マレーシアにおける障害のある人の権利確立に関す る研究
著者 リム テー テング
著者別表示 Lim Tee, Teng 学位授与番号 13301甲第3945号
学位名 博士(学術)
学位授与年月日 2013‑09‑26
URL http://hdl.handle.net/2297/37397
Creative Commons : 表示 ‑ 非営利 ‑ 改変禁止 http://creativecommons.org/licenses/by‑nc‑nd/3.0/deed.ja
マレーシアにおける障害のある人の権利確立に関する研究
LIM TEE TENG (リム テー テング)
平成 25 年 6 月
博士論文
マレーシアにおける障害のある人の権利確立に関する研究
金沢大学大学院人間社会環境研究科 人間社会環境学専攻
学 籍 番 号
1021072713氏 名
LIM TEE TENG(リム テー テング)
主任指導教員 森山 治
i
マレーシアにおける障害のある人の権利確立に関する研究
Research on Safeguarding the Rights of Persons with Disabilities in Malaysia
目次
はじめに
... 1第
1章 問題の所在と研究の目的、研究の方法
... 2第
1節 問題の所在と研究の目的
... 2第
2節 先行研究
... 2第
3節 研究の方法及び論文の構成 ... 5
第
4節 用語の説明 ... 7
第
2章 障害のある人の権利保障の現状
... 21第
1節 障害のある人の実態
... 21第
1項 障害及び障害のある人の定義
... 22第
2項 障害登録
... 22第
3項 障害のある人のニーズ
... 26第
2節 障害のある人の権利保障の実態
... 27第
1項 教育を受ける権利 ... 27
第
2項 移動の権利... 34
第
3項 働く権利
... 36第
4項 社会福祉の権利
... 38第
3節 マレーシア社会と障害のある人の権利関係
... 46第
1項 隣人援助・博愛精神及び思いやり社会と障害のある人
... 47第
2項 憲法上の権利による障害のある人の権利への影響 ... 50
第
3項 人権保障と三権分立 ... 53
第
4項 民族問題優先
... 55第
3章 障害のある人の権利保障の運動
... 58第
1節 障害のある人の団体の運動
... 58第
1項 身体障害のある人の団体による運動
... 61ii
第
2項 知的障害のある人の団体による運動 ... 63
第
3項 精神障害のある人の団体による運動 ... 64
第
2節 人権委員会の活動 ... 66
第
3節 弁護士会の活動 ... 69
第
4章 マレーシアにおける障害のある人の社会福祉の史的展開
... 73第
1節 マレーシア独立までの障害のある人の社会福祉の進展
(19世紀~
1957年
) ... 74第
2節 独立期から国際障害者年まで
(1958年~
1981年
) ... 75第
3節 国際障害者年から
2008年障害のある人に関する法の制定まで
(1982年~
2007年
) ... 76第
4節
2008年障害のある人に関する法以降(2008 年~)... 82
第
5章
2008年障害のある人に関する法及び政策と行動課題 ... 84
第
1節
2008年障害のある人に関する法の成立過程
... 84第
2節
2008年障害のある人に関する法の概要
... 85第
3節 下院における議論
... 86第
1項 権利に関する議論
... 87第
2項 障害のある人に関する国家審議会に関する議論
... 92第
3項 障害及び障害のある人の定義、分類と登録に関する議論
... 96第
4項 障害のある人の生活の質と福祉の促進に関する議論 ... 99
第
5項 援助に関する議論 ... 104
第
6項 その他の議論
... 106第
4節 上院における議論
... 110第
5節 障害のある人に関する政策及び障害のある人に関する行動計画
... 111第
6節
2008年障害のある人に関する法の評価
... 112第
6章
2008年障害のある人に関する法と障害のある人の権利に関する条約 ... 115
第
1節 障害のある人の権利に関する条約とマレーシア ... 115
第
2節 障害のある人の権利条約と
2008年障害のある人に関する法の類似点
... 116第
1項 前文
... 116第
2項 定義
... 120第
3項 危険のある状態及び人道上の緊急事態
... 123iii
第
4項 自立した生活[生活の自律]及び地域社会へのインクルージョン ... 125
第
5項 表現及び意見の自由並びに情報へのアクセス ... 126
第
6項 教育 ... 128
第
7項 健康 ... 132
第
8項 ハビリテーション及びリハビリテーション
... 134第
9項 労働及び雇用
... 135第
10項 文化的な生活、レクリエーション、余暇及びスポーツへの参加
... 138第
3節 障害のある人の権利に関する条約と
2008年障害のある人に関する法の相違点
... 142第
1項 人権の主体 ... 143
第
2項 権利の問題... 144
第
3項 基準の問題
... 145第
7章 マレーシアの障害のある人の権利保障へ向けた提言
... 147第
1節 実効性ある権利保障へ向けて
... 149第
1項 客体から主体へ、パワーレスからエンパワーメント並びにアドボカシーへ
... 149第
2項 相談から参加へ、参加から決定へ
... 151第
3項 差別禁止から平等保障へ
... 153第
4項 教育・雇用・情報などのアクセス権保障からあらゆる分野の権利保障へ ... 155
第
5項 恩恵から権利へ、権利から人権へ ... 156
第
2節 日本を参考にして
... 158第
1項 親亡き後の生きる権利
... 158第
2項 障害者基本法からの示唆
... 161終わりに 本稿の成果と課題
... 166第
1節 本稿の成果 ... 166
第
2節 残された課題... 167
参考文献
... 169資料
1 2008年障害のある人に関する政策
... 178資料
2 2008年障害のある人に関する法
... 181謝辞 ... 214
1
はじめに
障害のある人が社会から排除され、差別され、人権侵害・剥奪されることは古今多発し てきたことである。2001 年に筆者はマレーシアのある宗教団体が主催したボランティア活 動に参加し、福祉局が運営する重度障害のある人の入所施設タマン・シナル・ハラパン(日 本語を訳すと「希望の曙光の園」という意味である)を初めて訪問した。目的地に着く前 から主催者側の担当者から、ボランティアたちがこれから向かう先は見たことのない光景 かもしれないから心の準備をするようにと告げられた。確かに、その通りである。訪問先 は障害のある人が裸の状態で、柵に閉じ込められた人もいれば、鎖に繋がれた人もいる。
スチール製のベッドの上にマットレスは置いていなかった。ベッドの上には排せつ物が散 乱していた。部屋の隅の一角に一台のテレビしか置いていない。当時、筆者は障害のある 人は可哀そうと思っているのみであったが、この訪問が障害のある人の問題について考え るきっかけとなった。
その後、障害のある人が道で物乞いしている姿を見る度にどうしてこのような生活をし なければならないのか、マレーシアの障害のある人の現状を変えたいと思った。そこから、
福祉の勉強をし始めて、社会参加という用語が授業中に出た時は、「先生、マレーシアは障 害のある人が道で物乞いをしているが、それも社会参加の一種ですか」、と思わず先生に質 問をしていた。「社会参加というのも人間の尊厳をもって参加するほうが望ましいではない か」と先生が答えた。この答えから障害のある人の生き方が問題になることがやっと分かっ た。
障害のある人が貧困、教育、雇用など多くの問題を抱えさせられているのは障害のある 人の基本的ニーズが満たされていない、すなわち、基本的人権
1が保障されていない、権利 の主体として見られていないからである。この出発点から障害のある人の人権並びに権利 の研究をするに至った。
1
井上英夫『患者の言い分と健康権』新日本出版社、
2009年、
92ページ。 「
basic human needsを権利
として保障するのが基本的人権ないし、人権
basic human rightsです。」
2
第
1章 問題の所在と研究の目的、研究の方法
第1節 問題の所在と研究の目的
世界保健機関によれば障害のある人は世界で最も多いマイノリティである。さらに、国 連開発計画によれば
80パーセントの障害のある人が開発途上国に住んでいる。マレーシア でも、他の国と同様に古くから社会福祉は慈善的・恩恵的なものとされてきた。障害のあ る人は博愛の精神・憐れみを施す相手として扱われて、あるいは差別され、虐めの対象と されてきた。このような問題の原因は障害のある人の人権問題を正面から取り上げてこな かったことにある。障害のある人は国の発展から切り離されているのが現状である。
国際的には
50年代後半からノーマライゼーションの考えが広がり、
2006年国連の障害の ある人の権利条約の採択に至り、障害のある人の人権保障の道が開かれている。しかし、
マレーシアは国際的な影響を受けているが、マレーシアの障害のある人の権利確立には大 きな進歩が見られない。
本稿の目的は、第
1に、マレーシアにおいて、どうして障害のある人の権利が保障されて いないのかその要因を明らかにすることである。本稿では障害のある人の権利が保障され なかった要因を歴史的背景、社会的要因、運動団体の動き、政策・制度・法律などの分析 によって明らかにする。
第
2に、マレーシアは既に障害のある人の権利に関する条約(以下、「権利条約」と略す)
を批准し、これを参考にして、マレーシアで初めての障害のあるに関する法律、2008 年障 害のある人に関する法(以下、「2008 年法」と略す)を制定している。しかし、現在になっ ても障害のある人の権利は実質的に保障されていない。その要因を解明することである。
そのため、2008 年法のの制定過程をたどり、どのような背景で制定されたか、どのような 議論が行われていたか、さらに政府の意図を明らかにする。
第
3に、2008 年法は権利条約の条文と類似するが、両者の違いもある。両者の類似点と 相違点を比較することによって、2008 年法の問題点を明らかにすることである。
最後に、マレーシアにおける障害のある人の権利を実質的に保障するための課題を明ら かにし問題の改善のための提案をすることである。
第
2節 先行研究
マレーシアの障害のある人に関する研究は、断片的なものが多い。さらに、継続的、フ
3
ォローアップの問題もある。マレーシアの障害のある人に関する研究者らは、障害のある 人に関する研究は乏しいと指摘する。久野研二が「マレーシアの障害者の生計―持続的生計 アプローチの視点から」(森壮也編『途上国障害者の貧困削減これからどう生計を営んでい るのか』岩波書店、2010 年)マレーシアにおける障害者の生計・貧困に関しては、十分な 調査・研究は関係省庁及び大学などの研究機関によっても行われておらず、情報は非常に 限られていると指摘した。一方、川島聡がマレーシアの
2008年障害者法を真正面から紹介 した包括的な論考「マレーシアにおける障害者の法的定義―2008 年障害者法を中心に」 (小 林昌之『アジア諸国の障害者法―法的権利の確立と課題-』アジア経済研究所、2010 年)
は、
2009年
12月時点では、日本はもとよりマレーシアを含めても
1本を数えるのみである と指摘した。久野研二が障害のある人の貧困についての研究、川島聡が
2008年法の研究に ついて指摘をしているのであるが、マレーシアの障害のある人に関する研究全般が不十分 である。障害のある人に関連する分野、例えば精神障害の研究、障害のある人のホームレ スの問題、障害のある人の参政権、障害のある人の法的問題、人権侵害問題、レクリエー ション、障害のある人と性の問題、女性の問題など未だに研究されていない問題が数多く 存在する。一方、後述するように
CBRについての研究は一番進んでいるといえよう。その 他、雇用、教育についての研究もある。
マレーシアにおいて、障害のある人の問題、現状あるいは権利に関して参照にできる基 本資料としてはデニソン・ジャヤソーリア( Denison Jayasooria)と久野研二の研究がある。デ ニソンの『マレーシアにおける障害者―市民権とソーシャルワーク』(Disabled People:
Citizenship and Social Work: The Malaysian Experience, Asean Academic Press, 2000)はマレーシ
アの障害のある人の問題を理解する上で貴重な視点を提供している。デニソン・ジャヤソ ーリアは、障害のある人が彼らの市民の権利と責任に基づいてマレーシア社会に参画し、
社会のメンバーとして権利を主張できると論じる。さらに、マラヤ人や原住民コミュニテ ィのような社会経済的に不利益を受けるコミュニティに対する政策は、この不利益を是正 するための他の法律を用意した経験があるから、障害のある人も同じように格差是正を要 求することができると述べた。しかし、デニソン・ジャヤソーリアは
2000年以降について は検討していないので、現在の状態とのズレが生じている。また、デニソン・ジャヤソー リアの研究はソーシャルワーク実践の市民権モデルを視点に置いている。デニソンは人権 に対して、マレーシアにおいては掛け声としてであり、政治的に妥当性がない、さらに、
市民権の中で、「人権」という言葉は市民の責任と結びつけられなければならないという見
4
解である。デニソン・ジャヤソーリアとゴドフリー・ウイン (Godfrey Ooi) 及びバマヴァテ ィ・クリシーナン( Bathmavathi Krishnan) との間には政策提言などの共同研究があるものの、
同 じ く
2000年 以 降 は 検 討 さ れ て い な い
(“Disabled Persons: The Caring Society and Recommendations for the 1990s and Beyond,”Vision 2020, Vol. 4 No.2, 1996 & “Disabled People in A Newly Industrialising Economy, Opportunities and Challenges in Malaysia,”Disability &Society, Vol.12, No. 3, 1997) 。
マレーシアの障害のある人に関する研究で現在もっとも進んでいるのは久野研二による 研究である。久野研二は日本の独立行政法人国際協力機構(Japan International Cooperation
Agency: JICA、以下「ジャイカ」と略す)の専門家としてマレーシアの障害のある人の分野のアドバイサーであり、マレーシアの障害の分野に関して非常に詳しい。久野研二の専門 は地域社会に根ざしたリハビリテーション( Community-Based Rehabilitation、以下は「CBR」
と略す)である。久野研二はマレーシアの
CBRを調査し、利用者などの調査を行い、CBR の問題、限界そして
CBRの実践などを踏まえて多方面の研究を行い、現在は障害平等研修
(Disability Equality Training
、以下「DET」と略す)について研究している。CBR 以外に関し
ては、マレーシアの障害のある人の雇用、生計、政策に関しての紹介という程度にとどま ることが多い。しかし、久野研二は常にマレーシアの最新情報を提供していて、2008 年法 を真正面から取り上げたのも久野研二である。また、CBR に関する研究者は他には、小林 明子「CBR に学ぶ―日本の障害分野の地域実践への考察」( 『発達障害研究』、18 巻
3号、
1996
年) 、『アジアに学ぶ福祉』 (学苑社、2003 年)や中澤健の研究「マレーシアの
CBRの 現状と障害者の生活の実情とニーズに関する調査について」 (『発達障害研究』18 巻
3号、
1996
年)もある。いずれも
90年代に書かれたものであり、現在の
CBRの状況と当時の
CBRの比較をするには参考になる。
権利条約の研究者である川島聡は、近年マレーシアの
2008年法と権利条約の関係につい て研究している。川島聡による研究は、前述の「マレーシアにおける障害者の法的定義―
2008
年 障 害 者 法 を 中 心 に ― 」 と 、 “Malaysian Law and CRPD: On Disability-Based
Employment Discrimination”(
「マレーシア法と障害のある人の権利に関する条約-障害に基
づく雇用差別」小林昌之編『開発途上国の障害者雇用―雇用法制と就労実態』アジア研究 所、2011 年)の予備稿の
2本である。
その他、マレーシアの障害のある人に関して多少触れていた研究者は、ラジェンドラン・
ムース(Rajendran Muthu)、セベスティアン・サンディヤオ(Sandiyao Sebestian)、ザスマニ・
5
シャフィイー(Zasmanie Shafiee)、ティウン・リング・タ(Tiun Ling Ta)、リー・レー・ワー(Lee
Lay Wah)とクー・スエット・レング(Khoo Suet Leng)、である。ラジェンドランとサンディヤオは「社会経済発展におけるマレーシアの障害者福祉」 『岩手県立大学社会福祉学部紀要』
(創刊号、1999 年)で、アジア太平洋障害者の十年に際して、マレーシアの障害のある人 の福祉について論じている。また、セベスティアン・サンディヤオは知的障害のある子ど もの教育現場の問題についての研究をしている(“Mental Retardation in Malaysia,”Caring
Society―
Emerging Issues and Future Directions, Institute of Strategic and International Studies(ISIS) Malaysia,1992)。ティウン・リング・タ、リー・レー・ワーとクー・スエット・レンは、マレーシアの北地区の障害のある人の雇用について調査を行った。障害のある人 の雇用を阻害する原因や学歴と雇用の関係や教育レベルと適職などについて検討している が、政策等の検討は行っていない(Peluang dan Cabaran Golongan Orang Kurang Upaya dalam
Pasaran Pekerjaan: Kajian di Bahagian Utara Semenanjung Malaysia. Universiti Sains Malaysia,2011)。上記のように、マレーシアの障害のある人に関する研究はまだ不十分である。特に、障 害のある人の人権侵害問題や権利の問題が重視されてこなかったことから、マレーシアの 障害のある人の権利に関する研究は緊急かつ重要な課題である。マレーシアはすでに権利 条約を批准した。したがって、障害のある人の権利の問題を解明し、権利条約が加盟国に 対して求める義務をマレーシア政府は如何に果たし、障害のある人の権利をどう保障する かについて、早急に検討しなければならない。
第
3節 研究の方法及び論文の構成
本稿は、マレーシアでの権利確立の方途を探るものであるが分析の中心は政府の政策、制 度、法律、中でも
2008年法においた。したがって、政策・法制度研究であるが、マレーシ ア社会における障害のある人の権利の問題・状況等についての概観的な分析も踏まえるな ど、法学における立法政策学よりも公共政策論の研究方法を用いている。
本稿の構成は以下の通りであるが、第
5章、第
6章が研究の中核となる。
第
1章は問題の所在、研究目的、研究方法と論文の構成並びに用語を説明する。
第
2章は、マレーシアの障害のある人の現状を明らかにする。障害のある人の定義、人
口、そしてニーズを取り上げる。また、障害のある人の雇用、教育、生活環境などの権利
の実態を分析し、彼らの権利保障において、どのような問題が発生しているか、どのよう
6
に政府の役割が問われているかを明らかにする。また、障害のある人の権利を保障する際 に、国内的状況が如何にマレーシアの障害のある人の権利に影響をもたらしているかも分 析する。そして、障害のある人の権利を確立するための要件を明らかにする。
第
3章では、障害のある人の権利の確立に向けて、障害のある人当事者、そして障害の ある人に関係する団体、マレーシアの人権委員会、弁護士会がどのような努力をしてきた かを整理する。さらに、それぞれの運動の成果と欠点を明らかにする。
第
4章は、障害のある人に対して現在の福祉・権利がどのように形成されてきたかをみ るために、障害のある人の福祉の歩みを概観する。本稿ではマレーシアの障害のある人の 福祉の史的展開を
4つの時期に区分する。マレーシアが独立以前のイギリス領マラヤにお いて、障害のある人がどのように待遇をされてきたかを論じる。続いて、マレーシアが独 立した後は、どのような変化が見られるか、その展開を論じる。1981 年の国際障害者年は マレーシアにも大きな影響を与え、障害のある人の社会参加、雇用などの必要性が認識さ れる機会となった。ここでは、国際障害者年後の国際的動向を踏まえて、マレーシアの障 害のある人の政策、制度そして生活へ及ぼした影響を分析する。その後、2008 年法の制定 からマレーシアの障害のある人の権利保障に対して新しい局面が開かれたと位置付け、
4つ の時期のそれぞれの特徴を明らかにする。
第
5章では、2008 年法の成立過程を整理し、さらに、国会での議論の主な論点を分析す る。この分析によって、政府の本音と意図を明らかにする。また、障害のある人の政策と 行動課題の問題点、そして、2008 年法の関係を整理する。2008 年法の制定以前と制定後ど のような変化が見られるかについて論じる。結論として、2008 年法の制定はマレーシアの 障害のある人の現状並びに権利を保障するにはほとんど無力であるということを指摘する。
第
6章では、まず
2008年法と権利条約の関係を整理する。
2008年法が権利条約を参考に していながらなぜ障害のある人の人権を保障する法にならなかったか、2008 年法と権利条 約の異同について分析し、双方の決定的な違いを明らかにすることによってその原因を解 明する。
第
7章では、マレーシアの障害のある人の権利を保障する為には最終的には権利条約を
目標にするが、それを達成する為のステップを提示する。そのため、マレーシアより発展
した段階にある日本を参考にして、障害のある人の権利を保障するための政策・制度・法
律から示唆を得て、マレーシアにおける具体的な提言を提示する。
7
第
4節 用語の説明
本稿はマレーシアにおける障害のある人の権利確立に関する研究をテーマとしている。
まず、障害のある人の用語並びに障害のある人の定義について検討する。本稿では「障害 のある人」と表記する。英語の場合は
persons with disabilitiesとし、マレー語の場合は
orangkurang upaya
とする。また、本稿において、以下に挙げる理由で障害者や残疾者あるいは他
の用語を用いることもある。
1.
英語の場合、原文 “disabled
persons”は「障害者」と訳す。
2.
法律用語などで「障害者」という用語を用いている場合。
3.
本文でマレー語の差別用語を使用する場合日本語に一番近い表現で表わし、また、その 現状を反映するという意味で用いる。
マレー語の場合はやや複雑である、なぜなら、マレーシアにおいては、障害のある人に 関する用語はまだ統一されていない。「障害のある人」という表現に相応するマレー語表現 を検討している段階である。以前は障害のある人を “orang cacat” と表記した。日本語で訳 すと残疾者に当たる。 “orang” は人という意味、 “cacat” は「残疾」あるいは「不良」の 意味である。現在、この用語は差別の意味が入っているとされているが、まだ広く使われ ている。
現在、もっとも広く使われているのは
“orang kurang upaya”との用語である。直訳する と能力の足りない人となる。
“kurang”は不十分という意味であり、 “upaya”は能力という意味であるが、マレーシアでは現在障害のある人を指すときは “orang kurang upaya”と表現し、
あるいはその頭文字からとり
“OKU”と表現する。この言葉は英語の
“persons withdisabilities”
と同じと考えればよい。正式の用語、そして法的用語で “orang kurang upaya” を
“persons with disabilities”と訳している。2008
年障害のある人に関する法の英語版は “ Persons
with Disabilities Act 2008”となっている。マレー語版は “Akta Orang Kurang Upaya 2008” であ
る。
2008年法のマレー語版前文には、英語の “disability” あるいは日本語では「障害」の言
葉は “ketidakupayaan”となっている。そうすると、もし、 “persons with disabilities” を 前
文の “ketidakupayaan” と照らし合わせると
“orang dengan ketidakupayaan”となるはずであ
る。最初は
“orang dengan ketidakupayaan”を利用するという提案もあった。しかし、この
言葉は普及していなかった。考えられる原因の
1つは “ orang kurang upaya” は能力が足り
ないだけで、 “ orang dengan ketidakupayaan” は能力がないという訳もあり得るから、能力
が足りないことは能力がないより良いということである。そもそも、その問題はマレー語
8
の障害あるいは “disability” の言葉にある。つまり、
“ketidakupayaan”は障害の意味もある が、能力がないという意味もあるからである。
マレーシアでは、障害のある人に対する意識変化につれて、もっと障害のある人を評価 する、あるいはポジティブなイメージを表現するために、現在様々の提案が出されていて、
新聞にも障害のある人の用語もいろいろなバージョンが見える。例えば、 “ orang kelainan
upaya” (違う能力の人)、 “ orang kuat usaha” (非常に努力する人)などがある。しかし、これらの用語も不適切である。
筆者はマレー語で「障害のある人」を指すには相応しい言葉は、井上英夫の「固有のニ ーズのある人」の概念を借りて、
“orang dengan keperluan spesifik”がよいと考えている。
本稿における「障害のある人」の定義には、権利条約の障害のある人の概念を用いる。
障害(disability)のある人には、長期の身体的、精神的、知的又は感覚的な機能障害(impairment) のある人であって、様々な障壁との相互作用により他の者と平等に社会に完全かつ効果的 に参加することを妨げられることのあるものを含むものである。権利条約においては、機 能障害(impairment)あるいは、機能障害のある人についての定義を設けていないが、本稿に おいては、 「機能障害のある人」と「障害のある人」を使い分ける。本稿で「障害のある人」
を用いる場合は、障害の社会モデルの意味を持たせている。一方、「機能障害のある人」を 用いる場合は、機能障害に着目して、障害の医学モデルの意味を持たせている。これらの 関係はスザン・ヘミングス(Susan Hemmings) とジェニ・モリス(Jenny Morris)が考案した障 害と障害のある人の要素構成から整理できる
2(表
0-1参照) 。
表
0-1:障害と障害のある人の要素構成
出所:
UN enable, http://www.un.org/esa/socdev/enable/rights/contrib-nihrc.htmを参考にした上で 筆者作成。
上記の表と権利条約の障害の概念とを照らし合わすと、障害とは(=)機能障害(医学的
2 UN enable, http://www.un.org/esa/socdev/enable/rights/contrib-nihrc.htm
(最終閲覧日
2013年
2月
12日)
機能障害(Impairment) + 阻害因子(Disenabling factor)
=障害(disability)
機 能 障 害 の あ る 人
(a person with impairment) +阻 害 因 子 の 体 験
(experience of disenabling factor)=障害者(disabled person)9
な心身機能・身体構造の機能障害) (+)と態度及び環境の障壁との相互作用(阻害因子)
であるということになる。また、障害のある人の概念と照らし合わすと、障害のある人と は(障害者)=長期の身体的、精神的、知的又は感覚的な機能障害のある人(医学的な心 身機能・身体構造に機能障害のある人) (+)様々な障壁との相互作用により他の者と平等 に社会に完全かつ効果的に参加することを妨げられることのあるものを含む(阻害因子の 体験)ということになる。
本稿で用いる障害のある人の権利条約は川島聡と長瀬修の仮訳を用いる
3。マレーシアの
2008年障害のある人に関する法は久野研二の訳
4を用いるが、障害者と訳す場合は、障害の ある人に変更する。また、久野研二訳は当時の
2007年障害のある人に関する法案(Persons
with Disabilities Bill,2007)に基づいて訳したものであるから法の名前は2007
年制定マレー
シア障害者法と訳したが現在この法の正式の名前は
Persons with Disabilities Act 2008である から、筆者は
2008年障害のある人に関する法と訳す。さらに、筆者は久野研二訳を一部修 正している。
本稿では、社会福祉は、支援又はサービスなどを必要とする人たちに社会的にそれらの 必要な支援やサービスなどを提供するシステムと定義する。一方、福祉とは幸福あるいは
英語の
well-beingの意味合いとして用いる。本稿においては、基本は社会福祉を利用する。
但し、引用の場合は著者の原語を用いる。
本稿では、女性・家族・社会開発省(以下は、 「女性省」と略す)はよく用いる。しかし、
時代によって、この名称は違うため、女性省の変遷を提示する(表
0-2参照)。
表
0-2:女性・家族・社会開発省の変遷年 英語名称 マレー語名称 日本語訳名称
1912 Migrant Welfare Program (colonial administration)-abolished in 1930s
移 民 福 祉 プ ロ グ ラ ム
(植民地行政)
-30年代 に廃止
51937 Social Service Department(under the colonial Office)
社会サービス局(植民 地事務の下)
3
長瀬修・東俊裕・川島聡『障害者の権利条約と日本
―概要と展望』生活書院、
2008年、
211-
287ページ。
4
久野研二「
2007年制定マレーシア障害者法」 『福祉労働』
118号、
131-
147ページ。
5
世界大恐慌により経済状況が厳しくなったため、廃止した。
10 1946 Department of Community Welfare,
Malaya
Jabatan Kebajikan Masyarakat Malaya
社会福祉局、マラヤ
1952 Ministry of Industry and Social Relations
Kementerian Perusahaan dan Perhubungan Sosial
産業・社会関係省
1956 Ministry of Health and Social Welfare
Kementerian Kesihatan dan Kebajikan Masyarakat
厚生.社会福祉省
1958 Ministry of Labour and Social Welfare
Kementerian Buruh dan Kebajikan Masyarakat
労働・社会福祉省
1960 Ministry of Health and Social Welfare
Kementerian Kesihatan dan Kebajikan Masyarakat
厚生・社会福祉省
1963 Ministry of Labour and Social Welfare
Kementerian Buruh dan Kebajikan Masyarakat
労働・社会福祉省
1964 Ministry of General Welfare Kementerian Kebajikan Am
社会福祉省
1982 Ministry of Social Welfare Kementerian Kebajikan MasyarakatMalaysia.
社会福祉省
1990 Ministry of National Unity and Social Development
(Department of Welfare and Community)
Kementerian Perpaduan Negara dan Pembangunan Masyarakat
(Jabatan Kebajikan Masyarakat Malaysia)
国家統一・社会開発省
(マレーシア社会福祉 局)
2004 Ministry of Women, Family and Community Development
(Department of Welfare and Community)
Kementerian Pembangunan Wanita, Keluarga dan Masyarakat
(Jabatan Kebajikan Masyarakat Malaysia)
女性・家族・社会開発 省(マレーシア社会福 祉局)
出所:久野研二「社会福祉分野の人的資源開発:マレーシアの事例」 『日本福祉大学
21世紀
COEプログラム』 をもとに訳をつける。
本稿においては、英語、マレー語と日本語が混在しているからあらかじめ用語の説明と 用語表を提示しておく。用語表が空欄の場合は下記を参照する。
マレー語空欄は英語表現をそのまま用いているので空欄とする。英語空欄はマレー語を
11
固有名詞と用いているので空欄とする。尚、該当する用語が不明の場合も空欄とする。
法律、通達、規則など
マレー語 英語 日本語訳
Akta Orang Kurang Upaya 2008
Persons with Disabilities Act 2008
障害のある人に関する法
Akta Pelajaran 1961 Education Act 1961 1961
年教育法
Akta Pendidikan 1996 Education Act 1996 1996年教育法
Ordinan Kecelaruan Mental1952
Mental Disorders Ordinace 1952
1952
年精神異常条例
Ordinan Orang Gila (Sabah) 1951
Lunatics Ordinance (Sabah) 1951
きちがい条例(サバ州)
1951Ordinan Kesihatan Mental (Sarawak) 1961
Mental Health Ordinance (Sarawak) 1961
精神保健条例(サラワク州)
1961
Akta Kesihatan Mental 2001 Mental Health Act 2001 2001
年精神保健法
Akta Suruhanjaya Hak AsasiManusia 1999
Human Rights Commission of Malaysia Act 1999
1999
年マレーシア人権委員 会法
Akta Kanak-Kanak 2001 Child Act 2001 2001
年児童法
Akta Pencegahan dan Pengawalan Penyakit Berjangkit 1988
Prevention and Control of Infectious Disease Act 1988
1988
年伝染病予防及び管理 法
Peraturan Pendidikan Khas 1997
Education(Special Education) Regulation of 1997
1997
年特殊教育規則
Akta Pampasan Pekerja 1952 Workmen’s Compensation Act 1952
1952
年被雇用者補償法
Akta Keselamatan Sosial Pekerja 1969
Employees Social Security Act 1969
1969
年被雇用者保障法
Akta Kumpulan Wang Simpanan Pekerja 1991
Employees Provident Fund Act 1991
1991
年被雇用者積立基金法
12
Akta Pencen 1980 Pension Act 1980 1980
年公務員年金法
Akta Orang Papa 1977 Destitute Persons Act 1977 1977
年貧困者法
Akta Cukai Pendapatan 1967 Income Tax Act 1967 1967年所得税法I
Akta Cukai Jualan 1972 Sales Act 1972 1972年売上税法
Akta Jalan, Parit danBangunan 1974
Street, Drainage and Buildings Act 1974
1974
年道路、下水、建築法
Akta Jururawat 1950 (disemak 1969)
Nurse Act 1950 (Revised- 1969)
1950
年看護師法(1969 年改 正)
Akta Bidan 1966(disemak 1969)
Midwifes Act 1966 (Revised- 1969)
1966
年助産師(1990 年改 正)
Akta Perubatan 1971 Medical Act 1971 1971
年医療法
Akta Pusat Jagaan 1993 Care Centres Act 1993 1993
年介護施設法
Kanun Keseksaan Penal Code
刑法
Akta Rahsia Rasmi 1972 Official Secret Act 1972 1972
年国家機密法
Akta Mesin Cetak danPenerbitan 1984
Printing Presses and Publications Act 1984
1984
年印刷出版法
Akta Pertubuhan 1966 Societies Act 1966 1966
年社会団体法
Akta Polis 1967 Police Act 1967 1967
年警察法
Akta Keselamatan Negeri 1960
Internal Security Act 1960 1960
年国内治安法
Akta Hasutan 1948 Sedition Act 1948 1948
年扇動法
Undang-Undang Kecil Bangunan Seragam 1984
The Uniform Building By-Laws 1984
1984
年統一建築物細則
MS1183: 1990 Kod Amalan Jalan Keselamatan Bagi Orang Kurang Upaya
MS1183: 1990 Code of Practice for Means of Escape for Disabled Persons
MS1183:1990
障害のある人 の避難手段に関する実施基 準
MS1184: 2002 Kod Amalan Akses bagi Orang Kurang Upaya ke Bangunan Awam
MS1184: 2002 Code of Practice for Access for Disabled Persons to Public
MS1184:2002
公共施設にお
ける障害のある人のアクセ
スに関する実施基準
13 Buildings MS1331: 2003 Kod Amalan
Akses bagi Orang Kurang Upaya di Luar Bangunan
MS1331: 2003 Code of Practice for Access for Disabled Persons Outside Building
MS1331:2003
建 築 物 外 に おける障害のある人のアク セスに関する実施基準
Pekeliling Perkhidmatan Bilangan 10 Tahun 1988 (PP10/1988)
Civil Service Circular No.10 1988
1988
年公共サービス
10ヵ 年通達
Pekeliling Perkhidmatan Bilangan 3 Tahun 2008 (PP3/ 2008)
Civil Service Circular No.3 for Year 2008
2008
年公共サービス
3カ年 通達
Kaedah-Kaedah Bengkel Terlindung 1979
Rules of Protected Workshop 1979
1979
年保護作業所規則
Kaedah-Kaedah Cukai Pendapatan (Potongan Bagi Penggajian Orang Hilangupaya 1982)
Income Tax (Deductions For The Empoyment of Disabled Persons) Rules 1982
1982
年所得税(障害者雇用 控除)
Kaedah-Kaedah Cukai Pendapatan (Potongan Bagi Latihan Yang Diluluskan) 1992
Income Tax (Deductions For Approved Training) Rules 1992
1992
年所得税(訓練に対す る控除)規則
計画、政策、プログラムなど
マレー語 英語 日本語訳
Draf Pembangunan Malaya 1950-1955
Draft Development Plan of Malaya 1950-1955
マ ラ ヤ 発 展 計 画 草 案
1950-1955年
Rancangan Malaysia Pertama 1966-1970
First Malaysia Plan 1966-1970
第
1次 マ レ ー シ ア 計 画
1966-1970Rancangan Malaysia Kedua Second Malaysia Plan
第
2次 マ レ ー シ ア 計 画
14
1971-1975 1971-1975 1971-1975
Rancangan Malaysia Ketiga 1976-1980
Third Malaysia Plan 1976-1980
第
1次 マ レ ー シ ア 計 画
1976-1980Wawasan 2020 Vision 2020
ビジョン
2020Masyarakat Penyayang Caring Society
思いやり社会
Dasar Kebajikan Masyarakat Negara
National Social Welfare Policy
国家社会福祉政策
Dasar Ekonomi Baru: DEB New Economic Policy: NEC
新経済政策
Dasar PembangunanNasional : DPN
National Development Policy:
NDP
国民開発政策
Dasar Wawasan Negara:
DWN
National Vision Policy: NVP
国民ビジョン政策
Kod Amalan Penggajian OKU di Sektor Swasta
Code of Practice for the Employment of the Disabled in the Private Sector
民間企業における障害者雇 用に関する指針
Sistem Penempatan OKU:
SPOKU
Job Placement System for the Handicapped
障害者配置システム
Skim Bantuan Galakan Perniagaan Orang Kurang Upaya: SBGP-OKU
Business Incentive Scheme for Disabled Persons
障害者商売促進支援スキー ム
国際機関、国際関連活動
マレー語 英語 日本語訳
Pertubuhan Kesihatan Sedunia
World Health Organization:
WHO
世界保健機関
Pertubuhan Buruh Antarabangsa
International Labour Organization: ILO
国際労働機関
Pertubuhan Pendidikan, Sains dan Kebudayaan Pertubuhan
United Nations Educational, Scientific and Cultural
国際連合教育科学機関(ユ
ネスコ)
15
Bangsa-bangsa Bersatu Organization: UNESCO Japan International Cooperation Agency: JICA
日本独立行政法人国際協力 機構(ジャイカ)
United Nations Decade of Disabled Persons
国連・障害者の十年
Asian and Pacific Decade of Persons with Disabilities
アジア太平洋障害者の十年
Agenda for Action for the Asian and Pacific Decade of Disabled Persons
アジア太平洋障害者の十年 の行動課題
Penilaian Penggalan Sejagat Universal Periodic Report:
UPR
普遍的定期審査
Far East and South Pacific Games for the Disabled, FESPIC Games
極東・南太平洋身体障害者 スポーツ大会、フェスピッ ク
機関、組織
マレー語 英語 日本語訳
Suruhanjaya Pencegahan Rasuah Malaysia
Malaysian Anti-Corruption Commission
マレーシア反賄賂委員会
Badan Peguam Malaysia The Malaysian Bar
マレーシア弁護士会
Suruhanjaya Kebangsaan UNESCO Malaysia
Malaysia National Commission for UNESCO
ユネスコマレーシア国内委 員会
Jawatankuasa Teknikal Penggalakan Penggajian Orang Kurang Upaya di Sektor Swasta
National Committee on the Promotion of Employment for Persons with Disabilities in the Private Sector
民間企業における障害者雇 用促進全国委員会
Majlis Penasihat dan Perundingan bagi Orang
National Advisory and Consultative Council on the
国家障害者助言及び諮問審
議会
16 Kurang Upaya Disabled Majlis Kebangsaan Orang
Kurang Upaya 2008
National Council for Persons with Disabilities
障害のある人に関する国家 審議会
Majlis Perundingan Ekonomi Negara Kedua: MAPEN II
The National Economic Consultative Council II
国家経済諮問審議会
IISuruhanjaya Hak Asasi Malaysia (SUHAKAM)
HumanRights Commission of Malaysia
マレーシア人権委員会
NGO、障害のある人の団体 Suara Rakyat Malaysia:
SUARAM
マレーシア人民声
Pertubuhan Orang Cacat Penglihatan Malaysia
Society of the Blind in Malaysia: SBM
マレーシア視覚障害者協会
Pertubuhan Bagi Orang Buta Malaysia
Malaysian Association for the Blind: MAB
マレーシア視覚障害者のた めの協会
Persatuan Bagi Orang Buta Sarawak
Sarawak Society for the Blind:SKSB
サラワク州視覚障害者協会
Persatuan Bagi Orang-orang Buta Sabah
Sabah Society for the Blind:SSB
サバ州視覚障害者協会
Majlis Kebangsaan Bagi Orang Buta, Malaysia
National Council for the Blind, Malaysia (NCBM)
マレーシア視覚障害者全国 協議会
Gabungan Persatuan Orang-orang Cacat Malaysia
Malaysian Confederation of the Disabled:MCD
マレーシア障害者連盟
Majlis Pemulihan Malaysia Malaysian Council for Rehabilitation: MCR
マレーシアリハビリテーシ ョン協議会
Penang Coalition Group on the Disabled
ペナン障害者連合
Persatuan Orang-orang Cacat Society of the
マレーシア肢体不自由者協
17
Anggota Malaysia: POCAM Orthopaedically Handicapped Malaysia
会
Pertubuhan Orang Cacat Cina, Malaysia
Society of Chinese Disabled Persons, Malaysia
マレーシア華人障害者協会
Persatuan Orang Pekak Kuala Lumpur
Kuala Lumpur Society of the Deaf: KLSD
クアラ・ルンプール聴覚障 害者協会
Persatuan Orang Cacat Negeri Pulau Pinang
Society of the Disabled Persons Penang
ペナン障害者協会
Barrier-Free Environmental and Accessible Transport, BEAT
バリア・フリー環境及びア クセスブル交通グループ
Pertubuhan Rakyat Malaysia Menentang Diskriminasi Orang Kurang Upaya
Malaysians Against Discrimination of the Disabled( MADD)
マレーシア障害のある人に 対する差別禁止連合
Dignity and Services
ディグニティー・アンド・
サービス
United Voice
ユナイテッド・ボイス
Self Advocacy Group
セルフ・アドボカシー・グル
ープ
Persatuan Kesihatan MentalMalaysia
The Malaysian Mental Health Association: MMHA
精神保健協会
Perak Society for the Promotion of Mental Health
ペラク州精神保健促進協会
MINDA Malaysia
ミンダ・マレーシア
Gerakan Bersama Kebangkitan OKU 2012:
OKU Bangkit 2012
障害のある人と共に立ち上
がる運動
2012(立ち上がる障害のある人
2012)
18
政党
マレー語 英語 日本語訳
Barisan Nasional : BN National Front
国民戦線
Pertubuhan Kebangsaan Melayu Bersatu
United Malays National Organisation: UMNO
統一マレー人国民組織
Persatuan Cina Malaysia Malaysian Chinese Association: MCA
マレーシア華人協会
Kongres India Se-Malaysia Malaysian Indian Congress
マレーシアインド人協会
Pakatan Rakyat: PR People’s Pact又は
People’sAlliance
人民協約
Parti Islam SeMalaysia: PAS Pan-Malaysian Islamic Party
汎マレーシア・イスラム党
Parti Tindakan Demokratik Democratic Action Party:DAP
民主行動党
Parti Keadilan Rakyat: PKR People’s Justice Party
人民公正党
行政機関、地方公共団体
マレー語 英語 日本語訳
Kementerian Dalam Negeri Ministry of Home Affairs
内務省
Kementerian Kewangan Ministry of Finance大蔵省
Kementerian WilayahPersekutuan dan Kesejahteraan Bandar
Ministry of Federal Territories and Urban Wellbeing
連邦直轄領及び都市安定省
Jabatan Pendaftaran Negara National Registration Department
国民登録局
Jabatan Perkhidmatan Awam : JPA
Public Service Department
公務員局
Jabatan Tenaga Kerja Semenanjung Malaysia dan Penggajian OKU
マレーシア半島労働局及び
障害者雇用
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Agensi Kelayakan Malaysia Malaysian Qualifications Agency: MQA
マレーシア資格機関
Standards and Industrial Research Institute of Malaysia: SIRIM
マレーシア基準・工業調査 機関
Lembaga Hasil Dalam Negeri :LDHN
Inland Revenue Board of Malaysia
内国歳入委員会
Syarikat Perumahan Nasional Berhad: SPNB
国民住宅株式会社
Dewan Bandaraya Kuala Lumpur: DBKL
Kuala Lumpur City Hall
クアラ・ルンプール首都特別
市
Majlis Bandaraya PetalingJaya(MBPJ)
Petaling Jaya City Council
ペタリン・ジャヤ市議会
施設、地名
マレー語 英語 日本語訳
Pemulihan Dalam Komuniti:
PDK
Community-Based Rehabilitation: CBR
地域社会に根ざしたリハビ リテーション
Taman Sinar Harapan The Ray of Hope Home
タマン・シナル・ハラパン
重度心身障害者施設
Pusat Latihan Perindustriandan Pemulihan Bangi
Industrial Training and Rehabilitation Centre Bangi
バンギ職業訓練及びリハビ リセンター
Politeknik Polytechnic
ポリテクニク・カレッジ
Saint Nicholas Home
セン・ニコラス・ホーム
Lembah Klang Klang Valley
クラン・ヴァレー
Seremban Seremban
セレンバン
Kuala Terengganu Kuala Terengganu
クアラ・テレンガヌ
Brickfields
ブリックフィルド
20
交通機関、路線
マレー語 英語 日本語訳
Star LRT
スタル
LRTLaluan Ampang Ampang Line
アンパン線
RapidKL
ラピッド
KLAir Asia
エアアジア
その他
マレー語 英語 日本語訳
Penilaian Menengah Rendah:
PMR
Lower Secondary Assesment
下級教育証書
Sijil Pelajaran Malaysia : SPM
Malaysian Certificate of Education
マレーシア教育証書
Piagam Hak Asasi Manusia Malaysian Human Rights Charter