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学 位 論 文 審 査 の 結 果 の 要 旨 氏 名 Andry Henintsoa Ravolonantenaina

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Academic year: 2021

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((別紙様式第7号)

学 位 論 文 審 査 の 結 果 の 要 旨

氏 名 Andry Henintsoa Ravolonantenaina

審 査 委 員

主 査 山本 太平 ◯ 副 査 井上 光弘 ◯ 副 査 深田 三夫 ◯ 副 査 田熊 勝利 ◯ 副 査 喜多 威知郎 ◯

題 目 Acid Soil Erosion and Its Improvements(酸性土壌の水食とその改良) 審査結果の要旨(2,000字以内)

砂漠化は土地の劣化として定義され,土地に発生する土壌劣化の一つとして降雨やそれに よって発生した地表水による土壌侵食があげられる。このような水食は,開発途上国だけで なく先進国においても発生し,人為的要因によって加速される。一方,化学的な劣化土壌で ある酸性土壌は世界の農地に広く分布し,湿潤地だけでなく乾燥地でも発生している。酸性 土壌の研究は古くから行われ,その修復技術は実用化されているが,水食について,その発 生メカニズムと修復を取り扱った研究例は少ない。本研究では,このような酸性土壌の水食 について着目し,土壌流亡と修復について基礎的な検討を試みたものである。

1. 自然に採取された酸性土壌を供試して,人工降雨による土壌侵食実験を行い,土壌流亡に 対する土壌改良と植物被覆の効果について検討した。土壌改良はカルシウム型人工ゼオラ イトと消石灰を用いた。植物被覆はセダムを用いた。また降雨の初期段階では,改良材の 添加によって土壌表面における細かい粒子含量が増加し,水分保持力と含水量の増加につ ながった。最終段階では人工ゼオライトと消石灰の添加によって大きな粒径の土壌団粒が 形成され,表面流出水量と流亡土濃度が減少し,土壌改良材の効果があることを明らかに した。

2. セダム被覆の場合は,被覆していない場合に比べ,表面流出水量の増加,流亡土濃度,流 亡土量及び飛散土壌損失の減少,さらにはクラスト層の成分であるシルトと粘土の割合を 減少させる効果を明らかにし,植物被覆による酸性土壌の持続的な侵食抑制効果を提案し た。

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3.同一の自然土壌を用い,濃度の異なる硫酸で作製された 3 種類の pH の人工酸性土壌を供試 して,水食の発生メカニズムと修復について検討した。表面流出水と流亡土は酸性度が高く なるのに伴って増加した。表面流出水と流亡土の時間変化は S 字型の曲線を示し,時間経過 に対して 3 つの領域を有することを提案した。3 領域は,土壌の理化学的特性,特に交換態 Al 濃度,土壌団粒,浸潤速度,飽和透水係数などに大きく影響されていることを明らかにし た。

4.同一の自然土壌を用い,硫酸と硝酸及びこれらの混合溶液で作製された 3 種類の酸性土壌 を供試して,水食の発生メカニズムと修復について検討した。積算降雨量に伴い表面流出水 量も増加するが,懸濁濃度の時間変化は酸性土壌の種類によって異なる傾向を示すことを明 らかにした。特に団粒の安定性が交換態 Al 濃度に対する可溶性 Al 濃度の割合によって影響 され,流亡土および土壌表面の団粒分布に影響を与えている。水食は酸性土壌の種類によっ て団粒の安定性が異なり,浸潤や水移動過程と流亡土量との間には負の相関があることを提 案した。

本研究では,自然と人工の酸性土壌を供試して降雨による水食とその修復について基礎的な 検討を行い,まず酸性土壌に発生する水食メカニズムの特徴を土壌の理化学的特性との関係で 明確にしている。さらに土壌改良材の導入と植物被覆による水食防止においても,いくつかの 新しい知見を提案している。これらは,酸性土壌の水食モデルの構築とその防止に大きな意義 を有するものであり学位論文として十分な価値があるものと判定する。

参照

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