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~早期発見をめざして~

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Academic year: 2021

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健康教育講座 緑内障—早期発見をめざして― 名古屋市立大学大学院医学研究科 視覚科学 講師 野崎 実穂 緑内障という病気を、みなさんご存知だと思います。では、緑内障ときくと、 どう思われるでしょうか?かなり多くの方が、『失明にいたる恐ろしい病気』と 思っているのではないでしょうか。 たしかに緑内障は、現在我が国における成人の失明原因疾患の第一位になっ ています。また、緑内障に罹患している患者さんの数も、以前の調査よりも増 えており、最近行われた大規模な調査では40 歳以上の約 5%と報告されました。 またこの調査で明らかになったのは、緑内障があるにもかかわらず、これに気 付かずに過ごしている人が大勢いるということでした。 では緑内障とはどういう病気なのでしょうか?緑内障とは、視神経乳頭に緑 内障に特有の異常があること、緑内障に特徴的な視野変化があること、このど ちらかあるいは両方の所見があり、眼圧を下げることにより、進行を阻止でき る病気と定義されています。眼圧は、眼球内圧のことで、以前は眼圧が高い人 が緑内障になると信じられてきました。しかし正常の眼圧値というのは、欧米 のデータをもとに、21mmHg 以下とされてきましたが、大規模な調査により、 日本人の平均眼圧は 15mmHg 前後であり、上限は 19-20mmHg ということも わかりました。実際、眼圧値が正常範囲内にあっても緑内障になる場合も多く、 正常眼圧緑内障といわれています。特に日本人にはこの正常眼圧緑内障が多い といわれており、大規模な調査でも40 歳以上の 3.6%がこのタイプの緑内障と 報告されました。 以上のことから、眼圧の値だけでは、緑内障かどうかは診断できないことが おわかりいただけると思います。緑内障の診断で特に重要なのは、やはり視神 経乳頭の所見と視野検査といえます。 また、緑内障は、眼圧を下げることにより病気の進行が防止できる病気です。 ただし、ひとたび障害されてしまった視神経は、残念ながら回復しません。し かし、早期に緑内障を発見できれば、まだ視神経の障害が軽いうちに手を打つ ことができれば、失明に至る危険性はぐっと少なくなります。 最近の緑内障の診断と治療の進歩は目覚しく、以前のような『緑内障=失明』 という概念は古くなりつつあります。現代医学を駆使しても失明から救えない 極めて難治性の緑内障が存在することも事実ですが、一般に、早期発見・早期 治療によって失明という危険性を少しでも減らすことができる病気であること は間違いありません。 ここでは、緑内障という病気、特に正常眼圧緑内障について、また最近の診 断と治療の進歩、早期発見のための取り組みについて、できるだけわかりやす くご紹介したいと思います。

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