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幼児教育における「表現」の意義に関する研究-フレーベル幼稚園の実践を通して-

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Academic year: 2021

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(1)幼児教育における「表現」の意義に関する研究       一フレーベル幼稚園の実践を通して一 専 攻. 学校教育研究科. コース. 幼年教育コース. 学籍番号. M07032J. 氏 名. 藤 井 恵美子. 1.密裏日固.  平成20年3月に告示された『幼稚園教育要.  あそびを通して表現力を培う教育に取り組ん. 領』には、表現は思ったこと、感じたことをす. できたことを再度見直し、フレーベルの『人の. ぐに形に表すことではなく、そこに試行錯誤が. 教育』の中から表現に関する論説を手がかりに. あり、よりよいものにしていく工夫がある。そ. し、幼児期の表現の意義と今後の課題と展望. して、そこに楽しみがある。そのプロセスヘの. について明らかにしていきたいと考える。. 支援こそが保育の要となるのである。このよう に、表現する過程を大切にし、表現する過程を. ll.旨文構成. 子どもが楽しむことが求められている。. 序章.  筆者が、長年勤務してきた幼稚園では、自然. 第一章 フレーベルにおける「表現」について. 環境や社会環境、生活環境が大きく変化し、友.  第一節 自然の中の神性からの表現. だちとの関わりがぎこちない幼児や、自分の思.  第二節 幼年期の生活と表現. いを相手に十分伝えられない幼児、また、もの.  第三節 幼児期の教育と表現. を見たり、感じたり、思ったり、考えたりした. 第二章 フレーベルにおける「表現」の. ことを表現する力が弱い幼児も少なくない状況.     現在の実践化. にある。.  第一節 現在のフレーベル幼稚園.  世界で初めて、Kinderg耐enの名を用いたフレ.    へ一ン園長へのインタビューから. ーベルは、著書『人の教育』の中で、「幼児期は. 第二節 フレーベル博物館. 生きるために生きること、内界を外界に表現す.      ロックシュタイン館長へのインタビ. ることを主とする時期である」と述べ、幼児期 の表現の教育の重要性を強く説いている。.     ユーから 第三章 フレーベル幼稚園の実践から.  そこで、本研究ではフレーベルの論を踏まえ、.  第一節 朝の集まりと遊戯. フレーベルの主著『人の教育』において表れ、.  第二節 積 木. 示唆される幼児期におけるr表現」について明. 終章. らかにしていきたい。さらに、ドイツのフレー. 111.竃吏の働日. ベル幼稚園の表現に関する保育実践、そしてフ. 本研究では、フレーベル幼稚園の実践を通し. レーベル博物館のフレーベルの資料及び、ロッ. て、幼児教育における「表現」の意義を明らか. クシュタイン館長へのインタビューから幼児期. にしたいと考え研究に取り組んだ。. における表現の意義を明らかにしていきたいと.  まず、第一章では、フレーベル理論における. 考える。特に、フレーベルが考案した愚物が現. r表現」について、事物の本質を表現させ、自. 在とのような形で保育教材として残されている. 然の事物の生命や意義を知ろうと努力すること. か、あるいはどのような保育をしているか、特. こそが教育であること、生涯の人生を決めるべ. に『表現』に中心をおいて考察したい。. く幼児期の表現がいかに生活の中で育まれるか. 一50一.

(2) が重要であること、さらに幼児期の教育が特に. lV.竈詰. 重要であること、なぜなら内部的本質を捉える.  フレーベル幼稚園の保育実践を観察して、表. ための最初の出発点を含んであるからである。. 現の意義は次の三点にあると考える。第一に自. 子どもが外界に働きかけ自己を表現するには、. 己決定である。教師が子どもと話し合い、遊び. 教育的遊具を使って子どもの活動、形成、表現. たいことを自己決定するのである。第二に自己. 衝動をはぐくむことができるからである。これ. 発見・自己認識である。子どもは、自分自身の. らのことは表現の教育の基本であるといえる。. 力で自己の内面を自分の外にある遊具や自然物.  そこで、現在のその実践化として、第二章で. やものを通して表現し形造ろうと努力し、自分. は、フレーベルが幼稚園を世界で初めて創設し. を知ろうとする。つまり、自己を発見し、自己. た地、バートブランケンブルクを訪間し、実際. を認識しようとする。さらに、友だちとの関わ. の取り組みを調査研究した。. りや、一緒に協力し合う中から、互いの表現を.  フレーベル幼稚園では,現在のGisela Ho㎞園. 見合い、、更に自己を認識し表現することにな. 長へのインタビューを試み、また、フレーベル. るのである。第三に自己の世界を拡げ、人間と. 博物館では、研究を深めるべく活動をしている. して成長していくことである。お城を造ってい. M孤gittaRockste㎞館長へのインタビューを実施. た子どもたちは、教師の助言や友だちの刺激か. した。. らお城の周辺にあるベンチや樹木、人などへの.  フレ』ベル幼稚園ではフレーベルの理念を受. 認識を広げ自己の世界を拡げていくのである.. け継ぎながら現在という時代を考慮して内容を.  以上の三点から、自己を決定し、自己を発見. 発展させ、幼稚園教育を行っている。その裏打. し、自己を認識し、または社会を認識し、さら. ちとして、高い見識を持った教師が存在するこ. に世界を認識することとなり、これらがらせん. とを忘れてはならない。また、自然や積木、そ. 的に循環していくことで、子どものさらなる. してレーケンマテリアルなどの教材を媒介にし. 成長へと導くのである。表現の意義を踏まえた. 保育を展開し、より豊かな表現力を培っている. 上で、子どもの表現するカをいかに培うかを考. ことがわかる。そして、子どもの世界を拡げ、. えることが、表現の過程を大切にしていくこと. より人間らしく生きることを身につけさせてい. ともつながるのである。. ると捉えた。.  幼児教育はr与え」「与えられる」関係、ま.  フレーベル博物館ロックシュタイン館長のイ. さしく(Gabe)といえるだろう。なぜならGabe. ンタビューから、今も尚、フレーベルの思想を. はGi危つまりプレゼントだからである。プレゼ. 受け継ぎ、そのことを基盤にして、現在の教育. ントとは「与え」「与えられる」ものであると. を考えている。つまり、理念を受け継ぎながら. 解釈する。教師と子どもの関係はGabeの関係. 前へ進む教育が今、問われていることを再認識. でありたいと考える。. した。.  ドイツのフレーベル幼稚園の訪間を通して、. 第三章では、フレーベルの思想を今も尚、継. 保育実践の観察から、また、へ一ン園長並びに. 承発展させながら保育に取り組んでいるフレー. ロックシュタイン館長が今も、フレーベル理論. ベル幼稚園の実践を観察した。保育参観並びに. を継承流布していることの意義を深く考え、幼. 担任のHame1or Beyerle㎞先生へのインタビュー. 稚園の今後の方向を見据えながら、保育内容領. から、表現については、教師も一緒になって表. 域「表現」に掲げられている「ねらい」を真筆. 現すること、子どもの自己決定の保障、さらに. に受け止め、それぞれの幼稚園で考えていく時. は教師の感性など、教師の役割が重要であるこ. 期ではないかと考える。. とを再確認した。.       主任指導教員 名須川知子.       指導教員 名須川知子. 一51一.

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