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バイオマス資源のエネルギー利用

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Academic year: 2021

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(1)1. Mem. Schoo . lB .O .S .T .K i n k iU n i v e r s i t yN o .1 3:1,...., 1 4 (2004). バイオマス資源のエネルギー利用 山崎稔 要旨 昨年(平成 1 4 年)は、バイオマスエネルギーが風力・太陽・地熱エネルギーと並ぶ自然エ ネルギーとして正式に閣議決定された記念すべき年で、あった。それに加えて農林水産省・ 経済産業省・国土交通省・環境省が「バイオマス・ニッポン総合戦略」を通じて、バイオ マスの利活用を推進する今後の計画を公表している。 本稿は公開講座における講演要旨に加筆したもので、循環サイクルを取り戻さねばならな い農林業生産分野との関連を含め、特にバイオマスのエネルギー利用を展望したものである。. 1.循環型社会形成ヘ向けて. 「暖衣飽食 J I 飽食の時代 j という言葉を耳にして久しい。私どもにとって、この史上初め ての豊かさはどのようにしてもたらされたのだろうか。本稿ではまず、この豊かさをもたら した主因の一つであるエネルギー・動力と生産システムの発展を中心に、歴史的視点から概 観する。特に前世紀からのめざましい科学技術・経済発展は単に形ある物に限らず、医療・福 祉・情報などを含む豊かな生活をもたらした。それは膨大なエネルギーと物質の投入がなさ れて達成されたもので、あった。その結果として現代は、地球規模及び地域に関連する数々の 深刻な問題の解決に迫られている。地球温暖化の問題と私達の身近な問題である廃棄物処理 はそのほんの一例に過ぎない。今後解決していかなければならないこのような課題の意味す るところは、. 「人類はこれからどのように生きていくのか」ということであり、. 代認識」が求められているということである。それは、. 「新しい時. 「持続性ある循環型社会・産業を如. 何に形成していくのか」と要約できょう。タイトルにある「バイオマス j はそうした循環性 を担う重要な資源のーっとして位置付けられる口. 2 . エネルギー・動力・生産システムの発展過程(表1) 手工業から機械工業へと生産の拡大を可能にした 18世紀の産業革命は石炭をエネルギー資 源とする蒸気動力の利用によるもので、あった。石炭は森林資源の不足を補い、鉄の大量生産 を可能にした。 19世紀末には、石油を燃料とする内燃機関であるガソリンエンジン(オット ー・ 1 8 7 ω 、ディーゼ、ルエンジン(デ、イーゼル・ 1 8 8 3 )が発明され、産業界のみならず一般の生 活に広範に使用される動力源となって今日に至っている。また、 19世紀には、発電機、電動 機の発明もなされ、 20世紀における飛躍的な産業・経済発展の原動力となった。次いで¥第二 1 .D e p a r t m e n to fo fI n t e l l i g e n tS 戸t e m s , K i n k : iU n i v e r s i t y , Wakayama649・6493, Japan.

(2) 2. Memoirso fThe S c h o o lo fB .O .S .T .o fK i n k iU n i v e r s i t y No.13 (2004). 次大戦終結前後に原子力発電が登場する。また、 20世紀初頭、フォード ( F o r d )の流れ作業シ ステム導入による自動車生産方式は大量生産システムの原点と言ってよく、コンヒ。ュータの 普及、特に人工衛星開発競争に伴うシステム工学の発展・産業分野への導入とともに、少量 多種製品の効率的生産に引き継がれてきている。食料生産についても農耕地の開拓・拡張を はじめ、品種改良、農薬・肥料などの化学製品、圃場用水管理及び農業機械などの新技術の導. T . R . M a l t h u s,1736~1834) が「人口論J で懸念し 入による飛躍的な生産量増加は、マルサス ( た 20世紀における人類の飢餓状態は生じなかった。以来、地球上の全農産物が適切に配分さ れれば、餓死や栄養不足による病死の大半は回避できると言われてきたが、今世紀に入って 気候変動による穀物不足が報じられるようになっている。 このようにエネルギー・動力、資源の多投入と大量生産システムの普及は、科学技術の進 展に裏付けられた史上稀に見る経済発展をもたらし、今日の豊かさをもたらしている。こう した経済発展を支えた人々の信条は、. 「高性能で便利なものを、安価で、より多くの人々に. 提供する」ことが人類の幸せに通じるとするところにあった。しかし、それはあくまで人間 中心であり、自然をも支配下に置こうとするもので、あった。 1970年のローマクラブから発せ られた「成長の限界」は、このまま活動を続けるならば、最早、地球のもつ環境・資源の容 量を超え、人類にとって深刻な状況を招くことになるとの警鐘で、あったが、深く受け止める 人は当時ほとんどいなかった。筆者の個人的経験として、 1980年後半に訪れた英国からのこ 人の研究者から、. 「貴国の農業機械学会では環境問題とどのように取り組んでいるかJ との. 質問を受けたことがある。当時、琵琶湖畔に住んでいたことから、湖水の豊栄養化の一因で、 ある田畑からの肥料流入削減のための側条施肥技術や一般的な大気汚染公害などについて述 べたところ、. し 「1や、地球環境問題について、どのような活動をしているのか」というのが. 質問の意味であった。地球環境とはとてつもなく大きな問題を出してきたものだ、というの が当時の偽らざる 思いで、あった。陸続きの欧州各国はいわば集合住宅であり、環境問題に関 d. する意識が高い。特に、国々を貫流する河川の水質には敏感で、あり、農業・酪農が地下水汚 染の元凶であるとの批判を受けていた。一戸建ち住宅の日本とは置かれている条件が異なる ものの、その数年後には、客人達のその意味するところを識り、認識不足を痛感したもので あった。因みに、現在は海洋汚染も大きな問題となっている。私の所属する農業機械学会で は 1992年から数年間、農林水産省の委託を受けて、日本における農業起因の二酸化炭素、亜 酸化窒素などの温暖化ガス排出量を推計している。農業生産活動から排出される直接・間接 の二酸化炭素排出量は、日本の全排出量の約 3%弱であり、一次エネルギーに占める農業分 野での石油消費量の比率にほぼ匹敵しているとの結果を得た。その他、温暖化ガス発生低減 のための各種農法のシミュレーション、コスト分析などを行っている(1)。 地球環境問題の提起と化石資源からの脱却を目指す種々の国際的な活動が活発に始められ たのは 1980年代後半からであり、環境問題への日本社会での認識は欧米諸国に較べて 10年.

(3) 3. 以上の遅れがあった。しかし、 1997年、京都で聞かれた気候変動枠組み条約第 3回締結国会 議 (COP3) を契機として一般の関心が深まり、産業界でのリサイクル率の向上、自然エネル ギ一利用への地域活動の活発化などの傾向を見ることができる。人類も自然界の一員である との認識をもって、自然との協調・共生・持続性・循環性をもっ産業・社会に切り替えてい く取組みが強く求められている。特に、生命科学等の先端科学の振興を目指すわが国にあっ ては、この認識をしっかりと根付かせる必要があろう。. 表 1 エネルギー・動力・生産システムの発達史 年. 関連事項. 2010. 温室効果ガス削減目標達成の期限. 1997. COP3( 京都会議)開催. 1 9 8 0 " " '. 国際環境会議. 1970. 「成長の限界 J (ローマクラブ). 1969. アポロ 1 1号(米国)、人聞が月面に到達. 1961. 世界初の有人人工衛星. 1960. 高度経済成長期に入る(日本)。コンビュータの普及. 1 9 4 5 " " '. 原子力発電、食料増産(日本). 1909. T型フォード大量生産・・ 「流れ生産」の原点. 1893. 風力発電. 1883. ディーゼルエンジン. 1876. ガソリンエンジン. 1760. 産業革命. 3. いま、なぜ、バイオマス利用なのか?. 「バイオマス J を生物由来の資源の総称として以後用いることとする。植物・動物・微生 物からなる生物の根源は、太陽エネルギーを利用し、吸収した水と二酸化炭素. ( C 0 2 )から有機. 化合物を創り出す光合成によって、葉緑素などの色素をもっ植物体が成長・増殖することに ある。動物は直接あるいは間接的に植物に依存している。この光合成において大気中の二酸 化炭素が吸収・固定されるが、それら植物が種々の形態で利用・廃棄される過程で、あるい は未利用のまま自然放置・枯死し微生物による分解作用を受ける過程で、その二酸化炭素が 放出される。つまり、成長期に大気中から吸収・固定された二酸化炭素は分解・放出されるか ら差引きゼロになる。これを「カーボン・ニュートラル」という。バイオマスがエネルギー 資源として利用される場合も、固定炭化水素化合物が完全燃焼すれば、二酸化炭素と水とし.

(4) 4. Memoirs o fThe S c h o o lo fB .O .S .T .o fK i n k iU n i v e r s i t yN o .1 3 (2004). て放出されることになる。化石資源も元は植物体であるが、採掘・利用されるのみで再生・循 環性がないことから、バイオマスには加えない。化石燃料は燃焼により二酸化炭素だけでは なく硫黄酸化物も排出し、温暖化と酸性雨の原因となっている。バイオマスの持つ上記の特 性の上に、「し、ま、なぜ、バイオマス利用なのか ? J 、その利用促進の要因を図 1 に従って説 明する。. 地球温暖化・酸性雨. 大量生産・消費・廃棄. 河川・海洋・地下水汚染. 焼却・埋立て容量の限界. 森林荒廃・減少・砂漠化. 再生利用. 化石資源の枯渇. 新エネルギ一政策. 再生可能エネルギー. 農産物生産過剰対策. 環境にやさしいエネルギー. 環境保全型農業. 脱石油. 雇用機会促進. 図 1 バイオマス利用促進の要因. [環境保全] 地球温暖化の原因となるガスには、二酸化炭素・メタン・亜酸化窒素・フロン等がある。温 暖化に及ぼす影響度は二酸化炭素が約 64%を占め、その 46%が化石燃料の燃焼等のエネルギ 一関連によるものである (IPCC報告書)口産業革命以前、大気中の二酸化炭素濃度は 280ppm で、あったが、 1990年には 353ppmになり、現在でも毎年1.5ppm以上の増加をしていると推 定されている。また、化石燃料には硫黄が含まれているため、燃焼排ガス中の硫黄酸化物 SOx が稀硫酸となって、いわゆる「酸性雨」をもたらしている。カーボン・ニュートラル、硫黄 を含まず、. PM( 粒子状物質、いわゆる「すすJ)が少ない上、再生可能なエネルギー資源で、あ. ることがバイオマス利用を推進しようとする主な理由である。.

(5) 5 [循環型社会の形成=廃棄物の処理から利用ヘ] 現代の「大量生産・大量消費・大量廃棄」は、資源の枯渇としづ近未来の問題に加えて、局 地的に大量排出する廃棄物を、環境負荷を高めることなく、どのように処理するかという深 刻かっ喫緊の問題を生み出した。廃棄物の焼却・埋立ての容量限度に近い処理場は数多く、 新たな設置に苦悶している状態である。そうした廃棄物を唯単に焼却・埋立て処理することか ら有効な資源として利活用することは、循環型社会形成の一歩として、世界に共通する課題 となっている。 [化石資源の枯渇・新エネルギーの探索] 環境年表によると、化石燃料の可採年数は、石油 44年、天然ガス 64年、石炭 211年であ り、世界的には石油から環境負荷が少ない天然ガスを利用する傾向があるものの、両燃料と も今世紀中には枯渇する資源とみなされる。安全性が確立していない原子力発電に多くを望 めない現状から、化石エネルギー資源に替わる新エネノレギーの開発・利用が模索されつつあ るが、欧米先進諸国で、はバイオマスがその有力なエネルギー資源として位置付けられている。 [バイオマス利用推進政策]( 表2 ) 米国のクリントン元大統領は 1999年 8月 1 2日 、. 「バイオマス研究を国家研究戦略として. 位置付ける」との政策を打ち出した。バイオマスをエネルギー及び化学製品の資源として利 活用するための研究を推進し、バイオマスエネルギーについては 2010年に約 3倍にする政策 を示し、現政権に引き継がれている。また、 EUもほぼ同様のバイオマスエネルギー利用の政 策を立てている。これら先進諸国のバイオマス研究には、バイオテクノロジ一等の先端技術 を組み込んだ変換技術並びにエネルギー作物生産技術の開発を目指すものも含まれている。. 表 2 アメリカと EUにおけるバイオマスエネルギー政策 アメリカ. EU. エネルギー. 1995年. 2010年. 1995年. 2010年. バイオマス. 3 . 0. 9 . 0. 3 . 3. 8 . 5 3. 風力. 0 . 0 1. 0 . 2. 0 . 0 2. 0. 44. 表中の数値は一次エネルギーに占める比率(%)を示す.. わが国では 1970年代の石油危機を契機として、新エネルギーの開発及び、省エネルギー技術 の研究が進められた。省エネルギー技術で、は多大な成果を得たものの、バイオマスエネルギ ーについては、石油の供給と価格が安定すると、その研究活動は減退した。それに対し、少な くとも米・英では停滞することなく、バイオマスエネルギーの研究が持続されてきた。助成 を伴う農産物貿易自由化の織烈な交渉結果が、欧米におけるエネルギ一作物の栽培を促した ことは確かである。しかしそれを措いても、バイオマスエネルギーへの対応の相違は、わが.

(6) 6. Memoirs o fThe S c h o o lo fB .O .S .T .o fK i n k iU n i v e r s i t y NO.13 (2004). 国が中長期のエネルギー政策を持たず、場当たり的な対応に終始していることに起因してい る。そして、京都会議 COP3 の議定書実現を目前にして、遅ればせながら日本でも昨年、自 然エネルギーの中にバイオマスエネルギーを正式に位置付け、表 3に示す内容の政策が閣議決 定された。現在、一次エネルギーの 1%を占める新エネルギーを 2010年には 3倍とすること を目標とし、バイオマスについては、電気・熱利用の合計で 101万 k l( 0 . 1 5 % )の導入を目指 している。特に発電部門では、風力の 38倍、太陽光の 23倍には及ばないが、バイオマス発 電も 6倍の普及を図ろうとしている。そして、農林水産省を中心として、環境省・経済産業. 4年度に立ち上げたところで 省などが省庁間の壁を越えて「バイオマス・ニッポン」を平成 1 ある。また、これに先立つ平成 1 2年 、. 「循環型社会形成推進基本法」により、廃棄物処理法、. リサイクル法の改正、建廃リサイクル法、食品リサイクノレ法が国会で成立した。排出抑制. ( R e d u c e )、再利用 ( R e u s e )、リサイクル( R e c y c l e )の 3つの R原則を推進し、循環型社会の構築 を図りつつある。バイオマスの利用促進政策には、エネルギー利用のほか、エネノレギ一作物 の栽培・高付加価値製品の製造を通じて、農業所得の向上、地域経済の活性化を図る目標が 込められている. O. 欧米の例に鑑みても、目標の実現には国の政策が確立していることと開. 発・実用化段階での助成が不可欠である。わが国においても、ようやくバイオマス利用への 追い風が吹き始めたと考えてよい。. 戸 、. 一 ー --. 目."'司- - .. ~可.,司. 熱利用部門. 発電部門 エネルギー. 1999年 2010年. 2010/1999. 1999年 2010年. 太陽光. 5 . 3. 118. 23倍:. 太陽光. 98. 風力. 3 . 5. 134. 38f 音. 未利用. 552. 5倍. 廃棄物. 34. 6倍. バイオマス. 廃棄物 バイオマス. 115 5. 4. 黒液・廃材. 2010/1999. 439. 4倍. 4 . 1. 58. 14倍. 4. 4. 14. 3倍. 67 457. 494. 1 .1倍. 表中の数値は原油換算値、単位は万キロリットル. [バイオマス・ニッポン] 京都議定書に盛り込まれた 1990年における二酸化炭素排出量の 6%削減を 2010年に実現 することを目指し、循環型社会の形成と 2600億円規模のバイオマス関連産業の育成及び農 林・漁村の活性化を目指した戦略である。特に、地域のバイオマス資源の広範かっ効率的な 活用のために、原油リファイナリーに匹敵する「バイオマス・リファイナリー」を地域に設 け、原油から種々の化学製品・燃料を精製する構想を立てている。そして、ここではその詳.

(7) 7. 細には触れないが、石油に替わるバイオマスの時代を創出するための種々の具体策を提示し ている。. 4. バイオマスの概要 ( 1) バイオマスの種類(表。. バイオマスは生物由来の廃棄物・未利用資源と資源用に栽培する作物・樹木・草に分けら れる。廃棄物あるいは未利用資源は、農業・畜産・林業分野、一般産業分野及び生活から排 出され、表に示すように、多種にわたる。一方、生産バイオマスはエネルギー利用や製品資材 への変換を前提として栽培される糖質・澱粉質作物及び草木からなる。. 表 4 バイオマスの種類 廃棄・未利用バイオマス 農業分野. 査 もみ殻、わら、野菜残j. 生産バイオマス 糖料作物. サトウダイコン. 家畜糞尿、敷料 林業分野 樹皮、枝条、間伐材. 澱粉質作物. 端材、おが屑 査、下水汚泥 産業分野 食品加工残j 建築廃材 生活分野. 生ゴミ、廃食油、古紙. サトウキピ、スィートソルガム. トウモロコシ、キャッサバ コメ、コムギ. 油料作物. ナタネ、ダイズ、ヒマワリ. 樹木・草類. ポプラ、ミスカンサス、ヘンプ スウィッチグラス、ネピアグラス. ( 2 ) バイオマスの賦存量 この地球上には乾物重としてバイオマスは約 2兆トンあり、毎年その 10%が再生されてい ると推定されている。これは炭素換算すると約 8 0 0億トン、熱量換算すると約 30X1 020 Jで あり、この量は全世界の化石燃料年間消費量約 30X1 019 Jの 1 0倍に相当する。しかし、将来 にかけて実際に回収・収集可能なバイオマスの量は約 30%とされている (2)。莫大な賦存量は あるものの、持続的に利活用に結び付けるには、年間成長量を考慮するとともに、広範囲に 存在するバイオマスをいかに効率的に収集するかが重要な課題である。. ( 3 ) バイオマスの利用方法 バイオマスの利用方法は、エネルギー利用、生分解プラスチックスに代表される有用資材 としての利用及び堆肥・飼料への利用の 3種類に大別できるが、バイオマスの特性及び需要等 の状況により、利用価値・付加価値のある順に、図 2 のように、カスケード利用を原則とす る。たとえば間伐材の利用を図るには、先ず用材としての製品利用・再利用の段階を終え、も はや用材としての利用が見込めない場合に、最終的利用方法としてエネルギー利用をするこ とになる。たとえば、ユーカリから得られる油はオクタン価が高く、ガソリンエンジン燃料.

(8) 8. Memoirs o fThe S c h o o lo fB .o .S .T .o fK i n k iU n i v e r s i t y No.13 (2004). として優れた特性があるが、ユーカリ油が香料・医薬・消毒剤を作るための有用な成分を含 んでいることを優先して利用することになる。. バイオマス資源. カスケード利用. 廃棄ノミイオマス. 製品利用. 未利用バイオマス. 薬品. 生産ノミイオマス. 生分解プラスチックス 堆肥・飼料 エネルギ一利用 車両用燃料 発電用燃料 熱利用燃料. 図 2 バイオマス資源のカスケード利用. エネルギ一変換を図る場合、新エネルギーとして望ましい特性は、エネルギー密度・変換効 率・環境負荷・可搬性・貯蔵性・取扱い性・安全性・生産コストに優れていることであるが、 加えて重要なのは変換後に残液などの廃液・残材がないか、あってもその処理が容易である ことである。将来的には究極のエネルギーとされる水素への変換が理想とされ、研究が進め られている。. ( 4 ) バイオマスの発熱量 石油の発熱量に対して、ダイズ・ナタネなどの油は 80""'90%、木質ノミイオマスは 50%以下 である。バイオマスは炭素・水素・酸素からなり、セルロース系、糖・澱粉系、油脂系に大 別される。変換効率、収率の高いエネルギー変換により、バイオマスのもつ熱量を有効利用 することが要求される.また、高水分バイオマスの燃焼では気化潜熱により熱エネルギーを 奪われるため、実質の発熱量が低下する。従って、一般に自然乾燥することが必要となる。. ( 5 ) バイオマスのエネルギー変換技術 バイオマスのエネルギー変換は、熱化学的変換と生物学的変換に大別される。種々の変換 方法があるが、普通幾段階かの変換工程を経て最終利用エネルギーを得ることが多い。エネ ルギ一変換により、固体、液体あるいは気体の燃料として使用され、電気・熱及び動力に変換 される。この変換工程の段階は少ない方が全エネルギー効率は一般には高い。ただし低い効 率でも、エネルギーとしての利用価値が高ければ、変換方法として有効な場合がある。主な変 換技術とその利用例をバイオマスハンドブック. ωを参考としてまとめると表. 5のようになる。.

(9) 9. 表 5 バイオマスのエネルギー変換 A) 熱化学的変換. 直接燃焼. │燃焼炉ーボイラー、化石燃料との混合燃焼. ガス化. │常圧 ( 0 . 1 0 ' " ' '1 .2MPa)または加圧 ( 0 . 1 5 ' " ' ' 2 . 5MPa)下でガス化し、ガスター ヒやンエンジン燃料に使用。メタノール、エタノールの製造原料に利用. I500'"'-'600oCに急速加熱し、熱分解油を燃料利用. 熱分解. i空気量を調節して 400'"'-'600oCに加熱し、木ガス、酢酸、炭、タール 水熱ガス化 I 300C ・10MPaの熱水中で熱分解し、メタン・水素・二酸化炭素のガス生成. 炭化. 0. 物。超臨界水(臨界点 374C ・2 2 . 1MPa) によりエタノール生成 0. I300C ・10MPaの熱水中で熱分解し、オイル生成 エステル化 I 70C、アルカリ触媒下、メタノールで 1時間撹搾し、バイオディーゼノレ燃料 0. 水熱液化. 0. 固形燃料. │ピレット、ブリケット(石炭 75%、バイオマス 25%) B) 生物学的変換. メタン発酵. 嫌気性発酵、メタンガスと二酸化炭素生成.エンジン燃料に使用.. エタノール発酵│好気性発酵、エタノールと二酸化炭素生成.エンジン燃料に使用.. 5. バイオマス利活用の歴史と現状 ( 1) バイオマス燃料の歴史. 薪炭利用を除き、バイオマス由来の燃料を使用した初期の例として、 1900年ノミリ博覧会に おけるピーナッツ油のディーゼルエンジンへの利用があげられる。 1920年にはパーム油も試 みられ、その後二回にわたる世界大戦中には、石油代替燃料としてさまざまなバイオ燃料が使 用された。. i 松根油」や「木炭ガス自動車」を懐かしく思い出される方もおられるであろう。. 特に、植物油をエンジン燃料に利用するための研究開発が各国で行われ、その燃焼・動力特性 について約 100報の研究報告が公表されている (4)。その要点は、動力特性としては石油燃料 に近い性能が望めるものの、エンジンの燃焼室などに燃焼残j 査としてカーボンの堆積が生じ たり、燃料供給系に問題を起すなど、長期間使用には問題があること及び当時でも石油に比 してコスト高であることが主な内容となっている。 20世紀は石油の時代とされているが、消 費量として石油が石炭を抜いたのは世界でも日本でも 1960年代である。先進諸国では、化石 エネルギーを主体としてきたが、主に途上国においては木質ノ〈イオマスが熱エネルギー源と して主要な位置を現在でも占めている。その後、 1970年代の二度にわたる石油危機を契機と して、再びバイオマスエネルギーの利用・開発研究が進められた。欧米では研究が持続された が、日本ではほとんど停止された。その後、地球環境問題が取り上げられたのを契機として、バ イオマスエネルギー開発研究の第三波とも言うべき現在を迎えている。.

(10) 1 0. Memoirs o fThe S c h o o lo fB .O .S .T .o fK i n k iU n i v e r s i t yN o .1 3 (2004). ( 2 ) バイオマス活用の日本の現状 残材、廃材となるバイオマスのうち、家畜排世物、黒液、製材所からの残材をのぞくと、 )。特に、戦 大半のバイオマスが未利用で、あり、焼却・埋立て処理されている現状である(表 6. 後植樹したスギ・ヒノキが間伐などの管理がなされないまま放置されているため、倒木の流 出による流域への災害が懸念されている(ゆ。政府も森林管理に今後カを入れてし、く方針を打ち 出しているが、林地残材・間伐材の利活用の途をつけることが強く望まれる。たとえば、そ の例として、有数の林産県である和歌山県が打ち出した「緑の雇用促進」を持続・成功させ るためには林産バイオマス利用の一貫システムを確立しておくことが肝要であることが挙げ られる. D. また、身近な課題としては、古紙の大半が焼却処理されている現状から、その再利. 用を図るために回収率の向上を図らなければならない。 バイオマス・ニッポン」資料より) 表 6 日本におけるバイオマス利活用の現状( r 家畜排f 世物. 1 0 0万トン 約9. 約 80%を堆肥利用. 食品廃棄物. 約1 9 0 0万トン. 肥料・飼料 10% 未満. 90% 以上は焼却・埋立て. 廃棄紙. 約1 4 0 0万トン. 未回収の古紙の大半は焼却. 夜 黒j. 約1 4 0 0万トン. 大半は直接燃焼・エネルギー利用. 下水汚泥. 約7 6 0 0万トン. 60%は建築資材・堆肥利用、残りは埋立て. 製材所残材. 約 6 1 0万トン. 約 90%はエネルギーと堆肥利用. 林地残材. 約 3 9 0万トン. ほとんど未利用. 建設発生木材 約 4 8 0万トン 農業残j 査. 約1 3 0 0万トン. 製紙原料・ボード・家畜敷料 堆肥・飼料・敷料. ( 3 ) バイオマスのエネルギー利用法の現状. バイオマスのエネルギー変換技術には表 5 に示したように各種あるが、それらのうち実用 化段階に近いものについて見てみる。. A . アルコール燃料 アルコール燃料にはエタノールとメタノーノレがあり、石油燃料の代替あるいは補助燃料と して使用されている。アルコール燃料はオクタン価が高く酸素を含んでいるため、エンジン の圧縮比を高めて燃焼効率を上げることができる上、排気浄化の効果が期待できる。反面、 発熱量が石油に較べて低い。また、現用のエンジンに使用すると、燃料系統等への腐食、ア ルデヒドの排出及び低コスト化の課題がある。 エタノール. : ブラジルで、は、 1 9 7 0年代初頭の石油危機を契機として、エタノールを燃. 料に使用し始めた。世界有数のサトウキピ生産国であり、石油輸入に替えて、自前の燃料の 確保を目指した政策を推進させた。その結果、 1 9 9 8年には輸送用燃料の約 60%弱をエタノー.

(11) 1 1 ル燃料により賄う実績を収めている。しかし、年産 3億トンのサトウキピは、砂糖生産と競 合し、エタノール価格の変動が激しいこともあって、現在の新車は E96 を燃料(エタノール. 96%と水 4%) とするエタノール車から E24燃料(無水エタノールとガソリンの混合比率が 24:76)のガソリン車に切り替わっている。米国では、ガソリンにエタノール 10%を混合し J が利用されている ω (。 た「ガソホール(Gasohol) メタノール: 天然ガス等を原料として生産されており、石油危機後ドイツで利用された が、石油価格が安定するにつれ、低公害車の混合燃料としてヨーロッパに普及しつつある。 バイオマスからメタノールを生産する技術開発も進みつつあり、坂井正康氏は「全ての草木 類、木本類を原料とできるので、食料との競合もなく、液体燃料としてのメタノールを新し いガス化メタノール製造法により実現できる。」とし、実証試験を通じて、その実現を呼び かけている (7)。 以上のほか、メタノールから製造する MTBE( M e t h y lT e r t i a r yB u t y lE t h e r )とエタノーノレ からの ETBE( E t h y lT e r t i a r yB u t y lE t h e r )がガソリン添加剤として使用され、オクタン価向 上による燃焼効率の改善及び環境負荷低減の効果が認められている。ただし、 MTBEが漏れ により地下水などに混入する事故例があり、欧州│では ETBE利用への趨勢にある。. B . バイオディーゼル 一般に植物油は粘度が高く、ドイツのエンジンメーカーの E l s b e t t及び MANなどによる特 殊エンジン (8)を除いて、普通のディーゼ、ルエンジンには使用で、きない。イタリア、フランスな ど EU諸国では、ナタネ油・ヒマワリ油・パーム油などを、米国ではダイズ油、マレーシア で、はパーム油を原料とし、メタノールとアルカリ触媒を用いてメチルエステル化した燃料、 「バイオディーゼル」を生産・市販している。日本では、京都で廃食油を回収しメチルエス テル化して公共の車両燃料に使用しているほか、ナタネ油を原料とするバイオディーゼルの 試用が各地で試みられている。バイオディーゼ、ルをデ、イーゼノレエンジンに使用すると、低温 時の始動に問題があるが、出力低下はわずかで使用できる。排気に関しては、 NOxが若干増え るものの、黒煙、微粒子 (PM)、COの低減が期待できる。. c . メタンガス 高水分ノ〈イオマスのメタン発酵は古い歴史をもっている。 1900年にはロンドンで都市ゴミ 処理としてメタン発酵が行われているのをはじめとして、インド・中固など東南アジア諸国 でも、メタンガスを熱利用している例がある。ただし、従来型のメタン発酵では発酵温度の. i o g a s と呼び、主にコージェネレ 年間維持が問題で、実質稼動率は低い。現在メタンガスは b ーションのためのエンジン燃料として欧米諸国で利用されている。日本での身近な例として、 京都府八木町の「バイオエコロジーセンター」における家畜排世物や食品廃棄物を利用した メタン発酵と肥料生産がある。センター建設のきっかけは、畜産糞尿処理を目指した堆肥セ ンター建設の要望で、あったが、オランダ、ベルギー、デンマークの例を手本として、. 「施設.

(12) 1 2. M e m o i r so fT h eS c h o o lo fB .O .S .T .o fK i n k iU n i v e r s i t y NO.13 ( 2 0 0 4 ). が自然環境の保全に資するものでなければならない。 J との考えから、 1998年 3月農林水産 省の国庫補助の下、総工費 1 1億円 ( 2 0 0 2年、施設増設 :6億円追加)をかけて完成したもので ある。乳牛 9 31頭、豚 1 , 650頭の糞尿とオカラ 1 0t l日の処理能力をもち、メタンガスによる 発電 ( 2 2 0 k W:2002年)と発酵残j 査(消化液)利用の堆肥製造及び消化液の一部を液肥として農 地に還元している。. D . 直接燃焼による発電・熱利用 バイオマスの燃焼によって得られる蒸気を用いて蒸気タービンを駆動して発電する。原理 は石炭による火力発電と同じであり、石炭との混焼も行われている。発電規模が大きいほど 発電効率は高い。欧米では、他の有機廃棄物とともに燃焼させ、最大規模は 75MW( 米)であ る。発電規模は、バイオマス収集が限定要因となり、 3 0 ' " ' ' 5 0M Wが適切規模とされている。 バイオマスを細断して固めたバイオマス・ピレットはスウェーデ、ンをはじめとして欧米各国 で熱利用されている。. E . ガス化発電 0. 7 0 0 ' " ' ' 1 0 0 0Cでガス化し、発電システムのガヌ燃料とする。廃熱を利用した蒸気による二 段階発電は高効率である。スウェーデ、ンで、は複合発電として実証プラントが稼動中である。 日本では、製材所の残材利用による小規模の発電例があるのみである。ただし、ガス中に含 まれるタールの除去が技術的課題である。筆者らも和歌山県の林産ノミイオマスを対象として、 各郡にエネルギーセンターを設置し電気と熱の供給を図るシミュレーションを試みた。その 結果から、林産バイオマスの収集、特に間伐材の収集・チップ化システムと適切な容量のガ ス発電システムの開発、電気・熱の供給と需要のバランスなどが今後の課題であることを指摘 している ω 。. F . ガス化による液体燃料 0. 7 0 0 ' " ' ' 1 0 0 0Cでガス化し、. c oとH2の合成ガスから液化によりメタノールやジメチルエー. テルを製造するもので、日本でも企業による実証プラントがある。. 6. バイオマス利用の今後の課題. 1 ) バイオマス利用についての理解と推進 循環型社会形成への国民的理解が進む中、助成政策に加えて、バイオマスを資源として 利活用していくことが環境保全にも有効であるという認識を広めることが今後強く求められ る。それには低学年からの環境教育の充実が必要であろう。. 2 ). 一貫した技術システムの構築が重要. バイオマスの有効利用の方針策定に際しては、単に変換技術のみに注目するのではなく、 生産・収集・輸送・貯蔵・変換・利用・残j 査対策といった全体を対象とする一貫技術システム を構築する必要がある。利用可能なバイオマス量及びその熱量を年間・月別に事前調査し、.

(13) 1 3 エネルギー生産量と利用量のマッチングを図ることが特に必要である。過不足に対する対策 を講じて置くことも忘れてはならないだろう。また、広範囲に薄く存在するバイオマスの収 集・輸送及び細断・乾燥をし、かに効率的にするかなど、ハード及びソフト両面に関する基礎 的技術体系の確立が重要となる。 3 ) バイオ燃料の評価・規格の整備. バイオ燃料については、未だ燃料規格がない。石油代替燃料として実用・普及を図るに は、バイオ燃料の規格を整備し、環境負荷を含む燃料・動力特性を明確にする必要がある。 4 ) エネルギーとしての利用方法選択の意志決定支援技術. 種々あるエネルギ一変換方法のどれを採用するかの意志決定に際しては、環境負荷低減 効果、変換のためのエネルギー効率、コストの三点が特に重要と考えられる。そのためには、 各エネルギー変換方法について、全システムにわたる環境負荷低減効果を得るための LCA. ( L i f eC y c l eA s s e s s m e n t )、エネルギ一分析、コスト分析の実用的手法の開発研究を推進しなけ ればならない。対象ノミイオマスのエネルギ一利用方法を適切に選択決定するには、地域経済へ の貢献、雇用機会促進などについての評価を踏まえ、上記 3点のうちのいずれに重点を置くか によって、意志決定をすることになろう。. 7 . 終わりに 筆者は 1 9 8 4年から木材溶液化燃料の熱機関への適用(10)、メタン発酵の効率化 (11)などバイ オマス利用に関する一連の研究を行ってきた。この問、ややもすると、生産性向上のみに走 り工業化されてきた農業が環境保全・循環性機能をもっ本来の健全な姿に復帰することが国 の内外を間わず必要であると考えてきた。バイオマス利用はそうした目標を実現するための 重要な役割を担うものである.数々の新しい変換技術が見出されてきているが、平行してソフ ト面での充実を図ることが求められる。なお、平成 1 1年、京都高度技術研究所に「バイオマ ス利用研究会」が設立されて以来、参加させていただいている。本稿をまとめるに当たって、 バイオマス研究に関する多くの貴重な情報を参考にさせて頂いたことを研究会での話題提供 者の皆様に御礼申し上げる。. 参考文献. 9 2・1 9 9 9 )農業機械による環境保全機能向上のための調査研究 (1)農業機械学会(19 一調査研究報告書、農業機械学会. ( 2 ) 児玉徹( 2 0 01 ) 2 1世紀とバイオマス、バイオマスエネルギー利用の最新技術、 p p . 7 8、岡シーエムシー、 ( 3 )社団法人日本エネルギー学会 ( 2 0 0 2 ) バイオマスハンドブック、 p p . 8 6・1 9 7、オーム社 ( 4 )S . C . B o r g e l te ta 1( 19 9 5 )B i o d i e s e l, P r o c e e d i n g s .o ft h eI n t e r n a t i o n a lSymposiumo fCIGR、.

(14) 1 4. M e m o i r so fT h eS c h o o lo fB .O .S .T .o fK i n k iU n i v e r s i t yN o .1 3( 2 0 0 4 ) S e c t i o n4、 P r i n t e dm a t e r i a l s .( S u t t g a r t, Germany). 9 9 )日本の森の将来を憂うー林業の危機は日本の国土の危機一 ( 5 )青井俊樹(19 学士会会報、第 4巻 、 No.825, 95・98. 2 0 01)エタノール燃料自動車、バイオマスエネルギー利用の最新技術、 p p . 2 9 3 ( 6 )横山益造 ( ・. 296 ( 7 ) 坂井正康(19 9 8 )バイオマスが拓く 21世紀エネルギー、森北出版(槻 ( 8 ) Hardy , G .Yamazaki, M.( 19 9 5 )Recentdevelopmenti nd i e s e le n g i n e srunningonc r u d e v e g e t a b l eo i l s .内燃機関、第 34巻 433号 、 89・94 e z a k i,K .(2002)StudyonEnergyUseo fWoodWastes( 9 ) Yamazaki,M.Inoue,N.S P o s s i b i l i t yo fD e c e n t r a l i z e dEnergyP l a n t-P r o c e e d i n g so fI n t e r n a t i o n a lSymposiumon AutomationandMechatronicso fA g r i c u l t u r a landB i o p r o d u c t i o nSystems,Vo l . 1, p p . 1 7 2 1 7 7 ( 1 0 )Yamazaki, M.Tanaka,T .S h i r a i s h i,N. ( 19 8 8 )A p p l i c a t i o no fNewF u e l sContaining ChemicallyL i q u e f i e dWoodt o Engines and B u r n e r s . BiomassVo l .17,pp.265276, 同. E l s e v i e rAppliedS c i e n c e ( 11 )Yamazaki, M.Oda, A .Esaka, A .Oida, A .Shimizu,H.( 19 9 9 )BiomethaneP r o d u c t i o n. SystemUsingS o l a rE l e c t r i cE n e r g y .P r o c e e d i n g so fCIGRC o n f e r e n c e( A t h e n s ),Vo 1 .1, p p . 2 9 8 3 0 3. 英文抄録. EnergyUs eo fBiomassR e s o u r c e s MinoruYamazaki. I n2 0 0 2,J a p a n e s eC a b i n e tC o u n c i ld e c i d e dont h en a t u r a le n e r g yp o l i c yi nw h i c hb i o m a s se n e r g y wasf o r m a l l yi n t r o d u c e d .I na d d i t i o nt oI t , “ BiomassNipponS t r a t e g y "wasa n n o u n c e da tt h ee n do f t h ey e a r .I nt h es t r a t e g yi ti ss t r e s s e dt h a tt h eu s eo fb i o m a s si se s s e n t i a lt op r e v e n tg l o b a lwarming, ラ. t oc r e a t ear e c y c l i n g o r i e n t e ds o c i e t y , t oe n c o u r a g enewb i o m a s si n d u s t r i e sa n dt oa c t i v a t ea g r i c u l t u r e ラ. f o r e s t r ya n df i s h e r i e s . T h i sp a p e ri st h esummaryo ft h ee x t e n s i o nc o u r s eo nt h eu s eo fb i o m a s si nr e l a t i o nt oa g r i c u l t u r e b e i n ge a g e r l ydemandedi nt h ew o r l dt or e c o v e rar e c y c l i n gc h a r a c t e r i s t i c s .Somep r o p o s a l sf o rt h e e f f e c t i v eu s eo f b i o m a s sa n dt h ep r o b l e m st ob es o l v e dw e r es u g g e s t e d ..

(15)

表 5 バイオマスのエネルギー変換 A)  熱化学的変換 直接燃焼 │燃焼炉ーボイラー、化石燃料との混合燃焼 ガス化 │常圧 ( 0 . 1 0 ' " ' ‑ ' 1

参照

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