Title
設立中の株式会社の本質
Author(s)
坂井, 隆一
Citation
沖大論叢 = OKIDAI RONSO, 1(1): 8-17
Issue Date
1960-03-30
URL
http://hdl.handle.net/20.500.12001/10767
の作成べ株式の引受・設立事務の執行などは、設立中の会祉にとっては、その規則の制定、設立行為、機関の活動となるが、発起人組合にとっては、 組合契約の履行行為でるる。即ち、発起人組合は、取締役会の会妊に対する関係のように機関たる地位にある発起人聞の内部関係として設立中の会祉 の組織に吸収されてしまうものではたく、それが設立企画者の団体として、設立中の会社とは別個、独立して活動するものである。発起人組合の構成 員 除 緩 初 は 発 起 人 た る ぺ き 者 で あ る が 、 定 款 品 作 成 に い た る と 発 起 人 と し て 定 款 に 署 名 し た 者 の み が 構 成 員 と ・ な る 。 従 っ て 、 定 款 作 成 前 に 設 立 の 企 画 に 参 加 し な が ら も 、 定 款 に 発 起 人 と し て 署 名 し ・ な か っ た 者 は 、 ζ の組合から脱退したものと解せられ、とれに反して、定款作成前に設立の企商に参加し ・ な か っ た が 、 後 に 放 っ て 定 款 作 成 に 際 し て 、 定 款 に 発 起 人 と し て 署 名 し た 者 は と の 組 合 に 加 入 し た も の と 解 せ ら れ る の で あ る ︿ 箆 号 。 註 ( 一 ﹀ 大 判 大 正 七 年 七 月 一 O 日 一 墨 田 一 酉 し う 一 四 八 O 頁 、 田 中 ︿ 耕 ﹀ ﹁ 前 掲
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璽 貧 、 石 井 雨 量 歯 こ さ -一 頁 、 石 井 等 ﹁ 前 筋 書 ﹂ 一 五 八 頁 、 大 隅 ﹁ 前 掲 聖 一 豆 七 買 、 品 沢 ー ﹁ 前 世 間 輸 さ 三 九 頁 、5
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・ ョ ・ 住 23 思 議 ﹀ ﹁ 納 掲 密 ﹂ 二 四 五 貰 鈴 木 骨 ﹀ ﹁ 問 書 ﹂ 一 室 責 、 大 隅 ﹂ ﹁ 問 書 ご 茎 貧 、 北 沢 ﹁ 断 書 文 ﹂ 二 天 買 、 遇 税 が 、 本 文 の よ ろ に 、 発 起 [ ︿ 墾 署 股 立 -窓 会 社 と は 別 個 に 存 在 す る 発 起 人 閣 の 組 合 関 係 弁 解 す る の に 対 し 、 松 田 得 士 は 、 綾 立 過 程 は 会 社 役 立 の 企 画 者 た る 発 起 人 の 墾 窄 ち 発 し 、 常 . 教 の 伴 成 が あ る と 発 起 人 は 、 一 方 、 股 立 中 の 会 社 の 機 関 た る 旭 位 に 立 ち 、 他 方 、 役 立 中 の 会 社 の 社 員 一 た る 郡 位 に 立 つ が 、 後 者 の 治 位 に お け る 結 合 は 、 将 来 の 株 式 会 社 の 胎 児 で あ り 、 前 者 の 地 位 に お け る 結 含 晃 起 人 墾 国 の 延 長 で あ る と 解 し 、 発 起 人 組 合 は あ た か も 取 締 役 会 が 会 社 費 た る 一 取 締 秒 岡 の 内 協 関 係P
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如 ︿ 、 役 立 中 の 会 社 の 機 関 た 7 単 語 人 閣 の 器 関 係 で る2
親 か れ る ・ 雷 ﹁ 前 掲 纂 鍵 理 論 ﹂ 二 五 O 頁 、 二 五 八 頁 、 松 田 ﹁ 前 掲 曾 ﹂ 也 九 頁 、 八 二 頁 位 ( -一 ) 石 井 ﹁ 前 垣 間 密 ﹂ 二 ハ 三 頁 、 石 井 等 ﹁ 前 掲 曾 ﹂ 一 五 七 寅 松 田 ﹁ 前 掲 密 ﹂ 八 一 頁 北 沢 ﹁ 前 掲 論 文 ﹂ 一 一 一 八 頁 ︿ = 一 ﹀ 設 立 申 の 会 社 の 機 関 と し て 発 起 人 の 権 限 段立中の会社の機関としての発起人の檎限に属する行為によって生じたととるの権利義務は先ず設立中の会祉に帰属し、次いで設立登記と同時に成 立した会妊に当然帰属するととは論をまないととろである。ととろで、発起人はいかなる範囲において、設立中の会社の機関としてその会社のために リ 行動する権限をもつであろうか。とれには、設立中の会社と設立登記後の会社とが同一物である以上、前者の機関たる発起人は、会社成立後における と 問 機 に 、 開 業 準 備 行 為 友EU
ろ︿将来の会祉のために行動しえたければなら友いとして、開業準備行為も発起人の権限に属し、財産引受に閲する厳 軍な規定は本来発起人の権限に属する行為を実際 ζ の 澄 用 を 防 止 す る た め に 、 特 に 制 限 す る 趣 旨 の も の で あ る と す る 見 解 が あ る ハ 健 一 ) 。 し か し 、 ・ 財 産 引 受 以 外 の 開 業 準 備 行 為 一 般 が 発 起 人 の 権 限 に 属 し 、 財 産 引 受 の み 、 ・ 特に厳重た監督に服すると解すれば、将来の営業に必要友財産の賃貸借、製品の 供給契約、労務者の麗入等の如き行為は其の危険度に総て必ずしも財産引受に劣らたいものであるに拘らず、無制限に発起人の権限に属し‘従って発 起人の為しだ此等の行為の効果が凡︿て、成立後の会社に当然に帰属する事となる。比は会社に取って極めて危険であり、設立に関する厳絡た規定の ( 註 ニ ﹀ 精神に反すると言わなければ友ら友い。次に、法人たる会社の形成それ自体を筒築の目的とする行為即ち株式の引受に関する事項のみに限定する学説 ︿酔 R i -) があるが正当とはいえたい。けだじ設立中の会社の目的は完全友株式会社と放る ζ とにあるから、そのために必要友行為はすべて発起 1八 の 糧 限 に 属 すべきであって、これを社団の形成それ自体を斑接の白的とする探求引受に閲する事項に限定する理由もないし、却って不合環・な結果におちいると恩︿註四)以上奏するに、発起入の犠限に属する行為の鎚商は会祉の設立にとって法律上・経済上必要な行為を含み.而ヲしてそれのみに限るとす る 所 の 学 説 ( 誕 玄 ﹀ を 採 用 せ ざ る を 得 な い 。 そ し て 比 の 学 説 を 採 用 す る と と に よ っ て 、 発 起 人 が 設 立 中 の 会 社 の 機 関 と し て 為 し た 所 の 会 社 に 必 要 友 行 為 は、凡︿て、設立中の会社に、従って設立登記後は成立した会祉に当然帰属するととにたる。 う 健二﹀大瞬 、 ﹁前擾芭一七一頁周﹁前掲論文﹂一六頁、北沢﹁前娼論文﹂二二-買、鈴木(竹)前理室 O 頁 参 照 時 臨 公 一 ) 北 沢 ﹁ 前 掲 論 文 ﹂ 二 二 四 頁 、 大 品 開 ﹁ 前 掲 論 文 ﹂ 二 ハ 頁 態 ( 宮 一 ﹀ 石 井 、 ﹁ 削 指 幅 四 ﹂ ヱ ハ 主 員 、 石 井 等 ﹁ 前 鍋 曾 ﹂ ヱ ハ 四 頁 、 二 四 四 賀 錐 ( 図 ) 大 隅 ﹁ 薗 控 嗣 文 ﹂ 二 五 頁 住 ( 五 ﹀ 北 沢 、 ﹁ 前 倒 宙 論 文 ﹂ 二 一 一 二 頁 、 大 瞬 、 ﹁ 前 婚 鎗 文 ﹂ 一 八 頁 ︽四﹀設立費用 設 立 事 務 の 執 行 に 必 要 念 行 為 か ら 生 じ た 費 用 を 設 立 費 用 と い う 。 例 え ば ・ 定 款 ・ 株 式 申 込 証 ・ 目 論 見 書 等 の 印 刷 費 、 設 立 事 務 所 の 借 賃 、 設 立 事 務 員 の 報 酬 、 線 、 豆 募 集 の 広 告 費 、 旅 金 払 込 の 取 扱 を 委 託 し た 銀 行 に は 信 託 会 社 の 手 数 料 、 創 立 総 会 の 招 集 に 要 す る 費 用 ・ そ の 他 通 信 費 、 筆 盛 代 な ど で あ る 。 と れらの設立費用は、発起人が会社の設立中にすでに支弁したときは会社の成立後当然会社に求償し得ぺきであるが、無制限友支出を許すと澄費や過大友 見積りによって会祉の財産的基礎が寄われるから、設は厳重に監督している。即ち、設立費用を変態設立事項の一っとして扱い、定款及び申込証にその 限度を記載させ(商一六八条一項 7 号、商一七五条二項七号)且つ、発起設立の場合は議判所の検査及び募集設立の場合は創立総会の承認という厳量 た検査に服させている(商一七三条、一八一条‘一八五条﹀。従って、明 A r かに設立費用と認むぺきであっても、定款に記載のない額、記載超過額又 は有の検査を通らなかった額は会社に求償できず、結局、発起人が自ム丘を負担したければゑらない。しかし乍らそれはその債務が会社成立造に履行さ れ る 臨 時 の 事 で あ っ て 、 若 し も そ の 債 務 が 会 社 成 立 高 に 履 行 さ れ て い 友 い 場 合 に は 、 成 立 し た 会 祉 に そ の 債 務 が 当 然 に 悶 帰 属 するとととたるか否かに闘し ( 諺 一 ) ( 陸 一 一 ) て難かしい問題を生ずる。適説判例は定款に記載され且つ検査を通った限度で、第三者に対する設立費用の債務段、会社の成立とともにとれに帰属し ト 発 起 人 は そ の 債 務 を 免 れ る ζ ととなるが、定款に記設があってもそれ在超える額叉は裁判所若くは創立総会の変更により減額された部分においては発 起人においては債務を負うものとされる 。 との説は発起人を設立中の会社の機関と認める立場を基礎としているが、会社の内部的事項にすぎ友い定款 の記験叉は創立総会の承認によって第三者に対する債務負担の関係が決定されるという不合理を免れず、且つ発起人が第三者と行った契約が多数であ っ て 、 そ の 総 額 が 定 款 所 定 の 設 立 費 用 の 額 を 超 え る 場 合 に は 何 人 に 対 す る 債 務 か 、
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れ だ け の 箆 聞 に つ い て 会 社 に 個 帰 属 し . 叉 は 発 起 人 の 債 務 と し て 残 るかを定めるには、或いは契約の前後によるか、銀分比例によるか、いずれにしても、そうしたととでは第三者の檎位を著しく不安にするもので、取 針 の 安 全 保 護 の 立 場 か ら は 是 認 で き な い ( 壁 一 一 ) ﹃ 次に、設立費用ば第三者に対する関係では常に発起人が負担すぺ合E
のであり、会社が成立した後においても、依然として発起人の債務として残るも の で あ る と す る 。 そ し て 、 発 起 人 が と の 債 務 を 履 行 し た 場 合 に 、 定 款 に 記 叡 が あ り 、 旦 つ 識 判 所 に は 創 立 総 会 の 承 認 を 得 た 限 度 で 、 発 起 人 が 会 祉 に ( 箆 四 ) 対 し て 求 償 し う る に す ぎ た い ム 手 Jる 立 場 が あ る 。 そ の 理 由 は 発 起 人 は 自 己 の た め に 会 社 を 設 立 す る の で あ り 、 設 立 中 の 会 社 の 機 関 と し て の 発 起 人 の 権 限 は 会 社 の 形 成 そ れ 自 体 を 定 援 の 目 的 と す る 行 為 、 い い か え れ ば 、 株 式 の 引 受 に 関 す る 事 項 に 限 ら れ る も の と し 、 か か る 行 為 に 基 づ ︿ 権 利 義 務 は 練 式 会 社 の 成 立 と 同 時 に と れ に 帰 属 す る が 、 そ れ 以 外 の 行 為 に 基 づ ︿ 権 利 義 務 は 苑 起 入 個 人 の 椙 利 義 務 に と
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ま る と い う に る る 。 と の 見 解 除 ・ 発 起 人 の 権 限 を 不 当 に 制 限 す る も の と い わ な け れ ば た ち た い 。 設 立 中 の 会 社 の 目 的 は 完 全 念 株 式 会 社 と 友 る こ と に あ る か ら 、 そ の た め に 必 要 友 行 為 は す べ 執 行 機 関 た る 翁 起 人 の 権 限 に 属 す べ き で あ っ て 、 と れ を か よ う に 制 限 す ペ き 理 由 も な い し 、 ま た 、 か よ う に 制 限 す る と と は 却 っ て 不 合 理 な 結 果 に お ち い る と と は 前 述 し た 。 叉 、 第 三 者 か ら し て も 複 数 の 発 起 人 を 相 手 に し 、 請 は 、 無 資 力 た 発 起 人 の 支 払 能 力 に よ る 債 権 不 満 足 も 往 A に し て 免 れ 友 い 不 利 が あ り 、 そ の 上 に 契 約 の 当 時 に 総 て 宛 超 人 の 側 で も 、 売 起 人 自 身 の た め の 行 為 と し て 行 動 し て い る の で は 危 ぐ 、 契 約 の 相 手 方 も 、 発 起 人 個 人 の 信 用 よ り も 近 く 誕 生 す る 会 社 の 信 用 を も 考 慮 し て 契 約 し て い る と 見 る の が 通 常 で あ る と す れ ば 、 契 約 当 事 者 の 本 旨 に も 速 く 離 れ る 結 果 と 放 る の で は ゑ い か と 思 う 。 最 後 に 、 設 立 費 用 の 定 款 へ の 記 載 の 有 無 や 検 査 を 通 っ た か 否 か に 関 係 な ︿ 、 第 三 者 に 対 す る 設 立 費 用 の 債 務 は 発 起 人 が 設 立 中 の 会 社 の 機 関 と し て 為 し た も の だ か ら 、 会 社 の 成 立 と と も に 会 祉 に 当 然 に 引 継 が れ 、 会 社 は 単 に 定 款 の 記 載 の た い と き 、 叉 は 承 認 を 得 ら れ な い と き は 、 会 社 が 内 部 関 係 に -お い て 、 そ の 限 度 で 発 起 人 に 求 償 し う る に す が gな い と す る 立 場 が あ る ハ 監 事 。 と の 立 場 は 発 起 人 を 設 立 中 の 会 祉 の 織 聞 と 認 め る 立 場 を 徹 底 さ せ た も の で あ る が 、 そ れ と と も に 第 三 者 の 保 護 を も 併 せ 考 慮 し て い る 点 で 最 も 妥 当 ゑ 説 で あ る と 思 う 。 信 ︿ 一 ) 問 中 ( 耕 ) ﹁ 前 掲 嘗 ﹂ 一 一 一 七 七 買 、 田 中 ハ 輯 ) ﹁ 輯 刷 会 抵 法 倫 ﹂ 一 一 一 宮 八 質 住 2 3 火 判 、 昭 二 ・ 也 ・ 四- a
重 ハ 場 九 且 宮 田 穴 頁 陰 金 一 ﹀ 大 隅 ﹁ 前 掲 鎗 文 ﹂ 一 酉 頁 、 北 沢 ﹁ 前 掲 論 文 ﹂ -西 八 頁 住 ︿ 図 ﹀ 長 岡 箇 ⋮ エ ﹁ 舎 の 負 担 に 帰 す ぺ 毒 立 驚 ﹂ 民 商 法 護 コ 蓉 八 -一 一 = 冒 鼠 下 一 O 八 三 頁 以 下 、 石 弁 ﹁ 前 審 ﹂ ヱ ハ セ 頁 、 石 井 等 ﹁ 前 零 ﹂ 二 四 回 頁 、 二 四 五 頁 、 住盆﹀大関﹁盟寵さ一酉頁 -Z ハ買、花沢﹁草委﹂三四八買、松岡﹁盟霊砲事﹂こさ買︿五)会社不感立の場合の法律関係
発 起 人 が 設 立 中 の 会 祉 の 機 関 と し て な し た 行 為 に つ い て は 、 会 社 が 成 立 す 仇 ぽ 成 立 後 の 会 祉 に 当 然 帰 属 す る が 、 会 社 の 設 立 が 中 途 で 俺 折 し 、 会 社 が 不 成 立 に 終 っ た 場 合 に お け る 法 律 関 係 除E
の よ う に 放 る か と い う 点 は 検 討 を 要 す る 問 題 で あ る 。 と の 点 に つ き 、 商 溢 一 九 四 条 は 会 社 が 成 立 し な い 場 合 に お い て は m m 起 人 は 会 社 の 設 立 に 関 し て た し た 行 為 に つ 会 通 裕 し て そ の 資 任 を 負 い 、 と の 場 合 に お い て 会 社 の 設 立 に 閲 し て 支 出 し た 費 用 は 宛 起 人 の 負 担 と す る 回 固 定 め て い る 。 と の 商 法 一 九 四 条 の 規 定 の 本 質 を い か に 理 解 す ぺ き か に つ 合 挙 が あ る 。 一 説 に よ れ ば 同 条 に よ り 会 詐 不 成 立 の 場 合 に 発 起 人 が 資 任 を 負 う の は 社 会 学 的 に は 実 在 し た 設 立 中 の 会 社 が 法 衛 的 に は 初 め に 遡 っ て 存 在 し た か っ た と と に も 他 h v ・ 従 っ て ま た 、 発 起 人 と 株 式 引 受 人 又 は 第 三 者 と の 聞 に 介 在 し た 設 立 中 の 会 社 は 存 在 し た か っ た と と に な る か ら ・ 発 起 人 が 形 式 的 に も 実 質的に・も権利義務の帰属主体とたらなければ他に帰属主体がないという不都合た結果を生ずるためであり、その意味で同条は当然のととを規定したもの ( 註 一 ) に す タ を い と す る 見 解 で あ る 。 と れ に 対 し 他 の 説 に よ れ ば 、 会 社 不 成 立 の 場 合 に も 設 立 中 の 会 社 は 初 め に 遡 っ て 存 在 し ・ な か っ た と と に は た ら ず 、 ζ れ が 目的の到達不能によって解散したものと認め、本来なら清算をたすべきであり、理論上は株式引受人も設立中の会社の構成 員 たる以上、団体の債務を 弁済した残額についてのみ払込金の返還を請求しうる管であるが、法は引受人の保護のために、設立中の会社の機関たる発起人個人のみに会費任を負 ( 註 ニ ) わしめたのであり、同条はいわば政策的な鏡定であるとする見解とがある。卑見としては、現在のととる後者の見解を正当と考える。けだし、発起人 の設立行為によって創立され‘漸次成長発展してきた設立中の会社が会社の不成立によって法律的には初めに遡って存在しなかったというのは認め難 い。要するに、会社の不成立の場合には、設立中の会社が解散し清算されるのであり、清算段階における設立中の会社が、その財産を以て株式引受人 及び設立中の会社の取引上の債権者に対して責任を負うのであるが二九四条はとれらの者を保殺するため、右の設立中の会社の責任のほかに、発起人 全員に弘通帯無限の個人責任を負担せしめたのである。そして、発起人は会社の成立する と きは、特別の利益及び報酬を受けるから(商一六八条一項 回号七号)、不成立の場合において発起人全員に途帯 責 任 を 負 担 さ せ て も 別 段 不 都 合 は な い ( 駐 三 ﹀ 。 住 ( 一 ﹀ 田 中 ( 耕 ) ﹁ 前 組 問 轡 ﹂ 一 酉 八 演 、 二 八 八 頁 、 石 井 等 ﹁ 前 第 曾 ﹂ 四 七 ヤ 貢 位 三 一 ﹀ 大 瞬 、 ﹁ 前 錫 密 ﹂ 二 一 コ 一 買 、 問 ﹁ 前 掲 論 文 ﹂ 二 八 買 、 花 沢 ﹁ 前 垣 間 論 文 二 三 四 賀 往 ( -- 3 北沢、﹁前豊斐﹂二三六頁 玉 、 結 論 以 上 述 べ た と と ろ を 要 約 す る な ら ば 、 次 の 如 ︿ で あ る 。 株式会社の設立にあたっで・は、通常先ず、設立の企画者相互間に会社の設立を目的とする発起人組合が結成される。次いで発起人が組合契約の履行 J 行為としで定款を作成し株式を引受ける ζ とによって将来の株式会社の前身たる設立中の会社が創設される。しかし、乙の設立中の会社の性質をわが 国の遜説は権利能力友き社団と解し発起人をその機関として、発起人が取得した権利義務は実質的において設立中の会祉に 属 し会社成立とともに発起 人が形式的にその権利義務の主体たるととを失い、会社がとれに代るに至ると説く。 ζ の 説 は ・ 一 一 聞 に お い て 発 起 人 を 法 律 上 の 主 体 と 見 る の で あ る か ら 設立中の会社を実質的友主体と見るのは聞ち、社会学的の意味でしか主体と認めるにすぎたいととに友り、法律的には、結局、従来の法律上承継説と 問機鍍制的のものとたる。従って、ドイツにおいては構成的法人説が適切にとられ、英米法は英米法たりに発起人の権利義務がそのまま会祉の権利義 務となるような立法を必要とし、またフランスにおいては特別立法をものし℃設立中の会社に一定の法人格を認める根拠を与えている。しかるに、わ が国においては制定法の明交もなく立法論さえない 。 そとで、やむなく現行法のうちに法規を発見することによって同様の効果を納めたければ友ら友 ぃ 。 商 法 典 に し ば し ば 隠 れ た る 法 条 が 存 在 す る 。 書 開 法 が 発 起 人 の 職 務 ・ 権 限 ・ 報 酬 及 び 責 任 に つ き 規 定 し て い る と と ろ か ら 、 発 起 人 を 機 関 と す る 設 立 中の会社自体に、規定の範囲に入るべき事項に到する限定的権利能力を認めた隠れたる規定の存する ζ と を 承 認 す る 。 要 す る に 、 設 立 中 の 会 社 を 限 定 的
掛利能力ある社固と解し、とれが成長発展して設立登記に至って株式会社と