精神障害者とその家族の存在形態
一家族会員全国調査による地域比較分析‑
石 原 邦 雄
1 課題と分析データ
1 ) 研究の背景と分析課題
精神障害者・精神病者に対する社会的処遇の日本における近代の歴史は,治 安モデルから医療モデルを経て,近年(1 9 8 8 年)の精神衛生法の精神保健法へ の改訂・施行にまですすむことにより,ようやく福祉モデルを展望する緒につ いた段階に至ったといえよう O 精神障害者の社会的処遇におけるこの 3 つモデ ルの位置づけおよびその歴史的変遺については,筆者なりにすでに別の場所で 論じたのでここでは繰り返さない[石原:1 9 8 8 a J 。社会的処遇モデルの変遷 は,法制の展開を基本として捉えうるものであるが,こうした変化を経ながら も,日本においてはほぼ一貫して,精神障害者に対する第 1 次的な処遇責任を 負ってきたのは,家族にほかならなかったのである。この点も筆者の持ち続け てきた視点であった。日本の近代・現代において,家族自体が大きく変化して いく過程と,精神障害者の社会的処遇モデルの変化が絡まり合いながら,家族 による扶養・保護の現実が形づくられてきたのである。
これを分析していく視点として取り上げられるのは,まず「核家族化」に集
約される家族変動であろう
O産業構造の変化と都市への人口集中によってもた
らされた家族形態の変化は,家族意識の変化をもともない,家族の扶養能力の
減退につながっているということは,他の多くの問題との関連でも指摘されて
きたところである。さらに,筆者が取り組んできた,精神障害者とその家族の 生活問題の研究においては,ライフサイクルの視点がひとつの柱となった。こ れは,長期にわたる精神病の療養とそれに対する家族・親族の扶養の関係や形 態の変化を捉えるのに強みを発揮してきたといえる
O具体的には,患者・障害 者の年齢,発病からの経過年数,調査の回答者である親または兄弟等の年齢を
キイとして,ライフサイクル的な観点から,患者自身の状態変化との関連で,
家族側の世帯構成や経済条件をはじめとして,患者の病状(障害)に対する見 方,社会復帰の可能性とそれへ向けての協力態勢のとりかた,主要な役害!踊己置,
慢性の精神病を抱えることの困難感,扶養・保護の形態についてのイメージな どが検討された。
ライフサイクルの視点での自立の困難な精神障害者と家族の関係を端的に示 すポイントは,結婚による自らの生殖家族の形成である
Oただしこれは結婚前 に発病したケースではかなり限られた存在に留まるのが現実である
Oついで注 目されるのは,親の高齢化と直系家族(家)の伝統的型としての兄弟への扶養・
保護の世代交替の問題である O こうした点については,筆者も川崎市における 事例調査を手始めとして,その後も各種の調査に取り組んできた[石原: 1 9 8 2
a , 1 9 8 8 b ,石原・滝沢: 1 9 7 9 ,石原・大嶋: 1 9 8 4 J 。
ライフサイクルの観点と並行して, これらの調査の基礎となっていたのは,
地域比較の視点である
O社会精神医学あるいは地域精神衛生の立場から,病者・
障害者自体の状態の違いについては,これまでにも各種の研究で取り上げられ てきた。しかし家族との関連での取り上げ方は,医療・保健従事者の体験す る範囲でごく断片的なものに留まっていた感があった[石原: 1 9 7 8 J 。
1 9 7 0 年代の後半に,国立精神衛生研究所において筆者が中心になって行っ た,熊本・宮城両県での家族調査は,そうした状況から一歩踏み出したもので あった。その結果については, 1 2 地域比較 J としてまとめられている[石原:
1 9 8 2 b J 。その際予定されていた大都市部での調査まではやりきれなかったが,
これは,数年遅れて別の機会に大阪で実現した。この大阪で、の調査についても,
独自のまとめはなされたが[石原・大嶋: 1 9 8 4 J ,各種の事情によって,本来
予定していた,熊本・宮城を含めた 3 地域比較にまで分析を進める機会を逸し
ており,中央の大都市部と,地方との比較は,筆者にとっても宿題になってい たものである
O大都市部と農村部での精神障害者家族の比較はその後,大嶋巌によって川崎 市と長野県佐久地方をフィールドとした,家族の介護協力に焦点をあてた調査 研究がなされた[大嶋:1 9 8 7 J。また,マクロな調査としては,全家連が実施 した「全国家族会組織調査」があり,これは筆者も和田修ーとともに中心的に 関わったものである[石原・和田:1 9 8 8 J。そこでは,全国にある精神障害者 の家族会すべてを対象としたうえで,それらを,会の組織性の成熟度と,活動 の活発性の点に注目してクラスター分析をした結果,仮に発展群と停滞群と呼 べるような 2 つの類型が識別された。そして,大別すれば,前者は大都市型,
後者は地方・農村型といってよいものであることも確認されたのである O 農村 部(地方)と大都市部での家族会の活動の質の違いは,行政や医療体制などの 条件の違いによるところも少なくないと思われるが,因果関係はともかくとし て,家族会の会員となっている家族と精神障害者自体の条件の違いも小さくな いことは,家族会の活動家や,これを支援している精神衛生従事者たちも指摘 するところである。家族会運動を考えていくうえでも,都市と農村部の共通性
と異質性を適切に捉えることは基礎的に重要である O
もうひとつ,地域比較のなかでだされている視点は,都市化の程度とは別に,
日本の中でも地方毎に,文化や生活の伝統の違いによって,障害者やその家族
の存在形態にも差異が生じているというものである。筆者は先の熊本・宮城両
県での比較に際して,家族構造の伝統が,東北日本と西南日本で違うことに注
意を喚起し,それが需給構造における,いわば需要側の条件の違いとして精神
医療における地域的な差異を規定しているのではないかという仮説を指示した
[石原:1 9 8 2 b J。端的に言えば,東北では拡大家族的構成をとって,家族扶養
の規範もその力も強いことが,医療における人口当りの病床数の少なさに対応
しており,他方,西南(九州)では,拡大家族的な伝統が弱いため,家族に障
害者を抱える力が弱く,入院になりやすいことが,病床数の多さを支えている
一因ではないかというものである。熊本と宮城では,確かに家族形態および伝
統的な家制度意識に関して,予想された方向での有意な差が認められたが,例
えばそのことが,熊本において宮城以上に入院を促進している背景になってい る,といった明瞭な連関性までは捉えきれたわけではなかった。しかしこうし た視点での検討はさらに追究されてよい課題であると考える
O以上のような研究の背景を踏まえて,本稿では,今日の精神障害者とその家 族の存在形態を,全国的視野のもとでの地域比較の形で分析することを目的と する。データは,全国精神障害者家族連合会(全家連)が 2 0 周年記念事業の一
環(註1
)として 1 9 8 5 年に実施した,全国家族会員に対する「家族福祉ニーズ調査」
のデータを再分析する形で使用する O この全国家族調査については,大嶋巌が 中心となって『日本の精神障害者の家族の生活実態白書』としてまとめられて おり,またそのデータを中心とした書物も刊行されている[全家連: 1 9 8 6 ,岡 上ほか: 1 9 8 8 J 。しかし,それらにおいても地域比較の観点はまだ触れられて いないので,さきの『白書』の補充といった意味も含めて,ここにまとめてお こうと考えたのである。
2 ) 分析データ
以下に,全国家族会員調査の概要を記して,この分析のデータの特徴と制約 を明らかにしておくとともに,具体的な分析の方法を整理しておこう
O調査の 正式名称は, r 家族福祉ニーズ調査」であり,調査実施時期は, 1 9 8 5 年 1 0 月
8 6 年 3 月である O 対象母集団は全国の精神障害者家族会の会員である o 8 5 年当 時の全国の単位家族会の数は 8 7 5 あり,その家員総数は 5 2 , 3 1 2 人であった。対 象の選択は,便宜的に 2 つの方法を併用したうえで,全会員の 3 分の 1 のラン ダムサンプノレを得た。すなわち,会員数 1 0 0 人以下の家族会については,単位 会をランダムに 3 分の 1 抽出し,選ばれた会のすべての会員に調査依頼し,他 方 , 1 0 1 人以上の会員を持つ家族会についてはそれらの会すべてを対象とした うえで,各会の内部で,会員の 3 分の l を現地で抽出してもらい,調査対象家 族を特定したのである。この手続きにより,理論的には,全国の家族会会員全 体の 3 分の 1 を等確率で抽出したことになる[全家連, 1 9 8 6 , P 2 5 J <
注2)。調査
の方法は,配票留置法と郵送法の併用でおこなわれた。
調査票の配布総数は 1 6 , 6 4 7 票,回収実績は, 9 5 4 1 票であった。回収率は 5 7 . 3
%である(注 3 )。このうち 9 , 3 2 4票が有効分析対象となって『白書』がまとめら れたのである
O本稿ではこのうちさらに,精神障害の診断名として, r 精神分
裂病」であると家族も認知しているケースにしぼって分析することにする。そ れは全体の68.7% ,6 , 2 5 2 例である O これほど大規模な形で精神障害者とその 家族の実態を捉えたのは,厚生省の実施した精神衛生実態調査を除けば皆無の ことである
Oしかも,厚生省の実態調査は家族に関する項目が多いわけではな いばかりでなく,調査に対する反対等により 1 0 の都県で実施を見合わせたこと もあって,詳細な分析結果は報告されていなし」こうした点から言っても,こ の全家連による調査が大変貴重なデータであることは大いに主張されてよいこ
とと思われる。
以上のような手続きでえられたデータについて,本稿では,地域比較の視点 から 2 つの区分に基づ、いて分析記述していく
O第 1 は,居住地の行政区分とも 言うべきもので,政令指定都市である 1 1 大都市,その他の市,および町村(郡 部)の 3 区分である
Oこの区分によって,一般に,都市化の程度差や,都会と 農村,中央と地方などと呼ばれる 2 分法で語られる居住地の差異に対応する実 状の把握が可能になると思われる O 第 2 の地域区分は地方別の区分である O 今 回のデータは,都道府県別に集計することも可能ではあるが,とりあえず全国 的な視野での大きな区分によって,精神障害者とその家族の状況の共通性と異 質性を確かめるために,後の節で説明する手順によって,以下の 4 区分をたて た。すなわち,第 1 が東北および北関東の 9 県(便宜的略称として本稿では
「東北」と呼ぶ),第 2 が中部,東海,近畿の 1 6 県 c r 本州中央部」と略称する),
第 3 は中国と四国を合わせた 9 県 c r 中・四国」と略称),そして最後に,沖縄 を除く九州 7 県 c r 九州J )である O
本稿ではとりあえず,上記の 2 種類の地域区分をとおして,日本における精 神障害者とその家族の今日における存在形態の特徴を,地域間の差異に着目し て記述することを目標とする。
なお,以上の論述からすでに明らかなように,本稿では,精神障害者という 語を,慢性分裂病患者に特化させて使用している
Oまた,記述するなかで,
「患者 J r 本人」という用語で指示している場合も,本稿の限りでは,すべて今
回使用するデータを中心としてみた,慢性分裂病者としての精神障害者を指す ものである
O2 都市化の程度と精神障害者および家族の状況の差異
分析の第 l の課題は,居住地の都市化の程度差による,障害者と家族のあり ょうの差異の検討である
O今回の全国家族会員調査では,都市規模の細かい区 分までは採られていないので,都市化の程度を大きく反映する指標として,政 令指定都市に対応する 1 1大都市,すなわち,札幌,仙台,東京,川崎,横浜,
名古屋,大阪,京都,神戸,北九州,福岡の各市と,それ以外の中小都市(市 部),そして町村(郡部)という 3 区分での識別によって分析する
Oサンプル 数は,大都市部 7 4 9( 8 %),その他の都市 4 , 2 5 4( 4 6 % ) ,町村(郡部) 3 , 8 0 0
( 4 1 % ) である O なお,区分不詳が 5 2 1 例 (6%) あるが, これは以下の集計 から除外された。
分析手法は,量的変数については 1次元の分散分析,カテゴリーデータにつ いてはクロス集計分析を基本としている O 以下に掲載する表は,スペースの節 約のためクロス集計結果の部分は,対応する調査項目(変数)について,主要 なカテゴリーのみを抜き出して,その百分比を掲げてある。このため,表の上 ですべてのカテゴリーを合算しても 1 0 0 パーセントにならない場合があること に注意が必要である
O統計的な検定結果は,クロス表分析についてはカイ二乗 検定であるが,上記の理由で,すべてのカテゴリーや自由度が示されていない 点でやや不正確な表現であることを了解して読み取っていただきたい。また,
量的な変数や,加算尺度の値については,平均値で表示され,その検定は,一 次元分散分析の F検定の結果を示している。
1 ) 本人(精神障害者)の状況
表 1によって精神障害者自身の属性に関する指標からみてみよう
Oまず平均年齢では,大都市が 3 7 . 4 歳,他の都市 4 0 .2 歳,町村 4 2 . 0 歳と聞きが
ある
Oこれを 3 9 歳以下のものの割合でみると,大都市で 66% ,その他の都市が
表 1 障害者・本人の状態
変 数 名 主なカテゴリー 1 1 大都市 他の市 町村 計 検定 年 齢 2 9 歳以下 19.6% 1 1 . 1% 8.8% 1 1 . 0% * * *
30‑39 歳 4 6 . 8 4 2 . 8 3 7 . 8 4 1 . 1 40‑49 歳 2 2 . 3 2 8 . 4 2 9 . 6 2 8 . 3 50‑59 歳 7 . 5 1 2 . 4 1 5 . 3 1 3 . 2 6 0 歳以上 3 . 8 5 . 3 8 . 5 6 . 5
ー . . . ̲ ‑ ̲ . ̲ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ・ ・ ・ ー ・ . ̲ ‑ ・ ・ ・ ・ ・ ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ‑ ‑ ‑ ‑ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ‑ ‑ ‑. . ̲ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ・ ・ ー ー ー ー ー ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ・ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ー ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ . ̲ ‑ ‑ ‑‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ 司 直 ‑ ‑ ‑ ‑ ・
平 均 3 7 . 4 歳 4 0 . 2 歳 4 2 . 0 歳 4 0 . 7 歳 t t t
性 } j J J 男 66.9% 64.1% 62.1% 63.5% ム
発病からの経過年 5 年未満 8.6% 6.0% 5.6% 6.1% * * *
5‑‑10 年未満 1 7 . 9 1 5 . 2 1 1 . 9 1 4 . 1 1 0 ‑ ‑ 2 0 年未満 4 7 . 2 4 2 . 4 4 2 . 2 4 2 . 7
2 0 年以上 2 6 . 3 3 6 . 3 4 0 . 4 3 7 . 1
・ ー ー ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ー . ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ー ー ー ‑ー ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ・ ・ . ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑‑ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ‑ ‑ ・ ・ ‑ ‑ ‑ ・ ‑ ・ ・ ー ・ ー ‑ ー ー ー ー ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ . . ‑ ー ・
平 均 1 5 . 6 年 1 7 . 1 年 1 8 . 0 年 1 7 . 3 年 t t t
延べ入院期間 5 年未満 44.1% 30.6% 25.4% 29.7% * * * I
5 ‑ ‑ 1 0 年未満 2 0 . 4 1 9 . 1 1 8 . 1 1 8 . 8 1 0 ‑ ‑ 2 0 年未満 2 2 . 0 3 0 . 7 3 3 . 1 3 1 . 9
2 0 年以上 1 3 . 6 1 9 . 6 2 3 . 4 2 0 . 6
‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ー ‑ ‑ ‑ ‑ ー ー . ‑ ‑ ‑ ・ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ・ ‑ ‑ ー ・ ・ ・ ・ ‑ ‑ ・ ・ ‑ ‑ ‑ ‑‑ ‑ ‑ ‑ ̲ . ‑ ‑ ・ ー ー ‑ ‑ ‑ ‑ー ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ . . . . .‑ ー ・ ・ ・ ‑ ‑ ‑ ‑ ー ー ー ー ー . ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ‑ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ー ー ・ ・ ・
平 均 9 . 0 年 1 1 . 7 年 1 2 . 9 年 1 1 . 9 年 t t t
現在の入院・在宅 入 院 中 43.3% 65.2% 68.5% 64.6% * * *
この 1 年の入院状況 全くなし 4 1 . 3% 26.1% 22.3% 25.9% * * *
6 カ月未満 1 4 . 0 8 . 6 7 . 5 8 . 7 6 ‑ ‑ 1 2 カ月未満 1 0 . 9 1 0 . 6 1 0 . 1 1 0 . 4
全期間入院 3 3 . 9 5 4 . 7 6 0 . 1 5 5 . 0
この 5 年間の入院状況 全くなし 22.0% 14.8% 13.5% 14.9% * * *
全期間入院 2 6 . 4 4 6 . 0 4 8 . 5 4 5 . 3
社会適応 正規就業 5.0% 4.5% 2.9% 39% * * *
(役割参与)
ノf ート就労 1 1 . 7 7 . 7 6 . 6 7 . 6 通所プログラム・職親 2 2 . 4 1 2 . 9 7 . 5 1 1 . 5
家業・家事参与 1 3 . 8 1 5 . 2 2 0 . 3 1 7 . 2 無 役 割 3 6 . 9 4 8 . 9 4 9 . 9 4 8 . 2
身辺自立度 平均得点 3 . 9 3 3 . 2 0 2 . 8 6 3 . 1 3 t t t
婚姻状況 未 婚 8 1 . 6% 76.8% 72.9% 75.7% * * *
有 配 偶 3 . 1 6 . 3 7 . 1 6 . 3 離 死 別 5 . 9 ‑ 9 . 1 1 1 . 8 9 . 9 別 居 中 0 . 9 0 . 6 O . 7 0 . 7 注)カイ二乗検定の有意性は*印で、分散分析の F 検定は T 印で示す。
* * * P<O. 0 0 1 , * * P<O. 0 , 1 * P<O. 0 5 ,ム P<0.10 , N S =有意性なし
54% ,郡部(町村)では 46% と漸次低下している。発病からの経過年数(サン プル全体の平均は 1 7 年)でみると,上に触れた年齢動向に連動しているとみら れる
Oすなわち, r 経過年数 2 0 年未満」の占める割合でみると,大都市が 27% , 他の都市は 21% ,郡部では 18% となり,反対に「経過 2 0 年以上」のケースの割 合は,大都市が 26% ,他の都市 36% ,郡部 40% と逆転する
Oこうした点は通算 入院期間にも反映しているし,現在の入院・在宅の区分にも対応している。す なわち,調査時点で「入院中」のケースの割合が,大都市で 43% ,他の都市 6 5
%,郡部 69% であり,この 1 年間の経過で捉えれば, r 全く入院なし」は大都
市で 41% ,他の都市で 26% ,郡部 23% である O 他方, r 前年 1 年間ほぼ全期間 入院」しているものの割合は,大都市 26% ,他の都市 55% ,郡部 60% となる
Oこれを,過去 5 年間というように期間を拡げてみてもほぼ同様の結果となる
Oつまり, r ほぼ全期間入院」が,大都市で 26% ,他の都市が 46% ,郡部では 4 9
%である。ただし,入院の回数(平均 8 . 3 回)については居住地区分の聞に有 意な差は認められない。以上のように,郡部ほど病歴も長く,長期入院の割合
も高く,それに見合って年齢も高いという傾向が一貫している。
精神障害者の社会生活の適応状態の指標として,ひとつは日常生活における 身辺自立の程度が判定された。 1 0 項目の加算尺度値(出)で,大都市 3 . 9 2 ,他の 都市 3 . 2 0 ,町村 2 . 8 6 と大都市の家族会員の患者ほど身辺自立度が高い。もう一 つの社会適応の指標としての,就労を初めとする各種の社会的な役割への参加 状況からみると, r 正規就業」および「パート就業」を合わせた割合は,大都 市 17% ,他の都市 12% ,町村 9% である
O家庭内の役割も一切持たない「無役 割」のものは順に, 37% , 49% , 50% となり,大都市部で適応状態がょいとい う結果になっている
Oこれらは,先の病歴と年齢の傾向を反映しているといえ よう O また,婚姻状態も社会適応の一つの指標とみることができる o r 有配偶
者」の割合は,大都市 3 %,その他の都市 6 %,町村 7% であり,反対に「未
婚」率でみると, I J 債に 77% , 73% , 73% となり,就業の場合とは逆に大都市部
の方が結婚しているものの率が低いことは注目される。
2 ) 回答者・家族の属性と主たる家族役割
つぎに,表 2 によって,家族の状況について上記の居住地区分による差異が みられるかどうかを検討してみよう O
この全国調査に応じてくれた回答者を障害者との続柄でみると,大都市部で は「父母」の割合が特に高い。すなわち,大都市部で85% に対して,その他の 市では74% ,郡部(町村)では67% と低下する O 反対に, I 兄弟およびその配 偶者 J が回答者である割合は,大都市11% ,その他の都市19% ,郡部では 23%
と一貫して差異が認められる o I 本人の配偶者」が回答している割合でも,大 都市,他の都市,郡部へと一貫して増加する傾向が認められる
Oただしその割 合は,最高の郡部でも 6 % にとどまるので,先の本人属性でも触れたように,
配偶者の存在はデータ全体に対しては大きな影響をもっていないといえよう o 回答者の性別では, I 女性」の割合が郡部 (51%) ,他の都市 (53%)に比べて,
大都市部で圧倒的に高い (71%) 。大都市部で母親が回答者である割合が高い ということを示している O 年齢でみるといずれの地域においても 6 0 歳以上のも のが 6 割を越えるが,大都市部では6 0 歳代が多く,他の市や郡部に比べて7 0 歳 以上の高齢者の割合は多少とも低くなっている
Oただし 5 0 歳代以下に地域差は 認められないので,全体としては回答者の年齢に都市規模という点での大きな 地域差があるとはいえない。
障害者を含む家族の構成を,障害者を中心にして, I 親と同居 j I 既婚の兄弟 と同居 j I 結婚して配偶者と同居 j I 家族外で生活 j ,という 4 つの区分で捉え てみる
Oこの場合,同時に 2 つの区分に該当するケースは後のカテゴリーを優 先した。例えば親と既婚のきょうだいの双方と同居している場合は, I きょう だい同居」の方に分類されている。結果は, I 親と同居」の割合が,大都市7 0
%,他の都市55% ,町村48% であるのに対して, I 既婚の兄弟と同居」は,大 都市から順に 8 % , 16% , 23% と町村部での割合が高くなっている O
世帯の主な収入源(職業)でみると,居住地の 3 区分の何れにおいても「無 職」の割合が最も高い点で共通するが,その割合は,大都市56% ,他の都市4 5
%,町村32% と傾斜的である o I 給与・賃金収入 j ,および「自営業・経営者 J
表 2 回答者・家族の状態
変 数 名 主なカテゴリー 1 大都市 他の市 町村 計 検定 年 数 ‑ ‑ 4 9 歳 9.8% 1 1 . 9% 12.7% 12.1% ム
5 0 ‑ ‑ 5 9 歳 2 2 . 6 2 1 . 4 2 1 . 6 2 1 . 6 6 0 ‑ ‑ 6 9 歳 4 2 . 3 3 7 . 7 3 5 . 1 3 7 . 1 7 0 歳以上 2 5 . 4 2 9 . 0 3 0 . 5 2 9 . 2
. . . . . . ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ̲ . ̲ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ・ ・ ・ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ . ー ‑ ‑ ‑ ̲ . . . ー ー ・ ̲ . . ‑ ‑ ̲ . ̲ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ̲ . . . . ̲ . ̲ . ‑ . ‑ . . . . " . ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ̲ . . 帽 . . ー 平 均 6 1 . 0 歳 6 0 . 4 歳 6 0 . 2 歳 6 0 . 4 歳 NS '
性 別 男 29.5% 47.3% 49.2% 46.5% * * *
続 柄 父 ・ 母 85.0% 73.5% 67.3% 7 1 . 9% ***
兄弟・その配偶者 1 0 . 6 1 8 . 6 2 2 . 8 1 9 . 6 (本人の)配偶者 2 . 2 4 . 1 6 . 2 4 . 8 そ の 他 2 . 2 3 . 8 3 . 7 3 . 6
家族形態 親と同居 69.7% 55.2% 47.5% 53.4% * * *
(障害者を含む) 既婚きょうだいと同居 7 . 5 1 6 . 3 2 2 . 8 1 8 . 2 自分の配偶者と同居 2 . 9 5 . 9 7 . 0 6 . 1
家族外生活 8 . 3 9 . 3 8 . 3 8 . 8
世帯の主な収入源 給与・賃金 30.5% 33.1% 30.6% 3 1 . 9% * * *
商工自営+経営者 1 0 . 8 1 0 . 2 9 . 2 9 . 8 農林業自営 1 . 0 9 . 7 2 5 . 8 1 5 . 5 無職(年金等) 5 5 . 5 4 4 . 8 3 1 . 6 4 0 . 4
世帯年収 1 0 0 万円未満 15.0% 17.7% 24.8% 20.3% ***
1 0 0 ‑ ‑ 2 0 0 万円未満 2 2 . 9 2 9 . 2 3 0 . 0 2 8 . 9 2 0 0 ‑ ‑ 3 0 0 万円未満 2 7 . 1 2 4 . 9 2 2 . 3 2 4 . 1 3 0 0 ‑ ‑ 6 0 0 万円未満 2 8 . 0 2 2 . 8 1 9 . 5 2 2 . 0 6 0 0 万円以上 7 . 0 5 . 4 3 . 4 4 . 7
医療費区分 措 置 13.1% 24.7% 28.7% 25.8% * * *
(入院ケースのみ) 生活保護 1 2 . 1 1 3 . 3 1 8 . 5 1 5 . 5 国 保 4 9 . 1 4 1 . 0 3 6 . 9 3 9 . 7 健保(本人・家族) 2 1 . 5 1 5 . 9 9 . 9 1 3 . 6
そ の 他 3 . 3 3 . 8 3 . 8 3 . 8
家計中,心者 父 母 78.8% 64.3% 5 1 . 5% 60.3% * * *
既婚きょうだい 1 1 . 8 2 4 . 3 3 4 . 1 2 7 . 2 配 偶 者 乙6 3 . 8 5 . 6 4 . 4 そ の 他 5 . 0 5 . 7 7 . 2 6 . 3 本 人 1 . 8 1 . 9 1 . 6 1 . 8
世話の中心者 父 母 85.5% 74.3% 68.4% 72.9% * * *
きょうだい 1 0 . 0 1 7 . 6 2 2 . 4 1 8 . 9 配 偶 者 2 . 4 4 . 9 6 . 6 5 . 3 そ の 他 2 . 2 3 . 2 2 . 7 2 . 9
保 証 人 父 母 8 1 . 3% 69.4% 62.0% 67.4% * * *
きょうだい 1 4 . 1 2 2 . 9 2 8 . 2 2 4 . 3
配 偶 者 2 . 6 4 . 4 6 . 0 4 . 9
そ の 他 2 . 0 3 . 3 3 . 7 3 . 4
の割合には居住地聞に大差がなく,先の「無職」にみられた地域差の分は,専 ら「農林業自営」の割合の差で埋め合わされた形になっている。すなわちその 割合は,大都市で 1 %,他の市で 10% ,町村では 26% である
O世帯の年収は,
こうした収入構造に対応する面が強いだろうと予想される。平均年収を算出す ると,大都市が 2 5 3 万 円 他 の 市 で は 2 3 0 万,これに対して町村部では 2 0 4 万円 に低下する
Oもう少し詳しくみてみると, 2 0 0 万円を境として,それ以上の収 入は,大都市,他の都市,町村の順に割合が高い。したがって,反対に,町村 などに低所得世帯が多いことが示されている
O町村では,年収 1 0 0 万未満と答 えたものが 25% にのぼり,大都市(1 5%) および,他の都市(1 8%) の割合を かなり上回っている
O患者の状態と家族の属性との接点となるのが,医療費の支払区分である O こ こでは入院患者に限ってみてみると,措置および生活保護が,町村ほど多くな ること (29% と 1 9 % ) ,他方,大都市部ほど,雇用者割合の多さに比例して,
健康保険による支払の率が高くなっている。
この調査では,扶養保護にかかわる主な役割の担い手として,日常生活上の 主な世話人(身辺介護者),世帯における主たる稼ぎ手(家計支持者),身元保 証人など処遇にかかわる決定の責任者(保証人)の 3 つをたず、ねている
O最後 のものは精神保健法でいう保護義務者にほぼ対応するといってよい。これらに ついて 3 つの地域区分でまとめたものが,図 1 から図 3 に示されている。いず れの役割においても,大都市で父母が担う割合が高く,町村部で相対的に兄弟 の割合が高くなり,大都市以外の市部は両者の中聞になっている o 3 つの役割 の違いに注目すると,身辺介護者においてもっとも父母の割合が高く,次いで 保証人であり,家計支持者が父母である割合は相対的に一番低い。この傾向は 3 つの居住地区分を越えた一貫性が認められる
Oまた,この 3 つの役割の分布 を先に上げた回答者の続柄分布と比べてみると,身辺介護者の分布がもっとも 近似的であることから,この種の調査の回答者の多くは,身辺介護者でもある
ことが想像されるのである。
以上のように,障害者本人の状態さらに回答者と家族の属性についての諸指
標では,多くの項目で居住地の 3 区分の聞に有意な差が認められる
Oまた,こ
うした都都の地域区分の間では,相対的にいって,郡部とその他の都市の聞の 差異の方が,大都市と他の都市との差よりも小さいこともわかる。いいかえれ ば,大都市における変化が突出しているということも一貫した傾向のようであ る
Oこの点に留意しながら,次に家族による精神障害者の扶養・保護にかかわ る意識についての検討に進もう
O町村
日 父 母 目 見 弟 と 配 偶 者 図 本 人 の 配 偶 省 図 そ の 他 日 本 人
日 父 母 目兄弟と配偶者 団 本 人 の 配 偶 者 図 そ の 他
ア I ~;;;;:jjj;jjjjj:夜蕊~蕊ず
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図 1 家計支持者
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3) 家族の認知と態度
家族は扶養・保護に当たっている患者(精神障害者)に対してどのような見 方をしているか,表 3 によってみてみる
Oまず「患者さんの病気は重いほうだ
と,思いますか」という質問に対して, I 相当に重い」と答えた家族の割合が,
大都市18% ,他の都市24% ,町村29% と高まっていく
O次いで, I 患者さんの
病気について,治る病気だと思いますか」との質問に, I 必ず治る」あるいは
「治るという希望を持っている」と答えた家族の割合は,大都市45% ,他の都
表 3 家族の認知・態度
変 数 名 主なカテゴリー 1 1 大都市 他の市 町村 計 検定 病気の重篤さ 相当重い 18.4% 23.9% 29.0% 25.5% * * *
や〉重い 3 1 . 5 3 4 . 6 3 4 . 2 3 4 . 2
この病気は治るか 必ず治る 8.3% 6.9% 6.0% 6.6% * * *
治る希望あり 3 6 . 7 2 8 . 5 2 4 . 6 2 7 . 7 治らぬ不安あり 3 4 . 8 3 7 . 3 3 6 . 2 3 6 . 6
一生治らない 1 6 . 3 2 1 . 6 2 6 . 9 2 5 . 3
治った状態とは 興奮や暴力なし 3.7% 8.3% 10.1% 8.6% * *
家庭生活支障なし 1 8 . 6 2 1 . 6 2 3 . 5 2 2 . 1 家の仕事手伝える 1 0 . 3 1 2 . 9 1 7 . 4 1 4 . 5 デイケア通所可能 1 6 . 8 9 . 2 6 . 0 8 . 6 勤めに出られる 2 8 . 0 2 4 . 8 1 9 . 9 2 3 . 1 結婚自立 1 7 . 8 1 5 . 3 1 2 . 5 1 4 . 4
社会復帰見込み 年齢相応の自立 6.2% 5.0% 4.9% 5.1% * * *
働く場あれば可能 1 8 . 0 1 2 . 3 1 0 . 3 1 2 . 0 働かずに自立 1 5 . 8 1 1 . 5 1 0 . 2 1 1 . 3 世話する人と同居で 2 9 . 5 2 7 . 5 2 6 . 1 2 7 . 1
復帰は困難 1 2 . 4 2 2 . 8 2 6 . 9 2 3 . 5 先のことは分らない 1 8 . 1 2 0 . 9 2 1 . 6 2 1 . 0 困難感得点 平 均 8 . 5 9 8 . 9 8 8 . 6 1 8 . 7 9 ム
こ). 2 ・ 3 年の生活の場 家 族 と 5 1 . 5% 36.5% 29.7% 35.1% * * *
病 院 で 2 0 . 8 3 6 . 8 4 0 . 5 3 6 . 9 (福祉)施設で 1 5 . 5 1 6 . 7 1 9 . 5 1 7 . 7 自立その他 1 0 . 0 6 . 8 6 . 5 7 . 0
将来の生活 家 族 と 35.2% 30.8% 28.5% 30.3% * *本 病 院 で 1 2 . 9 2 3 . 9 2 6 . 1 2 3 . 8
(福祉)施設で 2 5 . 8 2 7 . 1 2 9 . 9 2 8 . 1 自立その他 2 0 . 8 1 3 . 9 1 0 . 5 1 3 . 1
(親なきあと)きょうだい 約束済み 5.8% 10.4% 10.1% 9.8% * * *
扶養の見込み 多分みてくれる 3 2 . 2 3 2 . 1 3 7 . 6 3 4 . 2 (回答者・親のみ) みない心配あり 2 3 . 7 2 2 . 4 2 0 . 7 2 1 . 9
絶対みない 6 . 5 5 . 3 5 . 5 5 . 5 わからない 2 1 . 3 2 1 . 3 2 0 . 3 2 0 . 9
退院への構え 一日も早くさせたい 3 1 . 0% 22.0% 2 1 . 3% 22.3% *本*
(入院ケースのみ) 入院継続希望 2 0 . 9 3 4 . 5 3 8 . 9 3 5 . 5
市35% ,町村31% であり,反対に「一生治らない」と見ている割合は, H 慣に 1 6
% , 22% , 27% ,と逆転している
Oつまり,大都市の方がより楽観的な判断を 持っている家族の割合が高いといえる。どのような状態になれば病気が治った とお考えになりますか」という設問に対する回答は, I 激しい興奮がなく,暴 力をふるわない状態」とするものが,大都市で 4 %,他の都市 8 % ,町村10% ,
「支障なく家庭生活ができる状態」とみる家族が,大都市から順に, 19% , 2 2
% , 24% ,と町村の方に多くなる
O他方「勤めに出られる」および「結婚して 自立」を合わせた割合は,大都市46% ,他の市40% ,町村32% であり,大都市 ほど期待水準が高いことがわかる
Oそれだけ可能性も高いとみていることに対 応した結果と考えられるだろう o
そこで,社会復帰の可能性をどうみているかを問うた質問の結果をみると,
「年齢相応の自立」および「働く場があれが自立できる」の二つを合わせた回 答割合では,大都市24% ,他の都市17% ,町村 15% と低下していき,反対に
「復帰は困難」とみている家族の割合は,順に 12% ,23% , 27% と,町村ほど 多くなる o
患者を抱える家族としての様々な困難を 1 0 項目借りについて問うたものを加 算して「困難感」として尺度化した値では,大都市1 1 . 8 ,他の都市1 2 . 3 ,町村 1 1 . 7 という平均値の分布を示し,分散分析では 10% 危険率でグループ聞に有意 差が認められる。ただし居住地区分の聞の差がそれほど大きいわけでないばか りでなく, I 他の都市」で困難感が一番高いというように,他の指標に表われ た傾向性とは必ずしも一致していない点が注意される O
以上のような障害(者)に対する態度や評価は,患者の処遇の基本形態とな る生活の場の設定についての家族の考え方に結びついてくると考えられる
O「ここ 2 ・ 3 年のうちは,患者さんはどこに生活の場を置くのがよいと思いま すか」という質問に対して,大都市では52% が「家庭」と答えているのに対し て,他の都市ではそれが37% ,町村ではさらに減って30% にとどまる O 他方
「病院で」とする答えは,順に 21% ,37% , 41% ,と町村ほど多くなる
O時間
的展望を拡げて, I 将来の生活の場」としてたずねると, I 家族と」という答え
は全体的に減ることになるが,地域別に見れば,大都市35% ,他の都市31% ,
町村 29% と一貫性があり, 1"病院で」とする答えの割合も全体として低下する が,町村ほど多いという傾向は変わらない。「病院以外の(福祉的)施設で」
とする回答は居住地区分の何れにおいても増加しており,ブ諸官市から順に 26% , 27% , 38% の家族がこれを選んでいる
Oまた「何らかの意味での家族外の自立 生活(独り暮らし,仲間との共同生活,会社の寮など) J を期待する家族の割 合も「将来」の展望としては増えていく傾向にあり,大都市 20% ,他の市 14% , 町村 11% と,大都市の方に多くなっている
O現在入院しているケースに対して,退院と家族への引き取りに対する構えを 質問した結果は, 1"一日も早く退院させたい」とするものが,大都市で 31% , 他の市 22% ,町村 21% 。反対に「継続入院希望」では, I J 慎に 21% , 35% , 39%
と町村ほど高くなる
O回答者が親の場合に限勺て,いわゆる親なき後の問題を, 1"将来,親ごさん に代ってきょうだいの方がお世話をする見込がありますか」という形で質問し た結果, 1"約束済み」と「多分みてくれる」を合わせた答えの割合が,大都市 3 8% ,他の都市 43% ,町村 48% であり,町村ほど見込を多く持っていることが 示されている
Oただし,町村でも 5 割は越えていないということは,また別の 問題,つまり,町村部においてもすでに伝統的な家族扶養のパターンが崩れて
いることを示しているともいえよう O
4 ) 関東地方における地域差
以上,都市化の程度によって,精神障害者とその家族のありょうが異なって いるという点を,全国の大都市部,その他の市部,そして郡部(町村)の 3 区 分をとおしてみてきた。そこには極めて一貫性の強い差異が検出されたのであ
る
Oこのうち市部と郡部の差は,大都市との差に比べると大きなものとはいえ ず,大都市が突出的に差異を示しており,他の都市もその傾向に追随する方向
にあることが示されたといえよう O
さてここで,今回の調査結果が府県別の集計が可能なデータである利点を活
かして,都市化の程度という軸での地域差を,関東地方での都県別の地域区分
によって,より具体的に捉え直してみよう
O先の全国集計で「大都市部」に含
表 4 関東地方の地域別諸指標
変 数 名 主なカテゴリー 東 京 横浜・川崎 南関東 北関東 計 検定 年 齢 平 均 3 5 . 1 歳 3 6 . 1 歳 3 7 . 8 歳 4 2 . 3 歳 3 8 . 9 歳 r r r
性 別 男 67.3% 69.4% 59.1% 64.0% 63.3% NS 本 発病からの経過率 平 均 1 4 . 3 年 1 5 . 5 年 1 5 . 9 年 1 8 . 0 年 1 6 . 3 年 r r r
人 延べ入院期間 平 均 6 . 8 年 7 . 2 年 9 . 3 年 1 3 . 5 年 1 0 . 3 年 r r r
の 現在の入院・在宅 入 院 中 27.6% 43.2% 5 1 . 0% 78.6% 56.8% * * *
状 この 1 年の入院状況 全く入院なし 58.8% 39.8% 38.5% 13.7% 32.7% * * *
こ の 5 年間の入│鰍況 ほぼ全期間入院 17.6% 25.0% 34.2% 55.9% 38.8% * * *
態 社会適応度(役割) 就業(正規+パート) 17.1% 17.0% 14.2% 11.3% 13.9% * * *
通所・職親 4 4 . 1 2 0 . 5 1 3 . 0 7 . 3 1 7 . 0 無 役 割 2 2 . 9 3 9 . 8 4 3 . 4 5 6 . 8 4 4 . 6
身辺自立度 平 均 点 4 . 4 8 3 . 7 9 3 . 4 8 2 . 3 7 3 . 2 7 r r r
回答者年齢 平 均 5 7 . 9 歳 6 0 . 7 歳 6 0 . 7 歳 5 9 . 5 歳 5 9 . 7 歳 NS 性 別 男 24.1% 36.1% 43.4% 54.3% 43.3% * * *
続 柄 父 母 85.0% 9 1 . 6% 8 0 . 6 66.1% 76.8% * * *
回 きょうだし、 1 0 . 0 6 . 0 1 3 . 3 2 5 . 2 1 6 . 6
笈に耳
家族形態 親と同居 70.6% 76.1% 62.8% 46.2% 59.0% * * *
者 開旨きょうだい同居 5 . 9 5 . 7 1 0 . 3 1 9 . 7 1 2 . 7 配偶者と同居 5 . 9 2 . 3 5 . 6 5 . 4 5 . 3
. 主な収入源 給与・賃金 37.0% 28.0% 32.4% 30.3% 32.0% * * *
家 無 職 4 7 . 4 5 9 . 7 4 8 . 5 3 8 . 1 4 5 . 4
族 世帯年収 平 均 部 7 . 4 万 円 2 4 8 . 7 万 円 2 臼 : . 3 万 円 2 1 9 . 9 万 円 2 4 9 . 5 万 円 * * * I
の 家計中心者 父 母 8 1 . 9% 82.4% 69.2% 5 1 . 6% 66.0% 0 1 < * *
状 きょうだし、 8 . 4 1 0 . 6 1 9 . 9 3 5 . 2 2 2 . 8
態 世話の中心者 父 母 85.4% 9 1 . 7% 79.5% 67.6% 77.1% * * *
きょうだし、 8 . 9 4 . 8 1 2 . 5 2 4 . 2 1 5 . 6
保 証 人 父 母 82.9% 9 1 . 4% 76.1% 62.8% 73.5% * * * I
きょうだい 1 2 . 5 7 . 4 1 6 . 6 3 0 . 2 2 0 . 3
病気の重さ 相当・や〉重い 45.8% 57.1% 55.2% 64.6% 57.3% ム
家 病気は治るか 治る+希望あり 45.2% 43.0% 4 1 . 3% 30.7% 38.2% * * *
族 治った状態 ディケア通所可能 14.6% 10.6% 7.8% 8.2% 9.4% * * *
勤めに出られる 4 0 . 2 3 0 . 6 3 0 . 0 2 3 . 6 2 9 . 5 の 結婚自立 1 7 . 1 2 1 . 2 1 6 . 3 1 0 . 5 1 4 . 7
き勘刃E
、
困難感得点 平 均 7 . 8 6 8 . 9 0 7 . 9 4 8 . 8 8 8 . 3 7 ム
知 生活の場(ここ 2 ・ 3 年) 家 族 と 58.1% 55.2% 42.0% 22.3% 38.7% * * *
• 病 院 で 7 . 8 1 7 . 2 2 7 . 4 5 0 . 1 3 1 . 5
態 生活の場(将来) 家 族 と 34.6% 34.5% 32.5% 25.1% 30.3% * * *
度 病 院 で 4 . 3 6 . 9 1 7 . 9 3 1 . 1 1 9 . 3 自立その他 3 2 . 7 2 3 . 0 1 5 . 9 1 0 . 8 1 7 . 7
きょうだいの扶養 約束ずみ+居るあり 38.9% 30.0% 38.0% 49.6% 4 1 . 1% * *
退院への構え 1 囲も早くさせたい 42.2% 35.1% 25.9% 2 1 . 2% 25.5% * * *
まれていた,東京都,横浜および川崎の両市を都市化の極として抜き出し,こ の 2 市を除く神奈川県および埼玉,千葉の 3 県を「南関東 J ,群馬,栃木,茨 城の 3 県を「北関東」として括って 5 区分にした。これが,東京を中心とする 同心円的な都市化の程度差を想定する地域区分であるとみることに異論はある まい。障害者の本人属性,家族の属性,家族の意識の 3 両域について,主だっ た項目・指標に絞って地域間比較を集約的に示したのが表 4 である
O先に,町 村から大都市へという系列で認められた一貫した差異が,関東地方の内部でも 明瞭に表われていることが確認されよう
O南関東の 3 県は,先の全国集計の
「市部」よりも,各種の指標の値が,ず、っと「大都市部」のそれに近いことも みてとれる O この 3 県は,首都近郊として,都市化が進んでいることが,改め て確認されるのである
O3 地方別の特色と差異
次に,第 2 の論点すなわち地方別の比較に移ろう。今回の全家連調査が,日 本の全国的規模での調査である利点から,府県別をさらに地方・地帯別に括る 形で,日本の中の各地方の聞の比較が可能である。ここでは前節で捉えた都市 化の程度とは別に,地方別の特色と差異の検出がもくろまれる
Oこれは筆者が かつて行った,熊本県(九州)と宮城県(東北)を比較した視点の再検討の意 味をもつこともになろう[石原, 1 9 8 2 b J 。前節の分析で見たように,大都市 地域は,その他の地区とかなり異質な傾向があることが分かっているので,本 節の分析では,まずこれを除外したうえで,地方別に区分することにした。全 国を地方別に区分する方法は一律ではない。もっとも一般的なのは,北から,
北海道,東北,関東,北陸,中部,東海,近畿,中国,四国,九州、!と分ける区
分であろう
O本稿では若干の予備的検討を踏まえて,次のつの 4 地帯に区分し
た。すなわち1.東北 6 県十北関東 3 県(計 9 県 ) , 2 . 中部・東海・近畿
( 1 6 県 ) , 3 . 中部・四国 (9 県 ) , 4 . 九州 7 県(沖縄を除く)である O 北海
道と沖縄は,東北,九州に加えてしまうには,かなり異質であることが判明し
ているので,今回の調査から除外した。また南関東と呼ぶべき東京周辺の 3 県
弘前節の末尾で見たように,大都市地域に準ずる傾向があるから,特にひと つの区分としては起こさず,この集計からは除外しである。以上のようにして 立てた 4 地方区分の分析可能なサンプノレ数は,東北・北関東地方(簡略のため に , i 東北」とする)が1, 5 0 1 (20%) ,中部・東海・近畿地方 ( i 本州中央 J と 略称)2 , 8 9 5 (38%) ,中国・四国 ( i 中・四国J )は1 , 5 2 4(20%) ,そして「九 州」が1 , 7 6 5 (23%) ,計7 , 6 8 5例である
O1 ) 障害者本人の属性
まず,表 5 によって,本人の状態からみよう O 平均年齢でみると, i 東北」
が 4 3 . 0 歳 , i 本州中央 J 4 1 . 9 歳 , i 中・四国 J 3 9 . 6 歳 , i 九州 J 4 1 . 2 歳であり,
西日本の方がやや年齢が低い。発病からの経過年数については,東北と本州中 央が 1 8 . 4 年と 1 8 . 5 年で差なく,中・四国と九州はともに 1 6 . 8 年であり,ここで も西日本で期間が短い傾向が認められる o やや細かくみるなら,東北と中央で は , 2 0 年以上経過しているケースの割合が, 43% までを占めているのに対して,
西日本の 2 地帯では,それが34% 程度に留まっているところに対応している o
通算入院期間でみると,東北が 1 3 . 9 年,中央1 3 . 血 九 州 1 2 . 8 年に対して,中・
四国は9 . 9 年と短い。この違いは, 2 0 年以上入院というケースが東北29% ,中 央24% ,九州、121% ,中・四国14% という差に端的に示されているといえよう o
しかし入院回数では,前節の分析同様,地方別にも有意差は認められない。
入院・在宅の区分では, i 現在入院中」のものが,東北78% ,本州中央72% , 九 州 、171% に対して,中・四国では49% と半数を切っており,大都市部の43% に 接近している。この結果は,この 1 年間の入院状況でみても, i 全く入院なし」
の割合が,東北16% ,中央21% ,九州20% に対して,中・四国38% と大きな差 があることにも対応していよう o
本人の社会的適応を測る指標のーっとして,就業など社会的役割の面からみ た適応度では,家事・家業手伝いなどの家族内役割も持ちえていない「無役割」
のものの割合でみると,東北57% ,中央50% ,九州、148% ,中・四国43% と,年
齢や入院状況でみられた違いに準じた地方差が認められる,適応の第 2 の指標
としての身辺自立度の尺度値でみると,東北2 . 6 0 ,中央2 . 8 6 ,中・四国3 .7 8 ,
表 5 障害者・本人の状態
変 数 名 主なカテゴリー 剰 b ・北開 本州ヰ暁 中国・咽 九州 言 十 検定 年 齢 2 9 歳以下 7.0% 9.2% 1 1 . 1% 10.5% 9.2% * * *
3 0 ‑ ‑ 3 9 歳 3 5 . 0 3 7 . 3 4 6 . 7 3 9 . 9 3 9 . 3 4 0 ‑ ‑ 4 9 歳 3 0 . 2 3 0 . 4 2 7 . 8 2 8 . 9 2 9 . 5 5 0 ‑ ‑ 5 9 歳 1 9 . 2 1 6 . 6 9 . 8 1 2 . 2 1 4 . 8 6 0 歳以上 8 . 6 7 . 0 4 . 7 8 . 4 7 . 2
ー ・ ー ・ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ 明 ‑ . ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ー ・ ー ‑ ‑ ‑ ‑‑ ー ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ー ー ー ・ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑‑ 帽 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ‑ ‑ ‑ ー 幽 圃 ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ー ・ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ー‑ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ̲ . ̲ . ̲ . ,
平 均 4 3 . 0 歳 4 1 . 9 歳 3 9 . 6 歳 4 1 . 2 歳 4 1 . 5 歳 t t t I
性 B ' J 男 6 1 . 7% 63.4% 66.4% 6 1 . 6% 63.6% ム │
発病からの経過年 5 年未満 5.0% 5.0% 5.9% 6.8% 5.6% * * * I
5 ‑ ‑ 1 0 年未満 1 2 . 0 1 1 . 7 1 5 . 2 1 5 . 8 1 3 . 4 1 0 ‑ ‑ 2 0 年未満 3 9 . 9 4 0 . 0 4 5 . 2 4 3 . 2 4 1 . 8
2 0 年以上 4 3 . 2 4 3 . 3 3 3 . 7 3 4 . 3 3 9 . 3
‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ . ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ . ・
e・ ・ ・ ・ ‑ ‑ ‑ ‑‑ ‑ ・ ー ・ ー ー ー ー ー ー ー ‑ ー .‑ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ‑ ‑ ‑ ‑ー ー ‑ ‑ ‑ ‑ ー ー ‑ ー ー ‑ ー ・ ・ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ・ ー ー ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ・ ・ ・ . ー ー .ー . 且 圃 ・ ・ ・ ・ ・ ー ー ー ー ー
平 均 1 8 . 4 年 1 8 . 5 年 1 6 . 8 年 1 6 . 8 年 1 7 . 7 年 t t ↑ 延べ入院期間 5 年未満 22.5% 23.6% 39.4% 23.5% 26.5% * * *
5 ‑ ‑ 1 0 年未満 1 6 . 3 1 8 . 7 1 9 . 2 1 9 . 2 1 8 . 4 1 0 ‑ ‑ 2 0 年未満 3 2 . 0 3 3 . 7 2 7 . 9 3 5 . 8 3 2 . 7
2 0 年以上 2 9 . 2 2 4 . 1 1 3 . 5 2 1 . 4 2 2 . 3
ー ー ー ー ‑ ‑ ‑ ー ー ・ ・ ・ ‑ ‑ ‑ ・ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ・ ‑ ‑ ‑ ‑‑ ‑ ‑ ー ー ー ー ー ー ・ ・ ー ・ ‑ ‑‑ ・ ・ ・ 四 ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ・ ー ー 司 ー ー ‑ ‑ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ‑ ‑ ‑ー ̲ . ̲ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ . ̲ ‑ ー ー ー ー ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ー ー ‑ ‑‑ ‑ ‑ ‑ 骨 骨 司 . ‑ ‑ ‑ . ー ー
平 均 1 3 . 9 年 1 3 . 2 年 1 0 . 0 年 1 2 . 8 年 1 2 . 6 年 t t t
現在の入院・在宅 入 院 中 78.3% 72.1% 48.9% 70.9% 68.9% * * *
こ の 1 年の入院状況 全くなし 15.5% 20.5% 37.6% 20.2% 22.9% * * *
6 カ月未満 4 . 8 8 . 0 1 0 . 9 7 . 6 7 . 8 6 ‑ ‑ 1 2 カ月未満 9 . 9 1 0 . 8 1 1 . 8 1 0 . 3 1 0 . 7
全期間入院 6 9 . 8 6 0 . 6 3 9 . 8 6 1 . 9 5 8 . 6
こ の 5 輔の川淵脱 全くなし 55.4% 50.9% 33.2% 49.4% 47.9% * * 本
全期間入院 9 . 5 1 1 . 5 2 1 . 3 1 1 . 8 1 3 . 2
社会適応 正規就業 3.6% 3.5% 6.4% 1 . 9% 3.7% * * *
(役割参与) ノマート就労 5 . 7 8 . 5 7 . 8 5 . 1 7 . 0
j 断プログラム・醐 7 . 3 1 0 . 6 1 3 . 8 8 . 3 1 0 . 1 家業・家事参与 1 3 . 7 1 5 . 2 2 0 . 8 1 9 . 9 1 7 . 1 無 役 割 5 6 . 9 4 9 . 8 4 3 . 1 4 8 . 3 4 9 . 6
身辺自立度 平均得点 2 . 6 0 2 . 8 6 3 . 7 8 2 . 8 7 3 . 0 0 * * *
婚姻状況 未 婚 73.4% 73.9% 72.9% 73.4% 73.5% NS
有 配 偶 6 . 8 6 . 3 6 . 8 6 . 9 6 . 6
離 死 別 1 0 . 7 9 . 5 1 1 . 3 1 1 . 0 1 0 . 4
別 居 中 O . 7 0 . 9 0 . 5 0 . 8 0 . 7
九州 2 . 8 7 となり,これも同様の傾向を示している o
2 ) 回答者・家族の属性
次に表 6 で家族側の状態を捉える O 回答者の続柄では,父母であるとするも のの割合が,東北 60% ,中央 68% ,九 j 、 1 ' 1 71% ,中・四国 80% で,逆に,きょう だい(およびその配偶者)の位置にいるものの割合は,東北 30% ,中央 24% , 九州 18% ,中・四国 12% と逆転している O 平均年齢でみると,東北 5 8 . 2 歳,九 州 6 0 . 3 歳,中央 6 0 .7 歳,中・四国のみ 6 2 . 3 歳と高くなる O つまり,親の割合の 高さと回答者の年齢の高さとが相関することになっているとみられる。また,
性別でみると,東北が男性の割合 54% で,中・四国の 42% まで同傾向で低下し ていく
O回答者が親の場合は母親になりやすく,きょうだいがなる場合は,男
きょうだいである傾向がありそうだ。
患者を含む家族形態で,もっとも多いのは,どの地方でも「親と同居」であ るが,その割合は,東北 43% ,中央 46% ,九州、 1 5 3 % ,中・四国 59% ,であり,
反対に「既婚のきょうだいとの同居」の割合は,東北24%,中央22%,九~H18
%,中・四国 14% である
O世帯の主な収入源では,給与・賃金収入が,中央 39% ,東北 30% ,中・四国 29% ,九州が最低で 25% である O 他方,無職の割合は,東北 35% ,中央 33% , 九州 42% ,中・四国 46% とここでも西日本,とりわけ中・四国での割合が高く,
大都市の動向に一番近い。農林自営の割合が高いのは,東北と九州であり, 2 2
%と同率であった。世帯の平均年収では,中央 2 2 8 万,期七 2 1 9 万,中・四国 2 1 0 万,九州 1 8 9 万となっており,何れも大都市部の平均の 2 5 3 万円よりもかなり低
L 、。またこの指標では,西南日本が大都市により近いというこれまでの多くの 指標にみられた傾向は逆転していることも注意されるところである o 入院ケー スの医療費区分でみると,措置入院は東北に多く,生活保護は西南日本の 2 地 方で相対的に割合が高い。これは上に触れた収入の地方差に連動しているとみ
られる。
つぎに,扶養・保護の主な役割についてみよう O 家計支持者が「父母」であ
る場合は,東北48%,中央52% ,九~i'162% に対して,中・四国は69%であり,
表 6 回答者・家族の状態
変 数 名 主なカテゴリー 闘t.~蝦 本州中央 中国・咽 九州 言 十 検 定 年 齢 ‑ ‑ 4 9 歳 15.3% 1 1 . 4% 9.7% 13.0% 12.2% * * *
5 0 ‑ ‑ 5 9 歳 2 4 . 8 2 1 . 8 1 9 . 4 1 9 . 4 2 1 . 4 6 0 ‑ ‑ 6 9 歳 3 3 . 9 3 5 . 6 3 6 . 5 3 7 . 1 3 5 . 8 7 0 歳以上 2 6 . 0 3 1 . 3 3 4 . 4 3 0 . 5 3 0 . 6
‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑・‑‑‑‑‑‑‑ー‑‑‑ーーー,ーーー 圃ーーーー‑‑‑̲.・ ‑ーー‑‑ーー・ーー・‑‑‑̲.‑‑‑‑‑‑‑‑‑・ー