情報科「アルゴリズムとプログラム」学習指導案
1 単元名 第1 章 アルゴリズムの基礎 2節 処理手順の図式化 2 単元設定の理由 ○単元観 現代社会におけるIT産業では、様々な課題に目を向け、その解決方法を模索しながらプログラム やソフトウェアの開発が行われている。プログラミングで課題解決を行う場合においては、使用する プログラム言語の理解以上に、課題を解釈し限られた制御方法に従ってアルゴリズムを組み立てる能 力が重要となることが多い。本単元では、実践的なプログラム開発を見据え、課題解決の効率化の方 法として基本制御構造に従ったフローチャートや構造化チャートの活用について学び、プログラムの 設計に必要な手立てを生徒が自ら考えられるようになることをねらいとする。 ○生徒観 これまでの学習でプログラミングの基礎知識として論理的思考を用いた課題解決の効率化について 学習し、プログラミング、ラン(実行)、デバッグの一連の作業を行えるようになった。また頻発しや すいコーディングミスやエラーについて経験することにより、24%ほどの生徒ではあるがエラーを 1 度も出さずに実行できるようになった。しかし、コーディングの精度が向上してきている一方で、 プログラミングの授業について96%がやや難しいと感じており、プログラミングで解決したい課題 に対して、能動的にアルゴリズムを組み立てる能力は発達段階である。そこで、プログラミング演習 などでフローチャートを積極的に活用する能力や技術を身に付けてほしい。 ○指導観本単元では、構造化チャートの一種であるStructured Programming Diagram(以下SPD)を使ってア ルゴリズムを図式化させる。既に学習しているフローチャートと対応させながらSPDの図記号を解説し、 各制御について正しく表現できるよう指導する。SPDでは、図記号が多数あるフローチャートと違い、基 本制御構造(順次・選択・繰り返し)に従った表記だけ注意しておけば自由に書いて良いと指導する。さらに SPDを使った実践的な演習として、プログラム専攻の生徒が授業で扱っているロボットプログラムを題材 として取り入れ、プログラム専攻の生徒をリーダーとしたグループ編成による協同作業によってロボットプ ログラムをSPDで作図させる。これまでに学んだ構造化定理が活きていることを実感させ、プログラムの 実際の動きを想起させながらSPDの作図を自由に行わせ、アルゴリズムの組み立ておよび表現に対する苦 手意識が強くならないように配慮した指導を行う。 3 単元指導目標(到達目標) ・実習に積極的に取り組もうとする。 [関心・意欲・態度] ・課題を理解し、基本制御構造に従って解決方法を導き出せる。 [思考・判断・表現] ・チャート図や記号の意味を理解し、作図できる。 [知識・理解][技能] ・構造化定理を理解し、アルゴリズムを正しく図式化できる。 [思考・判断・表現][技能]
4 指導計画(単元の配当時間) 全9時間 第1 次 アルゴリズムとプログラム 1時間 第2 次 構造化定理と基本制御構造 2時間 第3 次 フローチャートを使った処理手順の図式化 2時間 第4 次 構造化チャートの利用①(NSチャート・PAD) 1時間 第5 次 構造化チャートの利用②(SPD) 3時間(本時3/3) 5 本時 (1) 本時の指導目標(到達目標) ・SPDを使ってアルゴリズムを考え、ロボットのプログラムを図式化できる。 [思考・判断・表現][知識・理解][技能] ・課題解決に向けてグループで協議を行い、適切なコミュニケーションを図ることができる。 [関心・意欲・態度][思考・判断・表現] (2) 本時の手立て ・SPDの正しい作図方法を視覚的に分かりやすく復習できるよう電子黒板を用いる。 ・グループ協議の効率化を図るため、プログラム専攻の生徒をリーダーに据え5班に分ける。 ・協力して課題解決が行えるよう、各班で協議し作図する時間を設ける。 ・班で作図されたプログラムの動作を確認出来るよう、レゴマインドストームにプログラムを転 送し実行を行う。 (3) 本時の授業仮説 グループ協議を取り入れたアルゴリズム学習を通して、システムエンジニアに必要なコミュニ ケーション能力が育まれるであろう。 (4) 教材 ・生徒 教科書(実教出版 アルゴリズムとプログラム)、プリント、レゴ マインドストーム ・教師 教科書(実教出版 アルゴリズムとプログラム)、プリント、モニター、書画カメラ等 参考書(協立出版 構造化プログラム設計図法SPDわかりやすいプログラムへの招待状)、 レゴ マインドストーム
(5) 学習の展開(学習指導過程) 学習内容・活動 教師の支援 指導上の留意点 教材 配当 時間 学習 形態 評価 導入 始業前に指定された座席に 着席しておく。 本時のめあてを確認する。 「ロボットのプログラムをS PDで作図しよう。」 ここでのロボットとはレゴ マインドストーム(以下 「レゴ」)を指すことを説明 する。 座席については、授業の中 で班組みすることを説明 し、プログラム専攻の生徒 の役割を意識させる。 電子黒板 (PC) 5分 一斉 展開1 SPDについて過去のプリ ントを確認しておく。 例題のアルゴリズムをSP Dで正しく表記できるか確 認する。各自プリントに記 入し、代表者は電子黒板で 解答を発表する。 過去のプリントを参照さ せ、SPDの図記号を正し く認識出来ているか確認し ておく。 例題は電子黒板に表示し、 あらかじめ用意した図記号 や語句を生徒にタッチスク リーン上で移動させ解答を 完成させる。 プリント 電子黒板 (PC) 10分 一斉 個人 一斉 展開2 座席を班組みする。 プログラム専攻の生徒がリ ーダーとなり、協議を牽引 する。 次のプログラムについて協 議しSPDを作図する。 ①ライントレース走行 ②前車との距離に応じてス トップ&ゴーしながらラ イントレース走行 班組みを電子黒板で提示す る。リーダーとなるプログ ラム専攻の生徒に対して、 以下の注意を促す。 ・班員全員で理解しながら 進めていくこと。 ・レゴに関する知識が十分 でない生徒に対して丁寧 に説明を行うこと。 ・センサやモータの設定値 については適正な値を設 定すること。 プリント 電子黒板 (PC) 18分 グループ 班内の協議が活発で、全員 で作業が行えているか。 [関心・意欲・態度] [思考・判断・表現] 作図において正しい表記が 行えているか。 [思考・判断・表現] [知識・理解][技術] まとめ 代表生徒(プログラム専攻) は電子黒板上で自班のプロ グラミング(①もしくは②) を行い、動作を確認する。 発表班のSPD図を書画カ メラ等で全体に公開し、制 限時間 3 分以内にプログラ ミングするよう指導する。 アルゴリズムを構造化チャ ートで設計しておくことで プログラミングがスムーズ に行えるということを確認 する。 電子黒板 (PC) 17分 一斉 書画カメラ