1.神戸港の機能強化
(財務省,経済産業省,国土交通省)
【提案・要望内容】
【現状および方向性】
神戸港・大阪港両埠頭株式会社は,一層の国際競争力強化を図るため,平成 26 年度に1年前倒 しで両社を経営統合します。平成 27 年度は,我が国の経済・産業の国際競争力の強化を図るため, 国策として日本再興戦略に掲げる「成長による富の創出」に向け,「集貨」「創貨」「競争力強化」 に資する施策を強力に推進しなければならない年です。そのため,神戸港が西日本のコンテナ物 流の拠点港湾として,国際競争力のある港湾サービスを実現し,国内ハブ機能の再構築を図る必 要があります。 また,内航フェリーは人流・物流ネットワークの機能に加え,モーダルシフトなど環境面での 優位性や災害時における緊急輸送機能等の役割を有しており,国・地域にとって重要な輸送機関 であることから,航路維持に向けた取り組みを国策として進める必要があります。 (1)コンテナ船の大型化,取扱貨物量の増大等に対応し「競争力強化」を図る高規格コンテナ ターミナルの早期形成にかかる財政措置及び事業費の確保 ・ 近年,輸送のより一層の効率化を図るためのコンテナ船のさらなる大型化や基幹航路の再編等, 海運・港湾を取り巻く情勢は大きく変化しています。これを受け,神戸港に就航するメガキャリ アからも,大水深高規格コンテナターミナルの整備の要望がなされており,神戸港の基幹航路の 維持・拡大のためにも急務となっています。 ・ この世界的潮流の中で,神戸港が国際コンテナ戦略港湾としての地位を確立し,基幹航路の維 持・拡大による競争力強化を図っていくため,六甲アイランド・RC-6・7の高規格コンテナ ターミナルの早期整備,ポートアイランド(第2期)・PC-13~18 の岸壁・荷さばき地耐震改 良を推進するとともに,22 列高規格のガントリークレーン整備に対する支援等,一層の重点的な 施策展開を要望します。神戸港が国際コンテナ戦略港湾として,基幹航路の維持・拡大,貨物量の増加を図る
ため,
「集貨」
「創貨」「競争力強化」への継続した支援に加え,これらを深化させるた
め,国内産業の国際間競争に打ち勝つための環境づくりについて,国を挙げた取り組み
を強力に進めるようお願いしたい。
(1)コンテナ船の大型化,取扱貨物量の増大等に対応し「競争力強化」を図る高規
格コンテナターミナルの早期形成にかかる財政措置及び事業費の確保
(2)国際フィーダー輸送等の強化に必要な「集貨」施策の創設及び拡充
(3)戦略港湾背後用地への企業誘致に必要な「創貨」施策の拡充
(4)内航フェリーの安定的な運航の維持に必要な施策の創設及び拡充
(2)国際フィーダー輸送等の強化に必要な「集貨」施策の創設及び拡充 ・ 西日本の産業と国際物流を支えるゲートポートとして機能し,釜山港等東アジア主要港湾と対峙 できる国際競争力を備えるため,一層の集貨支援制度の創設や,国策としての抜本的かつ強力な 集貨施策事業の実施を要望します。 ・ 地方港が実施する,釜山港等への外航フィーダー支援の廃止に向けて,オールジャパンで強力な 対策を実施することを要望します。 (3)戦略港湾背後用地への企業誘致に必要な「創貨」施策の拡充 ・ 戦略港湾背後用地への物流企業等の集積を図り,コンテナターミナル背後における貨物の創出 (「創貨」)を強力に推進するため,日本全体の取り組みとして,創貨につながる企業進出に対す る税制支援や補助制度の拡充を要望します。 (4)内航フェリーの安定的な運航の維持に必要な施策の創設及び拡充 ・ 高速道路料金と同等の条件で競争ができるよう,運賃助成等の新たな支援制度の創設や,省エネ 船の建造・改修などに対する支援の拡充・強化など,財政措置の拡充を要望します。
【参 考】
○神戸港位置図 ポートアイランド(第2期) PC-18 ターミナル 関西国際空港 海上アクセス航路 内航フェリー航路 六甲アイランドRC-6・7ターミナル ポートアイランド(第2期) PC-13~17 ターミナル 内航フェリー航路 至 高松・小豆島 至 大分、新門司、新居浜 (1)・(3)みなと総局技術部計画課 課長 山本 雄司(078-322-5676)2.神戸空港の利便性向上
(法務省,財務省,厚生労働省,農林水産省,国土交通省)
【提案・要望内容】
※Customs 税関,Immigration 出入国管理,Quarantine 検疫
【現状および方向性】
(1)運用時間の延長及び発着枠の拡大 ・ 運用時間の延長は,市民はもとより,空港に隣接したポートアイランドに進出している研究機関 や医療関連企業をはじめとした多くの企業の方々から,早朝・夜間便に関して切実な要望が寄せ られているほか,航空会社からも,延長時間帯を活用した具体的な事業計画が提案されています。 ・ 発着枠の拡大は,1日の便数が,平成 26 年4月に上限の 30 便に達しており,空港利用者や航空 会社からの要望・提案に応えるためには,1日も早く実現しなければならない喫緊の課題となっ ています。 ・ これらに対応するため,現行の 15 時間(7時~22 時)の運用時間について, 18 時間(6時~24 時)への延長及び 30 便の発着枠の拡大を要望します。 ○就航路線 8路線・30 便(平成 26 年6月現在)路線名 ANA ADO SNA SKY 計
東京(羽田) 3 6 9 札幌(新千歳) 1 2 2 5 仙台 2 2 茨城 2 2 米子 2 2 長崎 4 4 鹿児島 1 1 沖縄(那覇) 3 2 5 計 4 2 3 21 30
関西国際空港と大阪国際空港については経営統合されたが,神戸空港を含む関西3空
港については,利用者の立場にたった利便性の向上及び関西経済の発展の観点から,そ
れぞれの能力を最大限活用して最適運用をめざすことが不可欠である。3空港の一体運
用を視野に入れつつ,利用者や航空会社から強く要望されている神戸空港の機能充実及
び規制緩和は早急に実現すべき喫緊の課題であることから,次のとおり支援をお願いし
たい。
(1)運用時間の延長及び発着枠の拡大
(2)国際チャーター便の運航規制の緩和
(3)国際便の利用促進のためのCIQ
※体制の充実及び関係省庁の連携
(4)海上アクセス航路の円滑な運営についての支援
<神戸-羽田の夜間・早朝便> ※搭乗率は開港時~平成 26 年3月 ○羽田→神戸(最終2便) 20:05~15 発→21:20~30 着 平均搭乗率:約 83% ○神戸→羽田(初便2便) 7:05~20 発→8:20~30 着 平均搭乗率:約 73%○航空会社(スカイマーク)からの事業計画提案 (2)国際チャーター便の運航規制の緩和 ・ 国際便の就航は,現在,自家用機及びオウンユースチャーター機(自社使用のために借り上げる チャーター)に限定されていますが,アフィニティチャーター機(団体等の構成員が費用負担す るチャーター:修学旅行など)等の国際チャーター便も運航できるよう規制緩和を要望します。 (3)国際便の利用促進のためのCIQ体制の充実及び関係省庁の連携 ・ 国際ビジネスジェットや国際チャーター便の利用促進を図るためには,CIQ(税関・出入国管 理・検疫)について,体制の充実と関係省庁間の連携を図ることが必要です。 (4)海上アクセス航路の円滑な運営についての支援 ・ 新関西国際空港株式会社の協力のもと実施している早朝・深夜時間帯の増便など,利用者の利便 性向上を図るための施策について,支援の拡充を要望します。 ・ 海上アクセスを活用した観光振興として,訪日観光客誘致(海外へのPR,ファムトリップの活 用),神戸地域と関西周辺地域を周遊する旅行商品の造成,神戸空港と関西国際空港の乗り継ぎ 利用の促進といった,海上アクセス航路の積極的な利用促進を要望します。 ・ 関空ポートターミナルポンツーン使用料の減免の継続及び拡充,関空第1ターミナルビル1階フ ロア使用料の減免を要望します。 ・ 利用者の利便性向上を図るため,関空第2期ターミナルビルの整備にあわせて,ターミナル前へ の船舶の直付けを要望します。