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発達障害児の母親による早期集中療育の療育行動を維持する要因

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Academic year: 2021

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(1)    発達障害児の母親による. 早期集中療育の療育行動を維持する要因  学校教育研究科 臨床心理学コース.   M10074A     川端陽子. 近年、自閉症幼児に対してABA(応用行動分析). 低負担の母親について母親のプロフィール比較 を行っている。それによると、低負担群には、働. に基づく不連続試行法(Discrete Tria1冊aining;. いている母親が多く、父親が育児に協力をしてく. 以下、DTT)を中心とする行動療法を集中的に行 う「早期集中行動介入(皿IBIEar1yIntens1ve Behaviora1Intewention)」が自閉症幼児の社会. れる割合と父親と教育方針が一致している割合 が高い傾向が認められた。高負担群には、年齢の 若い母親が多い傾向にあり、加えて、神経質、楽 天的といった母親の性格が負担感に影響してい. 1.問題と目的. 適応能力の改善に高い効果を上げている.  Lovaas(1987)は、2∼3歳の自閉症幼児19人に. ることがうかがわれる数値が得られている。尚、 子どもの性格に関しては、負担感との関係がうす いことを示す結果であった。. 対して、平均週40時間の1対1の行動療法を2.  エビデンスの蓄積されたDTTが家庭で根付い. 年以上継続した。療育は訓練を受けたセラピスト が子どもの家庭に出向いて行った。6∼7歳時での. ていくことが難しい要因は何なのだろうか。セラ ピーを継続している家庭との違いは何なのだろ うか。その原因をMoの言葉から抽出していきた いと考えている。そして、今後、支援する側から 行うべき援助とは何か、どのような親の行動を強. (Lovaas,1987;Sa11ows&Graupn町2005;Smith et a1.,2000)。. 再検査で19人の平均IQは53から83に上昇し た。うち9人(47%)はIQが80以上に達し、付き 添いなしで小学校普通学級に入学した。. EIBIの欠点は、訓練された専門スタッフが週20 ∼40時間という長時間の個別療育を2年以上に わたって実施するために膨大な人的・経済的コス. 化していくことがDTTに取り組もうとする親へ の心理的・身体的サポートとなるのか、を分析し ていきたい。. トがかかることである(地11&Drasgow(2000)に よれば、その費用は年間$12,000∼$70,000とさ れる)。そこで、親などの養育者が行動療法の手法. 2.調査方法. を学んで家庭療育の担い手となり、生活への負担 が少ない週10時間程度の療育でも効果を上げる ことができればEIBIの欠点を補完する有力なモ デルとなりうるとして集団親指導プログラムヘ の取り組み(藤坂・井上2012)等もなされており、 発達障害児の親の教育技法・子どもの獲得スキル ともに、トレーニング後おおむね向上した。  しかし、ここで問題になるのは親がセラピスト を継続していくことの難しさである。発表者はこ. 2−1実施期間 X年11月初旬から同年12月初. のDTTを個別の家庭に訪間しておこなうセラピ ストの職に就いている。Moが1人で、又はMo とABA工一シェンシーから派遣されたセラピス トが協力してDTTによるセラピーを継続して行 っでいっている家庭がある」方で、Moによって DTTを使ってのセラピーに一度は取り組んでみ たものの結局は短期間で止めてしまったという. 2−3手続き. 話しも多く聞かれる。  佐島・横山(1991)は、乳幼児を持つ母親の育児.  を行った。. 負担感とそれに影響する要因について、高負担と. 旬に行った。. 2−2対象となった協力者 発達障害児に対して不連続試行(DTT)による早期. 集中療育を行うことを目的とする親の会Aのメ ーリシグリストを使い、本研究への協力を願い出 た。会員11名から本調査への協力を得た。. [場所コ協力者の自宅を訪問する形態を原則とし  た。. [内容]①フェイスシート②PSI育児ストレスイ.  ンデックス③調査時までに発達検査未体験児  には乳幼児発達スケール㎜DS④構造化インタ  ビュー⑤K8PA応用行動分析基礎知識テスト、 [構造化インタビュー]質問項日は全35項目。  うち分けは、療育の実践状況7項目、ロヴァー.

(2) ス法への認識6項目、療育環境11項目、セラ. あった。. ピストとしての母親9項目、療育継続要因の列 挙1項目、母親の療育継続に対する強化子1項. 母親がセラピストになることについては良い. 目、である。. [分析方法]PSI,KBPACの得点を求めた。PSI については平均を50%とする指標から各協力. ことであると感じる母親が多い中、他人である ほうが望ましいと回答をする母親もいた。. 3−1考察. 者の%値を求めた。. 構造化インタビューについては、各項日の要旨 を一覧にまとめ、ポジティブ2点、どちらとも いえない1点、ネガティブ0点として採点し、 協力者ごとの得点を算出した。項目番号、26・ 27・28・29・30については、「イライラ項目」.  発達障害児に対してEIBIを行う母親たちの ストレスは、ABAの基礎知識は専門家と肩を並 べるほどの得点を示しながらも、ストレス値を 定型発達児の母親たちの平均値まで引き下げ. 点、ネガティブ0点として採点した。相関関係 をみるFig.においては「イライラ項目」得点は. る役割を果たすには至っていなかった。今後、 PSI値を平均値へと引き下げていくためには、 ABAの知識を基礎のみにとどめることなく、さ らに学んでいくことが必要であると考える。基. 絶対値で表示した。. 礎から応用へと、正しいABAの知識の習得が. 得られた指標から、インタビュー合計得点、PSI 得点、PSI(%)、KBPAC得点、一日当たりの平 均療育時間、イライラ項目得点、それぞれの相. 強く望まれる結果であったと考察される。. とし、ポジティブ・2点、どちらともいえない一1. 関関係を求めた。. 3.結果と考察. 3−1結果. また、日常的に高いストレスを抱えながら、 EIBIへの取り組みを続ける母親たちではある が、EIBIをわが子の療育手段として選択した ことについての迷いは全く見られなかった。そ のことは、子どもの一番身近にいる母親が、 EIBIを始める前までには見られなかった子ど もの行動の変化を何よりも如実に感じとって.  KBPACの平均得点は大学院生・専門家群とな. いるからであると考察された。 母親たちから語られた過去の失敗エピソードの.  らふ20.6点となった。. 中には、もはやこれではABAではなくなって.  インタビュー得点とKBPAC、及びイライラ項  目とPSI、の間に正の中程度の相関が認められ  た。インタビュー得点とPSI、及びKBPACと. しまっている内容のハードな回答も見受けら. れ、母親がわが子に対するEIDIのセラピスト となることにはやはり難しい側面がある、とい.  PSIの間に負の中程度の相関が認められた。. う現実を改めてつきつけられた結果であった。.  PSIの数値が平均値は82%と非常に高かった。.  以上より、ABAの知識がある母親は、ポジテ  イブ得点が高く、育児ストレスが低いことか  ら状況をポジティブに捉えており、ストレス  が低いことが示唆された。  構造化インタビューにおいて、母親たちがわが  子の療育にEIBIを選択したことに迷いがない  ことかわかった。また全員が子どもの行動の変  化を実感していた。母親たちはEIDIについて  前向きに理解をすすめ、日々取り組みを行って  いた。父親はEIBIの療育へは肯定的であった  が、具体的に療育の分担をし、母親にねぎらい  の言葉を口にする父親は少なかった。  療育者としての母親たちは、課題がすすまない  場合の原因は自らにあるという冷静な一面を  見せながらも、療育中に子どもに対してイライ  ラしてしまうことについては、ほぼ全員があっ  たと回答をしている。療育中に子どもに対して  感情の抑制が効かなくなり、思わず怒鳴ってし  まったり、叩いてしまったエピソードの回答も. 主任指導教員  市井雅哉 指導教員   嶋崎まゆみ.

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