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高感度記録温度計の試作ついて 利用統計を見る

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Academic year: 2021

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(1)

高感度記録温度計の試作ついて

古屋直臣

鴨狩元彦

On the Trial Production of A High Sensitive

Recording Thermometer

NaoomiFuruya MotohikoKamogari

 Synop&is:As a rule, the recording thermometer is very difficult to record with smalll variation, except for broad range・In this paper, however, is given for O.01°C at the highest sensitivity, and should be able to vary the sens it i,v ity as it pleases, for example 35°C.土25。C.  This equilpment, used for detecting element of temperature by the thermistor, is constructed with vacuum加be and magnetic amplifier, and its operation is shown as follows,  (1)to amplify the unbal.anced voltage of thermistor bridge,  (2)to vary the bias voltage of 6V6,  (3)controlling the ou.t put current by plate current of 6V6.

1 緒

言  最近自動制御が富に発達するにつれ、あらゆる分野 に於いてri− ・一トメイシヨソが取入れられつSなつてき た。その一つである恒温槽の制御も、先に本誌(1)で紹 介したように、すべて電気、磁気的に制御を行い、温 度差を土0.1°C以内に牧める事が出来るようになつた が、この槽内温度が如何なる変化をなし、叉果して如 何なる瞬時に於いても完全に土O.1°C牧まつているや 否やを確めるために、高感度の記録温度計を必要とし たので、その試作を試みたのである。  従来記録温度計として製作されているものは、大体 が広範囲の変化量に適するものであり、微小温度変化 量に対しては殆んど記録は出来ない。恒温槽に於いて はできるだけ温度偏差が小さい事が望ましいのである から、従来のものでは少々心もとないものがあつた。 従つて温度検出要素としてサ・・ミスタを使用し土O.1 °C以内の温度差をも充分に記録し得るように試み、 可成り満足な結果が得られたので、こKに報告する次 第である。

  2 恒温槽の概略

 恒温槽は先に本誌(1)で紹介した磁気増巾器を用いた ものと、バイメタル接ぼによつて温度割御を行うもの (2)の二種類について実験した。こ▽こ両者の概略を説

11

明しておく。   (1)磁気増巾器制御による恒温槽  サ・・ミスタブリツジを組み所要の温度に各辺を調整 し、ブリッジの不平衡電圧を増巾して磁気増巾器の出 力電流部ちヒーター電流を加減するものである。恒温 槽の温度制御に使用したサ・・メスタの定数は下記の通 りである。   型  ;ディスク型

  直径;9.81mm

  厚さ;2.86mm

  B= 3310°K(材料によりきまる定数)   ノ= 0.0006(固有定数)

  T=48秒(時定数)

  D= 6.9mW/°C(熱放散係数)  之によつて生ずるブリッジの不平衡電圧は、供給電 犀を10Vとし、ブリツジ抵抗を40°Cに調整した場合に 1°C当り0,02Vの電圧を生ずる。叉このときu−・・a 一 電流は0,9Aの変化をする。従つて僅かの温度変化に 対してヒーX7 一一電流が大きく変化するために良好な温 度制御が得られるのである。   (2)バイメタル接点による恒温槽(2)  之はバイメタルを恒温槽中に装置し、槽内の温度変 化によるバイメタルの屈曲運動によつて接点を開閉し

(2)

日召禾じ31勾…7月

L[1梨大学工学部研究報告

第  7 号 て真室管のグリツドパイアス電圧を変え、それによつ て変化した真室管のプレード電流でリV一を働作させ ヒータrを開閉する襲置である。

3 記録温度計に使用した

  サーミスタの特性

 サーミスタは抵抗の温度係数が金属に比し非常に大 きいので、温度計の要素としての存在は可成り大き い。この便類はビード型、ディスク型、ロッド型、及 びワツシヤー型等があるが、温度計としては時定数の 小さいものが望ましいのでこkではビード型を使用し た。この型は自己加熱の影響を無視し得る最大電流は .せいぜい数百μA程度であるから、使用時に於いては 充分その点を考慮しなければならない。E” Ptドの大き さは約1mmでガラス管中に封入されている。  サP・・ミスタの抵抗温度特性は(1)式で表はされる。   R=1・efi/T………・・…・・一…・…(1)  こsにTは絶対温度(°K),ノ及び8は前述の通りで ある。使用サーミスタの抵抗温度特性は第1図に示し てある。又任意の2点の抵抗値及びその時の温度を夫

々RIR2,及びTIT2とすると(1)式からBは(2)

式となり更に1は(3)式となつて、B及び1を求め

る事が出来る。   B=2・303×T・ T・1・9・Ri/R・/T,−T、……(2)       R    R   ノ=(R・−R・)/(ゾ㌧♂)・・’・……・・’一”(3)  之によると供試サt・・ミスタの定数は次の如くなる。    B =:4010 0K

   ノ=OOO9

η・ 8

36

≦ 寸

14

2 0         しザ胡』− Fig.1 TemperatUre−resistance Charact.     of bead type thermistor

12

 次に時定数を求めるには、恒温槽巾にサーミスタを 放置し、一定温度に上昇させ、急に室温巾に取出して 時間に対する変化量を求め、恒温槽の温度と室温の差 の1/eになるまでの時間を〉.i・k’めればよい。供試サーミ スタは時定数40秒であった。

4 記録装置

 本装置の回路図は第2図に示してある。之を大剥す ると、ブリツジ部、低ノ1苛波噌巾部、バイアス変換部、 磁気噌巾部、及び記録計部からなつている。以ド簡単 に之等を説明しておく。  (1)ブリツジ部  サーミスタの電流容量を考慮して各辺al抵抗を第2 図の如く定めた。サーミスタは(1)式の如く抵抗が 変化するために、ブリツジの入力電圧をVl,出力電 圧をV2とすれば巧,γ2の関係は(4)式の如くなり、 更}ここo)変イヒ量}ま(5)エe↑二なる。   v・・一〔(Q.leRtT−ps)/、Q.es)(州〆/・ヨ7r’く4)

  盤一晶㌫是・一一・・・………一・(5)

(5)式はP=JeRtτなるとき最大となる。皇ilナ・ゾリツ ジの平衡ぼに於て電圧V2の変化量が最大となるから、 所要の温度に対して可変抵抗Sを上の如く定めるべき である。第3図は入力電圧5V,39,5°CにSを設定し たときの出力電圧VL・の温度に対する変化を示したも のである。之によると0,1°C当り0,0016V変化する事 がわかる。勿論温度偏差の大きい場会には、変化量ぽ 直線ではないが、微小変化に対してはほ口自:線三見倣 しても差支えないと考へられ∼/’”)。  (2)低周波噌巾部  UY762本でブリツジの不平衡電圧を増巾し、市販の 入力変圧器で位相反転する。この電圧増巾度ほ、40db である。  (3)バイアス変換部  位相反転された電圧を6H6にて全波整流し、負荷抵 抗に電流を通ずる。この抵抗の両端に発生する電圧で 6V6のバイアス電池を打消す様に接続し、プv・・一ト電 流lcを変化さぜるものである。負荷抵抗そのものは変 化させず、バイアス用電池の電圧と負荷抵抗の中問タ ップの位置を種々変化させる事により、低周波増巾器・ の入力電圧に対するプv一ト電流lcを自由に変化する ことができる。換言すれば記録計の温度記ほ範囲及び 感度を必要に応じて変化出来るようになつている。

(3)

s

高感度記録温度計の試作について

㌣ら 76  1.丁. GHG 6VG    M.A.  R=230St  H=0・39, .LSx2、 5γ 書8

Driving connecti’ons of recorder      39.ら    ?9.8    40・0    4ψ・2  ℃        fOmppatatZLec、 Fig.3Unbalanced voltage−temperature     characteristics of bridge         ・uピa’a・va…t Fig.4 Characteristic curve of magnetic     ampl if重er

13

一∫0  0     20     40     601e・?托メl

    centthcr∼c一

 Fig.5 Charcteristies of series connectel  magnetic amplifier with extemal feedback

 (4)磁気増巾部

 磁気増巾器は既成の実験用のものを使用した。第4 図はその電圧電流特性を示したものであり、之による と電流増巾度の最も大きい点は45Vとなる。又第5図 はこの増巾器を外部饅還型とした場合の制御電流(6V 6のプレート電流)Icと出力電流ILの関係を示したも のである。この特性に於いてILん最小となる点(第5図 6点)はlc = −lomAであり、Ic=0なるときには既に II、は64mA流れているために、 Ic =・ Oなる点に於いて ILを最小にするためには、第2に於けるバイアス巷線 Bに之だけの電流を流さなければならない。磁気増巾 器の出力は云うまでもなく記録計を負荷としている。

 (5)記録計部

 本実験にはYEW製最大指示目盛150Vの記録電圧計

(4)

目召和31年7月

山梨大学工学部研究報告

第  7 号 が手元にあつたので之を使用した。これは誘導型計器 で、普通の記録計と異なり、記録紙と針端が接触して いるために摩擦が大きく、従つて大きなトルクを必要 とする。そのため以上述べた如き増巾器によつて駆動 せしめたわけである。筒記録計の自イル電流は最大指

示目盛に於いて276mAであり倍率懇はすべて短絡

した。その結果計器の抵抗及びイソダクタソスは夫々 230オーム及び0,3ヘソリーとなり時定数は0,5秒とな つた。

  5 線合特性

本装置によつて記録した結果の一部を第6図に示し てある。 1 3・, 芝、,

さ37

温槽は、ヒーター電流が開閉されるのであるから回路 が閉ぢたときには温度一ヒ昇曲線θt=θo(1−e−?に       −_ t 浩∠)て上昇し、開いたときには冷却曲線θt=eoe ア に浩つて下降している事が一目瞭然としている。そし てこの恒温槽の温度偏差は、バイメタルの誤働作も多 少は含まれるので、凡そ土1125°Cの偏差程度まで1∴こ・ る・事がわかつた。  命安定に働作し得る最大働作範国は10°C乃至60°C であつた。勿論サーミスタ自身は、あまり高温に於い ては使用凹来ないからこの程度のものが適当である三 考えられる。この装置全体の時定数は43秒である。ナ ーミスターの時定数は40秒であるから、記録温度計の        時定数はサー一一一ミスタによつて決三る事 ,._  _,  がわかる。

        6 結  言

        サP一ミスタによつて温度検出を行う      Fi9.6  曲線工は感度を最大とし磁気増巾器によつて制御を 行う恒温槽の温度変化を示したものである。この場合 は土0.1°Cの温度偏差に対して、記録紙上には8mmの 間隔を得る事が拙来たので、イソキの紙ヒの巾を考え ても0.01°Cまではほぶ完全に読みとる事が出来た。そ して、この恒温槽の制御特性は一般の温度計では読み とる事が田来ぬ程僅かな偏差で土0.04°C以内である事 がわかつた。従つて結晶の育成或はその他の温度偏差 のやかましくいわれる化学変化に対しては、この型 のものを使用する事が最も適しているものと考へられ る。  曲線llはバイメタル接ぼによる制御の恒温槽の時間 に対する温度変化状態を示したものである。この場合 は6H6の負荷抵抗のタツプを1:1の比にわけたもの であつて0.1°C当り2.4mnの変化をした。この型の恒  4∴       ’2    14

      脇に

Driving characteristies of thermostat 16 rmLn. 本記録温度計に比鮫的低温度に対して はその感度を変化させる事によりO.OZ °C程度の微小変化から、一般の記録 温度計の如き温度差が35°Cを基準三 して±25°Cの範囲の温度までのあら ゆる所望の温度変化をほぶ完全に記録 できることがわかつた。借こSでは既 成の磁気増巾器の一つを用いたのでゐ るが、この方式では第5図でわかる通りバイアス巻線 でIc=0の点に於いてILを最小としても且つILキ⑪で あるために指針は多少振れる不便がある。勿論零点調 整に於いて少しづらせばよいわけであるが之では最大 指示に於いて過電流となり計器を破損するおそれが::・ る。この欠点を除くためにはNI,㊧線の巻数を増しIL を出来るだけ小とするか、或は特性の揃つたニケの磁 気増巾器をプツシユプルに使用すればよい。

       蓼 考 文 献

1)古屋・中沢:山梨ナこ学工学部研究報告第6号   昭和30年 2)森・古屋:山梨高工研究報告第5輯 昭和19年 3)電子]:業  6月一号 1954 4)E.E.:No.65 711 1956 5)G.M. ETTINGER:Magnetic Amplifiers・

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