中央大学理工学部情報工学科
卒業研究論文
東京都文京区の地域分析と RFID タグを使った 児童セキュリティシステムの提案
学籍番号
05D8104007B
和佐見 恵理
指導教員 田口 東 教授
2009
年3
月あらまし
本研究では,東京都文京区の地域特性の分析を行い,商店街活性化策の提案を行う.さ らに,RFIDタグを使った児童セキュリティについて述べる.また,RFIDタグの受信機の 配置について考察する.
第一に,東京都文京区の地域特性を分析する.来街者アンケートと人口分布などの実態 調査を合わせることによって商店街の活性化策を提案し,また,文京区へ観光客を誘致す るための提案を行う.
第二に,サンプルに文京区柳町小学校を挙げ,通学路の分布,児童の行動を分析する.
そして,アクティブ型
RFID
タグを使った児童セキュリティシステムの提案をする.まず,グリーディ法を用いて,各児童の通学路を基準に,受信機の配置場所を決定する.次に,
児童へのアンケート結果から放課後の行動を考慮した,受信機配置のための準備を行う.
キーワード:通学路,児童の行動分析,グリーディ法,RFIDタグ,児童セキュリティ
目次
第
1
章 はじめに ... 1第
2
章 文京区商店街の活性化への提案 ... 22.1 文京区都市計画図・都市マスタープランによる現状分析 ... 2
2.2 来街者アンケート ... 2
2.2.1 回答者の属性分析 ... 3
2.2.2 地域比較による属性分析 ... 6
2.2.3 来街者によるまちづくり評価 ... 9
2.3 文京区活性化のための提案 ... 12
2.3.1 人口分布の分析 ... 13
2.3.2 都心地域に対する商店街活性化策の提案 ... 16
2.3.3 山の手地域に対する商店街活性化策の提案 ... 17
2.3.4 下町隣接地域に対する商店街活性化策の提案 ... 18
2.3.5 集客力を上げるための提案 ... 19
2.4 商店街活性化の提案のまとめ ... 21
第
3
章RFID
タグを使った児童セキュリティシステムの提案 ... 223.1 使用データ ... 22
3.1.1 デジタル地図データ ... 22
3.1.2 柳町小学校の児童行動アンケート ... 24
3.1.3 放課後の行動距離 ... 24
3.2 受信機配置問題のモデル化 ... 26
3.2.1 0-1
ナップサック問題とグリーディ法 ... 263.2.2 0-1
ナップサック問題への帰着 ... 273.3 児童通学路 ... 28
3.4 学区と商店街 ... 29
3.5 受信機の配置 ... 30
3.5.1 グリーディ法の利用 ... 30
3.5.2 商店街と遊ぶ場所 ... 35
第
4
章 おわりに ... 384.1 まとめ ... 38
4.2 今後の課題 ... 38
謝辞 ... 39
参考文献 ... 39 付録
A
第
1
章 はじめに高層マンション開発などの再開発ブームがここ数年,首都圏を中心に叫ばれている.そ の一方,大型小売店の進出や住民のニーズの変化など,商店街を取り巻く環境の変化によ り,従来の地域密着型の商店街の経営が苦しくなった.そこで,日本全国多くの自治体が,
かつての日本の商店街に存在した対面販売式の人情味あふれる様な地域密着型の商店街を 取り戻すために,様々なまちづくりを企画し施行にのりだしている.
例えば,埼玉県川越市の一番街商店街では,「昔の景観を保護する」取り組みとして,日 常的な存在である「蔵」を地域資源としたまちづくりを行い,大きな成功を収めている.
この商店街は地域復興のために,行政だけでなく商店主やまちづくりの専門家,まちづく りを学ぶ学生,そして地域に住む人々が一つになり,まちづくりを推進してきた.この結 果,川越一番街商店街の蔵造りの町並みは,1999年に財団法人日本産業デザイン復興会よ
り
Good Design
賞(アーバンデザイン部門)を受賞し,以前よりも多くの観光客を誘致することにも成功している.そこで,今,地域一体となって行うまちづくりが注目されてい る.
ところで,地域が抱える問題の一つとして,町内のセキュリティの向上がとりあげられ ている.残念ながら,児童をターゲットにした犯罪のニュースが頻繁に世間を騒がせてい る.これを受け,携帯電話各社は,GPS 機能を使った児童セキュリティに対応したシステ ムを提供している.しかし,大阪府をはじめとして携帯電話保持禁止条例の導入を検討す る自治体も登場した.そこで,携帯電話を使った児童セキュリティシステムに代わる新し いシステムの導入が検討されている.
以上より,本研究では,中央大学後楽園キャンパスのある東京都文京区を対象に,まち づくりの現状を調査し,区内を特色ごとに
3
つに分け,商店街を活性化させるための提案 を行う.さらに,観光客を誘致するための提案を行う.そして, 回遊行動を促進するための 実証実験の結果を紹介する.後半では,アクティブ型RFID
タグを使った,地域密着型の 児童セキュリティシステムの提案を行う.実際の通学路や児童の行動を考慮した推計モデ ルを構築し,RFIDタグ受信機の配置問題を解く.第
2
本章 る内容 の結果 ンター 築し,
街活性 行って
2.1
本節 ランに ず,都 であ を形成 中層 る地域
2.2
本節
2
章 文京章では,地域 容は,「大学 果である.こ ー事業」の取
,学校と地域 性化に関す ている.
文京区都
節では,東京 に倣い,文京 都心地域は,
る.高層マン 成している場 の住宅地域に 域であり,住
来街者ア
節では,地域
京区商店街
域特性に沿っ 学・地域の協
このプレゼン 取り組みの一 域を繋ぐマッ る内容を中心
都市計画図・
京都文京区の 京区を地域特
,都心業務の ンションの分 場所でもある になっている 住宅と商店の
図
2.1
ンケート
域の声を取
街の活性化
った文京区商 協働による学
ンテーション 一つとして行 ッチング事業 心に,地域資
・都市マス
の現状につい 特性別に
3
つの集積をはか 分譲が進み,
る.次に,山 る.最後に,
の併用が多く
1 地域区分
り入れるため
化への提
商店街活性化 生まちづく ン大会は,東 行われた.ま 業を展開させ 資源の活用,
タープラン
いて説明する つに分け,分
かり,商業機 さらにはオ 山の手地域は
下町隣接地 く,低中層の
分と来街者ア
めに行った,
提案
化の提案をす りプレゼンテ 東京商工会議 また,「商学連
せるために行 文京区内の
ンによる現
る.文京区都 分析を行う.
機能,居住機 オフィス街が は,区の面積
地域は,その の市街地が形
ンケート実施
来街者アン
する.なお,
テーション大 議所が実施す
連携推進ネッ 行われている の回遊性の向
現状分析
都市計画図・
地域区分を図 機能等の機能 が立ち並ぶ,
積の
50%以上
の名の通り,
形成されてい
施場所
ンケートの結
本章で述べ 大会」の取り する,「地域創 ットワーク」
る.そこで,
向上などの提
・都市マスタ 図
2.1
に示す 能が共存する 中高層の市 上を占め,主 下町情緒あ いる.結果を示す.
べてい り組み 創造セ を構 商店 提案を
タープ す.ま る地域 市街地 主に低 あふれ
調査
地,調査日,回答人数を表
2.1
に示す.この来街者アンケートは平日計5
日間161
人から 回答を得ている.表
2.1 来街者調査の調査地,調査日,回答人数
調査地 調査日 回答人数(人)
東京カテドラル聖マリア大聖堂(以下,大聖堂とする)
8/29 27
春日駅前通り商店会+エンマ商盛会(以下,春日とする)9/2 29
根津神社(以下,大塚とする)
9/3 41
新大塚商店会(以下,大塚とする)
9/3 34
よみせ通り商栄会(以下,よみせとする)
9/5 31
また,アンケート内容は次の通りである.
○属性(性別,年齢,職業,住まい,来街頻度,来街手段,来街時間,携帯電話の有無,
来街目的)
○観光客調査(観光地の訪問回数,観光した場所,観光地間の移動手段,観光地の満足度,
訪問のきっかけ,観光地の周りに必要な施設,立ち寄った場所と滞在時間)
○商店街利用調査(利用の有無,商店街を知る手段,商店街への要望・不満)
○文京区内まちづくり
5
段階評価(交通の便のよさ,歩道の歩きやすさ,休憩場所の充実 度,飲食店の充実度,買い物施設の充実度)2.2.1 回答者の属性分析
本項では,来街者アンケート回答者の属性を分析する.図
2.2
から図2.4
に,回答者の性 別,年齢別,職業別の割合を示す.図2.2
から男女比はほぼ1:1
であることがわかる.図2.3
を見ると,50代,60代以上の中高齢者が半数以上になっており,若年層からはあまり 回答を得られていないことに注意が必要である.職業別では,主婦(パートなどの有職主婦 も含む)の割合が高く,ほぼ4
割を占めている.学生や会社員は忙しい人が多く,回答数が 伸びなかったことが一因である.なお,その他には定年退職者などを含んでいる.図
2.2
来街者アンケート回答者の性別の割合図 2.3 来街者アンケート回答者の年齢別の割合
図
2.4
来街者アンケート回答者の職業別の割合図
2.5
から図2.7
に,来街者アンケート回答者全体の文京区の商店街の利用率,回答者 の中から文京区民の回答者の商店街の利用率,文京区区民以外の回答者の商店街の利用率男性
47%
女性
53%
10代
7% 20代
11%
30代 13%
40代 50代 9%
17%
60代以
上43%
学生
11%
会社員
22%
主婦
39%
自営業
12%
その他
16%
文京区民以外の商店街利用率は約
60%と少ないことが分かる.
図
2.8
に,文京区への来街目的を示す.この棒グラフに記されている数値は全て実数であ り,単位は[人]である.買い物のために区内へ訪れた人で,商店街を利用する人は80%以上
いることがわかる.一方,飲食や観光のために訪れた人は商店街を利用しない人が多い.これはビジネスチャンスを逃している証である.また仕事や通勤・通学のために来街する 人も多いので,その人たちの利用率を伸ばすために,途中で気軽に立ち寄れる商店街にす ることが大切だということがわかる.
図
2.5 来街者全体の商店街利用率
図
2.6 文京区民の商店街利用率
図
2.7 文京区民以外の商店街利用率
利用 する
63%
利用 しな い
36%
無回 答
1%
利用 する
78%
利用 しな い
22%
利用 する
62%
利用 しな い
38%
2.2.2
本項 数値は
図 多い.
他の地 図 勤路 ついて
図 る.根
図 首都圏
図 頻度 い.
図
2 地域比較
項では,調査 は実数であ
2.9
に,地域.これは,台 地域について
2.10
に,回 として訪れ ては主婦の回2.11
に,回 根津神社には2.12
に,回 圏全体から訪2.13
に,文京にばらつきが
2.14
に,文33
7
0 5 10 15 20 25 30 35
買い物
による属性分
査地ごとにア り,図
2.12
域ごとの回答台東区から歩 ては,ほぼ同 回答者の職業
る会社員,散 回答者が非常 回答者の年齢別
は,比較的若 回答者の文京
訪れる客も多 京区への来街 がみられる.
文京区への来
4
2
4
飲食
図
2.8
分析
アンケート回 の単位は[分 答者の性別人 歩いてくる女 同数である.
業別人数を示 散歩のために 常に多いこと
別人数を示す 若年層の学生 京区への平均
多く,遠くか 街頻度を示す
.春日と大塚
来街手段を示
22
11
6 3
通勤・通学 医療・理美容の サービス
文京区への
回答者属性を 分],その他の 人数を示す.
女性の買い物
す.根津神社 に訪れる定年 ともわかる.
す.大塚には 生や会社員が
所要時間を示 から来街して す.根津神社や
塚は,区外か
す.よみせや
1 3
サビス 娯楽・レジャー
の来街目的
を分析する.
のグラフの単 よみせにつ 物客が多かっ
社には通学路 年退職者が多
は,60代以上 が多く訪れて
示す.大聖堂 ていることが
や大聖堂は観 からの来街者
や春日,大塚
20
4 12
7
散歩 観光
商 商
各グラフ内 単位は[人]で ついては,2:1
ったことが原
路として利用 多い.また,
上の高齢者が ていることが
堂については がわかる.
観光目的で訪 者より区内か
塚は徒歩や自
7 5
5
仕事
商店街を利用 商店街を利用
内に記されて ある.
1
の割合で女 原因である.用する学生や 下町隣接地
が多いことが がわかる.
は,宗教や観
訪れる人が多 からの来街者
自転車が多く
1
13
8 6
宗教 その他
用する
用しない
ている
女性が その
や,通 地域に
がわか
観光で
多く,
者が多
く,文
6
他
光地については,鉄道と徒歩を利用する来街者が多い.全地域で文京区コミュニティバス
B-ぐるの利用者が少ないので,認知度を上げ,利用者を増やす取り組みが回遊性への向上
につながることが予測される.以上から,よみせには,文京区近郊に住む
50,60
代が非常に多いことがわかる.根津神 社には,若い世代の学生や通勤途中の会社員が多く,本調査では回答者の平均年齢が一番 低い.大聖堂では,他調査地に比べて区外から訪れる人も多く,そのほとんどがバスを利 用している.春日には,徒歩や自転車で訪れる区民が多い.そして大塚では,文京区近郊 に住む人が,徒歩で訪れるケースが多い.図
2.9 地域ごとの性別人数
図
2.10 地域ごとの職業別人数
18 15
16 17
20
15 14
11 24
11
0% 20% 40% 60% 80% 100%
大塚 春日 大聖堂 根津神社 よみせ
女性 男性
3 1
2 7 1
7 5
7
9 8
11 8
9
7 8
2 1 2
2 3
1
5 3
3 5
3
4 5
5 2
4
9 4
0 10 20 30 40 50
大塚 春日 大聖堂 根津神社 よみせ
学生 会社員 専業主婦 兼業主婦 パート 自営業 その他
人
根
1 1 1
0
大塚 春日 大聖堂 根津神社 よみせ0 10 20 30 40 50 60 70
大塚 春日 大聖堂 根津神社 よみせ 分
6 3
3 1 1
11
5 2 4 5
4 3
10
10
大塚
4 5
10
3 4
0
週5回以上 月1回
図
2.11 地
図
2.12
図
2.13
1 5
4 2
2 7 7 7
10
0代 20代
24
よみせ
25 22
4
3 6
6
3 4 2 4
10
週3, 年2,
地域ごとの年
地域ごとの
地域ごとの
2 5
18 11 10
15
20
代30代
36
春日
1 2 6
2 4
4 7
2
4 8
20 4回 3回
年齢別人数
の所要時間
の来街頻度
1
30 40代
3
根津
4 2 2 2
1 8 2
1 2 1
30
週1,2回 年1回15
40 50代
39
津神社 大
1 6
40
月 初5 60代以上
60
大聖堂
50
月2,3回 初めて50
人人
図
2.14 地域ごとの来街手段
2.2.3 来街者によるまちづくり評価
本項では,来街者が文京区の商店街やまちづくりに対してどのような意見や不満を持っ ているのか,来街者アンケートの結果を分析し,文京区の改善点を述べる.
まず,図
2.15
から図2.19
に,来街のしやすさや交通の便の良さ,歩道の歩きやすさ,休 憩場所の充実度,飲食店の充実度,買い物施設の充実度を5
点満点(最高5
点~最低1
点)の
5
段階評価で文京区の現在のまちづくり評価を示す.各帯グラフに記されている数値は 全て実数であり,単位は[人]である.図
2.15
より,来街のしやすさや交通の便の良さについては,大聖堂以外でおおむね良い という高評価を得ている.図
2.16
は,歩道の歩きやすさの評価である.5が少なく,いずれの地域も3~4
の評価を 得ている.よみせは他地域より評価が低い.図
2.17
は,公園やベンチなど休憩所の充実度の評価を示している.よみせ,春日,大塚 は商店街での聞き込みということもあり,観光地よりも評価が悪い.図
2.18
は,飲食店の充実度の評価を示している.3
と答えている人が多いことが分かる.よみせは,他地域よりも評価が低いことが分かる.
図
2.19
は,スーパーや商店街など買い物施設全般の充実度の評価を示している.観光地 である根津神社と大聖堂では,3と答えている人が多く,商店街では,観光地に比べて4~5
の評価が多い.25 16 3
14 19
3 5
3
11 1
14
3 2
7 7
12 15 5
2 2
2
10 5
1 2
2 1
1
0 10 20 30 40 50
大塚 春日 大聖堂 根津神社 よみせ
徒歩 自転車
B−ぐる
バス 地下鉄JR
自動車 その他 人大 根津 よ
大 春 大聖 根津神 よみ
大 根津 よ
2
0%
大塚 春日 聖堂 神社 みせ
2 3
3 4 1
0%
大塚 春日 聖堂 神社 みせ
1 1
5
4 2
0%
大塚 春日 聖堂 神社 みせ
図
2.15
図
2.16
図
2.17 17 13 16
13
9
20%
12 11
10 15 7
20%
5 9
9
1 7
20%
5 来街のし
歩道の歩き
休憩場所の
40%
5 4
1 0
10
40%
5 4
11 9
40%
5 4
しやすさ
きやすさ
の充実度
1 10 14 8
8
60%
3 2
11 10
10 14
60%
3
9 14
10 8 13
60%
3 2
11
1 7
4 1
80%
1
無0
6 12
80%
2 1
5 9
4 3
1 8
80%
1
無4 5 1
1 1
1
1 3
2
100%
無回答
4 3 8
1 1 1
1 1
100%
無回答
1 1
4 3
2 3 8
100%
無回答
次に 文京 う人が 行って な店が
に,商店街を 区の商店街を が非常に多い て欲しいもの がないことな 大 春 大聖 根津神 よみ
大 春 大聖 根津神 よみ
を利用しない を利用しない いというこ のを買うため など,各商店
1 4 2
5 1
0%
大塚 春日 聖堂 神社 みせ
2 5 4 3
0%
大塚 春日 聖堂 神社 みせ
図
2.18
図
2.19
い人の意見を い人の意見を とが分かる.
めといった意 店や飲食店へ
12 6 5
5 10
20%
5
10 7 6
5 10
20%
8 飲食店の
買い物施設
をみてみる.
を示す.便利 その他には 意見や,素早 への不満や改
2 6
40%
5 4
7
1 18
40%
5
の充実度
設の充実度
表
2.2
は,来 利なスーパー は,谷中銀座 早く昼食がと 改善を求める11 10
15 0
60%
4 3
11 8 4
12
60%
4 3
来街者アンケ ーやコンビニ 座や池袋とい とれる店がな る声が含まれ
5 5
2 4 10
80%
2 1
7 7 4 8
80%
2 1
ケートの結果 ニを利用する いう隣接する ないことや魅 れる.
1 1 1
3 4
2 7
3
100%
無回答
5
1 1
2 2 2 6
1
100%
無回答
果から るとい る区に 魅力的
表
2.2 文京区の商店街を利用しない理由
さらに,表
2.3
には,各地域の商店街利用者の不満を示す.どの地域でも業種が偏ってお り商店が少ないので,大型化して欲しいという意見が多い.また下町隣接地域では,下町 らしい景観を受け継いで欲しいといった,ハード面の強化を願う声もある.また営業時間 の延長や活気など商店主自身,商店街が一体となって意識改革をすべき点が浮き彫りにな っている.表
2.3 商店街利用者の不満や意見
2.3
文京区活性化のための提案本節では,2.2節で述べた,来街者アンケートの結果から意見や不満を反映させ,人口分 布などの現状分析の結果を合わせることによって,区民がよりよい暮らしを実現させるた めの提案と商店街活性化策を述べる.さらに,文京区の集客力を上げるための提案を行う.
最寄りにスーパーやコンビニがあるから
17
人地元じゃないから 10人
観光客だが観光客向けの商店がないから
3
人その他 28人
z
都心地域★大規模商業施設,他業種の商店街が欲しい
★商店が少ない
★店主のやる気がない
★イベントをやって欲しい
z
山の手地域★業種が少ない・偏っている
★商店街を大型化してほしい
★地域一体となって統一感を出したい
★観光客と区別して,地元向けの商店を増やしてほしい
★生鮮3品が集約された商店が懐かしい
z
下町隣接地域★洋品店が少ない
★気軽にイートインできる飲食店が欲しい
★閉店時間が早い
★下町の景観を残す商店街にしてほしい
★飲食店は値段が高く,近づきにくい店しかない
★安くて休憩所として使える喫茶店が欲しい
2.3.1 人口分布の分析
本項では,住民の属性によるライフスタイルの違いを把握し,提案に結び付けるため,
各町丁目の住民の年齢や世帯構成を示す.図
2.20
に人口総数(=夜間人口)の分布, 図2.21
に昼間人口の分布, 図2.22
に18
歳以上24
歳未満の人口の分布, 図2.23
に65
歳以上の人 口の分布, 図2.24
に18
歳未満親族のいる一般世帯数の数と構成割合の分布を示す. 図2.21
では平成12
年国勢調査, 図2.22
では平成20
年住民基本台帳を用いる. その他は平成17
年 国勢調査を用いる.また, 各図には文京区内に出入り口, またはホームがある地下鉄の駅を, 白丸でプロットした.まず, 図
2.20
より, 文京区は下町隣接地域北部, 山の手地域東部に人口が集中している ことが分かる. 次に, 図2.21
より, 都心地域では昼間人口が非常に多いことが分かる.また,白山駅,千石駅付近も昼間人口が多い. 次に, 図
2.22
より, 大学生の比率が高いと考えら れる18
歳以上24
歳以下の人々は下町隣接地域, 山の手地域東部から中央にかけて,そし て目白台,江戸川橋駅,新大塚駅周辺に多く住んでいることが分かる. 次に, 図2.23
より, 下町隣接地域北部など区北部に65
歳以上の区民が多いことが分かる. 山の手地域は18
歳 未満親族がいる世帯の割合が高いことが分かる. そして, 図2.24
より, 18歳未満親族がい る世帯は下町隣接地域北部と山の手地域東部から中央にかけての地域に多いことがわかる.図
2.20 総人口の分布
7 14 21 28 35 56〜 (100人)
0 42 49
図
2.21 昼間人口の分布
図
2.22 18
歳以上24
歳以下の人口分布江戸川橋駅 新大塚駅
15 30 45 60 75 120〜 (100人)
0 90 105
5 10 15 20 25 40〜 (10人)
0 30 35
目白台
白山駅 千石駅
図
2.23
65
歳以上の人口分布図
2.24 18
歳未満親族のいる一般世帯数13 26 39 52 65 104〜 (10人)
0 78 91
5 10 15 20 25 40〜 (10人)
0 30 35
2.3.2
前項 ス街や 対象
こ 話の普 及率は 電話が
63
の 度の商 者の とい2 都心地域
項で述べた や学校が多い として,携帯 こで,文京区 普及率を示す は平成
19
年 が普及してい の商店街のう商店街しか
IT
化が進んえる.
0.0%
20.0%
40.0%
60.0%
80.0%
100.0%
に対する商店
ように,都心 いためと考え 帯電話と
we
区の携帯電話す. 文京区の 年通信利用動
いることが分 ち, 独自の
web
コンテんでいるのに
%
%
%
%
%
%
10代 100.0%
85.4%
店街活性化策
心地域は昼間 えられる.そ
eb
コンテンツ 話の利用状況 の携帯電話普 動向調査を用分かる. また
HP
やblog
テンツを保持対し, 商店街
図
2.25 文 20代 94.1%
%
96.7%
持って いない
81%
策の提案
間人口の集中 そこで,通勤 ツを用いる施 況をみてみる
普及率はアン いている. 文 た, 図
2.26
を所持して 持していない 街側は
IT
に文京区の携帯
30代 100.0%
% 94.3%
調査結果
持っ い
19
て い
中している地 勤や通学のた 施策を提案す る.図
2.25
にンケート調査 文京区では
5
に文京区商店 ている商店街 いことがわか よる情報発信
帯電話利用率
40代 93.3%
93.7%
日本
って いる
9%
地域である.
ために訪れる する.
に文京区と日 査を, 日本全
50
代, 60代以店街連合会に 街の割合を示す
る.以上よ 信を供給でき
率
50代 6
92.9%
7 85.9%
本全国
これは,オ る会社員や学
日本全国の携 全国の携帯電 以上の人にも に加盟してい す. 全体の
1
り,来街者, きない状態に60代以上 76.8%
45.8%
オフィ 学生を
携帯電 電話普 も携帯 いる全
1/5
程 居住 にある以上から,IT を用いた便利なサービスを提案する.第一に,既存の文京区ぶんぶんカー ド(文京区商店街連合会に加盟している店舗にて使用可能なポイントカード)のおさいふ ケータイ版の作成を提案する.この提案は,誰でも携帯電話でぶんぶんカードに入会でき るようにし,メールマガジンに登録すれば,飲食店などの携帯電話限定クーポンも受け取 ることのできるサービスである.第二に,飲食店などの口コミ情報を投稿できる地域密着 型の文京区
SNS
を作成することを提案する.この提案は,飲食店の口コミ情報を登録者が 知ることのできるサービスである.また,第一のサービスと連動し,過去の利用履歴,購 入履歴からお勧めのお店をピックアップして掲載する機能も付加する.以上のように,都心地域の提案は,若者や文京区に通勤や通学のために通う人をターゲ ットとしている.つまり,誰でも持っている携帯電話を使うことで購買意欲をかきたてさ せることを目的とする.
2.3.3 山の手地域に対する商店街活性化策の提案
2.3.1
項で述べたように,山の手地域東部から中央にかけて,目白台,江戸川橋駅,新大塚駅周辺では,18歳以上
24
歳未満の区民が多い.さらに,18歳未満親族がいる一般世帯 の数が多いことにも注目する.つまり,山の手地域には子供や若い世代の世帯が多いこと がいえる.また,昭文社が発行している
Mapple10000
から得た文京区周辺のスーパーマーケット(以 下,スーパーとする)の位置を白い点で,NTT
タウンページ掲載の生鮮3
品を扱う店舗(以 下,生鮮店舗とする)を青い点でプロットしたものを図2.27
に示す.さらに,各スーパー を中心点とし,スーパーから最も近い生鮮店舗との距離を半径とした赤い円を重ねて描画 した.図2.28
より山の手地域は他の2
地域よりスーパーマーケットが多い地域であること が分かる.また,生鮮店舗同士の最短距離の平均は約63m
であるのに対し,スーパーから 最も近い生鮮店舗の距離の平均は約150m
である.よって,スーパーの近くでは競合によ り生鮮店舗が無くなりやすいと考えられる.このため,山の手地域の商店街はスーパーと の差別化が求められているといえる.図
2.27 文京区周辺のスーパーの位置
この実態調査を踏まえ,山の手地域に対しては次のような提案を行う.第一に,子育て 支援の強化を行うことを提案する.この提案は,子育て世帯割引,託児施設などの設置に よる保育サービスを行うほかにも,小・中学校向けの商店街見学ツアーを実施し,地域の 子供達の商店街への関心を高めることを目的とする.第二に,若者や学生をターゲットと して手頃な価格のお弁当,定食を販売することを提案する.また,若い世代は携帯電話の 利用率が高いので,都心地域での提案のような携帯電話を使ったクーポン配信の導入も視 野に入れる.第三に,宅配サービスの実施を提案する.この提案は,スーパーとの差別化 を図るために行うもので,安全・安心な素材を用い,健康に配慮した(カロリーや塩分な どを抑えた)お弁当や料理などの宅配も行う.
以上のように,山の手地域への提案は,若い世代や家族を応援する,地域に密着した便 利なサービスを提供することが目的である.
2.3.4 下町隣接地域に対する商店街活性化策の提案
2.3.1
節で述べたように,下町隣接地域北部では65
歳以上の区民,18歳未満親族のいる世帯,夜間人口が多い.さらに,2.2節の来街者アンケートの結果から,よみせ通りをはじ めとして歩道の歩きやすさを改善するべきであるという意見が多いことがわかる.また,
古き良き下町の町並みを残してほしいとまちの景観を意識した意見もアンケート結果から みられた.
そこで,年配者,子供の人口,夜間人口が多いことを考慮した施策を考える.第一に,
店のバリアフリー化に積極的に取り組み,商店街全体が安全であることを地域の人にアピ ールするために行う.第二に,夜間でも安心して歩くことができる商店街を目指す提案を する.営業時間の延長,街路灯の増設,地域ボランティアによる夜間パトロール活動を行 う.第三に,周辺地域の子供にアクティブ型
RFID
タグを配布し,文京区内小学校と各商 店街のエントランスに受信機を設置することを提案する.この提案は,保護者がこどもの 位置情報を自宅のPC
や携帯電話から確認できるようにするサービスである.以上のように,下町隣接地域への提案は,下町らしい景観を保護する住みやすいまちを 形成することを目標にしている.商店街の案内版(サイン)を設置するなど,ハード面の 強化もし,景観の統一,保護にも取り組み,下町の雰囲気を後世に受け継ぐことを期待す る.これを実現すれば,夜遅くても安全で暮らしやすい街を地域の人にもたらすことがで きる.この結果,下町隣接地域が発信源となって,他地域へと安全なまちづくりが広がっ ていくことを期待する.
2.3.5 集客力を上げるための提案
文京花の5大祭りなどの既存のイベントの集客力をさらに増加させるための施策と,観 光客に文京区を知ってもらい楽しんでもらうための提案をする.さらに,珍しい施策を組 み込むことでメディアの注目度を上げることも狙いにする.
第一に,各観光地をまわるハーフマラソン大会を行うことを提案する.現存の礫川マラ ソンのコースを拡大し,区内全域でマラソン大会を実施する.
第二に,観光イベント期間中のガイドやサービスを充実させることを提案する.ボラン ティアガイドなどを導入し,外国人観光客などをサポートする.さらに,イベント期間中,
各観光地に無料案内所や休憩所を置き,文京区を周知することを提案する.また,写真コ ンクールの開催や文京区オリジナルグッズの販売などを行い,観光客も参加できる企画を 取り入れる.
第三に,文京ナビウォーク(文京区案内を行う,携帯電話の地図アプリ)を無料で配信 することを提案する.この提案は,観光客向けに商店街と観光施設を案内することを目的 としており,さらに,GPS 付きの端末なら行きたい場所への道順を表示するものである.
また,SNSと合わせて楽しむこともできる.
第四に,大学と連携し,観光地と商店街などの紹介を行うことを提案する.これは,大 学のオープンキャンパスなどで,受験生が中心である来場者に入学後の学生生活の紹介の 一部として,近隣の商店街と観光地を学生にアピールしてもらう提案である.
本研究では,大学と地域の連携の取り組みの一例として,2008年
8
月30
日,31日の2
日間,中央大学後楽園キャンパスにて開催されたオープンキャンパスに文京区案内所を設 置し,来場者に回遊行動を促すような文京区の観光案内パンフレットを配布した.付録B
に配布したパンフレットを示す.パンフレットには,地図や飲食店の情報の他に,合格祈願,学業成就で有名な湯島天満宮の御朱印引換券と,回遊行動の実態を調査するためのア ンケートを掲載した.これは,受験生の興味を引く効果と,御朱印引換枚数をもとにした パンフレット配布の効果を測る狙いがある.
8
月30
日は103
人,8月31
日は97
人にパンフレットを配布し,2日間でちょうど200
人にパンフットを配布した.そして,御朱印引換枚数は,30日は1
枚,31日は13
枚であ り,2日間で14
枚であった.これは,30日は強い雨が降っていたこと,31日は湯島天満 宮へのアクセス手段を説明するための大きなパネルを増設したことが要因となっていると 考えられる.つまり,天候に恵まれ,交通手段の説明を十分行うことができれば,パンフ レットを受け取った来場者の1
割以上が文京区を回遊するといえる.パンフレットに掲載したアンケートの結果を図
2.28,
表2.4
にまとめる.図2.28
は中央 大学から湯島天満宮への交通手段を示しており,湯島天満宮への交通手段には主に徒歩と 地下鉄が選ばれたことが分かる.なお,中央大学から湯島天満宮までは徒歩だと約30
分か かるのだが,オープンキャンパスの来場者は高校生が中心なので徒歩が好まれたのだと推 測できる.また,バスは地下鉄と利便性がほとんど変わらないと思われるが利用者がいな かった.表2.3
は中央大学から湯島天満宮への移動の前後に立ち寄った場所を示している.受験生が多いということもあり,他大学にも立ち寄っていることが分かる.言い換えると,
消費行動を誘発することはできなかったといえよう.
図
2.28 中央大学から湯島天満宮への交通手段
表
2.4 中央大学から湯島天満宮への移動の際に立ち寄った場所
赤門
3
人コンビニ
1
人飲食店
1
人無回答, 1人
地下鉄, 6人 徒歩, 7人
徒歩 地下鉄 無回答
2.4
商店街活性化の提案のまとめ各地域別の提案を図
2.29
に示す.都心地域では,ITに関した提案を,山の手地域では,地域に密着した提案を,下町隣接地域では,安全な街を目指す提案をした.さらに,観光 客を集める施策を提案した.セキュリティや
IT
化に対応した施策を取り入れることで,区 民とって暮らしやすく,来街したくなるようなまちづくりを進めていくことができるだろ う.図
2.29 文京区地域別提案
文京区活性化
下町の雰囲気を残 す安全な街
都心からはじま るIT発信 観光客を集
める施策 地域密着,便利な
サービス
第
3
章RFID
タグを使った児童セキュリティシステムの提案本章では,2.3.4項にて述べたアクティブ型
RFID
タグ(以下,RFIDタグとする)を使 った児童セキュリティシステムについて述べる.現在,携帯電話のGPS
機能を使った児童 セキュリティシステムが普及しているが,携帯電話保持禁止条例が各自治体で取り上げら れ,また各家庭の意思によって,サービス利用率がとても不安定である.そこで,地域の 全児童が安定したサービスを受けられるようなRFID
タグを使った新しい児童セキュリテ ィシステムを提案する.このサービスは,地域の児童にRFID
タグと呼ばれる非接触型のIC
タグを配布し,学校の校門や通学路に備え付けられたRFID
タグ受信機(以下,受信機 とする)のカバー範囲内にRFID
タグを持った児童がいると,保護者や教師が児童の居場 所を特定できるシステムである.また,RFID
タグは比較的安価であり,耐久性にも優れて いることから児童のセキュリティシステムとして導入するのに適しているといえる.そこ で,本章では受信機の配置問題を扱う.まず,昭文社 Mapple 2500 (2005年度版)(以下,Mapple2500
とする)と児童へのアンケートを基に,通学路の分布と児童行動マップを作成する.次に,通学路の分布から受信機の配置問題を解く.そして,児童の行動分析を考慮 した受信機の配置問題を解く.
3.1
使用データ3.1.1 デジタル地図データ
Mapple2500
は,航空写真をベースに図示し,徹底した現地調査に基づいて作成された1/2500
精度の高密度地図データである.このデータの特徴を以下に示す.I.
道路上のレーン情報(国道,県道など)や交通規制情報のシンボル表記により,現地 の情報を細部まで表現している.II.
町丁目や街区までの行政ポリゴンを保有している.III.
すべての家屋に対して,建物ポリゴンと建物属性データを保有している.IV.
座標系は日本測地系に基づく平面直角座標系である.また,表3.1
と表3.2
にMapple2500
で表現されているデータを示す.表
3.1 線データとポリゴンデータ
【線データ】《ポリゴンデータ》
行政 【小字・街区界までの行政界】
《小字・街区までの住所コード付き行政ポリゴン》
道路 【道路種別ごとの道路中心線,レーンとの路上表記】
《道路種別ごとの道路ポリゴン,歩道,歩道橋,横断歩道》
鉄道 【JR線,私鉄・地下鉄部,新交通・モノレール,路面電車】
《駅舎,地下鉄駅概要,跨線橋,踏切》
建物 【建物上部形状】
《一般建物,公共建物,病院,学校》
その他 【水部,砂浜・洲,ダム,切土・盛土部,石垣部,テニスコート,野球場,坂―
グラウンド,ヘリポート】
《緑地,公園,ゴルフ場》
表
3.2 注記データとシンボルデータ
【注記データ】《注記+シンボルデータ》<シンボルデータ>
行政 【都道府県,市区町村,特別区,大字・町丁目,街区符号・整理地番,住居番号,
地番・枝番】
道路 【高速路線名,IC・JCT,SA・PA,その他路線名,道路通称名,坂,交差点,
橋,トンネル】
<信号機,一方通行,交通規制標識,レーン情報矢印,パーキングメーター>
交 通 機 関
【JR 線・私鉄・地下鉄の各路線,駅,駅出入り口,空港,フェリー乗り場 な ど】
《地下鉄駅,バス停》
公共・医 療機関
《都庁,市区町村役場,中央省庁,裁判所,法務局,税務署,保健所,警察署,
消防署,郵便局,総合・救急病院,一般病院 など》
<ポスト>
その他 【表札名,ビル名,ビル最上階数,一般企業名,電力・ガス・電話会社 など】
《ガソリンスタンド,レンタカー,時間貸駐車場,ホテル,旅館,神社,寺院,
教会,銀行,コンビニエンスストア,ファミリーレストラン,ファーストフード,
書店,銭湯 など》
<専用駐車場,建物入口,公衆トイレ,樹木>
3.1.2 柳町小学校の児童行動アンケート
本アンケートは東京都文京区柳町小学校
4
年生40
名の児童を対象に,2005年に行われ たアンケートである.アンケート内容は,次のとおりである.○ 通学経路
○ 自宅の位置
○ 頻繁にでかける場所
通学経路,自宅の位置に関する質問は
39
人の児童が回答した.また,児童が頻繁に出か ける場所を表3.3
に示す.児童は,学校近くの公共施設と買い物施設によく出かけることが わかる.また,友達の家によく遊びに出かけることもわかる.表
3.3 頻繁に遊びに行く場所(文献[8])
順位[位] 名称 人数[人]
1
児童館24
2
人の家22
3
セイフー13
4
クイーンズ伊勢丹7
5
公園7
6
ラク―ア6
7
後楽園駅5
8
セブンイレブン4
9
図書館3
10
春日駅3
11
サンクス3
12
教育の森2
13
日能研(巣鴨駅)1
その他
11
合計
111
3.1.3
放課後の行動距離近年,子供をとりまく環境は,自然環境や遊び場の問題,生活の忙しさからなどから厳 しくなっている.こうした状況下,放課後の子供の行動距離に焦点を当て,子供の行動圏 の実態を捉えようとする研究が行われている.本項の内容は,文献[4]を参考に述べる.調 査地域は,大阪府の住宅地にある,一戸建て中心の
A
地区と集合住宅を含むB
地区の2
小の行動について,大人同伴や交通機関を使った行動を含めて尋ね,移動距離を地図に記入 してもらった.更に,遊び・塾・習い事・スポーツクラブ・買い物などの
10
項目について 日常よく行く場所を尋ね,地図に記入してもらった.表
3.4 調査人数 (人)(文献[4])
A
小学校B
小学校 合計男 女 合計 男 女 合計 男 女 合計
2
年生65 52 117 51 44 95 116 96 212
4
年生59 57 116 39 42 81 98 99 197
合計
124 109 233 90 86 176 214 195 409
放課後の外出状況は次の通りである.表
3.5
にはある日の外出状況を示す.帰宅後外出し た児童は全体の約7
割で,全く家から出ない児童は3
割以上もいた.集合住宅に比べ,一 戸建てに住む児童は家周辺の遊びが少ない.遊びに行った場所を表3.6
に示す.友達の家が 最も多く,次の公園や友達の家の前は2
割程度と,遊び場所の貧困さが伺える.表
3.5 外出状況(文献[4])
2
年生4
年生 男 女 一戸建て 集合住宅 全体 外出した61% 68% 62% 67% 67% 59% 64%
家周辺
4% 3% 5% 3% 2% 7% 4%
外出 しない
35% 29% 33% 31% 31% 33% 32%
表
3.6 遊びに行った場所(文献[4])
全体
%
友達の家
69.7%
友達の家の前
16.9%
公園
23.2%
駐車場
4.9%
学校
0.7%
その他
5.6%
日常の行動距離をまとめたものを図