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第4章
78 躯体の健全性 状況まとめ 躯体の健全性の把握 2 ・中性化深さ ・圧縮強度 耐震診断時のデータ を用いた評価 1 劣化状況まとめ 躯体以外の劣化状況の把握 3 (部位) ・問診票 ・写真等 ・用途類型別の把握 問診票調査 現地調査 ・専門家による 目視主体調査 公共施設の保有状況 築年別 用途別 規模別 躯体の健全性 状況まとめ 躯体の健全性の把握 ・中性化深さ ・圧縮強度 耐震診断時のデータ を用いた評価 劣化状況まとめ 躯体以外の劣化状況の把握 ・問診票・写真等 ・用途類型別の把握 問診票(市職員による) 調査 公共施設の保有状況 築年別 用途別 規模別 1 2
第4章 公共施設の老朽化状況の把握
建築物の老朽化状況については、 躯体の健全性把握調査と 躯体以外の劣化状況把握 調査の 2 つの調査を実施し、実態を把握の上、評価しました。1.構造躯体の状況把握(耐震診断時の躯体データによる評価)
(1)目的
建築物は躯体(建物の構造体で柱、梁、床版など)の健全性が確保されてはじめて、長期に 使用することができますが、施工時の状況や竣工後の使用状況、周辺環境によって使用可能な 年数が異なります。 個別施設を詳細に評価するには、詳細な調査の実施が必要ですが、長寿命化方針を立てる上 では、全ての建物を調査・診断するのではなく、過去の耐震診断時の中性化深さと圧縮強度の データを用いて、簡易に診断・評価することが可能です。 そこで、次に示す方法で躯体の健全性を評価します。(2)対象施設
市の旧耐震基準建築物(築年昭和 56 年以前)198 棟のうち鉄筋コンクリート造・鉄骨鉄筋 コンクリート造の建物は 70 棟あります。そのうち耐震診断データのある 25 棟について簡易 に評価します。 対象施設 学校教育施設・・・ 17棟(10校) その他施設・・・・ 8棟(8施設) 計25棟 1 279
(3)評価方法
耐震診断報告書における構造躯体データのうち、コンクリート中性化深さとコンクリート圧 縮強度のデータを用いて評価します。 ① 圧縮強度 低強度(13.5N/mm2未満)の場合は、長寿命化に適さないと判断 ② 中性化深さ 調査時点で 30mm に達しているものは、長寿命化に適さないと判断 ③ 中性化の進行速度 調査時点で、理論値よりも進行が早ければ、長寿命化に適さないと判断 なお、中性化の進行速度による評価によって、理論上は、構造躯体の残存耐用年数を求める ことができますが、ここでは、サンプル数も限られた中で、過去の調査データから、長寿命化 方針を立てることを目的としているため、評価結果は期待できる使用年数(築後年数)より、 2区分(80 年未満、80 年以上)で取りまとめることにします。(4)評価結果
対象施設 25 棟のうち 11 棟で長寿命化が可能と想定されます。 一方で、耐震診断を実施した棟の中で、データ不足のため評価できない学校9棟を除いた5 棟については長寿命化ができない可能性があります。 耐震診断時のデータに基づく評価結果 旧耐震基準の棟 (RC造) (SRC造) 耐震診断データから 長寿命化の可否が判 定可能な棟数 期待できる使用年数と棟数 80 年未満 80 年以上 70 棟 16 棟 (旧耐震基準の 22.9%) 5棟 (31.2%) 11 棟 (68.8%) 長寿命化できる建物 長寿命化できない可能性がある建物 (詳細調査) 【補足】 1 コンクリートの中性化とは 経年によりコンクリート内部のアルカリ成分が失われること。これにより鉄筋の腐食が進行しやすくなり、腐食が進むとコ ンクリートが爆裂等を起こし、躯体の寿命を早めることとなります。コンクリート中性化は、それが許容深さ(30mm)を超 えると、鉄筋が腐食しやすい状態にあるという意味であり、ただちに、建物の強度が損なわれるという意味ではありません。 2 中性化理論式(浜田式)とは 浜田式は、中性化深さ(t)が 30mmに達する築後年数(T)を 65 年とした時の中性化係数(C)に基づく予測式です。 建築学会や土木学会などで多く採用されているコンクリート中性化に関する計算式で、中性化深さは、建設後の経過年数の 平方根に比例することが基本となっています。 t=10×√(T÷C) (Cはコンクリート面の仕上げにより異なり、コンクリート打放しの場合はC=7.2) 3 判定について 上記の浜田式を変形し、既存の耐震診断データ(築後年数と中性化深さ)をもとに、許容深さ(30mm)に達する予想到達年 数を算出し、今後期待できる使用年数を判定しています。80 中性化 深さ (mm) 比較 理論式 (mm) 期待できる 使用年数 鴨川市役所 鴨川市役所 昭48 6,501 平21 36 18.8 31.0 > 22.36 ~80 鴨川保育園 園舎 昭46 1,060 平24 41 32.7 15.7 < 23.86 80~ 浜荻漁民住宅 浜荻漁民住宅 昭45 1,180 平24 42 28.8 7.0 < 24.15 80~ 天津小湊支所 天津小湊支所 昭56 2,145 平24 31 22.6 7.8 < 20.75 80~ 安房東中学校 体育館 昭43 965 平21 41 ー ー 23.86 ー 長狭中学校 校舎 昭41 3,658 平8 30 ー ー 20.41 ー 長狭中学校 武道場 昭47 416 平22 38 20.4 29.1 > 22.97 ~80 江見小学校 校舎 昭47 3,242 平21 37 24.4 ー 22.67 ー 鴨川小学校 校舎 昭44 4,462 平10 29 303.0 20.0 ≒ 20.07 ~80 鴨川小学校 体育館 昭54 1,178 平21 30 20.9 21.1 ≒ 20.41 ~80 東条小学校 校舎 昭45 2,629 平19 37 24.5 ー 22.67 ー 西条小学校 校舎 昭50 1,967 平21 34 28.2 ー 21.73 ー 西条小学校 体育館 昭53 736 平21 31 30.7 28.5 > 20.75 ~80 田原小学校 校舎 昭53 1,874 平8 18 ー ー 15.81 ー 田原小学校 体育館 昭55 775 平21 29 ー ー 20.07 ー 天津小学校 校舎 昭47 3,113 平19 35 22.7 14.3 < 22.05 80~ 天津小学校 体育館 昭50 1,045 平21 34 21.5 19.5 < 21.73 80~ 小湊小学校 校舎 昭44 2,053 平19 38 29.7 9.4 < 22.97 80~ 小湊小学校 体育館 昭53 1,054 平21 31 27.5 1.6 < 20.75 80~ 旧江見小学校 校舎 昭46 1,845 平20 37 24.4 ー 22.67 ー 旧太海小学校 校舎 昭49 1,916 平20 34 27.4 ー 21.73 ー 中央公民館 中央公民館 昭51 1,032 平24 36 25.9 15.8 < 22.36 80~ 東条公民館 東条公民館 昭53 511 平26 36 30.0 8.4 < 22.36 80~ 主基公民館 主基公民館 昭46 382 平27 44 35.3 12.3 < 24.72 80~ 天津小湊公民館 天津小湊公民館 昭53 857 平25 35 24.8 6.4 < 22.05 80~ 評価 圧縮強度 の平均値 (N/mm2) 耐震診 断時の 経過 年数 躯体調査データ 中性化深さ評価 調査 年度 施設名 建物名 建築 年度 延床 面積 (㎡) 施設概要 (t) (d) (C) 以下に耐震診断時のデータより、期待できる使用年数の評価結果を示します。 図表 対象施設と評価結果一覧 ※1 期待できる使用年数の欄の「-」はデータ不足のため評価できない棟を示しています。 ※2 上記は、構造躯体であるコンクリートの状態のみに着目して簡易評価をしたものであり、実際に長寿命化をする場 合には、躯体以外の様々な部分の改修を行う必要があります。なお、長寿命化が期待できる施設であっても、施設を取 り巻く環境変化に応じて、耐用年数経過前に統廃合等を行う可能性があります。
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写真枠
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外壁、南 外壁、西 劣化状況の説明 劣化状況の説明写真枠
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天井 壁 雨漏り痕 クラック写真枠
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天井 屋上 鉄筋の腐食及びコンクリートの爆裂 防水層の膨れ 平成28年度調査 年度) ㎡ 地上 3 階 地下 0 階 部位ごとに、仕様と劣化状況を選択(■)し、故障回数・劣化か所数を「数」欄に、及び直近の工事履歴を記入して下さい。 ■ 保護防水(屋上に常時出られる) ■ 降雨時に雨漏りがある □ 上記以外の屋上(露出防水等) ■ 天井等に雨漏り痕がある □ 勾配屋根(金属板葺き等) ■ 防水層に膨れ等がある □ その他の屋根( ) ■ 屋根材に錆・損傷がある □ 屋根・屋上を目視点検できない □ 石またはタイル張りがある ■ 鉄筋が見えているところがある (壁全面または落下の危険性が ■ 外壁から漏水がある あるような部分に限る) □ タイルや石が剥がれている ■ 吹付け ■ 大きな亀裂がある □ その他の外壁( ) ■ 外部手すり等が錆・腐朽している ■ 普通サッシ、単板ガラス ■ 窓・ドアの廻りで漏水がある □ 断熱サッシ、省エネガラス ■ 窓・ドアに錆が多くみられる □ 高い天井の大空間(ホールや ■ コンクリートの床・壁にヒビがある 体育室等)がある ■ 天井が破損し落下の危険がある ■ 床仕上材に使用上の支障がある □ 照明器具の改修をしたことがある ■ 機器が全面的に錆びている ■ 特殊な電気設備(高圧引き込み、 ■ 照明器具落下の危険がある 蓄電池等)がある ■ 機器が頻繁に故障する □ 自家発電設備がある ■ 業者や行政庁から指摘がある □ 直結方式(ポンプ、水槽等が無い) □ 水質・水量等で使用に支障がある ■ ポンプ、受水槽、高置水槽がある ■ ポンプで異音、漏水がある □ 業者や行政庁から指摘がある □ 下水道接続 ■ 衛生器具等で使用に支障がある ■ 浄化槽がある ■ ポンプで異音、漏水がある ■ 業者や行政庁から指摘がある ■ 個別方式(パッケージ空調機) ■ 空調機等で使用に支障がある □ 中央方式(空調機械室または ■ 機器に異音、異臭、漏水がある 屋外に大型の機器がある) □ 業者や行政庁から指摘がある ■ エレベーター等の昇降機がある □ 通常の使用に支障がある □ 機械式の駐車設備がある □ 機器が頻繁に故障する □ 融雪装置がある □ 業者や行政庁から指摘がある 10 外構 □ 組積造・CB造の塀がある □ 地盤沈下による不具合がある □ 擁壁がある □ 塀・擁壁に倒壊の危険がある ■ 舗装に凸凹があり危険 その他の不具合等があれば自由に記入して下さい。 記入者 鈴木一雄 棟名 校舎 建築年度 昭和44 年度( 1969 番号 XXXX 施設名 鴨川小学校 調査日 平成28年9月12日 構造種別 鉄筋コンクリート 延床面積 4,137 階数 部位 (該当する場合のみ)仕様 (複数回答可)劣化状況 主管課名 学校教育課 直近の工事履歴 数 年度 工事内容 建 築 1 屋根・屋上 50 H10 防水改修 50 防水改修 50 50 外壁改修 25 25 H10 外壁改修 25 25 3 外部開口部 100 H10 建具改修 50 2 外壁 建具改修 4 内部仕上げ (室内) 50 H10 便所改修 50 50 建 築 設 備 5 電気設備 50 H10 照明改修 50 受変電改修 50 4 6 給水設備 H10 ポンプ交換 1 配管改修 7 排水設備 100 H10 ポンプ交換 100 9 その他設備 配管改修 1 8 空調設備 100 H10 空調改修 100 252.躯体以外の劣化状況の把握
(1)調査対象
市全体の保有施設 526 棟、延床面積 16.6 万㎡のうち、市民が利用する施設を中心に 122 棟、延床面積約 8.1 万㎡(48.8%)を対象に躯体以外の劣化状況(建物の窓や壁の下地、仕 上げ、設備等)を調査しました。(2)調査方法
建物の劣化状況調査は、施設管理者・所管担当者が記入した「劣化問診票」により実施しま した。 屋根・屋上、外壁等の建築と電気設備、 給排水設備等の 10 部位について、以下 の観点で調査 ・大まかな仕様 ・直近の改修履歴 ・劣化事象 ・自由記述(劣化事象の加筆、設問以 外の不具合、改修予定等) [劣化問診票] [写真台帳]82