旧田中家鋳物用具と製品一式(市指定文化財)のうち新式甑炉の現状変更について
展示物保存科学処理
1.目的 枚方市指定有形民俗文化財「旧田中家鋳物用具と製品一式」(平成19 年 4 月 1 日指定)の一つである新 式甑炉の最下層部分に腐食が進んでいるため、文化財保護のため保存科学処理を行う。 また、この新式甑炉は旧田中家鋳物民俗資料館で常設展示しているが、上層部分の重量が傷んだ最下層 部分へかかる影響を軽減するため、専用のスタンドを製作するものである。 2.現況 (参考) 新式甑炉:1100mm×1100mm×2100mm、約 150kg、鉄製 5 層に分かれたものを積み重ね、内部に耐火煉瓦を張って使用する。最下層は溶かした金属が溜まる部分で「ル」 と言われる。甑炉とは金属を溶かすための分割できる溶解炉のこと。 3.委託内容 (1)保存科学処理 ①処理前調査、クリーニング作業 写真等を撮り、処理に入る前に対象の状態を把握し、それに基づき錆等を除去すること。 ②防錆処理・樹脂塗布 対象の強化と防錆のため、アクリル樹脂等を塗布する。 最下層部外側:穴が拡大し、亀裂が生じている 最下層部内側:表面のさびが広がって剥落している 新式甑炉(枚方市指定有形民俗文化財) 最下層部処理内容については、発注者と協議の上、実施すること。 (2) 最下部への重量軽減を目的とした専用スタンドの製作 対象が市指定文化財であることと、常設展示に供していることから、外観への影響を考慮したものに すること。 図面等を示し、発注者の承認を得た上で製作に入ること。 (3)報告書の作成 処理前・処理中・処理後の記録及び処理工程をまとめた報告書を2部提出すること。 4.受託者 (公財)元興寺文化財研究所 (報告2)