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高等学校運動選手の精神的特徴

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Academic year: 2021

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(1)

桐原‑Downeyの意志気質検査にあらわれた

高等学校運動選手の精神的特徴

      吉  里    哲

 緒 論

 体育が身体活動を通してゐ教育活動と定義される今日その身体という独自の領域において人 間性の育成の基盤である健康な身体,活動力のある身体の育成にそみ目的があることは勿論で あるが,それと同時に身体活動は一面精神活動の場であるが故によりよき人間性の発展を期待 する意味において,精神的な健全な発達育成がより重要視されなければならないことはいうま でもない。

 私は昨年高等学校運動部選手を対象として,クレペリン,内田精神作業検査を実施し,その 検査結果を教育科学第6号に発表し運動愛好者の精神的特徴の一端を報告したのであるが,本 稿においては,桐原一Downeyの意志気質検査にあらわれた運動部選手の精神的特徴を考察し て,体育の学習,スポーツ教育,並びにクラブ活動指針の一助にしたいと考えるのである。

 被検査者は県内高等学校の普通と見られる運動選手で,全国高等学校選手権大会解に県代表 として出場するような秀でた選手ではなく,一般的な高等学校の運動部選手を対象としたもの である。

 男子選手ではラグビー選手A校10名B校10名,バスケット選手A校10名B校10名  陸上競技選手10名,水上競技選手10名

 女子選手ではバレー選手A校10名B校10名,バスケット選手A校10名B校8浮名及び県下 高等学校体育大会バスケット優勝戦のA,B両校の選手19名である。

 以上の運動種目及び人員については特に作意的に選定したものではない。

 検査実施の時期は昭和34年9月1日一9月7日に至る期間で第二学期始業直後の1週間に実 施したものである。

 検査は桐原一Downeyの意志気質検査の手引に示す方法によって,意志気質検査用紙を使用 して実施し,各人の得た得点を百分毅階位に照らして標準段階位を決め,各運動種目別にその 平均値を求め意志プロフ・一ルを描いたのである。

 手引には個々人のプロフィ『一ルによって,その個性の特徴をつかむことに重点をおき,多数 のプロフィーールを平均して或る集団の傾向を見ようとすることをさけているが,私はあえて運 動愛好者集団の特徴をつかむために,プロフィールの平均を試みたものである。

 尚運動選手の特性についてつきあたる問題は,そのような特性の所有者が運動を行なって選 手になったのか,或はそのような特性が運動を行なうことによって形成されたのかという点が あるが,本稿では運動部選手のもつ特徴を作業検査によって,現象的に考えようとするもので

ある。

       一20一一

(2)

 検査結果の考察

 意志気質検査では検査問題10について検査をし,各問題で得た各自の得点は,各検査毎に夫 々一般的傾向を示す規準に照らして,各得点の占める比較的位置を見定めるために,百分段階 位を決定するのである。

 この百分段階位をもって,意志プロフ恕一ルを描きそこに現らわれた曲線にて,意志気質の 類型化を行なうもので,運動型,進攻型,思慮型,及びこれらの混合型と不定型とに分つ。

 運動型とは決断の速さ,動作の速度,運動能において比較的高い段階にあって,その他のも のにおいて低いものである。

 進攻型とは検査作業中進攻性を示すところの拡張度,意志的運動駆御,自信の強さ及び決断 の決定性において比較的高い段階にいて,その他のものに低い位置にあるものである。

 思亭亭とは抑制,目と手の協応の精密さ,細心度及び一つの仕事えの執心度において,比較 的高位を占めその他のものにおいて低いものである。混合型はこれらのものが混合してあらわ れているもので運動思慮型,進攻思慮亭亭をあげることができる。曲線が不規則で一定の型に

きめることのできないものを不定型としている。

 さてスポーツマンは明朗,快活で社交的であり,思考を好のまず小事にこだわらないといわ れているが,一般的にはこのような特性をもっているものが多いことは推測できる。

 高等学校運動部選手を対象として行なった意志気質検査の結果は第1表,第2表に示す通り の成績である。この男女の運動集団の百分野階位を図示したものが,第1図及び第2図である・

  第1表      百 分一,段 階 位    男 子◎

項目翻BlclD}EiFIGIHlrlJiKLiM

ラグビーA

ラグビー B バスケットA バスケットB

陸上競技A

73 83 73 58

81

水上鰍BI85

65 68 62

71 53

76 54 23  35 70  50

48 34 66 40

5458158

39148}30

57 53 56 68

68 40

62  37 64 62 44  52

10

49 39

67 73 59 72 66 84

91

65 84 79 80 98

86 79 78 77 70 70

29 8 16

31

10

11

56 30 38 50 55 60

第2表

百  分  段  階  位 女  子

項目運動 mBlc}DEIFIGjHII JlKlLlM

バスケットA バスケット B バ  レ 一A

バ  レ 一 B

バスケットC バスケットD

64

71

76 65

71

85

64

37、

51 61 71・

53 56

36『

5r

49 59

,43

40

,51

49

41

33 42

65 52 47 47 54 50

64 68 54 57 62 62

31

26 26 24 65

・70 81

63 68 82 96 60

75 83 86

81

83 84

66 47 60 58 84 45

10]5

30h7

16 30

40 42

10133 30126

\一

Q1一

(3)

第1図

   プロフィール 男子

  BCDEFGHIJKLM

100 90 80 70 60 50 40 30 20

10

0

\./も

@ 〈、/

    へ   〉亀

   /\  lA

第2図

   プロフィール 女子

  BCDEFGHIJKLM

》 V

1、/B l/

v

100 90 80 70 60 50 40 30 20 10 0

ラ グビー

  、 ! ノ、 

oノ 、 

〆、

、 ,

亀一一一,

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       B

100 90 80 70、

60 50 40 30 20 10 0

バスケット

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100 90 80 70 60 50 40 30 20 10 0

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陸上A 水泳B

バ  レ  一

 ,へ,ク、

  \ノ 、 ン1   、

、● Ao

、隔

BCDEFGHIJKLM

決動運比拡駆自決抑精細熱 断作動 張御信定制密心心

㌔一一一ロヤー■■■一夢   ㌔一■國一軸セー■閣一繭ノ   一一

運動型  進攻型  思慮型

バスケッ・ト 2

BCDEFGHIJKLM

決動運比拡駆自決抑精細熱 断作動 張御信定制密心心

    一 運動型  進攻型  思慮型 これらのプロフィールは従来それとなくいわれている常識的な特性に類似の曲線であり,運 動選手の精神的な長所と短所とを,同時に具体的に表明しているものということができる。

一22一

(4)

 類型的には判然と一つの型に決定することはできないとしても,概むね運動思慮型め両混合 型をあらわしていることは明らかである。

 彼等め検査作業を通しての精神活動の流れは,男女ともかなり積極的な流れを示し重一般的 1には積極型と考えてよい。

 決断の速さ5動作の速度ともに高く,決断の決定性の固さにおいても,や、=般的傾向性よ り高位である。特に思慮型の検査3進出しようとする衝動を索制する意志的抑制度は,検査結 果の中最も高位を示し,目と手の協応動作の精密さもすぐれていて,心張面さをあらわしてい

る。しかし,自信,細心度においては特に欠ぐるところがあり,事にあたっては大まかで細密 な関心すくなく,しかも執心性に弱わい傾向を多分にもっているということができる。

 運動型の気質特徴としては,従来の気質類型といわれるものと対比すれば多血質に相応し,

進攻型は胆汁質,思慮型は神経質に夫々相応していると,解説ではのべている。

 運動部選手の精神作業の比較的積極的な流れをもつ運動型にあらわれる気質特徴は,次の如 くスケッチすることができよう。

 彼等は容易に環境刺戟に順応し,表現も蓮動の形も比較的円滑で無理がすくなく,精神のテ ンポと動き方もすみやかである。自己と周囲の社会との問には強い反対が存在しないし,主義 上の異存もない。彼等は身近な自然的な道,人間の交際に好み親しみを感じ,現実的で適応性 をもっている。社会的態度としては所謂活動家であり,明朗,活濃,親切で社交的である。

 反社会的要素は比較的少なく,や\軽卒のきらいはあるとしても,実際的なエネルギーの横 溢している性情を有しているところに,その特徴を見出すことができよう。

 しかし,思慮型において,曲線にあらわれるごとく細密,執心度に欠ぐるのであって,精細 なシステムや計画,緻密の人間ではなく,論理的な思索で貫ぬくこと,熟考を重さねることな どは,好まないし,彼等の弱点とする特徴である。

 このことはクレペリン精神作業検査にあらわれた所と一致するもので,スポーツ愛好者の一 般的傾向である。

 気分の明朗さと精神のテンポの速きが運動面にあらわれた特徴で,検査1の好きな方に決定 する決断の速さを見ても理解きれ得るごとく,彼等は一般に精神のテンポの速さを長所として いるが深みは少ない。内的エネルギーは自己あ周囲の社会に向けられ,環境に同感するが故に 鋭敏,敏速,果敢であるが,省察,構成,洞察,細密えの関心等に劣り,事をなすに大まかで

ある。

 熱心に仕事を楽しむ実際的エネルギーは横溢しているのであるが,細心に計画構成し最後ま でなしとげるどころの,不屈な実行力については梢々低位である。

 彼等は厳しい倫理の人間ではなく自己満足で足れりとし,高い目的を追求する精神の内的緊 張に弱点を見出すもめで,高等教育におけるクラブ活動 選手指導の精神滴養面で,一段の教 育活動を要する所であらう。

 プロラールにあらわれた運動選手の精神的特徴として,見逃すことのできないものは,検

       一23一

(5)

査3によって示される,衝動を索制する意志的抑制度である。検査作業中最も高い精神の動き 方を示しているのであるが,この点について考察をしてみたい。

 青年期が情緒的に不安定の時期であり,動乱の時期であることは,今更申すまでもないこと であるが,彼等を護り更に道徳的性格の発達を促す意味においても,青年期において情緒の統 制が肝要であることは,心理学の教える所である。情緒安定化の条件として青年心理では運動 競技やレクリエーションは情緒の平衡に役立つこと,興奮するような刺戟的場面をさけること

などをあげている。

 スポーツの場は協同的社会的な力動的な場であり,刺戟的興奮の場である。選手間には練 習,試合をとわず一一貫した共通目標が樹立される。例えそれが勝つこと,名誉のためにであっ ても,そのためには個人の欲求や欲望を抑制して,全体依存的となり自己の分を守り,自己の 行動や技術に対して自己評価をし,批判をうけ,自己反省することが要請され,チームのため 忠誠を払う心的態度が培かわれる。

 斯様な力動的な人間関係において,彼等は日常の練習,或は試合というむしろ積極的な緊張 度の高い競争場面に出場して,次第に興奮的な場に馴化し,自己の情緒的興奮を抑圧するとい

う精神構造を築いたものと考えることができる。勿論,素質的要因を見のがすことはできない が,むしろ教育的に管理された力動的環境要因を高く認め,スポーツ教育の情緒統制に与える

教育的意義を,高く評価することが妥当であると考えられる。

 以上は運動部選手の精神活動の運動型・及び尽墨型にあらわれたプロフ ールの特徴につい てのべたのであるが,次ぎに進攻型について考えてみたい。

 進攻性は従来の気質類型では胆汁質に相応するもので,沈着,冷静,興奮することすくな く,忍耐強く,意志強固なことを特徴とするものである。進攻型検査8Aは運動衝動の意志的 調整が進出的か退嬰的か又B,C, Dは同じく運動が妨害に抵抗して進発せしめられるか,抑 止的かその意志的駆御の大小を見るものである。検査9は自信の強さを見るものである。

 この進攻型にあらわれた曲線を見るとき,スポーツ教育上特に配慮しなければならない精神 的な課題をなげかけている。即ち,拡張駆御性においては一般的傾向の50%段階よりや\高位 にあるとしても,自信の大小ではいつれの種目男女両性において低位であり,事に処して冷 静,自信と強い意志をもって駆御拡張してゆく精神,所謂真の敢斗精神の酒養に欠如している

と考えることができる。

 スポーツ教育の精神的ねらいの一つとして,自発性の発達をあげている。自発性の発達は自 己の能力の発達的自覚にか〜、わる。

 能力の発達的自覚は,これまで突破できなかった失敗感を突破することによって,成功にお 一きかえる喜び,こ\に能力の発達的自覚がある。この喜びが累加される時,自己の能力に対す

る信頼感,自信が生ずる。スポーツ指導の着眼の一つとして スポーツはその経験の結果は直

ちに形にあらわれ・たやすく他人か自分の以前の経験と比達することができ・その準歩を意識

1し確信をもつ とし又 練習,試合の機会を通してその計画性,忍耐性,社会性等の自覚及び

      一24一

(6)

自己め能力に自信をもたせること 等をか\げ教育的な裏付けの一つとしている。勿論,この 裏付けは教育技術の如何によるものであるが・クラブ活動の運動練習,学習内容試合システ

ム等の改善工夫されねばならないことを意味しているものである。

 スポーツ活動はその技術表現が極めて具体的であり,競争場面では必らず相手が必要であ る。相手が強ければ強いほど,観衆が多ければ多いほど,緊張意識は弓索くなり,興奮的とな り,おちつきを失い,失敗をおそれる強さも大きくなる。ローマオリンピック大会水泳選手と して活躍した我国の代表選手の一人は9月5日附の新聞紙上に次の如き手記を発表している。

  ぼくは、ローマに来てから毎日4,5時間位しか眠れなかった。ローズ,コンラッヅの顔や泳 ぎが頭から離れず睡眠不足で頭が重かった。常にぼくはあがっていないそ,疲れていないそと 自分にいいきかせたがだめだった。ローズのたくましい精神力と体力には神秘的なものさえ感 じた と,又選手団の黒田医師談どして 選手の半数以上がなんだかだと病気を訴えて来る。

診察してみると病気らしい病気はほと んどない。

 ある選手に睡眠薬だといって胃腸薬を渡したら,翌日よく眠れたとお礼に来た と報じ原因 は過度の緊張意識からといっている。緊張感にともなう自我の分裂,主体の崩れによる自信喪・

失である:。試合において環境を支配する主体の力の強さが,所謂試合根性であり,気力の強さ であり,主体の構えの核心をなすものは自己の技術能力を確信する信頼の自信であらう。

 自我が興奮する自我と分裂して主体の体制が崩れ観衆の圧力,相手の圧力等場の力に支配さ れ,情緒の興奮は大脳運動領の興奮性を抑制し,自信どころか却って自己の能力に自信を喪失 してしまう。オリンピック選手級において然りである。すぐれた能力の所有者であれば,主体 の力が強いのであるから,自己の力を支点として自己の活動のリズム・ペースで活動すること ができ,自信の度を更に高め,自我高揚感の満足にひたることができる。

 試合或は練習の場は成功の可能性と失敗の可能性とを,等質的にもっている場であり,それ.

が厳然と表明される,意志的緊張に満ちた場である。心身の状態は恒常ではなく,宮本武蔵の 常の心 でのぞむことは,一般には期待できないことである。競争的場において成功の条件 の主たるものは技術と力と気力であらう。

 技能的にすぐれ成功の見通しがつけられるものにとっては,欲求満足のよい機会であり,成曜 功感,自己信頼の幸福にひたる事ができるであらう。成功の可能性と同時に失敗め可能性が共 に存在し,しかも両者の可能性が半ばするときは別としても,失敗の予想のみをもつものにと っては,試合参加は奨励すべきことではない。

 彼等には大規模の試合形式に学校代表選手どして参加せしめることよりも,むしろ技能の比 較的似通った類似のグループ,近接校との対校試合形式の社会距離点の近C),適度の緊張場面 において親善試合的方法によるシステムを重視し,技術的精神的な指導に重点をおき,段階的:

に自信,自我高揚感等の内的主体制の育成と確立に努むべきであらう。

 試合或は練習の場に布ける失敗や成功は,主体の構えのいかんによって人間性に関連するも

のであらうが,青年期における情緒,精神作朔め不安定性を考えるとき,失敗の可能性の強い

       一25一

(7)

場合に毒干る試合参加さ・人格構造上考慮されなければならない・地方都市においても高い水 準の技術と能力が票求される現在,高等学校において一殻の運算選手がすべてスポ㌘ツによっ て,満足をかち得るとは考えられないし,そこにはより数多くの脱落者のあること崔考えなけ ればならない・勿論,失敗を足場として自我高揚を培う教育は可能であるが,これとても現在 のごとく試合出場技術追求のみを追いかける手段では,その精神的効果を期待することは困難 である・

 要は選手の要求願望を認め比較的手近かな実現の可能性のある目標,試合等と結びつけ,そ の実現に徐々に近づけてゆくべきで,彼等の適応困難未熟さを挙に激励するだけでなく能力 に応じ零階的・翠煙的解沫をする試合システ拳が重ゆぜ「られなければならない・

 さきにのべた薄く運勤(P捌ま力動的な場で南る・練習の場試合の場のいつれにつ停でみて も7極めて力動性・流動性をもつ環境である・等質化された条件のもとでは,自他の間に平衡 性が存在し夫々の力を十分に発揮することができる.もし強い不均衡状態が存在するとなれ

・ば2自己はその方向に引か都てゆくか・或は又相手が自弓の方向に引寄ぜられるかであって・

いつれも他の力点にタって支配されるのである・

斯様な場に挙いて臓績曜好で腕い・

 運動の場における力⑱源は結局自我であり・自球ρ)中核をなすものは自信である・

 主体9構えに自信をもち冷静な態度で自己φの力のリズムで活動することができる意志的拡 張性と駆塑性,苦しみに耐えやく強固な精神の酒養が・拉術の習得と共に丁零さ忽ねばならな

・い・第2図女子プqフ ール〈ρバスケット1ま県下高等学探体育大会ベスケット優勝戦にQぞん だ両チームで填るが・他のプロフィールと異る特徴として進攻性をあげることができる・自信

・にみち冷静沈着にしかも妨害に進発してゆく弘嘩性が他の一般の運動畢手のプロフ・一ルζ異 り・強くあらわれているのである・即ち一言にしていえば真の敢斗精神,旺盛なる気力であら

う。

 結論

 以上高等学校運動部選手を対象として・意志気質検奪にあらわれた精神的特御について・類 型的に考察したのであるが・彼等は一般的には運動思慮聖の両類型をあらわしながらも・尚そ の間に夫々長所又に弱点とも称すべき性情を有し・一定の類型に決定することはできない・

 彼等の精神活動は無分の明朗さと精神のテンポの速さを長所とし・容易に環境刺越に順応 し,表現も運動の形も比較的円滑で現実的社交的であり,社会的態度としては所謂活動家であ るPしかし・暗譜なシステムや構成繊密な人間ではなく,熟考することなどは弱点とするとこ ろで,高い目的を追求する精神,の内的緊張に劣る傾向を有している。彼等の最も高い段階を示 すものは衝動要旨木を抑制する高い情緒の統制力で,青年期における情緒安定化にスポーツ教

育のもつ重要さを強く認めさせているのであるb自信,細密度は運動選手の最も弱点とする性 情であり,冷静沈着,妨害に抵抗して拡張する意志的駆御性,忍耐性,執心性等の精神章草に

特に留意しなければならない問題をなげかけている・

一26一

(8)

 尚運動選手の精神的特徴については素質,形成の過程,固定化等検討すべき問題点が多々あ るが,本稿においては現象的に一般的傾向をとらえたもので,他の課題については今後継続的 に研究をすすめるこ.とにする・

参考文献

 意志気質検査の手引

 体格 と 性格

桐原荷見著

クレッチマア著

一36.1.9受付一

一27一

参照

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