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釧路校1年生の特別支援学校教員免許取得の動機と志望特性

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Academic year: 2021

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(1)Title. 釧路校1年生の特別支援学校教員免許取得の動機と志望特性. Author(s). 玉井, 康之; 二宮, 信一; 小渕, 隆司; 戸田, 竜也; 川前, あゆみ. Citation. 釧路論集 : 北海道教育大学釧路校研究紀要, 第46号: 175-179. Issue Date. 2014-12. URL. http://s-ir.sap.hokkyodai.ac.jp/dspace/handle/123456789/7755. Rights. Hokkaido University of Education.

(2) 釧路論集 −北海道教育大学釧路校研究紀要−第46号(平成26年度) Kushiro Ronshu, - Journal of Hokkaido University of Education at Kushiro - No.46(2014):175-179. 釧路校1年生の特別支援学校教員免許取得の動機と志望特性 玉 井 康 之・二 宮 信 一・小 渕 隆 司・戸 田 竜 也・川 前 あゆみ. Motivation of Acquiring Teacher License for Special Needs Education in First Grade Student at Hokkaido University of Education Kushiro Campus Yasuyuki TAMAI, Shinichi NINOMIYA, Takashi OBUCHI, Tatsuya TODA, Ayumi KAWAMAE Kushiro Campus, Hokkaido University of Education. 要旨  本稿は、1年生の6月の段階で特別支援教員免許を取得する学生の人数およびその動機をとらえることで、特別支援教 員免許取得希望者の動向と動機をとらえ、今後の特別支援教員免許取得のあり方を検討していくことを課題としている。 特に小中学校において、通常学級と障がい児とのインクルーシブ教育の理念および制度が進行しつつある中では、小中学 校の免許と特別支援教員免許との関連性が、今後の課題となる。  既に1年生前期の段階で55名が必ず取得するとの回答を行っており、今後も増える傾向がある。また取得動機も必ずし も特別支援学校教員になるためだけではなく、小学校の多様な子ども理解と指導力など、幅広い教師の指導力を高めるた めに、特別支援教員免許を取得しようとしている傾向が強い。. していく条件となり、また社会全体の教育観や教員養成の. 1.課題と方法 . 考え方の変化を前提にしつつ、免許取得のあり方を指南す る条件となる。.   (1)本調査の課題  本稿は、北海道教育大学釧路校の1年生を対象にして、 特別支援学校教員免許取得の動機と、志望者の特性をとら.   (2)調査手法と考え方. えることを課題としている。これを把握することで、今後.  本アンケートは、2014年6月に、1年生のほぼ全員が受. の特別支援教員免許取得の傾向とあり方、およびその条件. けている一般教養科目「へき地教育論」を受講している学. 整備の方向性を検討することを課題としている。とりわけ. 生180名を対象にして、 無記名方式で実施したものである。. インクルーシブ教育の進展の中では、小中学校の免許と特. 6月の実施は、全科目を取得登録した後での実施であり、. 別支援教員免許との関連性が、今後の課題となる。志望動. とりあえず免許取得の方向性が固まった段階での実施であ. 機に関するアンケートは、1年生から4年生まで経年変化. る。むろん1年生後期の段階で免許取得の動向は、また大. でとらえているが、ここでは1年生の前期6月の時点で特. きく変化するが、それは2年生の時点での変化としてとら. 別支援教員免許取得をどのように考えているかに限定して. えることができる。特別支援教育関連の科目ではない場所. とらえておく。. でのアンケートの実施は、直接的な教師と取得動機が影響.  なぜなら、2012年7月に、 「障害者の権利に関する条約」. しない形でアンケートを集約するものであり、より率直な. が国連において批准され、2013年から様々なインクルーシ. 意向がアンケートに反映されるからである。授業開始直後. ブ教育の考え方が普及しており、教員養成の考え方や教員. の第一段階で集約した時点で、148名が回答した。148名の. 採用試験のあり方も大きく変化しつつあるからである。そ. 回答者のうち、男子67名、女子81名で、女子回答者が多い。. のため2014年現在の1年生は、インクルーシブ教育の理念. その他の回答者もいたが、免許取得を迷っている学生であ. を前提にして、教員養成大学への進学動機や校種をとらえ. るか、取得しない学生である可能性が高いために、それら. る志望動機が変化しつつあると考えられるからである。こ. の学生は全体の動向分析としての影響はないため、ここで. れらは、2013年の大学進学雑誌『蛍雪時代』の中にも、特. は省略している。. 別支援の考え方の変化が記載されており、進学動機・校種.  意識調査は、それぞれの動機ごとに独立した項目として. 選択動機にも影響しつつある。. とらえ、それぞれ動機の強さを【強い−5−4−3−2−.  このような背景から、本稿では、まず1年生だけを限定. 1−弱い】の5段階で選択してもらった。. して志望動機の動向をとらえておきたい。志望動機は、大 学での免許取得の背景となる教育観や教育課程をとらえ直. − 175 −.

(3) 玉 井 康 之・二 宮 信 一・小 渕 隆 司・戸 田 竜 也・川 前 あゆみ. 2.特別支援教員免許取得の全体的動向と   動機. 名と多くない。  取得予定者55名の男女別を見ると、「取得する予定であ る」と考えている学生は、女子が55人中42名で、圧倒的に 女子が多い。早い段階で女子は免許取得を決めている傾向.   (1)男女別取得予定者の動向. が強い。.  特別支援教員免許取得希望の有無を、「1.取得する予.  専攻別に見ると、どの専攻も女子が「取得する予定であ. 定である。 2.取得する方向で考えているが、まだ決め. る」と答えた学生が多いが、「地域学校教育専攻」は、 「取. かねている。 3.取得しない予定である。 4.分から. 得する予定である」と答えた学生は、男子2名、女子20名. ない。」の4段階で回答してもらった。148名のうち「取得. で、 「地域学校教育専攻」 では、 男子の取得予定者が少なく、. する予定である」学生は55名で、 37.1%である(表1) 。 「取. 女子の比率が圧倒的に高い傾向がある。. 得する方向で考えているが、まだ決めかねている」学生は.  すでに2014年度から、 「障害者の権利に関する条約」が. 39名で、26.3%である。決めかねている学生を含めると、. 批准され、インクルーシブ教育が進められる下で、北海道. 60%以上の学生が取得を希望するか取得を検討している。. の教員採用試験も小学校・中学校の教員採用試験と特別支. 逆に「取得しない予定である」と明確に答えた学生は、33. 援学校教員の採用試験が併願できるようになった。校種の 選択において特別支援学校が別採用ではなく、小学校・中. 表1 男女別特別支援免許取得予定者の動向 男 女 合計(人) 1.取得する予定である。 13 42 55 2.取得する方向で考えている 22 17 39   が、まだ決めかねている。 3.取得しない予定である。 19 14 33 4.分からない。 13 8 21 合 計 67 81 148. 学校の免許と併存するものとしてとらえられるようになっ た。したがって60%以上の学生が何らかの形で取得を考え ているとしたら、それを配慮した教育課程や時間割を検討 することも必要になってきていると言える。   (2)取得予定者の取得動機の動向  取得予定者55名のうち、取得予定の動機をとらえた。取. 表2 特別支援教員免許を取得しようと思った動機はどのようなものですか。 強くそう思う(5)を選択した人数 地域学校教育 学校教育開発 1 ③多様な子どもの特性を理解できる教師になりたいと思ったから。 2 ④多様な子どもに対応できる教師の指導力の幅を広げたいと思ったから。 ⑤小学校教員免許を取得する上で多様な子どもの存在を知ることが大事だと考 3 えたから。 4 ⑮“個に応じた教育”の考え方を学ぶ上で有効であると考えたから。 ⑫ LD・ADHD・高機能自閉症等の子どもの生徒指導の方法を学習したいと思っ 5 たから。 6 ①個どもの発達論や発達支援論を広く学びたいと思ったから。 7 ⑨ LD・ADHD・高機能自閉症等の子どもへの対応方法に興味を持ったから。 8 ⑦特別支援学校等の教員になるかもしれないと考えたから。 ⑩ LD・ADHD・高機能自閉症等の子どもの学習指導方法を学習したいと思った 9 から。 ⑪ LD・ADHD・高機能自閉症等の子どもを含めた学級運営方法を学習したいと 10 思ったから。 11 ⑧教員採用試験で免許を持つと有利であると考えたから。 12 ⑬個々の子どもの発達診断やアセスメントの方法を学習したいと思ったから。 13 ⑭個々の子どもへの教育支援計画の作成方法を学習したいと思ったから。 ⑥中学校教員免許を取得する上で多様な子どもの存在を知ることが大事だと考 14 えたから。 ②教育フィールド研究等で、特別支援学級・通級指導教室に関わったことがあっ 15 たから。 16 ⑱身近な人の障がいを持つ人がいるから。 17 ⑯“インクルーシブ教育”の考え方を学ぶ上で有効であると考えたから。 ⑳へき地校に赴任した場合に、医療・心理専門家がいないので、教師が特別支 18 援教育を担う必要があるから。 19 ⑲先輩や身近な人から免許を取得した方がいいと勧められたから。 20 ⑰1年次に特別支援教育に関する講義を受けて興味をもったから。 ㉑すべての教員が特別支援教育の研修を受けなければならないことになってい 21 るから。. − 176 −. 学校カリキュ 全体 ラム開発 32 54 30 54. 12 11. 10 13. 9. 10. 20. 39. 12. 7. 14. 33. 6. 9. 14. 29. 8 7 6. 7 7 8. 13 14 13. 28 28 27. 6. 8. 13. 27. 7. 6. 14. 27. 5 6 8. 7 7 5. 14 10 10. 26 23 23. 3. 6. 12. 21. 4. 7. 7. 18. 4 6. 3 5. 10 4. 17 15. 4. 4. 7. 15. 2 2. 6 5. 6 5. 14 12. 0. 2. 5. 7.

(4) 釧路校1年生の特別支援学校教員免許取得の動機と志望特性 得予定者の動機の中で、5段階評価【強い−5−4−3−. の子ども」の指導方法に関する項目が4項目入っている。. 2−1−弱い】のうち、5の「強い」を選んだ学生の多い. これは学校現場でもその指導方法が課題となっているが、. 順に項目を選んだ(表2) 。最も多い項目から順番に10項. 「LD・ADHD・高機能自閉症等の子ども」の存在と用語. 目をとらえると、1位「多様な子どもの特性を理解できる. 理解が1年生段階でも浸透してきていることが分かる。. 教師になりたいと思ったから」54名、同率1位「多様な子. LD・ADHD・高機能自閉症等の子どもの特性は、それぞ. どもに対応できる教師の指導力の幅を広げたいと思ったか. れ異なった現象が現れるが、学習が遅れる子ども、人間関. ら」54名、が最も多い。. 係が苦手な子どもなど、多様な現象が別々に生じることへ.  次に3位「小学校教員免許を取得する上で、多様な子ど. の理解が不可欠となっていることを示している。. もの存在を知ることが大事だと考えたから」 39名、 4位 「“個.  LD・ADHD・高機能自閉症等の子ども理解の必要性は、. に応じた教育”の考え方を学ぶ上で有効であると考えたか. すなわち障害があるかないかではなく、どの部分の障害が. ら」33名、までが30名以上が選択した項目である。. あるかの理解と判断が必要であることを示している。これ.  続いて、5位「LD・ADHD・高機能自閉症等の子ども. は、いわゆる「できる子ども」「できない子ども」の画一. の生徒指導の方法を学習したいと思ったから」29名、6位. 的な概念が、大きく変化していることを意味している。実. 「子どもの発達論や発達支援論を広く学びたいと思ったか. 際の学校の中では、 通常学級の中では、 いわゆるグレーゾー. ら」28名、同率6位「LD・ADHD・高機能自閉症等の子. ンと言われる子どもたちの判断が最も難しく、グレーゾー. どもへの対応方法に興味を持ったから」28名、8位「特. ンの子どもたちを他の子どもと同一視することによって、. 別支援学校等の教員になるかもしれないと考えたから」27. 子どもの理解や指導方法を間違える可能性が高い。教科の. 名、同率8位「LD・ADHD・高機能自閉症等の子どもの. 可視化できる学習だけでなく、発達特性を踏まえた学習指. 学習指導方法を学習したいと思ったから」27名、同率8位. 導や生徒指導が不可欠となっていることを示している。. 「LD・ADHD・高機能自閉症等の子どもを含めた学級運 営方法を学習したいと思ったから」27名、の順に多くなっ ている。  これらの全体的な傾向を見ると、最も多い動機は、多様. 3.特別支援教員免許取得動機の上位項目   における内訳. な子どもを理解し多様な子どもに対応する指導力を高める.   (1)多様な子どもの特性を理解できる教師と特別支援教. ことを動機とする学生が多い。この点は、特別支援免許だ. 育. けでなく、校種を超えて教師の資質として重要になる資質.  特別支援教員免許を「取得予定である」を選択した55名. であり、教員養成大学全体の課題である。教員養成大学に. と「取得する方向で考えているがまだ決めかねている」を. 求められる資質の一環として、特別支援学校教員免許も位. 選択した39名の、合計94名の動機として強い項目の内訳を. 置付いていると言える。. とらえたい。.  また発達障がいを有する子どもが通常学級に在籍しその.  強い動機としての5を選択した学生が最も多かった項目. インクルーシブ教育を進めるという観点からすれば、あら. は、 「多様な子どもの特性を理解できる教師になりたい」. ゆる子どもに同時並行的に対応していく学級経営能力とし. (表3)という項目54名と、 「多様な子どもに対応できる. ても不可欠となってくる。この点は、3番目に多い「小学. 教師の指導力の幅を広げたい」(表4)という項目54名の. 校教員免許を取得する上で、多様な子どもの存在を知るこ. 二つである。いずれも54名の学生が「強い5」を選択して. とが大事だと考えたから」が重要な動機となっていること. おり、 またいずれも 「4」 を選択した学生が31名いる。「5」. からも分かる。. と「4」を合わせると、 94名のうち85名が、 「多様な子ども」.  すなわち、小学校教育の中に、発達障がいを持つ子ども. に対応して指導できることを希望している。. を含めた、多様な子どもの存在が前提になってきている実.  釧路校の学生の特別支援教員免許の動機傾向は、多様な. 態からすれば、学校現場の現状を表した動機としてもとら. 子どもに対応するという教師としての一般的な指導力の発. えることができる。これらの発達障がいを持つ子どもに対. 展形態として、特別支援教員免許を考えていることが分か. する第一次的な対応を間違えると、学級崩壊や学習遅進問. る。逆に言えば、特別支援教員免許をとることは、特別支. 題に繫がることはしばしば学校現場でも生じてきているこ. 援学校の教員を育てるだけでなく、教師の指導力を高める. とであり、これからの教師の学級運営や生徒指導の資質・. 動機として位置づけておくことが重要であるとも言える。. 力量としても、発達障がいを有する子どもを含めた多様な.   「多様な子どもの特性を理解できる教師になりたい」項. 子どもに対応する教育観は重要な課題となってくる。. 目の5を選択した学生の男女比は、男子20名、 女子34名で、.  4番目に多い「個に応じた教育」や、6番目に多い「子. 女子の方が、多様な子どもに対応するという動機が強い。. どもの発達論や発達支援論」の項目などを見ても、教室の. 専攻ごとに見ると、 「地域学校教育」の男女比は、 男子0名、. 中の子どもの多様性を反映した発達観や発達支援の多様さ. 女子12名となっており、地域学校教育専攻では、女子が多. を反映していると言える。. 様な子どもを理解するという動機が強い。地域教育開発専.  また上位10項目の中に、 「LD・ADHD・高機能自閉症等. 攻の男女比は、男子5名、女子5名で、同数である。学校. − 177 −.

(5) 玉 井 康 之・二 宮 信 一・小 渕 隆 司・戸 田 竜 也・川 前 あゆみ 表3 地域教育開発. 地域学校教育 ③多様な子どもの特性を理解で きる教師になりたいと思ったか ら。 強い5 4 3 2 弱い1. 男. 女. 合計. 0 2 0 0 0. 12 8 2 1 0. 12 10 2 1 0. 強い5 4 3 2 弱い1. 女. 5 6 1 0 1. 5 5 2 0 0. 男. 女. 合計. 0 2 0 0 0. 11 8 4 0 0. 11 10 4 0 0. 男. 女. 5 6 0 1 1. 8 2 1 0 0. 合 計. 合計. 男. 女. 合計. 男. 女. 合計. 10 11 3 0 1. 15 5 5 0 0. 17 5 1 0 1. 32 10 6 0 1. 20 13 6 0 1. 34 18 5 1 1. 54 31 11 1 2. 表4 地域教育開発. 地域学校教育 ④多様な子どもに対応できる教 師の指導力の幅を広げたいと 思ったから。. 男. 学校カリキュラム開発. 学校カリキュラム開発. 合 計. 合計. 男. 女. 合計. 男. 女. 合計. 13 8 1 1 1. 15 6 4 0 0. 15 7 1 0 1. 30 13 5 0 1. 20 14 4 1 1. 34 1 76 0 1. 54 31 10 1 2. カリキュラム開発専攻の男女比は、男子15名、女子17名で. 別支援教員免許と関連させて取得する傾向が強い。専攻別. 若干女子が多いが、ほぼ男女同じである。地域学校教育だ. では、地域学校教育専攻が男子0名、女子9名であるが、. けが、男女の差が大きく、女子が極めて多様な子どもに対. 一方「学校カリキュラム開発専攻」は、男子12名、女子8. 応するという動機が強いことが分かる。. 名で、男子の方が小学校教員免許と関連させて取得しよう.  この男女比の傾向は、「多様な子どもに対応できる教師. としている傾向が強い。. の指導力の幅を広げたい」の項目においても同じ傾向を有   (3)個に応じた教育と特別支援教員免許. しており、地域学校教育専攻は、 男子0名女子11名である。.   「強い5」を選択した学生が4番目に多い「 “個に応じた  (2)小学校教員免許と連動した特別支援教員免許. 教育”の考え方を学ぶ上で有効であると考えたから」(表.  「強い5」を選択した学生が3番目に多い「小学校教員. 6)は、 「強い5」を選択した学生は、33名で、「4」を選. 免許を取得する上で、多様な子どもの存在を知ることが大. 択した学生は38名である。 「5」と「4」を合わせると、. 事だと考えたから」(表5)は、「強い5」を選択した学生. 94名のうち、71名の学生が、個に応じた教育を目指しなが. が39名で、 「4」を選択した学生が34名である。 「5」と 「4」. ら特別支援教員免許を取得しようとしている。この個に応. を合わせると、94名のうち、73名の学生が、小学校教員免. じた教育も、一般的に求められる教師の資質であり、特別. 許と連動させていると言える。釧路校は、一部英語だけが. 支援学校に限定された資質ではない。したがって、この個. 中学校免許が主免許となっているが、大部分は小学校教員. に応じた教育を進めることも、学校教員の資質の延長とし. 免許を主免許としており、この主免許の内容と連動させて. てとらえ、特別支援教員免許を取ることで、教師の指導力. いる傾向が強い。. 全体が上がるととらえていると言える。.  「強い5」を選択した学生の男女比は、 全体で男子16名、.  「強い5」を選択した学生の男女比は、 全体で男子10名、. 女子23名であり、これも女子が小学校教員の資質として特. 女子23名であり、これも女子が個に応じた教育を目指す中. 表5 地域教育開発. 地域学校教育 ⑤小学校教員免許を取得する上 で太陽菜子どもの存在を知るこ とが大事だと考えたから。 強い5 4 3 2 弱い1. 男. 女. 0 1 1 0 0. 9 7 6 1 0. 合計 9 8 7 1 0. 男. 女. 4 5 3 0 1. 6 3 2 1 0. − 178 −. 学校カリキュラム開発. 合 計. 合計. 男. 女. 合計. 男. 女. 合計. 10 8 5 1 1. 12 8 5 1 1. 8 10 6 0 0. 20 18 11 0 0. 16 14 9 0 1. 23 20 14 2 0. 39 34 23 2 1.

(6) 玉 井 康 之・二 宮 信 一・小 渕 隆 司・戸 田 竜 也・川 前 あゆみ で取得する傾向が強いと言える。専攻別でもどの専攻も女 子の方が、「個に応じた教育」を動機とする人が多いが、 やはりこの項目でも「地域学校教育専攻」は、男子1名、 女子11名となっており、女子の個に応じた動機が極めて強 い。これらの取得動機としては、いずれも女子が極めて強 い傾向にある。小学校教員への指向性も一般的に女子が強 いが、それと連動していると言える。. 4.小括  以上見てきたように、1年生前期6月の時点での特別支 援免許取得予定者は、 「取得する予定である」学生が55名、 「取得する方向で考えているがまだ決めかねている」学生 が39名であった。今後増減があることは想定されるが、す でに4分の1の学生が1年生の6月時点で、免許取得を決 めている。インクルーシブ教育が行政的にも進められてい るが、それらの教員を取り巻く課題が、既に1年生にも意 識されてきていると言える。  1年生の特別支援教員免許取得の動機として多い項目を 見ると、特別支援学校教員になるための免許取得というよ りも、 「多様な子どもの特性を理解できる教師になりたい」 「多様な子どもに対応できる教師の指導力の幅を広げた い」という項目が最も多かった。多様な子どもの特性を理 解したり、対応できる力量は、必ずしも特別支援教育だけ に限定されるものではなく、教師の力量として一般的に必 要なものである。その意味では、特別支援免許を取得する 意味は、教師の一般的な力量の幅を広げるものとして位置 づけられていた。  それと関連して多かった項目が「小学校教員免許を取得 する上で、多様な子どもの存在を知ることが大事だと考え たから」である。すなわち、小学校教員として、多様な子 どもが学級の中にいることを前提にした学級経営が求めら れているため、その資質として特別支援学校教員免許を考 えていた。4番目に多い項目も「“個に応じた教育”の考 え方を学ぶ上で有効であると考えたから」であり、これも 学級の中での個別支援の指導方法の力量と関係していた。  特別支援学校教員免許も、障がいの程度によって専門性 も異なるが、釧路校の場合は小学校免許と連動した指導力 の幅を広げる上で取得しようとする傾向が強いと言える。 これはある意味では、インクルーシブ教育時代の特別支援 教員のあり方を先取りしていると言える。. − 179 −.

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