Tadasu MATSUMOTO, Bunichi TAKASHIMA (Kyoto) 1. 緒 言 鍼 灸 の 末 梢 循 環 へ の 影 響 に 関 しては, 脈 波 の 観 察 や サ ー ミス タ ー, 赤 外 線 サ ー モ グ ラ フ等 に よる 皮 膚 温 の測 定 に よる多 くの報 告 が あ る。 皮 膚 温 や 深 部 温 が局 所 の血 液 循 環 を あ る程 度 反 映 す る こ と か ら, これ を測 定 して循 環 を推 測 す る こ とが よ く 行 わ れ て い るが, 末 梢 血 管 こ とに皮 膚 血 管 は環 境 温 のわ ず か な変 化 に よ つて も内径 が著 し く 変 化 し, そ の結 果, 血 液 量 が変 り温 度 も変 化 しや す い の で, 温 度 の絶 対 値 の変 化 の み で循 環 状態, 血 管 機 能 を判 定 す る こ とは 困難 で あ る。 した が って, 温 度 で 末 梢循 環 を 推 測 し よ うとす る場 合 は, 周 辺 との 温 度 差, 左 右 差 とい つた 温 度 分 布 の ア ンバ ラ ンス に 注 目す るか, また は 冷 却 負 荷 な どの 負 荷 を か け た 際 の 温 度 の 変 化 カ ー ブの 健 常 者 との 比 較 か ら循 環 状 態, 血 管機 能 の 正 否 を 判 定 す る こ と も必 要 と思 わ れ る。 著 者 は, 筋 痙 縮 を 伴 う疼痛 や 陳 旧 性 の疼 痛 疾 患 の際 に局 所 の皮 膚 温 が 低 温 を 呈 し, 周 囲 との温 度 差, 身体 の反 対 側 との左 右 差 とい つた温 度 分 布 の ア ンバ ラ ンス が 出現 し, 鍼 治 療 に よる疼 痛 の緩 解 と とも に 局所 の温 度 が上 昇 して温 度 分 布 の ア ンバ ラ ンス が解 消 す る こ とを赤 外 線 サ ーモ グ ラ フ ィに よ り確認 した1)。 ま た環 境 温 (室温) を 低 下 させ た 際 の 下 肢 の 温 度 下 降 カ ー ブお よび 足 の 指 を 氷 水 に 浸 漬 した 際 の 寒 冷 血 管 反 応 を 調 べ, この 際 に 強 い 血 管 収 縮 反 応 を起 す 血 管 の緊 張 性 の高 い者, す な わ ち交 感 神 経 の緊 張 性 の 高 い者 に 対 す る鍼 灸刺 激 が, 血 管 の 緊 張 性 を 減 弱 させ, 強 い血 管 収 縮 反 応 を 起 さ な くな る作 用 を有 す る こ とを 確認 した2.3)。 Fig. 1は, 左 頚 部 の 寝 違 い の 鍼 治 療 前後 の 頸 肩 背部 の赤 外 線 サ ー モ グ ラ ム (皮膚 温 像) で あ る。 激 痛 と筋 痙 縮 の 存 在 した 左 側 肩 背 部 が 低 温 を 呈 し て い た が, 鍼治 療 に よ つて す み や か に 温 度 が 上 昇 した こ とが わ か る。 この こ とは, 治 療 前 に は 筋 肉 の 痙 縮 に よ る血 管 圧 迫 お よび 痛 み に よ る反 射 性 血 管 収 縮 等 に よ る血 流 減 少 が 起 つ てお り, 鍼 に よっ て 筋 緊 張 や疼 痛 が 減 少 し血 行 が 回 復 した こ とを 示 してい る。 そ こで, 今 回 は 局 所 では な く遠 隔 部 の循 環 を知 るた め手 部 の深 部 温 と皮 膚 温 を計 測 した と ころ, 片 側 頸 肩 部 の疼 痛 と筋 痙 縮 を訴 え る症 例 (寝違 い お よび 頸 肩 腕 症 候 群) に お い て, 健側 に比 し低下 して い た患 側 の手 の温 度 が頸 肩部 へ の鍼 刺 激 に よ って改 善 し, む しろ 健側 よ り も高温 を 呈 し逆転 が 見 られ, 一 方 左 右 差 の 存在 しな い 健 常 者 へ の鍼 刺 激 で は この よ うな 作 用 は 見 られ な か つた の で 報 告 す る。 2. 実 験 方 法 手 掌 中央 の深 部 温 (皮下1cm) と手 背 皮 膚 温 を 測 定 した 。 手 掌 深部 温 の測 定 は, テ ル モ社 製 深 部 体 温 計 コ
研 究 ア テ ン プを 使 用 した 。 本 器 は 熱流 補 償 法 に よ り皮 膚 表 面 か ら非 観 血 的 に 皮 下 の 深部 温 度 を測 定 で き る装 置 で あ り, 測 定 で き る深 度 は プ ロ ー ブ (感 温 部) の 皮膚 接 触 面 の 直径 に よ って 決 ま る。 本実 験 で は 直径45mmの プ ロ ーブ を使 用 し皮 下1cmの 深 部温 を測 定 した。 プ ロー ブ は手 掌 中央 に絆 創 膏 で 装着 した。 手 掌 部 は 厚 さが2cmほ どで あ る の で, 皮 下1cmの 温度 は ほ ぼ 中 心 部 の 温 度 で あ る。 手 掌 に はFig. 2の ご と く, 橈 骨 動 脈 と尺 骨 動 脈 の枝 よ りな る浅 お よび 深 掌 動 脈 弓が あ り, こ こか ら指 に 向か っ て 掌 側 中 手 動 脈, 総 掌 側 指 動 脈 が 発 してお り血 管 が 豊 富 で あ るの で, 測 定 した 深 部 温 は 手 掌 の 血 流 を 十 分 に 反映 して い る もの と考 え られ る。 皮 膚 温 は, 手 背 第3, 4中 手 骨 間 に サ ー ミス タ ーを 絆 創 膏 で貼 付 して測 定 し, 深 部 温, 皮 膚 温 共 に 打点 記録 計 で30秒 間 隔 で 記 録 した 。 被験 者 は25∼26℃の 部 屋 に 入 室 後, 体 位 変 換 に よ る影 響 を 避 け るた め 椅 子 に 坐 り, 室 温 に 順 応 し て 深 部 温 と皮 膚 温 が 安 定 す る まで 約30分 間 安 静 を Fig. 1 左 頸 肩 背部 の疼 痛 お よ び 筋痙 縮 (寝 違 え) の サ ー モ グ ラ ム。 温 度 の 高 い所 が白 く, 低 い 所 は 黒 く写 っ て い る。写 真 右 側 の目盛 は 中 心 温 度 を 示 す(左30℃, 右33℃)。 右上隅の 数字は 測 定 温 度幅を示 す。 鍼 前(写 真 左) に左 肩背部から右背部にか け て 黒 く低 温 で あ っ た が, 鍼 終 了5分 後 に は 右 写 真 の ご と く, 温 度 が上 昇 して 左 右 が ほ ぼ 等 温 に なっ た。 Fig. 2 手 掌 の 動 脈 (西 成 甫 著: 勺 小 解 剖 学 図 譜 よ り) 1. 季克骨 勧 脈 2. 浅 掌 枝 3. 母 指 主 勤 脈 4. 尺 骨動 脈 5. 深 掌 枝 6. 深 掌 動 脈 弓 7. 掌 側 中 手 動 派 8. 浅 掌 動 脈 弓 9. 糸念掌 側 才旨車力派 10. 固 有 掌 側 指 動 脈
保 つた 後 に, 坐位 の まま で 頸 肩 部 に鍼 刺 激 を行 つ た 。鍼 刺 激 は 初 日1回 の み で あ る。 3. 結 果 お よび 考 察 (1) 頸 肩 部 疾 患2症 例 の頸 肩部 鍼 刺 激 に よる手 部 の温 度 変 化 Fig. 3 (症 例1) は, 寝 違 い症 例 の鍼 刺 激 直 前, 直 後, 20分 後 お よび3時 間後 と12日 後 の 再 測 定 時 の手 掌 深部 温 と手 背 皮 膚 温 で あ る 。 本 症例 は 寝 違 い 翌 日の34歳 男 性 で, 左 側 の 頸 肩 部, 肩 甲間 部 の 運 動 痛, 筋 痙 縮 と圧 痛 お よび 第4頚 椎 の 圧 痛 が 存 在 した 症 例 で あ る。 手 掌 深 部 温 は, 鍼 前 は 右 側 の360Cに 対 し左 側 が35.4℃で あ り, 患 側 で あ る 左側 が0.6℃ の低 温 を示 した 。 手 背 皮 膚 温 も右 側 が32.7℃, 左 側 が31.5℃で, 同 様 に 左 側 が1.2℃の 低 温 を示 した。 鍼 は, 第3∼5頚 椎 棘 突 起 の 左 側, 左 頚 部 の 斜 角 筋 そ の 他 の 筋 緊 張 部, 肩 井, 天 膠, 肩 外兪, 肩 中兪, 曲 垣, 乗 風, 天 宗, 肩 甲骨 内側 縁, 肺兪, 心兪 に, ス テ ン レス 鍼 (寸3, 3番) で 直 刺 ・雀 啄 を 約10分 間 行 った 。 刺 入 深 度 は約0.5∼1cmで あ る。 鍼 終 了直 後 の手 掌 深部 温 は, 左 が35.7℃に0.3 ℃上 昇 して 右 (36.1℃) との差 が0.4℃ に 減 少 し, 20 分 後 に は 左 が35.8℃に さ らに 上 昇 して 右 (36.0℃) との 差 が0.2℃に 減 少 した 。3時 間 後 の 再 測 定 時 に は, 左 が36.3℃, 右 が36.2℃と な り左 右 が ほ ぼ 等 温 とな つた 。 そ こ で さ ら に長 期 的 な影 響 を み るた め に12日 後 に再 測 定 した 結 果, 室 温 が 低 い た め左 右 共 に低 温 とな つた が, 左 側 が35.2℃, 右 側 が34.8 ℃で 左側 が 右 に比 し0.4℃の 高 温 と な り, 左 右 が逆 転 を示 した 。手 背 皮 膚 温 も同 様 に 左 右 差 が 次 第 に 減 少 し, 12日 後 の再 測 定 時 には 左 右 が 逆 転 した 。 Fig. 3 症 例1 (左 寝 違 え) 手 掌 深 部 温, 手 背 皮 膚 温 と も に, 鍼 後 に 患 側 で あ る左 側 (L) が 上 昇 して 左 右 差 が 減 少 し, 12日 後 の 再 測 定 時 に は 右 (R) よ り も 高 温 とな り逆 転 し た 。
研 究 Fig. 4 (症例2) は, 左頸 肩腕 症 候 群 症例 の鍼 直 前, 鍼 直 後, 35分 後 お よび3日 後 と5日 後 の 再 測 定 時 の 手 掌 深 部 温 と手 背 皮 膚 温 で あ る。 本 症 例 は, 左 頸 肩 部 の 強 度 の 常 習 性 の コ リと左 上 肢 にか け て の倦 怠 感 お よび 左 手 の冷 感 を 訴 え る21歳 男性 で あ り, 第4, 5頚 椎 棘 突 起 の 陥 凹 と圧 痛 が存 在 した 。 手 掌 深 部 温 は, 鍼 前 は 右側36.3℃, 左 側35.7で あ り, 症 例1と 同 様 に患 側 で あ る左 側 が0.6℃の 低 温 を 示 した 。 手 背 皮 膚 温 も右 側34℃, 左 側32℃ で あ り, や は り左 側 が2℃低 温 を示 した。 刺 鍼 は, 第3∼5頚 椎 棘 突 起 の 左側 と左頚 部 筋 緊 張 部, 肩 井, 肩 外兪, 乗 風, 曲垣, 天 宗, 肩 貞 膏 盲 等 に前 症 例 と同様 に行 つた 。刺 鍼 後, 手 掌 深 部 温 は 左 側 でわ ず か に上 昇 が み られ, 35分 後 まで に0.2℃上 昇 し て35.9℃と な つた が, 右 は0.1℃低 下 して36.2℃と な り, 左 右 差 は0.3℃に 減 少 した 。 長 期 的 な 影 響 を み るた め, 3日 後 と5日 後 に 再 測 定 した と ころ, 3日 後 に は 室 温 が 低 い た め 左 右 共 に 低 温 とな った が, 左35.6℃, 右35.2℃で 刺鍼 前 とは 逆 に 患 側 で あ つた 左 側 が 高 温 とな り左 右 が 逆 転 した 。 さ らに5日 後 の 測 定 時 も同 様 に, 左36℃ 右35.7℃で 左 側 が 高 温 を示 した 。 皮 膚 温 も同 様 に 逆 転 を 示 し, 左 側 が 右 側 に 比 し 3日 後 に0.5℃, 5日 後 に2.1℃の 高 温 を 呈 した 。 以 上 の2症 例 に お い て, 鍼 刺 激前 に は 患 側 手 掌 深 部 温 お よび 手 背 皮 膚 温 が 低 温 を 呈 した が, 頸 肩 部 へ の 鍼 刺 激 後 に 左 右 差 が 減 少 し, さ らに 後 日に は 逆 転 して健 側 よ りも高 温 とな つた 。 この こ とは 頸 肩 部 鍼 刺 激 に よる手 部 血 液 循 環 の 改 善 を 示 す も の で あ るが, 循 環 状 態 の変 化 を よ り明瞭 に す るべ く, 手 の冷 却 時 の手 指 の温 度 変 化 を赤 外 線 サ ー モ グ ラ フ ィに よ り観 察 し, 鍼 刺 激 前 後 で比 較 した。 冷 却 は室 温 を低 下 す る方 法 に よ り行 つた 。 Fig. 4 症 例2 (左 頸 肩 腕 症 候 群) 症 例1と 同 様 に, 深 部 温, 皮 膚 温 と も に 患 側 で あ る左 側 (L) が 鍼 後 に 上 昇 し て 左 右 差 が 減 少 し, 再 測 定 時 の3日 後 と7日 後 に は, 右 側 (R) よ り も高 くな り逆 転 し た 。
Fig. 5 に, サ ー モ グラ ム よ り読 み取 つた 冷 却 時 の 指 背 皮膚 温 の変 化 を示 した 。鍼 刺 激前 日の室 温 低 下 前 は, 右 指 背 が35℃, 左 が33℃で あ り, 左 右 差 が2.0℃で あ つた が, 室 温 を5℃低 下 した と ころ, 右 は 室 温 低 下 幅 と同 じ く5℃低 下 して30℃ とな つた が, 左 は 倍 の10℃低 下 して23℃と な り左 右 差 は7℃に 拡 大 した 。 こ の こ とは, 冷 刺 激 に対 す る血 管 収 縮 反 応 が 患 側 (左 側) で強 く起 つて い る こ とを 示 してい る。 しか し, 刺 鍼3日 後 の指 背 皮膚 温 は, 左 右 共 に 34.5℃で 等 し く, 室 温 を3.5℃低 下 の際 も左 右共 に32.0℃で 等 温 で あ り, 刺 鍼 前 に み られ た よ うな 左 右差 は起 らな か つた。 以上 の結 果 は, 刺鍼 に よ つて 患側 手 部 の血 液 循 環 が 改 善 され た こ と, また 冷 刺 激 に よ る血 管 の 緊張 性収 縮 反 応 が軽 減 した こ とを示 す もの で あ る。 (2) 健 常 者 の頸 肩 部 鍼 刺 激 に よる手 部 の温 度 変 化 そ こで次 に, 健 常 者 に お け る鍼 刺 激 の影 響 を調 べ る た め, 左 右 が ほ ぼ等 温 の健 常 者 の頸 肩部 に鍼 刺 激 を 行 い 手 掌 深 部 温 の 変 化 を 観 察 した 。 鍼 は, 第4, 5頚 椎 棘 突 起 左 側, 左 斜 角 筋 部, 肩 井, 天 膠, 肩 外兪, 乗 風, 曲 垣 の8ヶ 所 に 行 つ た 。 Fig. 6 は, 健 常 者5例 の 左 右 手 掌 深 部 温 の 変 化 で あ るが, 鍼 刺 激 後 も と くに 刺 激 側 (左側) のみ の上 昇 は 見 られ ず, 左 右 差 は ほ とん ど変 化 しな か つた 。 こ の結 果 は, 循 環 機 能 の正 常 な状 態 (健常 者) に対 して, 遠 隔 部 の頸 肩 部 に鍼 を して も循 環 の著 明 な変 化 は起 らな い こ とを示 す もの で あ る 。 上 肢 の 血 管 収 縮 神 経 の 起 源 はT1∼T5に あ り, 中頚 ・星 状 お よびT2神 経 節 で ニ ュ ー ロ ンを変 え Fig. 5 鍼 灸 前 後 に お け る室 温 低 下 時 の 指 背 皮 膚 温 変 化 の 比 較 。 鍼 前 日に は 左 右 差 が 存 在 し, 室 温 低 下 に よ っ て さ ら に 顕 著 に な っ た が, 治 療 後 は 左 右 が 等 温 と な り, 室 温 を低 下 して も左 右 差 は 生 じて な い 。
研 究 腕 神 経 叢 お よび鎖 骨 下 動 脈 神 経 叢 を 介 して上 肢 の 血 管 に至 つ て い る4)。 今 回 の症 例 の患 側 手 部 の血 流 減 少 の メカ ニ ズ ム は, 断 定 は で き な い が お そ ら く頸 肩部 の 筋 緊 張 に よる腕 神 経 叢 や鎖 骨 下 動 脈 神 経 叢 お よび そ の枝 へ の圧 迫 刺 激 に よ り惹 起 され た血 管 収縮 ま た は鎖 骨 下 動 脈 の圧 迫 に よ る血 管 狭 少, 疼 痛 に よ る反 射 性 血 管 収 縮 な どの要 素 が 関与 して血 流 減 少 が 起 つ た もの と考 え られ る。 鍼 に よ る血流 改 善 は, 筋 痙 縮 や疼 痛 が 減 少 し, これ らの 刺 激 が 解 除 され た 結 果, 血 管 の 拡 張, 血 流 増 加 が 起 つた た め と考 え られ るが, そ の よ うな 間 接 的 な 作 用 の み で は な く, 鍼 の 交 感 神 経 に 対 す る直 接 刺 激 また は 中枢 を 介 す る反 射 に よ って, 交 感 神 経 の 興 奮 性 が 抑 制 され, 血 管 の 緊 張 性 が 減 弱 した 可 能 性 も考 え られ る。 交 感 神 経 ブ ロ ックに Fig. 6 健 常 者 の左 頸肩部鍼 刺激 時の 手掌 深部 温変化 TIME (min.) Changes of the Deep Tissue
Temper ature at a 1 cm Depth (palm of the Left and Right Hands)
● Left ○ Righe
にす る た め, 左側 頸 肩部 の疼 痛 及 び 筋 痙 縮, コ リ を訴 え る2症 例 (寝違 い お よび頸 肩腕 症 候 群) お よび健 常者 の手 掌 深部 温 と手 背 皮 膚 温 を 測 定 し た 。 (1) 2症 例 は, 患 側 手 掌 深 部 温 お よび 手 背 皮 膚 温 が 低 温 を 示 し, 左 右 の ア ンバ ラ ンス が 存 在 し た 。 手 掌 深 部 温 の 左右 差 は2症 例 共0.6℃, 皮 膚 温 のそ れ は1.2℃と2.0℃で あ つた。 (2) 患 側 頸 肩部 へ の鍼 刺 激 に よ つて, 患側 手 部 の温 度 が 上 昇 し, 後 日の再 測 定 時 に は む しろ 患側 が 健 側 に比 し高 温 とな り, 左 右 の 温 度 が 逆 転 し 1) 松 本 勅: 東 洋 系 物 療 理 法 の サ ーモ グ ラ フ ィに よ る研 究, (1)鍼灸 治療 で取 扱 つた疼 痛 症 例 の サ ーモ グ ラ フ ィ所 見, 東 洋 医 学 とペ イ ン ク リニ ック, 8 (2): 1-8, 1978. 2) 松 本 勅 他: 鍼 刺 激 の 下 肢 深 部 温 お よび 皮 膚温 に 及 ぼ す 影 響 (第 一 報), 自律 神 経 雑 誌, 26(3・4): 97-101, 1980. 3) 松 本 勅 他: 太 衝 穴 灸刺 激 の 局所 耐 寒 性 に 及 ぼす 影 響 一 寒 冷 血 管 反 応 を指 標 とし て,-自 律 神 経 雑 誌, 27(4) 掲 載 予 定. 4) 基 準組 織 学, 127, 南 江堂, 1978. (〒622 京 都 府 船 井 郡 園 部 町 新 町113-10)
Influences of Acupuncture to the Neck and Shoulder on the Blood Circuration of the Upper Limbs
Meiji College of Acupuncture Medicine
Tadasu MATSUMOTO, Bunichi TAKASHIMA (Kyoto)
By measuring skin temperatures using infrared thermography and thermistor
thermo-meter we have found that local skin temperature may be lowered in non-inflammatory pain
disease due to circulatory disturbances. Thus far however there have been little reports concerning blood circulation in the deep tissue areas or in remote areas in such cases.
We selected two patients with complaints of neck and shoulder pain on one side and
of muscle contracture, (sprain while sleeping and cervico-brachial syndrome) and
mea-sured the deep tissue temperature, of 1 cm. depth of the patients' palms and the skin tem-perature of the backs of the patients' hands. The difference between the right and left
tempeartures was observed. The affected (unhealthy) side of the body showed lower
tem-perature, 0.5℃ in deep tissue temperature and 1.5-2℃ in skin temperature. This fact
indicates the presence of a circulatory disturbance in the hand on the affected side of the body however after acupuncture to the near point of the cervical vertebra in the lateral neck area (scalenus muscle) and on the shoulders (GB-21, TH-15, SI-14, SI-13, SI-12, etc.). the difference of the temperature disappeared and in some cases the temperature became higher on th affected side.