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教師の専門性(社会科)と小学校教師の力量形成

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Academic year: 2021

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1.はじめに 社会科教員の力量形成については、教員養成の観点 から近年、教員としての標準的な力量形成や、教員と しての資質の向上、指導力の向上といった観点から論 議されてきた。特に、教員としての研修のあり方を検 討するという教員のライフサイクルに位置づけたリー ダーを育てるといった観点からも取り組まれてきてい る。制度的には、各府県で取り組まれている 合教育 センターでの研修カリキュラムによる研修や教員免許 新講習や教職大学院・教育学研究科(教員養成系大 学での大学院)での現職教員のカリキュラムなどにも 関係している。 中学 における標準的な社会科教員としての力量は どのようなものかという観点からは、2007年6月の日 本教育大学協会のシンポジウム(明治大学)において、 関東地区の旧国立系教員養成系大学・学部の中等社会 科教育法担当教員が検討した「学部段階での中学 教 員養成カリキュラムにおける社会科の指導力に関わっ ての到達目標とその具体的項目に関する検討のまと め」が報告されている。これは、中教審「今後の教員 養成・免許制度の在り方について(答申)」の「教科・ 保育内容等の指導力に関する事項」にある「到達目標」 「確認指標例」などを受け、より具体的に検討が進め られたものである。この内容は、あらかじめ決められ た「到達目標」および「確認指標例」を具体化すると いう性格のもので、教員養成の立場からの報告ではあ るが極めて限定的なものであるといえる。 近年の研究動向については、次のように整理されて いる。これまで、社会科教員養成のカリキュラムやシ ステムに関する研究は、社会科教育学としての構築と 同時並行で論議されてきた(2007戸田)が、近年の傾 向は、授業論・カリキュラム論・評価論へと重点が移 り、教員養成・教師教育の 野の研究が停滞すること になった。(2007渡部) こうしたなかで、教員養成の在り方を論議する必要 が高まっている。しかし、中教審によって示された「到 達目標及び目標到達の確認指標例」の枠のなかでの「授 業づくり」は、その根本において、「子どもに何を学ば せるのか」という課題のたて方ではなく、教師にとっ て必要な資質・能力は如何にあるべきかという観点か ら「スタンダード」としてどのような能力や力量を想 定し評価するかという評価論の観点からの課題追求が 中心となっている。 そこで、本論文では、教員養成・教師教育の 野に おける社会科教育を中心とした「小学 の教員養成の あり方を検討する方向性」を探ってみたい。 2.小学 教育実習における教育実習生の意識 教員養成を学生の側から検討するために、教育実習 における体験から、教育実習生としてどんな能力が教 師にとって必要であるか、という意識調査を、2009年 度および2010年度の2ヵ年にわたって和歌山大学教育 学部附属小学 での4週間教育実習最終日の前日 (2009年9月25日、2010年9月27日)にアンケートに よって調査(回収率100%)した。和歌山大学において は、4週間の実習を8月から9月にかけて附属小学 を って実施しており、調査した2ヵ年は、ほぼ日程 的にも内容においても同じプログラムの下に実施され た。いずれも、副 長から4週間実習を振り返っての教師 としてのあり方を 括する講話の後に実施したものである。 小学 の教師としての必要な力を、特に大事だと思 われるものから3つを上げるという設問であるが、重 視したい順を問うことにした。それは、3回生を中心 とした学生にとって、大学での学習の方向を重点化す るものであったり、教育実習という体験学習から学ん だ貴重な「気づき」や「発見」であったり、大学生活 の中での節目となるものであるからである。 2ヵ年を通して全体として重視されている力が「子 ども理解力」「教科の指導力」「生徒指導力」の3つで あるが、男女別に見ると男子が「生徒指導力」を2番

教師の専門性(社会科)と小学 教師の力量形成

The ability formation of specialty(social studies)and the elementary school teacher

川本 治雄

KAWAMOTO Haruo (和歌山大学)

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目に上げるのに対して、女子は「教科の指導力」をあ げる傾向が若干見られる。それぞれの「力」の定義を していないので一般的な受け止めで判断され、互いに 重なり合う内容をもってはいるが、教育実習で重視さ れている内容と重なる。また、少数ではあるが、教員 同士のコミュニケーション力に着目したり学級や学 における事務処理能力、さらには、保護者との対応力 に着目する実習生もいる。これらは社会問題化してい る「同僚性」「多忙化」「モンスターペアレント」とい うようなマスコミに登場する言葉とともにその実態に 教育現場で直接ふれ、身につけなければならない重点 的な能力として把握されたのであろう。 教員養成という立場から検討するならば、教育実習 体験の前あるいはその後にこれらの能力育成について の向上を図るようなカリキュラムがどのように位置づ けられているかという点が課題となる。教育内容と方 法という点からは、教職や教科さらには教育法という 科目として準備されているが、同僚性の構築の課題や 事務処理に関わる内容・保護者やPTAに関する基礎 的な学習は後回しになっているのが現状である。この ことは、教員養成段階ではどのような知識や内容を把 握しておくことが教育現場での「教師としてのノビシ ロ」をつくることにつながるかという観点からの検討 が是非必要である。このことは、教育の内容と方法に ついても同様であり、学 教育現場に多様に持ち込ま れる○○教育を網羅的に扱うのではなく、原理・原則 としての教育のあり方を和歌山大学方式として確立す ることが教員養成の質の向上であり、教員養成のパワー アップであるということが共通理解されなければならない。 3.小学 における教師の力量形成 小学 教師の力量形成について えるに当たって、 中学 や高等学 の教員とりわけ義務教育を担当する 中学 の教員と違う「小学 教員としての能力」は何 か。そのために、教員養成で何が必要かという論議に 発展する。 じて免許法の改定に象徴されるように教 科内容の重視から教職・教育方法の重視へという流れ の中で、教員養成大学の科目における時数の変化がカ リキュラム上にも反映されてきている。しかし、教育 内容の面から見れば、小学 の各教科に関する単位は すべての教科を必修とするのではなく半数程度の教科 の選択必修となっている。(初等の各教科に関する教育 法はすべて必修単位として示されてはいるが。) ここでは、教師の力量形成について「実践的指導力」 をキーワードに検討をすすめる。横須賀薫氏の教育実 践に関わる整理(横須賀薫「教職大学院の役割と今後 の課題」『教職キャリアデザイン』2008.3)をもとに しながら、「実務能力」「記録 析能力」「伝達能力」「想 像力」を図1のように え、こうした能力を支える「豊 表1 小学 教育実習後の実習生意識調査 (2009・2010年9月:附属小学 ) 回収率 100% 問:教育実習を終えて、小学 で必要な力はどのようなものだ と思いましたか。 特に必要だと思う順に①∼③まで番号を記入してください。 2009年 2010年 必 要 な 能 力 男子 女子 男子 女子 計 教科の指導力 7 26 13 32 78 生徒指導力 15 21 15 23 74 子ども理解力 15 29 17 40 101 教材開発力 5 13 8 15 41 学級事務能力 4 3 3 5 15 保護者との対話力 5 3 4 4 16 学 での教員同士の調整力 5 7 0 7 19 その他 1 0 0 0 1 無効 1 6 0 0 7 実習生(調査対象人数) 20 36 20 42 118 56名 62名 横須賀薫「教職大学院の役割と今後の課題」 『教職キャリアデザイン』2008.3を参 に川本作成 図1 めざす小学 (社会科)教師の力量 基本重点事項 教育実践の「記録・ 析能力」 教育実践の「伝達能力」 教育実践を生かした「 造力」 教育実践遂行のための「実務能力」

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かな人間性・教養・教育姿勢・情熱」を培うことを基 本として押さえたい。 教育に関する訓練や技術を備えた実務能力の育成 は、教育現場の多忙化と関わって基礎的な能力であり、 さまざまな取り組みを通して育成されるものである。 また、経験を科学化するための記録し 析する能力は、 授業研究を通して力量を高める具体的な方法でもあ る。また、経験を通して積み上げられた知識や知見を 体系化し、互いに伝えることのできる能力は、深め広 げていく上でも重要であり、新しい同僚性の構築とい う視点からも重視されなければならない能力である。 さらに、理論とも関わらせながら体験を生かした 造 力が求められており、このような諸能力を 称して「実 践的指導力」ということができる。 では、小学 社会科という点から「実践的指導力」 を えたとき、社会科教育と関わって、どのような能 力を培う必要があるのだろうか。教科指導力という視 点から歴 的な内容を単元で取り扱うときの反省的教 師(省察的教師)育成の観点を図2のように えてみたい。 基本は、子どもに根ざしよりよい教育実践を求めて やまない真摯な教師像としての反省的教師の授業への 姿勢である。そして、次の4つの論理を年間カリキュ ラムや単元、あるいは1時間の授業の展開の中で え る必要がある。 教育心理学や発達心理学に裏付けられた子どもの 「思 の論理」を検討すること、子ども自身の把握に 欠かすことのできない子どものとらえ方を多面的 合 的に検討する「生活の論理」を追究すること、そして、 教科に関わる学問に裏打ちされた歴 学などの研究か ら学ぶ「教科の論理」を押さえること、最後に、学び の成立に関わって教育学を中心とした「教授学習過程 の論理」を追究することの4つの論理である。こうし た検討は、授業づくりそのものであり、授業構成能力 を身につけさせる取り組みの内容でもある。 このような授業構成能力は、教科とは異なる領域の 生徒指導(生活指導)能力との関連でとらえながら取 り組まなければならない。特に学級担任制の小学 に 置いては、生活指導での働きかけと教科での授業づく りを関連づけながら取り組みを進める視点は欠くこと ができない。また、同じ単元を同時に進める教員の学 年集団の存在とそこでの学び合い、教え合いは、新し い同僚性の構築と関わって重要である。もちろん単学 級や複式学級の学 においては、教員集団が授業づく りにどう関わるかが問われることになる。つまり日常 的な教員としての研修の場をどのように保障するかと いうことで、東京都で実施されているような教育委員 会が中心となって行う上からのOJTによる現職研修 とは本質的に異なる。反省的教師は自らの実践を相対 化しながら、仲間と切磋琢磨することによって教育的 実践力を教育現場において日々高めていくことをめざ している。 図2 教育実践力の育成とめざす教師像

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4.地域に根ざす教育の 造 では、理論と実践を結びつけながら学ぶ大学でのカ リキュラムの構造はどのようなものであろうか。図3 は「地域に根ざす教育」として展開している4つの方 向性を位置づけたものである。これは社会科関連の科 目の場合であり、学生は、この科目群から選択履修す るので重点的なまなびは、学生の興味や関心に左右さ れるという側面を持っている。その4つの方向性とは、 「理論学習」「文献学習」「授業参観・授業研究」「フィー ルドワーク・見学学習・巡検・実地学習」である。 教員養成において実践から学ぶことの大切さが指摘 されて久しいが、教育実習に向けてのカリキュラムは どのように「理論と実践」を位置づけているのであろ うか。こうした問題意識のもとにその位置づけを試み たのが、図4である。「理論と実践」の環流を図り学び の質を高めるために位置づけを明確にしながら進める ことの重要性が再認識できる。特に、教育実習を3回 生の9月に終えた学生のほとんどが、10月の後期から の大学での授業の内容に、「教育実践」を取り入れ、理 論的な枠組みでどのように 析し、実際に応用できる 見通しを持つかという課題意識にあふれて、教育実習 を終えている。(2009・2010附属小学 教育実習アン ケート調査) 大学の講義全体としては、整合性を持つように設計 されてはいるが、ここの講義の内容を明示したシラバ ス段階の計画になると、必ずしも現場における教育実 践や学生の教育実習体験を受けて講義を展開するとい うカリキュラムの構造になっていない。このことは教 員免許法に基づく科目の必要な要件を満たすことに重 点が置かれ、相互の関連による相乗効果や、理論と実 践の環流という観点から教育学部における科目が設計 されていないという根本的な原因による。つまり、各 科目での努力義務的な内容改善という観点から改良・ 図3 地域に根ざす社会科教育 図4 「理論と実践」の環流を図るカリキュラム構造

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改善が加えられ現在に至っている。こうした方法は、 ひとつの有効な方法ではあるが、寄せ木細工のように 積み上げることによって、個々の学生の中に予定調和 的に形成されるであろう諸能力に期待するという教育 観に他ならない。 問題提起として、大学での理論を中心にした科目群 と実践 析を中心にした学習科目群を意識しながら 「社会科教育実践研究」という新しい科目を 設し、 実践・実習を取り入れた学習科目群や自主的な選択に 基づくボランティア的体験等を生かしながら進めるこ とが効果的であることを提案したい。 5.具体的方策としての「社会科教育実践研究」の試み ∼社会科の特質をとらえた科目「社会科教育実践研究」∼ 社会科教育においては、教師が、社会の事実を把握 し、どのように構成し子どもに出会わせるかというこ とが重要である。それは、授業展開を「教育内容」や 「教材」に即して、そのとらえ方を吟味しながら進め ることであり、このことが教材研究の中心となる。社 会の事実や事実をもとにしたとらえ方の違いが社会科 (教科教育)においては「授業実践」の大きな違いを 生むことになる。 そこで、教育内容とのかかわりにおいて、主体的な 教材の選択と教材の開発こそ社会科教育の重要な視点 であることを基本に、授業とのかかわりを具体的な授 業 析に求め、社会科教育についての実践研究をどう すすめるかという教員養成の柱としての教育内容をど のように構成するかについて検討ができる力を獲得す ることの重要性を指摘したい。小学 おける社会科教 員の役割は、社会科という教科を通しながら、社会科 授業に即して指導的役割を果たすことである。 このような力を獲得するために、大学の教員養成の カリキュラムの中で、教職からだけではく、教科専門 の力を引き出しながら具体的な教育実践としての社会 科授業に即して学習するという位置づけを明確にした 科目を重視したカリキュラム構成が必要になる。これ が、社会科教育実践研究である。(図5) 特に、授業の中での教育内容や教育方法を具体的に 内包した「教材」についてのとらえ方の違いに注目し たい。違いを決定的に規定するのは、「教育内容」につ いてのとらえ方の違いから出てくる。なぜなら、教師 は、授業にあたって「教育内容」についての吟味を社 会諸科学の成果と課題を踏まえて進め、子どもとの関 係で「教材」を探しだし、授業に位置づけ、展開を える。この点に関して、小学 での社会科授業の展開 と中学 社会科の教師が立つ位置は全く変わるもので はなく、より本質的なものを、より明確に押さえると いう観点からすれば、小・中学 教師(社会科教師) にこうした力量形成が求められるという立場から、社 会科教育授業実践を取り上げて具体的な検討をすすめ ることによって、 析し 合する過程を通して身につ けなければならない力だと えている。 この取り組みは、和歌山大学教育学会発行の『学芸』 にゼミを通しての学びの成果の一端として取り上げ、 表しているところである。(効果の検証はまたの機会 に譲りたい) 6.養成・採用・研修を通した社会科教員の「育ち」の保障 ∼「ノビシロ」のある教員養成∼ 教員養成の専修レベル化、6年制教員養成など、教 員養成の高度化は複雑な教育現場での対応とともに大 きな動きとなっている。教員養成段階で求められてい る『実践的指導力』とは何かを え、教員養成だけで はなく、「採用」・「教員研修」という一連の教員のライ 図5 社会科教育実践研究の位置づけ

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フサイクルの中でどのように持続的に教師としての資 質や能力の向上を図るかという視点が必要である。 図6および図7はこうした観点から諸能力の関連や 教員生活の上での整理を試みたものである。 7.まとめにかえて(おわりに) 学部での教員養成段階で目指す「反省的教師像」の 具体化を視野に入れて、理論と実践の環流を図り、よ り確かな理論的な根拠を持った教員の育成を図ること は、教員養成の質の向上を図ることを具体化する取り 組みである。そのために、教員養成における力量形成 としての「授業」についてのとらえ方を学生と現場教 員との 流を通し確かな授業 析をする体験を共有す ることを目指し取り組みを進めているところである。 とりわけ、「授業」を客観化する具体的な方法として、 開された授業の「授業記録」を作成することを手だ てとして、授業を 析する手がかりを作ることから始 めたい。このことによって、授業を通した研究の質を 高めることが可能となると えるからである。 これは、指導案を作成することと『対(つい)』になっ た作業であり、学生も教育実習の中で取り組むことが できる。 しかし、教育現場においてさえ、多くの場合、授業 図7 教員養成・採用・研修の一体化 図6 お椀糸底論

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記録作成に替えて、授業を展開するために作成した「学 習指導案」をそのまま掲載した授業実践記録、あるい は研究授業のまとめが書かれることが多くみられる。 なかでも、 内研究紀要として年度末に、現職教育 のその年度の最終まとめの記録として実践が掲載され ることが多いが、その際、指導案段階のもので、教師 の発問や指示に対して実際どのように反応し、自らの 思 を深めていったのかということが記録されていな いことがほとんどである。ただ、授業の「反省」や「 察」という形で授業者からの「解釈」として「子ども の発言」が取り上げられることは一般的であるが、そ れは授業の中のごく一部に関するもので、授業全体の 状況との関連は全くつかめないのが通常である。 したがって、授業者の「解釈」の妥当性については 検討できないことが多い。このような記録は、多くの 場合、 内での研究会が組織され集団的な論議を経て まとめられるが、このような状況を乗り越えるために は、授業記録が重要な役割を果たす。具体的な方法と しては、授業の事実にもとづいて、発言を手がかりに 授業 析を行い、参加者が共有することである。この ことができる力を持った教師が、反省的教師であり、 省察のできる実践的指導力のある教師の条件となる。 昨今、それぞれの学 の教育現場では、教員として の実践的指導力育の向上を目指す「教員研修」の課題 が大きく取り上げられているが、同時に、学部での「教 員養成」の課題としての実践力の育成を組織的に繋い だ取り組みを進めることができるのではないかと え ている。 具体的には、和歌山県教育委員会と教育学部との連 携協議会の中での取組としての「ジョイント・カレッ ジ」の 長線上に位置づく 立学 との共同研究の取 り組みの中に位置づけることが可能である。 互いに課題を解決する研究活動を通して力量を形成 し・向上させようとするものである。それぞれの立場 によって重点の置き方や獲得する能力の違いはある が、「授業研究」という場の共有によって教員養成と教 員研修の課題をつなぎ、連続性を意識しながら目的を 追求できるメリットがあるのではないだろうか。こう した取り組みを進めるためには、教員の研修プログラ ム(現職教育)と教員養成に関わる学部カリキュラム 上の位置づけとを明確に持っていることが前提であ る。今回検討してきた「社会科教育実践研究」は、一 定の成果を出しつつ取り組みを継続しているところで ある。 【参 文献】 ○戸田善治「日本社会科教育学会における社会科教育研究の 『学』的樹立への動き−『社会科教育研究』 刊号から第20号 までの掲載論文の 析を通して−」『社会科教育研究』日本社 会科教育学会 第100号) ○渡部竜也「教大協『社会科モデル・コア・カリキュラム』案の 報告」日本教育大学協会シンポジウム資料2007年6月(日本教 育大学協会『会報』第95号平成19年12月pp69∼78) ○『学芸』掲載のゼミでの取り組みに関する論 を参照のこと (2000年3月発行∼2011年3月発行の12冊の川本執筆 を参 照のこと) ○和歌山県教育委員会との「ジョイントカレッジ」の取り組みに ついては、平成17年度以降毎年報告書が作成されている。連携 に つ い て は、和 歌 山 大 学 教 育 学 部 教 育 実 践 セ ン ター紀 要 №19(2009)「和歌山大学における教育委員会との連携」(川本 治雄)を参照

参照

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