• 検索結果がありません。

学位論文題名 The varlabilityofinorganlCelementalprO丘leS lnSedimentCOreSOfLakeSuigetSuandLakeBiWaaCrOSSthelate‐glaCial/HOlOCene

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "学位論文題名 The varlabilityofinorganlCelementalprO丘leS lnSedimentCOreSOfLakeSuigetSuandLakeBiWaaCrOSSthelate‐glaCial/HOlOCene"

Copied!
5
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

博 士 ( 地 球 環 境 科 学 ) 篠 塚 良 嗣

     学位論文題名

  The varlabilityofinorganlCelementalprO 丘leS     lnSedimentCOreSOfLakeSuigetSu andLakeBiWaaCrOSSthelate ‐glaCial /HOlOCene

(晩氷期/完親世における水月湖と琵琶湖の堆積物コア中の      無機化学組成変化に関する研究)

学位論文内容の要旨

  日 本中 央部の若狭湾に隣接する水月湖 で採取した年縞堆積物コア試料(10,220ー15,700 years before the present (yr B.P.))と同じく日本中央部に位置 する琵琶湖で採取した3 本 の ビ ス ト ン コ ア 試 料 ( コ アA、B、C) 、 及 び 各 々 の 湖 周 辺 集 水 域 で 採 取 し た 陸 上 の 表 層 堆 積 物 を 用 い て 、 無 機 化学 組成 の分 析を 行っ た。 この 無機 化学 組 成の 変動 と、 地質 構 造 や 気 候 変 動 な ど の 堆 積 環境 変化 との 関連 につ いて 調べ た。 本研 究 で調 べた 環境 変化 を 検 出 す る た め の 地 球 化 学 的 指 標 は 以 下 の4項 目 で あ る 。l)Ti/Al、Th/Sc、Yb/Ce、 Yb/Eu、Hf/Sc比 等 : こ れ ら の 元 素 は 風 化 に 抵 抗 性 の あ る 重 鉱 物 に 含 ま れ て い る た め、

こ れ ら の 元 素 同 士 の 比 は 風 化の 運搬 過程 にお いて も保 存さ れる 。し た がっ て、 これ らの 元 素 同 士 の 比 は 供 給 源 か ら 湖へ と流 れ込 む砕 屑物 の種 類や 量の 変遷 を 知る のに 役に 立つ と 推 測 で き る 。2)Mn/Fe比 : 鉄 と マ ン ガ ン は 酸 化 的 な 環境 下で は不 溶 性の 水酸 化物 とし て 存 在 す る 。 マ ン ガ ン と 鉄 の水 酸化 物の 沈殿 量を 比較 する と、 酸化 的 な状 態が 進む とマ ンガ ンの 方が 沈殿 する 割合 は大 きく なる こ .と が報 告さ れて いる。このため、NIn/Fe比は 湖水 の溶 存酸 素濃 度の 変化 を反 映し てい る と考 えら れる 。3)生 物起 源 シリ カと りン の含 有 量 : 前 者 は 湖 内 の 珪 藻 の 量を 反映 して おり 、後 者は 植物 によ って 取 り込 まれ 利用 され る こ と が 報 告 さ れ て い る 。 そ の た め 、 両 者 は 生 物 生 産 性を 反映 して いる とい える 。4) 琵 琶 湖 の ヒ 累 の 含 有 量 : 琵 琶湖 で多 数の 地点 で採 取さ れた 湖底 表層 堆 積物 中の ヒ素 含有 量と水深との間には強い相関関係があることが報 告されている。

  ま ず 、 水 月 湖 で は 、Ti/A]、Th/Sc、Yb/Ce、Mn/Fe比 、 及 び 生 物 起 源 シ リ カ フ ラ ッ ク ス の 変 化 か ら 、 急 激 に 降水 量が 増加 した こと で、 母岩 から 水月 湖 へ流 入す る砕 屑物 の 量 と 水 量 が 増 加 し 、 そ れ に伴 い湖 内の 溶存 酸素 と生 物生 産性 が変 化 した と推 測で きる 4つの時期(15,060ー15,020、14,950ー14,920、11,340−ll,320、及び11,110−11,080 vvr B.P.)を 検出 した 。さ らに 、降 水量 が 増し たこ とで 湖内 の溶存酸素濃度と生物生産性 カミ上昇したと考えられる時期(]5,000ー13,100 vvr B.P.)も検出した。また、すでに報告 さ れ て い る 海 洋 環 境 と 水 月 湖の 花粉 分析 の結 果か ら、 日本 中央 部に お ける ぺー リン グの 始ま りは15,060〜14,920 vvr B.P.で あり、後氷期の始まりは11,340 ‑11,080 vr B.P.

1514 ‑

(2)

で あ る 可 能 性 が あ る と 推 測 した 。こ のべ ーリ ング の始 まり はす でに 報告 され てい る 同コ ア の花粉分析の結果とも一致しており、ウ゛9ーンランドのそれより数百年早いという結果を示 し ている。

  次 に 、 琵 琶 洲 で は コ ア 堆 積物 中の ヒ素 の含 有量 は湖 水深 のブ ロキ シー とし て提 案 され て い る の で 、 琵 琶 湖 中 央 音 は で 採 取 し た コ アAと コ アBを 用 い て 、 過 去 凹 万 年 間 の 古環 境 変 化 と ヒ 素 の 含 有 量 と の 間 の 関 係 を 調 ぺ て み た 。 そ の結 果、 コアAか ら得 られ た 過去 9千 年間 のヒ 素含 有量 の変 化は 、 約2,000ー9,000 yr B.P.までは水深に 直すと約10111程 度 し か 変 化 し て い な か っ た 。ま たそ れ以 後は 人為 的な 影響 と考 えら れる 変化 を除 く と以 前 に 報 告 し た よ う に ヒ 素 の 含 有 量 は 増 加 傾 向 に あ っ た 。し かし 、コ アBから 得ら れ た過 去4万 年 間 の ヒ 素 含 有 量 の 変 化 か ら 求 め た 水 深 の 変 化 は非 常に 大き いた めゝ 断層 運 動の み で は 説 明 す る こ と が で き ない 。琵 琶湖 周辺 で風 化さ れた 岩石 等か らヒ 素が 湖水 ヘ 流入 す る と 、 直 ち に 鉄 の 水 酸 化 物に 収着 され て湖 底に 堆積 する 。ヒ 素含 有量 は湖 の水 深 以外 に 、 集 水 域 か ら 湖 へ と 流 れ 込 む ヒ 素 の 量 に よ っ て も 大 き く 影 響 さ れ る と 考 え ら れ る。

  ま た 、 過 去43万 年 間 の 堆 積 環 境 を 保 存 し て い る 琵 琶 湖 掘 削 コ ア 中 のTll/Sc比 と 氷期 間 氷 期 サ イ ク ル の 聞 に 相 関 関 係 を み っ け て い る 。 そ こ で、 過去4万 年間 の堆 積環 境 を保 存 し て い る コ アA中 のTll/Sc比 を 分 析 し て み た が 、 最 終 氷 期 か ら 後 氷 則 へ の 変 化 は 検 出 で き な か っ た 。 こ の 不 一 致 は 、Hf/Sc比 の 垂 直 分 布 から 、断 層運 動に よっ て採 取 地点 ま で 運搬 され るハ フニ ウム を多 く含 む重 鉱物 であ るジ ルコ ゛ンの粒径の違いによって説明 す る こ と が で き る 。 ま た 、 粒 径 分 画 を し た 後 、 化 学 分 析を 行う こと で、Th/Sc比 と 氷期 間 氷 期 サ イ ク ル 間 の 相 関 関 係は 風成 塵で はな く、 温暖 期に 降水 量が 増加 した こと で 、母 岩 か ら 高 濃 度 の ト リ ウ ム を 含む 重鉱 物の 流入 量が 増加 した ため に起 こっ たも のと 推 測し た 。 し た が っ て 、Th/Sc比 は 降 水 量 の 増 加 の 指 標 と な り 、Hf/Sc比 は 古 地 震 の 指 標 とな る 可能性がある。

  そ し て 、3本 の ヒ ス ト ン コ ア 堆 積 物 中 のTi/Al比 、Tll/Sc比 、Yb/Ce比 、Mn/Fe 比 、 及び 生物 起源 シリ カと りン の含有量の変化から、コアAの約7,'500xrrB.P.と3,200vr B.P.にMn/Fe比 と ル ン と 生 物 起 源 シ リ カ の 含 有 量 に 変 化 を 検 出 し た 。 ま た 、 コ ア ーBの 約16,500―15,OOOvr B.P.と12,000―10,700 vr B.P,の期間にはTi/Al比、Mn/Fe比と り ン の含 有量 に変 化を 検出 した 。約16,500―15,OOOyrB.P.の期間の変化は日本近海の海 洋 環 境 と 気 候 変 化 に 関 す る 文献 から も、 前者 は気 温変 化に よっ て生 物生 産性 と、 湖 内の 溶 存 酸素濃度が変化に関連していると考えた。 一方、12,000−10,700vrB.P.の期間の変 化 は は 降 水 量 の 変 化 に よ っ て、 母岩 から 琵琶 湖へ の物 質の 供給 量が 変化 し、 それ に とも な い 生 物 生 産 性 と 、 湖 内 の 溶存 酸素 濃度 が変 化し たの では ない かと 推測 した 。と こ ろが コ アCか ら は 気 候 変 化 に 対 応 す る 環 境 変 化 は 検 出 で き な か っ た 。 こ れ は コ アCの 採 取 地 点 は 流 量 の 多 い 安 曇 川 河 口に 近く 、河 川か らの 流入 の影 響の 変動 を強 く受 ける た めに 堆 積 環 境 の 変 動 が 激 し い た めと 考え た。 この よう に琵 琶湖 でも 日本 中央 部の 晩氷 則 以降 の 気 候 変 化 に 関 係 し た 可 能 性の ある 環境 変化 を検 出す るこ とが でき た。 また 、100―200 年 間 程 度 の 高 時 間 分 解 能 で 無 機 化 学 組 成 の 分 析 か ら 検 出 す る に は 、 コ アAと コ アBの

(3)

氷床コアとは数百年ずれている可能性のある時期を示唆した。また、琵琶湖においては、

本研究よりもより高分解能な数十年単位での分析を行うことで、水月湖同様にぺーリン グの始まりなどを検出できる可能性がある。

  このように、本研究は湖底堆積物コア中の無機化学元素比の変動が過去の様々な堆積環 境変化と関連している事を明確に示唆したものであり、湖の堆積物コア中の無機化学組成 を高精度 に分析す る事で今後古環境変動を新しい祝点から解明する事が期待される。

1516

(4)

学位論文審査の要旨

主査   助教授   豊田和弘 副査   教   授   岩熊敏.夫 副査   教   授   田中俊逸 副査   助教授   古月文志

副査   名誉教授   大場忠道(北海道大学)

     学位論文題名

The variability of inorganlCelementalprofileS     inSedimentCOreSOfLakeSuigetSu andLakeBiWaaCrOSSthelate ― glaCial / HOlOCene

(晩 氷 期 /完 親 世に お け る水 月 湖と琵琶 湖の堆積 物コア中 の     無機 化 学組 成 変 化に 関 す る研 究 )

  湖底堆積物は中緯度での環境変動の時間高分解能な記録媒体として注目されてい る。1995年 には数万 年間を高 分解能に解析する事を目的に琵琶湖湖底の3地点で ピスト ンコアが 採取され た。本研 究では、その琵琶湖中央部の南北に3本のコア 中 の、 南 か ら北 ヘ 約180試 料 、約450試 料、 約100試 料 ( それ ぞ れ過 去8,000 年間、 過去38,000年間、一万年前〜二万一千年前の堆積年代)、及び水月湖の1 本の掘 削コア中 の約420試料 (15700年前〜10200年前の堆 積年代)についてICP 発 光分 析 と 放射 化 分析 を 併 用し て 、 主成 分 元素と微 量元素の 定量を行 った:

  琵琶湖 掘削コア 中のトリ ウム/ス カンジウ ムの含有 量比(Th/Sc比)の変動が 過去43万 年間の氷 期間・氷 期サイク ルと連動 している と報告されている。本研 究で琵 琶湖コア試料について粒度別分析をおこなうと、20Hm以上の粒度成分中の Th/Sc比など は著しく 大きく、 粗粒成分 がバルク 組成の.Th/Sc比を左右する事 が分か った。琵琶湖の西岸と南岸には花崗岩があり、その地域の土壌にはモナザ イトや ジルコンなどの重鉱物粒がある。トリウム、セリウムやハフニウムはこれ らの重 鉱物に濃縮されている事が多く、スカンジウムは粘土鉱物中に残留するた め、Th/Sc比 は起源の 推定の指 標として利用できる。温暖期にはこの重鉱物の流 入 量が 急 増 した ために 、バルク組 成中のTh/Sc比 が大きく なったと 推測した 。   本 研 究 で得 ら れた 南 の ピス ト ン コア 中のTh/Sc比 やCe/Sc比の垂 直分布で は

(5)

15回 のTh/Sc比 とCe/Sc比の ス パイ ク 状 の増 大 が 起こ り 、こ れ は 台風 や 洪水 の回数が急増した時期に、南岸からのモナザイトの流入量が一時的に増えたため と 考え た 。実 際1万2千年 前、1万4千5百年前な ど、それら 変動のい くっかは 、 氷期 中の急激な 温暖時期 ともかな り一致し ている。

  北の ピ ストン コアの化 学組成の 垂直分布 では1万6千7百 年前で不 連続的にTi

/Al比 が減少してHf/Sc比の増大していることから、なんらかの原因でコア堆積 物の供給源が堆積岩主体から花崗岩主体に移動したと考えた。中央のコアの組成 比 変動 で も 、1万6千年 前 から 約 千 年に1度位 の割合でHf/Sc比 のスパイ ク状の 増加が発生している。琵琶湖西岸にはシルコン粒に富んだ比良花崗岩体があり、

また西岸湖底には活断層帯が連なっている。琵琶湖西岸は地質学的にも千年から 二千年間隔で断層運動による沈降が生じているとされている。したがって、中央 のコ ア中のHf/Sc比の スパイク 状の増加は、地震による乱泥流により運ばれた西 岸 の 花 崗 岩 土 壌 中 の ジ ル コ ン 粒 の 流 入 に よ る も の と 考 え た 。   なお、水月湖コア中でもこれらの微量元素含有量比などにスパイク状の増大が検 出された。それらの原因についても琵琶湖コアと同様に考察をしようとしたが、

乱泥流や台風洪水を示唆する堆積速度の増大した層と重鉱物の多く含まれる層と の 間 に 不 一 致 が 見 ら . れ るた め 、琵 琶 湖 コア と 同様 な 考 察が 成 立し な い 。   さらに、 琵琶湖コア 中のTh/Sc比がスパイク状に増大するもうーつの原因とし て、日本ではまれなアルカル岩質火山灰の混入の可能性についても検討した。例 えば1万2百 年程前の韓 国鬱陵島 で噴出し て日本中 部に降下 した火山ガラス中の Th/Sc比 は 約25でTa/Sc比 は 約15で あ り 、日 本 列 島の 堆 積物 と は 著し く 化学 組成が異なる。琵琶湖の南と中央のコア中の化学組成変動から、その大陸からの 火山灰降 下前の数百 年から数 千年前の 時代中に 少なくと も2回のTa/Sc比の異常 値が検出された。これまで報告されないほど薄い層厚で鬱陵島付近からのアルカ リ岩質火 山灰の降下 があった と考えられる。水月湖コアでも同様なTa/Sc比の異 常値が検 出されて、 その年代 が求めら れた。

  琵琶湖表層堆積物中のヒ素含有量と水深と強い相関関係があることから、古水 深ま たは湖水準の変動の指標と提唱されていたが、琵琶湖のピストンコアの過去 四万 年間のヒ素含有量の変動は、湖水準の変動では説明できない程大きい。本研 究で 得られたヒ素含有量の変動は過去の気候の急激な温暖化の時期とも一致する ので 、ヒ素含有量は温暖化による降水量の増大に伴う湖へのヒ素流入量の急増に よる 影響も多く 反映する と考察し た。

  これまで堆積物コアを用いた過去の環境復元の研究は数多くなされているが、

本研 究のように湖底堆積物コアの微量元素の含有量がどのような指標になるのか 検 討し た 研 究例 は 世 界的 に 見て も ほ とん どなく 、今後の 発展が期 待できる 。   審査員一同は、これらの成果を高く評価し、また研究者として誠実かつ熱心で あり 、大学院課程における研鑽や取得単位なども併せ申請者が博士(地球環境科 学 ) の 学 位 を 受 け る の に 充 分 な 資 格 を 有 す る も の と 判 定 し た 。

1518

参照

関連したドキュメント

   泥炭地湖沼は生物多様性にとって重要な役割を果たしているが,多くの泥炭地湖沼は排水や埋 立て により すでに消 失した,

  

   冷凍すり身中で起こっているミオシンの構造変化には、2

  

  

   層序学や堆積学の分野では,近年になルェクソ冫グループが堆積体の広がりと境界に注

99mTc −annexin A5 と18F −FDG は両者ともApoE −/ −マウスの動脈組織に高い集積を示し、コントロー ルマウスのおよそ2

   第3 章では,珪質泥岩層に地すべりが多発する原因を解明するために,珪質泥岩層の堆積構造の成因を分