<論説>縮小写像の不動点定理(3)
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(2) ㏄ (60). 横浜経営研究. 第W 巻. hara の共通不動点定理と 本稿における 定理 6. Banach 空間という。. Banach 空間 E が一様 凸 であ るとは,任意の お. 第 1 号 (1985). ノ 0 に対して, あ るる ノ 0 が存在して,. l@l@1,l 回 @1,l@. 一例 @e. ならば,. ,. ピ Cヱ 四 ) 二. jc+ 2 ノ. との関係を正しく 理解する上で 重要であ る。 (l) X は有界距離空間であ る。 (2) Ⅹの任意の二点 ヱけに対して,等式. 三三上. 一d. %(ノ, W)= 円Ⅰオ Cヱ,ノ). をみたす 点 めが少なくとも. 1. 個存在. がなりたつことを 意味する。 一様 凸 Banach 空. する。 このような砂を ヱ,ノの距離的. 間の代表例は 円 lbert空間や測度空間 2 9 構成 される Lp( イタ くの ) 空間などであ る。 Banach 空間 E の二点 z, ノに 対して, 点. 中点ということにする。. エ. の中点という。 このと ,等式 ,三事) 巨ピ (㍉三サ鍬) 二十みCヱ,ノ). ヱ十 2 ノなあ. ノ. イ (ヱ. 互. ぎ. (3) 任意の. e ノ 0 に対して,ある ぁノ 0 が存. 在して, Ⅰ. ノ 0 , 虜 (ヱ, 2) 三八み. てあ 2) 三八. イ ㏄,力ニ げ. ノ. の. ヱ,. ぱ ら な 凸. 様. キ Ⅰ. カ E. し,. も. っ式. りは. た等. で,かつ砂があノ の距離的中点なら ば, ピ (W,z) ま (1 一 5)r. がなりたつ。. ,. せ ㏄,W) 二み ( ノ 辺 ). 二号 オ (ヱ,ノ). をみたす唯一の 点砂として距離的に 特徴 づ げ られる。 このことはあ との議論のために 特に重 要であ る。 Banach 空間 9 の部分集合 A が凸であ ると は, ヱ,ノeA,. 0 ニス 玉工. ならば. (1 一の ヱ十 スノ eA がなりたっことを 意味する。 また,中点出であ ると 憶 Z, 方 A ならば三手互 。 且 がなりたつ ことを意味する。 明らかに,Ⅱが凸 ならば中点、. 凸であ るが, もし, A が閉集合であ るならば, 中点出であ ることから凸であ ることが 尊 びかれ る。. まさに, この事実と上に 述べた一様 凸. Bmach. 空間における 二点の中点の 距離に よ る 特徴づ け が Browder.Kasah 酊 a の共通不動点定. 理の距離空間における. 定式化を可能にした。. 荻. つぎに,Ⅹを一様 凸 B ach 空間官の有界 開山部分集合とするとき ,Ⅹをみを距離とする 距離空間とみなした 場合のいく っ かの性質につ いて言及する。 それらの性質 は Browder,Kasa.. (4) X の部分集合 A について,. あ ノ eA. で. 砂が ぁノ の距離的中点ならば WEA という性質をもつとき , A を距離的中. 点出であ るということにする・. このと. ぎ ,有限交叉性を有する距離的中点 凸. な閉集合の族の 共通部分は空でない。 Ⅹに関して (D) ∼ (4)がなりたつことの 理由 を簡単に述べる。 (1)はⅩが E の有界部分集 合であ ることから, (2) はⅩが E の西部分集 合であ ることから, (3) は E が一様 凸 であ るこ とに よ る。 (4)がなりたつことの 論理的根拠は つ ぎの諸定理に 26 。 すなわち,一様凸 Banach 空間は再帰 的 Banach 空間であ る。Banach 空間 の閉山部分集合は 弱位相に関しても 閉集合であ る。 百席 的 Bmach 空間の有界でかつ 弱 位相に 関して閉であ る部分集合は 弱位相に関してコソ パクトであ る。 一様 凸 Banach 空間の閉集合に ついては,凸であ ること,中点出であ ること,距 離的中点出であ ることはたがいに 同値であ る。 I11. 共通不功点定理. Browde,.Kasaha,a の共通不動点定理を 距離.
(3) 縮小写像の不動点定理 (3) (木島洋一 ). (61)@61 ら な 、 占, 中 的 離 距 の ノ. ヱ ,つ. ︵ ス @. ピヵ. 空間だけの言葉に 翻訳したものとして 定理 6 を 証明する。 定理 6 は前稿に述べた 定理 4 x が 「. タイプ B の距離空間で ,かっ一様凸 構造を有す るならば,Ⅹからそれ自身へのたがいに 可換な 有限個の縮小写像たち T,,T,, , T" は 共通 不動点をもつ。」をそのまま 一般化したもので. み (W,z) ま (1 一 8)r. がなりたつ。. C4) 有限交叉性を 有する距離的中点 凸 な閉. はないが,定理 6 の証明に定理 4 が用いられて いることは言うまでもない 二 , 点、. ヱ,ノの中点. リオリ. 0. 弓互に相当する. ヱ0. 6. ノがアフ。. に与えられており ,距離とは別の構造を. 仮定したところが 作為的で不満足であ. 定理. 集合の旅の共通部分は 空でない。. ただ,定理4 では. ったが,. の仮定においては ,それが取り除かれて. 証明. Ⅹの任意の二点 ェ ,,的に対して , 簗,. ぬの 距離的中点がちょうど ぅ. 1. 個存在するとい. ことを示すのが 証明の第 10 要点であ る。. 功二鰯の場合は 自明であ るから, 笛チ Xl とす る。. 条件 (2)によって ,ェ,,箆の距離的中点 は少. いる。. 定理 6 を述べる準備として ,前に述べたこと と重複するが , 更 めて必要な定義を 与える。 オ. 筋,2. を 距離とする距離空間Ⅹにおいて , X の二点、. ることを示せばよい。 そのために, もし り 、 手. ヱ,y の距離的中点とは ,等式. 卸、 であ. なくとも. 1. 個は存在する。 叩 、 ,池をともに. 0 距離的中点、 と仮定して, 四 、 二秒であ. るとすると矛盾が 生じることを 示す。. 便宜上, ピ (t ヱl,ヱめ二 ㏄ノ 0. をみたす 点. 砂のことであ ると定義する。 定義. 7(て1,田 み. 個存在するので ,その O. ノ. 一 一. u ノ て ',. 戸. ︶. ぁノ 0. 四 Ⅰ. に対して,あ る. 1. びとする。 便宜上, ま も. ノ0. お. (3) 任意の桔. 少なくとも上値存在する。. り. み. 一 つさ. げ. 距離的中点が. (.cl, 回 =%0 卸 , W2) 二号. 離的中点が少なくとも. と. (l) X は有界距離空間であ る。 (2) Ⅹの任意の二点 ヱ,ノに対して, ヱ,ノの. 2,Wl) 二号,. 二みCヱ. であ る。 再び,条件(2) よ り二点 叩 、 , 辺 ,の距. い ることと定義する。. 定理 6. みを距離とする 距離空間 x が つ ぎ の条件 (1) ∼ (4) をすべてみたすならば , X から それ自身へのたがいに 可換な縮小写像の 族 て瓦 lたⅡは共通不動点をもつ。. ⅠⅠ. ︵. より, ヱとヱ 自身の距離的中点は て だけであ るが,一般に, 異なる二点の 距離的中点は 存在 しないかもしれないし ,存在するとしてもちょ うど 1 個とは限らないかもしれない。 Ⅹの部分 集合 A が距離的中点出であ るとは, A に含ま れる任意の二点 ヱ,ノに対して,もし点 砂が ヱ,ノの距離的中点ならば 辺も A に含まれて. とおくと,距離的中点の定義より. であ る 0 ここで,㏄ノ O,p ノ 0 であ るのはそれぞ れヱ,チ的, 辺 、 チ卸,と 仮定したことによる。. (3). e=. 条件 において 穿ノ 0 と選ぶ 0 このと ぎ ,ある ぁノ 0 が存在して, r ノ 0 , み ㏄,のくr, ピ ( ノ, 2) く 「,. が存. 在して, ア. ン 0 ,イくヱ , z) 玉 「, 援くノ, z) 玉 「,. で ,かつ砂がェ,ノの距離的中点なら ぱ,.
(4) 62 (62). 横浜経営研究. っあ はち べわ 選な. とす. O o. たと 0. にたて られし. りこノ なの方 がぎる. イ (ひ , z) 玉 (l 一 a)r. 第W. 巻第. Ⅰ. 号 (1985). Ⅰが閉集合であ るのは縮小写像が 連続写像で あ るということからほとんど 自明であ る。 ダが 距離的中点出であ ることを示す。 それには, 鋤 ,幼に ダ ならば 囲 窃 ,自はともに T. 。. 幼 モアを示せばよい。. の不動点であ るから,. ㏄. イ Cヱ. , z)三号, み (ノ, z)三2 ,. イ (あ. アヱ 二二ヱ 1, ⅠⅠ. ノ) 三戸. ㏄. ︶す 0. ﹁■Ⅰ ︵. く一. 之. ︶. て ' Ⅰ 了し. イ. ︵. の. る れ ぴさ. 穏み ノた 二. る0. 主. また, T が縮小写像であ ることから,. 不等式. ㏄ー. イ (T ヱ l,TWW). く %( ヱl,W),. 田 ( Ⅰヱ2,TW). くピ (ヱ2,四 ). がなりたっ。 これら 2 つの不等式に 距離の三角不等式とひ. の る れ. み. 三. つ。. ナⅠ ,. り な. 中ノ カ. 二べ ヱて ,,︶での 老ヰⅠ 1.1 之す ,ま ︵ の 4 九 V @ l く一 卸 出 走 %仮 の定が ノ Ⅰ ︶ ァゎ し ノ仮 ニ の W上 , J上 .-,. であ. が Z,, 鋤の距離的中点であ ることを用いて , み Cz 、 ,ヱ, ). 二ピ (Tx自 , 7 ヱ,) くピ (Tx自 , FW)+d(T@. 一. く %( 鋤 , 辺 )+d(. がなりたつ。 しかしながら ,得られた2. Ⅰ イ. り,. つ。. た,. い. り さ. な. カ. 苧 Ⅹ. く. Ⅰ. ヱ1 。 鰯を砂とおけば ,距離的中点の定義 よ. ぴ,ヱ2)(16). 号. (. 2 = Ⅰ2. であ る。 簡単のため, 自 と白の距離的中点. で ,かつ砂がヱ,ノの距離的中点ならば ,. ピ. ⅠⅠアサ. つの不等式に. め , Twu). 力 , W). Ⅰ ピし ,, ヱ 9). ,. ぱノ 0, 8 ノ 0 および距離の 三角不等式を 用いる. と,. を得る。 これと再び前の 2 つの不等式を 用い て, み (Tx鋤 , TW). クコピ (C1,ヱ2) くせ C%,ヱ1)十み Cぴ,ヱ2) 玉 (1 一の㏄ く㏄. み (Tx幼 , T の)= ピ (鰯 , 田 ). がなりたりことがわかる。 T 功二対, T 幼 =. み (的 , T 卸 ) 二せ Cの,の). ヱ 2. ︶. 2. ヱ 1. ︵. イ. 一 一. ちひ. ︶. ヱ 2. オ. ︵. ︶ り. あノ. @V. ヱり. 点で 十干 磁. 一一の 8点. I,F 卸) 二ピ (ヱ2,TW) 二 、サピ (m,. 離 ら距 力 。 るる 得あ なで みくヱ. 工. となる。 これら 2 つの等式と. と. たがって , Ⅹの部分集合 A が距離的中点出で あ るのは, 自 , 力 。 A ならば z, 。 色モ且がな りたりことと 同等であ る。 証明の第 2 の要点は X からそれ自身への 任 意の縮小写像 T の不動点全体 F が距離的中点 凸な 閉集合となることを 示すことであ る。. ピ (鋤 , F 卸)= み (幼 , W),. 卸よ. 下ではそれを ヱ,。 卸と 表わすことにする。 し. ヱ2. であ ったから,上の 2 つの等式は. より, ぱく ㏄という矛盾が 生じる。. 以上より,Ⅹの任意の二点 ヱし均の距離的 中点がちょうど 1 個定まることが 示された。 以. Ⅰ オ (鋤 , 卸 ),.
(5) 縮小写像の不功点定理 (3) (木島洋づ. なければならない。 すなわち, WeF. が示され. たことになる。. 証明の最終段階は 前稿の定理. 4. を用いれば簡. く. 63) 63. 通 不動点定理「Ⅹが B ㎝ ach 空間の弱コンパ クト西部分集合で ,かっ正規構造を有するなら ば,Ⅹからそれ 自身へのたがいに 可換な縮小写. 単であ る。 すでに示した よう に , Ⅹの任意の二. 像の族. 点に対して,距離的中点の存在と一意. 全なコピーが 得られることをも 意味する。 しか. 性 がなり. たつので, ヱ 。 ノをヱとノ の距離的中点、 と定 めれば条件 (3)よ りⅩは一様 凸 構造を有する。 さらに,前稿の定理 2 の証明の中で 木質的に示 した. よう. に任意の認容部分集合は 距離的中点 凸. な閉集合であ. るから,条件(1)と (4)からⅩは. B タイプの距離空間であ る。. 以上 ょり ,定理4 の X に関する仮定がすべ てみたされることがわかった。 いま,冬二の 不動点全体を 耳。 とすれば, 各 几は距離的中 点 凸 な閉集合であ って ,族{FHli。 月は乃 た ちがたがいに 可換であ るという仮定と 定理 4 の 結論から有限交叉性を. (4) り。. 件 よ 品几チ 像の族 ( 乃は en) IV.. 有する。 したがって,条. ゆを得る。 すなわち,縮小写 は共通不動点をもつ。 む. す. び. の条件 (4)の中の距離的中点 凸 な閉集. 合という語を 認容部分集合という 語にかえるこ ことができるか ? 」としてあ げる。 また, これ と 関連する問題として ,問題7 X がタイプ B の距離空間で ,かつ正規構造を 有するなら ば,Ⅹからそれ自身への縮小写像 T の不動点. し, これは虫の よ い話かもしれない。 いいかえ. れば, ここらあ たりで線型構造の 欠如が大きな 障害となって 現われてくるのかもしれない。 なお, 良 lluce-Kirk の共通不動点定理は 1966 年に発表されたものであ るが,その時点では正 規構造よりも 強い完全正規構造という 仮定のも とで証明された。 しかし, 1974 年に発表された Lim". の 論文によって ,完全正規構造を よ り弱. い正規構造という 仮定で置きかえてもよいこと がわかるので , 良 lIuce-Kirk の共通不動点定理 を上に述べた 形で引用した。 一方,前稿で注意した よう に定理 6 は「定理 6 の仮定のもとで , X からそれ自身への 縮小竿. る。. 参 1.1 2 3 4. たがいに可換な 縮小写像の族 (T 。 げ en) は共. 献. A, Kirk, Fixed-point. the.. foT famiIy of contraction mappings, 月㏄ 塊c J. Jtddzh.,18 (1966), 213-217. nonIinear op. F. E. BroWder, Nonexpansive eratorsin a Banach space, Pr ㏄・ N 在 A ㎝よ ぷお。 解 (1%5), Ⅰ 041 一 10 皿・ S. K 俺荻lara, A 丘 Xed pojnt theorem for con, tracdon mapplngs in a un 妊ormly conveX normed space, Proc. よのゆd れ Acaイ ,, 42 (1966), 593-595. T.C,Lim, A 丘 Xed pointtheorem for famiIies of noneXpansive mappings, 月㏄所 c J.M ⅠⅠ ん ) 53 (1974), 487 一 493. R.De Ma Ⅱ, COmmon 丘 xed points for commu ilng contIraction mapplrnes, 月ⅠⅠ 屯れ ノ ・. 5. 通不動点をもっ。 」という定理の 特別の場合と なる。 さらに, このことは 良lluce.Kirk、 ,の共. 文. ・. り一般的な「Ⅹがタイプ B の距離空間で ,かつ. ,Ⅹからそれ 自身への. L. P. Belluce 一 W. ︶. か。. 正規構造を有するならば. 考. orems. う. もし問題 7 が肯定的ならば 問題 6 も肯定的で あ るばかりでなく 前稿の問題 4 までも肯定的と なって,前稿の定理 5 および本稿の 定理 6 は よ. 共通不動点をもつ。 」と表現し. ても同等であ るので,定理 6 の一般化として 問 題 8 「定理 6 の仮定のもとで ,Ⅹからそれ自身 への縮小写像の leftreversible 平 群は共通不動 点をもつか ? 」を呈示しておく。 この問題は前 稿において Lim の共通不動点定理の 完全なコ ピーとして提出した 問題 5 の特別な場合であ. 「. 全体 ダは 認容部分集合 か ? 」についてはど. 。 月は共通不動点をもっ。」の完. 像の可換平群は. 前稿で今後の 研究課題としてあ げた問題のつ づきとして,定理 6 に関して起こる 疑問を閂 虹 6 「定理 6. n 乃は. ぇ. Ⅰ.
(6) 64 (64). 横浜経営研究. 第Ⅵ 巻. 第. M妨妨 ・, 6). 7). 13 (1963), 1139-1141. 木島洋Ⅰ " 縮小写像の不動点定理㈹ ", 横浜降 営 研究, 1983, vo1. 4, No.2, pp. l1(85)46 (㏄) 木島洋 つ " 縮小写像の不動点定理 (2ド ,横浜経. 8). 1. 号 (1985) 営 研究, 1983, vo1. 4, N0. 3, pp. 45 (193)㏄ (198). 高橋 渉 , " 不動点定理をめぐる 最近の結果 ", 数学, 1976, vol. 28, pp. あ 6-挺7,. ( きじまよういち. 横浜国立大学経営学部教授. コ.
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