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詩と音楽を味わおう

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Academic year: 2021

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第5学年 音楽科学習指導案

1 題 材 詩と音楽を味わおう

2 指導観

グローバル化や情報化、AIが飛躍的に発達する現代社会で、生の声で自分の思いを主張したり、

時には律したりするなどの、ふさわしい表現や発信を行う人材が求められている。

本題材は、言葉の感じと旋律が一体となって生み出す日本歌曲の美しさや、いろいろな声の種類や

演奏形態による声の違いによって生み出されるそれぞれの歌曲の美しさを味わいながら、楽曲の情景

や心情の変化を思いや意図をもって創造的に歌唱表現することをねらいとしている。今回、教材とし

て扱う「待ちぼうけ」

「赤とんぼ」、

「この道」は、日本語の抑揚と日本人のリズム感を生かした歌曲

様式を確立した山田耕作の作品であり、それぞれの歌曲の歌詞は、日本語の抑揚を生かした旋律とリ

ズムで作曲されているため、親しみやすく楽曲の特徴や演奏のよさを自然に味わうことのできる楽曲

である。主教材として扱う「待ちぼうけ」は、8小節で完結する中で、旋律とリズムの反復、音の動

きが生み出す勢いといった多彩で変化に富んだ曲想となっている。また、歌詞は有節的な反復の中に

情景や心情の変化があり、児童の興味を呼び起こす。自分の思いや意図が聴き手に伝わるような表現

への意欲が高まる高学年の児童にとって、楽曲の情景や心情の変化を思いや意図をもって創造的に歌

唱表現できる大変意義深い楽曲である。さらに、他者とコミュニケーションを図りながら、よりふさ

わしい表現を追究すべく再考を重ねるものであり、楽曲の特徴にふさわしい思いや意図をもって、豊

かに歌唱表現する児童を育成することは社会からの要請にも応えうる大変意義深い題材であると考え

る。

本学級の児童は、自分を表現することに苦手意識をもっている児童が多い。これは、表現に対する

自信のなさが原因であると考える。事前調査では、多くの児童が「音楽の学習は好きではない」と回

答しており、そのうちの多くの児童が、その理由として「自信がないから」と回答している。歌唱表

現に対しても多くの児童が「好きではない」と回答しており、そのうちの多くの児童が、その理由と

して「恥ずかしいから」

「思ったように歌えない(声が出ない、音程がとれない)から」と回答してい

る。これらの結果より、

「音程を合わせて歌うようになりたい」

「声が出せるようになりたい(発声)

と向上心はもっているものの、自信のなさや技能面の課題が意欲を低下させていることが分かった。

また、ほとんどの児童が思いや意図を構想することができているが、曲想や歌詞との関わりを根拠に

思いや意図を構想することができた児童は半数ほどであった。曲想や歌詞との関わりを根拠に思いや

意図を構想することができなかった児童は、曲想の捉えが曖昧であったり、歌詞から作者の思いやメ

ッセージを読み取ったりすることができていなかった。また、聞き取ったり感じ取ったりしたことと

思いや意図を関連付けて表すことができていなかった。これらの要因として、教師が技能面を中心に

授業を行ってきたこと、児童自らが表現を工夫する手掛かりを、音楽を形づくっている要素やそれら

の働きに求めようとする学習が十分でなく、表現の深まりが促せていなかったことなどが考えられる。

また、

「知識及び技能」を明確にし「思考力、判断力、表現力等」と関係付けながら一体的に表現活動

を行うことができていなかったことも原因の一つであると考える。

本題材の指導にあたっては、楽曲の内容の変化から歌詞と音楽の構造との関わりを捉えさせ、その

情景や心情が伝わるように思いや意図を構想し、その思いや意図を表すために必要な技能を習得し表

現を構築できるように促したい。その際、

「わかる」比較や「できる」比較で表現の工夫に必要な要素

を見いださせたり、その要素と技能を結びつけたりさせながら、思いや意図を表現するために必要な

技能面の指導を適宜行っていく。まず、構想する段階では、楽曲全体の情景や心情の変化について話

※ 本指導案は「福岡県教育センター長期派遣研修員」における主題研究に基づき作成されています。 教育センターホームページの「長期研修報告書:平成 30 年度:各研修報告書」と合わせて御覧ください。

(2)

し合わせ、その心情の変化を速度で表現させる。ここでは、速度を工夫することで情景や心情の変化

を表現することができることに気付かせるために、

「わかる」比較②で、様々な速度で演奏されるピア

ノ伴奏に合わせて体を動かしたり、歌ったりさせる。次に、練り合う段階では、

「音色」

「速度」

「強弱」

と歌詞の関わり、それぞれの要素の関わりから思いや意図を明確にし、曲の特徴にふさわしい表現を

創造させる。ここでは、比較して聴取した特徴や実際に歌うことで体感したことについて、他者と批

判的な対話を行わせたり、ICTを活用して評価させたりする。その際、表現の手掛かりとなる「表

現カード」を児童の発言を基に積み上げ、思いや意図の構築に生かすことができるようにしていく。

最後に、思いや意図を表現するために必要な技能を習得し、楽曲の情景や心情の変化を表した思いや

意図にふさわしい表現を構築させる。ここでは、思いや意図を表現するために必要な技能を習得する

ことができるようにするために、「できる」比較で全体を通して歌唱したり、部分的に取り上げたり、

繰り返し歌唱したりして、自分たちの歌唱表現の前後を比較させる。

3 題材の目標

○ 根拠を明確にして思いや意図を構想し、情景や心情が伝わるように曲想と音楽の構造との関わ

りから工夫したことを歌唱表現する技能を身に付けている。 【知識・技能】

○ 曲想と音楽の構造との関わりから、思いや意図を再構想したり、思いや意図にふさわしい表現

を構築したりすることができる。 【思考・判断・表現】

○ 楽曲の情景や心情の変化を表した表現を創造的に追求し続けようとする。

【主体的に学習に取り組む態度】

4 題材計画(全6時間)

段 階 次 時 ○主な学習活動・内容 比較の視点 ◎ねらい ○手立て 「わかる」 「できる」 構 想 す る 1 1 〇 「待ちぼうけ」全 体 の 心情 の変 化 を 速 度 の工 夫を 取 り 入れて表現する。 ・歌詞 ・速度 ◎ 「待ちぼうけ」の歌詞の変化を比較する活動を通して、楽 曲の情景や心情の変化に基づいた速度の表現を工夫しながら 思いや意図を構想することができる。 ○ 速度を工夫することで情景や心情の変化を表現することが できることに気付かせるために、「わかる」比較②で、様々な 速度で演奏されるピアノ伴奏に合わせて体を動かしたり、歌 ったりさせる。 練 り 合 う 2 4 ○ それぞれの場面 の 表 現の 工夫 に つ い て グル ープ で 話 し合う。 ○ 強弱の工夫を取 り入れて歌唱する。 ○ 「赤とんぼ」「こ の道」を鑑賞し、音 色 の 視点 を見 い だ して、表現の工夫に 取 り 入れ て歌 唱 す る。 ・歌詞 ・旋律 ・声の種類 ・歌声によ る演奏形 態 ・音色 ・強弱 ◎ 「音色」「速度」「強弱」と歌詞の関わり、それぞれの要素 の関わりから思いや意図を明確にし、曲の特徴にふさわしい 表現を創造しようとすることができる。 ○ 曲想と歌詞と強弱・音色・速度の関わりに着目し表現の工 夫ができるようにするために、「わかる」比較で、歌詞の共通 点や相違点を見つけさせ、歌詞の内容の比較をさせる。 ○ 情景や心情の変化を捉えさせるために、「わかる」比較で歌 詞の繰り返しや情景や心情の変化を生む言葉を囲ませ、歌詞 の前半と後半を比較させる。 ○ 声の種類や演奏形態による響きの違いを感じ取らせるため に、「わかる」比較で声の種類や歌声による演奏の形を比較さ せる。 構 築 す る 3 1 ○ 思いや意図を表 現 す るた めに 必 要 な技能を見いだし、 歌唱する。 ・表現の前 後 ・モデル演 奏 ◎ 思いや意図を表現するために必要な技能を習得し、楽曲の 情景や心情の変化を表した思いや意図にふさわしい表現を構 築することができる。 ○ 思いや意図を表現するために必要な技能を習得することが できるようにするために、「できる」比較で全体を通して歌唱 したり、部分的に取り上げたり、繰り返し歌唱したりして、 自分たちの歌唱表現の前後を比較させる。 ○ 自分たちの歌唱を客観的に捉えさせるために、ICT(タブ レット端末や IC レコーダー)を活用し、振り返りをさせる。 実 態 に 応 じ て 適 宜 往 還 的 に 行 う 。

(3)

構想する段階【第1時】

○ 「待ちぼうけ」の歌詞の変化を比較する活動を通して、楽曲の情景や心情の変化に基づいた速度

の表現を工夫しながら思いや意図を構想することができる。

段階 学習活動・内容 学習形態 ○手立て ◆評価規準 配時 導 入 / 展 開 / 終 末 1 「待ちぼうけ」のもととなる昔話を聞き、表 現の工夫への見通しをもつ。 ・「待ちぼうけ」の内容把握 ・表現の工夫への意欲 2 「待ちぼうけ」の歌詞を読んだり歌ったりし て、話の流れを捉える。 「わかる」比較 ① 3 情景や心情の変化を表すために、速度を工夫 して歌唱する。 「わかる」比較 ② 4 全体の変化をどのように表したいか、思いや 意図を書く。 ・楽曲全体の情景や心情の変化を根拠にした思 いや意図の構想 5 歌唱したりその歌唱表現を視聴したりして、 学習の振り返りを書く。 ・表現の工夫 ・要素のキーワード化 一斉 一斉 一斉 個人 一斉 個人 〇 学習に意欲的に取り組ませるために、どのような 楽曲なのかを想像させながら「待ちぼうけ」を聴か せ、その後、「待ちぼうけ」の歌のもととなる中国 の昔話をする。 〇 表現の工夫への意欲をもたせるために、様々な表 現の工夫をして歌う「待ちぼうけ」を聞かせたり、 どのような工夫がされていたのかを問うたりする。 ○ 「待ちぼうけ」の1~5番までの内容の移り変わ りや情景や心情の変化などを捉えさせるために、 「わかる」比較①で歌詞の内容を比較させ、共通点 や相違点を見つけさせて表現シートに記述させた り、拡大楽譜に示したりする。 〇 速度による表現の工夫に気付かせるために、情景 や心情の変化を表すために、どのような表現の工夫 ができるかを問う。 ○ 速度を工夫することで情景や心情の変化を表現 することができることに気付かせるために、わか る」比較②で、様々な速度で演奏されるピアノ伴奏 に合わせて体を動かしたり、歌ったりさせる。 〇 各番に合った速度を見つけさせるために、「わか る」比較①で確認した歌詞の内容に着目させ、歌詞 や内容と速度を関連付けさせる。 〇 各番に速度の変化をつけて歌唱させるために、表 現シートに速度の工夫を記述させたり、拡大楽譜に 速度の工夫をまとめ全体共有させたりする。 ○ 楽曲全体の情景や心情の変化から思いや意図を 構想させるために、物語の流れや曲想を振り返り、 表現シートに書かせる。 ◆ 楽曲全体の情景や心情の変化を捉え、歌詞と速度 を根拠に思いや意図を構想することができたか。 <表現シートの分析> ○ 本時の成果と課題を確認させ、次時の意欲をもた せるために、タブレット端末で歌唱の様子を録音・ 撮影し、自分たちの歌唱を客観的に捉えさせる。 ○ 表現の工夫を次時に生かすことができるように するために、要素をキーワード化してまとめる。 5 10 15 10 5 めあて 「待ちぼうけ」の物語の変化を表す歌い方 をさぐろう。 歌詞の比較 ・歌詞の内容の比較(共通点・相違点) →1~5番までの内容の移り変わり 【予想される児童の反応】 ・「まちぼうけ まちぼうけ」と「木の根っこ」は毎回 出てくる。 ・最初はわくわくしている気持ちだけど、だんだんと 悲しい気持ちに変わってきている。 ・畑も手入れをしなくなったので、荒れ果てて、作物 もとれなくなってしまった。 速度の比較 ・♪100 を基準とした速度の比較 →情景や心情の変化によって速度を変える 【予想される児童の反応】 ・うれしいところは速く歌った方がいい。 ・5番は待ちくたびれているから、遅くした方がいい。 【思いや意図】 主人公が、仕事をしなくても獲 物が手に入るかもしれないとう さぎを待っている嬉しい気持ち から、どれだけ待ってもうさぎは 来ないし、畑も荒れてしまって悲 しい気持ちへと変化していく様 子を表現したい。 そのために、速度と強弱の工夫 をしたい。

心情

遅く♩₌40 少し遅く♩₌80 速く♩₌140 少し速く♩₌120 ♩₌100 速度 5 4 3 2 1 各番 うさぎがやって きてびっくりした またえものが やってこないか楽 しみになっている。 仕事もしないで、え ものがくるのを楽しみ に待っている。 待っても待ってもえも のが来ないので、退屈に なってきた。 えものもこない し、畑も荒れて悲 しくなった。

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練り合う段階【第2時】~【第5時】

○ 「強弱」「音色」

「速度」と歌詞の関わりから思いや意図を明確にし、曲の特徴にふさわしい表現

の工夫を創造することができる。

段階 学習活動・内容 学習形態 ○手立て ◆評価規準 配時 導 入 / 展 開 1 前時の学習を振り返る。 ・表現の工夫の要素(速度) ・表現の工夫の見通し 2 グループで思いや意図について話し合う。 「わかる」比較 一斉 個人 班 〇 全体を通して各番で速度の変化をさせたことを 振り返らせるために、前時の表現を視聴したり、表 現カードや拡大表現シートを確認させたりする。 〇 それぞれの場面で表現の工夫ができそうだとい う意欲をもたせるために、情景や心情の変化につい て振り返り、全体で共通理解を図る。 〇 さらに情景や心情の変化が伝わるような表現さ せるために、各番で他の工夫ができないかを問う。 〇 各番の思いや意図を練り合うことができるよう にするために、自分の考えを表現シートに記述させ たうえで、グループ(6~7人×5グループ)ごと に話し合わせる。 〇 前時で学習した速度と歌詞を関連付けて表現の 工夫を考えることができるようにするために、「わ かる」比較で、時間の流れが分かる歌詞の比較や状 況の変化を表した歌詞の比較をさせる。 〇 情景や心情の変化にふさわしい思いや意図を構 想させるために、グループで構想した思いや意図を 全体で表現させ確かめさせる。 5 めあて 情景や心情の変化が伝わるように、表現の 工夫をしよう。 歌詞の比較 ・歌詞の内容の比較(状況の変化・時間の流れ) →曲想と歌詞と強弱・音色・速度の関わり 【予想される児童の反応】 ・2番の「待ちぼうけ 待ちぼうけ」は、楽しみに待 っているから、速度を少し速くする。(♩=100) ・3番は、えものを楽しみに待っている様子を表した いから、明るく、やや強く歌いたい。 ・5番は、待ちくたびれて疲れた様子を表したいから、 低い声で弱く歌いたい。 グループで思いや意図を構想する際に、強弱や音色の工夫について考えが出された場合、グループで の考えを全体で共有するために、その要素についての比較を適宜行うようにする。 強 弱 に 関 す る 局 面 学習活動・内容 〇手立て 旋律の比較 ・旋律の上がり下がりの比較(フレーズの比較) →旋律と強弱の関わり 【予想される児童の反応】 ・6小節目はだんだん旋律が上がっているから、だんだん強く歌った方がいい。 歌詞の比較 ・歌詞の前半と後半の比較(物語の展開) →歌詞と強弱の関わり 【予想される児童の反応】 ・「せっせと」だから、一生懸命、畑仕事をしているから、強く歌った方かい い。 ・「飛んで出て」のところは、いきなり出てきた感じにしたいから、「そこへ うさぎが」からだんだん強くしていく。 表現の比較 ・自分たちの歌唱表現の前後の比較 →思いや意図を表現するために必要な技能の習得 (音色・強弱・速度に関する技能) 【技能面の指導】 ・呼吸に関する技能(深い声と浅い声・高音発声) ・ひびきに関する技能 (声のひびく位置・鼻のひびき・声を遠くへ届けるなど) 〇 曲想の変化を捉えさせるために、「わかる」比較で旋律の上がり 下がりを振り返らせ、旋律の比較をさせる。 ○ 旋律と強弱の関わりに着目させるために、旋律の上がり下がりに よってどのような表現の工夫ができるかを問う。 〇 歌詞の内容を捉えるために、歌詞を音読させる。 〇 情景や心情の変化を捉えさせるために、「わかる」比較で歌詞の 繰り返しや情景や心情の変化を生む言葉を囲ませ、歌詞の前半と後 半を比較させる。 ○ 比較したことを表現につなげるために、表現シートに書き込ませ、 可視化する。 ○ 歌詞と強弱の関わりに気づかせるために、内容の変化を表現する ためにはどのような工夫ができそうかを問う。 〇 情景や心情の変化にふさわしい思いや意図を構想させるために、 実際に歌唱させながら考えさせる。 ○ 強弱の工夫ができているかを捉えさせるために、「できる比較」 でICコーダーで歌唱の様子を録音したものを視聴させ、表現した い強弱になっているかという視点の問いをし、自分たちの歌唱を客 観的に捉えさせる。 ○ 思いや意図と強弱の表現がふさわしいものになっているのかを考 えさせるために、思いや意図に合った歌唱表現になっているかを問 い、思いや意図の根拠を振り返らせる。 ○ 思いや意図を最構想させるために、強弱の工夫を振り返らせたり、 要素をキーワード化してまとめたりして、表現シートに書かせる。 「わかる」比較 「できる」比較

(5)

展 開 【思いや意図】 「待ちぼうけ」の3番 の、これまでは仕事を一 生懸命していたけれど、 今では何もしないでうさ ぎを待っている様子やえ ものが早くこないかとわ くわくして待っている様 子を表したい。 そのために、願ってい る と こ ろ は 強 く 歌 っ た り、明るい音色で歌いた い。 【思いや意図】 「待ちぼうけ」の2番 の、これから仕事をしな くても、えものがやって くるという期待している 気持ちを表したい。 そのために、明るい音 色で歌ったり、嬉しい気 持ちを強く歌ったりした い。 【思いや意図】 「待ちぼうけ」の1番 の、いつもと同じ生活を しているところに、うさ ぎがやってきてびっくり した気持ちを表したい。 そのために、強弱の工 夫をして、話が変わると ころや驚く出来事のとこ ろを強く歌ったり、速度 を速くしたりしたい。 音 色 に 関 す る 局 面 学習活動・内容 〇手立て 声の種類の比較 女声:ソプラノ、メッゾソプラノ、アルト 男声:テノール、バリトン、バス →響きの違い 【予想される児童の反応】 ・ソプラノはすきとおった音色がする。 ・ソプラノやメッゾソプラノは、明るい感じがする。 ・バスは、力強い感じがする。 ・テノールやバスは、暗い感じがする。 歌声による演奏形態の比較 ・独唱、斉唱、重唱、合唱の比較 →響きの違い 【予想される児童の反応】 ・独唱は、一人の声が遠くまで響く感じがする。 ・合唱になるにつれて、広がっている感じがする。 表現の比較 ・自分たちの歌唱表現の前後の比較 →思いや意図を表現するために必要な技能の習得 (音色・強弱・速度に関する技能) 【技能面の指導】 ・呼吸に関する技能(おなかから歌う・ロングトーン) ○ 声の種類や演奏形態による響きの違いを感じ取らせるために、 「わかる」比較で声の種類や歌声による演奏の形を比較させる。 ○ 声の種類や演奏形態による響きの違いを体感させるために、声の 種類に分けたり、演奏形態を変えたりしながら「赤とんぼ」を歌わ せる。 ○ 歌詞や内容の変化と音色の関わりについて気づかせるために、1 番の歌詞を音読させたり、旋律の動きに着目させたりする。 ○ 音楽を形づくっている要素を全員が同じ捉えをすることができる ようにするために、子どもたちが聴き取ったことや音色に関する言 葉を要素に置き換えてキーワードで表す。 ○ 音色の工夫ができているかを捉えさせるために、「できる比較」 でICコーダーで歌唱の様子を録音したものを視聴させ、表現した い音色になっているかという視点の問いをし、自分たちの歌唱を客 観的に捉えさせる。 ○ 教師が児童の活動を見取ることで、必要に応じて技能的な手立て をうつことができるようにする。 ○ 思いや意図と音色の表現がふさわしいものになっているのかを考 えさせるために、思いや意図に合った歌唱表現になっているかを問 い、思いや意図の根拠を振り返らせる。 「わかる」比較 「できる」比較 強く・はっきり ↑ 一生懸命働いている 軽い明るい音色で 強く・はっきり ↑ 話が変わるから ♩₌100の速さで だんだん速く まちぼう け まちぼうけ し めた これから ねてまとうか まてば えも のは かけ てく る う さぎぶつかれ きの ねっこ

♩₌120

強く・はっきり ↑ やったという強い思い 強く・速く ↑ 強く願っている 少し速く だんだん速く・明るい音色で まちぼう け まちぼうけ きのうくわ とり はた しご と きょうはほおづえ ひな たぼ こ うまいきり かぶ きの ねっこ

♩₌140

少しゆっくり・低い音色 ↑ えものを待っているほうが楽で楽しいから 強く・はっきり ↑ えものが来てほしいという願い 速く だんだん速く・明るい音色で

(6)

展 開 / 終 末 「できる」比較 3 考えた表現方法を発表し、全員で歌唱する。 ・それぞれの表現の工夫の共有化 4 歌唱表現を視聴して、学習の振り返りを書 く。 ○ 強弱・音色・速度の工夫ができているかを捉え させるために、「できる比較」でICコーダーで歌 唱の様子を録音したものを視聴させ、表現したい 歌唱になっているかという視点の問いをし、自分 たちの歌唱を客観的に捉えさせる。 ○ ルーブリック評価にて教師が児童の活動を見取 ることで、必要に応じて技能的な手立てをうつこ とができるようにする。 ○ それぞれの表現の工夫を共有し、さらに表現を 高めさせるために、考えた表現方法を全員で試し、 ICレコーダーで録音しながら表現の工夫を客観 的に捉えられるようにする。 ○ 思いや意図を再構想させるために、思いや意図 にふさわしい歌唱表現になっているかを問う。 ○ 本時の成果と課題を確認させるために、ICレ コーダーやタブレット端末で歌唱の様子を録音・ 撮影し、自分たちの歌唱を客観的に捉えさせる。 ○ 表現の工夫を次時に生かすことができるように するために、要素をキーワード化してまとめる。 ◆ 情景や心情の変化を表現するために、強弱・音 色・速度の表現の工夫を考えることができたか。 <様相観察・表現シートの分析> 15 10 【思いや意図】 「待ちぼうけ」の5番 の、いくらまってもえも のはこないし、畑は荒れ てしまって、とても悲し い気持ちを表したい。 そのために、速度をゆ っくりしたり、弱く歌っ たり、低い音色で歌った りしたい。 表現の比較 ・自分たちの歌唱表現の前後の比較 →思いや意図を表現するために必要な技能の習 得(音色・強弱・速度に関する技能) 【技能面の指導】 ・姿勢に関する技能(足の位置・重心など) ・呼吸に関する技能(おなかの支え方・呼吸など) ・ひびきに関する技能(ひびきの方向・歌声と話し 声の違い) ・発音・口形・表情に関する技能(発音と口の形) 【予想される児童の反応】 ・ゆっくり歌うと息が続かない。 ・高い声から低い声になるところがうまくいかない。 ・はずんだ声の出し方が分からない。 【思いや意図】 「待ちぼうけ」の4番 の、楽しみにまっていた のになかなかえものが来 ないのでだんだん退屈に なってきている様子を表 したい。 そのために、音色を変 えたり、待っている感じ を表すために速度を変え てゆっくり歌ったりした い。 まちぼう け まちぼうけ きょうはきょうで まち ぼうけ あすは あすはで もり のそ と う さぎまちまち きの ねっこ

♩₌80

少しゆっくり・低い音色 ↑ ずっと待っているから 弱く・遅く・低く ↑ えものがこなくて退屈になった 最初より少し遅いくらいの速さで ♩₌80ぐらいゆっくりにして、低い音色 まちぼう け まちぼうけ もとは すずしい きび ばたけ いまは あれのの ほう きぼ し さむいきた かぜ きの ねっこ

♩₌40

少し速く・明るい音色 ↑ 昔のきれいだった畑 遅く・暗い音色・強く ↑ えものはこないし、畑は荒れはててしまった 1~4番の中で1番遅く だんだんゆっくり・暗い音色

(7)

構築する段階【第6時】 平成30年11月13日(火曜日) 第5校時 音楽室において

○ 思いや意図を表現するために必要な技能を習得し、楽曲の情景や心情の変化を表した思いや意図

にふさわしい表現を構築することができる。

段階 学習活動・内容 学習形態 ○手立て ◆評価規準 配時 導 入 / 展 開 / 終 末 1 前時の学習を振り返る。 ・表現の工夫の要素(速度、強弱、音色) ・技能の課題 2 思いや意図を表現するために必要な技能を 確認しながら、歌う。 「できる」比較 3 思いや意図にふさわしい表現になったかを 確かめる。 ・思いや意図にふさわしい歌唱表現の構築 4 表現を振り返り、学習のまとめを書く。 一斉 一斉 一斉 一斉 個人 ○ 速度、強弱、音色の表現の工夫を振り返らせるた めに、前時の歌唱表現を視聴したり、表現カードや 拡大表現シートを確認させたりする。 ○ 学習に意欲的に取り組むことができるようにす るために、前時までの学習から難しかったところや もっとこうしたらよくなるという点を挙げさせ、課 題意識をもたせる。 ○ 思いや意図を表現するために必要な技能を習得 することができるようにするために、「できる」比 較で全体を通して歌唱したり、部分的に取り上げた り、繰り返し歌唱したりして、自分たちの歌唱表現 の前後を比較させる。 ○ 自分たちの表現の良さを実感させたり、さらによ りよい表現を追求しようとしたりするために、「で きる」比較でモデル演奏と自分たちの表現を比較さ せる。 ○ 強弱・音色・速度の工夫ができているかを捉えさ せるために、「できる」比較で歌唱の様子を録画し たものを視聴させることで自分たちの歌唱を客観 的に捉えさせ、歌唱表現の前後を比較させる。 ◆ 楽曲の情景や心情の変化を表した思いや意図に ふさわしい表現をすることができたか。 <様相観察> ○ 思いや意図にふさわしい歌唱表現を構築するこ とができたかを確認させるために、構想した思いや 意図を振り返らせたり、最初の歌唱と最後の歌唱を 比較させながら視聴させたりする。 ○ 表現の工夫を今後に生かすことができるように するために、要素をキーワード化してまとめたり、 表現シートに表現の工夫の自分の考えを書かせた りする。 ◆ 構想した思いや意図から、表現の工夫をまとめ、 記述することができたか。 <表現シートの分析> 5 20 5 15

(技能面の指導に関するイラストの提示)

表現の比較 ・自分たちの歌唱表現の前後の比較 ・モデル演奏との比較 →思いや意図を表現するために必要な技能の習 得(音色・強弱・速度に関する技能) 【技能面の指導】 ・これまで学習した技能 ・発音・口形・表情に関する技能 (舌と唇の動かし方・ほほのあげ方・目の見開き方 など) 【予想される児童の反応】 ・高い声が出せるようになって、表現したい音色にな った。 ・しっかり息を吸って吐き出したら強い声が出せるよ うになった。 ・息をゆっくり長く吐き出すと、ゆっくり歌っても途 切れないようになった。 めあて 表現したい情景や心情の変化が伝わるよ うに歌おう。 ・高い声が出ない。 ・強弱が上手くつけられない。 ・ゆっくり歌うと息が続かない。 ・速く歌うと、言葉がはっきりしない。 ・高い声を出そうとすると、強い声が出せず、 弱くなってしまう。

(8)

参照

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