• 検索結果がありません。

JAIST Repository: マクロデータからみた2000年代の日米の科学技術戦略(科学技術基本計画のインパクトと次のステップ(1))

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "JAIST Repository: マクロデータからみた2000年代の日米の科学技術戦略(科学技術基本計画のインパクトと次のステップ(1))"

Copied!
5
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

JAIST Repository

https://dspace.jaist.ac.jp/

Title

マクロデータからみた2000年代の日米の科学技術戦略

(<ホットイシュー>科学技術基本計画のインパクトと次

のステップ(1))

Author(s)

近藤, 正幸; 富澤, 宏之

Citation

年次学術大会講演要旨集, 19: 63-66

Issue Date

2004-10-15

Type

Conference Paper

Text version

publisher

URL

http://hdl.handle.net/10119/7007

Rights

本著作物は研究・技術計画学会の許可のもとに掲載す

るものです。This material is posted here with

permission of the Japan Society for Science

Policy and Research Management.

(2)

A

ⅠⅠ

マクロデータからみた

2000 年代の日米の 科学技術戦略

0 近藤正幸

( 文科 省 ・科学技術政策研

/

構図九 ) , 富澤宏之 ( 文科 省 ・科学技術政策研 ) 1. 分析の枠組み - 科学技術のインフットとアウトプ 、 ソトー・ 日本は国全体としての 科学技術基本計画により 科学技術の振興を 図っている。 米国も民生・ 国防の両面から 科学 技術の振興には 力を入れている。 本稿では、 こうした日米両国の 科学技術戦略を 科学技術システムのインプット とア ウトプットのマクロデータから 推測する。 具体的には、 インプソ ト として国全体の 使用研究開発費と 政府の科学技術予算をとる。 また、 使用研究開発費の 性 格を見るために 使用研究開発費の 基礎研究比率もとる。 アウトプットとしては、 論文と特許をとる。 また、 研究開発成 果をどのように 価値創出に結実させるかという 観点を見るために、 イノベーションの 専有可能性の 確保手段について の 日米両国の産業界の 見方を後藤・ 永田 [1¥ のレポートから 引用する。 以上の分析の 枠組みの下に、 次節では、 日米両国で科学技術へのインプットであ る研究開発費と 政府科学技術予 算 が増加し 、 特に最近は米国で 増加していることを 明らかにする。 また、 基礎研究比率が 米国でかなりの 勢いで上昇 していることを 明らかにする。 第 3 節では、 日米のイノベーションの 専有可能性の 確保手段に対する 考え方について、 日本の産業界は 多くの産業で 特許を最重要と 見るのに対し、 米国ではそうでもないことを 示す。 続いて、 アウトフットの Ⅰつであ る論文について、 日本が世界におけるシェアを 伸ばし、 インフットを 増やし基礎研究比率も 高めている米国が 、 ンエ アを下げていることを 示す。 アウトフットのもうⅠつの 指標であ る特許については、 世界における 出願について 米国 がシェアを急増させ 日本がシェアを 急減させている 状況を明らかにし、 日本のシェア 急 減の要因分析を 行う。 最後に 、 科学技術システムのインフットとアウトプットのマクロデータから 推測される日米の 科学技術戦略について 総括する。

2.

増加する科学技術への 投資と基礎研究比率の 上昇

国全体の研究開発費について 科学技術政策研究所 [2] によってみると、 日本も米国も 1980 年代から継続して 増加

図研

弗溌費

租 政柄

ヰ判翅

洋算

ョは円 巧 - 米国 "

。 の

輿

' ㏄と九場合のォ

の 芙 日本 -- 芽 フランス

-" 人イ ㍉ リ ス 0 Ⅰ Ⅰ 鰹 W

犠犠拍乾

W

雙雙

・ m 卸年 asf:@@ti3i@i@)@s?'NisTEpREpoRTNo.73 @srrfaii@fiia&spiM

difBf: @4@ffl'fi

Ⅰ @fl@[email protected] a@S-t@7):@,@

@

OmSDi-@WS@@@f@ 5@@@S@@@aSS-]WfS)6Sf5@

(3)

している ( 図 lL 。 日本については 1993-4 年に停滞気味であ ったがその後は 科学技術基本計画の 効果もあ ってか増加 している。 米国については、 1990 年代前半は落ち 込み気味であ ったが、 近年は急増している。 政府の科学技術予算は 1990 年代の半ば以降日本も 米国も増加しているが、 両国の政府科学技術予算を 日本を 100 とした指数で 見ると、 第 1 期 科学技術基本計画の 期間は日本の 伸びが大きく 1995 年の 100:468 から 2000 年に は 100:396 となった。 しかし、 それ以降は米国の 政府科学技術予算が 急激な伸びを 示しているため、 日本の政府 科 学 技術予算も伸びているが 相対的には差が 開き、

2

基礎研究比率

2003 年にほ 100:465 となってしまった。 日本 米国 研究開発費の 性格を見るために 基礎研究と ヒ 率を 70 5 見てみると、 日本は 1995 年の 15.5% をピークにやや 大字等 633

大学 等

民営研究 援関 下がり気味であ る。 米国は 199 年代半ばにやや 下が 545 547 53 5 540 たが全体として 基礎研究比率は 高まってきていて 政府研究 技閏 305 31・

4)・

496

2000 年、 2001 年には 20% を超えている。 政府研究機関 20 8 研究主体別にみると、 日本の場合は 1980 年代か

156

企業 らに引き続 ぎ 政府系研究機関が 1990 年代に大きく

・ て Ⅰ・。 , 基礎研究と ヒ 率を高めたが、 それ以外の研究主体で 平成 3 平成 8 平成Ⅱ 平成 l4 平成 3 平成 8 平成田 年度 年度 年度 年度 年度 年度 年度 は大きな変化はない ( 図 2) 。 これに対し、 米国では 1990 年代前半に企業がやや 基礎研究と ヒ 率を下げた 出所 科学技術政策研究所「 N@STEP 旺 PORTNo.74 基本計画の達成効果の 評価の ための調査一平成 15 年度における 主な成果一」平成 l6 年 5 月。 が 、 企業以外の研究主体は 基礎研究と ヒ 率を高め、 1990 年代後半は全ての 研究主体で基礎研究と ヒ 率を 高めている。

3.

日米のイノベーションの

専有可能性の 確保手段に対する 考え方

米国はフロ・パテント 政策を推進しており、 発明の特許による 権 利保護を強化する 方向にあ る。 しかし、 企業が考 え る イノベーションの 専有可能性の 有効な確保手段としての 特許の役割は 却って日本のほうが 強い。 後藤・永田 [1] に よ 耳ル 又 手 + ん、肌 効, 有 性の確保 能 製品 一 一 可 有 専 3 図 イノベーションの 専有可能性の 確保手段の有効Ⅱ生 の第 ] 佳 - 米国 ・ l4 業種で「技術情報の 秘匿 J ・ l2 業種で「製品の 先行的な市場化 J ・ (0 業種で「特許に よ る保証」 ) - 日本 ・ l4 業種で「製品の 先行的な市場化 J ・旧業種で「特許に よ る保証」 ・ (0 業種で「技術情報の 秘匿」 ) 出所 : 後藤・永田 Ⅰ 997) 「イノベーションの 専有可能性と 技術機会サーベイデー タによる日米比較研究」 NlSTEP Repo は N0.48 月支 手 子 ん、 み 効, 有 性の確保 能 工程一 一 可 有 専 4 図 イ / ベ - ハン ョン の専有可能性の 確保手段の有効性 の第 ] 佳 - 米国 22 業種で「技術情報の 秘匿 @ 8 業種で「製造設備や / ゥハ ウ の保有管理 J (0 業種で「特許に よ る保証」 ) - 日本 24 業種で「製造設備やノウハウの 保有管理 @ 4 業種で「特許に よ る保証」 (2 業種で「技術情報の 秘匿 J , 性と 百司 48 0 ・ ル Ⅵ Ⅱ 仙 田切 木末 所| サーベイデータ って製品についてみると、 米国では最多の 14 業種で「技術情報の 秘匿」がイノベーションの 専有可能性の 確保手段と して 第 「位であ り 12 業種で「製品の 先行的な市場化」を 第 1 位 としているが、 「特許による 保護」を 第 「 位 とする業種は ,近藤 [3] を参照。

(4)

ない ( 図 3) 。 日本では最多の 14 業種で「製品の 先行的な市場化」がイノベーションの 専有可能性の 確保手段として 第 「 位であ り 13 業種では「特許による 保護」を 第 1 位 としているが、 「技術情報の 秘匿」を 第 1 位 とする業種はない。 工程についてみても 日米の相違は

大きい。

米国では最多の 22 業種で「 ほ術 情報の秘匿」がイノベーションの 専有可 能性の確保手段として 第 1 位であ り 8 業種で「製造設備やノウハウの 保有管理」を 第 「 位

としているが、

「特許による 保 護 」を第 1 位とする業種はな 八図 4L 。 日本では最多の 24 業種で「製造設備やノウハウの 保有管理」がイノベーションの 専有可能性の 確保手段として 第 「位であ り 4 業種では「特許による 保護」を 第 「 位

としているが、

「技術情報の 秘匿」を 第 「 位 とする業種は 2 業種に過ぎない。

このように、

米国では「技術情報の 秘匿」が製品の 場合も工程の 場合もイノベーションの 専有可能性の 確保手段とし て 重要な地位を 占めている。 日本では製品については「特許による 保護」が重要な 地位を占めている。 4. 日本がシェアを 伸ばし米国がシェアを

下げる論文

研究開発のアウトプットの 1 つであ

る論文について、

科学技術政策研究所

[2]

によって日本と 米国の世界における 、 ンエ アを見ると、 日本がシェアを 伸ばし、 米国がシェアを 下げていることがわかる ( 図

5L

。 日本よりも研究開発費や 政府 の科学技術予算のインフットを

増やし、

論文の生産に 深く関係すると 考えられる基礎研究比率を 各研究主体で 高めて いる米国の方が、 論文の世界シェアを 下げている。

@@ QWSS@@@gmf@

7

図 6 自国への特許出願の 世界シェア

(1983

一脚

) 600 Ⅹ 600 (%) 500 Ⅰ 玉 日本 --" 一 500

400 400 ヰ

三 U

T9TI 旺 300 3oa Ⅹ

2 Ⅰ 7 Ⅰ

その他 200 Ⅰ

100 米国 """" 一 "

--@ t79t Ⅰ "@ 日本 00 00 100 200 300 400 500 600 論文致シェア (%)

。 " 軒

重複

" 。

"

出版材。 """' 。

"

。 '

鍬て

、 図 。 " 伊 何 % 紺 。 何 "

賊朽

ウ狂 " '""

"" l00 キ ドイツ

如拍

ヨ コミ 00 Ⅰ 1991 1995 2000

南描紬嫉

" ㍻部 " 。

'"

一け

la"r"

" 仮

。 。

""

"'"m"

。 。

"

一一

'"

発表会試演要旨 * 、 平成 @6 年 7 月 l0 日。 5. 米国がシェアを

急増させ日本がシェアを 急減させる特許出願

研究開発のアウトフットのもう 1 つの指標であ る特許出願について 見ると、 論文とは異なっていることがわかる。 日 米の自国への 特許出願の世界シェアについて 近藤・富澤・ 上野 [4] によってみると、 日本が急激にそのシェアを 下げ、 米国がそのシェアを 高めていることがわかる ( 図 6) 。 日米の自国へのみでなく 世界への特許出願のシェアについてみるともっと 顕著に日本がシェアを 下げ、 米国が シェ アを 高めていることがわかる ( 図 7) 。 このように差が 開いた大きな 要因の 1 つは自国への 出願件数で世界への 出願 件 数を除した重複 度 が米国について 1990 年代に大きく 高まったことであ る ( 図 8) 。

(5)

図 7 世界への特許出願シェア 図 8 特許出願の重複 度 ・平均重複出願件数 ( 世界への出願件数 / 自国への出願件数 ) ・ 1991 年 一日本 Ⅰ 4 - 米国 4.6 3.3G ・ 2000 年

2000 出所 "" 計画。 " 戊 "" 。 評 " 。 。 " 。 " 斉一平成 l5 年度における 主な成果一」平成 l6 年 5 月 6. 日米の科学技術戦略 日米の科学技術戦略を 科学技術システムのインフットとアウトフットのマクロデータから 推測すると以下のとおりに まとめられる。

米国は、

科学技術システムのインフットを

近年大幅に増加させ、

しかも基礎研究と ヒ

率を上げていて、

基礎研究に基 づいたサイエンス 型とでもいうべきイノベーションを 志向しているように 見える。 しかし、 技術の秘匿をイノベーションの 専有可能性の 確保手段として 重要な地位を 占めていることと

関係するのか、

論文の世界シェアは

下がってきている。

その代わり特許については、

自国への特許出願だけを 見ても世界シェアを

上げ、

一度出願するとした 特許は世界で 広く活用という

戦略のようで、

世界への出願は 出願の重複度を 高めたため大幅に 世界シェアをあ

げた。

日本は、 科学技術システムのインプットを 増加させてはいるが 近年は米国と 差を空けられてきているし 次世代の画 期的なイノベーションに 必要な基礎研究の 比率は産業界はもちろん 大学においても 上がっていない。 アウトプ 、 ソト を 見

ると、

論文では世界におけるシェアを

高めているが、

特許では大幅にシェアを

下げている。

イノベーションの 専有可能 性の確保手段として 特許による保護を 結構重要であ ると考えている

産業が多い日本で、

特許化を目指す オ Ⅲジナル な 発明件数を示すと 考えられる自国への 出願件数の世界におけるシェアが

下がるとともに、

出願した同じ 内容の特許 を 世界で活用しようとする 世界への出願のシェアが 大幅に下がっているのは 米国と対照的であ る。

参考文献

[1] 後藤晃、 永田晃 也 、 「イノベーションの 専有可能性と 技術機会 : サーベイデータによる 日米比較研究」 NISTEP Rep0 億 N0.48 、 1997 年。

[2] 科学技術政策研究所、 「 NIST 三 P REPORT No.74 基本計画の達成効果の 評価のための 調査一平成 15 年度に おける主な成果一」、 平成 16 年 5 月。

[3]

近藤正幸、

日本の科学技術システム 構造とバブル

経済双後の変化、

研究・技術計画学会第 16 回年次学術大会

講演要旨 集 、 pp.184-188 、 東京、 2001 年 10 月 ]9 一 20 日。

[4] 近藤正幸、 富澤宏之、 上野 泉 、 日本の特許出願バローバル 戦略、 日本知財学会第 2 回学術研究発表会講演 要

図  7  世界への特許出願シェア  図  8  特許出願の重複  度  ・平均重複出願件数  (  世界への出願件数  /  自国への出願件数  )  ・  1991  年  一日本  Ⅰ  4  ‑   米国  4.6   3.3G  ・  2000  年                                                    2000     出所                                                               

参照

関連したドキュメント

謝辞 SPPおよび中高生の科学部活動振興プログラムに

大きな要因として働いていることが見えてくるように思われるので 1はじめに 大江健三郎とテクノロジー

人間は科学技術を発達させ、より大きな力を獲得してきました。しかし、現代の科学技術によっても、自然の世界は人間にとって未知なことが

本研究科は、本学の基本理念のもとに高度な言語コミュニケーション能力を備え、建学

本研究科は、本学の基本理念のもとに高度な言語コミュニケーション能力を備え、建学

本研究科は、本学の基本理念のもとに高度な言語コミュニケーション能力を備え、建学