酪農学園大学ハイテクリサーチセンター事業「酪農場における物質と情報の循環J(公開シンポジウム〉
酪農学園大学インテリジェント牛舎における飼養管理
泉
賢 一
酪農学園大学附属農場1
.はじめに 本学附属農場は従来までのつなぎ飼いによる分 離給与方式から、放し飼いのTMR給与方式へと 変更になった。個体別の飼養管理から、群として の管理に移行するために飼料設計についても抜本 的に変更することとなった。インテリジェント牛 舎(IT
牛舎)では、家畜に関するさまざまなデー タを集積し、それに基づいた飼養管理が可能とな るO そこで本報告では、本学附属農場の飼養管理 方法について取りまとめた。また、現在までに実 施した飼養関係の研究についての概況を報告するO2
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震場概況と飼料設計の基本 本学附属農場では現在、搾乳牛を3
群にわけで 管理している。泌乳初期から中期にかけての乳量 の多い牛群として高泌乳牛君主泌乳末期およびジャー ジー牛を中心とした低泌乳牛群、それと自動搾乳 牛群である。自動搾乳牛群については、泌乳初期 から分娩直後から乾乳直前までl群で管理してい る。また、粗飼料についてはすべて本学附属農場 で自給したものを用いている。 飼料設計は日本飼養標準・乳牛(
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年版)に 準拠している。養分要求量の算出、 TMR構成飼 料の配合比率や化学成分の管理には、飼養標準に 付属しているコンビュータープログラムを利用し ている。牛側のデータとしては、分娩後日数、産 次、体重、日乳量および乳脂肪率を入力する。環 境要因としては、気温、湿度および分離給与方式 かTMR方式かの違いによる採食量の補正を行な う。飼料としては、粗飼料、濃厚飼料およびサプ リメントをプログラムに登録し、データベースを 構築する。飼料成分に関しての入力項目は多岐に わたるが、水分、 CP、NDF、TDN (ADFから 算出)を農場実験室にて定期的に分析している。3
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飼料設計に用いるその他の要因 本IT牛舎では、大学附属農場であるという利 点を生かして、上述した以外の要因についても飼 料設計に役立てている。体重とボディコンディショ ンスコアについては全牛を対象として定期的に計 測しているO また、各牛群単位で行動観察を実施 し、採食量、採食・反努時間および横臥・移動状 況を調査している。さらには、 TMR成分および 粒度分布の日内変動についても適宜測定しているO これらの調査には様々な研究室が携わっており、 データの解析や受け渡しが行われている。得られ たデータをもとに、従来感覚的であった点を量的 に把握し飼養管理に生かしている。4
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各牛群における飼料設計 高泌乳牛群 頭数は3
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頭で、乳量を3
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k
g
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日に設定して飼料 計算を行っているO 泌乳初期の牛も多く在籍する ため、泌乳に要するエネルギーを充足させること と、分娩後の繁殖機能を速やかに回復させること が課題になるO 泌乳初期の採食量が減少している 時期の牛も在籍することから、ルーメン内の充満 状態に採食量が制限されないようにNDF含量を やや抑えつつ、 CP含量を高めた飼料設計となっ ている。牧草サイレージについては、泌乳効果の 高いアルフアルフアサイレージを多給している。 北海道家畜管理研究会報, 37: 36-37. 2002-36-泉 表1 高泌乳牛群のTMR 給与割合,%DM コ ー ン サ イ レ ー ジ 24.3 チ モ シ ー サ イ レ ー ジ 11.9 アノレファノレフアサイレージ 13.6 ビートノ~)レプ 4.4 搾乳牛用配合飼料 34.6 綿実 4.6 大立粕 6.6 乾物給与量, kg/日 20.2