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柳原昌輝

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Academic year: 2021

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(1)

−49−

マイクロコンピュータを用いた非線形系の解析

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柳原昌輝

AnalysisofNon‑linearsystem usingMicroComputer

byMasateruYANAGIWARA

(昭和54年10月31日受理)

Thesystemreported in thispaper istheonelinkedMicrO‑ComputertoAnalogComputerusing A/Dconverter andD/Aconverter, and this isthereport inwhichNon‑linearsystemisanalyzed with the linkedsystem. Byusingthissystem, I analyzedsomesystemsthatcouldn'tbeanalyzed onlywiththeAnalogComputer.

Theresultanalyzedwiththissystemisalmostequal tothatanalyzedwithDigitalComputer.

Fromthefact itcanbesaidthatwecanputmuchconfidenceinthis linkedsystem.

たので, ここに報告する。

1 .緒

2.システム概要 一般に微分方程式の解法の1つにアナログコンピ

ュータ(アナコン)を用いる方法がある。

本校電気工学科第4学年の実験実習においても,

電気回路網の解析にアナコンを利用している。

しかし, この実験実習に使用しているアナコンは,

安価なため,構成要素も積分器: 2,加算器: 2,

ポテンショメータ: 4と少なく,非線形要素は含ま れていない。このため, このままでは非線形系の解 析をすることができない。そこで,最近特にブーム になっているマイクロコンピュータ(マイコン)を 非線形要素のシミュレータとして利用し,マイコン,

アナコンの結合システムを構成することを考えた。

これにより,アナコンの機能を高め,線形,非線形 系を問わず解析できる安価なコンピュータに改造す

ることができる。

本研究の目的としては,前号で紹介したDAC,A DCとアナコン,マイコンの結合システムを作製し,

非線形系の解析を行うことにある。

基本的な問題を2, 3解き, その結果をデイジコ ンで解いたものと比較した所,満足できる結果だっ

制御系における,線形部分のシミュレータとして 高速演算性のあるアナコン,非線形部分のシミュレ ータとしては,多種のデータ処理性のあるマイコン を用いる。これらの結合システムを図1に示し,信 号の流れを説明する。

与えられた制御系中の線形部分のシミュレートは アナコンで行う。 もし, この系が多変数制御系であ った場合,制御の対象となる変数が複数になる。ア ナコンから非線形系のシミュレータであるマイコン へ送る複数の信号のうち, ある時間において制御の 必要な信号を1つ選び出すのが走査器と呼ばれてい る。この走査器によって選び出された信号をADC に送り,ディジタル信号に直してマイコンに送る。

非線形系部分をマイコンで演算した後は, この信号

をもう一度アナコンに戻し,繰り返し演算が可能に

なるようにしている。分配器は,マイコンで求めた

非線形系部の演算結果を,ア大コンの各部(多変数

制御の場合,結果の戻り先が違う)に分離して送る ためのインターフェイスである。

昭和55年2月

4ぐし,

(2)

−50−

柳原昌輝

それらをさらに, DACを通して,アナコンで取り 扱かうことのできる信号に変換している。

これら演算信号の他,ADC, DACの動作を制御 する制御信号が必要である。

また,アナコン,マイコンを接続するADC,DAC, 走査器,分配器,制御信号発生部を, リンケージと 呼ぶ。

本研究で用いたマイコンは,TK‑80(日本電気製), アナコンは,VR‑308A(松下通信製)である。

(1), (2)式からわかるように,変数がりp, ip, iL, のため, 1つのルーフ・で組むのが困難である。 しか

し,この中, ip−ひpの関係は,ダイナトロン特性であ るため, この分をマイコンでシミュレートすること によりプログラミングが可能となる。

この特性の近似の際,図4からわかるように,一 本の式で近似できないため,次のように分剖近似し

た。

エー[器] , "=[詞とスケール変換すると

(1) 0≦苑≦0.25 (0≦〃p≦10) z/=5.7苑−16.8z2+14.4%3

(2) 0.25≦元≦0.75 (10≦〃p≦30)

y==0.1+4.5苑−12z2+8z3

(3) 0.75≦苑≦1 (30≦ひp≦40)

z/=‑10.7+47.7苑−69.6%2+33.6苑3

3.試作システム

簡単のため,一変数制御の場合を考えた。

この場合,走査器,分配器を必要としない。

試作システムを図2に示す。

4.試作システムによる解析

4. 1 発振回路

4極管のダイナトロン発振回路において,発振が 定常状態になるまでの解析をする。

発振回路を図3に示す。この回路においてEp=20 (V],L=1(mH),C=1("F)とする。

また, 4極管のダイナトロン特性を図4に示す。

回路方程式は,次のように表わされる。

‑"p=‑Ep+L器−−−−(1)

鶚=fa/ii。̲iL)dヒーーーー(2)

またダイナトロン特性をip==F("p)という関数 で考え,電圧,電流に対するスケールファクタを妬,

脇とし, タイムスケールファクタを10 とおいてう°ロ グラミングした。

ここで問題となるのは, この近似曲線のマイコン によるシミュレートの仕方であI) ,次の2つの方法 が考えられる。

(1) 近似式を3種う°ログラムし, ひp入力によI)"

算し, ip出力をする。

(2) 各近似式について, ひpに対するipのイ直をあら かじめ計算しておき, それらのデータをマイコ ンのRAMに格納しておく。そして, ひp入力があ った時, その値に対応するipを出力するように する。

この問題については,マイコンのメモリの関係から,

ら, (2)の方法をとった。

アナコン,マイコンによる演算回路図を図5に示 す。演算解は,図6に示すとおりである。

Micro Computer

000

Vi Analog

Computer Computer

Vo Computer LI」票

Vout Vin

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LM;T兎ボ

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D/A Converter

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A/D Converter

B digit US

I 》ut Y I・で A〆 Conv

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I 》ut 1■■ー■■■

MicroComputer 走I IAnalogComputenalogCompute

Or

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ACCPPP

databus databus databus

databus PB

0

図2試作システム 図1 一般的な結合システム

秋田高専研究紀要第15号

・8

(3)

7

−51−

マイクロコンピュータを用いた非線形系の解析

←−1P 30

VP

一一一一一一一一一一 ︵くE︶堅一

1S1.L

C

10

Ep'

0

20 30

VP (V)

ダイナトロン特性

10 40

0

図3 ダイナトロン発振回路 図4

。Ga

鴎〕

−0.5 11 F(x) 1 1 1

1

10

0.0075

図5 演算回路

‑40(V)冒一 一◆

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図6 演算解 昭和55年2月

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(4)

−52−

柳原昌輝

E=50(V), R=100(J2), C=100("F)とし, 1, 1L, ののスケールファクタをそれぞれ2, タイムス ケールファクタを102としてプログラミングする。

また, この問題においては. の3の部分をマイコン でシミュレートした。

プログラムを図10に示し,減算解を図11に示す。

4. 1 . 1 シミュレータプログラム

マイコンによるシミュレータプログラムを図7に 示す。このプログラムは,任意の関数を, あら力.じ め他のディジタルコンピュータで計算することによ り,求めたデータを, 8100番地以降にストアしてお く。ADCからの入力データに対応する特性データを 取り出し, DACに送ることによって,その関数の発 生器として動作させることができる。

5.結

例として,以上2つの荘本的な問題について解析 を行った。結果についても,ディジタルコンピュー タで, それぞれの微分方程式を解き,比較した所,

非常に満足できるものであった。

しかし,非線形部分のシミュレートについては,

メモリと減算速度の関係から,近似式をプログラム する方法か,データ格納法かのいずれかを選択しな ければいけない。

今後は,ADC, DACを増設し,走在器,分配器を 接続して, 多変数制御系の解析を可能にすることが,

よりアナコンの機能を商めることになると思われる。

肢後に,データ処理に御協力願った,本研究室生,

佐藤貢(技科大),熊谷隆雄(自営)両君に謝意を表し 4..2平滑回路の過渡応答

磁束が飽和するコイルを用いた平滑回路において,

ステップ入力を加えたときの, 負荷抵抗に流れる遮 流の過渡応答の解析について考える。

回路図を図8に示し, コイルの磁束飽和特性を図 9に示す。

図8の回路方程式は次のように表わされる。

+R・I==E‑‑‑・‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑(3)

R・I=部此‑I)dt−−側

また,飽和特性を次式で近似する。 ます。

IL=4.3+。

8000 8002

8004 8006 8008 800A 800C 800E 8010

8012 8014 8016.

8018 801A 801C 801E 8020

8100.

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H,0Q81 C,A B A,M

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MVI OUT MVI OUT MVI OUT IN ANI JNZ IN LXI MOV DAD MOV OUT JMP LOOP

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図7 データ格納式シミュレータプログラム

秋田高専研究紀要第15号

一組

(5)

−53−

マイクロコンピュータを用いた非線形系の解析

1.0

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図8 平滑回路 0

2 3 4 5

IL(A)

図9磁束飽和特性

−1

21

図10演算回路

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図11 演算解

昭和55年2月

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(6)

−54−

柳原昌輝

6.文

1)柳原昌輝:D/A変換,A/D変換秋田高専研 究紀要第14号Nol4 1979

2)柳原昌輝: 「マイコンとアナコンの結合シス テム」計測自動制御学会東北支部第66回研究集

会66−4 1978

3)三浦武雄:アナログ電子計算機のソフトウエ

秋田高専研究紀要第15号

−今̲.■

参照

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