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保健所における精神障害者家族教室の効果家族自身の生活に焦点を当てて

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580 第47巻 日本公衛誌 第7号 平成12年7月15日

保健所における精神障害者家族教室の効果

家族自身の生活に焦点を当てて

オオカワ ノゾミ 大川 希 オオシマ イ ワ オ 大島 巌 ゴトウ マサヒロ 後藤 雅博 目的 近年の精神障害者地域ケア施策の発展に伴い,患者の家族が抱える負担を軽減するための 支援の必要性が高まっている。我が国では,保健所の家族教室において家族への支援が取り 組まれているが,その多くは家族の「援助者」としての機能を高めることに焦点が当てられ, 「生活者」としての家族を支援するという側面は強調されていない。本研究では,家族自身 の生活に焦点を当てたプログラムを設定し,それが家族に及ぼす効果を検証する。また,そ の効果を罹病期間別に検討し,そのニーズの違いから今後の家族支援のあり方について示唆 を得る。 方法 全国10か所の保健所で行われた家族教室に,1995年9月から1996年3月の間に参加した家 族を対象とし,家族教室の開始時と終了時に自記式調査票を記入してもらった。各保健所で は,通常の家族教室に加えて「家族の生きがいと健康づくり」という視点のプログラムを1 セッション以上設定した。 結果 家族教室の前後では,家族の「生活者」機能の障害を示す生活困難度得点とGHQ得点が 減少し,「援助者」機能を示す協力度得点が増加した。罹病期間別にみると,短期群(罹病 15年未満;n=35)ではGHQ得点のみが減少し,長期群(罹病15年以上; n=44)では生 活困難度得点の減少と協力度得点の増加がみられた。 結論 家族自身の生活に焦点をあてたプログラムを行った結果,家族の生活者機能と援助者機能 がともに改善した。罹病期間別にその効果を検討した結果,保健所は家族支援を提供するた めの体制を整備するだけでなく,医療機関を含めた地域全体の調整役として各機関との連携 を高めることで,罹病期間の異なる対象者への適切な援助提供が可能となることが示唆され た。 Key words : 家族支援,精神障害者,保健所,生活者としての家族,罹病期間別ニーズ

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