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各キャンパス図書館めぐり
農学部図書館
(奈良キャンパス)
奈良県奈良市
医学部図書館
(大阪狭山キャンパス)
大阪府大阪狭山市
生物理工学部図書館
(和歌山キャンパス)
和歌山県紀の川市
工学部図書館
(広島キャンパス)
広島県東広島市
産業理工学部図書館
(福岡キャンパス)
福岡県飯塚市
各キャンパス図書館めぐり
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新型コロナ禍の中での農学部図書館
−これまでとこれから
前農学部図書館長 松本 光朗
令和 3 年も新学期に入ってすぐに新型コロ ナによる緊急事態宣言となり、前期の授業 体制はメディア授業(オンライン授業)中心 に戻ってしまった。新学期の直後の学生の賑 やかさもなくなり、農学部構内も急に寂しく なった。昨年度からのメディア授業により教 員として感じたことは、講義科目はメディ ア授業でも何とか教育効果は保たれるもの の、実習となると対面授業以外では全く話に ならないということだった。大学の存在意義 は、特に農学部のような自然と向き合う分野 の場合、自分の五感を通して経験し学ぶ実習・
演習にあるのだと改めて感じた次第である。
新型コロナ禍により、農学部の図書館の利 用状況も大きく変わった。図書館入館者は、
新型コロナ禍前である 2019年度の 92,212名か ら 2020年度は 9,548名とわずか 11 % に減った。
貸出冊数も、2019年度の 11,435冊から 2020年 度は 3033 冊と 25 % に減った。そのうち 185 冊は宅配図書貸出サービスによるものだった。
新型コロナ禍とは言え、極めて寂しい利用状 況であったと言える。2021 年度は若干回復傾 向が見られ、4 ~ 7月の実績は入館者、貸出冊 数ともに新型コロナ禍以前の半数程度である が、年間を通しては今後の状況次第であろう。
このような厳しい状況の中、農学部図書館 は 2020年度末に改修工事が行われ、2021年 4 月からリニューアルされた姿でサービスが再 開された。これまで、2階の 1 フロアだけの図 書館だったが、1 階・2 階の 2 フロアを使った 広々とした館内となった。1 階は気軽に図書 館を利用できるようにブラウジングコーナー とフリーゾーンを設置した。ここでは企画展 示も行っており、関連書籍や最新誌をソファ で気軽に読むことができる。2 階はほぼ以前 の通りで、オープン書架や PC コーナーとと もに、サイレントゾーンと称した個別に勉強 するスペースが設置されている。新たな特徴
として、1 階には小さな会議や集まりができ る Room1 ~ 3 を設置するとともに、2 階には Super Silent と称した個人が勉強に集中できる 静かなエリアを設置した。いずれも学生や教 職員が自由に利用できる。また、ほぼ同時期 に農学部内に開館した「多目的ホールつなが る館」には、入ってすぐの場所に図書展示ス ペースを設け、図書館への誘導を図っている。
昨年度と同様な状況の中で、農学部図書館の 利用状況が改善しているのは、一部にこのリ ニューアルの効果が現れているのではないか と考えている。
さて、新型コロナ禍は図書館の意義を改め て考える機会となっている。今後、図書館の オンラインサービスの拡大を進める必要があ るのは論をまたないが、だからといって対面 を忘れてはいけないだろう。農学部図書館の 今後のサービスとしては、図書の冊子体と電 子版の併用を進めながら、データベースや講 習会、さらに新しい図書館の特徴を活かした イベントなどを、対面とオンラインのハイフ レックスを基本して開催することを考えてい きたい。また、学生・院生の図書館利用の様 子を見ていると、新型コロナ禍だからこそ勉 強の場、情報交換の場、交流の場といった
「学ぶ場」としての図書館が強く求められてい る印象を持つ。新しい農学部図書館には、学 ぶ場の提供という図書館の基本的な役割も発 揮できるよう、今後の図書館サービスを考え ていきたい。
香散見草:近畿大学中央図書館報 No.54, 2022