Windows Server 2012 R2
Essentials エクスペリエンス
発行日: 2013 年 10 月 7 日
目次
1 ビジネス ニーズを満たす 1 小規模ビジネスの課題 2 Windows Server 2012 R2
Essentials
2 小規模ビジネス向けの クラウド対応サーバー ソリューション
3 データの保護
6 安全なリモート アクセスの 提供
7 クラウド サービスの統合
8 ダ ッ シ ュ ボ ー ド と ス タ ー ト パッド
11 新しい展開オプション 12 機能拡張とアドイン
14 小中規模ビジネス向けの Windows Server ソリューション
© 2013 Microsoft Corporation. All rights reserved. このドキュメントは現状有姿で提供される ものであり、このドキュメントに記載されている情報 および見解は、URL およびその他のインターネット Web サイト参照先を含め、事前の通知なく変更され ることがあります。本書の利用に関する責任はお客様 が負うものとします。本書は、マイクロソフト製品の 知的財産権に関する法的権利をお客様に許諾するもの ではありません。本書は、内部における参照を目的と して複製および使用することができます。本書は、内 部における参照を目的として変更することができま す。
今日の小規模ビジネスの経営者は、ビジネス運営において日々、多くの課題に 直面しています。そうした最も困難な課題の 1 つに、IT インフラストラク チャの管理が挙げられます。ただし、ほとんどの経営者にとって主眼となるの はコア ビジネスであり、運用テクノロジではありません。そのため、IT イン フラストラクチャのニーズが見落とされたり、無視されたりする状況も多く見 られます。
テクノロジへの投資は最終的な利益に直接影響を与えるので、時間のプレッ シャーや技術的スキルの制限という背景の中で、真のビジネス上の利益を達成 し、コストを削減するというニーズが常に存在します。こうしたプレッシャー に加え、現在、多くの小規模ビジネスは、クラウド サービス、およびそれが 提供する機能に注目していますが、新しいテクノロジの導入に伴う不安も少な くありません。
Windows Server 2012 R2 Essentials は、コストの増加や IT インフラスト ラクチャ管理の複雑さの増大を招くことなく、小規模ビジネスが大規模な組織 と同じレベルのテクノロジを運用できるように設計されています。Windows Server 2012 R2 Essentials の高度な柔軟性と広範なオプションは、クラウド ベースでも従来のオンプレミスでも、アプリケーションやサービスを活用する ことを可能にします。
Windows Server 2012 R2 Essentials には、小規模ビジネスにとって最も差 し迫ったニーズのほとんどに対応できる次の 3 つの主要な機能があります。
データの保護
安全なリモート アクセス
クラウド サービスの統合
さらに、主な新規展開オプションも 2 つ用意されています。1 つは Hyper-V ホストとして実行する機能で、Windows Server 2012 R2 Essentials を仮想 マシンとして実行することにより、Hyper-V を別途取得する必要がなくなり ます。もう 1 つは Windows Server Essentials の機能セットを Windows Server の Standard Edition および Datacenter Edition の役割として実装す るオプションです。以下のセクションでは、これらの新しい機能について詳し く説明します。
ビジネス ニーズを 満たす
小規模 ビジネスの
課題
Windows Server 2012 R2 Essentials は、小中規模のビジネスを対象に設 計された、Windows Server の最新バージョンです。クロスプレミス機能が 導入されており、オンプレミスのファイルと印刷、セキュリティ、バックアッ プ、リモート アクセス、ID 管理の各サービスを、オプションのクラウド サー ビスと組み合わせることができます。
Windows Server 2012 R2 Essentials は、最善の組み合わせの機能を組み込 むことによって、多くの小規模ビジネスに適合するサーバー環境を提供します。
データの保護: Windows Server 2012 R2 Essentials では、Windows Server 2012 R2 の新機能をベースに、データ保護機能が大幅に強化され ています。新たな機能である、記憶域スペースでは、異なるハード ドライ ブの物理記憶域容量の統合、ハード ドライブの動的な追加、復元性のレベ ルを指定したデータ ボリュームの作成を行うことができます。Windows Server 2012 R2 Essentials は、システムの完全なバックアップのほか、
サーバーだけでなく、ネットワークに接続されたクライアント コンピュー ターでもベア メタル回復を実行することができ、2TB を超えるボリュー ムもサポートしています。Windows Server 2012 R2 の別の新機能に、
Microsoft Online Backup Service が あ り ま す 。Microsoft Online Backup Service を使用すると、Microsoft が管理するクラウド ベースの 記憶域サービスに保存されたファイルやフォルダーを保護することができ ます。また、Windows Server 2012 R2 Essentials では、Windows 8.x クライアントのファイル履歴機能を一元管理することや構成することが可 能であるため、ファイルを誤って上書きや削除してしまった場合でも、管 理者の支援を必要とせずに回復できます。
安全なリモート アクセス: リモート Web アクセスでは、インターネット に接続するだけで、実質的に場所やデバイスに制限されることなく、タッ チ入力対応のブラウザー操作によりアプリケーションやデータにアクセス することができます。Windows Server 2012 R2 Essentials では、最新 の Windows Phone アプリや Windows 8.x クライアント向けの新しいモ ダン アプリが提供されるため、サーバー上のファイルやフォルダーに対す る 直感 的な接 続、 検索、 アク セスを 行うこ とがで きま す。さ らに Windows Server 2012 R2 Essentials では、ファイルも、オフライン ア クセスに対応して自動的にキャッシュされ、サーバーへの接続が可能に なったタイミングで同期されます。Windows Server 2012 R2 Essentials を使用すると、ウィザードの指示に従って数回クリックするだけで、簡単 に仮想プライベート ネットワーク (VPN) を設定できるため、ユーザーの VPN へのアクセス管理も簡素化されます。クライアント コンピューター から VPN 接続を利用すれば、社外からでも Windows Server 2012 R2
Windows Server 2012 R2 Essentials
小規模 ビジネス向け のクラウド 対応サーバー ソリュー
ション
Essentials 環境にリモートで接続したり、ネットワーク上のサーバーやコ ンピューターに直接接続したりすることができます。
クラウド サービスの統合: Windows Server 2012 R2 Essentials は、オ ンプレミスで実行するアプリケーションやサービスと、クラウドで実行す るアプリケーションやサービスとを自由に選択できるように設計されてい ます。以前のバージョンの Windows Small Business Server (SBS) Standard では、Exchange Server がコンポーネント製品として含まれて いたため、クラウド ベースのメッセージングやコラボレーション サービ スを活用すると、コストがかかるだけでなく複雑さも増していました。
Windows Server 2012 R2 Essentials を使用すれば、オンプレミスで Exchange Server を実行する場合でも、Exchange のホスティング サー ビスを利用する場合でも、または Office 365 を利用する場合でも同じ統 合管理機能を活用することができます。
正常性の監視とレポート: Windows Server 2012 R2 Essentials は、自 身の状態と、Windows 7、Windows 8.x、および Mac OS X バージョン
10.5 以上を実行しているクライアント コンピューターの状態を監視しま
す。これらの状態を監視することにより、コンピューターのバックアップ、
サーバーの記憶域、ディスク領域不足などに関する問題が通知されます。
監視結果は定期的に、自動的に生成され、社内の管理者や外部のパート ナーに電子メールで直接送信されるように設定できます。
拡張性: Windows Server 2012 R2 Essentials は Windows SBS 2011
Essentials の拡張性モデルをベースに構築されているため、他のソフト
ウェア ベンダーがコア製品に機能を追加することができます。Web サー ビス API の新しいセットも追加されています。また、既存のソフトウェア 開発キット (SDK) や Windows SBS 2011 Essentials 向けに作成された アドインとの互換性も維持されています。
Windows Server 2012 R2 Essentials は、クライアント コンピューターを サーバーに自動的にバックアップしてくれるため、コンピューター全体あるい はファイル、フォルダー単位でバックアップから簡単に復元できます。今まで 一度もバックアップされたことのないデータのみをバックアップするという革 新的な方法を採用しています。同じデータのコピーが複数のコンピューター上 に存在している場合でも、そのデータがサーバーにバックアップされるのは一 度だけです。また、サーバーは各コンピューターに格納されているデータを毎 日記録します。バックアップは速やかかつ効率的に行われるため、サーバー上 の領域を節約できます。
バックアップと回復機能には次のようなものがあります。
日次バックアップの自動化と、ファイル履歴機能のサポート: コンピューター のバックアップは、Windows Server 2012 R2 Essentials のコネクタをクラ イアント コンピューターにインストールするときに自動的に構成されます。
バックアップは、構成したコンピューターごとに毎日実行されます。バック アップの実行スケジュールや、バックアップ データの保管ポリシーはカスタ 図 1: 簡素化された正常性アラートや
レポート機能により、安全で生産性の 高い環境を保証します。
データの保護
マイズできます。また、Windows Server 2012 R2 Essentials では、
Windows 8 クライアントおよび Windows 8.1 クライアントのファイル履歴 機能を一元管理することや構成することが可能なため、ファイルを誤って上書 きや削除してしまった場合でも、管理者の支援を必要とせずに回復することが できます。ファイル履歴の統合は、PC 単位でなくユーザー単位で機能するよ うになりました。また、サーバーからクライアント コンピューターへのファ イルの復元を自動化することもできます。この機能は、特にユーザーが新しい タブレット、ノート PC、デスクトップ コンピューターにアップグレードする 場合に便利です。
コンピューター全体の復元: Windows Server 2012 R2 Essentials では、コ ンピューターのバックアップからの復元は簡単です。コンピューターを以前の ある時点に復元したい場合は、Computer Restore CD からコンピューターを 起動します。コンピューターがサーバーに接続すると、シンプルなウィザード が起動し、サーバーに保存されていたそのコンピューターのバックアップから 1 つのハード ディスクまたは複数のハード ディスクを復元します。
ファイルおよびフォルダーの復元: Windows Server 2012 R2 Essentials で は、ダッシュボードでコンピューターを選択し、そのコンピューターの特定の バックアップを指定して、ファイルまたはフォルダーを復元します。復元ウィ ザードが起動し、画面にはそのコンピューター上で当日バックアップされた ファイルおよびフォルダーが表示されます。この復元ウィザードの画面でファ イルまたはフォルダーを選択するだけで、コンピューターの任意の場所に簡単 に復元できます。
サーバーのバックアップと復元、およびオンライン バックアップ: Windows Server 2012 R2 Essentials を使用すれば、データのバックアップは簡単です。
任意のハード ディスク ドライブ (内部、外部のいずれでもかまいません) を サーバーに追加し、サーバーの記憶域ではなく、バックアップ先として指定し ます。
以後、Windows Server 2012 R2 Essentials はこのドライブを使用して、オ ペレーティング システム ファイル、ビジネス データを含む、サーバー上に保 存されたすべてのデータをバックアップします。外部ドライブを複数使用する と、バックアップ データを離れた場所に簡単に移すことができます。万一、
盗難被害や、火災、洪水などの災害に遭った場合でも、サーバーを復元するこ とで可用性を最大限確保でき、事業継続性が向上します。また、オプションと して、Windows Azure Backup を使用すると、マイクロソフトが管理するク ラウド ベースの記憶域サービスでファイルやフォルダーを保護することがで きます。
記憶域スペース: 記憶域スペースを使用すると、柔軟性、回復性、動的拡張性 に優れたデータ ボリュームを低コストで作成できます。記憶域スペースでは、
次の機能が利用できます。
記憶域プール。記憶域プールは、記憶域スペースの基本的な構成要素です。
記憶域プールは、展開環境のニーズに合わせて自由に作成できます。たと えば、物理ディスクが複数ある場合、ディスクをすべて使って 1 つのプー ルを作成することも、物理ディスクを必要に応じていくつかのグループに 図 2: クライアント コンピューターの
自動バックアップを毎晩実行すること により、アプリケーションとユーザー の作業環境を保護できます。
分け、複数のプールを作成することもできます。さらに、記憶域ハード ウェアの価値を最大限活用するために、記憶域プールをハード ディスクと ソリッドステートドライブ (SSD) の組み合わせに割り当てることができ ます。プールは、ドライブを追加することで動的に拡張できるため、デー タの増加に合わせたシームレスな拡張が可能です。
記憶域の回復性。記憶域スペースでは、オプションの回復性モードとして 2 つのモードをサポートしています。ミラーリングとパリティです。障害 発生時の切り替え用ディスクとして確保されているディスク (ホット スペ ア) のプール単位のサポート、バックグラウンド スクラブ、インテリジェ ント エラー訂正などの機能により、記憶域コンポーネントに障害が発生し ても、サービスの可用性を継続して維持できます。
仮想プロビジョニング。記憶域スペースでは、仮想プロビジョニングをサ ポートしています。仮想プロビジョニングでは、ベースになる記憶域プー ルの物理的な容量を超える仮想ディスクを作成できます。仮想ディスクに 格納されるデータが物理的な容量サイズを超えると、記憶域プールにドラ イブが動的に追加できます。このとき、仮想ディスクやその上にあるアク ティブなデータ ボリュームには何の影響もありません。
コンピューターのバックアップのアーカイブ: コンピューターを新しいコン ピューターに入れ替える場合、古いコンピューターのバックアップを保存して おきたいことがあります。そのような場合に、Windows Server 2012 R2 Essentials のアーカイブ機能を利用できます。古い PC から Windows Small
Business Server コネクタ ソフトウェアを削除すると、そのコンピューター
のバックアップをサーバー上に保存するかどうか尋ねられます。アーカイブし たコンピューターは、最大 50 台というデバイス数の制限には含まれません。
リモート Web アクセス1 は動的に更新される Web サイトです。暗号化接続 を使用して、小規模ビジネスのネットワークに対してシンプルかつ安全で統合 化された単一のエントリ ポイントを提供します。インターネットに接続する だけで、実質的に場所やデバイスに制限されることなく、タッチ入力対応のブ ラウザー操作によりアプリケーションやデータにアクセスすることができます。
権限を持つユーザーは、インターネットに接続されたコンピューター、または サポートされているブラウザーがインストールされているモバイル デバイス を使用してリモート Web アクセスに接続することができます。Windows Small Business Server の以前のバージョンのリモート アクセス機能と比較 すると、リモート Web アクセスでは、ソフトウェア開発キット (SDK) によ る拡張性が向上しているため、高度なカスタマイズ、ガジェット、アドイン拡 張、モバイル向け画面が可能なほか、共有フォルダーの操作性が向上します。
リモート Web アクセスには、次の機能が含まれています。
共有フォルダーへのリモート アクセス: ユーザーは、ネットワークに接続され ていないときでも、ファイルやフォルダーをダウンロードしたり、1 つまたは 複数のファイルをサーバーの共有フォルダーにアップロードしたりできます。
また、共有フォルダーを検索して特定のファイルを見つけることもできます。
ファイルへのリモート アクセスが容易であることから、データを保管する場 所は、権限を持つユーザーのみがアクセス権を持ち、データ保護しているサー バーにしてください。
コンピューターへのリモート アクセス:2 リモート Web アクセスでは、ネッ トワーク上のコンピューターにリモートで接続し、オフィスのコンピューター を操作するようにアプリケーションを実行できます。自分のコンピューターに 接続するには、[コンピューター] タブで自分のコンピューターの隣に表示され ている [接続] ボタンをクリックします。接続できるコンピューターは、次の いずれかのオペレーティング システムを実行していて使用可能の状態になっ ているコンピューターだけです。
Windows 8.x Pro、Windows 8.x Enterprise
Windows 7 Ultimate、Windows 7 Enterprise、Windows 7 Professional
1 リモート Web アクセス機能を使用するには、一部のサービス プランで顧客からのア
クセスがブロックされている特定の “ポート” へのアクセスなど、ブロードバンド プロ バイダーの追加サービスが必要になる場合があります。サービスの詳細については、該 当するブロードバンド プロバイダーに問い合わせてください。
2 こ れ ら の 機 能 を Windows Server 2012 R2 の Standard Edition お よ び Datacenter Edition の Windows Server Essentials エクスペリエンスの役割と組み合 わせて使用する場合の重要な情報について、このドキュメントの後述のセクションを参 照してください。
安全な リモート アクセス
Windows Server 2012 R2 Essentials ダッシュボードへのリモート接続:
リモートで作業中でも、Windows Server 2012 R2 Essentials ダッシュボー ドにアクセスすることで、新規ユーザーの追加、新規共有フォルダーの追加、
ネットワークの正常性のチェック、管理タスクの実行などを随時行うことがで きます。
デバイス サポートの拡張: Windows Server 2012 R2 Essentials では、
Windows デバイスや Windows Phone デバイス向けの更新された My
Server アプリが提供されるため、サーバー上のファイルやフォルダーに対す
る直感的な接続、検索、アクセスを行うことができます。ファイルも、オフラ イン アクセスに対応して自動的にキャッシュされ、サーバーへの接続が可能 になったタイミングで同期されます。
リモートによるドメイン参加: Windows Server 2012 R2 Essentials では、
ウィザードの指示に従って数回クリックするだけで簡単に VPN を設定できま す。また、ユーザーの VPN へのアクセスの管理が簡素化されます。クライア ント コンピューターから VPN 接続を利用すれば、オフィス外からでも Windows Server 2012 R2 Essentials 環境にリモートで接続したり、ネット ワーク上のサーバーやコンピューターに直接接続したりすることができます。
Windows Server 2012 R2 Essentials は、オンプレミスで実行するアプリ ケーションやサービスと、クラウドで実行するアプリケーションやサービスと を自由に選択できるように設計されています。以前のバージョンでは、
Windows SBS Standard に Exchange Server がコンポーネント製品として 含まれていたため、クラウド ベースのメッセージングやコラボレーション サービスを活用する場合に、コストがかかるだけでなく複雑さも増していまし た。Windows Server 2012 R2 Essentials を使用すれば、オンプレミスで Exchange Server を実行する場合でも、Exchange のホスティング サービス を利用する場合でも、または Office 365 を利用する場合でも同じ統合管理機 能を活用することができます。
クラウド サービスの統合には、次の機能が含まれています。
メッセージングと Office 365 とのコラボレーション: Office 365 は、電子 メール、予定表の共有、オンライン文書の作成・編集、インスタント メッ セージング、Web 会議、社外用パブリック Web サイト、社内用チーム サイ トといった機能を提供するオンライン サブスクリプション サービスです。オ ンライン サービスである Office 365 には、実質的に場所とデバイスに制限さ れることなくアクセスすることができます。Windows Server 2012 R2 Essentials には統合モジュールが含まれているので、ローカルの Windows Server 2012 R2 Essentials とオンライン Office 365 環境の両方のユーザー アカウントをダッシュボードから容易に管理することができます。さらに、ク ライアント コンピューターに Office 2010 または Office 2013 がインストー ルされていれば、Office 365 との連携を簡単に構成できます。Office 365 と 連携すると、Office 365 クラウドに保存されている Office 文書の取得、編集、
保存を簡単に行えるほか、リアルタイムでの文書共同制作、PC 間通話、イン スタント メッセージの送信、および Web 会議を行うことができます。
クラウド
サービスの
統合
ホスト型 Exchange Server: 小規模ビジネスでは、Exchange のホスティン グ サービスで提供されるクラウドベースのメッセージング サービスが広く活 用されています。サービス プロバイダーは、Windows Server 2012 R2
Essentials が提供するフレームワークを基に、カスタム アドインを簡単に構
築して、自社固有のホスト型 Exchange 環境で実行することができるので、
ローカルの Windows Server 2012 R2 Essentials とホスト型 Exchange 環 境の両方のユーザー アカウントをダッシュボードから管理することができま す。
オンプレミスの Exchange Server: Microsoft Exchange Server は高い柔軟 性と信頼性を備え、何百万ものユーザーがコミュニケーションと生産性の向上 を目的に毎日使用しているメッセージング プラットフォームです。独立した サーバーで動作する Exchange Server は、Windows Server 2012 R2
Essentials のコア コンポーネントではないものの、小規模ビジネス向けの電
子メール サービスとして全面的にサポートされている選択肢の 1 つです。
Office 365 と同様、統合モジュールを利用して、Windows Server 2012 R2 Essentials と Exchange Server の両方のユーザー アカウントをダッシュ ボードから容易に管理することができます。
その他のクラウド ベースのアプリケーションおよびサービス: メッセージング とコラボレーションは、多くの小規模ビジネスで最初に採用されるクラウド ベースのサービスですが、他にもさまざまなアプリケーションやサービスが利 用可能です。Windows Server 2012 R2 Essentials とその豊富な機能拡張モ デルを使用すれば、IT 環境をクラウド化し、マイクロソフトやサードパー ティから次々と提供されるさまざまなオンライン サービスを活用して、生産 性 を 向 上 さ せ る こ と が で き ま す 。Microsoft Dynamics CRM Online、 Windows Azure、Windows Intune は、そのほんの一例に過ぎません。
ダッシュボードは、Windows Server 2012 R2 Essentials の "指令・制御"
センターです。スタート パッドはクライアント PC で実行され、ここからすべ ての操作をすぐに始めることができます。最新のデザインに一新され、機能改 善により強化されたダッシュボードからは、アクセス可能なユーザー、格納お よび取得可能な情報、それらの情報の整理、保護、およびリモートでの利用な ど、サーバーのネットワーク上の動作の制御に必要なすべての管理タスクおよ び保守タスクを実行することができます。適切なアクセス権を持っていれば、
ダッシュボード自体にもリモートからアクセスすることができます。
ダッシュボードはタスクごとに整理されていて、さまざまな処理が複数のタブ に表示されます。ダッシュボードの各タブには詳細の作業項目が含まれていて、
変更の理解と実行が分かりやすくなっていながら、管理容易性が向上していま す。
図 3: クラウドベースのアプリケー ションおよびサービスとの統合によ り、さまざまなデバイスで生産性を向 上させることができます。
ダッシュ
ボードと
スタート
パッド
ダッシュボードには、次の機能が含まれています。
[ホーム] タブ: [ホーム] タブは、さまざまな管理タスクを素早く容易に実
行できるように強化されました。サーバー環境の設定や管理、さまざまな
(クラウド ベースでもオンプレミスでも) サービスへの接続、サーバーの
機能を拡張するアドインのインストール、サーバー状態のスナップショッ トの取得、ヘルプとサポート リソースの検索やアクセスなどを実行する ショートカットがあります。また、新たに追加されたサブタブには、アク ティブな正常性アラートや正常性の履歴レポートが表示されます。
[ユーザー] タブ: [ユーザー] タブでは、ユーザー アカウントの追加や管 理を行うことができるため、環境内のリソースへのアクセスを提供したり 制御したりすることができます。また、アクセス権のある共有フォルダー の変更や、リモート アクセスのレベルの定義など、個々のユーザー アカ ウントではいくつかのタスクを実行できます。Windows Server 2012 R2 Essentials には、セキュリティ グループと配布グループを作成できる新機 能があります。セキュリティ グループを利用すると、複数のユーザーに対 して環境内のリソースへのアクセスを容易に制御でき、配布グループを利 用すると、複数のユーザーに電子メールを簡単に送信できます。その他に も、パスワード ポリシーを定義するなど、すべてのユーザー アカウント を管理する作業が可能です。
[デバイス] タブ: [デバイス] タブでは、ネットワークに接続されているコ
ンピューターの正常性やバックアップ ステータスを確認できるほか、サー バーやクライアント コンピューターのバックアップを構成できます。さら に、Windows 7 および Windows 8.x クライアント コンピューターにグ ループ ポリシーを適用して、安全性をさらに高めることもできます。
Windows Server 2012 R2 Essentials には、オンプレミスでもクラウド ベースでも、Exchange Server メッセージングと統合した Exchange Active Sync を使用して、モバイル デバイスの表示や管理を行うことがで きる新機能が導入されています。
[記憶域] タブ: [記憶域] タブでは、サーバーの共有フォルダーや物理的な
ハード ドライブを管理できます。[サーバー フォルダー] サブタブでは、
共有フォルダーの作成、変更、削除、および場所の移動を行います。
Office 365 の統合機能によって使用できる新しい [SharePoint ライブラ リ] サブタブでは、クラウドベースの記憶域をローカル記憶域の管理とほ ぼ同じ方法で管理することができます。[ハード ドライブ] サブタブでは、
サーバーのハード ドライブの表示、追加、削除のほか、記憶域スペースの 管理も行います。これにより、種類の異なるハード ドライブの物理記憶容 量の集約、ハード ドライブの動的な追加、回復姓レベルを指定したデータ ボリュームの作成を行うことができます。
[アプリケーション] タブ: [アプリケーション] タブでは、Windows Server 2012 R2 Essentials の機能を拡張するアドインの確認や管理がで きます。[アドイン] サブタブでは、マイクロソフトおよびその他のサード パーティによって開発されたソフトウェア コンポーネントの表示、管理、
および削除を行います。[Microsoft Pinpoint] サブタブは、Microsoft Pinpoint の Web サイトに動的に照会し、評価の高いアプリケーションや、
図 4: ダッシュボードを使用すると、
IT 環境のあらゆる側面を管理できま す。
特定のビジネス ニーズに対応するために役立つその他のソリューションの 一覧で表示します。
ダッシュボードには、以下のリンクも表示されます。
[アラート]: アラート センターが開かれ、現在発生しているエラー、警告、ま
たは情報の各メッセージを表示します。
[設定]: サーバーの日付と時刻、Windows Update のプロパティ、オプション のメディア ストリーミングのプロパティ (別のダウンロードとして利用可能)、
BranchCache の設定、リモート Web アクセスのプロパティの構成を含む Anywhere Access の設定の構成に使用します。
[ヘルプ]: 製品情報が表示されます。
Windows Server Essentials では、クライアントのスタート オプションを容 易にセットアップすることもできます。Windows Server Essentials ネット ワークに完全に参加させる各コンピューターに対し、Web ブラウザーを開い て、「http://<servername>/connect」と入力し (<servername> の部分 には、実際のサーバー名を指定してください)、コネクタ ソフトウェアをイン ストールします。コネクタにより、コンピューターが Essentials サーバー用 に自動的に構成されるだけでなく、ネットワーク内の各クライアント PC で実 行されるスタート パッドがインストールされます。スタート パッドでは、共 有フォルダーへのアクセス、バックアップの開始、リモート Web アクセス ページへの接続、ダッシュボードの表示、インストールされたアドインからク ライアント側への拡張機能の提供を簡単に行うことができます。
また、クライアント コンピューターをリモートで設定することもできます。
Web ブ ラ ウ ザ ー を 開 い て 、 「 http://remote.<your domain name>/connect」と入力します (<your domain name> の部分には、
Anywhere Access の構成時にサーバーに設定したインターネット ドメイン名 を指定してください)。
Windows Server 2012 R2 Essentials で提供されている機能向上に加えて、
Windows Server 2012 R2 Essentials の活用方法を大幅に拡大する次の 2 つ の新しい展開オプションがあります。
Windows Server Essentials エクスペリエンスの役割: 付加価値機能は、以 前は Windows Server の Essentials Edition だけに備わっていましたが、今 では新しいサーバーの役割である Windows Server Essentials エクスペリエ ンス (WSEE) に組み込まれています。現在、この役割は Windows Server 2012 R2 エディションのファミリ (Standard Edition および Datacenter
Edition の両方) で提供されています。そのため、より規模の大きな組織や、
ブランチ オフィスのある組織など、このような機能を活用できる展開シナリ オが非常に増えています。
この役割を Standard Edition または Datacenter Edition で展開すると、
サーバーを既存の Active Directory 環境に結合できるので、よりスケーラブ ルな管理が可能になります。サーバーは、ドメイン コントローラーである必 要はありません。また、Standard Edition および Datacenter Edition は Windows Server クライアント アクセス ライセンス (CAL) モデルを使用し ているため、25 以上のユーザーが Essentials の機能セットにアクセスできま す (これらの機能に対してサポートされている上限は、100 ユーザーおよび 200 デバイスです)。この規模を超える企業については、ネイティブな Windows Server 管理コンソールを使用することをお勧めします。
ランセンスの観点からは、次の留意すべき 2 つの重要なポイントがあります。
Windows Server 2012 R2 の Standard Edition または Datacenter Edition を購入し、それを使用して Essentials エクスペリエンスの役割を 実行する場合は、エンド ユーザーごとに Windows Server CAL が必要で す。また、リモート Web アクセスのコンピューターへのリモート アクセ ス機能やリモート ダッシュボード機能を使用するエンド ユーザーごとに、
リモート デスクトップ サービス CAL (RDS CAL) が必要です。
Windows Server 2012 R2 の Standard Edition または Datacenter Edition では、Essentials Edition へのダウングレード権を有効にできます。
ただし、ダウングレード権を行使するかどうかにかかわらず、購入したエ ディションのライセンス条項が適用されます。
新しい展開
オプション
Hyper-V ホストとしての Windows Server 2012 R2 Essentials: 以前の バージョンの Windows Server Essentials Edition には、Hyper-V の役割が 含まれていませんでした。そのため、仮想マシンとして実行するためには、無 料の Microsoft Hyper-V Server または Windows Server Standard Edition に含まれているオプションであるハイパーバイザーを別途取得する必要があり ました。
Windows Server 2012 R2 Essentials では、製品ライセンスの条項が拡大さ れ、Hyper-V の役割が Windows Server 2012 R2 Essentials の一部として 使用できるようになりました。従来どおり、Windows Server 2012 R2
Essentials を物理サーバーに直接インストールすることもできます。しかし、
Hyper-V を実行するために 1 つのオペレーティング システムのインスタンス を物理サーバーで実行し、Windows Server Essentials を仮想マシンとして 実行するためにもう 1 つのインスタンスを同じサーバーで実行できるようにな りました。また、インストール ウィザードも提供され、親パーティションを 設定するために必要な手順を自動化することにより、仮想マシンとして展開す るプロセスが簡素化されました。その結果、Hyper-V とその機能であるライ ブ マイグレーションや Hyper-V レプリカなどを利用できるようになりました。
Windows Server 2012 R2 Essentials は、Windows Server 2012 R2 を基 盤とし、その他のソリューションの開発と実行が可能なプラットフォームとし て設計されています。Windows Server 2012 R2 SDK により、サーバーのコ ア機能の拡張に利用できるアドインを作成するための機能豊富な環境が提供さ れます。Web サービス API の新しいセットも追加され、拡張機能オプション も増えています。SDK の機能の一部を以下に紹介します。
ダッシュボードの拡張性
o ダッシュボードのタブの追加: 上位のタブにはオプションでサブタブ を含めることができます。
o リスト ビュー タブ/サブ タブやカスタム タブ/サブ タブを作成でき ます。
o 既定のタブは拡張可能で、サブタブ、タスク、列、および詳細を追加 できます。
o ホーム ページは拡張可能で、頻繁に使用するタスクやコミュニティ リンクを追加できます。
スタート パッドの拡張性
o スタート パッドにカテゴリやタスクを追加できます。
リモート Web アクセス サイトの拡張性
o 独自のオンライン サービスのリンクを追加することや、メニュー バーに新しい項目を作成することができます。
クラウド サービスとの相互運用性
o SDK に、クラウド サービスとの間の相互運用性を構築するためのサ ンプル、ガイダンス、ツールが含まれています。
図 5: 仮想マシンをレプリカ サイトに レプリケートすることにより、ビジネ スの継続性を実現できます。
機能拡張と アドイン
仮想インスタンスが Windows Server Essentials を実行
Hyper-V レプリカ サイト
"プロバイダー フレームワーク" と呼ばれる新しいフレームワークは、す べてのビジネス データの処理を実行し、各機能の状態を保持するアーキテ クチャ レイヤーです。
Web サービス API が拡張され、認証および暗号化されたインターネット 接続経由でリモート デバイス、コンピューター、サーバー間の通信や対話 型操作を行うことができます。
アドインの開発者にとって役立つサンプルやテンプレートが含まれていま す。
"方法" セクションにはいくつかの一般的な拡張シナリオがウォークスルー 形式で紹介されています。
Microsoft には、世界各国のソフトウェア パートナーやハードウェア パート
ナーによる大規模なエコシステムが存在し、Microsoft Windows ソフトウェ アと連携するソフトウェアやハードウェアのソリューションを構築し続けてい ます。それらのパートナーが Windows Server 2012 R2 Essentials に精通し ていくにつれて、サーバーの中核機能を拡張するソリューションが提供されて いくと予想されます。
テクノロジは、問題を解決するためのものであることを常に期待されてきまし た。Windows Server 2012 R2 Essentials および Windows Server Essentials エクスペリエンスの役割は、ビジネス プロセスを簡素化すること によってその期待に応え、一層容易になったセットアップ、インストール、移 行の作業、簡素化された管理作業、およびネットワーク全体でのより優れたセ キュリティ機能を小規模ビジネスのお客様に提供します。Windows Server 2012 R2 Essentials には、管理、ネットワーク、データ記憶域とバック アップ、セキュリティ、文書やプリンターの共有のための最新の Microsoft テクノロジが採用されています。また、クラウド ベースのアプリケーション やサービスのための統合機能も提供するので、小規模ビジネスのお客様は、基 幹業務ソリューションやコラボレーション ソリューションに適した最良の環 境を柔軟に選択することができます。
Windows Server 2012 R2 Essentials では、コア インフラストラクチャとセ キュリティ機能を自社のローカル ネットワーク上に保持しながら、クラウド ベースのサービスとの統合が可能になります。その結果、エンドユーザーは現 在の使い慣れた方法で作業を進めることができ、小規模ビジネスは、Office 365 や Windows Azure などのプラットフォームを通じてますます提供され るクラウドの各種サービスを容易に利用することができます。
Microsoft のパートナーとの協業はビジネスの複雑さを軽減する上で大いに役
立ちます。Server 2012 R2 Essentials を使用すれば、パートナーにとっても、
インストールと管理の簡素化やコストの軽減を通じてお客様に価値を提供する ことが容易になります。
Windows Server 2012 R2 Essentials がどのように役立つかについて、
http://www.microsoft.com/ja-jp/server-cloud/products/windows- server-2012-r2-essentials を参照してください。