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論文審査の結果の要旨 氏名:木

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Academic year: 2021

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論文審査の結果の要旨

氏名:木

博士の専攻分野の名称:博士(歯学)

論文題名:Examination of factors involved in predicting the prognosis of oral intake recovery for inpatients with aspiration pneumonia by videoendoscopic evaluation

(嚥下内視鏡検査を用いた誤嚥性肺炎患者における経口摂取の可否を予測する因子の検討)

審査委員:(主 査) 教授 川

(副 査) 教授 植 耕一郎 教授 飯 教授 篠

誤嚥性肺炎で入院した患者の多くは嚥下機能の低下により,経口摂取を再開することが困難なこと が多く,約41%は経口摂取困難のまま退院または転院していると報告されている。誤嚥性肺炎で入院 した患者を治療する上で,退院時に経口摂取が可能となるまで回復するか否かを予測することは,そ の後の治療計画において重要である。そこで,本研究では嚥下内視鏡検査(VE)の観察所見を用いて,

誤嚥性肺炎で入院した患者の退院時の経口摂取の可否を予測する因子を検討した。

高崎総合医療センターに201841日から2019331日までの期間に誤嚥性肺炎により入 院し,同意の得られた65名(平均 81.4歳,男性 43名)を対象とした。いずれの対象者も入院前ま で経口摂取を行っていた。誤嚥性肺炎の診断は呼吸器内科の医師が行い,経口摂取の可否を決定する ために,栄養サポートチーム(NST)に所属する歯科医師が VE を行った。経口摂取の再開及び食形 態の変更については,VE後のNST内のカンファレンス結果を主治医に報告し,結果を踏まえ主治医 が最終的な判断を行った。対象者を退院または転院時の経口摂取の有無で経口摂取群と経管栄養群の 2 群に分け,年齢,性別,入院時の血清アルブミン値,C 反応性タンパク質(CRP)の値,脳血管疾 患の既往の有無,神経筋疾患の既往の有無,認知症の既往の有無,呼吸器疾患の既往の有無,入院し てから初回のVEを行うまでの日数,モディファイドランキンスケール(mRS)および初回VE時の 兵頭・駒ヶ根スコアで比較した。以上の評価に加え,検査時の指示に従うことが可能であった対象者 のみにオーラルディアドコキネシス(ODK)を実施した。ODK/ka/5秒間に連続して発音しても らい,その回数をペンで紙の上に点を打って数える方法で計測した。

その結果,以下の結論を得た。

1. mRS,兵頭・駒ヶ根スコアの合計スコアおよび咽頭クリアランスのスコアにおいて,経口摂取 群と経管栄養群で有意に差が認められた。

2. ロジスティック回帰分析を行った結果,兵頭・駒ヶ根スコアの合計スコアと咽頭クリアランス のスコアに,退院または転院時の経口摂取の可否との関連性が認められた。

3. 兵頭・駒ヶ根スコアの合計スコアのカットオフ値を6とした場合は感度 0.88と特異度 0.64 咽頭クリアランスのスコアのカットオフ値を1とした場合は感度0.91と特異度0.70であった。

4. 急性期病院の誤嚥性肺炎患者において,退院または転院時における経口摂取の可否を予測する 因子として,兵頭・駒ヶ根スコアの合計スコア,特に咽頭クリアランスのスコアが有用である ことが示された。

以上のように,本研究は急性期病院における誤嚥性肺炎患者の退院または転院時の経口摂取の可否 を予測する因子を検討したものであり,歯科臨床医学とくに摂食機能療法学の発展に寄与するところ が大きいものと考えられた。

よって本論文は,博士(歯学)の学位を授与されるに値するものと認められる。

以 上 令和3年3月10日

参照

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