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父親に対する死産のケアの困難感と影響要因

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Academic year: 2021

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原  著

東海大学健康科学部看護学科(Department of Nursing, Tokai University School of Health Science)

2016年1月4日受付 2016年9月27日採用

父親に対する死産のケアの困難感と影響要因

The difficulties and influencing factors faced by midwives

and nurses when caring for fathers of stillborn infants

諸 岡 ゆ り(Yuri MOROOKA)

抄  録 目 的  助産師,看護師が抱く父親に対する死産のケアの困難感とその影響要因を探索する。 対象と方法  18項目から構成される父親に対する死産のケアの困難感の質問紙を作成し,横断的記述研究を行 った。質問紙のクロンバックα係数は.932(各因子.77∼.92)であった。得点の範囲は18点から72点 で,高得点であるほど困難感が高いことを示す。研究対象者は関東圏内の39施設(周産期母子医療セン ター,総合病院)の産科病棟に勤務し,対象の条件を満たす助産師,看護師730名であり,有効回答451 名(85.3%)のデータを用いて統計学的に分析した。 結 果 1 .父親に対する死産のケアの困難感の平均は54.0 9.2点(範囲; 18­72点)であった。父親に対する死 産のケアの困難感は4因子で特徴づけられ,【父親の反応に対する近づきにくさ】が最も高く,【父親の 希望を引き出すこと】,【拒否を示す父親への対応】,【父親に関わる看護者(自分)自身の感情への対応】 から構成された。中でも,〈医療者に不信を抱く〉,〈怒りを表出する〉,逆に〈感情を表現しない〉,〈平 静を装う〉父親に近づくことに最も困難感を抱いていた。 2 .父親に対する死産のケアの困難感に影響する看護職者側の要因は,死産後の両親の悲嘆に関する知 識,死産後の両親の体験を見聞きした経験,死産のケアの経験例数,プライマリナースとして死産の ケアに関わった経験の4項目であった。 3 .父親に対する死産のケアの困難感は,死産後の両親の悲嘆に関する知識との間に弱い負の相関があ り(r=­.38, p=.001),一方,父親に対する死産のケアの改善意欲との間に弱い正の相関があった(r=.27, p=.001)。 結 論  父親に対する死産のケアの困難感は【父親の反応に対する近づきにくさ】が最も高かったが,知識, ケアの改善意欲と関連があった。助産師,看護師向けの現任教育において,父親に焦点を当てた教育プ ログラムを開発することが今後の課題である。 キーワード:死産,父親,困難感,助産師,看護師,質問紙調査

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父親に対する死産のケアの困難感と影響要因

Abstract Purpose

To determine the factors that influenced the difficulties faced by midwives and nurses when caring for fathers of stillborn infants.

Methods

This was a descriptive cross-sectional survey using an 18-item Difficulties questionnaire with a Cronbach's alpha .932 (range .77-.92) and established face validity. The score ranged from 18-72 and the higher score indicated greater difficulty. The survey was provided to a purposive sample of 730 midwives and nurses from 39 hospitals (perinatal medical centers and maternity wards of general hospitals) in the Kanto region. The 451 (85.3%) valid re-sponses were analyzed statistically.

Results

1. The average Difficulties score when caring for fathers of stillborn infants was 54.0±9.2 points (range 18-72). Difficulties were characterized by four factors: (a) difficulty facing fathers showing their grief reactions (which scored the highest; (b) bringing out fathers' hopes; (c) dealing with fathers who showed denial and (d) managing midwives' and nurses' own emotions when dealing with fathers. Especially difficult for midwives and nurses to man-age were fathers: distrusting health care providers, showing anger, not expressing their feelings, and keeping up appearances.

2. The relevant factors that affected the difficulties in caring for fathers of stillborns, particularly for the pri-mary nurses were: knowledge of parents' grief, seeing and hearing the parents experience of loss, and experiencing the care of many cases of stillbirth.

3. Difficulties in caring for fathers of stillborn infants, weakly and negatively correlated with the knowledge of the parents' grief (r=–.38, p=.001), on the other hand, less difficulties in care was weakly and positively correlation with improvement of care for fathers (r=.27, p=.001).

Conclusion

Although the most difficult aspect in caring for fathers was facing fathers who were showing their grief reac-tion, increased knowledge about grief and how to care for them reduced midwives' and nurses' difficulties. There-fore there is a need to develop continuing education programs for midwives and nurses that focus on fathers regard-ing carregard-ing for pregnancy related losses such as stillbirth and infant.

Keywords: stillbirth, fathers, difficulty, midwives, nurses, questionnaire

Ⅰ.は じ め に

 予期せずに,死産という形で未だ見ぬ我が子を亡く した両親の悲しみは計り知れない。しかし,周産期の 子どもを亡くした両親を対象とした研究には,父親の 悲嘆は母親の悲嘆と比べて小さく(Benfield, Leib, Voll-man, 1978),父親の悲嘆は母親の悲嘆よりも早く経過 す る(Abboud, Liamputtong, 2003; Beutel, Willner, Deck-ardt, et al., 1996)と報告するものもあり,父親が受ける 衝撃は軽視されやすい。一方で,Murphy(1998)による と,早期流産を経験した父親たちには,直後にショッ ク,不信,混乱,無力,期待といった感情が生じ,そ の後は,怒り,精神的苦痛,失望,自責,混乱などの 感情を抱いていた。さらに,全ての感情は,泣いて落 ち込んでいる母親と関連していたと語った父親がいた ことを報告している。Samuelsson, Radestad, Segesten (2001)は,子宮内胎児死亡を経験した父親たちは,直 後にショック,麻痺,無口,無感覚,回避,否認など の感情を抱き,何が起こったのかを理解することは困 難であったと報告している。このように,父親たちの 語りから子どもとの死別体験を明らかにした研究にお いて,父親が受ける衝撃の詳細が明らかになっている。  周産期喪失では,ケアに携わる助産師,看護師に も,子どもの死への悲しみ,何もできないことへの無 力感などの様々な感情が生じることが報告されている (Kaunonen, Tarkka, Hautamaki, et al., 2000;鈴木・岩 下・舛田他,2008)。また,吉田・佐藤(2010)は,子 どもの喪失を経験した父親へのケアに看護者が感じる 困難感は,父親に「接することへの戸惑い」,「技術・ 配慮不足」であったと報告している。先行研究におい て,周産期喪失を経験した父親へのケアに焦点を当て, ケアに伴う看護職者の困難感を明らかにしたものは少 ない。そこで,本研究の目的は,助産師,看護師が父 親に対する死産のケアに抱く困難感を探索し,困難感 に影響を及ぼす要因を助産師,看護師の視点から明ら かにすることとする。本研究により,死産のケアに携

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 なお,本研究において,死産とは妊娠12週以降の 自然死産(子宮内胎児死亡)を指す。死産のケアとは 産科病棟における死産後の家族に対して助産師,看護 師により提供されるケアとする。

Ⅱ.研 究 方 法

1.研究デザイン  自己記入式質問紙法を用いた横断的量的記述研究で ある。 2.研究対象者  関東圏内の周産期母子医療センター,総合病院の産 科病棟に1年以上勤務し,死産のケア経験がある助産 師,看護師。 3.測定用具とデータ収集内容 1 ) 父親に対する死産のケアの困難感  質問紙は,先行研究で報告された周産期喪失のケ アに看護者が感じる困難感(太田・堀内,2009a;吉田 ・佐藤,2010),周産期喪失による父親の体験や心理 反 応(Murphy, 1998; Samuelsson, Radestad, Segesten, 2001;山崎,2011;今村,2012),看護者が苦手に感じ る患者の特性(安藤・植本・川口他,2002)を参考に研 究者が作成した。質問紙は18項目から構成され,主 因子法によるプロマックス回転にて確認的因子分析を 行い,4因子を得た。各因子は第Ⅰ因子【父親の希望を 引き出すこと】,第Ⅱ因子【父親に関わる看護者(自分) 自身の感情への対応】,第Ⅲ因子【拒否を示す父親へ の対応】,第Ⅳ因子【父親の反応に対する近づきにく さ】と命名した。α信頼性係数は全項目.932,各因子.77 ∼.92であり,高い信頼性係数が得られた。  データの測定は4段階リッカート尺度を用いて,「非 常に難しい」を4点,「全く難しくない」を1点として点 数化した。表面妥当性や内容妥当性の検討のため,死 産のケア経験がある助産師と大学院生にプレテストを 行い,母性・助産学領域の専門家の助言を受け,質問 紙の加筆と修正を行った。 2 ) 母親に対する死産のケアの困難感  質問紙は,父親に対する死産のケアの困難感と比 較するために研究者が作成した。周産期喪失のケア の原則は,両親主導で行われることであり(Schott, へのケアは家族へのケアと捉えられ,父親へのケアに 伴う看護職者の困難感を報告する研究は少ない。そこ で,父親に対する死産のケアの困難感と同様の内容を, 母親に対する死産のケアの困難感として問うことで, 父親に対するケアの困難感の特徴が抽出できると考え た。質問項目は18項目から構成され,主因子法によ るプロマックス回転にて確認的因子分析を行い,4因 子を得た。各因子は第Ⅰ因子【母親の希望を引き出す こと】,第Ⅱ因子【母親の反応に対する近づきにくさ】, 第Ⅲ因子【拒否を示す母親への対応】,第Ⅳ因子【母親 に関わる看護者(自分)自身の感情への対応】と命名し た。α信頼性係数は全項目.916,各因子.70∼.90であ り,高い信頼性係数が得られた。 3 ) 父親に対する死産のケアの改善意欲  久保(2003)は,がん患者のケアに困難さを抱く看 護者が振り返りにより自分自身のありようを認識し, 新しいケアの方向性を見出し,成長を遂げたと報告す る。西田・習田・志自岐(2011)は,患者の死を体験 した看護師の肯定的側面に注目することは看護の質 を高める上で重要であると指摘する。そこで,本研 究では,父親に対する死産のケアの改善意欲をVisual analogue scale(以下,VASと称す)を用いて尋ねた。「こ のままでよい」を0,「改善したい」を100とし,該当す る場所に印をつけてもらい,その値を点数化した。 4 ) 死産後の両親の悲嘆に関する知識  周産期喪失に関する知識はケア評価に関連する (Gardner, 1999;米田,2007)ことから,ケアの困難感 にも関連すると考えた。質問項目は,先行研究(Mur-phy, 1998; Samuelsson, Radestad, Segesten, 2001; 太 田,2006;山崎,2011;今村,2012)を参考に,〔父親 の悲嘆〕,〔父親・夫としての二重の役割〕,〔母親の悲 嘆〕,〔父親と母親の悲嘆には相違やずれが生じるこ と〕,〔父親と母親の感情や悲しみの表出方法には個人 差があること〕,〔悲嘆作業に有効なケア〕の6項目と した。データの測定は,4段階リッカート尺度を用いて, 「説明できる」を4点,「説明できない」を1点として点 数化した。 5 ) 対象属性  先行研究(Gardner, 1999;米田,2007)を参考に,年 齢,職種,産科(臨床)経験年数,死産のケアの経験 例数,プライマリナースとして死産のケアに関わった 経験の有無,死産後の両親の体験を見聞きした経験,

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父親に対する死産のケアの困難感と影響要因 父親はケアの対象であるという認識の有無,死産のケ アの支援者の有無,施設のプライマリナーシング制度 の導入の有無とした。 4.データ収集方法 1 ) データ収集期間  2014年7月から10月 2 ) 調査方法  便宜的に選出した研究協力施設において,研究者が 研究協力の得られた施設の看護管理者に,研究の主旨, 研究対象者への研究協力依頼,質問紙の配布について 文書と口頭にて説明した。 5.データの分析方法  統計ソフトウェアSPSS version 22.0を使用した。基 本統計量を算出後,父親に対する死産のケアの困難感 を従属変数,対象属性を独立変数としてt検定,一元 配置分散分析による分析を行った。父親に対する死産 のケアの困難感と死産後の両親の悲嘆に関する知識の 関連,父親に対する死産のケアの困難感と父親に対す る死産のケアの改善意欲の関連は,それぞれpeason の相関係数を算出した。全ての有意水準は5%で両側 検定とした。 6.倫理的配慮  文書を用いて,研究の主旨,研究参加は自由意思に よるものであること,データは研究にのみ使用し匿名 性が保持されること,研究終了後はデータを一定期間 保存するが,その後は全て裁断し破棄すること,結果 は学会や専門雑誌へ公表予定であることを説明し,質 問紙への回答をもって同意が得られたものとした。な お,本研究は平成26年度聖路加国際大学研究倫理審 査委員会の承認を受けて実施した(承認番号:14-020)。

Ⅲ.結   果

 研究協力施設は,周産期母子医療センター18施設, 総合病院21施設の計39施設であった。質問紙は730部 配布し,529部回収した。有効回答は451部(有効回答 率85.3%)であった。 1.対象属性(表1)  年齢の範囲は22歳から59歳,平均33.3歳 8.6歳で あった。産科経験年数の範囲は2年目から30年目,平 均8.7 6.7年であり,臨床経験年数の範囲は2年目か ら33年目,平均10.2 7.6年であった。職種は,助産師 380名(84.3%),看護師71名(15.7%)であった。死産 のケアの経験例数は,「10例以上」203名(45.0%),「10 例未満」247名(54.8%)であった。プライマリナース として死産のケアに関わった経験は,「ある」254名 (56.3%),「ない」196名(43.5%)であった。死産後の 両親の体験を見聞きした経験は,「両親ともある」192 名(42.6%),「母親のみある」159名(35.3%),「ない」99 名(22.0%)であった。父親はケアの対象であるという 認識は,「ある」394名(87.4%),「ない」53名(11.8%) であり,1割は父親をケアの対象と認識していなかっ た。死産のケアの支援者は,「いる」267名(59.2%),「い ない」181名(40.1%)であった。施設のプライマリナー シング制度の導入は,「ある」316名(70.1%),「ない」 132名(29.3%)であった。 表1 対象属性 (N=451) 変数 カテゴリー n 職種 助産師 看護師 380 71 (84.3)(15.7) 死産のケアの経験例数 10例以上 10例未満 無回答 203 247 1 (45.0) (54.8) ( 0.2) プライマリナースとして死産のケアに関わった経験 ある ない 無回答 254 196 1 (56.3) (43.5) ( 0.2) 死産後の両親の体験を見聞きした経験 「両親とも」ある 「母親のみ」ある ない 無回答 192 159 99 1 (42.6) (35.3) (22.0) ( 0.2)

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であるほど死産後の両親の悲嘆について説明できるこ とを示すが,平均は17.1 8.1点であった。  「説明できる」,「少し説明できる」と回答した割合を みると,〔母親の悲嘆〕は84.5%,〔父親と母親の感情 や悲しみの表出方法には個人差があること〕は80.3%, 〔父親と母親の悲嘆には相違やずれが生じること〕は 74.5%,〔悲嘆作業に有効なケア〕は68.5%であり,「説 明できる」,「少し説明できる」と回答した者は半数以 る」,「少し説明できる」と回答した者は約半数であった。 3.父親に対する死産のケアの困難感 1 ) 困難感の特徴および知識との関連  項目ごとに回答の分布をみると,父親に対する死産 のケアの困難感は18項目中11項目で「非常に難しい」, 「やや難しい」と回答した割合が7割を超え,困難感は 高い傾向にあった(図)。 12.2 15.7 26.4 20.8 26.2 33.3 14.4 14.6 19.7 37.0 30.2 37.0 39.9 40.1 26.4 42.6 53.4 69.4 48.6 39.0 22.8 32.8 25.4 16.0 41.0 39.7 32.6 29.9 25.9 18.2 14.4 11.1 24.8 13.1 7.5 3.1 11.1 4.2 2.2 1.8 1.6 0.4 3.1 3.8 2.4 2.9 2.9 4.4 1.8 0.9 1.6 1.1 0.7 0.7 0 50 100 非常に難しい やや難しい それ程難しくない 全く難しくない 【拒否を示す父親への対応】:第Ⅲ因子   母親が悲しむ(傷つく)から子どもに会わせたくないと考えている   父親への対応   父親が亡くなった子どもに会うことを希望しない場合の対応   父親に遺品は辛いから必要ないと言われたときの対応 【父親に関わる看護者(自分)自身の感情への対応】:第Ⅱ因子   看護者(自分)自身に,父親と関わることを避けたい気持ちが   出てきたときに対処すること   父親に関わる際の看護者(自分)自身の感情を認識すること   父親に関わる看護者(自分)自身の思いを他のスタッフに語ること 【父親の希望を引き出すこと】:第Ⅰ因子   母親の意向と異なり悩む父親への対応   父親がどのようなケアを望んでいるかをアセスメントすること   父親とゆっくり関わる時間をもつこと   父親と亡くなった子どもについて話をすること   父親にケアの希望(ニーズ)を聞くこと   母親が子どもに面会しているときに,同席する父親がその場に   馴染めない場合に声をかけること   母親に子どもとの面会の意向を聞く際に,同席する父親の反応を   確かめること   母親にケアが提供されているときに,同席する父親にもケアに   参加できるように促すこと 【父親の反応に対する近づきにくさ】:第Ⅳ因子   医療者に不信を抱く父親に接すること   怒りを表出する父親に接すること   感情の表出が乏しい父親に接すること   平静を装っている父親に接すること 28.2 41.0 48.6 44.6 46.8 50.3 41.5 41.0 41.0 41.0 41.0 40.4 43.9 47.9 47.2 43.2 38.4 26.3 図 父親に対する死産のケアの困難感の特徴

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父親に対する死産のケアの困難感と影響要因  18項目の得点の範囲は18点から72点であり,高得 点であるほど父親に対する死産のケアの困難感が高い ことを示すが,平均は54.0 9.2点であった。  各因子別の1項目あたりの得点は,【父親の反応に対 する近づきにくさ】 2.65点,【父親の希望を引き出すこ と】 2.59点,【拒否を示す父親への対応】 2.36点,【父親 に関わる看護者(自分)自身の感情への対応】 2.15点で あり,【父親の反応に対する近づきにくさ】が最も高か った。  父親に対する死産のケアの困難感の得点は,死産後 の両親の悲嘆に関する知識の得点との間に弱い負の相 関が見られた(r= ­.38, p=.001)。つまり,知識得点が 高く,死産後の両親の悲嘆に関して説明できると回答 した者ほど,父親に対する死産のケアの困難感は低か った。 2 ) 対象属性による困難感の特徴(表2)  対象属性別に困難感の得点を比較した。父親に対す る死産のケアの困難感は,死産のケアの経験例数で は,「10例以上」51.3 9.7点,「10例未満」56.2 8.3点で あり,10例以上のケア経験がある者の方が得点は有意 に低く,困難感は低かった(t(448)=5.75, p=.001)。死 産のケアの経験がどのような経験であったかをみると, プライマリナースとして死産のケアに関わった経験で は,「ある」52.6 9.3点,「ない」55.8 8.9点であり,プ ライマリナースとしての経験がある者の方が得点は有 意に低く,困難感は低かった(t(448)= ­3.69, p=.001)。 死産後の両親の体験を見聞きした経験では,「両親と も」ある52.2 9.3点,「母親のみ」ある55.5 8.3点,な い55.2 10.0点であった。「両親とも」ある,「母親のみ」 あるとないの2群間の得点に有意差を認め,「母親の み」あるとないの群間の得点は有意差を認めなかった (F(2, 447)=6.70, p=.001)。つまり,死産後の両親の体 験を見聞きしたことがある者は,母親の体験のみ見聞 きしたことがある者や,見聞きした経験がない者より も困難感は低かった。  一方,父親に対する死産のケアの困難感は,産科(臨 床)経験年数との相関はなく,同様に,父親はケアの 対象であるという認識の有無,死産のケアの支援者の 有無では2群間の得点に有意差を認めなかった。 4.母親に対する死産のケアの困難感  項目ごとに回答の分布をみると,母親に対する死産 のケアの困難感は,18項目中9項目は「非常に難しい」, 「やや難しい」と回答した割合が7割を超え,困難感は 高い傾向にあった。  18項目の得点の範囲は18点から72点で,高得点で あるほど母親に対する死産のケアの困難感が高いこと を示すが,平均は51.6 8.6点であった。  各因子別の1項目あたりの得点は,【母親の反応に対 する近づきにくさ】 2.60点,【母親の希望を引き出すこ と】 2.39点,【拒否を示す母親への対応】 2.28点,【母親 に関わる看護者(自分)自身の感情への対応】 2.08点で あり,【母親の反応に対する近づきにくさ】が最も高か った。 5.死産のケアの困難感—父親,母親での各項目の 平均点による比較(表3)  各項目の平均点を比較した結果,死産のケアの困難 感は父親の方が母親よりも有意に高かった。特に,「父 親〈母親〉とゆっくり関わる時間をもつこと」,「父親 〈母親〉にケアの希望(ニーズ)を聞くこと」は困難感が 高かった。  一方,「感情の表出が乏しい母親〈父親〉に接するこ と」の1項目のみ,死産のケアの困難感は母親の方が 父親よりも有意に高かった。 表2 対象属性による困難感の特徴 変数 N カテゴリー n 父親に対する死産のケアの困難感 t/F値 M±SD 死産のケアの経験例数 450 10例以上10例未満 203247 51.3 9.756.2 8.3 5.75** プライマリナースとして 死産のケアに関わった経験 450 あるない 254196 52.6 9.355.8 8.9 ­3.69** 死産後の両親の体験を 見聞きした経験 450 「両親とも」ある 「母親のみ」ある ない 192 159 99 52.2 9.3 55.5 8.3 55.2 10.0 6.70** 死産のケアの経験例数,プライマリナースとして死産のケアに関わった経験:t検定 死産後の両親の体験談を見聞きした経験:一元配置分散分析  **p<.01

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6.父親に対する死産のケアの改善意欲  父親に対する死産のケアの改善意欲をVASで示して もらった。得点の範囲は0点から100点であり,高得 点であるほど父親に対する死産のケアの改善意欲が高 いことを示すが,平均は70.9 19.3点であった。  父親に対する死産のケアの困難感の得点は,父親に 対する死産のケアの改善意欲の得点との間に弱い正の 相関が見られた(r=.27, p=.001)。つまり,父親に対す る死産のケアの困難感が高い者ほど,父親に対する死 産のケアの改善意欲は高い可能性が考えられた。

Ⅳ.考   察

1.死産のケアの困難感 1 ) 多様な悲嘆反応を示す父親,母親に近づくこと  父親に対する死産ケアの困難感は,【父親の反応に 対する近づきにくさ】が最も高かった。その内訳は〈医 療者に不信を抱く父親〉,〈怒りを表出する父親〉,〈感 情の表出が乏しい父親〉,〈平静を装っている父親〉で あったことから,助産師,看護師は,多様な悲嘆反応 を示す父親に近づくことに最も困難感を抱きやすいと 考えられた。周産期喪失後の父親は,ショック,不信, 混乱などの様々な感情を抱くことが報告されている (Murphy, 1998; Samuelsson, Radestad, Segesten, 2001)。

しかし,男性は感情を抑えることが望ましく,強くな ければならないとされ,このことは他者からも期待さ れるとの指摘もある(小松・岩田,1989)。父親の悲嘆 は表面化されにくいがゆえに,助産師,看護師は父親 が示す悲嘆反応の意味を読み取ることが難しく,本結 果でも多様な悲嘆反応を示す父親に近づくことの難し さが示されたのではないかと考えられる。  父親,母親で死産ケアの困難感を比較した結果,母 親に対する死産のケアの困難感でも【母親の反応に対 する近づきにくさ】が最も高かった。つまり, 近づき にくさ という点では,父親でも母親でも困難感は高 かった。岡永・岡村の調査(2014)では,助産師は母 親や家族のショックによる反応が明確でない状況での コミュニケーションに戸惑い,確信がもてないまま関 t値 父親 母親 父親〈母親〉とゆっくり関わる時間をもつこと 3.10(0.8) 2.60(0.8) 15.26 *** 父親〈母親〉にケアの希望(ニーズ)を聞くこと 2.90(0.8) 2.58(0.8) 9.47 *** 怒りを表出する父親〈母親〉に接すること 3.45(0.6) 3.20(0.7) 8.95 *** 母親〈父親〉に子どもとの面会の意向を聞く際に、同席する父親〈母親〉 の反応を確かめること 2.67(0.7) 2.47(0.7) 7.32 *** 父親〈母親〉と亡くなった子どもについて話をすること 2.98(0.8) 2.76(0.8) 7.11 *** 母親〈父親〉が悲しむ(傷つく)から子どもに会わせたくないと考えて いる父親〈母親〉への対応 3.16(0.6) 3.00(0.7) 5.33 *** 父親〈母親〉に関わる看護者(自分)自身の思いを、他のスタッフに語 ること 2.41(0.8) 2.29(0.8) 5.24 *** 父親〈母親〉がどのようなケアを望んでいるかをアセスメントすること 3.22(0.7) 3.08(0.7) 4.79 *** 父親〈母親〉に遺品は辛いから必要ないと言われたときの対応 2.84(0.7) 2.72(0.7) 4.65 *** 母親〈父親〉にケアが提供されているときに、同席する父親〈母親〉に もケアに参加できるように促すこと 2.67(0.7) 2.54(0.7) 4.48 *** 父親〈母親〉に関わる際の、看護者(自分)自身の感情を認識すること 2.68(0.7) 2.58(0.7) 3.48 ** 看護者(自分)自身に、父親〈母親〉と関わることを避けたい気持ちが 出てきたときに対処すること 2.99(0.7) 2.91(0.8) 3.11 ** 母親〈父親〉が子どもに面会しているときに、同席する父親〈母親〉が その場に馴染めない場合に声をかけること 2.82(0.7) 2.74(0.7) 2.67 ** 感情の表出が乏しい父親〈母親〉に接すること 3.27(0.7) 3.34(0.7) ­2.29 * 医療者に不信を抱く父親〈母親〉に接すること 3.65(0.5) 3.61(0.5) 1.82 母親〈父親〉の意向と異なり悩む父親〈母親〉への対応 3.27(0.6) 3.27(0.6) 0.08 父親〈母親〉が亡くなった子どもに会うことを希望しない場合の対応 2.98(0.7) 2.93(0.7) 1.43 平静を装っている父親〈母親〉に接すること 2.98(0.7) 3.00(0.7) ­0.38 *** p<.001,** p<.01,* p<.05 父 親 高 得 点 母 親 高 得 点 有 意 差 な し

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父親に対する死産のケアの困難感と影響要因 わることへの不安な気持ちを抱いており,本結果は同 様の状況を示唆していた。死産により,父親,母親が 受ける精神的衝撃は計り知れず,心理状況を推測する ことは容易ではない。助産師,看護師は死産後の父親, 母親の悲嘆反応に向き合うことに戸惑いや不安を感じ, 父親,母親に近づくことに困難感が生じると推測され る。 2 ) 父親に対するケアで母親よりも困難な状況  死産のケアの困難感は,父親の方が母親よりも有意 に高かった。特に,「父親〈母親〉とゆっくり関わる時 間をもつこと」,「父親〈母親〉にケアの希望(ニーズ) を聞くこと」は困難感が高かった。周産期喪失後の 入院期間は,2,3日と短期間である場合が少なくない。 助産師,看護師は,母親には身体的なケアを足がかり にして近づくことができるが,父親には難しい。父親 は死産届の提出や子どもの供養などの役割を担い,病 院に滞在する時間が限られる場合もある。このよう に,死産のケアの背景には父親と関わる物理的な時間 の不足があり,父親に対する死産のケアの困難感に影 響すると考えられる。しかし,周産期喪失のケアの原 則では,良いケアは両親と過ごす時間を必要とするこ と,父親の悲嘆は母親の悲嘆と同様に重要で,父親の ニーズは満たされるべきであることが挙げられている (Schott, Henley, Kohner, 2007)。助産師,看護師には,

父親との面談の時間を設け,父親の悲しみとその経過 について説明し,父親と話をする中でケアの希望を引 き出す関わりが必要ではないかと考えられる。 2.知識と困難感 1 ) 父親の悲嘆,父親・夫としての二重の役割へのア プローチ  本結果から,死産後の両親の悲嘆に関する知識のう ち,〔父親の悲嘆〕,〔父親・夫としての二重の役割〕を 「説明できる」,「少し説明できる」と回答した者は半数 にとどまった。対象属性をみると,父親をケアの対 象者と認識していた者は87.4%,プライマリナースと して死産のケアに関わった経験のある者は56.3%,父 親,母親どちらもの体験を見聞きした経験のある者は 42.6%であった。このことから,父親がケアの対象で ある認識は高い一方で,死産のケア経験や父親,母親 の体験を知ることによる知識が積み重ならない状況が あると推測される。子どもを失った父親は,悲しみの 一方で,父親と夫の両方の役割を果たさなければなら ないことが報告されている(山崎,2011;今村,2012)。 強いもの という男性に対する社会の圧力は,多大 な負担を引き起こし,多くの必要な支援を得る妨げに なるとの指摘もある(Joann, Clare, 2006)。子どもを亡 くした父親の悲しみは,時に母親より遅れて現れる (Vance, Boyle, Najman, et al., 2002)と報告されている ことからも,助産師,看護師には母親を支える父親で はなく,悲しみをもつ一人の父親として理解し,関わ ることが必要であると考えられる。 2 ) 知識は困難感を軽減する  本結果から,死産後の両親の悲嘆に関する知識があ ると自己評価した者ほど,父親に対する死産のケアの 困難感が低かった。周産期喪失に関する知識とケア 評価との関連が報告されており(Gardner, 1999;米田, 2007),同様の結果が得られた。ケアの困難感とは何 かを探ると,河本・田中の報告(2016)では,助産師は, 母親の真の気持ちがわからない,ケアに対する母親か らの評価の不確かさ,父親の思いがわからないと感じ ていた。本結果では,父親,母親どちらもの喪失体験 を見聞きしたことがある者の方が父親に対する死産の ケアの困難感が低かったことから,一つ一つの事例を 大切にしながらケアに携わることが必要であると考え られる。特に,周産期喪失後の父親へのケア経験があ る看護者は約6割との報告(吉田・佐藤,2010)からも, 助産師,看護師は周産期喪失の専門的な知識を習得す る機会を持つ必要がある。その一つには,現任教育で の教育プログラムが挙げられる。本邦のペリネイタ ル・ロス教育プログラムの効果では,教育プログラム を受けた者は受けていない者と比較して,ポストテス トと4か月後で有意にケアの困難感が低かったと報告 されている(太田・堀内,2009b)。米国でも,死のケ アに携わる医療者に必要な知識,能力,意識を高める 目的で,総合ヘルスネットワークGundersen Health Systemのサービスの1つであるBereavement Services がResolve Through Sharingトレーニングを展開して いる(Gundersen Health System, n.d.)。教育プログラ ムの具体的な方法には,定期的に行われるセミナー, 継続教育のためのワークショップ,ロールプレイ,教 育のための教材の活用が挙げられる(Burnell, Burnell, 1989)。本結果からは,父親の悲嘆,父親・夫として の二重の役割について知り,父親,母親どちらもの喪 失体験への理解を深めるための講義や体験を聞く機会 を設けること,ロールプレイにより父親との関わりを 学ぶ体験学習の必要性が示唆された。

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ケアの経験例数10例以上の者の方が低かった。小児 のターミナルケアに関わる看護者の戸惑いの調査(井 上・米田・田屋他,2003)でも同様の結果が報告され ており,死産のケアの経験を積むうちに徐々に困難感 に対処できるようになることが示唆された。また,父 親に対する死産のケアの困難感は,プライマリナース として関わった経験のある者の方が低かった。米田の 調査(2007)でも,対象者と関わる時間が十分であっ たと認識した看護者ほどケア評価が高かった。死産の ケアには,プライマリナースとして多様な悲嘆反応を 示す父親に関わり,必要なケアを模索する経験を積む ことも必要であると考えられる。 4.父親に対する死産のケアの改善意欲  本結果から,父親に対する死産のケアの困難感が高 い者ほど,父親に対する死産のケアの改善意欲は高い 可能性が考えられた。米田・吉田・曽山他(2015)は, 周産期のグリーフケアに取り組む看護者は,亡くなっ た子どもやその家族に寄り添いたいという熱い思いが ある中で,家族からの反応をケアの自信とし,つらさ ・困難を感じた体験の振り返りからの学びをケアへの 原動力にしていたと報告し,本結果でも同様の状況が 考えられた。また,終末期がん患者の看護に携わる看 護師では,ケアの困難感が高いほど学習ニーズが高い ことが報告されている(西脇・小松・竹内,2011)。本 結果で示された父親に対する死産のケアの困難感は, 助産師,看護師が自身のケアを振り返るきっかけとな り,ケアへの学習ニーズを高め,より良いケアを模索 する一因となる可能性が示唆された。

Ⅴ.今後の課題

 質的研究により,本研究で明らかとなった死産後の 多様な悲嘆反応を示す父親への 近づきにくさ の要 因を深く探求することと,父親に焦点を当てた教育プ ログラムの開発と評価を行うことが今後の課題である。

Ⅵ.結   論

1 .父親に対する死産のケアの困難感の得点は18点 から72点の範囲をとり,平均は54.0 9.2点であった。 父親に対する死産ケアの困難感は4つの因子で特徴づ 父親への対応】,【父親に関わる看護者(自分)自身の感 情への対応】から構成された。 2 .父親に対する死産のケアの困難感に影響を及ぼす 助産師,看護師側の要因は,死産後の両親の悲嘆に関 する知識,死産後の両親の体験を見聞きした経験の有 無,死産のケアの経験例数,プライマリナースとして 死産のケアに関わった経験の有無であった。 3 .父親に対する死産のケアの困難感の得点は,死産 後の両親の悲嘆に関する知識の得点と弱い負の相関が あり(r= ­.38, p=.001),一方,父親に対する死産のケ アの改善意欲の得点と弱い正の相関を認めた(r=.27, p=.001)。 謝 辞  本研究にご協力下さいました助産師,看護師の皆様 ならびに看護部長様,研究担当者の皆様に心よりお礼 申し上げます。また,本研究を進めるにあたりご指導 を下さいました聖路加国際大学大学院の堀内成子教授, Sarah E Porter先生に感謝致します。本研究は2014年 度聖路加国際大学修士論文に一部加筆・修正したもの である。なお,本研究の一部は,第11回ICMアジア 太平洋地域会議・助産学術集会で発表した。 文 献

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