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(茎頂接木)と品種のウイルスフリー化への利用に 関する研究

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Academic year: 2021

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九州大学学術情報リポジトリ

Kyushu University Institutional Repository

カンキツにおけるインビボマイクログラフティング

(茎頂接木)と品種のウイルスフリー化への利用に 関する研究

レー, ミン, リー

http://hdl.handle.net/2324/2534495

出版情報:Kyushu University, 2019, 博士(農学), 課程博士 バージョン:

権利関係:Public access to the fulltext file is restricted for unavoidable reason (3)

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氏 名 LE Minh Ly

論 文 名 Studies on in vivo micrografting in Citrus and its application to recover

virus-free cultivars(カンキツにおけるインビボマイクログラフティン

グ(茎頂接木)と品種のウイルスフリー化への利用に関する研究)

論文調査委員 主 査 九州大学 教 授 尾崎 行生 副 査 九州大学 教 授 望月 俊宏 副 査 九州大学 准教授 宮島 郁夫 副 査 九州大学 准教授 酒井 かおり

論 文 審 査 の 結 果 の 要 旨

本論文は,世界的に重要な果樹であるカンキツ類における品質低下や収量低下の原因の一つであ るウイルス感染を回避するために,茎頂接木(in vivo micrografting)によるウイルスリー化技術 の開発をめざしたものである.

まず,茎頂接木のための台木適用性を評価するため,台木摘心後の不定芽形成能ならびに腋芽形 成能について調査し,台木系統によって不定芽形成が大きく異なること,摘心位置が高いほど不定 芽形成率が高まることを明らかにした.また,2 週齢で摘心したナツダイダイ,シークワシャー,

‘平戸文旦’,‘斑入りダイダイ’,‘ヒリュウ’実生では,摘心部からの不定芽や腋芽の発生率が高 いが,その後摘心時期が遅くなるにつれて,不定芽や腋芽の発生率が低下することを示した.茎頂 接木の成功率は,不定芽形成能・腋芽形成能と同様に,台木の摘心時期が早いほど高くなる傾向に あったが,品種・系統による接木成功率と不定芽形成能・腋芽形成能との関連性は認められなかった.

次に,2〜6個の葉原基を付けたウンシュウミカン茎頂を穂木とし,2〜8週齢および 4か月齢で 摘心した7系統の実生を台木とした茎頂接木を行い,2週齢に摘心した台木では,‘ヒリュウ’に比 べて‘平戸文旦’,ナツダイダイ,‘斑入りダイダイ’で接木成功率が高いこと,穂木茎頂の葉原基 数が多いほど,接木成功率が高いことを明らかにした.さらに,2 週齢で摘心した‘平戸文旦’実 生台木の摘心部に0, 0.2, 0.4 mg/LのNAA(1-Naphthaleneacetic acid)を滴下した後,2〜6個の 葉原基を付けたウンシュウミカン茎頂を1個もしくは2個置床する接木を行うと,摘心部へのNAA

0.4 mg/L添加および2個の茎頂の置床により接木成功率が上昇することを明らかにした.CTV(カ

ンキツトリステザウイルス)に感染したウンシュウミカンを茎頂接木に供試し,茎頂接木後の植物 体における CTV の有無について ICA(イムノクロマトグラフ活性)によって調査し,葉原基が 2

〜4個の茎頂を穂木とした場合には,すべての接木個体でCTVは検出されず,葉原基が6個の場合 でも99.4%の個体でCTV陰性であることを示した.

本学で育成した三倍体ブンタン4品種の原木について,ICAによるCTV,STV(温州萎縮ウイル ス),ASGV(リンゴステムグルービングウイルス)感染を調査したところ,‘国光白柚’において のみCTVへの感染が認められた.2〜6個の葉原基を付けた‘国光白柚’の茎頂接木を行って,ICA によるCTV感染を調査したところ,すべての個体がCTV陰性であることが示されたが,RT-PCR によるウイルス検出も試みたところ,27.3%の個体でCTV陽性であったことから,RT-PCRによる ウイルス検出の必要性を認めた.

茎頂接木を行う場合,台木にアルビノ(白子)個体を利用すると,接木の成否を容易に判別でき ることから,グレープフルーツとハナユを用いてアルビノ出現の遺伝様式について調査し,核ゲノ

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ム中の2個の劣性アルビノ遺伝子と1個の優性緑色回復遺伝子によって制御されていることを明ら かにした.これらの知見を茎頂接木の際の台木育成に活用することにより,効率的な茎頂接木を行 うことが可能になることが示された.

以上要するに,本論文は茎頂接木によるカンキツ栽培品種のウイルスフリー化技術を確立したも のであり,園芸学の発展に寄与すると認めた.よって本研究者は博士(農学)の学位を得る資格を 有するものと認める.

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