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る 給 与 規 則 におけるこれらに 相 当 するものの 額 の 合 計 額 をいいます なお 退 職 の 日 に 休 職 停 職 減 給 その 他 の 理 由 により 俸 給 の 一 部 又 は 全 部 が 支 給 されていない 場 合 には これらの 理 由 がないと 仮 定 した 場 合 にそ

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-第3章

定年後の収入と支出

1 退職手当制度の概要 (1) 算定式及び支給制限等 退職手当は、職員が退職した場合に国家公務員退職手当法(以下「退手法」といいま す。)に基づいて支給されます。退職手当は、次のように計算されます。 退職手当=基本額(退職日の俸給月額×退職理由別・勤続年数別支給割合)+調整額 (注) 1円未満の端数は切り捨てます。 ただし、以下の場合には、退職手当の全部又は一部が支給されないか、支給後であ っても返納が求められます。 ① 懲戒免職等処分を受けて退職した場合(退手法第12条第1項第1号) ② 失職した場合 成年被後見人又は被保佐人に該当することによる失職を除く( 。)(同 法第12条第1項第2号) ③ 在職期間中の非違行為に係る刑事事件に関し、退職後に禁錮以上の刑に処せられ た場合(※ 支給後に禁固以上の刑に処せられた後、返納を求められる前に死亡した ときは、相続人に対して返納が求められます。)(同法第14条、第15条及び第1 7条) ④ 退職後に、在職期間中の非違行為が発覚し、それが懲戒免職等処分相当の行為で あると認められた場合(※すでに職員が死亡しているときには、遺族等に対して支 給がされないか返納が求められます。)(同法第14条から第17条まで) また、職員が死亡した場合で次に該当する遺族は、退職手当を受け取ることができま せん。 ① 職員を故意に死亡させた遺族(同法第2条の2) ② 職員の死亡によって退職手当の支給を受けることができる先順位又は同順位の遺 族となるべき者を故意に死亡させた遺族(同法第2条の2) (2) 基本額 ① 俸給月額 退手法上の俸給月額とは、一般職の職員の給与に関する法律(以下「給与法」とい います )に規定する俸給表の額と俸給の調整額(職務の複雑、困難若しくは責任の。 度や勤務条件が特殊な場合に俸給表の額を調整(加算)するもの )の合計額をいい。 ます (地域手当、扶養手当、俸給の特別調整額等の諸手当は含みませんので、ご注。 意ください )給与法の適用を受けない行政執行法人の職員の場合は、各法人が定め。

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- 91 -る給与規則におけるこれらに相当するものの額の合計額をいいます。 なお、退職の日に休職、停職、減給その他の理由により、俸給の一部又は全部が支 給されていない場合には、これらの理由がないと仮定した場合にその職員が受けるべ き俸給月額が退職手当の算定基礎となります。 ② 勤続期間 勤続期間は、(2)③の退職理由とともに、退職手当の計算の基本的な要素です。 勤続期間の計算は、職員としての引き続いた在職期間により計算されます。この場 合の計算は、月単位で行います(月の途中での採用、退職は、その月を1月として扱い ます。)。職員としての「引き続いた在職期間」には、地方公共団体や退手法施行令で定 める公庫等における在職期間が通算されます。 ただし、次の場合には、その期間の全部又は一部を在職期間から除算したものが勤 続期間となります。 <その2分の1の期間を除算するものの例> ア 私傷病による休職、刑事休職及び研究休職(ただし、その内容が公務の能率的な 運営に特に資すると認められる等の場合には除算されない )の期間。 イ 懲戒処分としての停職の期間 ウ 育児休業の期間(ただし、子が1歳に達した日の属する月までの期間は3分の1 を除算する )。 <その期間をすべて除算するもの> ア 職員団体専従休職の期間 イ 自己啓発等休業の期間(ただし、その内容が公務の能率的な運営に特に資すると 認められる等の場合には2分の1を除算する )。 ウ 配偶者同行休業の期間 【除算期間の計算例】 3月31日から8月28日まで休職等の場合 3月と8月は1日以上の勤務日があるので除算の対象とならない。 4月から7月までの4月間が除算期間の対象となる。 ① この期間が私傷病休職又は停職処分であった場合 除算期間 = 4月×1/2= 2月 ② この期間が職員団体専従休職であった場合 除算期間 = 4月

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- 92 -③ 退職理由 職員の退職理由は、基本額を算定する上で、自己都合、定年、死亡、傷病、応募認 定、整理等に区分されます。死亡、傷病による退職については、公務上と公務外とに 区分され、さらに、公務外の傷病による退職については、通勤によるものと私傷病に よるものに区分されています。 退職理由別勤続年数別の退職手当支給割合は98頁の表を参照してください。 (3) 基本額の特例 ① 定年前早期退職者に対する特例(退手法第5条の3) 応募認定※(93頁の「早期退職募集制度」参照)、公務上の傷病又は死亡、整理等 により退職した者のうち、定年に達する日から6月前までに退職した者であって、そ の勤続期間が20年以上等であり、かつ、その年齢がその者に係る定年から15年を 減じた年齢以上(定年が60歳であれば、45歳以上)であるものには、定年前早期退 職者に対する退職手当の基本額に係る特例(定年前早期退職特例措置)が適用され、 次に掲げる算式による額が退職手当の基本額の算定の基礎になります。 基本額の算定の基礎となる額 = { ( )} 退職日の俸給月額 × 1+ 3%(注1、2)×定年年齢までの残年数 (注1) 給与法の指定職俸給表1号俸相当額以上4号俸相当額未満の者については、1年当たりの 割増率2%が、また、4号俸相当額以上の者については、1年当たりの割増率1%がそれぞ れ適用され、6号俸相当額以上の者については不適用となっています。 (注2) (注1)以外の者のうち、その者に係る定年年齢と退職の日におけるその者の年齢との差が 1年である者については、1年当たりの割増率2%が適用されます。

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- 93 -※ 早期退職募集制度 各省各庁の長等は、募集実施要項を職員に周知することにより、早期退職希望者を募 集することができます。 ① 2つの早期退職募集 ・職員の年齢別構成の適正化を図るための募集(1号募集) 退職時にその職員に係る定年から15年を減じた年齢以上(定年が60 歳であれば、45歳以上)である職員を対象として行う ・組織改廃等に伴う募集(2号募集) 当該組織又は官署若しくは事務所に属する職員を対象として行う ② 募集から退職までの大まかな流れ ・早期退職希望者の募集 各省各庁の長等が、募集対象者全員に募集実施要項を周知し募集開始 <募集実施要項> 募集を行う目的(上記①の別) 募集の対象となるべき職員の範囲 募集人数 募集の期間 認定を受けた場合に退職すべき期日又は期間 等 ・応募 募集の期間中いつでも応募し、又は応募を取り下げることが可能 応募及び応募の取下げは、職員の自発的な意思に委ねられたものである必要 ・認定 各省各庁の長等は、応募者に対し認定(不認定の場合もある) ・通知 各省各庁の長等は、応募者に対し認定通知書又は不認定通知書を交付

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- 94 -② 俸給月額の減額改定以外の理由により俸給月額が減額されたことがある場合の特例 (退手法第5条の2) 在職期間中に、俸給月額の減額改定(いわゆるベースダウン)以外の理由(降格、 俸給表間異動等)により俸給月額が減額されたことがある場合で、特定減額前俸給月 額(減額日における当該理由による減額がなかったものとした場合の俸給月額のうち 最も多いもの)が退職日の俸給月額よりも多いときは、次のア及びイにより算出した 額の合計額を基本額とする特例があります。 ア 特定減額前俸給月額に係る減額日の前日に実際の退職理由と同じ理由で退職した ものとし、かつ、同日までの勤続期間と特定減額前俸給月額を基礎として算定した 基本額に相当する額 イ 退職日俸給月額に次の(ⅰ)の割合から(ⅱ)の割合を控除した割合を乗じて得た額 (ⅰ) 退職日に、退職日までの勤続期間と退職日俸給月額を基礎として退職手当を 算定するとした場合の支給割合 (ⅱ) アの算定に用いた支給割合 (注1) 本特例は、平成17年改正法の施行日(平成18年4月1日)又は適用日である新制度 切替日以降の減額が対象となります。 (注2) 定年前早期退職特例措置の対象者は 「特定減額前俸給月額」と「退職日俸給月額」の、 両方が割増しの対象となります。

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- 95 -(4) 調整額 調整額は、基礎在職期間の初日の属する月から末日の属する月までの各月毎に、当 該各月にその者が属していた職員の区分(第1号区分~第11号区分)に応じて定める 額(調整月額)のうち、その額が多いものから60月分の調整月額を合計した額です。 ○退職手当の調整額区分表(給与法適用職員の例) 対応する職員 調整月額 対応する職員 調整月額 区 区 分 分 54,150円 1 指定職 6号俸以上( ) 95,400 円 6 行(一)7級 これに相当する職員 これに相当する職員 78,750 円 43,350 円 2 指定職 5号俸以下( ) 7 行(一)6級 これに相当する職員 これに相当する職員 32,500 円 3 行(一)10級 70,400 円 8 行(一)5級 これに相当する職員 これに相当する職員 65,000 円 27,100 円 4 行(一)9級 9 行(一)4級 これに相当する職員 これに相当する職員 21,700 円 5 行(一)8級 59,550 円 10 行(一)3級 これに相当する職員 これに相当する職員 0 円 11 その他の職員 (非常勤職員を含む。) (注) 勤続9年以下の自己都合退職者等は調整額が支給されない また 勤続4年以下の退職者 自。 、 ( 己都合退職者以外)及び勤続10年以上24年以下の自己都合退職者は調整額が半額になる。 〈参考〉他の主な俸給表における調整額の区分例 区 行政職(二) 専門行政職 税務職 公安職(一) 公安職(二) 分 級 適用範囲 級 適用範囲 級 適用範囲 級 適用範囲 級 適用範囲 1 2 10 11 10 3 8 4 7 9 10 9 5 6 8 9 8 6 5 7 8 7 7 4 6 7 6 8 5 3人以上の職種の長 3 俸給の特別調整額五種以上 5 6 5 9 5 上記以外の者 3 上記以外の者 4 5 4 *1 4 4 2 3 4 3 10 上記以外の者 *2 3 在級期間が120月を超 3 える者 上記以外の者 上記以外の者 11 3 3 特2 2 2 2 2 1 1 1 1 1

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- 96 -(注1)「*1」については、皇宮警部補以上の階級にあった期間が156月を超える皇宮護衛官、副看守長 以上の階級にあった期間が120月を超える刑務官又は警備士以上の階級にあった期間が24月を超える 入国警備官に適用 (注2)「*2」については、副看守長以上の階級にあった期間が60月を超える刑務官又は警備士補以上の 階級にあった期間が60月を超える入国警備官に適用 (5) 退職手当の計算例 【定年退職で在職中に休職期間のある例】 退職日の俸給月額 行(一) 5級73号俸 385,100円 在職期間 採用年月日 昭和52年(1977年)4月4日 昇格年月日 平成25年(2013年)4月1日 5級 退職年月日 平成28年(2016年)3月31日 私傷病による休職期間 除算対象期間 7月間 *休職期間は、調整額の算定の基礎となる期間の計算に影響がなかったものとする。 勤続期間 (2016年3月)-(1977年4月)-除算期間(7月÷2)= 38年8.5月 端数切捨て → 38年 退職理由別勤続期間別支給割合 49.59 (25年以上勤続、定年退職) 退職手当支給額 = 基本額(退職日の俸給月額 × 支給割合(49.59)) + 調整額 = 385,100円 × 49.59 +(32,500円×36月+27,100円×24月) = 20,917,509円 【早期退職募集制度に応募し、53歳で応募認定退職する場合の例】 退職日の俸給月額 行(一) 7級38号俸 430,800円 在職期間 採用年月日 昭和60年(1985年)4月1日 昇格年月日 平成26年(2014年)4月1日 7級 退職年月日 平成28年(2016年)3月31日 定年年齢までの残年数 7年 勤続期間 (2016年3月) - (1985年4月) = 31年 退職理由別勤続期間別支給割合 43.9785 (25年以上勤続、応募認定退職)

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- 97 -退職手当支給額 = 基本額(退職日の俸給月額 × (1+3%×残年数(7年)) × 支給割合(43.9785)) + 調整額 = 430,800円 × (1+21%) × 43.9785 + (54,150円 × 24月 + 43,350円 × 36月) = 25,784,784.738円 ≒ 25,784,784円(1円未満端数切捨て)

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-国家公務員退職手当支給割合一覧

(平成26年7月1日~) 法第3条 法第4条 法第5条 ( 1 1 年 未 満 勤 公務外傷病 (11年以上25年未 (25年以上勤続)定 自 己 整 理 ・ 応 募 認 定 続)定年・応募 ( 通 勤 傷 病 満勤続)定年・応 年・応募認定退職 勤 退 職 ( 2 号 ) ・ 公 認 定 退 職 ( 1 を除く) 募 認 定 退 職 ( 1 死 亡 ・ 公 務 (1号)・任期終了 続 務 上 号)・任期終了 号)・任期終了・ 上傷病 ・事務都合退職・ 年 ・ 事 務 都 合 退 事 務 都 合 退 職 ・ 公務外死亡・通勤 数 職 ・ 公 務 外 死 公 務 外 死 亡 ・ 通 傷病等 亡 ・ 通 勤 傷 病 勤傷病等 等 1 0.522 0.87 0.87 1.305(3.6a) 2 1.044 1.74 1.74 2.61 (4.5a) 3 1.566 2.61 2.61 3.915(5.4a) 4 2.088 3.48 3.48 5.22 (5.4a) 5 2.61 4.35 4.35 6.525 6 3.132 5.22 5.22 7.83 7 3.654 6.09 6.09 9.135 8 4.176 6.96 6.96 10.44 9 4.698 7.83 7.83 11.745 10 5.22 8.7 8.7 13.05 11 7.7256 9.657 12.07125 14.4855 12 8.4912 10.614 13.2675 15.921 13 9.2568 11.571 14.46375 17.3565 14 10.0224 12.528 15.66 18.792 15 10.788 13.485 16.85625 20.2275 16 13.3893 14.877 18.59625 21.663 17 14.6421 16.269 20.33625 23.0985 18 15.8949 17.661 22.07625 24.534 19 17.1477 19.053 23.81625 25.9695 20 20.445 20.445 25.55625 27.405 21 22.185 22.185 27.29625 28.8405 22 23.925 23.925 29.03625 30.276 23 25.665 25.665 30.77625 31.7115 24 27.405 27.405 32.51625 33.147 25 29.145 29.145 34.5825 34.5825 26 30.537 30.537 36.1485 36.1485 27 31.929 31.929 37.7145 37.7145 28 33.321 33.321 39.2805 39.2805 29 34.713 34.713 40.8465 40.8465 30 36.105 36.105 42.4125 42.4125 31 37.149 37.149 43.9785 43.9785 32 38.193 38.193 45.5445 45.5445 33 39.237 39.237 47.1105 47.1105 34 40.281 40.281 48.6765 48.6765 35 41.325 41.325 49.59 49.59 36 42.369 42.369 49.59 49.59 37 43.413 43.413 49.59 49.59 38 44.457 44.457 49.59 49.59 39 45.501 45.501 49.59 49.59 40 46.545 46.545 49.59 49.59 41 47.589 47.589 49.59 49.59 42 48.633 48.633 49.59 49.59 43 49.59 49.59 49.59 49.59 44 49.59 49.59 49.59 49.59 45 49.59 49.59 49.59 49.59 (注)1 ( )内は、法第6条の5の最低保障である。aは、基本給月額を示し、基本給月額とは、俸給及 び扶養手当の月額並びにこれらに対する地域手当(又はこれに相当する手当)の月額の合計額をい う。 2 法附則第21項から第23項まで及び昭和48年法律第30号附則第5項から第7項による退職 手当の基本額の調整(87/100)を含めた計数である。

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- 99 -(6) 退職手当に係る税金 退職所得は、他の所得とは合算せずに切り離して税額を計算します。 なお、退職の際に「退職所得の受給に関する申告書」を退職手当の支払者に提出す ることとなります。 ① 所得税の計算 <課税対象額の計算> (退職手当額 - 退職所得控除額 × 1/2 =) 課税対象額(1,000円未満切捨て) <退職所得控除額の計算方式>(勤続年数について1年未満の端数は切り上げます )。 勤続年数が20年以下の場合 勤続年数 × 40万円(退職所得控除額が80万円未満の場合には、80万円) 勤続年数が20年を超える場合 (勤続年数-20)× 70万円 + 800万円 (注) 退職所得控除額については、資料編266頁「源泉徴収のための退職所得控 除額の表」を参照してください。 この計算式から得た「課税対象額」に、所得税が課税されます。また、平成25年か ら2.1%の復興特別所得税が追加課税されています。 所得税額=(課税対象額 × 税率 - 控除額 )×1.021(1円未満切捨て) 【課税対象額別税率・控除額表】 課 税 対 象 額 税 率 控 除 額 195万円以下 5% - 195万円超 330万円以下 10% 97,500円 330万円超 695万円以下 20% 427,500円 695万円超 900万円以下 23% 636,000円 900万円超 1,800万円以下 33% 1,536,000円 1,800万円超 40% 2,796,000円 例1:勤続38年で退職手当額が2,500万円の場合 退職所得控除額 =(38-20)×70万円+800万円 = 2,060万円 課税対象額 =(2,500万円-2,060万円)× 1/2 = 220万円 税額 = (220万円×10%-97,500円)×1.021 =125,072.5円=125,072円 (1円未満切捨て) 例2:勤続38年で退職手当額が3,000万円の場合 退職所得控除額 =(38-20)×70万円+800万円 = 2,060万円 課税対象額 =(3,000万円-2,060万円)× 1/2 = 470万円 税額 = (470万円×20%-427,500円)×1.021 =523,262.5円=523,262円 (1円未満切捨て)

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- 100 -② 住民税の計算 退職所得に係る住民税の税率(10%)は、市町村民税(特別区民税)が6%、道府 県民税(都民税)が4%となっています。 退職手当額から所得税の場合と同様に退職所得控除額控除後の金額を求め、それぞ れの額を計算します。 なお、税額に100円未満の端数がある場合には、それぞれ100円未満の端数を 切り捨てます。 例1の場合: 退職所得控除額控除後の金額 =(2,500万円-2,060万円)× 1/2 = 220万円 市町村民税 = 220万円 ×6% = 132,000円 道府県民税 = 220万円 ×4% = 88,000円 合 計 = 22万円 例2の場合: 退職所得控除額控除後の金額 =(3,000万円-2,060万円)× 1/2 = 470万円 市町村民税 = 470万円 ×6% = 282,000円 道府県民税 = 470万円 ×4% = 188,000円 合 計 = 47万円 なお、1月1日から4月30日までの間に退職した場合、毎月の給与から源泉徴収 されている住民税の未納分は、給与又は退職手当から一括徴収できることとなってい ます(住民税は、前々年1年間の所得を基に年額が決定され、これを前年6月から当 年5月までの期間の月割りで徴収されます。したがって、この期間の中途で退職した 場合はその後5月までの月割り分が未納分となります。)。そのため、例えば3月3 1日に定年退職するような場合で、3月の給与から退職年の4月分及び5月分の住民 税が徴収されていない時には、退職手当に課税される所得税及び住民税に併せて、4 月分及び5月分の給与から源泉徴収される予定であった住民税も退職手当の支給時に 一括して源泉徴収されることとなりますのでご注意ください。

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- 101 -(7) 退職手当手取額計算書 ① 退職手当額の算定 ア 勤続年数 退職(予定)年月 年 月 満 歳 採用年月 年 月 勤続年月数 年 月a 除算期間 除算対象期間 除算率* 除算年月数b 年 月 年 月 * 休職等 1/2、 年 月 年 月 職員団体専従休職期間等 1/1 退職手当法上の勤続期間 = 勤続年月数 a-除算年月数 b → 手当計算上勤続年数 - = 年(端数切捨て) 税法上の勤続年数 = 勤続年数 → c 年(端数切上げ) (注) 税法上の勤続年数の扱いとしては、職員団体専従休職期間はすべて除算するが、休職期間は除 算せず、全休職期間を勤続年数として含める。 イ 退職理由 □定年 □応募認定 □自己都合 □その他 ウ 支給割合 アとイをもとに「国家公務員退職手当支給割合一覧 (98頁)の支給割合」 d エ 退職日の俸給月額 円 e 早期退職募集制度に応募して認められ、かつ、定年前15年以内、勤続20年以 上等の場合 → e ×{1+(3%×(定年年齢-退職時年齢)} = 円 f (注) 定年年齢と退職時年齢の差が1年の場合は2%が適用されます。また、一般職給与法の指定職俸給表 1号俸相当額以上4号俸相当額未満の者については、1年当たりの割増率2%が、4号俸相当額以上の 者については、1年当たりの割増率1%がそれぞれ適用され、6号俸相当額以上の者については不適用 となっています。 オ 調整額 基礎在職期間のうち、その調整月額の高い方から60月分の合計額を加算 円 × 月 + 円 × 月 = 円 g

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- 102 -以上により e又はf 退職日の俸給月額 d 支給割合 g 調整額 A 退職手当支給額 円 × + = 円 ② 退職手当に係る税額 = 退職手当支給額 退職所得控除額 課税対象額 =(A - ア 万円 )×1/2 = → (1000円未満切捨て) B 円 c が20年超→(勤続年数 c -20)×70万円+800万円= ア 万円 20年以下→ c ×40万円 = ア 万円 (99頁の所得税の計算参照) ア 所得税 税 率 控除額 所得税=B( 円 × % - 万円 )× 1.021 = イ 円 (1円未満切捨て) (100頁住民税の計算参照) イ 住民税 税 率 =B 円 × 6 % = ウ 円 市町村民税 (100円未満切捨て) =B 円 × 4 % = エ 円 道府県民税 (100円未満切捨て) ③ 退職手当の税引き後の手取額 税引後手取額 退職手当支給額 税額(イ+ウ+エ) A - =

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103 -2 年金制度の概要 (1) 公的年金制度 我が国における公的年金制度は、基礎年金制度と、基礎年金制度の上乗せ部分として の被用者年金制度に区分されます。 平成27年9月まで、国家公務員などの共済組合員は、被用者年金制度については共 済年金の適用を受けており、国民年金と合わせて2つの年金制度の適用を受けていまし たが、被用者年金制度の一元化により、平成27年10月からは国家公務員なども共済 年金に代わって厚生年金保険に加入することとなり、これにより国家公務員を含むすべ ての被用者は、厚生年金と国民年金の適用を受けることとなりました。

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104 -(2) 被用者年金制度 ① 厚生年金被保険者の種別及び実施機関 平成27年10月から、厚生年金の被保険者は、厚生年金保険法第2条の5第1項に 基づき、次の第1号から第4号の種別に区分されることとなります。なお、保険給付等 に関する事務については、被保険者の種別ごとに各「実施機関」が行うことになります。 その内容は、次表のとおりです。 被 保 険 者 の 種 別 実 施 機 関 第1号 ⇒ 第2号から第4号厚生年金被保険 者以外の民間被用者等 厚生労働大臣(日本年金機構) 第2号 ⇒ 国家公務員共済組合の組合員たる 厚生年金被保険者 国家公務員共済組合及び国家公務員 共済組合連合会 第3号 ⇒ 地方公務員共済組合の組合員たる 厚生年金被保険者 地方公務員共済組合、全国市町村職員共済組合 連合会及び地方公務員共済組合連合会 第4号 ⇒ 私立学校教職員共済制度の加入者 たる厚生年金被保険者 日本私立学校振興・共済事業団 ② 老齢厚生年金と退職共済年金 国家公務員は、上記のとおり、平成27年10月からは厚生年金保険法第2条の5第 1項第2号に規定する厚生年金被保険者(以下「第2号厚生年金被保険者」といいます。) となります(再任用短時間勤務職員を除く。)。 また、平成27年9月までの国家公務員共済組合の組合員であった期間についても第 2号厚生年金被保険者期間であったものとみなされることにより、平成27年10月以 降に年金の受給権が発生する国家公務員には、「老齢厚生年金」が支給されることとな ります。 老齢厚生年金は、昭和36年4月1日以前に生まれた者については、65歳に達するま での間は「特別支給の老齢厚生年金」が支給され、65歳に達した後は、特別支給に代 わって「本来支給の老齢厚生年金」が支給されることになります。 なお、被用者年金制度の一元化により、平成27年9月30日をもって「職域加算額」 が廃止となりますが、同日までの国家公務員共済組合の組合員期間を有する方について は、その方が老齢厚生年金を受給することとなったときは、老齢厚生年金と併せて、同 日までの期間に係る「経過的職域加算額」が支給されることとなります。 この「経過的職域加算額」は、「退職共済年金」として支給されます。

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105 -受給する年金のイメージ 〈65歳に達する月分まで〉 〈65歳に達した月の翌月から〉 特別支給の 老齢厚生年金 + 特別支給の 退職共済年金 (経過的職域加算額) 本来支給の 老齢厚生年金 + 本来支給の 退職共済年金 (経過的職域加算額) + 退職等年金給付 (121頁参照) 国家公務員共済 組合連合会が支給 老齢基礎年金 日本年金機構が支給 ③ 65歳までの間に支給される年金 (ⅰ) 特別支給の老齢厚生年金 次のアからウまでの全ての要件を満たした者には、特別支給の老齢厚生年金が6 5歳に達するまで支給されます。ただし、再任用された場合など厚生年金保険の被保 険者である間は、その者の標準報酬と年金の額に応じて、老齢厚生年金の一部または 全部が支給停止となります。 ア 下表に掲げる年齢以上であること。 生 年 月 日 支給開始年齢 昭和28年4月2日 ~ 昭和30年4月1日 30年4月2日 ~ 32年4月1日 32年4月2日 ~ 34年4月1日 34年4月2日 ~ 36年4月1日 61歳 62歳 63歳 64歳 イ 1年以上の厚生年金被保険者期間(第2号厚生年金被保険者以外の他の種別の 厚生年金被保険者期間を含む。)を有すること。 ウ 保険料納付済期間、保険料免除期間及び合算対象期間が25年以上あること。 (昭和36年4月1日生まれの者まで)

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106 <基本的な年金額> 年金額=平成15年3月までの期間に係る報酬比例額(A)+平成15年4月以降 受給権発生までの期間に係る報酬比例額(B) A=平均標準報酬月額×7.5/1000×平成15年3月までの第2号被保険者期間の月数×0.998 B=平均標準報酬額×5.769/1000×平成15年4月以降の第2号被保険者期間の月数×0.998 ※一部の方については、計算式が異なる場合があります。 被保険者期間の月数について 第2号厚生年金被保険者期間は、国家公務員として「就職した月」から「退職した月の前月 (定年等のように月の末日に退職した時はその月)」までの期間の月数によって計算することと なります。(ただし、昭和61年3月31日までの第2号厚生年金被保険者期間の計算は、「就 職した月」から「退職した月」までの期間の月数により計算します。) 昭53.4.1 平28.3.31 38年(456月) 就職 定年退職 昭53.4.1 平28.3.10 37年11月(455月) 就職 退職 昭53.4.1 昭61.3.16 平4.4.21 平28.3.10 8年(96月) 23年11月(287月) 就職 退職 就職 退職 合計31年11月(383月) 平均標準報酬月額・平均標準報酬額について 「平均標準報酬月額」とは、平成15年3月以前の各月の掛金の基礎となった標準報酬の月 額を平均した額をいいます。 また、「平均標準報酬額」とは、平成15年4月以後の各月の掛金の基礎となった標準報酬 の月額と標準賞与額等の総額を平成15年4月以後の月数で除して得た額をいいます。 平成15年4月前の各月の標準報酬月額の総額 平均標準報酬月額 = 平成15年4月前の第2号厚生年金被保険者期間の月数 平成15年4月以後の各月の標準報酬月額の総額+標準賞与額等(注)の総額 平均標準報酬額 = 平成15年4月以後の第2号厚生年金被保険者期間の月数 (注) 標準賞与額等とは、期末手当と勤勉手当の額のことで、6月、12月それぞれの額に1,000 円未満の端数があるときには、これを切り捨てた額(150万円が上限)となります。

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107 -(ⅱ) 特別支給の退職共済年金(経過的職域加算額) 上記(ⅰ)により特別支給の老齢厚生年金が支給される者で、平成27年9月まで の共済組合員であった期間を有する者については、併せて「経過的職域加算額」が特 別支給の退職共済年金として支給されます。(ただし、引き続く1年以上の国家公務 員であった期間を有する者に限ります。) <基本的な年金額> 年金額=平成15年3月までの期間に係る報酬比例額(A)+平成15年4月以降 平成27年9月までの期間に係る報酬比例額(B) (組合員期間が20年以上の方) A=平均標準報酬月額×1.5/1000×平成15年3月までの被保険者期間の月数×0.998 B=平均標準報酬額×1.154/1000×平成15年4月以降の被保険者期間の月数×0.998 (組合員期間が20年未満の方) A=平均標準報酬月額×0.75/1000×平成15年3月までの被保険者期間の月数×0.998 B=平均標準報酬額×0.577/1000×平成15年4月以降の被保険者期間の月数×0.998 ※一部の方については、計算式が異なる場合があります。 ④ 65歳から支給される年金 (ⅰ) 本来支給の老齢厚生年金 次のア及びイの要件を満たしたときに支給されます。 ア 65歳以上であること。 イ 保険料納付済期間、保険料免除期間及び合算対象期間が25年以上あること。 <基本的な年金額> 年金額=報酬比例額(注1)+経過的加算額(注2) (+加給年金額(注3)) (注1)報酬比例額は、特別支給の老齢厚生年金と同額になります。 (注2)経過的加算額=1,626円×被保険者月数-老齢基礎年金の額です。 (注3) 加給年金額は、原則として、厚生年金被保険者期間が20年以上ある 方が65歳に達した時点で、その方によって生計を維持している対象者が いる場合に支給されます。(加給年金額は以下参照)

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108 -○加給年金額について 対 象 者 加給年金額 年 齢 要 件 配偶者 390,100円 65歳未満であること 1人目・2人目の子 各224,500円 18歳に達した日以後の最初の3月31日までの間に あるか、20歳未満で厚生年金保険法に定める障害 の程度が1級・2級に該当していること 3人目以降の子 各 74,800円 加給年金額の支給停止 対象配偶者が老齢厚生(退職共済)年金(原則として厚生年金被保険者期 間が20年以上の年金)、または障害年金を受けられる間は、加給年金額(配 偶者分)は支給停止されます。 加給年金額の失権 次に掲げる場合に該当したときは、加給年金額の失権となります。 ・配偶者や子が死亡したとき ・配偶者が65歳に達したとき ・子が18歳に達した日以後の最初の3月31日が終了したとき ・障害の状態にある子が20歳に達したとき など 振替加算 加給年金額は、その対象となっている配偶者が65歳に達すると加算され なくなりますが、配偶者自身が65歳から受給する老齢基礎年金に、次の計 算式により計算した額が加算されることとなります。これを「振替加算」と いいます。 ただし、配偶者自身が老齢厚生(退職共済)年金(原則として厚生年金被保険 者期間が20年以上の年金)、または障害年金を受けられるときは加算されな いこととなっています。 なお、本人より配偶者が先に老齢基礎年金を受給している場合(配偶者が 年上の場合)、本人が65歳に到達し本来支給の老齢厚生年金を受給するこ とができるようになった時から、配偶者の老齢基礎年金に振替加算額が加算 されることとなります。

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109 【振 替 加 算 の 率 及 び 額】 配 偶 者 の 生 年 月 日 実際の加算額 大正15年4月2日 ~ 昭和2年4月1日 ~ ~ 昭和24年4月2日 ~ 昭和25年4月1日 昭和25年4月2日 ~ 昭和26年4月1日 昭和26年4月2日 ~ 昭和27年4月1日 昭和27年4月2日 ~ 昭和28年4月1日 昭和28年4月2日 ~ 昭和29年4月1日 昭和29年4月2日 ~ 昭和30年4月1日 昭和30年4月2日 ~ 昭和31年4月1日 昭和31年4月2日 ~ 昭和32年4月1日 昭和32年4月2日 ~ 昭和33年4月1日 昭和33年4月2日 ~ 昭和34年4月1日 昭和34年4月2日 ~ 昭和35年4月1日 昭和35年4月2日 ~ 昭和36年4月1日 昭和36年4月2日 ~ 昭和41年4月1日 昭和41年4月2日 ~ 224,500円 ~ 86,900円 80,800円 74,800円 68,900円 62,900円 56,800円 51,000円 44,900円 38,800円 33,000円 26,900円 20,900円 15,000円 加算額なし (ⅱ) 本来支給の退職共済年金(経過的職域加算額) 上記(ⅰ)により本来支給の老齢厚生年金が支給される者で、平成27年9月まで の共済組合員であった期間を有する者については、併せて「経過的職域加算額」が 本来支給の退職共済年金として支給されます。(ただし、引き続く1年以上の国家 公務員であった期間を有する者に限ります。) <基本的な年金額> 特別支給の退職共済年金(107頁参照)と同額になります。 (ⅲ) 老齢基礎年金 65歳からは、日本年金機構から老齢基礎年金が支給されます。 ◎老齢基礎年金額 780,100円(平成27年4月からの額) × 保険料納付済期間の月数(組合員期間月数、国民年金納付期間等) 480月(国民年金加入可能月数)

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加給年金 (共) 定額部分 (共) 加給年金 (共)    加給年金 (共) 職域加算部分 (共) 報酬比例部分 (共) 定額部分 (共)    職域加算部分 (共)    報酬比例部分 (共)    老齢基礎年金 (国)    加給年金 (共)    職域加算部分 (共) 加給年金 (共) 定額部分 (共) 職域加算部分 (共) 報酬比例部分 (共)    報酬比例部分 (共)    老齢基礎年金 (国)    老齢基礎年金 (国) 加給年金 (共) 定額部分 (共)    加給年金 (共) 加給年金 (共)    加給年金 (共) 職域加算部分 (共)    職域加算部分 (共) 報酬比例部分 (共)    報酬比例部分 (共) 職域加算部分 (共)    職域加算部分 (共) 報酬比例部分 (共)    報酬比例部分 (共)    老齢基礎年金 (国) 定額部分 (共)    老齢基礎年金 (国) 加給年金 (共) (※1)    加給年金 (共) 職域加算部分 (共)    職域加算部分 (共) 報酬比例部分 (共)    報酬比例部分 (共) 職域加算部分 (共)    職域加算部分(※2) (共) 報酬比例部分 (共)    報酬比例部分(※3) (共)    老齢基礎年金 (国) 特別支給 本来支給 60歳 ▼ 65歳 ▼ 配偶者65歳(老齢基礎年金受給) ▼ 昭和16年4月1日以前に生まれた者(平成12年度以前に60歳に達する者) 特別支給 本来支給 60歳 ▼ 65歳 ▼ 配偶者65歳(老齢基礎年金受給) ▼ 昭和16年4月2日~18年4月1日に生まれた者(平成13~14年度に60歳に達する者) 61歳 ▼ 特別支給 本来支給 60歳 ▼ 65歳 ▼ 配偶者65歳(老齢基礎年金受給) ▼ 昭和18年4月2日~20年4月1日に生まれた者(平成15~16年度に60歳に達する者) 62歳 ▼ 特別支給 本来支給 60歳 ▼ 65歳 ▼ 配偶者65歳(老齢基礎年金受給) ▼ 昭和20年4月2日~22年4月1日に生まれた者(平成17~18年度に60歳に達する者) 63歳 ▼ 特別支給 本来支給 60歳 ▼ 65歳 ▼ 配偶者65歳(老齢基礎年金受給) ▼ 昭和22年4月2日~24年4月1日に生まれた者(平成19~20年度に60歳に達する者) 64歳 ▼ 特別支給 本来支給 60歳 ▼ 65歳 ▼ 配偶者65歳(老齢基礎年金受給) ▼ 昭和24年4月2日~28年4月1日に生まれた者(平成21~24年度に60歳に達する者) 国家公務員に支給される年金とその支給開始年齢 (共) 共済年金、(厚) 厚生年金、(国) 国民年金

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-110-経過的職域加算額 (共) 老齢厚生年金 (厚)    加給年金 (厚)    経過的職域加算額 (共)    老齢厚生年金 (厚)    老齢基礎年金 (国) 職域加算部分(※4) (共) 報酬比例部分(※5) (共)    加給年金 (厚)    経過的職域加算額(※6) (共)    老齢厚生年金 (厚)    老齢基礎年金 (国) 経過的職域加算額 (共) 老齢厚生年金 (厚)    加給年金 (厚)    経過的職域加算額 (共)    老齢厚生年金 (厚)    老齢基礎年金 (国) 経過的職域加算額 (共) 老齢厚生年金 (厚)    加給年金 (厚)    経過的職域加算額 (共)    老齢厚生年金 (厚)    老齢基礎年金 (国)    加給年金 (厚)    経過的職域加算額 (共)    老齢厚生年金 (厚)    老齢基礎年金 (国) 特別支給 特別支給 本来支給 61歳 ▼ 65歳 ▼ 配偶者65歳(老齢基礎年金受給) ▼ 昭和28年4月2日~30年4月1日に生まれた者(平成25~26年度に60歳に達する者) 特別支給 本来支給 62歳 ▼ 65歳 ▼ 配偶者65歳(老齢基礎年金受給) ▼ 昭和30年4月2日~32年4月1日に生まれた者(平成27~28年度に60歳に達する者) 特別支給 本来支給 63歳 ▼ 65歳 ▼ 配偶者65歳(老齢基礎年金受給) ▼ 昭和32年4月2日~34年4月1日に生まれた者(平成29~30年度に60歳に達する者) 本来支給 64歳 ▼ 65歳 ▼ 配偶者65歳(老齢基礎年金受給) ▼ 昭和34年4月2日~36年4月1日に生まれた者(平成31~32年度に60歳に達する者) 本来支給 65歳 ▼ 配偶者65歳(老齢基礎年金受給) ▼ 昭和36年4月2日以後に生まれた者(平成33年度以後に60歳に達する者) (※1)65歳に達した日が平成27年10月1日以後である者については、厚生年金としての加給年金 (※2) 65歳に達した日が平成27年10月1日以後である者については、経過的職域加算額 (共) (※3) 65歳に達した日が平成27年10月1日以後である者については、老齢厚生年金 (厚) (※4) 61歳に達した日が平成27年10月1日以後である者については、経過的職域加算額 (共) (※5) 61歳に達した日が平成27年10月1日以後である者については、老齢厚生年金 ( 厚) (※6) 平成27年10月1日以後において国家公務員としての在職期間がある者については、このほか65歳から 退職等年金給付が支給される。

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111 112 111 ⑤ 繰上げ支給の老齢厚生年金 昭和28年4月2日以後に生まれた者で、次のアからエまでの要件を満たしている者 が、③で述べた特別支給の老齢厚生年金が支給される年齢に達する前に年金の支給を請 求したとき(請求により受給権発生)に支給されます。 ア 60歳以上であること。 イ 1年以上の被保険者期間(第2号厚生年金被保険者期間以外の他の種別の厚生 年金被保険者期間を含む。)を有すること。 ウ 保険料納付済期間、保険料免除期間及び合算対象期間が25年以上あること。 エ 現に国民年金に任意加入していないこと。 繰上げの請求を行った場合の年金額は、繰上げを請求した月数に応じて1月当たり 0.5%減額(注)された年金額となり、この額を65歳以降も受けることになります。 (注)減額率について 【例】特別支給の老齢厚生年金の支給開始年齢が61 歳(S28.4.2 生~30.4.1 生)の方が、 1 年前の 60 歳 0 か月から繰上げ請求をした場合 老齢厚生年金 0.5%×12 月= 6%減額 ※本来の支給開始年齢が61 歳のため、12 月繰上げ 老齢基礎年金 0.5%×60 月=30%減額 ※本来の支給開始年齢が65 歳のため、60 月繰上げ なお、この年金の請求は、他の種別に係る老齢厚生年金、退職共済年金(経過的職 域加算額)、老齢基礎年金の請求をすべて同時に行う必要があります。 ⑥ 繰下げ支給の老齢厚生年金 ④で述べた本来支給の老齢厚生年金の受給権を取得した日(通常は65歳到達日) から起算して1年を経過した日(通常は66歳到達日)までに当該年金を請求していな かった場合には、支給繰下げの申出を行うことができます。 繰下げの期間は、66歳から70歳までの間、月単位で設定することができます。 繰下げの申出を行った場合の年金額は、繰下げを行わなかった場合の年金額(注)に対 し、65歳から繰下げた期間の月数 (最大60月)につき、1月当たり0.7%増額した 年金額となります。 なお、繰下げによる待機期間中は、年金の支給はありません。 繰下げ加算額 特別支給の 老齢厚生年金 繰下げ待機 (年金支給なし) 本来支給の 老齢厚生年金 65歳まで 66歳以降希望する時期~ ※特別支給の老齢厚生年金は、繰下げできません。

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113 また、老齢基礎年金も66歳以降に繰り下げて受給することができ(70歳までで最大 60月)、この場合も繰下げた期間の月数1月につき、0.7%の額が加算されることと なります。 繰下げについては、他の種別に係る老齢厚生年金、退職共済年金(経過的職域加算 額)は同時に繰り下げる必要がありますが、老齢基礎年金はこれら(老齢厚生年金など) と一緒に繰り下げることも可能ですし、どちらか一方のみを繰り下げることも可能とな っています。 ⑦ 2以上の種別の厚生年金被保険者期間を有する場合 第2号厚生年金被保険者期間以外に他の種別の厚生年金被保険者期間を有している 場合の老齢厚生年金については、次のように取り扱われます。 ア 報酬比例額の計算 種別ごとの厚生年金被保険者期間や標準報酬月額等に基づき年金額が計算され、 種別ごとに老齢厚生年金(報酬比例額)が決定・支給されます。 イ 加給年金額の加算 a 加給年金額は、種別ごとの老齢厚生年金の計算基礎となっている厚生年金被保険 者期間の月数を合算し、合計で240月以上ある方の年金に加算されます。 A 第2号厚生年金被保険者期間 B 第1号厚生年金被保険者期間 A+B≧240月→加給年金額の加算該当 b 前記aの要件に該当した加給年金額については、基本的には、それぞれの年金額 の計算の基礎となっている厚生年金被保険者期間が最も長い種別の年金に加算さ れることとなります。 (注)繰下げ加算額の計算対象となる「繰下げを行わなかった場合の年金額」は、在 職支給停止(115頁参照)の措置を受けている場合には、年金額のうち在職によ る支給停止額を除いた額となります。 なお、加給年金額は繰下げ加算の対象とならず、繰下げ待機期間中は加給年金 額も支給されませんので、加給年金額が加算される方は特に注意が必要です。

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114 ⑧ 年金額の特例(昭和36年4月1日までに生まれた者が対象) 特別支給の老齢厚生年金の受給権者が、次のア又はイの要件に該当するときは、年金 額の特例が適用され、特別支給の老齢厚生年金に、「定額」と「加給年金額(対象者が いる場合のみ)」が加算されます。 ア 障害者特例 被保険者(第2号厚生年金被保険者以外の被保険者を含む。)ではなく、かつ、 65歳到達前に3級以上の障害等級に該当したときにおいて、その旨の請求があっ たとき。 イ 長期加入者特例 被保険者(第2号厚生年金被保険者以外の被保険者を含む。)ではなく、かつ、第 2号厚生年金被保険者期間が44年以上(他の種別の厚生年金被保険者期間は合算 されません。)のとき。 特別支給の老齢厚生年金額 = 定額(注)+報酬比例額 (+加給年金額) (注)定額=1,626円×被保険者月数(上限480月)です。

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115 ⑨ 在職支給停止 老齢厚生年金の受給権者が厚生年金の被保険者である間は、次の条件により、年金の 一部又は全部の支給が停止されます。 (ⅰ) 老齢厚生年金の支給停止 <65歳未満の場合> ア 基本月額+総報酬月額相当額≦28万円 ⇒ 全額支給されます。 イ 基本月額+総報酬月額相当額>28万円 a 基本月額≦28万円、総報酬月額相当額≦47万円の場合の支給停止月額 ⇒ (基本月額+総報酬月額相当額-28万円)÷2 b 基本月額≦28万円、総報酬月額相当額>47万円の場合の支給停止月額 ⇒ (47万円+基本月額-28万円)÷2+(総報酬月額相当額-47万円) <65歳以上の場合> ア 基本月額+総報酬月額相当額≦47万円 ⇒ 全額支給されます。 イ 基本月額+総報酬月額相当額>47万円の支給停止月額 ⇒ (基本月額+総報酬月額相当額-47万円)÷2 (ⅱ) 退職共済年金(経過的職域加算額)の支給停止 第2号厚生年金被保険者である間は、全額が支給停止となります。 それ以外の場合(他の種別の厚生年金被保険者である場合など)は、全額支給され ます。 (計算前提) 基本月額=老齢厚生年金の額×1/12 総報酬月額相当額=当月の標準報酬月額+当月以前1年間の標準賞与額の1/12

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⑩ 老齢厚生年金と雇用保険法に基づく基本手当との調整

65歳未満の老齢厚生年金の受給権者が雇用保険法に基づく求職の申込みを行った ときは、当該申込み月の翌月以後、基本手当を受給している間は、老齢厚生年金の支給 が停止されます。

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117 ⑪ 障害給付 (ⅰ)障害厚生年金 第2号厚生年金被保険者又は被保険者であった者が、次のaからcまでのいずれか に該当しているときは、「障害厚生年金」が支給されます。 a 初診日において第2号厚生年金被保険者であった者が障害認定日(初診日から1 年6月を経過した日、又はその前に症状が固定若しくは治癒したときはその日)に 3級以上の障害等級に該当する障害状態にあるとき。 b 初診日に第2号厚生年金被保険者であり、障害認定日において3級以上に該当し なかった者が、同一傷病により、その後65歳までの間に3級以上に該当し、請求 したとき。 c 第2号厚生年金被保険者の間に初診日のある傷病と、他の障害を併合し、65歳 までの間に2級以上の障害等級に該当したとき。 (注) 初診日の前々月までに国民年金の保険料未納期間があるときは、障害厚生年金が支給されない 場合があります。 <年金額> a 障害等級が1級の場合 年金額=報酬比例額×125/100(+加給年金額) b 障害等級が2級の場合 年金額=報酬比例額(+加給年金額) c 障害等級が3級の場合 年金額=報酬比例額 ※最低保障額の適用あり

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118 ・報酬比例額の計算式は、老齢厚生年金と同様です。ただし、被保険者期間月数 は障害認定日の属する月までで計算されます。 ・被保険者期間が300月未満の場合には、300月で計算されます。 ・障害等級が1級の場合は、報酬比例額に1.25を乗じた額となります。 ・なお、障害等級が3級の場合で年金額が585,100円に満たないときは、585,100 円が保障されます。 ・生計を維持している配偶者がいる場合は、加給年金額(224,500円)が加算され ます。 (ⅱ) 障害共済年金(経過的職域加算額) 上記(ⅰ)により障害厚生年金が支給される場合で、平成27年9月までに初診日 がある障害の場合、併せて「経過的職域加算額」が障害共済年金として支給されま す。 ・年金額の計算式は、退職共済年金(経過的職域加算額)と同様です。ただし、 被保険者期間月数は障害認定日の属する月までで計算されます。 ・平成27年9月までの期間が300月未満の場合には、300月で計算されま す。 ・障害等級が1級の場合は、報酬比例額に1.25を乗じた額となります。 (在職支給停止について) 第2号厚生年金被保険者である間は、障害共済年金(経過的職域加算額)は全 額が支給停止となります。 なお、障害厚生年金は、厚生年金被保険者である間でも全額支給されます。 (ⅲ) 障害基礎年金 障害の程度が1級又は2級のときに支給されます。 年金額は次のとおりです。 1級の場合 975,100円 2級の場合 780,100円 ・生計を維持している子(年齢要件注)がいる場合は、次の額が加算されます。 対 象 者 加給年金額 子 の 年 齢 要 件 1人目・2人目の子 各224,500円 18歳に達した日以後の最初の3月31日までの間に あるか、20歳未満で厚生年金保険法に定める障害 の程度が1級・2級に該当していること 3人目以降の子 各 74,800円

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119 ⑫ 遺族給付 (ⅰ)遺族厚生年金 第2号厚生年金被保険者又は被保険者であった者が死亡したときは、その者の遺族 に「遺族厚生年金」が支給されます。 (注) 死亡日の前日までに国民年金の保険料未納期間があるときは、遺族厚生年金が支給されな い場合があります。 <遺族の範囲> 被保険者又は被保険者であった者の死亡当時、その方によって生計を維持してい た次の者となります。 a 配偶者 b 子 c 父母(配偶者又は子が受給権を取得したときは遺族非該当) d 孫(配偶者、子又は父母が受給権を取得したときは遺族非該当) e 祖父母(配偶者、子、父母又は孫が受給権を取得したときは遺族非該当) (注1) 夫、父母、祖父母は55歳以上の方に限ります。 (注2) 子、孫は18歳に達した日以後の最初の3月31日までの間にあるか、又は20 歳未満で2級以上の障害等級に該当する障害状態にあり、かつ、現に婚姻をしてい ない者となります。 <年金額> 次に掲げるa又はbのいずれかの年金額になります。 a 受給権者が妻の場合 年金額=報酬比例額(+中高齢寡婦加算額(注)) b 受給権者が妻以外の場合 年金額=報酬比例額 ・報酬比例額の計算式は、老齢厚生年金と同じ計算式により計算した額の3/4 となります。 ・第2号厚生年金被保険者である間に死亡した場合で被保険者期間が300月未 満である場合は、300月で計算されます。 (注) 妻が受給する遺族厚生年金(被保険者期間が240月以上で計算される場合)については、 その妻が次のいずれかの要件に該当するときは、65歳に達するまで、年金額に中高齢寡婦 加算額(585,100円)が加算されます。 ・被保険者又は被保険者であった方の死亡時、40歳以上65歳未満である妻

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120 -・ 40歳に達した当時遺族に該当する子と生計を同じくしていて、その状態が継続してい る65歳未満である妻 (ⅱ) 遺族共済年金(経過的職域加算額) 上記(ⅰ)により遺族厚生年金が支給される場合で、平成27年9月までの被保険 者期間を有する者については、併せて「経過的職域加算額」が遺族共済年金として 支給されます。(公務によらない死亡に限ります。) ・年金額の計算式は、退職共済年金(経過的職域加算額)と同じ計算式により計 算した額の3/4となります。 ・第2号厚生年金被保険者である間に死亡した場合で平成27年9月までの期間 が300月未満である場合は、300月で計算されます。 (ⅲ) 遺族基礎年金 遺族厚生年金が支給される場合で、被保険者又は被保険者であった者の死亡当時、 その者によって生計を維持していた配偶者又は子(次のいずれかに該当する方)に は、遺族基礎年金が支給されます。 a 配偶者については、次のbの子と生計を同じくしている者 b 子については、18歳に達した日以後の最初の3月31日までの間にあるか、 又は20歳未満で2級以上の障害等級に該当する障害状態にあり、かつ、現に 婚姻をしていない者 遺族基礎年金の額は、次の①と②を合算した額です。 区 分 ① ② 配偶者が受ける遺族基礎年金 780,100 円 子1 人 224,500 円 子2 人 449,000 円 子3 人以上 449,000 円に 3 人目からの子 1 人につき 74,800 円を加算 子が受ける遺族基礎年金 780,100 円 子1 人 子2 人 224,500 円 子3 人以上 224,500 円に 3 人目からの子 1 人につき 74,800 円を加算

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121 -(3) 退職等年金給付制度 ① 退職年金 被用者年金制度の一元化により、国家公務員は、平成27年10月から「厚生年金保険 制度」の適用を受けるとともに、「職域加算額」の廃止に伴い新たに創設される「退職等 年金給付制度」の適用を受けることとなります。 これにより、平成27年10月以後の期間を有する国家公務員には、老齢厚生年金と併 せ、65歳から退職等年金給付制度による「退職年金」が支給されることとなります。 なお、前述のとおり、平成27年9月までの期間を有する者については、退職共済年 金として「経過的職域加算額」が支給されることとなっています。 ② 公務障害年金 平成27年10月以後の組合員である間に初診日のある 公務傷病 により、障害状態に 該当したときは、障害厚生年金と併せ、退職等年金給付制度による「公務障害年金」が 支給されます。

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122 -③ 公務遺族年金 平成27年10月以後、公務傷病 により死亡したときは、遺族厚生年金と併せ、退職 等年金給付制度による「公務遺族年金」が支給されます。 (4) 再任用等の場合の年金額の適用 定年退職後も公務あるいは民間企業等で就業する場合には、原則として被用者年金制 度に加入することとなりますが、その場合には次のように年金額が改定されることとな ります。 ① 再任用フルタイム勤務職員の場合 第2号厚生年金被保険者となり、保険料(掛金)を負担することとなります。 再任用が終了した時点で老齢厚生年金額は、フルタイム勤務職員として勤務していた 第2号厚生年金被保険者期間を加えて再計算され、年金額が改定されます。 ② 民間企業等への再就職又は再任用短時間勤務職員の場合 民間企業等に再就職した場合や再任用短時間勤務職員の場合、フルタイム勤務職員 の4分の3以上の勤務であれば、一般的には第1号厚生年金被保険者となり保険料を負 担することとなります。 退職後にその期間についての第1号老齢厚生年金が支給されます。

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123 -老齢厚生年金の試算依頼について 自分自身の第2号厚生年金被保険者期間(国家公務員共済組合の組合員期間)に係る老 齢厚生年金の試算額、平均標準報酬月額、平均標準報酬額を知りたいときは、下記記載例 のように必要事項を記入のうえ、送付先明記の返信用封筒(82円切手貼付)を同封して国 家公務員共済組合連合会年金部年金相談室に送付してください。(個人情報に関すること ですから手紙でお願いしているとのことです。) なお、政府共通ネットワークに加入している府省の共済組合本部では、政府共通ネット ワークを介して共済組合本部のパソコンと連合会のコンピュータをオンラインで結び、組 合員の平均標準報酬月額の試算や老齢厚生年金額の試算ができるようになっていますので、 試算額を知りたい場合には、まず、所属している共済組合にお尋ねください。 [依頼先] 〒102-8082 千代田区九段南1-1-10 九段合同庁舎 国家公務員共済組合連合会年金部 年金相談室 電話 03-3265-8141 [記載例] 〈老齢厚生年金試算依頼〉 1 組合員又は元組合員の氏名(フリガナ)、生年月日、住所及び連絡先電話番号 2 共済組合・支部名 3 長期組合員番号又は基礎年金番号 4 退職予定年月日又は退職年月日 5 第2号厚生年金被保険者期間(国家公務員共済組合の組合員期間) インターネットによるKKR年金情報提供サービスについて ※平成27年7月現在、システムのメンテナンス作業中につき、一時停止しています。 国家公務員共済組合連合会のホームページの年金情報提供サービスにより、現在組合員 の厚生年金被保険者期間(組合員期間)、標準報酬月額及び年金額試算等の情報提供が受け られます。 なお、その際には、長期組合員番号、氏名、生年月日、性別、郵便番号、住所、電話番 号、本人設定のパスワード、メールアドレス等が必要です。連合会ホームページのアドレ スは次のとおりです。 ホームページのアドレス:http://www.kkr.or.jp/ また、元組合員等でこのサービスが受けられない者は、連合会年金部情報提供サービス 担当に相談してください。

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124 (5) 離婚等の場合の年金分割 ① 平成19年4月からの年金額の分割 夫婦が離婚した場合に、被保険者本人及びその配偶者の両者が合意した場合又は裁 判所の決定が行われた場合には、婚姻期間における標準報酬月額等を最大で2分の1ず つ分割することができます。分割の割合は夫婦の話合い又は裁判所の決定によります。 この場合に対象となる離婚は、平成19年4月1日以降の離婚で、分割の請求は離 婚後2年以内に行わなくてはなりません。なお、配偶者に分割された標準報酬月額等に 基づく年金は分割を受けた配偶者自身の支給開始年齢から支給され、分割を行った後に 分割をされた被保険者本人が死亡しても、分割を受けた配偶者の年金受給に影響はあり ません。また、分割の対象となるのは報酬比例部分のみで、それぞれの老齢基礎年金に は影響はありません。 《参考》 年金分割の例 (専業主婦世帯) 本 人 配偶者 婚姻期間 分割分 1/2 相 当 額 1/2 独身期間 相 当 額 老齢厚生年金 分割分 老齢基礎年金 老齢基礎年金 (共働き世帯) 本 人 配偶者 分割分 分割分 婚姻期間 相 当 額 独身期間 相 当 額 同額 婚姻期間 相 当 額 独身期間 相 当 額 老齢厚生年金 老齢厚生年金 老齢基礎年金 老齢基礎年金

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125 ② 平成20年4月からの国民年金の第3号被保険者期間の年金分割 夫婦間の合意が得られない場合でも、被保険者本人でない配偶者の国民年金の第3号 被保険者期間については、夫婦共同で掛金を負担したものとみなし、第3号被保険者で あった配偶者の請求により、標準報酬月額等の2分の1が自動的に第3号被保険者であ った配偶者の分となります。ただし、自動的に分割されるのは第3号被保険者であった 配偶者の平成20年4月以降の第3号被保険者期間のみで、それ以外の期間については 上記①と同様に夫婦の同意又は裁判所の決定が必要となります。分割された標準報酬月 額等に基づく年金は、分割を受けた配偶者自身の支給開始年齢から支給され、分割をさ れた被保険者本人が死亡しても分割を受けた配偶者は生涯受給することができます。 この場合にも分割の対象となるのは報酬比例部分のみで、それぞれの老齢基礎年金 には影響はありません。 《参考》分割支給の例 婚姻 20.4 離婚 本 人 厚生年金被保険者期間 (配偶者は国民年金の 第3号被保険者期間) 標準報酬の分割分1/2 65歳(※) 配偶者 老齢厚生年金(分割分) (※)配偶者が自身の厚生年金被保険者期間を 有する場合、配偶者の老齢厚生年金支給開 始年齢から支給されます。

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126 -(6) 年金の請求手続きと支給時期 年金を受けるためには、請求手続きを行わなければなりません。 このうち、「特別支給の老齢厚生年金」については,支給開始年齢に到達するときに、 最終的に加入していた種別の実施機関(最終的に第2号厚生年金被保険者(国家公務員 共済組合の組合員)であった方は国家公務員共済組合連合会。実施機関については10 4頁参照)から事前に年金請求書が送付されますので、必要事項を記入し、年齢到達後 に提出(郵送可)することにより、年金が決定されます。 この場合、2以上の種別の厚生年金被保険者期間を有する場合(第2号厚生年金被保 険者期間以外に他の種別の厚生年金被保険者期間を有している場合)でも、1か所の実 施機関に提出することにより、すべての厚生年金被保険者種別にかかる老齢厚生年金が 決定されます。 なお、年金を継続して受給するためには、毎年届出が必要になるものや一身上に異動 があったときなどに、その都度届出が必要になるものがあります。 毎年届出に必要な用紙や案内は国家公務員共済組合連合会から必要な時期に送付され ますが、その他の場合は年金決定時に年金証書に同封して送付されている「届出用紙綴」 の中に用紙がありますので、その用紙を使ってください。 その他の用紙等については国家公務員共済組合連合会のインターネットホームページ (http://www.kkr.or.jp/)からも取り出すことができます。 ○ 年金の支給の始期及び終期 年金はその給付事由の生じた日の属する月の翌月から支給され、その事由がなくなっ た日の属する月までの分が月計算で支給されます。例えば、4月1日が誕生日の方は4 月から支給され、4月2日誕生日の方は5月から支給されます。なお、定年等の場合は 4月分から支給されます(実際の支給は6月)。 ○ 年金の支給回数及び支給時期 年金は年6回の支給期月(偶数月)に、それぞれの前々月分と前月分の2月分が支払 われます。 支給日は、15日(土曜日又は日曜日の場合は、金曜日に繰り上げ)で、指定した振 込先に振り込まれます。 定期支給期月 2月 4月 6月 8月 10月 12月 支払われる年金 前年12月分 1月分 2月分 3月分 4月分 5月分 6月分 7月分 8月分 9月分 10月分 11月分

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127 (7) 公的年金等に係る税金 ア 厚生年金、国民年金などの公的年金等は、所得税法上は「雑所得」として、年金支 給の際に所得税の源泉徴収を受けます。(障害年金、遺族年金は非課税) イ 公的年金等に係る所得税には各種の所得控除があります。所得控除を受ける場合に は、「公的年金等の受給者の扶養親族等申告書」を毎年国家公務員共済組合連合会 へ提出するなどの手続きが必要となります。なお、退職後、企業等に就職している 場合で、その勤め先に「給与所得者の扶養控除等申告書」を提出している場合は、 国家公務員共済組合連合会への「公的年金等の受給者の扶養親族等申告書」の提出 は必要ありません。 ウ 源泉徴収の対象となる公的年金等は、その年中に支給される支給額が65歳未満の 者については108万円以上、65歳以上の者については158万円(老齢基礎年金 を受けているときは80万円)以上のときです。 《源泉徴収税額の計算式(定期支給期月毎)》 a 「公的年金等の受給者の扶養親族等申告書」を国家公務員共済組合連合会へ提出し た場合 源泉徴収税額=(2か月分の年金の支給額-1か月の控除額×2)×5.105/100(注) (注)平成27年10月以降は、支給額から控除額を差し引いた金額(1か月あたり)が162,500円を 超える部分の金額の税率は、10.21/100となります。 1か月の控除額の求め方 1か月の控除額 = α基礎的控除額(月額) + β人的控除額(月額) α基礎的控除額(月額) 受給者が 基 礎 的 控 除 額(月額) 65歳未満の場合 公的年金等の支給金額の月割額 × 25/100 + 65,000円 (計算した金額が90,000円未満のときには 90,000円) 65歳以上の場合 公的年金等の支給金額の月割額 × 25/100 + 65,000円 (計算した金額が135,000円未満のときには 135,000円) β人的控除額(月額 ①から⑤により求めた額の合計) 区 分 内 容 人 的 控 除 額 受 給 者 本 人 に 係るもの ① 障害者の場合 特別障害者の場合 22,500円 35,000円 ② 一般の寡婦の場合 特別の寡婦の場合 寡夫の場合 22,500円 30,000円 22,500円

参照

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