藤 島 :家 庭 婦人バ レーボール選手の スポーツ に対す る イメージ
家庭 婦 人バ レ ー ボー ル 選 手の
ス ポー ツ に対 す る イメ ー ジ
藤 島 み ち
1. 緒 言
前回、 S短期大学 生のス ポーツに対するイメージにつ い て運 動 部 経 験の有 無 別に分 けて分 析
し た。 その結果、 今後の 課 題の 中に各ス ポーツ種 目 を専門に行っ てい る選 手 を対象として調査 して み るこ とが あ げ られた。 そこ で生 涯ス ポーツ が注 目されて い る現 在、家 庭 婦 人にお け る
(マ マ さ ん)バ レ ーボール の選手に対象を絞っ て、ス ポーツに対 するイメージを分 析 するこ と
に した。
今 日、家 庭 婦 人の バ レーボール は
東 京オ リン ピッ クにお け る 「東洋の魔女 」の 活躍が きっ か けとなっ て発 展 して きた とい える。今で は全 国家庭 婦 人バ レーボール連 盟に全 国で9365チーム
(平 成 7年 度)が登 録 する大 き な組 織とな り、全 国 大 会 や 地 区 大 会の運 営 などすべ て の活 動 を 手づ く り で実施し てい る。 手づ く り とい っ て も、審判 か ら 試合の 進め方な ど一歩 も実 業 団バ レ ーボール に劣 らない 素 晴 らしい 組 織 力で実 施 されてい る。また、平 成 元 年 よ り50歳 以 上の家 庭 婦 人が出 場 する 「い そ じ大 会 」が実 施 さ れ、平 成 8年 度か らは60歳 以 上の 大 会が東 京で 「第1
回寿大会 (仮 称)」と し て開催さ れ ること に なっ てい る。そ し て今後は、女 性の 社 会 進 出や余 暇の 増 加に伴い 豊か で充実 した生 活をお くる た め に生涯スポーツ が注目され、ますます発展し
て ゆ くこ と が予 測さ れ る、 た だ、 問題 は各大会 で の勝 利 主義が生涯ス ポーツ とい うバ レーボー
ル を楽 しむ 目的 を失わせて し まっ てい るチーム が 見 受 け ら れるこ とで ある。つ ま り競 技スポー
ツ でな く生 涯 ス ポーツ と して発生した の に余りに も大会が盛んになり過ぎ て勝つ こ とを重 要 視
し、 チーム内の雰 囲気が悪 く な
っ て し まうこ と は誠に残 念 なこと である と思 う。しか し、反 面 に おい て生 涯ス ポーツ であっ て も単に楽 しむだ けでな く勝 利 を 目指 すこ と は 必要な要素である とも考 え られる。要 するに勝つ ためにお 互 い 頑 張 りな が ら相 手 を思い や る気持ちを持つ こ と が 大切 である とい え る。
この よ うなス ポーツ に対 する受 け とめ方 を調べ るた めに本 研 究では 「イメージ の
測定法 」 と して知 られ る オス グッ ド (Osgood, C. D)の SD法 (Semantic differential method )に よっ
てス ポーツに対 する情 緒 的 意 味 (affective meaning ) を測 定 して家 庭 婦 人におけるバ レーボ ール 選 手 (以 下マ マ さ んバ レ ーボール選 手 とい う)の ス ポーツ、特にバ レーボール に対 するイ
メージ (感じ方)を分析し よ うとする もの である。
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2.方 法
(1)調 査の対 象とその 時 期
調 査 は大 阪 府 家 庭 人バ レーボール連 盟 (平 成 7年 度 府 下328チーム )に登 録 する チームか ら 強 さの ク ラス A.B. C別に10チームずつ を 無作為に 選 ん で対象とし、平 成 7年 4月〜 7月に
か けて実 施 した。調 査 対象の 内訳 は表 1に 示すと お り である。
表1 調 査 対 象の内 訳一 1
大 阪 府 家 庭 人バ レーボール連 盟 合 計
A ク ラス (9チーム )69名
B ク ラス (10チーム )60名 ※7名 200名
※16名
Cク ラス (9チーム)71名 ※ 9名
※ の値は 運 動 経験の ない人数
A .B . C各ク ラス 10チームずつ 調 査用 紙 (15部)を配 布 した が 回 収で きたの は 「A :9チ ーム 、B :10チーム 、 C :9チーム 」で全 体の 回 収 率は93%で あっ た。その 人数は全 体で312名
の 回答が得ら れ、 こ の うち資 料 として有 効 な もの は216名であ り有 効回答率は69%であっ た。
これ らの資 料の う ち、中 学 校 ・高 等 学 校 ・大 学 ・社 会人 な ど でバ レーボール を含めて運 動 経 験
の ない 人 が16名で運動経 験のある人と 比較 して少 数 (8 % )で あっ たの で、本研究で は省 くこ と にした。その結 果、対象人数は200名と なっ た。
(2 )調査の 方 法と手 続き
調 査の方 法はSD法 を用い た質問紙調 査であD、刺激語 と し ての各ス ポーツ種 目に対 す
る感 じ方を 7段階に評定させた もの で ある。
調 査の 手 続 きは、大 阪府家庭人バ レーボール連盟春 季ク ラス別 リーグ戦 大 会の抽 選 会 場に て、 記入方 法の説 明 書 を 同 封 した調 査 用紙 を配 布 し、各 チーム が持ち帰っ て記入 し後日回収 する方 法に よっ て実 施 し た。
(3>SD尺度の作 成
SD尺 度の刺 激 語 としての 種 目は前回の S短 期大学生の調査 と同じ 「バ レーボール ・サ
ッ カー
・卓 球 ・バ ドミン トン ・バ ス ケ ッ トボール ・テニ ス 」の 6つ をと りあ げた。
尺度項目 は予 備 調査の結 果か らShannonの情 報 量H指 数 を求め て作成さ れ た花田 らの 「ス
ポーツ に対 するイメージ調 査」に用 い ら れた22個の 形容詞対 を用 い た。 注 1 )
藤 島 :家庭 婦人バ レーボール 選 手の スポーツに対 する イ メージ
(4 )調査資料の分類と整理
調査資料は調 査 対 象の 内 訳 表 1に示 した強さの 程 度に よ る ク ラス 別 (A .B . C >と他にポ ジ シ ョ ン別 (ア タッ カー、セ ッ ター、レ シーバ ー〉と年 代 別 (20歳 代、 30歳 代、 40歳代、50 歳 代、60歳 代)に分 けて整 理 した。その 内 訳は表 2に 示すと お り である。た だ し、年 代 別の
20歳代と60歳代は小 人 数 なの で調 査の 対象か ら省い た。
表2 調 査対象の内 訳一 2
ポジ シ ョン 人 数 年 代 入 数
ア タッ カー 73名 20歳 14名
セ ッ ター 20名 30歳 104名
レ シーバ ー 107名 40歳 57名
50歳 22名
60歳 3名
合 計 200名 合 計 200名
資 料は統計処 理 をするた め に 7段 階の尺度得点分布表 を作 成 し、さ らに反 応の仕方を 明確に
する た め に 「や や」と 回答し た ものを 中 間 反 応 として 「4」の 段 階に含め て、 「1 〜 2」、
「3〜 5」、 「6 〜 7」の 3段 階 に集計し て その 百 分 率 を 求め た。
(5)統 計 処理 と分 析の方法
資 料は全 体と強さ別、ポ ジ ショ ン別、年 代 別に次のように処 理 し分析し た。
7段 階 尺度得点分布表か ら尺 度 平 均 値 を 算 出し た。 得点は 1点に近い 方が Negative な得点、 7点に近い 方が Positiveな得点 に な る。
尺度平 均値を もと に各グル ープ との差が みや すい よ うに プロ フ ィール と し て図 示 した
。
資 料の分 析は Osgood に よっ て示 さ れ た方法を 用い た。 (ア )各 種 目間の距離(D)を求め た。注 )2
(イ)各 種 目間の 独 立 性 と類 似 1生をみる た め に D−Method によっ て分 析 した。注)3 (ウ)三次 元の意 味 空 間 (Semantic space )を知る た め の合 成得点 (composite score ) は各種 目間の ま とま りを把 握 しに くい の で省 略し た。
(エ )各 グル ープ間の 比 較につ い て の有意差検 定は、t一検 定 (百 分 率の検定)を 用い た。 注)4
(オ)SD方に よ るD−Method と比 較 する た めに 因 子分析を行 っ た。因 子 分 析の方 法は
「22」の 検 査 項 目か ら得 られ た 粗点を ピ アソン (Pearson, K .)の積 率 相関係数 (Prod一
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uct moment correlation coefficient )によっ て相関行列を作成 し、こ の 資 料か らホ
テ リン グ (Hottelling, H .)の 主 因子解法 (Princiapal compnent analysis )を適
用 し回転に はバ リマ ッ クス法 (Varimax method )で分析を行い種 目ごとの まと ま りをみ よ うとした。
(カ)前 回の種 目ご との ま とま りと 比較 す るために今 回は ク ラスター分析 (Cluster analy ・ sis)を も併 用 して種 目の まと ま り を よ り 明確 化 し よ うと試み た。
これ らの 計算は平 均 値 算 出に は 「ロ ータス 1 ・2 ・3」、 SD法の 距 離 (D)、 D−Method お よび因 子 分 析 と ク ラス ター分析に は 「NEC −PC −9801ES 」を用 い た。
3.結果 と考察
(1)尺 度 平 均 値に よ る 比較
尺度平 均 値は尺度得点 7段 階 分 布 表 よ り求め、結 果は、 表3−1に示 した と お りである。さ ら に各種 目の特 徴 をみや す くす る た め に、尺度平 均 値5.5以 上 をPositiveな傾 向、2.5以 下 を
Negativeな傾 向が強い として 表4−1 〜表4−4に そ れ ぞ れ 「全 体 ・強さ別 ・ポ ジ シ
ョ ン別 ・年 代 別」に比 較し やすい ように整理 し た。
表4−1よ り全体と し て み られ る 各 種 目の イメージを あ げ、S短 期 大 学 生 を対 象とした調 査 結 果 (表3−2)と比較 した。
まず、 マ マ さ んバ レーボール選 手の各種 目の イメージ は
以 下の とお りである。
「バ レ ーボール 」は 明 る く、白 く、好 きで、面 白く、 楽しく、機 敏で速い種 目である。
「サ ッ カー」は男 ら し く、激 し く、広 く、逞 し く、機敏で早 く、 難 しい種 目である。 「卓球」は安全な種 目である。
「バ ドミン トン 」は機敏な 種 目である。
「バ ス ケ ッ トボール 」は激し く、 高く、 逞 し く、機 敏で速い種 目で あ る。
「テニ ス」は機敏で速い 種 目である。
これ らの結 果 を さ らに詳 し くみ る た め に尺度平 均 値6.0以 上 をみ る と 「バ レーボール 」は好 きで、面 白い ス ポーツと受け とめ られ、 「サ ッ カー」は男 ら し く、激 し く、広 く、逞 し く、 機 敏で速い スポーツ とい うイ メージが もたれて い る。
これ らの結 果 をS短 期 大 学 学 生 (以 下 学生 とい う)の結 果と比較する と かな りの違い が みら れ る。特にバ レーボール の結 果は 「好き で
、 面 白 く、 楽 しい 」で反 応が違っ て お り、これ ら は 今 回の対 象がマ マ さ んバ レーボール選 手であっ て、授 業でバ レーボール に
消 極 的に接 する学 生 がい るの と積 極 的に余 暇 活 動としてバ レーボール を実 践 して い るマ マ さ ん との バ レ ーボール に 対 する姿勢の違い が大き く影 響 してい る と思 わ れる。サ ッ カーとバ ス ケ
ッ トボール で は 「明 る
さ と かっ こ良さ」で の反 応が他の 種 目と比 して大 き な違い で あっ た。こ れ らは学生 とマ マ さ ん の ス ポーツ に対する価値観の違い で、学 生の 中に は 「サ ッ カーは J リーグ ・バ スケ ッ トボール