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小・国「宮沢賢治の世界を紹介しよう『やまなし』」

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Academic year: 2021

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第6学年国語科学習指導案「宮沢賢治の世界を紹介しよう」

1 指導観 ○ 本教材「やまなし」は、かにの兄弟がやまなしの落下からその芳醇さ、豊かさに触れ、生への希 望をもつ話である。本教材の特性は、次の3点である。 ・優れた表現技法である。擬音語、擬態語、造語、比喩表現、色彩表現などが多く使われており、 宮沢賢治独特の言葉の響きや美しさ及び不思議さ、魅力にあふれている。 ・額縁構造の構成である。私の一人称で書かれたはじめと終わり、三人称の客観的な視点で書かれ た2枚の幻灯が間にあり、その2枚「五月」と「十二月」が対比的に構成されており、それぞれ「死 に恐怖する世界」、「生への希望をもつ世界」のテーマで表現されている。 ・題名と「五月」と「十二月」の幻灯から、作者の思いに触れることができることである。かわせ みとやまなしという、かにの兄弟の心情に影響を与える周辺人物のうち、題名でやまなしを取り 上げていることにより、宮沢賢治が伝えたい世界が十二月に象徴される世界であることが分かる。 このことから、登場人物の相互関係を捉えることができ、そこから作者の思いを想像し、それが 生への希望、与える生が大切であることに気付かせることができる。小学校生活の集大成となっ ているこの時期に、作品のメッセージや作者の見方、考え方を読み深める学習は、今後の読書生活 につながる大変意義深いものであると考える。 ○ 本学級の児童は、教材文「カレーライス」を用いた学習で、登場人物の相互関係から中心人物の 心情とその変容を捉え、作品のメッセージについて話合い、中心人物の変容とその要因である物 語の出来事を関連づけて題名が象徴している意味について自分の考えをまとめることができた。 しかし、表現の意図を吟味して内容を捉え直したり、作者に着目して作品を読んだりすること はできていない。また、グループ交流では、自分の考えを伝えるだけで終わることが多く、友達の 考えの良い所をみつけ、自分の考えを広げたり深めたりするまでには至っていない。 これは、登場人物の相互関係や心情、場面についての描写、優れた叙述や作品のメッセージにつ いて観点を明確にした交流活動や資料「イーハトーヴの夢」や多くの作品に触れる機会を仕組み、 表現の意図を吟味できるようにしたり、作者の考え方や生き方に着目して作品を読んだりする必 要があり、作者の生き方や考え方に触れさせたり、読みの視点を明確にさせたりすることで、様々 な読みがあることに気付き、自分の考えを広げたり深めたりする必要があると考える。 ○ 本単元の指導にあたっては、「宮沢賢治の世界を紹介しよう」を設定し、その中で、作者の生き 方や考え方、登場人物の相互関係、優れた叙述、題名の妥当性に着目し、作品のメッセージについ て自分の考えをまとめることができるようにする。 まず、単元一次において、「宮沢賢治の世界を紹介しよう」の学習課題を設定できるように、リ ーフレットを用いて「グスコーブドリの伝記」を紹介したり、教室に「宮沢賢治コーナー」を設置 したりして、宮沢賢治の作品に触れることができる場を設定する。そして、学習の見通しをもつこ とができるように、図書館にて下級生に宮沢賢治の世界を紹介しようという活動を仕組み、リー フレットづくりの観点を探る学習課題を設定する。次に、単元二次では、中心人物の心情の変容、中 心人物と周辺人物の関係性を捉えることができるように、登場人物の相互関係や対比構造に着目した 話合い活動を展開する。本時の学習において、題名「やまなし」に込められたメッセージを深くとらえ させるために、題名について問いをもたせ、対比構造から作者の思いに迫る活動を設定する。単元三次 では、本単元で学んだ内容を生かしてリーフレットを作成させるために、宮沢賢治についての資料を 活用させたり、別の作品と出合わせたりして、宮沢賢治の作品の中で自分が魅力的だと感じる本を選 ばせ、リーフレットをつくらせ、友達や下級生に紹介する場を設定する。

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2 本単元で身に付けさせたい資質・能力 ア 知識及び技能 (ア)語や文章の構成や展開、語や文章の種類とその特徴について理解すること。 (イ)擬態語や擬音語、比喩表現などの表現の工夫に気付くこと。 イ 思考力、判断力、表現力等 (ア)登場人物の相互関係や心情の変化などについて、描写を基に捉えること。 (イ)登場人物や場面設定、叙述などをもとに、その世界や人物像を豊かに想像したり、表現の効果を 考えたりすること。 (ウ)作者の作品に込めたメッセージについて、自分の考えをまとめること。 3 指導計画 次 時 主な学習活動 主体的・対話的で深い学びの視点に立った手立て 一 1 ○宮沢賢治の本や教師自作の宮沢賢治リーフレ ットをもとに、本単元を設定する。 ○リーフレットづくりに向けて、作品のどんな ことを伝えたいか(観点)を話し合い、学習 計画を立てる。 宮沢賢治に興味をもち、リーフレット づくりをしていこうという見通しを持 たせる場の設定《主体的な学び①見通 しをもつ》 二 6 ○「イーハトーヴの夢」や宮沢賢治の本や資料 から、作者について話合う。 ○「やまなし」を読んで、物語の場面設定や登 場人物について話合う。 ○登場人物の相互関係について話合う。 ○作品独自の表現方法について考える。 ○五月と十二月を比べながら読み、象徴してい るものは何かを話合う。 ○題名「やまなし」に込められたメッセージに ついて考える。《本時》 互いの考えをもちより、協働して課題を 解決する場の設定 《対話的な学び②協働して課題解決す る》 学習した読みを生かして、なぜ、題名は、 「やまなし」なのか、その理由を考え、 作品の主題に迫る場の設定 《深い学び①思考して問い続ける》 三 3 ○宮沢賢治の作品の中で自分が魅力的だと感じ る本を選び、観点をもとにリーフレットをつ くり、友達や下級生に紹介する。 登場人物の相互関係、表現方法、作品の メッセージについて自分の言葉でまと める場の設定《深い学び⑥自分の考えを 形成する》 4 本時(7/10) (1)主眼 題名について、登場人物の相互関係、宮沢賢治の生き方や考え方と関連づけて話合う活動を通し て、題名「やまなし」に込めたメッセージについて考え、まとめることができる。 (2)本時の主たる見方・考え方 児童が、学習した読みを生かして、登場人物の相互関係、作者の生き方や考え方に着目して、題名 「やまなし」に込めたメッセージについて考え、まとめる。 宮沢賢治の世界を紹介しよう

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(3)展開

学習活動・内容

指導上の留意点(◇評価)

1 前時までの学習を振り返り、本時学習のめあ てを把握する。 ・かにの兄弟は、怖くてたまらない気持ちが幸せな気持 ちに変わっている。 ・「かわせみ」や「やまなし」が、かにの兄弟の気持ちを 変えるきっかけになっている。 2 これまでの読みを生かして、観点をもとに題 名について話合う。 (1)個人で観点をもとに考える。 (2)グループで話合う。 ・作者の生き方や考え方から~と思う。 ・○○さんの意見だとよく分かる。 (3)全体で話合い、深める問い「5月は必要か」 を行う。 3 全体で考えを整理する。 4 本時学習を振り返り、作品のメッセージにつ いてまとめる。 ○題名の妥当性に問いをもつことができるよ うにするために、中心人物(かにの子ども) と周辺人物(かわせみとやまなし)との関係 から揺さぶり、発問する。《主体的な学び③ 興味や関心を高める》 ○自分の考えをもつことができるように、これ までの読みを生かして、登場人物の相互関 係、作者の生き方や考え方などを手掛かりに して、書く場を設定する。《対話的な学び④ 先哲の考え方を手掛かりにする》 ○考えを広げることができるように、3~4人 のグループで、交流を可視化しながら観点を 意識して交流する場を設定する。《対話的な 学び②協働して課題解決する》 ○作品のメッセージに気付くことができるよ うに、五月と十二月の構造に着目させ、深め る問い「五月は必要か」を行い、作者が、対 比表現を使った意図について話合う場を設 定する。《深い学び①思考して問い続ける》 ○作者の生き方と考え方を手掛かりにすれば 題名の意図が見えてくることを価値づける。 ◇本時で話し合ったことをもとに、作品のメ ッセージについて考え、まとめている。 ○自分や友達の考えをもとに、作品のメッセー ジについて児童なりにまとめさせる。また、 学び方について振り返らせる。 めあて なぜ、題名を「やまなし」にしたのか考えよう。 〈登場人物の相互関係〉 ・かにの兄弟の楽しく 幸せな様子を伝えた かったから。 ・幸せにしたのは、やま なしだから。 〈作者の生き方や考え方〉 ・作者は、十二月の明るく 幸 せ な 様 子 を 伝 え た か った。 ・やまなしのような人にな りたい。 題名を「やまなし」としたのは、「やまな し」のように、周りに幸せを与える生き方を したいという思いがあったから。 まとめ:宮沢賢治さんが題名を「やまなし」にしたのは、読者に、「やまなしのように、周りに 幸せを与える生き方が大切である」と伝えたかったからである。 ふり返り:作品のメッセージは、作者の生き方や考え方と題名を結びつけて読むと分かった。 〈登場人物の相互関係〉 ・かわせみの存在があ るから、十二月の世界 よいものに感じる。 〈作者の生き方考え方〉 ・様々な困難があるが、 や ま な し の よ う に 周 り に 幸 せ を 与 え る 人 になりたい。

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参照

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