高等教育機関における聴覚障害学生のための情報保障の取り組み : 聴覚障害学生本人の視点から検討
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(2) って望ましい情報保障・学習支援のあり方に関. という記述が多いことから不満度が高かった。. するアンケート」と題して、高等教育機関に在. 表1在籍学生人数と情報保障制度の満足度. 籍する聴覚障害学生が満足した授業を受けら. どちらでも 満足(%). れるにはどのような配慮や工夫が必要か、また、 講義や語学系、演習(ゼミ)、実習など様々な場. 面で聴覚障害学生にとって望ましい情報保障 や学習支援のあり方とは何か、また、聴覚障害 学生にとっておかれている課題について調べ る構成になっていた。. 分析:まず、記述統計的な分析により現状を把 握した。さらに回答者を、情報保障に対する満 足度・授業内容理解度(ノートテイク・パソコン. テイク・手話通訳)・ろう学校出身とUターン 経験、普通学校出身・情報保障制度が進んでい. る大学と進んでいない大学といったカテゴリ. 不満(%). ネい(%〕. 11人以上. 18(75.O). 5(20.8). 1(4.2). 6∼1O人. 2(40.O). 2(40.O). 1(20.O). 1∼5人. 1O(41.7). 10(41.7). 4(16.7). いない. 1(16.7). 3(50.O). 2(33.3). 高等教育前に在籍した教育機関(ろう学校出 身、Uターン経験、普通学校出身)ことによって、. 手話通訳による授業内容理解度の違いがある かどうかについてクロス集計による分析をし た。. 表2高等教育前に在籍した教育機関と 手話通訳による授業内容理解度. ーに分け、クロス集計による分析を行った。. m.結 果 情報保障制度に対する満足度は、rとても満 足」が6名(10.2%)、「やや満足」が26名(44.1%)、. 「どちらでもない」が20名(33.9%)、「やや不. 理解できる. どちらでも. @(%). ネい(%). 理解できな 「(%). ろう学校. 6(54.5). 1(9.1). 4(36.4). Uターン. 7(87.5). 1(12.5). 0(0). 普通学校. 3(60.O). 1(20,O). 1(20.O). 満」が6名(10.2%)、「とても不満」が1名(1.7%). であった。半数以上が満足をしていた。他方、 授業の受講時における不便や不満・悩みは、「あ る」が42名(66.7%)、「ない」が16名(25.4%)、. 「無回答」が5名(7.9%)であった。何らかの情. 報保障があるにも関わらず、授業に不便や不 満・悩みを持っている聴覚障害学生が約6割い. ろう学校出身の手話通訳による授業内容理 ろう学校出身の手話通訳による授業内容理 解度では、理解できないが表れた。ろう学校出 身と普通学校出身の手話通訳に対する見方が 表れていることが分かった。. 1V.考 察. ることが分かった。. 情報保障制度がない聴覚障害学生に対して. 質問紙調査から見えてきた課題、そして筆者. の「情報保障制度を取り入れたいと思いますか」. 自身の体験から聴覚障害学生にとって望まし. について、「はい」が6名、「どちらでもない」. い情報保障制度のあり方を考察する。. が1名、「いいえ」が2名であった。理由とし. 高等教育前の教育機関や平均聴力など聴覚 障害学生一人ひとりの二一ズが異なるので、個 別に支援体制を検討する必要がある。講義や語. て、「はい」は、「全くないよりは助かる」、「様々. な選択肢が欲しい」であり、「どちらでもない」. と「いいえ」は、「今以上によくなることは多 分ないから」、「友達に助けてもらうつもり」で あった。. 在籍学生人数(11人以上と6∼1O人、1∼5人、 いない)ことによって、情報保障制度の満足度の. 違いがあるかどうかについてクロメ集計によ る分析をした。. 学系、演習(ゼミ)、実習など全ての講義におい. てノートテイクだけでは満足できない。それぞ れの講義形式によって、情報保障手段が変わっ てくる。また、「学生主体のコーディネーター は限界」ということから、大学側が積極的に制 度を整え、聴覚障害学生が何の制約も受けずに 学べることが理想である。. 在籍学生人数11人以上の大学では、情報保 障制度があるからか満足度が高かった。5人以 下の大学では、まだ制度が発展途上、支援者の 技術の問題、大学側(職員・教員)の理解がない. 一179一. 主任指導教員 鳥越隆士. 指導教員鳥越隆上.
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