抑えること、看護し易いベッド調整等、 患者の把握については申し送り聴取、当日入院患者の訪室等、スタッフ指導に関しては申し送り時 間の短縮、業務分担の見直し等、物品管理に関しては病棟在庫の削減、ディスポ製品の節約等であ る。さらに、問題点を明らかにさせ、現状と解決策を検討させている。年間業務を通じて業務目標 達成の努力を実行し、最終的には達成度の評価を行わせ、今後の課題を挙げさせている14) 。病棟婦 長や主任レベルの看護婦教育としては、こうした職務継続型教育は有効であろう。上白根病院では 全職員による「病院祭」も開催されており、こうした試みは、地域住民に病院が溶け込む形での教 育の一環ともいえるかもしれない。  OJT の典型としては、プリセプター制度がある。この制度を導入している病院としては、例えば、 日本医科大学付属多摩永山病院がある15)。プリセプター制度とは、先輩看護婦が新人看護婦を、職 務を通じてマンツーマンで指導する体制で、指導する側をプリセプター、指導を受ける側をプリセ プティーと呼ぶ。プリセプティーが技術の習得を確認し、プリセプターがサポートする方法のひと つとして、同病院では3ヵ月後、6ヵ月後、1年後の3つの時点で自己評価させ、プリセプターが それに対して評価・指導を行うこととしている16)。同病院では卒後4年以上の看護婦がプリセプ ターの役割を担っているが、プリセプターに対しては事前に、プリセプターの役割、責務、指導す るポイント17)、指導してはならないポイント18)を十分研修させている。  プリセプターとしては、卒後4年以上の看護婦が適するようで、関東中央病院19) でも4年以上の 看護婦が新人指導をしている。関東中央病院では、院内教育研修運営予算書の書き方に特徴がある。 平均的な看護婦の年収を12ヵ月で割り、さらに20日(160時間)で割って1日当りの看護婦人件費 (時間当り)で割って1日当り人件費に、対象数と時間数を乗じて、各研修の運営予算を出してい る。これは機会原価の考え方であり、各人が研修に対して原価意識を持てるという点で有効である。 ただし、対象者と担当者が同じ時間当り人件費で算出するのではなく、両者を区別して計算すれば、 より現実的な数値に近づくであろう(図Ⅲ−1を参照。)。

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図Ⅲ−1 院内教育研修運営予算の書き方 ――時間給の計算の仕方―― * 院内研修にかかる研修費用は、1日8時間労働し、1月20日間で162時間労働している看護婦 の平均的な年収555万円とした。   看護婦平均年収約555万円(平成5年度分)   計算式(年収/12/20)=1日当たり23,125円 1時間当たり 2,890円とする 研修名 対象者数 担当者数 時間数 小 計 新採用者オリエンテーション①        ②        ③ 39 39 39 2 40 40 8 8 4,508,400 231,200 901,680 901,680 中途採用者オリエンテーション①        ②        ③ 5 5 5 5 4 4 8 8 57,800 57,800 115,600 115,600 ステップⅠ 38 5 4 4 439,280 57,800 ステップⅡ 37 5 4 4 427,720 57,800 ステップⅢ 28 5 8 8 647,360 115,600 ステップⅣ 27 5 4 4 312,120 57,800 プリセプター①       ②       ③ 36 36 36 5 5 5 4 4 4 4 4 4 416,160 57,800 416,160 57,800 416,160 57,800 研究 41 5 4 4 473,960 57,800 学生 27 5 12 12 936,360 173,400 管理 26 4 300,560 講師料 400,000 合計 12,769,200 * この数字は、勤務時間内に使用した院内教育研修に対しての値である。 資料出所:日本医療法人協会編、『患者満足度を高める職員研修事例集』、経営書院、1996年、278頁。

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 三楽病院では院内看護研究発表会が実施されていたが、同様の研究発表タイプ教育を実施してい るところとして、谷野呉山病院がある20)。谷野呉山病院では毎年秋に「院内学会」と称した研修会 を、全職員対象で行っており、発表者は看護婦に限らず、医師やコメディカルスタッフも発表して おり、チーム医療の展開に役立っているようである21)  院内研修のメリットとしては、院外研修に比べて多くの対象者が参加できることと、研修費用が 少なくてすむということが挙げられる。病院によっては、院内は院外の半分の費用であるともいわ れている22)。したがって、院内教育を強化する病院も多く、小林記念病院もそのひとつである23) 小林記念病院では、「幹部職員を教育するのに最も有効なものは、外部の人の教育を院内で引き受 け、中間管理職並びにその予備群に講師をさせることである。」24) として、他病院の看護補助者研修 を引き受けている。講師としては主任クラス並びにその予備群の看護婦が当たっている。この方法 は、他病院の職員に教えるということを通じて学ばせようとするもので、有効な教育のひとつとい えよう。  自己啓発の援助としては、テキスト代金を補助したり、外部講習参加費用の補助等、経済的な支 援がある。また、職務免除等の時間の保障や、病院施設の開放等による研修場所の提供、あるいは、 自己啓発に役立つ情報提供等、種々の支援が考えられる。こうした支援を受けて資格を取得する等 の具体的な成果がみられる場合には、職能資格制度等を設けて昇給と連動させることも、時には必 要であろう25)  ここ数年4年制看護系大学の卒業者総数が急増しているといわれ、卒業者の卒業直後の職種は、 約6割が看護婦である26)。日本看護系大学協議会「看護職の処遇」事業活動報告によれば27)、看護 系大学卒業者は4年制大学を卒業したからといって特別な評価は受けていないようであるが、卒業 者の約8割は4年制大学卒業者として期待されていると実感しているようである28) 。こうした看護 婦には、看護教育の場面でも期待したいものである。

Ⅳ.看護部門の課題

 看護部門の抱えている課題については、日本看護協会が調査を実施している29)。その調査では、 24項目の課題を列挙し、各病院で該当すると思われる項目すべてを選択してもらうという方法で行 われている。24項目には、看護教育関連(管理者育成 ・能力開発等)、労働条件関連 (勤務体制 等)、要員確保関連(確保、定着、定数、補助者活用等)、入院期間関連(短縮、訪問看護、退院計 画等)、看護業務関連の各項目が含まれている。設置主体別の回答を示したのが表Ⅳ−1である。  設置主体が国の病院では、回答率の最も高かった項目は「看護業務の見直し」で84.2%(221 病 院中、186病院)、次いで「勤務体制の見直し」が72.9%となっている。

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表Ⅳ−1 看護部が抱えている課題〔複数回答〕・設置主体 (%) 全 体 国 自治体 公 的 社会保険 団体 医療法人 ・個人 学校法人 ・その他 調査数 2,977 (100.0) 221 (100.0) 581 (100.0) 203 (100.0) 107 (100.0) 1,482 (100.0) 332 (100.0) 看護要員の確保・定着促進 1,521( 51.1) 73( 33.0) 158( 27.2) 87( 42.9) 31( 29.0) 957( 64.6) 188( 56.6) 看護職員定数を増やす 1,102 ( 37.0) 96 ( 43.4) 256 ( 44.1) 82 ( 40.4) 30 ( 28.0) 492 ( 33.2) 128 ( 38.6) 労働条件の改善 854 ( 28.7) 47 ( 21.3) 144 ( 24.8) 72 ( 35.5) 22 ( 20.6) 437 ( 29.5) 114 ( 34.3) 福利厚生の拡充 638 ( 21.4) 29 ( 13.1) 75 ( 12.9) 49 ( 24.1) 12 ( 24.1) 387 ( 26.1) 73 ( 22.0) 勤務体制の見直し 1.213 ( 40.7) 161 ( 72.9) 256 ( 44.1) 115 ( 56.7) 46 ( 43.0) 469 ( 31.6) 144 ( 43.4) 看護補助者(介護職員)の 活用 1,002 ( 33.7) 56 ( 25.3) 182 ( 31.3) 66 ( 32.5) 36 ( 33.6) 548 ( 37.0) 98 ( 29.5) 他部門、他職種との 連係推進 1,290 ( 43.3) 115 ( 52.0) 311 ( 53.5) 132 ( 65.0) 63 ( 58.9) 487 ( 32.9) 163 ( 49.1) 診療部門との調整 659 ( 22.1) 58 ( 26.2) 153 ( 26.3) 67 ( 33.0) 33 ( 30.8) 239 ( 16.1) 101 ( 30.4) 看護管理者の育成 2,001 ( 67.2) 137 ( 62.0) 393 ( 67.6) 152 ( 74.9) 79 ( 73.8) 969 ( 65.4) 242 ( 72.9) 経営面で看護部の発言力を 高めること 882 ( 29.6) 65 ( 29.4) 202 ( 34.8) 82 ( 40.4) 37 ( 34.6) 368 ( 24.8) 115 ( 34.6) 看護関連の診療報酬の獲得 997 ( 33.5) 84 ( 38.0) 216 ( 37.2) 80 ( 39.4) 47 ( 43.9) 428 ( 28.9) 126 ( 38.0) 入院期間の短縮 1.324 ( 44.5) 104 ( 47.1) 243 ( 41.8) 88 ( 43.3) 45 ( 42.1) 672 ( 45.3) 148 ( 44.6) 患者の退院先との連係強化 867 ( 29.1) 70 ( 31.7) 181 ( 31.2) 74 ( 36.5) 33 ( 30.8) 399 ( 26.9) 100 ( 30.1) 退院計画作成、退院指導の 実施・拡充 1,238 ( 41.6) 93 ( 42.1) 260 ( 44.8) 94 ( 46.3) 54 ( 46.3) 557 ( 37.6) 159 ( 47.9) 外来看護における療養相談 の実施・拡充 1,148 ( 38.6) 91 ( 41.2) 263 ( 45.3) 117 ( 57.6) 64 ( 59.8) 437 ( 29.5) 160 ( 48.2) 訪問看護の実施・拡充 1,256 ( 42.2) 46 ( 20.8) 252 ( 43.4) 114 ( 56.2) 56 ( 52.3) 637 ( 43.0) 127 ( 38.3) ターミナルケアの充実 780 ( 26.2) 52 ( 23.5) 178 ( 30.6) 85 ( 41.9) 46 ( 43.0) 287 ( 19.4) 116 ( 34.9) インフォームドコンセント への看護婦の関与促進 1,173 ( 39.4) 94 ( 42.5) 238 ( 41.0) 101 ( 49.8) 59 ( 55.1) 496 ( 33.5) 159 ( 47.9) 看護業務の見直し 2,071 ( 69.6) 186 ( 84.2) 442 ( 76.1) 163 ( 80.3) 88 ( 82.2) 909 ( 61.3) 242 ( 72.9) プ ラ イ マ リ ー ナ ー シ ン グ 、 受 け持ち看護の導入・定着化 1,199 ( 40.3) 115 ( 52.0) 293 ( 50.4) 117 ( 57.6) 59 ( 55.1) 447 ( 30.2) 147 ( 44.3) 看護職の能力評価 1,084 ( 36.4) 85 ( 38.5) 203 ( 34.9) 106 ( 52.2) 46 ( 43.0) 494 ( 33.3) 135 ( 40.7) 看護職の能力開発 1,789 ( 60.1) 151 ( 68.3) 368 ( 63.3) 145 ( 71.4) 75 ( 70.1) 818 ( 55.2) 203 ( 61.1) 専門看護師、認定看護婦 (士)の活用 172 ( 5.8) 14 ( 6.3) 40 ( 6.9) 23 ( 11.3) 7 ( 6.5) 45 ( 3.0) 42 ( 12.7) 能力給の導入 277 ( 9.3) 5 ( 2.3) 18 ( 3.1) 19 ( 9.4) 4 ( 3.7) 176 ( 11.9) 49 ( 14.8) その他 64 ( 2.1) 4 ( 1.8) 11 ( 1.9) 9 ( 4.4) 2 ( 1.9) 31 ( 2.1) 6 ( 1.8) 特にない 5 ( 0.2) 1 ( 0.5) − ( −) − ( −) − ( −) 3 ( 0.2) 1 ( 0.3) 無回答 20 ( 0.7) − ( −) 3 ( 0.5) − ( −) 1 ( 0.9) 14 ( 0.9) 1 ( 0.3) 資料出所:日本看護協会調査研究課編『日本看護協会調査研究報告』、№53、社団法人日本看護協会、 1998年、78頁。

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 自治体、公的、社会保険団体の病院では、いずれも第1位の項目は「看護業務の見直し」で、自 治体では76.1%(581病院中、442病院)、公的では80.3%(203病院中、163病院)、社会保険団体で は82.2%(107病院中、88病院)となっている。第2位も3つの主体の病院では同じで、「看護管理 者の育成」である。その回答率は、自治体で67.6%(581病院中、393病院)、公的で74.9%(203病 院中、152病院)、社会保険団体で73.8%(107病院中、79病院)となっている。学校法人・その他 の病院についても、これらの病院と同様に「看護業務の見直し」と「看護管理者の育成」と回答し た割合が高く、いずれも72.9%(332病院中、242病院)となっている。  医療法人・個人の病院では、回答率の最も高かった項目は「看護管理者の育成」で65.4% (1,482病院中、969病院)、次いで「看護要員の確保・定着促進」が64.6%(957病院)となってい る。医療法人・個人の病院は他の設置主体の病院とは異なる傾向を示している。例えば、「看護要 員の確保・定着促進」と回答した割合は国の病院(33.0%)の2倍近くもあり、「福利厚生の拡 充」も26.1%で、国の病院(13.1%)の2倍の割合になっている。逆に、「勤務体制の見直し」は 31.6%で、国の病院(72.9%)の半分以下、「外来看護における療養相談の実施・拡充」は29.5 % と他の設置主体の病院よりも低い割合になっていることがわかる。  いずれの設置主体の病院でも、同程度に高い割合を示している項目としては、「入院期間の短 縮」があり、各病院で45%前後の回答率となっている。在院日数の短縮は、看護婦を含めた病院全 体の課題になってきているといえる。  次に、看護部の課題と病床規模との関連をまとめてみたい(表Ⅳ−2を参照。)。  24項目のうち、いくつかの項目については、病床規模が大きくなるにつれて、回答率も高くなる 傾向がみられる。500床以上の病院と99床以下の病院の回答率を比較し、前者が後者の2倍以上に 高くなっている項目に注目したい。  「他部門、他職種との連係推進」と回答した500床以上の病院の割合は64.1%であるのに対して、 99床以下の病院では27.9%となっている。また、「診療部門との調整」では、500床以上で33.6%、 99床以下で11.6%になっている。これら2つの項目については、病床規模の大きい病院程、看護部 門以外との調整の必要性が高くなることを現わしているといえよう。  病床規模の大きい病院程、看護婦の能力を評価して欲しいという欲求が高まるのか、「看護婦の 能力評価」を課題として挙げている500床以上の病院は54.2%と、99床以下の病院(25.4%)の2.1 倍になっている。また、「経営面で看護部の発言力を高めること」については、500床以上の病院で 44.9%と、99床以下(19.8%)の2.3倍の高さを示している。「看護関連の診療報酬の獲得」につい ても、500床以上は99床以上の2.1倍の回答率になっている。これら2つの項目から、病床規模の大 きい病院程、看護婦の姿勢がより積極的になっているともいえよう。

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表Ⅳ−2 看護部が抱えている課題〔複数回答〕・許可病床数 (%) 全 体 90床以下 100∼199床 200∼299床 300∼499床 500床以上 調査数 2,977 (100.0) 696 (100.0) 910 (100.0) 509 (100.0) 558 (100.0) 301 (100.0) 看護要員の確保・定着促進 1,521 ( 51.1) 340 ( 48.9) 521 ( 57.3) 282 ( 55.4) 260 ( 46.6) 116 ( 38.5) 看護職員定数を増やす 1,102( 37.0) 226( 32.5) 311( 34.2) 196( 38.5) 209( 37.5) 160( 53.2) 労働条件の改善 854( 28.7) 181( 26.0) 263( 28.9) 141( 27.7) 158( 28.3) 110( 36.5) 福利厚生の拡充 638( 21.4) 138( 19.8) 217( 23.8) 107( 21.0) 107( 19.2) 68( 22.6) 勤務体制の見直し 1.213( 40.7) 214( 30.7) 328( 36.0) 219( 43.0) 272( 48.7) 179( 59.5) 看護補助者(介護職員)の 活用 1,002 ( 33.7) 240 ( 34.5) 319 ( 35.1) 163 ( 32.0) 175 ( 31.4) 104 ( 34.6) 他部門、他職種との 連係推進 1,290 ( 43.3) 194 ( 27.9) 344 ( 37.8) 241 ( 47.3) 316 ( 56.6) 193 ( 64.1) 診療部門との調整 659( 22.1) 81( 11.6) 177( 19.5) 129( 25.3) 171( 30.6) 101( 33.6) 看護管理者の育成 2,001( 67.2) 371( 53.3) 612( 67.3) 366( 71.9) 420( 75.3) 230( 76.4) 経営面で看護部の発言力を 高めること 882 ( 29.6) 138 ( 19.8) 254 ( 27.9) 155 ( 30.5) 199 ( 35.7) 135 ( 44.9) 看護関連の診療報酬の獲得 997( 33.5) 162( 23.3) 284( 31.2) 179( 35.2) 224( 40.1) 146( 48.5) 入院期間の短縮 1.324( 44.5) 243( 34.9) 413( 45.4) 228( 44.8) 259( 46.4) 178( 59.1) 患者の退院先との連係強化 867( 29.1) 156( 22.4) 272( 29.9) 161( 31.6) 172( 30.8) 105( 34.9) 退院計画作成、退院指導の 実施・拡充 1,238 ( 41.6) 256 ( 36.8) 358 ( 39.3) 213 ( 41.8) 260 ( 46.6) 149 ( 49.5) 外来看護における療養相談 の実施・拡充 1,148 ( 38.6) 185 ( 26.6) 325 ( 35.7) 196 ( 38.5) 271 ( 48.6) 168 ( 55.8) 訪問看護の実施・拡充 1,256( 42.2) 265( 38.1) 409( 44.9) 219( 43.0) 253( 45.3) 110( 36.5) ターミナルケアの充実 780( 26.2) 137( 19.7) 194( 21.3) 141( 27.7) 186( 33.3) 121( 40.2) インフォームドコンセント への看護婦の関与促進 1,173 ( 39.4) 203 ( 29.2) 318 ( 34.9) 198 ( 38.9) 261 ( 46.8) 191 ( 63.5) 看護業務の見直し 2,071( 69.6) 405( 58.2) 629( 69.1) 373( 73.3) 427( 76.5) 236( 78.4) プ ラ イ マ リ ー ナ ー シ ン グ 、 受 け持ち看護の導入・定着化 1,199 ( 40.3) 204 ( 29.3) 316 ( 34.7) 214 ( 42.0) 285 ( 51.1) 178 ( 59.1) 看護職の能力評価 1,084( 36.4) 177( 25.4) 300( 33.0) 206( 40.5) 237( 42.5) 163( 54.2) 看護職の能力開発 1,789( 60.1) 338( 48.6) 546( 60.0) 310( 60.9) 365( 65.4) 228( 75.7) 専門看護師、認定看護婦 (士)の活用 172 ( 5.8) 9 ( 1.3) 30 ( 3.3) 19 ( 3.7) 51 ( 9.1) 62 ( 20.6) 能力給の導入 277( 9.3) 55( 7.9) 88( 9.7) 52( 10.2) 53( 9.5) 29( 9.6) その他 64( 2.1) 7( 1.0) 25( 2.7) 13( 2.6) 11( 2.0) 8( 2.7) 特にない 5( 0.2) 3( 0.4) 1( 0.1)( −) 1( 0.2)( −) 無回答 20( 0.7) 10( 0.4) 5( 0.5) 2( 0.4) 3( 0.5)( −)  資料出所:表Ⅳ−1に同じ。79頁。

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 「外来看護における療養相談の実施・拡充」、「ターミナルケアの充実」、「インフォームドコンセ ントへの看護婦の関与促進」、「プライマリーナーシング、受け持ち看護の導入・定着化」といった 項目でも、病床規模が大きくなるにつれて回答率も高くなるという傾向がみられるが、規模の大き い病院程、看護サービスの拡充の必要性が高まるということなのかもしれない。  逆の傾向、つまり、病床規模が小さい程、回答率が高くなる項目としては、「看護要員の確保・定 着促進」が挙げられよう。99床以下ではこの回答率は48.9%となっているが、100床以上の病院に 限れば、病床規模が小さい病院程、この項目を課題としている割合が高くなっていることがわかる。  その他の項目については、病床規模との関連性は余りみられない。回答病院全体では、回答率の 最も高かった項目は「看護業務の見直し」で69.6%、次いで「看護管理者の育成」が67.2%、「 看 護職の能力開発」が60.1%の順になっている。これら上位3項目のうち、2項目は教育に関連する もので、管理者教育を含めた看護教育の必要性を実感していることの現れであるといえよう30) 。  看護部門の抱えている課題としては、以上のようなことが挙げられるのであろうが、看護婦自身 の課題、特に看護婦の健康状態についても見逃す訳にはいかない。  看護婦の健康実態については、日本医労連が調査を実施している31)。この調査によれば、看護婦 の74.8%、つまり、4人に3人は「慢性疲労」であるといわれている32)。また、「鎮痛剤」を常備 している看護婦は36.9%、「胃腸薬」の常備者は25.6%にも昇り、3交替勤務の看護婦の20.4% は 睡眠薬を使用しているようである33)  看護業務は一般的にもきついといわれるが、看護婦が職場でイライラする頻度も高いようである (表Ⅳ−3を参照。)。 表Ⅳ−3 「看護婦」が「イライラする」要員と頻度 (単位:%) 要因ワースト5 毎 日 週1∼2回 月1∼2回 な い 不 明 ①時間にせかされて 44.2 28.3 16.4 4.8 6.3 ②人手が足らなくて 37.1 30.2 21.2 5.2 6.3 ③からだが疲れて 32.3 34.6 21.3 5.2 6.6 ④自己の経験や知識不足 30.5 32.6 27.9 3.2 5.8 ⑤作業空間の不備 29.3 21.9 28.1 13.7 7.0 資料出所:『病院賃金労働事情』、№148、産労総合研究所、1997年7月5日、28頁。  毎日のようにイライラしている看護婦は、その要因として「時間にせかされて」(44.2%)、「 人 手が足らなくて」(37.1%)を挙げている割合が高い。週1∼2回イライラする要因としては、「体 が疲れて」が34.6%、「自己の経験や知識不足」が32.6%となっている。月1∼2回の場合には、 「作業空間の不備」が28.1%、次いで「自己の経験や知識不足」が27.9%の順になっている。看護

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婦のストレスを解消し、健康状態を良好にするためにも、看護部の課題解決が望まれる。

おわりに

 本稿ではまず、看護婦の採用状況について明らかにした。病院の設置主体の別、病床規模、病院 所在地域等の違いによって、採用状況は異なっており、定着状況にも格差がみられることがわかった。  次に、看護教育の類型化を試みた。各病院では、漠然と看護教育を考えるのではなく、看護教育 類型を基に、自病院の教育研修費の許容額を考慮に入れながら、最大効果が得られるような教育パ ターンを考えなければならない。また、本稿で紹介した看護教育事例にもみられたが、ひとつの教 育パターンとして、研究発表型やプリセプター制度等も病院によっては有効な教育方法になり得る のであろう。  最後に看護部門としての課題を取り挙げた。看護部門の抱えている課題としては、設置主体や病 床規模の相違により取り挙げ方は異なっていたが、共通の課題もいくつかみられた。課題の解決策 の検討は、基本的には各病院で実施されることになるが、共通する解決策の検討、例えば、社会保 険診療報酬や労働条件といった視点からの検討も進められなければなるまい。こうした検討につい ては、別の機会に研究を進めていきたい。 〈注〉 1)この調査は日本看護協会会員が勤務する全国の病院6,259を対象に、1997 年10月1日に行われ、有効回答 病院数は3,597とかなり大規模な調査である。回答病院の設置主体及び病床規模は次のようである。 98年度新卒者初任給モデル賃金(予定額) 上段:基本給額 下段:税込給与総額 平 均 額 第1・四分位数 中 位 数 第3・四分位数 最 高 額 計(3,033) 188,559円 248,137円 177,700円 227,750円 189,400円 248,300円 199,500円 267,908円 281,030円 384,000円 国(114) 198,484 247,411 191,000 232,610 195,468 246,715 201,271 261,937 246,800 320,624 自治体(575) 194,517 243,815 187,900 222,623 190,000 243,800 203,320 261,784 247,175 346,460 公 的(200) 195,411 246,197 187,900 228,802 197,000 246,072 200,000 262,971 228,313 328,000 社会保険関係団体(78) 202,616 267,256 197,085 249,573 199,315 270,297 209,380 280,388 239,190 364,456 医療法人・個人(1,668) 183,237 248,047 170,000 226,000 182,250 248,792 195,300 268,968 281,030 384,000 学校法人その他(385) 193,603252,239 181,400231,400 191,800253,300 205,250274,377 268,040340,000 資料出所:日本看護協会調査研究課編『日本看護協会調査研究報告』、№52、社団法人日本看護協会、1998年3 月、24頁

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2)都道府県別の新規採用状況は以下のようである。 97年度(6月末まで)看護要員新規採用の有無・都道府県 回答病院数 新規採用あり (再掲)新卒者 の採用あり■ 新規採用なし 無回答 計 3,597 93.2% 24.0% 4.2% 2.6% 北 海 道 273 90.1 67.4 5.1 4.8 青 森 62 75.8 58.1 19.4 4.8 岩 手 61 90.2 68.9 4.9 4.9 宮 城 65 87.7 70.8 7.7 4.6 秋 田 43 90.7 72.1 4.7 4.7 山 形 46 82.6 65.2 10.9 6.5 福 島 66 90.9 69.7 6.1 3.0 茨 城 55 92.7 76.4 5.5 1.8 栃 木 43 100.0 76.7 − − 群 馬 54 96.2 88.9 1.9 1.9 埼 玉 90 93.4 80.0 2.2 4.4 千 葉 103 96.2 76.7 1.9 1.9 東 京 239 97.0 77.0 1.7 1.3 神 奈 川 162 96.9 74.7 1.9 1.2 新 潟 87 92.0 73.6 1.1 6.9 富 山 32 96.9 75.0 − 3.1 石 川 51 88.2 66.7 9.8 2.0 福 井 32 81.2 56.3 6.3 12.5 山 梨 31 93.5 71.0 6.5 − 長 野 50 98.0 84.0 − 2.0 岐 阜 66 86.4 66.7 9.1 4.5 静 岡 83 96.4 72.3 2.4 1.2 愛 知 108 97.2 86.1 2.8 − 三 重 50 90.0 68.0 6.0 4.0 滋 賀 41 100.0 82.9 − − 京 都 101 96.0 78.2 2.0 2.0 大 阪 203 96.5 76.4 2.5 1.0 兵 庫 167 96.4 76.0 2.4 1.2 奈 良 39 100.0 84.6 − − 和 歌 山 36 88.8 77.8 5.6 5.6 鳥 取 20 90.0 70.0 5.0 5.0 島 根 30 86.7 70.0 13.3 − 岡 山 98 82.7 62.2 10.2 7.1 広 島 95 96.8 71.6 2.1 1.1 山 口 59 100.0 79.7 − − 徳 島 18 94.4 55.6 5.6 − 香 川 36 91.6 75.0 5.6 2.8 愛 媛 61 95.1 80.3 1.6 3.3 高 知 64 96.9 76.6 3.1 − 福 岡 170 95.9 72.4 2.9 1.2 佐 賀 40 90.0 65.0 7.5 2.5 長 野 59 86.4 69.5 8.5 5.1 熊 本 90 93.4 64.4 4.4 2.2 大 分 60 91.7 76.7 5.0 3.3 宮 崎 40 85.0 62.5 7.5 7.5 鹿 児 島 83 90.4 69.9 8.4 1.2 沖 縄 35 100.0 82.9 − − 資料出所:同上、47頁 3)この調査は100∼200床規模の民間病院184 施設を対象に実施された。有効回答数は124病院。開設主体別の 割合は、医療法人が84.8%、個人が15.2%となっている。調査の詳細は以下を参照されたい。   『日経ヘルスケア』、日経BP社、1997年7月、3−5頁。

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4)この調査は、100∼200床規模の民間病院160施設を対象に実施された。調査の詳細については以下を参照 されたい。   『日経ヘルスケア』、日経BP社、1998年6月、3−5頁。 5)地域別の採用方針は、次のようである。 98年度採用方針(看護婦)・都道府県 回答病院数 今年度並みの数を採用今年度以上に採用 採用数を減らす 欠員状況により決定 採用予定なし 未 定 無回答 計 3,597 22.9% 32.6% 4.3% 33.2% 2.5% 1.9% 2.6% 北 海 道 273 19.0 30.4 5.1 39.0 4.0 1.8 0.7 青 森 62 27.4 14.5 3.2 37.2 12.9 1.6 3.2 岩 手 61 13.1 13.1 1.6 44.4 1.6 9.8 16.4 宮 城 65 29.2 21.5 4.6 34.0 4.6 4.6 1.5 秋 田 43 11.6 23.3 4.7 51.1 4.7 2.3 2.3 山 形 46 21.7 39.3 4.3 23.9 4.3 − 6.5 福 島 66 21.2 36.5 3.0 31.8 1.5 4.5 1.5 茨 城 55 27.3 51.0 3.6 14.5 1.8 1.8 − 栃 木 43 30.2 41.9 7.0 18.6 − 2.3 − 群 馬 54 11.1 72.1 1.9 13.0 − − 1.9 埼 玉 90 31.1 41.2 3.3 22.2 1.1 1.1 − 千 葉 103 26.2 39.9 1.9 28.2 − 1.9 1.9 東 京 239 24.7 43.1 3.3 24.7 0.4 1.7 2.1 神 奈 川 162 23.5 46.2 2.5 25.3 0.6 − 1.9 新 潟 87 26.4 24.1 6.9 32.3 − − 10.3 富 山 32 15.6 25.0 6.3 53.1 − − − 石 川 51 23.5 31.4 3.9 39.2 2.0 − − 福 井 32 31.3 40.6 − 25.0 − 3.1 − 山 梨 31 16.1 54.8 6.5 19.4 − − 3.2 長 野 50 24.0 38.0 12.0 18.0 4.0 2.0 2.0 岐 阜 66 24.2 39.5 − 30.3 1.5 3.0 1.5 静 岡 83 32.6 36.1 3.6 24.1 − 3.6 − 愛 知 108 34.3 25.9 9.3 23.1 0.9 1.9 4.6 三 重 50 20.0 34.0 6.0 30.0 2.0 6.0 2.0 滋 賀 41 29.3 36.6 7.3 19.5 − 2.4 4.9 京 都 101 28.7 29.7 3.0 30.6 2.0 2.0 4.0 大 阪 203 22.2 37.8 1.0 35.0 − 1.5 2.5 兵 庫 167 24.6 40.1 1.8 30.5 1.2 0.6 1.2 奈 良 39 20.5 33.3 − 43.6 − − 2.6 和 歌 山 36 25.0 25.0 13.9 33.3 − − 2.8 鳥 取 20 10.0 45.0 10.0 25.0 5.0 5.0 − 島 根 30 26.7 33.3 6.7 26.7 3.3 3.3 − 岡 山 98 24.5 28.6 4.1 32.5 4.1 3.1 3.1 広 島 95 14.7 34.7 7.4 37.9 − 2.1 3.2 山 口 59 28.8 33.9 10.2 22.0 3.4 − 1.7 徳 島 18 27.8 11.1 5.6 49.9 5.6 − − 香 川 36 30.4 27.8 2.8 27.8 2.8 2.8 5.6 愛 媛 61 21.3 27.9 4.9 36.1 3.3 1.6 4.9 高 知 64 18.8 21.9 3.1 50.0 3.1 − 3.1 福 岡 170 17.1 18.2 3.5 48.8 5.9 1.8 4.7 佐 賀 40 17.5 17.5 5.0 50.0 7.5 2.5 − 長 野 59 28.8 16.9 8.5 39.0 5.1 1.7 − 熊 本 90 21.1 20.0 3.3 45.6 6.7 3.3 − 大 分 60 13.3 38.5 3.3 38.3 3.3 3.3 − 宮 崎 40 10.0 12.5 7.5 47.5 15.0 5.0 2.5 鹿 児 島 83 18.1 20.5 3.6 47.0 4.8 2.4 3.6 沖 縄 35 20.0 20.0 8.6 45.7 − − 5.7 資料出所:注1に同じ。56頁。 6)都道府県別の確保・定着状況は、次の表のようになっている。

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最近の確保・定着状況の変化(複数回答)・都道府県 回 答 病院数 定着が よくな った 欠員減 少・新 規採用 減 応募者 増 採用辞退者増 新卒看護婦採 用容易 に 既卒看 護婦採 用容易 に 従来確 保・定 着がよ く該当 項目な し 依然確 保・定 着が困 難 その他 無回答 計 3,597 42.6% 17.1% 18.3% 3.8% 18.7% 9.9% 7.0% 14.5% 6.1% 6.4% 北海道 273 46.2 22.7 14.7 2.2 13.6 12.5 6.6 13.2 5.1 5.1 青 森 62 50.0 14.5 21.0 3.2 16.1 11.3 16.1 9.7 6.5 8.1 岩 手 61 32.8 18.0 13.1 − 13.1 9.8 19.7 6.6 6.6 16.4 宮 城 65 44.6 16.9 16.9 1.5 23.1 3.1 3.1 18.5 4.6 4.6 秋 田 43 41.9 14.0 27.9 2.3 16.3 4.7 7.0 11.6 9.3 2.3 山 形 46 34.8 10.9 19.6 2.2 19.6 6.5 13.0 8.7 13.0 6.5 福 島 66 39.4 12.1 10.6 3.0 10.6 4.5 9.1 19.7 9.1 9.1 茨 城 55 41.8 9.1 14.5 3.6 25.5 3.6 9.1 20.0 9.1 5.5 栃 木 43 44.2 4.7 7.0 2.3 23.3 16.3 4.7 9.3 9.3 7.0 群 馬 54 42.6 9.3 7.4 3.7 18.5 3.7 1.9 27.8 7.4 1.9 埼 玉 90 44.4 12.2 14.4 2.2 16.7 11.1 4.4 16.7 7.8 8.9 千 葉 103 43.7 17.5 16.5 6.8 18.4 13.6 9.7 12.6 7.8 4.9 東 京 239 38.9 8.4 19.2 6.7 23.8 11.7 3.3 19.2 6.7 6.7 神奈川 162 41.4 19.1 20.4 7.4 22.8 17.3 4.3 16.0 4.9 4.9 新 潟 87 41.4 13.8 12.6 2.3 17.2 6.9 2.3 13.8 8.0 13.8 富 山 32 43.8 12.5 21.9 − 15.6 − 6.3 21.9 9.4 − 石 川 51 49.0 25.5 35.3 3.9 33.3 7.8 2.0 7.8 5.9 7.8 福 井 32 18.8 12.5 9.4 3.1 12.5 6.3 15.6 21.9 6.3 12.5 山 梨 31 29.0 9.7 12.9 3.2 19.4 6.5 6.5 32.3 6.5 6.5 長 野 50 56.0 18.0 26.0 − 26.0 10.0 − 14.0 6.0 2.0 岐 阜 66 42.4 21.2 16.7 1.5 25.8 13.6 − 16.7 6.1 4.5 静 岡 83 50.6 20.5 33.7 15.7 30.1 16.9 2.4 14.5 1.2 2.4 愛 知 108 45.4 14.8 27.8 8.3 24.1 6.5 0.9 10.2 5.6 8.3 三 重 50 34.0 12.0 18.0 − 28.0 8.0 4.0 20.0 10.0 8.0 滋 賀 41 41.5 17.1 22.0 − 12.2 12.2 2.4 17.1 7.3 7.3 京 都 101 41.6 13.9 13.9 3.0 19.8 6.9 5.0 16.8 7.9 10.9 大 阪 203 48.3 19.7 20.7 6.4 14.8 11.3 3.9 17.7 3.0 4.4 兵 庫 167 43.7 16.2 15.6 5.4 14.4 7.2 6.6 16.8 4.2 5.4 奈 良 39 56.4 12.8 15.4 − 15.4 15.4 7.7 12.8 5.1 5.1 和歌山 36 38.9 22.2 33.3 − 16.7 13.9 − 19.4 5.6 2.8 鳥 取 20 25.0 15.0 15.0 5.0 5.0 5.0 10.0 15.0 15.0 10.0 島 根 30 30.0 16.7 20.0 6.7 20.0 13.3 3.3 16.7 6.7 10.0 岡 山 98 38.8 17.3 15.3 3.1 12.2 5.1 8.2 16.3 11.2 5.1 広 島 95 34.7 14.7 20.0 − 18.9 7.4 11.6 17.9 4.2 9.5 山 口 59 40.7 11.9 25.4 3.4 20.3 10.2 8.5 15.3 6.8 6.8 徳 島 18 38.9 27.8 16.7 − 16.7 11.1 22.2 5.6 5.6 − 香 川 36 25.0 8.3 13.9 5.6 2.8 5.6 25.0 11.1 5.6 13.9 愛 媛 61 41.0 18.0 26.2 1.6 26.2 13.1 6.6 18.0 4.9 1.6 高 知 64 31.3 20.3 7.8 1.6 18.8 6.3 10.9 14.1 9.4 4.7 福 岡 170 48.2 24.7 18.2 2.4 17.6 12.4 10.0 4.7 2.9 6.5 佐 賀 40 42.5 20.0 15.0 − 15.0 2.5 17.5 15.0 7.5 2.5 長 野 59 44.1 20.3 20.3 − 28.8 8.5 13.6 3.4 1.7 3.4 熊 本 90 46.7 20.0 16.7 4.4 12.2 11.1 10.0 6.7 3.3 8.9 大 分 60 48.3 25.0 11.7 5.0 13.3 10.0 10.0 10.0 8.3 6.7 宮 崎 40 42.5 27.5 20.0 − 22.5 12.5 12.5 15.0 5.0 5.0 鹿児島 83 42.2 20.5 19.3 3.6 16.9 6.0 9.6 8.4 9.6 8.4 沖 縄 35 57.1 28.6 28.6 2.9 28.6 17.1 8.6 8.6 2.9 2.9 資料出所:同上、60頁。 7)日本看護協会では1994年2月に、入院医療管理料をとる病棟を持つ全国の病院のうち、551病院の看護部 長に対して調査票を郵送している。回答病院数は 276で有効回答率50.1%となっている。調査結果の詳細 については以下を参照されたい。   日本看護協会調査研究室編『日本看護協会調査研究報告』、№46、社団法人日本看護協会、1995年3月。

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8)「看護職員として今後どのような人材を採用したいか」という問いに対して、最も多かった回答は、「老人 看護・介護に意欲と関心のある人」との回答で、50人の看護部長が答えている(同上、18頁。)。 9)場所区分と職務関連区分との関係を、教育体系に反映しているものとしては、例えば、医療法人若弘会の 体系がある。しかし、この体系によると、SDS 概念が最も広義であり、OJT と Off-JT は SDS に内包され、 OJTは Off-JT に含められる一部分であるとも解されかねない。 医療法人 若弘会の教育研修体系 資料出所:『病院経営新事情』、№172、産業労総合研究所、1998年8月5・20日合併号、22頁 10)社団法人東京都教職員互助会、三楽病院は千代田区神田駿河台2−5にあり、診療科目数19 、病床数309 床の規模の病院である。 11)三楽病院の看護部門では、次のような教育組織になっている。          教育委員会組織図 資料出所:日本医療法人協会編『患者満足度を高める職員研修事例集』、経営書院、1996年、63頁。

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12)三楽病院における発表会に向けての詳細なスケジュールについては、以下を参照されたい。   同上、66−67頁。 13)医療法人社団恵生会、上白根病院の所在地は横浜市旭区上白根2−65 −1で、診療科目は13 、病床数150 床の病院である。 14)教育目標及び評価の詳細については以下を参照されたい。   日本医療法人協会編、前掲書、108−111頁。 15)多摩永山病院は日本医科大学の付属病院として1977年に設立されている。他に付属病院は4つある。集合 教育は大学で行われ、多摩永山病院では院内教育を行っている。   所在地は多摩市永山1−7−1で、診療科目数は15、病床数は326床の規模である。看護婦の採用は付属 看護専門学校の卒業生等で、看護婦の約5割は卒後1∼3年といわれている。 16)同病院では次のような評価表を用いて、プリセプター及び主任等がアドバイスを示すようにしている。 基本的看護技術チェックリストの評価表 基本的看護技術 A・B(4月) 本人のまとめ A・B・C(6月) まとめ・反省 A・B・C・D(9月) まとめ・今後の課題 指導者の評価・アドバイス (プリセプター) サイン(    ) サイン(    ) サイン(    ) 主任・係長・婦長の評価・アドバ イス サイン(    ) サイン(    ) サイン(    ) 資料出所:日本医療法人協会編、前掲書、147頁。

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17)同病院ではプリセプターがプリセプティーに対して指導するポイントとして、以下の項目を指示している。   現実的なゴールを決めること。   何をすべきか明確にするため、コミュニケーションを持つこと。   同病院では、プリセプターとプリセプティーのコミュニケーションは、院内に限らず、院外でも積極的に 持たれているようである。   プリセプティーが持てる程度の責任の限界を決めること。   どのくらいの時間ができるか考えること。   期限の中でできる決定権を与えること。   プリセプティーが自分の問題を解決できるように支援すること。   機会をつくって評価すること。   うまくいった時は認め、集めてあげること。   プリセプティーの責任を徐々に増やすこと。   以上のような9項目が示されている。   同上、148頁 18)指導すべきでないポイントとしては次のような項目が示されている。   一度プリセプティーに依頼した仕事を取り戻さないこと。   自分の仕事の中でやりたくないと思っていることをさせないこと。   うまくやれない確立が高い仕事はさせないこと。   自分が十分にできないことはさせないこと。   依頼した仕事を何が何でも優先させて欲しいと言わないこと。   依頼していた仕事を他の人にも依頼しないこと。 これらの項目は、プリセプティーが技術を習得し易いようにするための配慮であり、非常に重要なことで ある。   同上、149頁を参照。 19)公立学校共済組合、関東中央病院(所在地:世田谷区用賀6−25−1)は24の診療科目とその他診療とし て人間ドッグ、検診等をもち、病床数470床の大規模病院である。 20)谷野呉山病院は富山市北代5200にあり、310床の単科の民間精神病院である。富山県内では最も古く開設 された病院で、富山市近郊の高級住宅街にある。 21)谷野呉山病院事務長の門田晋氏は院内学会の効果について、次のように述べている。   「1人5万∼10万円の旅費をかけて県外のセミナーに派遣したとしても、10人からせいぜい20人の職員し か派遣することができません。この院内学会方式は、同じ費用で100人、200人の職員が、同じ情報を一斉 に獲得できるのです。研修費用の投資額が多いという一面もありますが、最新の情報を全職員に一斉に与 えることができるといった研修効果が考えられます。」   『病院賃金労務事情』、№142、産労総合研究所、1997年4月5日、11頁。 22)大阪府の医療法人若弘会の法人外研修費用は法人内の2倍を要しているとわれ、研修費は総医業収益の 0.3∼0.4%を占めている。

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教育研修費の推移 資料出所:『病院経営新事情』、№172、産労総合研究所、1998年8月5・20日、25頁。 23)小林記念病院は愛知県碧南市新川町3−88にあり、診療科目は14、病床数196床の病院である。 24)『病院経営新事情』、№172、産労総合研究所、1998年8月5・20日、34頁。 25)医療法人若弘会では、資格取得に対してポイントを付与し、昇給させるという特別ポイント制度がある。   同上、28頁参照。 26)卒業者の卒業直後の職種は次のようである。 卒業直後の職種 職 種 人 数 割合(%) 看護婦(士) 1669 61.4 保健婦(士) 453 16.6 助産婦 149  5.5 養護教諭  84  3.1 産業看護職  36  1.3 看護系大学教員  20  0.7 看護系短大教員  12  0.4 看護系専修学校教員   5  0.2 看護系各種学校教員  12  0.4 行政関係(国)   6  0.2 看護職以外の職種  46  1.7 その他 183  6.7 不明  43  1.6 合 計 2718 100.0 資料出所:『医療'97』、Vol.13、№6、メヂカルフレンド社、1997年6月、45頁。

(29)

27)当事業のメンバーは次のようである。   樋口康子(日本赤十字看護大学)、山崎美恵子(高知女子大学)、矢野正子(静岡県立大学)、島内節(東 京医科歯科大学)、佐藤 子(千葉大学)、奥井幸子(岡山県立大学)、岸田佐智(高知女子大学)。   なお、当事業活動報告の概要については、以下を参照されたい。   同上、44−49頁。 28)期待の内容としては、研究能力が12.6%と高い割合を示している。 4年制大学卒業者として期待されていると感じるか 感じているならばどのような内容か 期待の有無/その内容 人 数 割合(%) 期待を感じる 3143 81.4   看護面の質の向上への寄与 489 12.7   研究能力 485 12.6   現状の改善・改革の能力 442 11.5   リーダーとしての能力 388 10.1   知識・技術の活用 351  9.1   看護理論に基づく看護の展開能力 266  6.9   他との連携した問題解決能力 250  6.5   看護学生への指導能力 165  4.3   情報処理能力 120  3.1   看護職の継続への期待 113  2.9   語学力  74  1.9 期待を感じない 716 18.6 合 計 3859 100.0 資料出所:同上、47頁。 29)日本看護協会では1996年11月、日本看護協会会員が勤務する全病院の看護管理者(看護部長またはそれに 代わる職名の者)6,241 名を対象に調査し、有効回収票は2,977、回収率は47.7%となっている。調査結果 の詳細については以下を参照されたい。   日本看護協会調査研究編『日本看護協会調査研究報告』、№53、社団法人日本看護協会、1998年3月。   なお、回答病院と全国の病院の比較は以下のようである。 図A 病院設置主体別構成比

参照

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