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ホールICシリーズ アプリケーションノート

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本書はじめ当社半導体についてのお問合せは、当社営業部門へお願いいたします。

本書に記載の技術情報および半導体のご使用にあたってのお願いと注意事項

(1) 本書に記載の製品および技術情報を輸出または非居住者に提供する場合は、当該国における法令、特に安全保障輸出 管理に関する法令を遵守してください。 (2) 本書に記載の技術情報は、製品の代表特性および応用回路例などを示したものであり、それをもってパナソニック株 式会社または他社の知的財産権もしくはその他の権利の許諾を意味するものではありません。したがって、上記技術情 報のご使用に起因して第三者所有の権利にかかわる問題が発生した場合、当社はその責任を負うものではありません。 (3) 本書に記載の製品は、一般用途(事務機器、通信機器、計測機器、家電製品など)および本書に個別に記載されている 用途に使用されることを意図しております。 特別な品質、信頼性が要求され、その故障や誤動作が直接人命を脅かしたり、人体に危害を及ぼす恐れのある用途 − 特定用途(航空・宇宙用、輸送機器、交通信号機器、燃焼機器、生命維持装置、安全装置など)へのご使用をお考え のお客様は、事前に当社営業窓口までご相談願います。ご相談なく使用されたことにより発生した損害などについては 責任を負いかねますのでご了承ください。 (4) 本書に記載の製品および製品仕様は、改良などのために予告なく変更する場合がありますのでご了承ください。した がって、最終的な設計、ご購入、ご使用に際しましては、事前に最新の製品規格書または仕様書をお求め願い、ご確認 ください。 (5) 設計に際しては、絶対最大定格、動作保証条件(動作電源電圧、動作環境等)の範囲内でご使用いただきますようお願 いいたします。特に絶対最大定格に対しては、電源投入および遮断時、各種モード切替時などの過渡状態においても、 超えることのないように十分なご検討をお願いいたします。保証値を超えてご使用された場合、その後に発生した機器 の故障、欠陥については当社として責任を負いません。 また、保証値内のご使用であっても、半導体製品について通常予測される故障発生率、故障モードをご考慮の上、当 社製品の動作が原因でご使用機器が人身事故、火災事故、社会的な損害などを生じさせない冗長設計、延焼対策設計、 誤動作防止設計などの システム上の対策を講じていただきますようお願いいたします。 (6) 製品取扱い時、実装時およびお客様の工程内における外的要因(ESD、EOS、熱的ストレス、機械的ストレス)による 故障や特性変動を防止するために、使用上の注意事項の記載内容を守ってご使用ください。 また、防湿包装を必要とする製品は、保存期間、開封後の放置時間など、個々の仕様書取り交わしの折に取り決めた 条件を守ってご使用ください。 (7) 本書の一部または全部を当社の文書による承諾なしに、転載または複製することを堅くお断りいたします。 20100202

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1

目 次

1. 概要 ... 2

2. 応用事例 ... 3

3. ホール IC の特性 ... 6

4. 使用時の注意事項 ... 16

5. トラブル事例 ... 20

(4)

2

ホールIC は、マグネット等から発生する磁界を検出するホール素子とアンプやシュミットトリガ等の周辺回路を集 積した磁界センサIC です。当社のホール IC は、ホール素子と周辺回路が Bi-CMOS プロセスで同一チップ上に集積さ れている為マイコン等に直接入力できる使い勝手のいい磁界センサIC です。

1-1. ホール素子の動作原理

ホール素子の原理は、図1 のように抵抗体 (IC 上の抵抗と同じ拡散で作られる ) に、電極 A、B、C、D をつけ、A.∼. B 間に電圧を加えて電流を流します。 この状態で抵抗体に垂直に磁束を加えると、フレミングの左手の法則( 図.2) により、D から C の方向に F.( 力 ) が働C 点と D 点での電流密度が C.>.D となり C.∼.D 間に電位差が発生します。( 図.1-b) この現象はホール効果、発生した電位差はホール電圧と呼ばれています。 またこの現象は、E..H..Hall 氏により発見されたものです。 ホール素子の性能は、電子移動度の大きいGaAs、InAs、InSb などの化合物半導体でつくったほうがホール電圧が大 きく有利ですが、シリコン・ホール素子は、ホール電圧が小さくても、増幅回路やシュミットトリガ回路などを同一チ ップ上につくることができます。 N D C A B S (b) D C A B (a) F (力) B (磁束密度) I (電流) 図1 ホール IC の原理 2 フレミングの左手の法則

1-2. ホール IC の分類

・磁界検出方法による分類 一方向磁界検出型 両極磁界検出型 交番磁界検出型 ・出力形式による分類 オープンコレクタ型 抵抗内蔵型 CMOS インバータ型 ・電源制御方式による分類 常時ON タイプ 間欠動作タイプ ・用途別分類 民生用 産業用 車載用

1. 概要

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3 ホールIC は多彩な分野で応用されています。 次の代表例についての使用方法や注意点等を参考にして設計してください。 フリップ型携帯電話 マウス ノートPC MPUファンモータ LCD表示付ビデオカメラ ・開閉検出用途 ・回転検出用途

2-1. インデックスセンサへの応用

インデックスセンサのパルス位置のばらつきを小さくし位置精度のばらつきを小さくするには、1) 一方向磁界動作タ イプよりも.、2) 交番磁界動作タイプの方法により改善することが可能です。 マグネットのS..N の切り換え点の磁束密度変化が急峻であれば、より精度が向上します。 特に一つのマグネットでのS..N 着磁より、二つのマグネットを使用したほうが S..N の切り換え点の磁束密度が急峻 になります。 1) 一方向磁界動作タイプの例 S N NS NS N S サンプル1 + − サンプル2 ばらつき幅大きい 磁 束 密 度 図3

2. 応用事例

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2. 応用事例

4 2) 交番磁界動作タイプの例 サンプル1 サンプル2 N S + − ばらつき幅小さい N S N S 磁 束 密 度 図4 S N 図5

2-2. フリップ型携帯電話への応用

フリップを閉めるとマイ コンに信号を送り、電源を Offし、節電させる。    マグネットがフリップに 取り付けてある。 図6 7 ホールIC は、高感度低消費電流一方向磁界動作タイプ :.AN48836B。

2-3. マイクロスイッチへの応用

スイッチOn、Off のストローク精度とストロークを小さくするため、交番磁界動作タイプを使用します。8

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2. 応用事例

5 マグネットは 、.同じサイズのもの 2 個使用し 、.S、..N をつくり S.→.N.( または N.→.S) の磁束密度の変化を急峻にして います。常時N 極で 、.動作時 ( スイッチ On 時 ) に S 極。9

2-4. ボックスファンモータへの応用

ボックスファンは、通常2 相ブラシレスモータが使用されています。 3 相ブラシレスモータと同様に、ホール IC がロータのマグネットの回転位置を検出します。 図10

2-5. 往復動作のあるスイッチやセンサへの応用

往復動作のあるスイッチやセンサに使用する際、ホールIC 出力が On する位置が大まかでよい場合は、一方向動作タ イプを使用します。 精度を高めるには、交番磁界動作タイプを使用し、マグネットを以下のようにN、S、N と 3 個ならべると S 極がホ ールIC を横切ったときのみ On します。 [ 位置精度高い ] [ 位置精度低い ] N S S S N N S . ホールIC は、交番磁界動作タイプ. ホールIC は、一方向磁界動作タイプ11

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(9)
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3. ホール IC の特性

8

動作磁束密度の

(+) と (−) の定義

N S N S 1) 磁束密度がプラスのとき ホールICの パッケージ表面 磁力線 磁力線 S N S N 2) 磁束密度がマイナスのとき ホールICの パッケージ表面 図12 注).ミニモールドパッケージ以外のホール IC は、IC チップ表面側がパッケージ表面 ( 形名マーク面 ) です。

3-2. 交番磁界動作ホール IC

" 連続して "S.→.N.→.S.→.N と変化する磁界中で動作するホール IC。 S S N N ホールIC出力 回転 磁束密度 ホールIC出力 S BH-L BW BL-H N 図13

3-3. 一方向磁界動作ホール IC

S 極または N 極のみの磁界で動作するホール IC。 ホールIC 移動 磁束密度 ホールIC出力 S BH-L BW BL-H N S N (注)S、又は、Nで動作する。14

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3. ホール IC の特性

9

3-4. 両極磁界動作ホール IC

S 極と N 極の両磁界で動作するホール IC。 磁束密度 ホールIC出力 S BH-LS BWS BWN BL-HS BL-HN BH-LN N ホールIC 移動 N S (注)S及びNで動作する。15

3-5. 動作磁束密度の測定方法

ホールIC のチップ位置に影響されないよう、断面積の大きい電磁石を使い平行磁界中で測定します。こうすること により、マグネットとホールIC の距離に関係なくホール IC 単体の感度を測定することができます。

< 測定の方法 >

1). あらかじめ、テスラ・メータによりコイルに流れる電流と発生する磁束密度を測定します。 2). 電磁石の電源電圧を可変することにより、電磁石コイルに流れる電流を可変させ、電磁石に発生する磁束密度を可 変させることができます。 3). コイルに流れる電流は、抵抗 R の両端に発生する電圧で読み取ります。この抵抗の値を調整し、例えば 100.mT.=. 1.000.V になるようにしておきます。こうすると、1.mV.=.0.1.mT として電圧計で直読できるようになります。( 必 要な磁束密度の範囲内でリニアリティがあるとは限りませんので、予め磁束密度と電圧の関係を測定し確認してく ださい。) 電磁石 の電源 電圧計 電圧計 ホールIC の電源 ホールICの 出力電圧を 測定する。 R "R"両端の電圧 コイルに発生する磁束密度 直線範囲 図16 17

(12)

3. ホール IC の特性

10

3-6. ホール IC の感度

30 0 60 90 5 4 3 2 1 0 距離 (mm) 磁束密度 B (mT) ホールICのBH-L max. 30 mT とすると、 距離4 mmまで作動 させることができる。 温度特性や着磁ばらつきで 最も磁束密度の値の小さい データ(最悪値)を使用する。18 ホールIC の感度はホール IC のチップ表面 ( 感磁面 ) での値であり、ホール IC パッケージ表面での値ではありません。 ホールIC は温度特性や機械的、熱的応力により動作感度が変化することがありますので、マージンを十分とってく ださい。 例).AN48841B 0.27 mm 図19 マグネット表面からホールIC パッケージ表面まで 1.mm あった場合 . 1.mm.+.0.27.mm.=.1.27.mm. となります。 マグネットの磁束密度は必ず実測してください。特に、円盤状で多極着磁されているものは、表面の磁束密度は十分 大きくても少し距離を離すと非常に弱くなります。

3-7. 感度ばらつきの考え方

ホールIC には動作感度 ( 動作磁束密度 ) のばらつきがあります。セットの設計に際しては、温度や電源変動を含むば らつきを十分考慮してください。

3-7-1. 交番磁界型

磁束密度 ホールIC出力 S BH-L BW (BW)' BL-H (BH-L)' (BL-H)' N 感度のバラツキによりパルス幅が変わる 図20 − 1

(13)

3. ホール IC の特性

11 ホールIC出力 0 + − 感度ばらつき 磁束密度 (mT) BH-L BL-H(BL-H)' (BH-L)' 感度ばらつき H L 図20 − 2

3-7-2. 一方向磁界型

磁束密度 ホールIC出力 S BH-L BL-H (BH-L)' (BL-H)' N 感度のバラツキによりパルス幅が変わる 図21 − 1 ホールIC出力 H L 0 + − 感度ばらつき 磁束密度 (mT) BH-L BL-H(BL-H)' (BH-L)' 感度ばらつき 図21 − 2

(14)

3. ホール IC の特性

12

3-7-3. 両極磁界型

磁束密度 ホールIC出力 S BL-HN BH-LN BH-LS BL-HS (BH-LS)' (BL-HS)' (BL-HN)' (BH-LN)' N 感度のバラツキによりパルス幅が変わる 図22 − 1 ホールIC出力 0 + − 感度ばらつき 感度ばらつき 磁束密度 (mT) BL-HN BH-LN (BL-HN)' BL-HS(BL-HS)' BH-LS(BH-LS)' (BH-LN)' 感度ばらつき 感度ばらつき H L 図22 − 2

3-7-4. 最大動作周波数

常時 ON タイプに於る最大動作周波数

ホールIC は IC 内部にシュミットトリガ回路をもっているため、マグネットの回転数 ( 周波数 ) が遅くても出力は方 形波になります。実際には出力波形を拡大すると、立ち上がり/ 立ち下がりともに以下のスイッチング波形の a、c のよ うに遅れ時間があります。この時間より速い変化にはIC 出力は所定の "H" または "L" レベルになりません。よってこの 時間より低い周波数でご使用ください。 最大周波数は、立ち上がり/ 立ち下がり遅れ時間 3.μs.+.40.ns.≈ およそ 4.μs 以下とすると 250.kHz ですが余裕をみて 100.kHz 以内でご使用ください。 例えば、円板磁石が60.000.rpm.(1 分間当たりの回転数 ) とすると、 . 60.000.÷.60.=.1.000 回転 / 秒 磁石の極数を20 極としても、 . 1.000.×.20.÷.2.=.10.000.(Hz).(S、N で 1.Hz) よって一般的にホールIC の動作スピードは、メカに対し十分速く、余裕があります。 増幅器 シュミットトリガ23 IC 内部ブロック図

(15)

3. ホール IC の特性

13

ホール IC のスイッチング特性

ホールIC S N N S VCC a b c a 3 µs b c 40 ns 電源電圧が一定の場合、 回転数の変化により、 bの間隔のみが変化する。 VCC = 12 Vの場合、 a = 3 µs (typ.), c = 40 ns (typ.) 図24 測定回路 25 スイッチング波形

間欠動作タイプにおける最大動作周波数

間欠動作タイプのホールIC は、IC 内部においてホールセンサに印加する電源を間欠制御しているため、ホール IC 出 力が入力磁束密度の変化に応答する最大動作周波数は、電源の間欠動作時間(サンプルレート.=.動作時間.+.停止時間) を1周期とする周波数、即ち、(1/間欠動作時間)となる。

3-7-5. マグネットの特性測定方法

N S 距離 Lg センサ テスラメータ マグネット 図26 1). マグネットの表面とセンサとの距離を少しずつ広げていき各点での磁束密度を測定する。( マグネットデータ例 1) 2). マグネットの着磁のばらつきを測定する。( マグネットデータ例 1) 3). 上記 1)、2) の温度特性を測定する。( マグネットデータ例 2)

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3. ホール IC の特性

14

3-7-5 マグネットの特性測定方法 ( つづき )

マグネットデータ例 1 ( 着磁ばらつき )

 マグネットデータ例

2 ( 温度特性 )

. 0 20 40 60 100 80 0 1 2 3 4 5 磁石の表面からの距離 Lg (mm) 磁束密度 B (mT) typ. max. min. . 0 20 40 60 100 80 0 1 2 3 4 5 磁石の表面からの距離 Lg (mm) 磁束密度 B (mT) 25°C 低温 高温 図27 28

3-7-6. マグネットの材料による違い

一般的に希土類系マグネットは非常に強力です。フェライト系は希土類系に比べ大きな磁束密度は得られませんが、 低コストであると言えます。 同じ大きさのマグネットでも材質により磁束密度が変わります。

 同じ大きさのフェライトマグネットとマンガンアルミ磁石との比較

160 (mT) 90 150 80 140 70 130 60 120 50 110 40 100 30 20 10 1 l (mm) 2 3 3 2 1 1 l (mm) 2 3 4 3 2 1 L l センサ マグネット 等方性フェライトマグネット 4φ 長さ 5 mm L = 0 マンガンアルミ磁石(異方性) 4φ 長さ 5 mm L = 0 L = 0.5 mm L = 1.5 mm L = 2.0 mm L = 1.5 mm L = 1.0 mm L = 1.0 mm L = 2.5 mm 図29

(17)

3. ホール IC の特性

15

3-7-7. マグネットの形状や着磁パターンによる違い

同じ材質でも形状や着磁極数により磁束密度が違います。 実際に使用されるマグネットの特性を実測し、把握したうえで設計されるようお願いします。

< 参考資料 >

 マンガンアルミ磁石の実測例

. 0 0 1 2 3 4 5 6 50 100 150 200 L 磁石の表面からの距離 Lg (mm) 磁束密度 B (mT) N S φ 6.5 18L Lg 14L 10L 8L 軸タイプの軸方向空間磁束密度 (07BR) . 0 0 1 2 3 4 5 6 50 100 150 200 L 磁石の表面からの距離 Lg (mm) 磁束密度 B (mT) N S φ 4 Lg 18L 10L 5L 軸タイプの軸方向空間磁束密度 (04BR)30 31 . 0 0 1 2 磁石の表面からの距離 Lg (mm) リングタイプの径方向空間磁束密度 磁束密度 B (mT) 15 mm Lg 50 100 150 4 mm 8極 24極 . リングタイプの径方向空間磁束密度 (マグネット表面) 磁石の回転角 磁束密度 B (mT) −50 −100 50 100 0 表面 Lg = 1.5 mm 図 32 33 前述のようにマグネットのデータを用意することができた場合、グラフ用紙上でホールIC が使用できるかどうかを 判断することができます。 また、この検討を必ず行っていないと量産時にマグネットの磁束密度不足で動作しないという不具合が発生する可能 性があります。

(18)

16 ホールIC は、運動するものを検出することが多く、振動や衝撃のため、長い間に取付け位置が変化し、検出レベル が変わってしまう危険があります。このようなことを防ぐために、パッケージを接着したり、専用ケースをつくり、は め込むなどの方法により固定してください。

4-1. 接着剤を使用する場合

接着剤の種類により硬化時にクロールガス等の腐食性ガスが発生します。この腐食性ガスによりホールIC 表面のア ルミを腐食させ機能的には「断線不良」となる場合があります。 ホールIC 取り付け後、密封される場合は、ホール IC 取り付け用接着剤だけでなく、周辺に使用される接着剤や樹脂 および、基板洗浄液などにも注意してください。ご使用時には、接着剤や樹脂メーカへ確認いただきますようお願いし ます。

4-2. ホール IC の固定

挿入型パッケージのホールIC をリード線のはんだ付けのみで自立使用するとき、振動が加わる場合は、ホール IC を ホルダなどで固定してください。振動により、ホールIC のリード線が金属疲労をおこし、破断することがあります。

4-3. ホール IC をホルダで固定する場合

ホールIC をホルダで固定しプリント基板に装着する場合、ホルダの膨張係数が大きいとホール IC のリード線を引っ 張り、大きな応力がホールIC に加わることがあります。 ホルダや基板の歪などによりリード線に強い応力が加えられた場合、パッケージとリード線との接着性が悪くなり微 少な隙間ができ、耐湿性が悪くなることがあります。 また、応力により感度が変化することがあります。

4-4. リード線折り曲げ時

パッケージに応力が加わらないように曲げてください。 固定 W 固定 固定 リード線の折り曲げ方法 W W 図34 (a) (b) リード線の折り曲げ位置 3 mm * 3 mm * 注).*.:.金型等でリード線を十分固定し樹脂モールド部へ応力が加わらないようにしてある場合は、3.mm 以内でもよい。35

4. 使用時の注意事項

(19)

4. 使用時の注意事項

17

4-5. V

CC

GND

VCCとGND 端子は逆接続しないでください。VCCとGND 端子を逆接続されますと IC は破壊します。GND 端子の電 位を他の端子の電位より高くした場合、ダイオードの順方向接続と同様となり、ダイオードの順方向電位(0.7.V 前後 )On し、大電流が流れ破壊します ( モノリシック IC に共通したことです )。

4-6. ホール IC の電源 On 時の注意事項

ホールIC を On させた場合、マグネットの位置やがたつきなどによりホール IC の出力が変化し、パルスが出ること があります。 このため、電源On 時のホール IC 出力の状態が重要な場合は十分な注意が必要です。

4-7. 電源ライン / 電送ライン

電源ライン/ 電送ラインが長くなると、ラインに雑音や発振が乗ることがあります。この場合、0.1.μF.∼.10.μF の容量 をホールIC の近くに取り付けると防止できます。 電源ラインに最大定格以上の電圧が加わることが考えられる場合( コイルの逆起電力や車のイグニッションパルスな) は、外付部品 ( コンデンサ、抵抗、ツェナーダイオード、ダイオード、サージ吸収素子など ) で吸収させ保護してく ださい。

4-8. 表面実装型パッケージ (SMINI-5DE) の実装

プリント板への実装時、はんだ付けなどにより基板が歪むと、ホールIC に大きな応力が加わることがあります。こ の場合、動作磁束密度が変化することがあります。また、耐湿性も悪くなることがあります。 図36

4-9. 挿入型パッケージの実装および、ばり・はんだ付けについて

挿入型パッケージのホールIC をリード根元部までプリント基板に差し込んで使用すると、応力が加わり、信頼性が 低下しますので、パッケージとプリント基板は、最低でも2.0.mm 離してください。 また、リード線にエポキシ樹脂のばりが付着している場合があります。( ばり取りをして、できるだけばりをなくす ようにしていますが、完全にとれないことがあります。) 2 mm プリント基板 ばり残り パッケージ樹脂部より2 mm離して はんだ付けしてください。 図37

(20)

4. 使用時の注意事項

18

4-10. ミニモールドパッケージの表面処理について

ミニモールドパッケージの表面処理には鏡面と梨地があります。

4-11 表面実装型パッケージのはんだ付けについて

表面実装型パッケージのホールIC は、はんだ付け実装時のストレスを受けて電気的特性が変化しやすくなっています。 このため、フロー( ディップ ) 方式や、はんだごてなどのはんだ実装方法は避けてください。リフローはんだ実装で 推奨条件を守っていただきますようお願いします。

4-12. はんだ付け時のフラックスについて

フラックス使用時、フラックスに塩素、フッ素などハロゲン系成分が入っていないものを選んでください。ハロゲン 系成分がリードフレームとパッケージ樹脂との接合部より進入し、IC チップ表面のアルミ配線を腐食させ、断線させる 場合があります。

【ご参考】

 マグネットの S/N 極の簡易判別法

まず、ホールIC.( 一方向磁界検出型 ) を用意し、右図の ようにホールIC 出力に LED を接続します。 VCC LED VCC out GND 図38 ホールIC の形名マーキング両側にマグネットを近づけ LED が発光すれば、マグネットのホール IC に近い方が S 極です。 VCC LED S N マグネット 図39 このあと、このS 極に色をつけるなどしておくと間違 いがなくなります。 さらに短いマグネットなら右図のようにしておくと便 利です。 プラスチックなど マグネット 図40 また、N 極を出しておくと他のマグネットに近づけた場合、S 極が判別できます。 N S N この面にセロハンテープなどを はっておくとよい。 他のマグネット (他のマグネットがついた場合、はずしやすい) 図41

(21)

4. 使用時の注意事項

19

マグネットの磁束密度を向上させる工夫

マグネットの磁力線は、通りやすいところ( フェライトや軟鉄ブロック ) に集まるため下図のように、ホール IC の背 面に磁性材料でヨークを形成することで、ホールIC の感磁面に於る磁束密度を向上させることが可能です。 注).量産時には、実際に使用されるマグネット、ヨークの材料メーカとご相談の上、材料のデータを元にして磁気シュミレーションと 実サンプルによるご検証をお願いします。 マグネット 鉄心 マグネット ホールIC ホールIC フェライトや軟鉄のブロックを ホールICの裏面に取り付ける。42

(22)

20 ホールIC をご使用いただく際に、少し工夫することでトラブルを未然に防ぐことができます。 トラブル防止の為、次のトラブル事例をご参考としつつ、第4 章の注意事項を実際の設計実務にお役立てください。

 今までに最も多く発生したトラブル

[ 事例.1]. 試作時は問題なく動作していたが量産時動作しないものが出た。 ( 原因 ). . マグネットの磁束密度不足 . . マグネット、ホール IC の温度特性を無視した。 ( 理由 ). . マグネットの磁束密度のデータがなく設計 / 試作とも現物合わせで量産に入った。 . . フェライト系マグネットは高温側で磁束密度が大幅に小さくなるものがあり、この特性を 十分把握していなかった。 . . マグネットとの距離をホール IC パッケージ表面とし、センサ部までの距離を計算しなかっ たことによる磁束密度不足。 ( 対策 ). . 磁束密度の大きいマグネットに変更 . . ホール IC の裏面にフェライトまたは軟鉄のブロックをつけた。 . . マグネットとホール IC の距離を小さくした。

 発生件数は少ないが注意事項として参考になるトラブル

[ 事例.2]. 市場で動作しなくなった。 ( 原因 ). . ホール IC を接着剤や樹脂モールドで固定していたが、塩素などハロゲンのガスが発生する 材料であった。このガスがIC 内部に進入し、IC 表面のアルミ配線を腐食させた。その結果、 断線した。 ( 対策 ). . 金属を腐食させるガスの出る樹脂を使用しない。 [ 事例.3]. 市場で動作しなくなった。 ( 原因 ). . モータやソレノイドなどの近くで使用していたため、モータやソレノイドの逆起電力によ るサージ電圧がホールIC に加わり、破壊により断線した。 ( 対策 ). . 電源ラインを別にした。 . . サージ吸収素子を追加した。 [ 事例.4]. 量産工程で不良が多発した。 ( 原因 ). . 治具を使わずにリード線を曲げ加工したためにホール IC に応力が加わり、ホール IC の感 度が変化した。 ( 対策 ). . 治具によるリードフォーミングに変更し、IC に応力が加わらないようにした。 [ 事例.5]. 市場不良が多発した。 ( 原因 ). . はんだのフラックスに塩素系溶材が使われており、この塩素系溶材が時間とともにホール IC 内部に進入し、チップ表面のアルミを腐食させた。その結果、断線した。 ( 対策 ). . フラックスには塩素、フッ素などハロゲン物質を含まないものを使用する。

5. トラブル事例

(23)

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アプリケーションノート

編 集 ・ 製 作

2 0 1 3 年 3 月

Pub. No. A11009GJ

1 5日

7

(24)

010413 Printed in Japan 〒617-8520 京都府長岡京市神足焼町1 番地 TEL.075-951-8151

http://www.semicon.panasonic.co.jp

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