薬理学の回顧と展望
著者
橋本 虎六, 薮内 洋一, 橋本 敬太郎
発行年
1996-03
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= 雪 空まえがき
一九八九年五月一日∼一百に開催された大塚製薬株式会社第七回川内カンファレンスで、故、橋本虎 六先生に招待講演をして頂いて間もなく七年目になろうとしています。川内カンファレンスとは一九七一 年に大塚製薬株式会社に研究所が出来た五月一日を記念して、また現在の徳島研究所のある九階建ての 震︲国タワーという名称の研究棟ができた年に第一回目が開催されました︵一九八一一一年五月一日∼一一日︶・ 大塚製薬の研究者が年に一度全国から一同に集まり議論をする会でもあります。最初は四○○名位でスタ ートしましたが現在では一一一○○名を超えようとしています。なほ橋本虎六先生にはこの年の六月一一十九 日に行われた新しい研究棟震︲Nタワーの竣工式においで頂き、御挨拶を頂戴致しました。奥様とのスペイ ン旅行の日程を調整して頂き、無理を言っておいで願った事が思い出されます。 その後第七回目の時に、我々の研究所も十五年以上に亙って橋本虎六先生には御指導頂き、一応の成果 を上げる事が出来るようになってきましたので、是非川内カンファレンスに参加して頂き、研究者の活躍 振りを見て頂くと同時に研究者に対して﹁薬理学の回顧と展望﹂というタイトルで招待講演をして頂きま した。この時、もう一度スペインへ行きたいとの話があり、一九九○年のアムステルダムの国際薬理学会 の前後に一緒に行く計画をたて、東京に行く毎にスペインの話を聞かせてもらっていましたが、計画が果 たせなかったのが残念で、昨日のように思い出されます。 一九九四年の十二月一一十六日に山形大学の遠藤政夫教授、弘前大学の元村成教授、鳥取大学の佐藤慶祐した。 平成七年十二月
薮内洋
教授に研究所で話をして頂き、その折り川内カンファレンスでの橋本虎六先生の講演ビデオの話をしてい るうちに何かまとまった本に出来ればという話になりました。早速、山梨医科大学の橋本敬太郎教授の御 賛同を得、ビデオから文章に致しました。後は全て先生のひとかたならぬ御尽力により立派な本が完成致 しました。私としましては、ほとんど何もせずに前書きを書けと言われて困っていましたが、締め切りが せまって参りましたので恐縮しながらも本が出来るまでのプロセスの一部を前書きとして書かせて頂きま橋本虎六講演﹁薬理学の回顧と展望﹂
司会大塚製薬三輪英之部長
それではただいまより本日の招待講演を始めさせていただきます。 本日の招待講演は﹁薬理学の回顧と展望﹂と題しまして、東北大学教授を御退官後、現在食品薬品安全 センターの理事長を勤められておられます橋本虎六先生にお願いいたしております。 橋本先生には大塚製薬の研究所が一九七一年にこの徳島に出来た直後からいろいろご指導いただいてお ります。今日もお見え頂いており、現在顧問をお願いしております大阪大学の田村先生のところからカル ボスチールの骨格をいただいて参りまして、﹁世界のベーター屋になるんだ﹂ということで若い研究者のみ なさんが一生懸命はりきっていた頃、いろいろご指導を賜ったわけでございます。橋本先生にはその後何 度も徳島においで頂いておりますが、川内カンファレンスでのご講演というのは今回が初めてでございます。 すでにご存じの方も多いと思いますが、橋本先生のご経歴を簡単にご紹介させて頂きたいと思います。 先生は昭和六年に旧制一一高を御卒業になっておられます。従いまして、その頃から仙台との縁というのが あるわけですが、昭和十二年に東京大学医学部を御卒業されまして、卒業と同時に薬理学教室に入ってお られます。ただ途中臨床の経験を積むためということで、一一年間程内科学に出向いておられたとお聞きし ております。﹁実験的な水腎の研究﹂で学位をお受けになっておられるわけでございますが、昭和一一三年2 に東京大学医学部の講師に就任され、その頃から心筋代謝に関する先駆的な研究をいろいろ始められてお ります。昭和三十年にはアメリカに留学されまして、そのころ血液循環犬、いわゆる盲信①己○塁標本に 着手されまして、心筋代謝に対する生体活性物質の作用を分析中に、日①言○曽日旨のがβ受容体遮断作用 を持っているということを見いだしておられます。また、イヌの心筋代謝にはβ作用だけであるけれども、 冠血管にはα効果も関与しているというようなことも、いろいろと実証されているとお聞きしております。 昭和三十二年には東京大学の助教授に就任され、その後、昭和三十七年に東北大学の教授として赴かれて おります。すでにもうご存じだと思いますが、東北大学時代は血液潅流標本を開発しつつ、非常に広範な 心循環器系の生理・薬理学的な研究を展開されておりまして、この間にβ遮断薬、α桔抗薬あるいは 少6両阻害薬などの開発にも取り組み、国際的に先駆的な役割をお果たしになってるというふうに私ども は受け取っております。近年、ここ十数年ぐらいは厚生省の要請で食品薬品安全センターの方に移られま して、現在、理事長をやっておられるわけですけれども、化学物質の安全性の研究に没頭されまして、反 復投与の慢性薬理といいますか、反復投与による薬理的効果などの研究に専念されております。特に私ど もは医薬品の開発ということで、安全性ということを非常に重要視しておりますが、その薬理効果と安全 性ということを両方の面からずっとご研究になってきておられます。このようなことを通じ、特にその重 要性を痛感されております。そういうご経験の中から、本日、﹁薬理学の回顧と展望﹂ということで、特 別講演をお願いしたいと思います。それでは橋本先生よろしくお願いいたします。
︵橋本虎六︶ 3 ご紹介を受けました橋本虎六でございます。まず謝っておきたいのはですね、私はもう年が七十八です。 ですからこんなじじい︵爺︶の話を皆さんお聞きになってですね、役に立つかということに対してです。ま あこれは招待講演者の選択の過ちじゃないかと私は思うんですが、折角選択された以上は皆さまに一つの 何かプレゼントをしたいとこういう願いで、薮内君から話がありましたとき、﹁よし引き受けた﹂と言っ たんです。しかし、この日が近づくにしたがってだんノ、だんノ、ペシミスティックになってですね、﹁あ あやりたくないなぁ、したくないなぁ﹂と思ってましたら、昨晩夢を見ました。その夢をご紹介してみた いと思います。私が誰かと一緒に患者さんを治療しているんですね。私も一つのパートを受け持ってやっ てる。そうすると私のパートにしくじりがある、しくじりがあるんだけれども、みんなが一生懸命であっ て、みんなの方はうまく行ってる。それで﹁私がしくじりをした﹂ということを言おうか言うまいか、そ ういう悪戦苦闘のところで目が覚めました。﹁アー、私は今までの自分の姿を美しく話をしようと思って る﹂内心、﹁そういう自分が嫌だなぁ﹂と思う気持ちがですね、そういう夢になったんだろうと思うんで す。私は皆さんに、以前このホールが出来ました時にお話をうかがった大前さんの様な有益な面白いお話 はとても出来ません。また、徳島研究所で今日うかがって、社長及び所長それから皆さんのおやりになっ ている仕事をうけたまわって非常に感銘深く感じます。今日は、私が薬理学をやり、そうして未だにまだ やめられないというのは何故かということを、ひたすら正直に皆様に語りたい。これが一番皆さまに正直 であると思うんです。私は家が医者でも何でもありませんで、実は親父はビール会社で一生を暮らした男
4 です。大日本麦酒におりましてですね、私の兄弟はみんな専門が違い、誰も親父の後を継ぐ奴がいないの で﹁おまえはビールをやれ﹂とこういうことで、ビールはドイツ語だから理科ではドイツ語の理科乙へ行 けということになりました。で、高等学校を受けます時に仙台に行ったというのは、特に仙台を選んだ訳 じゃないんです。私の兄貴がですね、この龍伍という政治家に成っちゃった兄貴が長年病気、結核性の股 関節炎で足が短くなっちゃってですね、びっこを引きながらも回復して、悪戦苦闘の末、五年も遅れて一 高を受けるのが私と同時になっちゃったんですね。親父は私をつかまえて﹁おまえはぬくぬくと健康で育 ってきて試験受けるのに、兄貴は苦労して一高を受ける。おまえが一高受けるとはけしからん、どっかへ 行け﹂とこう言う。それで私﹁そいじゃ仕方がない、二高へ行こう﹂。一一高が仙台にあることも知りません でした。それで試験受け、その仙台に三年間いましたが﹁もう嫌だ、嫌だ。もうどうしても東京に帰りた い﹂と言いますと、親父は﹁医学部は四年だし、難しいそうだからきっと落っこちるだろう。浪人をすれ ば兄貴と差が出来る。よかろう、受けろ﹂とこう言うので、許してくれて東京に帰ってきたというわけで す。幸いというか、東京に来て不覚にも結核の初感染をやりまして、二年程休学して遅れたもんですから 長くなりました。私は兄貴がいるばかりにですね、始めから大器晩成っていうものを、もう宿命のように されちゃった様な感じはするんです。兄貴の病気も見、自分も病気になった。さらに二年間臨床をやった んですが、いつも私の気持ちの中に、死の床に臨んで助けを求めている患者の呼び声、﹁何かいい方法はな いんですか﹂という求めが喰いついている。いつも目の前にある。そして亡くなった方、私が看取った方 の声がいつも頭から離れません。で、その人のためになんか尽くすことが出来ればいいじゃないかと、こ
ういう気持ちが私の中にいつも生きているんです。まあ死者が、病人が呼ぶとこう言ってもいいかと思い ます。自分の学者としての、あるいは研究者としての興味、学者としての胃冨g①白①員そういう様なもの に喜びを感ずるというよりも先に病人が呼んでる、助けを望んでる、﹁何かやってくれ﹂とこういう望む声 がですね、その声が私をひつとらえて離さないということを、私はみなさんにお話ししたい。この一言一 言が、みなさんのお薬を創られる、開発される気持に共感を呼び、﹁一緒に手を組んでやっつけましょう﹂ そういう気持ちを皆様の中に起こすことが出来れば、もう私の今日の講演の目的は達します。いかにもつま らない、いかにもくだらないところから、私がそのやっていったということを一つお見せしたいですね。そ れでね、今我々がこういう医療の中で、﹁どういうところに自分がいるんだ﹂ということを、確実に掴んで いるのと掴まないのとでは大いに違います。そして回顧をしなくっちゃいけません。過去の歴史とか、先 人がやられたもの、それから自分のやったものを回顧して、そうしてそれに反省を加えてですね、それか ら将来に向かって、﹁どういう方向に行きたいか﹂ということを、また﹁自分はどこにいるんだ﹂というこ とをですね、これはいつでも、若い方でも、年取られた方でもなさる必要があります。そしてそれはです ね、現役を辞めた時にそういうことをしてはいけません。現役を辞めたらもう黙ってる方がいいんです。 やってる時に、自分がやってる時に振り返り、そして先を展望しなくっちゃいけません。ですから過去の 歴史を振り返り、回顧して﹁こうゆう風に行くんだよ﹂と説教するのは、これはもう下の下です。これは 一番私の好まないこと、そういう意味合いで今日はお話しておきたいと思います。 大きな流れから言いますとですね、薬理学っていうのは何かって言うと、だいたい明治の中期の頃にで
6 すね、今世紀のしょっぱなからその少し前ぐらいにの呂旦①。①言伝が出て、薬理学としてまとめたわけで すが、それまでは冨異①昌日巴冨だったんですね。﹁こういうものをやればこういうものに効きます﹂と
いう、臨床的な治療の経験、そういう2日日四昼がもうやたらにあったわけです。ですから
の呂目①号言侭が薬理学をやった時の最初の目的はですね、冨異①昌日①s8がどれだけ正しいか、そうし てそういうものを動物実験で確かめてみたいと、それをやろうということで、言国民g凶①とか、O旨且① 切輿目aとかそういう人と共通に、やっぱりそういう時代の空気、傾向があったと思います。そうして釈 然として薬理学なんていうのは一番最初からあっていいはずですが、そういう治療経験という経験的な知 識がうんと強くてですね、それがどうしてか?ということをやる気持ちにはならない。もう経験の方が先 に行ってる。それを実証していこうと、こういうのがの呂三①Q①言信のまとめであったわけですね。そこ にイギリスから冒筈皇が来ますし、アメリカから客の]が行きます。日本から森島先生、林先生が留学な さった。そしてその人たちはみんな帰りましてですね、6匡吾三は英語で、巨の言昌の話x吾○○丙を書く、 琴座は書きませんでしたが、それから森島先生も林先生も日本語で書かれたわけです。その当時の第一 版のそういう書物を見ますと、やっぱり冨胃①昌冒①&8の影響は非常に強くあるわけです。そうしてそ の古典的な薬理学っていうのは何かといいますと、それを動物実験でやってみると、ほとんど薬理作用が 分らないんですね。実証できない・分るのは毒性ばっかり分っちゃう。ロ侭言房がそうです、 ご言○m]言①言も作用機序がちっともわからない。それから量三島目①の抗不整脈作用、これもわからない。 もう絶望的な姿で、しかしそれを着実に動物実験でやると、それはむしろ毒性実験の方に繋がっていって7 しまったんですね。近年の薬理学の出発というものは、違った所から出てきてると思います。盟局国gご 旨]①が開発したんです。これは言①]]8日①の製薬会社の研究所から出てる。この己四]①が、雲①︸]8日①に入 ったいきさつなどは一一シ号①冥胃①○︷弓どの巨○空一一って良い本がありますが、それに彼はもう正直に書いてお ります。その頃のイギリスの生理学っていうのは、ものすごい立派な研究者がそろってるんですね。もう そういう人の中に、そのさ中にいて薫陶を受け、の寓言いや国昌爾とか、一日中、毎日実験室でやってて、 自分の能力をですね、もうこれは﹁青且①目nga①にいたんじゃ、とても自分は浮かばれない﹂と、こ ういう絶望を感じまして、それでですね、君①]]8日①の研究所から来ないかというので君①]]8日①に入った と、こういういきさつを克明に書いてあります。で、そういう事情をですね、私は日本薬理学雑誌に今印 刷中でございますんで、だいたい今日の話のですね、筋書きはそこで書いてあるんです︵日本薬理学雑誌 婁望、︲篭っ︾ご霊︶。別刷りが出来ましたらご希望の方にはさしあげます。しかし、日薬理誌に書いたんで すから、あまりにどぎつく書くことをやめました。なるべくさらさらと書いてあります。事も無げに書い てありますが、その裏には、そういう事情があるんですね。私は卒業しまして、生理学をやりたいと思っ たんです。生理学でも、神経とか何とかっていうのは私の教育を受けた時代は、治療なんてのは、外科が やることでですね、内科は診断だけです。薬が無いんですよ。薬が無い。精神科に至っちゃあもう、症箪 起こして、意識不明にさせて、どやしつけて、ぶん殴って、滝の水に当てるのと同じですよ。それ式に近 いような事しか出来ない。治療がないんです。神経系なんていうのはことさらそうだ。手術や治療の方法 はない。それでも我々は医者になったんだから、私は医者の家でも何でもないのに、医学を志したんだか
ら、なんかやはり治療が出来るような部門の生理学がやりたい。まあ循環器とか、いわゆる植物系生理の 内臓とか、そうゆう方面のことを。ところが東大は橋田先生の一門で神経生理だけなんですね。それでい くとこがない、それで思い余って田村先生のところに行ったんです。田村先生は林先生のの号三①号す①侭 流の薬理をやりまして、O屋筈昌のところに行きました。それでgの言胃のところで、糸球体の漁過、尿細 管での再吸収をやって、そのころは、匡筈どの仮説ですよ、これはもう疑う人は誰もいない言①○星を提唱 したところなんですね。それでそれに非常に興奮されて帰って来られて、腎臓の研究をされておったんで すね。それから東龍太郎先生はシ・ぐ・霞︸一︾の胃困①国ご言]①のところにいって帰って来られた。いずれもです ね、生理学の影響を強く持って帰ってこられたので、私はその田村先生のところに行きまして﹁薬理の教 室で生理学の勉強をさせていただけませんか﹂とこう言ったんですよ。そしたら﹁まあいいだろう、橋田 君によく言っとくから思い切ってやりなさい﹂とこういうことで薬理の教室にはいった。で薬理の教室に 入りますと、一年間薬理をやって、その後薬理をやる奴は一一年間は臨床に行って勉強してこい、実際の経 験をしてこいということで私は不満でしたけれども、無理して生理をやらせてもらうんだから文句もいえ ないと思って臨床にいったんですね。それに臨床を見るのも悪くないだろうと思っていた。これはあの戦 争の前のお話でございますが、田村先生というのはぎ◎量信ご宮菩のの厨が非常に明快で、そのパーツとし た天才的なひらめきでおやりになっていかれる方で、6巨呂どの説を聞きましてですね、糸球体の演過膜 がただその物理的な漁過膜じゃない。﹁あそこにはその生理的な要因、急邑註go局があるんだ﹂と、こう いう考えをお持ちになりまして、それを実証しようと思ってなすったわけですね。そういうあまり強い
言罵言のがあるもんだから、教室に来て勉強して学位をとりに来た人はみんなそれにあわせてつきあっち ゃったんですね。それほど腎臓の生理というものは﹁作ろうと思う言gのざ目があればこういう風になっ ちゃう﹂っていう返答をくれるような臓器でございまして、腎臓の研究っていうのは、やるときにですね、 一つの考えを持って始めますとスッテンコロリンやられる臓器の一つであることだけは、これは皆さん良 くお考えになっていた方がいいです。非常に複雑な機構を持っております。それでですね、私はその田村 先生のそういう行き方があったところに、帰ってきたんですよ。帰ってきましたらですね、その間に 函○日①門の目菩の本二もどの巨○空○陣営①震含聖二に接したら、そのところに。]①胃目8の方法が紹介されており ました。皆さん、g①四国胃①こんなもんあったり前の話でも、そのころは国①急冷g昌邑①一つの昼困だった んですね。それでこの本を耽読しましてですね、﹁アーこれはもうすばらしい﹂と思って、そうして臨床 から帰ってきましたら、水銀による多尿の研究、ひどうなりますと多尿が起こるんです。その多尿のメカ ニスムスをやったらどうかと、これは利尿効果を見るのに役に立つからそれをやらされた、というか喜ん でやったわけです。それをやるときに私は、今度はそのo−①胃目8を使ってやろうと思ってそれを踏襲し てやったところが、田村先生の言われるようなa邑註go門なんか認められることってないんですね。全部 口①彊牙①に出てしまう。それで田村先生に﹁どうも先生の意見に合いません﹂と言うと、﹁それじゃあブ ドウ糖の負荷をやってみろ﹂と、ブドウ糖を負荷すれば、やっぱりそういう選択性が出るんだろう、とこ ういうことでですね、乱邑昏go烏があるに違いないと。それでやるとますますもって嘘なんですね。そう すると教室で今までズーッとやってきた糖尿の糖の出てくるメカニスムスに対して真っ向から反対するよ
10 うな形になってしまいました。そこで私のその論文は、﹁その多尿の方はそれはまあ論文にしてもいいだ ろう。しかし糖の方は今までの教室にあまりにその影響がでかいから少し発表を控えてくれ﹂と、それで 没になっちゃったんですね。私は正直に一生懸命やってるのに没になるというのは非常に苦々しい思い出 ですが、まあその頃の東大っていうのは林先生が帰って頑張っていて、田村先生と東先生と、こういう偉 い方が頑張っちゃってるからですね、とても反抗してどうのこうのというわけにはいきませんので、﹁ワ ーやめた。腎臓の研究やめた﹂とそれで腎臓の研究を当時止めちゃったんです。そうして戦争になり、ガ タガタして教室に帰ってきましたが、空白があったので、﹁今度やるんだったら人のやらねえことやろう﹂ と思って心筋の代謝というものをやろうと思ったんです。心筋の代謝というのは、これはもう四十年前で すね。私は少なくとも五十年、いや六十年近い研究歴になりますんで、古い古いお話で、この徳島研究所 が出来て一一十年とすると、六十年とは随分古いですな。とにかく何にも出来ない。それで全部自分で切り 開いていかなくちゃいけない時期でありました。それで心筋代謝をやろうと思ってもですね、この先達に なる研究っていうのはカエルに関してはP.].Q胃丙の一一月言目①冒す○房目○津言言、一の彦①昌一一というのがあ りまして、それからもう一つは聾胃言いのところの富農屋○宮さんという方が、の冨呈長と一緒にやられた 基本的な心肺標本を使っての温血動物での研究があるわけですね。それだけがありまして、あと日本でだ れもやってる方もない。もちろん房呂①の胃①で呼吸を計ったり何かする方はいろいろあるわけですよ。で も私の知りたいのは丸ごとの言○民言、言三で、仕事をする、目①冨言房冒が高まると88目ご酉○言がこう 変わるとかいう違った。言gの]○国のものがどう繋がってるかと、そういう繋がり方が見たいのと、そうい
サラッとお見せしましょう。 1 1 うベルトですね、ベルトが外せるような薬があるのかどうかということが知りたかったわけです。そうい うことをやろうとするとただ雪胃言侭で振ってるんじゃ話になりません。どうしても動いてるものでつか まえてやりたいと。それでですね、その当時終戦後ですからもうひどいものですよ。食うのにも困るぐら いの時ですから、ましてやその機械なんかありやしない。そのそういう中でですね神田の闇市にいきます と、陸軍の払い下げだとか、軍の払い下げだの、商店のカウンターの計算器のばらしたのなどが売ってま した。真空管も買ってきたりなんかしましてですね、そしてまず出来そうなのはそのカエルの代謝だと。 カエルの代謝っていうのは、これはですね、冠循環がございません。ですから心筋の仕事とそれから酸素 の日①画き房日と、それだけです。○○局○旨ご言冨なんてないですから号①gに繋がっているわけですね。 ﹁nOg目ご酉○言なんて無いんだから、色○言という呂冒の量目がないんだからこれはもう簡単だ、ひとつそ いつをやってみよう﹂とこういう形でやったんですが、シ、].Q国昌と同じことをやってんじゃあ意味がな いと。彼はリンゲルでやってるんです。それで私は言冨回国を、その頃日本に営呂皇国なんかございませ んので、戦前に私の兄貴がアメリカに留学するときに言冨言買ってきてもらったんです。その宮君言 を使いましてですね、言富国国でカエルの心臓を追いかけてきたんです。じゃあ、その私のだらしない研 究、すなわち宮買︶○号里のなしにですね、自分のめがけてるところをの①富むして、その中から教わる以外に ないんですから、教わってその先に進むという地べたをはいずるようにやってきた私の研究の経過をサラ
てください。 1 2 スーフイ︲ド︲1 これはカエルの心臓で右下に示すのが、八木式に潅流された宮①三で、食用ガエルを使っています。食 用ガエルの心臓を分離する前に宮口昌冒をやりましてその血をとります。そしてこの回路に画gの 言冨言血を循環させて、そして心臓を含む回路ごと閉鎖系の雪胃言侭の様な白目○日①話烏の中に吊るして ですね、滴数でga胃○具己員を電気的におさえる。炭酸ガスを計る。酸素は日go目里①馬で計るというよ うな方法をとり、記録が図の左下の方にございます。一番上の2.①は8a旨no屋g言心拍出量ですね。 それから一一番目が○x語呂8国の目乞gご酸素消費量ですね。横軸では○厘s具を増やすために回路内の血液 のぐ○旨白①を増やしています。しかし、こういう風にやりますと酸素消費が途中で8口蓋員になる。ほと んどの三豊三になってしまいます。これはですね、心臓が○屋呂昌を増すというときの酸素消費の仕方で す。これに対して、血圧を上げまして、圧負荷をかけて仕事を余計させますと、酸素消費が差ウ言①する というのがなくなってしまって、一直線に増えていきますね。﹁このことは温血動物も冷血動物も同じだ﹂ ということを私はこれで見たわけなんですね。ところが、次のスライドいってみましょう、どんどんいつ
Reprintedfrom THEJAPANESEJOURNALOFPHYSIOLOGY Vol、1,No.4,March,1951 STUDIESONTHEMETABOLISMOFTHE HEARTOFRAZVACATESBmjVA KOROKUHASHIMOTO1ANDHIKARUNUKADA2 D”α減か把祁”lqhα”αCOノ。&、ノ,死c釘ノか"ハ鯉脆j》ze,Ubzjt'9庵jXy”T0秒o α”abノロg北αノDjtノjs"〃〃“”cノセe”たα/恥s蹴鰹fe”雛α”αCOノロgjbaIR℃s”たルFb””伽〃 ク Fig.1.Arrangementusedtomeasure gaseousmetabolism,cardiacoutpuband E.C、G、 Fig.4(〃r). amountofblood consumptionand heartat20oC. TheinfIuenceofthe perfusedonoxygen cardiacoutputofa Fig.2 BLOCかTbL例月屡 垂19・色 ゾ スライド1(HashimotoK,NukadaH,Jpn.J,Physio1.1:332-338,1951) −13−
14 スライドト2 実験をやってみますと、この表中に入っている○〆謁の己8口の目]呂目のコントロール値が夏と冬とでは うんと違います。温度は同じ別℃で、他も全部同じ8己匿目なんですが、こんなに違います。そのとき の血液成分を並べてありますが、つまり乳酸も哩匡8の①もカエルのことですから、両方とも多いですよ。 糖は少ないですよ。糖は少ないですが乳酸は多いです。こういうような環境なんですね。それで酸素の消 費量と”一宮8の①と乳酸がどれだけあるかっていうと、もう冬の値とこんなに違うんですよね。こうなって きますとね、これはやっぱり研究はしにくいです。はい、次いってみましょう。
29.4 40.5 17.6 18.0 KOROKUHASHIMOTO1ANDHIKARUNUKADA2 D”α減沈e"2"Pノhα〃αCOノ咽ノ,Ftzc脚"y”』ME錘伽e,[〃z"g汚坤”T0曲yo α“B;OI0gたαノD"おわ〃"Iaf”c力g”たαノ恥SZ"”g"P〃α""αCOねgたαノ陸sea元ノセFb””蜘館 Tablel 11 366 0.825 1.216 0.995 0.654 Oxygen consump. (cc/g/h、) Number of animals Cardiac output・ cc/30min.) BIood
淵d謡idl島澗
15− スライド2(HashimotoK,NukadaH,Jpn.』・Physio1.1:332-338,1951,HashimotoK,Morita Y,MatsuyamaS,Jpn.』、Physio1.8:148-154,1958) 0 2 0 4 0 6 0 8 0 1 0 . Q5 ● FIG、5. Spring Summer Autumn Winter Animals,keptin20oC・ waterbath,fOroneor twodays,inwinter Lactateuptake×100 Gulcoseandlactateup面宿(%) 2687 羽銘副溺 5831 1 4200 %躯羽配 STUDIESONTHEMETABOLISMOFTHE HEARTOFRAZVZ4CATESBI24WA JIII411I4111制IⅡIイーII1o 1.038 52.0 33.0 5 . ● 全、動、。。cc室q芦屋ごい仁。○こむ口語滝。1 6 スーフイハト︵。 もっと冷血動物でひどいのはですね、この日①画す○胃言三三○︻代謝阻害薬を使った実験で分かります。 右の図ではモノフッ化酢酸司青で代謝を、弓6シミg①を止めてやろうとしたわけです。止めますと温血動 物の場合はジワノく、ジワノく、酸素消費量が下がっていくんですが、カエルの場合はですね、入れたとたん に酸素を吸わなくなっちゃうんです。つまりこの胆辱8−国の解糖素である無酸素呼吸と、酸素呼吸という ものが並列にいってまして、どっちかが悪いと、片つぼに変えちゃうわけですね。もし酸素の方を止めま すと、スパッと無酸素呼吸の方で全部いっちゃう。左の図はz島フシ化ナトリウムですが、そのときは もう酸素に切り替えちゃって、今度、有酸素代謝が増えて、じわノく、と増えてまいります。z葛には特別 な作用がありまして、こう心臓が小さく収縮して参りますんで仕事も減りますが、要するに切り替えちゃ うわけです。両方の代謝系を持ってて、自分の好きなように切り替えちゃう能力があります。こういう能 力は、温血動物には無いわけですね。そうなってきますと、いくら冷血動物で仕事をやっても﹁これはあ かん﹂と思いました。どちらにしろ、人間の助けにならない。こうなると、もう﹁どうしてもイヌの心肺 標本を習いに行きたい﹂と、それで岸皇輿先生のところに行きました。はい、次いきましょう。
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(o 脚山へ元①︵工“のヨヨ○一○大雪﹂ロコ・﹂.でゴ﹃の−0−.二繭一m︲”、一一一の①一︶ くミニニ>8= 0 F1G.2.EfT℃ctofsod・fluoride(a)0.005M,(b〉0. Theheartrate,20/min;thetcmpcraturc,20°C・Theo drugadministration;1.604in(a),0.”Zin(b)and1.560 cardiacout;2674in(a),1360in(B)andl910ml/g/hi rcprcscnttheoxygcnuptake;iiIledcircles,thecardiac 0 . 口 I 1 , 1 u Q l 白 ロ ! 90 20m1, 30 60 0 60 90 20min 30 0雪
雪
J○○0OC006 90 トヱ四○厘山旦 Omi、 ー へ』 1 , , 0 ロ 。 I D ロ ー l n n ‐ I 可4FL I、 (c)0.02M. takebcfbre n(c).The lCarCirCICs 30 60 90 20m1, 60 l20m O1Mand xygenup ml/g/hi n(c).C Output. UO、、9006 0.02M.NGF尺二:ゥ
﹄左四⑳産山Q 副0 3 0 0 3 . 6 0 9 0 I 2 O m j n ・ FIG、3.EfYbctofO・O1Msod・Huoroacetate・Theheartrate,20/min・in (a),30/mini、(b)and40/mini、(c).Thetemperature,20°Cin(a)and 25oCin(b)and(c).Theoxygenuptakcbefbredrugadministration,1.560 m(a),2.042in(b)and2.702mI/g/hin(c).TheCardiacoutput,1910in (a),2320in(b)and2302ml/g/hin(c).CIearcirclesrcprcsenttheoxygen uptake,filIedcircIes,thecardiacoutput。スーフイ人卜4 1 8 これはですね、の冨呈長の本に書いてある心肺標本です。これはもう簡単に書いてありましてですね、 心肺標本をどう作っていいかわかんないですよ、実際には。そして]◎貝ご巴にもみんなそれぞれの宮一一Q がございまして、﹁言①夢a○一○空なんて簡単にして事実だけを大事にしろ﹂というわけです。ですからこ の心肺標本、このの菌星信の心肺標本をの寓言砲の教室に行って習えばすぐ分ることですけれども、そうで なきゃこれを見てですね、どうしていいか分んないですよ。それでもう私は往生して﹁どうしてもこの作 り方を教わりたい﹂と思いました。その頃に心肺標本を国璽3aの岸暑の発生がやっておられたわけなん です。はい、次いってください。
Venous SfOrIing re5i$fQnce Ar↑erioI copQcifQnce pressu『e Fig.8−10.HeQr↑-lungprepqro↑i◎n.(Redrqwnfr◎mPo廿erson,S、W、,qndS↑qrIing,E、H、: J,PhySioI.[London】48:357,1914.) ス ラ イ ド 4 19−
これは、さっきカエルの心臓で目g言を増やしてやるときの酸素消費の具合というものをお見せしま したが、それとよく似た具合なんですね。これは一一例でやってますけれども、左の図の様に目g具がう んと増えていくような仕事量の時には、酸素消費はこんな様なジワジワとした増加なんです。ところが抵 抗値でですね心臓に負荷をかけてやりますと、右の図の様に酸素消費の増加は仕事量の変化と宮邑匡で すよ。グーとあげればグーとあがる。つまり心臓に仕事をさせます時に、gg言を増やす際にはそう大 して酸素の消費量は多くはならないけれども抵抗値の宮①のの貝①を増加させていきますと、それはものす ごい負荷になるということが分かります。ここに冨胃のg宮さんって名前書いてあるでしよ。閃く目の四目 三号目冨これは閃く三のがの寓言、の弟子で、この三号巨○言さんっていう方はどういう方だかどうもよく分 からない。木村栄一君に聞いたら﹁分かった﹂て、こう言いましたけど、教えてやるってことを聞いてる うちに彼死んじゃったもんだから、また闇の中に入っちゃったです。冨胃の屋○言さんをご存知だったら教 えて頂きたいし、さき雪弓したい。この方、これだけやっていながら日本に全然その影響を与えた様子 がない。これはですね、いけないのはね、何故これだけやったものを、伝えなかったかということです。 それを冒言28のあるように伝えていかないと財産になりませんよね。ですから科学者の責任は、持っ たものはもうドンノ、ドンノ、与えて、与えていくというのは、これ責任ですね。はい。 20 スーフイ尚卜5
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10 FIG,17.−Showingeffectonoxygenusage(continuouscurves), andonmechanicalefYiciency(dottedcurves),ofchanging theworkdonebyalterationofoutputoftheheart(left‐ handcurves),andofarterialpressure(right,handcurves). Thenumbelsonthecurvesre舵rtotheexperimentsint
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6080100120140‘I60I800−20 4 0 6 0 k9−mworkdonephr. スライド5(EvansCL,MatsuokaY,J,Physio1.49:378-405,1914-5) −21−これは。直国房ですが、最初お話しました&ぬ言房というものは臨床の方では、もう本当に立派な仕事 があるわけなんです。しかし強心作用を実際に動物実験で証明してみようと思うと全部失敗して、 の。言豆の言侭も失敗して、これを寄皇の発生が初めて成功されたのが心肺標本でですね、冨量言邑のを やりまして、弱らした心臓に対して&ぬ言房をやると効くということの実証なんですよね。ですから 寄星の烏先生の仕事というものは心不全の状態に烏亘一のが効きますょというのg昌亘①言伝の本来の希望 がですね、健康動物ではどうしても出なかったが、それをある8己登目に持っていって示すことができ た。これは、つまり、その血液循環量を増やすぐ①邑呂の烏①言冒の量を増やして心臓を拡げてやりますと gg員が増えてきます。雷つから]つきないし]9つ三へ昌冒になっていますが、相対的に静脈圧角ぐ己ら が上らないですね。こんな風に上がりません。そんな風に対応していくことが出来る、これが正常な心筋 gg員力埠えてきま、す︲陣 が上らないですね。こんな︻ です。はい次いきましょう。 22 スーフイドト6
昼 ■ 凸 あ _ 写 冒 一 一 e 4 ■。 L 唾 b ・ Abb,2.Hund,9,2kgGGwicht.(OhloralosGO,O76gprokg.)Herz-エ,ungenpraparat、13.I.1931. ZumUBh6he75mm,ArteriellerWiderstand85mmZIy・fLD7・=A工tcrIenerDruckinmm動. mrD7・=DrUckimrechtenVorhofinmmWaSSer.+60=Erh6hungdcsZunuBniveauSum50mm、 ZahlenzwischendenDmckkurven=Ⅲmutenvolumeninccm・Zeit=1mnute・a1ja21a3=Zuwaths anZunuBEefiille. スライド6(KrayerO,Archexp、Path、Pharmakol、162:1←28,1931) −23−
これは弱らした心臓であります。そうしますと、静脈圧が初めのうちは対応して上昇しませんが、ある ところから対応ができなくなりましてグーつと上がってしまうんですね。つまり、目冒三も始まりのと ころは9門目巴の時の司宕目]へ冒言そして同じ様に変化させるとご三位まで上がるけれども、後は届きで、 さきほど届き目貝昌旨位まで上がったのに比べ対応が出来なくなってしまいます。はい、次いきましょう。 恥 24 スーフイド︲7
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& 35。 870 L8 I 50...-150 スライド7(KrayerO,Arch,expPathPharmako1.162:1-28,1931) Pぷ j、■ ロヰ■ Abb,3.rortsetzungvonAbb、2.BcidenZeichen”】、vurdejewei190.5ccmSomnifenzur Durchstr61nungsnii8sigkeitzugeSetzt. −25−スーフイ芯卜9 アメリカでは、CO目①]︸大学の6畳①]]先生の所に行ってから、屍国﹃①烏さんの居られた西日ぐ四aに行って心 肺標本を見せてもらいました。そうしてもう、ありとあらゆる物をゲージで計る、なんでも測る。もう全 部丸写しです。朝から晩まで。これ、私のやり方です。食らいついたらはなさない、何でも。この彼女は ﹁今度来た奴はとんでもれえ野郎だ﹂と、こういうことを国閏菌a大学の薬理学教室で言ってたんでしょう。 は い ○ 26 スーフイ脚卜8 こういう標本でですね、昌唱冨房をやりますと、対応の出来る心臓に返すことができるはずですね。 それをみて、私は国閏菌己に習いに行きたくてしょうがなくなりました。この時四十を過ぎておりました。 四十才、皆さんが外国に行かれるような年ではありません。私四十四位でしたよ。そうなると大学も行か ないでですね、日米会話学園に朝から晩まで、それこそもう私、決めたらもう大学なんて行かないです。 誰が何と言っても朝から晩まで、十時頃までその会話学園に通いまして、そして富民呈さんという方に、 閃○烏①重言財団を通して行かしてくれって頼みましたら、﹁おまえは英語が全然しゃべれね−からダメだ﹂ とこう言われました。それで、一一一ヶ月通ってから今度行きましたら、﹁あら、こんなに言冒○ぐ①したか﹂と 言って、それで紹介状を書いてもらって、、言三三巴冨一国○四aの奨学金をもらったわけです。そのとき にですね。はい。
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11 1 、一 、ユ 難I ス ラ イ ド 9 【 Z 一一 ■ ︾一﹃ ■ 【 ロ ’ = ■ 巳 ス ラ イ ド 8これは、岸亀角先生のところに行ってる時の写真で、これは助手の人なんです。窓から中庭の向こうの 方が見えますね。はい。次。 スライド柏 これは界 28 スライハトh これは寄暑角先生が学生に教えてるんです。次。
ス ラ イ ド 1 0 −29− 1 8 ' , 、 =写亭苓’ 伊浬 1 毛 涙=・摩 I
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スライド・'3
これが、私が日本に帰って来まして、私の実験室でコピーを作った姿であります。これは、モノフッ化 酢酸の実験をしているときのものですが、モノフッ化酢酸で心不全を起こしたときは、島唱冨房がどうし ても効かないということで、これは、私がまだ良く理解できない現象の一つです。重井さんの仕事です。 はい、次いきましょう。 32 スライドⅢ これが、一
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スライド帽 34 これがgm言房の効果でありまして、己①具○冨量三︵弔団︶で心臓をへぱらしておきます。シ号①g言①︵両己︶︾ 一の○胃①冒言①Qg己などのo異①go旨冒言①これらはよく効きますね。右心一房圧角後面︶が元のレベルに帰りま すが、こうやって、非常に心不全になっても呂唱冨房︵○巨号︶をやりますと、ジワジワジワジワ下がってい って元のレベルに帰ると、こういうことで呂唱冨房が効くということが示されます。はい、次いきましょ 一つ。
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ところがですね、モノフッ化酢酸宙乞をやりますと、四目琶茸画三四不整脈が非常に起こりやすくなりま して、その四目毒茸彦冒旨がうんと起こってしまって記録が見えなくなってしまう時はダメですが、これは 割合と画風彦冒面目四が少なかった場合でございます。こういう状況でもo異①go一四日旨①で起こす強心作用は きれいに出ますが、&ぬ言房︵○屋号︶はいくらやっても元のレベルに返さない。はい、次いきましょう。 36 スライド相
50 の 84 139 Time HR SOP E p I s p r l s p r E p O u a b 5 r 0 . 7 7 0 . 7 7 5 7 l O O r 2 : 3 5 : 5 3 3 : 7 : 1 5 : 2 4 : 3 1 : 4 0 4 : l l l l l l O 7 8 8 9 7 8 4 9 5 8 0 8 0 5 6 0 5 1 5 2 6 2 1 5 1 6 0 2 4 5 Record3howinganFA戸inducedねilureinwhichthcspontancousarrhythmiadisappearcdcarlyintheexperImcnt. FA 3×lO−4M l:50 107 590 F1G.4. 総降鰐、 J妬.ダニ比 ×Jヘア.一①︵のゴー垣の一﹃︾工四のゴーヨOさ大︾﹂で.。﹂.でゴ四﹃ヨ、8一・①ユ○の’一mm三①①○︶ l︾﹃I
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l l L Iそれでですね、私はこういうことをやってるうちに、﹁やはり、もう心筋代謝といってもその心不全と かの方ではもうとてもダメだ﹂と、﹁とてもうだつが上がらない﹂と思いまして、私は先を考えまして﹁ 88愚ご胃8−農目、冠循環をやりたい﹂、﹁冠循環と代謝との関係をみよう﹂と思いました。こういう供 血犬を使ってですね、心臓を潅流するという方法を心肺標本作製の途中から切り替えていくやり方です。 ですから、あんなに苦労してアメリカに行って、習ってきた心筋標本をそのまま使うことを止めまして、 こういうFgm①己○鳳騒蔵本での88旨ごきぎの研究の方に転換をしてしまったんです。そのときには酉○言 昌里閏、今、電磁流量計で皆さんきちんとやっておられますが、その時には何にもありませんので、こう いう風に丸めてですね蛇管を作り、この上流から空気をプッと入れます。入れてこの目盛のところからサ ーッと流して、かかる時間を巽呂言呉呂で測るわけです。そういうやり方で流量をはかる。これがなかな か正確です。慣れてきますと非常に正確なものがあります。こういうものでやりますと、はい。 40 スライド帽
F”腕jAeD”α"畑”Jo/Pル”郷αCO!ogy,凡“"yq/雌。此勉e,L'""e”"yQ/7℃片y0, α"d血j”cAe抑jcaノI"s"""eq/イカeP〃α『"‘α”ノogicajR"“庇ルFb測就。α"o"'7bAyo・ StudiesonthecoronaryHowandtheoxygenconsumptiOnoftheisolateddogheart inventricularfibrillationandtheemfe⑮tsofepinephrine,levarterenol, isoproterenol,acetylcholine,5−hydroxytryptamine,ATP,theophyllin-ethylendiamine,nitrogIycerinandpapaverineonit BY KoRoKuHAsHInmTo, (ReceivedforPublication.July1.1557)
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〃 〆 Fig.1Diagramofthemod頑edLangendorffdogpreparrtion.A・isolatedheartoB・donordogoa・arterial cannula.b・bloodreservoironthearterialside.c・Dale-Schustertypeperfusionpump,d、outletfor samplingthearterialbIoodoe,air・cushionof,three・waycOckforsamplingthecOronaryvenousblood, g・bubbIeHOwmeter.h・drainfroml・ventricularCavityoi・pneumaticresistance.』・sideway.k, bloodreservoironthevenousside,1.air、tank,m・venousCannula. スライド18(HashimotoK,JpnCirc.』、21:290-297,1957) −41−それじゃあ何をやろうか、どういう条件でやろうか、と註go烏を動かしますと、心臓では日①。言己邑な いろんなことが関係してて88愚ごきぎと代謝との関係をみることができないので、思い切って心室細 動琴呈豊○口にして、心臓はもう仕事が出来ない様にしてしまって、それで関係を見ようと思い立ちまし た。園言一]豊目にしますと、上の図の点線の様にジワノ、ジワノ、88息ご苦言が増してくる。棒グラ フの酸素消費も増してきまして、約1時間経ちますとの冨三旨①してきます。心室細動にしますと、下の心 電図の様に、頻度の高い心室細動がずっと続きまして、これはもう何時間でも続きます。そして、その心 臓に8目詰︻のぎ烏をやりますと、また元に返すことが出来ます。ですから生理的なこういう状況に持っ てきて非常にの雷富言①させます。この様に、一時間、一一時間、一一一時間、四時間と89息ご言雪は非常に の雷塞旨①します。この状況で薬剤をぶちあてたら、何かその分かるであろう。Oog愚ご言言に対する薬 理作用が分かるであろう。こういうことで、それじゃあここで何をやろうかと。はい、次。 42 スライド相
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調 戦 8 籍 篇 E5 名 $サ十十◆サ I鶴繍いろんなものをやりましたのをここでお見せします。なぜこのときに畠の○宮①のの旨で膏①のの頁で言言ご︶で すね、冨の◎胃①のの言を選択したかということですが、胃①ご]go言①とか、こういう88旨こぎ言を増すも のをまずいろんなものをやってっています。雷の冨巨口①なんかをやりますと、何にもやらない前に対し、 血流増加という︻①四s○国が出る。国憲のの言で収縮させているところにやりますと、この様に同じような作 用が出て、つまり、たいした目冨m○日の言な作用はないと、こういうのをいろいろ確かめておきます。と ころが胃①q﹄go言①をやりますと、こんなに大きなきぎの増加がですね、きれいさっぱり抑えられてし まって出てきません。それで私は。異①g○一四日旨①の四号①目︸言①︾ロ○国胃①目]言①︵]①ぐ胃毎門①国○一︶・ ]の○言①旨言①︵尉○冒○計臼①g一︶とそれから胃①q−go言①と己言①のの言さらにその時にョ①苦○曽冒言①を一つ使っ たんです。富①go菌冒冒①はQ︲品目宮ということがあったものですからそれを使ってみたんです。はい、 次 ○ 44 スライド卯
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津。[山 院胸ロロ◎山。。 1挺一 。 ノ 2 3 4 5 6 7 8 3 ノ o 〃 j 2 I 3 持 病 山 8 . Fig.5(d) スライド20(HashimotoK,ShigeiT,lmaiS,SaitoY,YagoN,UeiI,ClarkRE,Am.』・Physio1. 198:965-970,1960) −45− 津 @ 国、
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これがですね二○垣mg8pの屋冒go冒己8時。gごく四の呈胃さ国①旨昏①言言①。琴三豊信号m言三二の論 文で、この仕事をやりまして、この時、一九六○年にようやっと印刷になったんですが、前の仕事が一 九五七年です。カエルの仕事をやってたのが一九五一年の初めの論文ですから、一九四五年の終戦後ずっ とカエルをやってきた。そしてずいぶん暇が掛かりながら、カエルの心臓に教わりながらたどりついて、 ここでようやっと出来たわけですが、その当時日本の研究室から外国の英文雑誌に投稿するなんてのはも う国門①で誰もいない。やる奴いなかったですね。それでまあその当時固の冨己両.Q胃丙、彼は今田①言①のg で、あの国①g①のgの大塚の研究所に行きました時に大塚製薬に御紹介をした男です。ロ四烏は今その 言員呂侭①昼の言且をしてますが、当時Q胃云は6○日①︸]大学の学生でして、私共の家に一夏やってきて 一緒に実験し、また彼に英語に直してもらってようやっと出たんですね。これは私の一生の中でやっぱり 外国の雑誌に出した方がいいと思い、やったことです。6胃昌呂目という雑誌に丙亀烏①貯門go①っていう のがありまして、大事な古典的な論文として引用しなさいと専門家がリストアップしておりますが、 88旨ご言①皇のまあ冒頭に近いところにこの論文が引かれているんですから、烏の胃な論文になってい るわけですけど、まあこういうのをやっていますと、その時代に、もうこれをやったんだということです ね。いつまでも顔が広いんですね。はい、次いきましょう。 46 スライド別
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KOROKUHASHIMOTO,TATAUROSHIGEI,SHOICHI IMAI,YOSHIHARUSAITO,NAGATAKAYAGO,IWAO UEIANDRICHARDECLARK1 D伽γ/、‘"/q/P〃armα‘O/09)',Fα‘u/りq/肋伽"',伽ひ”lIyq/70ノtyOノ叩 Iα/70r〃伽ロノ加伽",PAαγ、αCO/qg加/R'"αrrルForィ"ん"0",伽.,、ノロノノα" ﹄﹃ HAsIIIMoTo,KoRoKu,.1,A.rAuRoSHI“I,SIIoIcHIIMAI, YosIIIIIARuSAITo,NAGATAKAYAGo,IwAoUEIANDRIcHARD ECLARK・OX)91〃CO'zJz"7Wわ〃α"。〔wo""ぴzIa皿/nrj0"2m’〃 な‘/α〃〃ri"α"哩伽A"rj.A、.』・Physio1.198(5):965-97o, I96o.−A、improvedmcthodofdctermining1hecoronary Howandmyocardialoxygcnconsumplionof〔hcLangendoI・I doghcartprcparationwithvcn(riculal・iibrillalionisdcscribcd. NJヘ云い一︵工山のゴーヨ○一o六︾のゴー、の一﹁・一ヨ四一の︾の四毒○く︾く四○ozこの一一・○一m﹁六ヵmアヨ.﹂・℃ゴ話一○ 一のの︾①①、0の訓○画一①①。︶48
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矛にく三○に○○ 40 20OOOO86
.三一重、蚕①○○ミJ童三○J﹂ 0 0 2 4 6 8 1 0 OXYGENCONSUMPTIONML/lOOGM/MIN FIG、2.Correlationbetweenthecoronaryflowandmyocardial oxygenconsumptioninl22determinationsin62experiments afterfibrillationwasinduced. スライド23(HashimotoK,ShigeiT,ImaiS,SaitoY,YagoN,Ueil,CIarkRE,Am.』.Physio1. 198:965-970,1960) −5152 スライド別 横軸が○※話①国8口の巨日目目、酸素消費量です。縦軸が色◎言でありまして言冒①冒言①︵尉○冒○急烏①ご○]︶ をやりますと酸素消費の%変化と冠血流量の%変化が等しく、丁度その関係が盆。のところにいきます。 シ号①目言①︵①己冒呂言言①︶は少し酸素消費の方が増してですね、88旨ご言言があまり増加しない。 z○国号①冒言①︵]①ぐ言①烏①g]︶だと更に2コ①が寝てしまいます。諺8q一go言①はグーつと開くだけで酸素 消費量はちっとも高めませんし、ロ旨①のの旨は酸素消費はちっとも減らしませんけれども85旨昼ききを 下げます。おかしなことに日①go曽冒旨のをやってみましたら、ちょうどこの厨○頁①旨言①と逆のところ にいくわけですね。両方下げてしまう。これから私はその尉○宮①目言①と国①go曽冒旨①が桔抗するんだ ろうと、こういう考えを持ったんです。はい、次いってみましょう。