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Academic year: 2021

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巻頭言

著者 櫻井 良治

雑誌名 静岡大学経済研究センター研究叢書

巻 8

ページ none‑none 発行年 2010‑03‑10

出版者 静岡大学経済研究センター

URL http://doi.org/10.14945/00009146

(2)

巻 頭

2009年 度 に t経 済学科では経済研究セ ンターのもとで学部競争的配分経費

(学 部重′ 点課題 )お よび学科内裁量経費競争的配分等 によるい くつかのプ ロ ジェク トが立ち上げ られた。具体的には、下記に掲げた共同研究 と個人研究 である。

      │

以上の 4つ のテーマの うち、最初の二つは、地域経済活性化の視点か らの 観光地 と観光産業の発展 に関す る調査研究である。二つ 目の論文は、産業連 関分析であ り、 4つ 目の論文は税務会計の論文である。

最初の 「第 3回 熱海市 ヒア リング調査報告」は、継続的に実施 された静岡 大学人文学部経済学科教員か らなる観光研究プロジェク トによる調査研究で ある 2009年 度 に実施 された熱海 を対象 とす る観光 ヒア リング調査に追加 し て実施 された宿泊施設 と熱海商工会議所の ヒア リング結果に基づ く研究成果 である。

二本 目の「観光地再生のための政策課題 と地域政策の可能性・方向性」は、

地域活性化の手段 として全国的に期待が高まっている観光への取 り組みにつ いて、調査研究 してい る。全国的な視点か ら、国土交通省等の国の政策や先 行研究を踏まえて、分析 してい る。観光の地域固有財 とい う性格 に基づいた 意義や経済学的特徴や産業連関等 を評価 しつつ も、不安定な観光依存の地域 経済の諸問題 について、 伊豆地域の下 田、 熱海等のサンプル研究に基づいて、

分析 している。

三本 国の全国一静岡県連結産業連関表による地域経済の構造分析―地域連 結産業連関表の作成 と応用― は、産業連関表 を用いて、静岡県を中心 とした い くつかの都道府県の経済 を分析 してい る。 日本の平成 12年 (2000年 )産

プ マ

代表者等

第 3回 熱海市 ヒア リング調査報告 (2):外 国人観 光客 を中心に

狩野

 

美知子

野方

 

宏 大脇

 

史恵

2. 観 光地再生 のた めの政策課題 と地域政策 の可能 性・方向性

太 田隆之

3. 全 国¨ 静岡県連結産業連 関表 による地域経済の構 造分析

―地域連結産業連関表の作成 と応用一

浅利一郎

4. 米国税法における実質帳簿要件 永 田守男

(3)

業連関表 (総 務省統計局 )と 平成 12年 (2000年 )静 岡県産業連関表 (静 岡 県統計利用室 )か ら全国 と静岡県 を連結 した全国 ―静岡県連結産業連関表 (静

岡県連結産業連関表 )を 作成 し、静岡県の経済構造の分析 に応用 してい る。

静岡県内・県外産業の影響力係数や静岡県産業の感応度係数等の数値 を踏ま えて、地域経済比較分析等がな されている。

四本 目の 「米国税法における実質帳簿要件」は、税務会計の研究論文であ る。「国際財務報告基準をわが国が採用す るか否かを判断す るにあたって、確 定決算主義の存在 は大きな論点である。一般 に、課税所得計算の方法 として 確定決算主義 と申告調整主義が対極的な方法であるかのよ うに示 され る。…

しか しなが ら、申告調整主義 においても損益計算書利益 を課税所得計算の前 提 に していることに変わ りはない。」 と分析 している。「税務会計上 もとめ ら れ る判断の客観化 を目的 とした財務会計数値の利用は今後 も変わることはな く、 申告調整主義のもとでも税務会計 と財務会計の結びつきは否定 され るも のではない。」 と結んでいる。

、わが国は t長 期にわたるバブル後の経済不況によつて、失われた 10年 が 20年 近 くに延び、さらにサブプライム危機 に端 を発 して、 2年 余 りの経済不 況が続いている。経済成長や、株価の推移、人 口動態等の社会経済指標 の大 半が、右肩下が りに推移す る中で、高齢化 だけは着実に進展 している。

不況の影響は、地域経済、観光産業等 に最 も先鋭 に現れている。地域経済 を考 える場合にも、 自治体や企業、個人の財源不足の時代には、その地域特 有の残 された固有の資源 を見つ めて、そこに投資を特化す る必要がある。地 域研究の 目的はその発掘 にあるといえる。観光産業の発展は、地域固有財 を 活用 した地域発展の典型である。静岡大学は地域連携 を推進 しているため、

地域経済や地域政策の研究が進みつつある。 しか し、地域の企業や 自治体、

シンクタンクとの連携はまだこれか らの課題であ り、今後に期待 され る。経 済研究セ ンターは、地域連携の使命 にこたえるべ く、今後ますます多 くの共 同研究プロジェク トに取 り組み、研究体制の整備 に向けて努力 してい く所存 である。以下の研究業績 は、そのための礎 とい うべきものであ り、企業研究 や 自治体研究、金融研究 といつた経済領域での調査研究成果 も、 これか らも つ と望まれ るところである。

2010年 3月

経済研究センター長

  

櫻井

 

良治

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