『春琴抄』読書ノート: 若紫と小鳥の喩、「竹取物語の影」説の補足として
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(2) 島. 和. 歌. 子. には二度の ﹁気韻﹂を与え、この地上的生活をなしうる限. いういわば﹁神韻﹂をおびた女人條の影よろしく、春琴女. でも昇らせてみせたこと。︵中略︶ その二は、かぐや姫と. にみられる女人昇天讃の風土よろしく春琴女の魂を天にま. 中. 若紫と小鳥の喩、﹁竹取物語の影﹂説の補足として. ﹃春琴抄﹄読書ノート ー. はじめに ︵1︶. 一昨年、谷崎潤一郎の﹃春琴抄﹄︵当中央公論一昭和八年六月︶. り高貴に通過させようとしたこと。その三は、仏教とのか. を再読する機会があった。三十年近く前、阪神間に住む大学生. かわりにおいて竹取物語における﹁我子の仏﹂よろしく、. も丁やし○人きん. の頃に初めて読んだ時には気づかなかったのだが、このたびは、. 顔が満たされていること。その四は、竹取物語の﹁不死の. r春琴抄b には﹁来迎仏﹂ のごとき﹁円満微妙﹂な色白の. 主人公贈屋春琴が、これほどまでに小鳥、かぐや姫︵鴬姫︶、 そして若紫 ︵紫の上︶ を踏まえて描かれていたのかと、驚いた. 薬﹂や﹁天の羽衣﹂という時間や空間の超克にふさわしく、 ﹁天鼓﹂や﹁鳳鳳﹂や﹁千代の友﹂といった銘とともに↓射. その後、久保田修氏が﹁永遠の女人像を獲得しえたゆえん﹂ として、﹁r春琴抄﹂ にみる竹取物語の影﹂を多方面から論じら. は、竹取物語における光や天人の出所としての ﹁天﹂ の意. 劫不変の観念墳﹂がもち出され語られていること。その五. のである。. れていたことを知った。次に、同氏によるまとめの部分を、再. などという具合に、︰.春琴抄﹂ にも充分すぎるほどに意識. 矧が、﹁天意﹂﹁天鼓﹂﹁天にも昇る心地﹂﹁天に向って飛揚﹂. けうらなる事世になく﹂と示される如く、春琴女の容貌も. されていること。その六は、かぐや姫の容貌が﹁かたちの. 時点では﹁その十﹂は無い︶。括弧内も久保田氏によるが、改. ︵第十七節︶ を持ちだしてみせ、竹取物語や羽衣伝艶など. その一は、﹁鴬﹂︵第十六節︶よりはややひかえ目に﹁雲雀﹂. 行を省き、傍線・波線は引用暑が付した。. ︵2︶. 録された rr春琴抄L の研究﹂ から引かせていただく ︵論文の. 51.
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