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IT好き放題:IoTと流行フレーズ

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Academic year: 2021

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(1)[シ ニ ア コ ラ ム]. 好き放題. on Favorite es. IT. Messag. I T. Shiro SAKATA[正会員] [email protected] 1974 年早大理工修士卒業後 NEC 入社, 1996 〜2004 年同社研究所所長.2004 年より千葉大学大学院教 授.2014 年より千葉大学グランドフェロー.工学博士.情報ネットワークの研究に従事.本会フェロー,終 身会員.功績賞受賞,理事・監事歴任,現在教科書編集委員長.電子情報通信学会フェロー.単著書 3 ・ 共著書 42.http://sakatashiro.com/. 阪田史郎 千葉大学. IoT と流行フレーズ. 19. 91 年にシリコンバレーで開催された国際会議に. 野もほぼ同時期にインターネットが ISDN を駆逐)からマ. 参加した際に,1980 年 代 末に‘21 世 紀はユ. ルチメディア通信→モバイル→ユビキタス→ IoT へと進展. ビキタスコンピューティングの時代’と提唱した Xerox. してきた.余談ながら,ユビキタスと IoT はその精神も. PARC の Mark Weiser 氏に面会する機会があった.当時,. 中身もほぼ同じで,ユビキタスは‘遍く’の意味合いから. 世はマルチメディアが盛り上がり,ユビキタスはまだ一般. Everywhereであるのに対し,IoT は Everything,つまり. に認識される前であった.私は彼の論文を読んだ直後で. Everywhere を Everything に言い方を変えたにすぎない.. ユビキタスに興味を持ち始めていたため,ユビキタスの. IoT のような流行フレーズ(バズワードの方が適切?). キー技術は何かと彼に単刀直入に尋ねた.彼は即座に,. について,記憶を辿ってみる.1970 年代当時,情報分. センサ,無線通信,情報の蓄積管理と解析(後に状況認. 野では,情報そのものを処理・解析する,通信により. 識と訳されたコンテキストアウェアネスに通じる)と答えた.. 情報の空間移動を果たす,蓄積管理により情報の時間. この 10 年後に中央省庁再編直後の総務省はユビキ. 移動を果たすという 3 つがコア技術といわれた.私が. タスにとびつき,ユビキタスセンサネットワークの調査. 本会研究会で初めて発表を行った 1970 年代半ばは,コ. 研究を開始し,2005 年には u-Japan を提唱するに至っ. ンピュータアーキテクチャ/パターン認識,コンピュータ. た.彼にもう一問,ユビキタスコンピューティングが人々. ネットワーク,データベースの各研究会の発表の伸びが. の生活にまで浸透し始めるのはいつ頃?と尋ねたら,. 特に大きかったが,これらは 3 コア技術にほぼ対応する.. 2020 年頃を想像すると答えた.当たりというか,彼は. その後 40 数年を経て,AI, IoT, ビッグデータが流. 四半世紀前にユビキタスから IoT に用語を変えた現在. 行フレーズの代表格になっているが,これらはそれぞれ. の世界を想像していたのである.. 3 コア技術に通じる.この意味で,情報分野は 40 数. そこに偶然 Stanford 大の Donald E. Knuth 教授が. 年大きくぶれることなく進展してきたのであろう.40 数. 通りかかった.私は学生時代に Knuth 教授の‘Fun-. 年前と異なるのは,現在の 3 フレーズが互いに密接に. damental Algorithms’をバイブル代わりに勉強させて. 関係し,相乗効果により新たな市場創造,サービス開. もらったこともあり, WeiserとKnuthと一瞬ながら出会っ. 拓の可能性がある点である.. たことにいたく興奮を覚えた.3 人会話に持っていこう. 流行フレーズは,米国の先端研究者が,NSF(National. と考えたが,よいつなぎが思い浮かばず,2 人は挨拶で. Science Foundation) 等からの研究資金を得るために,10. 終わった.今でも,あのときどのようなつなぎを入れれ. 年ほどをめどに考え出す, といわれる.AI は, ディープラー. ば 3 人会話に持っていけたのか思い巡らすことがある.. ニングが世代を変えるほどの革新を起こしたため,同じ用. この 2 人は私の研究遍歴ときわめて密接に関係する.. 語がまだ使えるらしい.いずれにしても,2030 ~ 40 年代. 私は,学生時代 Knuth 教授ほかの著書はじめ数論,組. の情報分野の流行フレーズはいかなるものになるか?. 合せ理論などの離散数学,コンピュータサイエンスよりの. 情報分野はチューリング賞を見るまでもなく,これ. 研究に強く興味を持った.しかし,企業に就職したときに,. まで圧倒的な創造力と革新力で米国が牽引してきたが,. 立ち上げられようとしていた情報ネットワーク研究グルー. これと流行フレーズを生み出す力と相関がないとはいえ. プに配属され,それ以来情報ネットワーク分野で活動し. ない.日本もグローバルな流行フレーズを捻り出せるほ. ている.この分野は,大まかには OSI(Open Systems. どの先見力,破壊的革新力を発揮してほしいものである.. Interconnection)を凌駕したインターネットの普及(通信分 80. 基 応 専 般. [No.84]. 情報処理 Vol.59 No.1 Jan. 2018. (2017 年 6 月 3 日受付).

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