The
Ja
カaneseJor
{tuaJ げPsy‘hanomic Science 21〕け2,
、厂
01.
20,
No,
2,
130−
146評
論
“
注 意
の
瞬
き
”資 源 理 論
の
“連
結
子
”現 象
は
記 憶
理
論
や
に
な
り
得
る
か
?
中 島 義
明
大 阪 大
学
Can
the
analysis
of
attentional
blink
phenomenon
effectively
bridge
memory
theory
and
resource
theory
?
Yoshiaki
NAKAJIMA
Osaka
Un
iversily
’Recently
muchfocus
is
givento
the
attentionalblink
phenomen
n (AB
phenomenon
)whichis
a proactiveinterference
effect ofTarget
l
ollTarget
2
whendual−
task
with certain timelag
is
used under
the
situation of rapid serial visual presentation(
RSVP
)
.
Various
ideas
have
been
proposed to expla 量n
this
phenomenon
,
andthey
canbe
grouped
roughly 童ntofive
modcls(
Jolicoeur
,
1998
)
.
This
paper examinesthe
cQnceptual characteristtcs Qfthese
five
models,
The
authorconducted some analysis exploring
the
interface
betwcen
the
ABphenomenon
and memorytheQry
(
short−
term memory alld working memory)
as well as resourcetheory
(
multiple−
resourcetheory
)
based
on‘
‘
centralinterference
theory
”
whichis
believed
tohave
the
strongest explanatory powerat
the
moment.
The
analysis suggestedthat
the
AB
phenomenon
canbe
an effectivebridge
between
these
theories
.
Key
words :attentionalblink
phenomenon,
centralinterference
the〔}ry,
memorytheory
,
resource出 eory
1
.
あ ら ゆ る 理
論
は 何 らか
の隠喩
の下
に発 想
さ れ
ている
Pepper
(
1942
)
は「世界 仮 説 (
World
Hypothesis
)』
とい う 独 創 的な哲 学 書 を 著 し た.
その中
でPepper
は“
ルー
ト・
メ タファー
(root metaphor,
根 本 隠 喩 )
”
と い う概 念
に言 及 してい る.
Pepper
に よ れ ば,
哲
学,
美 学, 価値
な どに か かわる分 野
に おけるあ
らゆ る 世 界観
は, い くっか の基 本 的
な(
根 本 的 な〉 隠 喩
に基
づい て発
想
さ れ て い る とい う.
Pepper
の こ の考 え 方 は,今
日に おい て もそ の主 張 力 を失
っ てい ないと考
え ら れる.
Pep
・
per
によ れば
,
主 要
なルー
ト・
メ タフ ァー
と して以下
の4
つが あ る とい う.
*Department
ofPsychology
,
Graduate
School
ofHuman
Sciences,
Osaka
University,
丁
一
2
Yamadaoka ,
Suita,
Osaka,
565
−
〔}871
(
1
)
フ ォー
ミ ズム(
formism
)
“
各種
の存 在
の間
の類 似 性
と差 異性
”
(
“
フォー
ム”
)に 基 づい て世 界
を構 想
する立 場
.
機 械 論 (
mechanism)
さ まざまな
“
es
械
”
をモデルや ア ナロ ジー
と して用
い て世 界 を構
想 す る立 場.
(
3
)有 機 体 論 (organism )すべ て の
事象
は有 機 的
プロ セ ス と考
え,
“
有 機 体
” と して の陟界
を構 想 す
る立 場
.
(
4
)文脈 主義 (
contextualism)
文 脈
を な す事 象
の集
ま り と して の世 界
を構 想 す
る立場
.
あ る 理
論
を構 築
する とい うこ と は,一
種
の“
世 界 理論
”
を構 築 す
る という
ことと同 じ
こ とと考
え られ る.
作 動 記 憶 (
workingmemory ;
WM
) は, 例 え ば,Baddeley
et al.
の 理論
(Baddeley
&Hitch,
1974
;Baddeley
,
1986
,
1990
)
を例
に と れば, そ の一
中島
“ 注
意
の 瞬 き” 現象
は 記憶
理論
や資
源 理論
の “連 結
子” に な り得
る か ?131
ム と し て,
“
内
な る 頭 脳”
で ある中 央 実 行 系 (
centra 】 cxecutive)
と,“
内
な る 口”
であ
る構
音 制 御 プ
ロ セ スお よ び “内
な る 耳” で あ る音
響貯 蔵 庫
(両者
を併
せ て音 韻
ルー
プ (phonological
Ioop
) とい う) と,“
内 なる目”
で あ る
視
空間
ス ケ ッ チパ ッ ド(
visuo−
spatial sket−
chpad)
とを有
し てい る.
いっ て み ればわ れ わ れ人 間
の中
に“
作 業 記 憶 人
”
と で もい え る よう
な もう
一
人
の“
内
な る 人間
”
が住
んでい る よ う なモデ
ル を提 案
している.
上 述のルー
ト。
メタフ ァー
でい え ば,
ま さ し く有 機 体 論 に立っ てい る とい え まい か.
ま た
,
短期 記 億 (
sh 〔〕rt・
ternl mem 〔}ry ;STM
)
・
長 期
記 憶 (
long
−
termmemory ;
LTM
)
理論
は,
例
え ば,
Atkinson
&Shiffrin
〔
1968
)
の理 論 を 例
に とれば
,
情
報
は まず 感 覚 登録 器
に入 り選 択 的 注意
に より選 択
された もの が次
の処 理文
脈に位
置 す るSTM
に人 り, さ らに短
期
記憶
内
に お け る リハー
サル (rehearsal)
機
能
に よっ て その内
の ある もの は その次の処 理 文脈
に位置
す るLTM
に転 送
さ れ るこ と になる.
この種
の時 間 軸
に沿
っ た処
理の流
れ を経
て情 報
が質 的
に変 化
してい くこと を想
定
し た り,
STM
の存 在
を示 す根 拠
と し て新 近 性 効 果
を考
え る発 想
は,
上 述
のルー
ト・
メ タファー
でい えば
,
文
脈
.
}
義
に立
っ ている とい え る.
他 方,
資 源 理 論 は,
人 間は情 報 を 処 理 す るた めに は何 か“
エネルギー”
の よ う な ものを 必 要 とす る とい う基本
的
な仮 定
に基 づいた 理論
で ある.
す な わち,
これは,
情
報
を処
理 する機 構
の存 在
と は別 個
に この機 構
を動
かす た め のエ ネルギー
源 (
“
資 源
”
)
が存 在
する と い う考
え方
で ある か ら,
い っ て みれ ば,
エ ン ジン と ガ ソリン の関 係
を前 提
と し てい る.
す な わち,
ルー
ト・
メタフ ァー
でい えば
,機
械 論
に立
っ ている とい え る.
注 意の瞬 き 現 象 (attentional
blink
phenemenon
;AB
現象 )
の説 明
理論
には注意 資 源
, その配 分
メカニ ズ ム,
時間 軸
、
ヒに処 理 過程
を 並べること,
その処 理 過程
にSTM
・
LTM
を含
め る こ と,
情 報
の操 作
過程
に傾 斜
し たWM
の働
き等
が関与
してく
る可 能 性
があ
る.
という
こ と は,
AB
現 象
を説 明
する た め に は,
ルー
ト・
メタフ ァー
で いえば機 械
論
有 機 体 論
,文
脈 主義
すべ て にま た がっ た 発想
が 求 め ら れ る か も し れ ない.
こ の こと は, 冒 頭で述べた ご と く,
資 源
理論
やSTM
やWM
との関
連 を考 察
す る 上で,AB
現 象
は有 効
な触 媒
の役 割
を果
た す可 能 性
を秘
めている.
そ こ で
,
以 下,
まず
,
AB
現 象
の説 明
モ デル と し て今
ま で提 案
さ れ てい る5
種 類 (
Jolicoeur
,1998
>
の考
え方
の特 徴
を吟 味
し,
次
にその内
で現在
の と ころ最
も説
明 力が大 きい と考 え ら れ る“
EP枢 干 渉 理 論”
に基づ き,
(
2
}
記憶
理論 (
特
にSTM
とWM
)
とAB
現 象
と の関 連
性
, お よび
,(
3
)資 源 理 論 (
特
に多 重 資 源 理 論 )
とAB
現象
との関 連 性
につ い て若
干の考 察
を試
み る.
こ の こ と によ り,AB
現 象が これ らの諸 理 論の唖
‘
速 結 子”
として有 効
か ど うか を考
える・
.
つ の材 料
を提 供
したい。
2. AB
現 象
2.
1
AB
現 象
とは何
かAB
現 象 は,
高 速連
続 視 覚 提 示 (rapid serial visual presentati (,n;RSVP
)事
態 に埋 め 込 ま れ た 第1
刺激
T
、の処
理 が第
2
刺 激
T2
の処
理に及
ぼ す 順向性
の干 渉
効 果
を指
してい る.
継 時 提
示 さ れ る2
刺
激間
の干 渉 効 果 と いう意 味
で は特 段 新 発
.
見
と い うも
の でも
ない.
す
で に,
1980
年 代
の多 く
の研 究
に よっ て こ の種
の現 象
の存
在
は指 摘
されて き て い る(
Broadbent
&Broadbent
,
1987
;Kanwisher,1987
;Kanwisher
&Potter,1989,
1990
;Reeves
&Sperling
,
1986
;Weichselgartner
&Sperl
正ng,
1987
等 )
.
しか し,
190
{}年 代
に 入 っ てRaymond ,
Shapiro,
&Arnell
(
1992
)
の論 文
が発 表
さ れ るや,
再
び多 く
の人
々 の関 心 を呼 び
,
“
古 く
て新
しい問 題
”
とな
っ て い る.
Raymond
et al.
(
1992
)
の実 験 結 果
は,
従 来
と同 様
に,
T
,課 題がT2
課 題 に及ぼす 順向
の干 渉 効 果を示 し た.
こ の点に限 れば
従 来の知 見 を越
え る もの で は ないが, し か し,
彼
らは,課
題の内
容 やRSVP
中
のtarget
刺激
以外
のitem
の役 割
な ど を実
験 的に詳 細
に吟味
するこ とに よ り,
こ れ ま で の研 究
以 上に理論 的
につ め て い る点
で,
多
くの研 究 者
の注
日を呼
んだも の と思
わ れ る.
AB
現象
の典
型例
と し てRaymond
et al.
(
1992
)
の行
っ た第
2
実験
の大
ま か な内 容
を述
べ て おく
.
アル フ ァ ベ ッ トの大 文 字が コ ン ピュー
タ ディ スプ レイ ヒに毎 秒 約
11
文字
の高
速で1
字
ずつ同
じ 場所
に提
示 さ れ た.1
つ の試 行
で用い ら れ る 刺 激 は連 続 提
示 さ れ る 文字 系
列か ら成
り立っ て お り,
ア ル フ ァ ベ ッ トの各 文 字
が一
度
だ け提 示
された.
こ の文 字 系 列
は1
字
だけ
が白色
と なっ て お り,
残
りはす
べ て黒 色
で あっ た.
白 文 字 (
tar・
get
)
の提
示前
に は7
〜
15
(
ラ ンダ
ム に選
ん だ数
が用いら れ る ) の 黒 文
字 (
pre−
target
items
)
が連 続 提
示 さ れ,
白
文字
の提
示後
は常
に9
つ の 黒 文字
(post−
target
items
)
が提
示 さ れ た.
この9
つ の黒 文字
の中
にはX
文
字
が含
ま れてい る場 合
と含
ま れてい ない場 合
とが あっ た(
半
々 の構 成
で ラ ンダム に提 示 )
.
そ れ ゆ え,
1
試 行
は17〜
25
の間
で変 化
す る文 字
の連 続 提 示 系 列
とな
った
.
当 然
の こ と なが ら,
X
文 字
はpre
−
target
item
としては 出 現せず,
ま たpost
・
target
item
と し て出 現 する試 行でユ
32
基礎
心 理学 研
究 第
20
巻
第
2
号
も1
回の み の出 現 と な る.
実験 条件
において各 試 行
ご と に課
せ ら れ た被
験者
の作
業
は,
アル フ ァベ ッ ト文 字
の連 続 提
示系 列
を観 察
し た後
に,
白
文字
が何
とい う 文字
であっ た か とい うこ と (第
1
課 題 )
と,X
文 字
の有 無
(
第
2
課 題 )
とを 判 断 す
る こ と で あっ た (第1
課題
,
第
2
課題
か ら成
る二重 課 題 事
態
)
.
統制 条件
では,白
文
字
を無 視
し て,X
文 字
の有 無
を判 断
す る こ と で あっ た (第
2
課 題
の み の単
一
課 題 事
態)
.
実
験条 件
,統 制 条 件
は 被 験 者 内で設 定 さ れ た.
X
の
提
示は,
9
つ のpost
・
target
item
の各 位 置
につ き,10
回 ず
つ反 復
され
たの で,
RSVP
提
示 さ れ た文 字 系 列 数
(
試
行 数 )
は,実 験 条 件
で90
,
統 制 条 件
で90
,
合
わ せ て180
となっ た.
結
果 はFigure
1
の よ う な もの となっ て い る.
横 軸
は実 験 群
で い え ば,第
2
課
題においてX
文字
が提
示 さ れ た系 列 位 置
を示
して いる.
ま た,統制 群
でい えば
,無視
し た白文 字
に続
く9
つ の文字 系
列の中
でX
文字
が提
示 さ れ た系列 位 置 を示
し てい る.
縦 軸
は,
各 系 列 位 置
に お け る正答 率
を示
し てい る.
こ れ を見
る と,
実 験 群
で は,
post
−
target
item
の系 列
に おい てX
文 字
がtarget
か ら180〜450ms
の時 間 間
隔 を持
っ て提
示 さ れ た と き に 課題
成 績
が顕 著
に落
ち込 んで いること が わか る.
他
方,統 制
群
に おい て は, この種
の課 題 成 績の落ち込み は生 起 して いな
い.
こ の実 験 群
に おけ
る落
ち 込みがAB
現 象
と呼
ば
れ る もの であ る.
資
ε の 霧 口a
・, 図 も 。 」 」8
} 。 り b。8
口8
」出
菷 ω 芝 ラ % ( Ol2345678Relative
Serial
Position ofT2
Figure
l.
Results
from
Raynlond,
Shapiro,
&Ar −
nell (
1992
),
Experiment
2.
Mean
perceDtage
oftrials
in
whichT
, was correctlydetected
as afunction
ofthe
relativeposition
ofTz
.
(
Partly
altered
from
thei
「丘9u「e’
)
2
.
2AB
現 象
は どう説 明
されて い る かそ れ で は, この 現
象
の生 起
メカニ ズムに関
し て,
現 状
で は, どの よ うに考
え ら れ てい るの で あ ろ うか.
Jolicoeur
(1998
)に よ れ ば,
5
つの 説 明モ デル が 区 別 で きる.
以 下
その区 分
に従
い,各
モデル の考
え方
がい か な る も の か につ き少
し ふ れ て おく.
2
.
2
.
1
注 意
の ゲー
ト・
モ デル(
attentionalgate
mode1
)
これ は 前 述の
Rayrnond
et al.
(1992
)の とっ た考
え 方で あ る.T
、刺激
(白
文字 )
を識 別
す るとい うT
、課
題
の遂行
には当
然注
意 過程
が関与
す るこ と に な る.T
,刺 激
の識 別 作 業
が遂 行
さ れてい る問
は,注
意のゲー
トが閉
じるこ と に よ り,
そ の後
に連 続
して高 速 提
示されてい る視 覚 刺 激
の処 理
が一
時 的
に抑制
される という
わ けで あ る.
T
、刺激
の識
別作 業
が終
了に向
か うにつ れ注 意
のゲ
ー
トが再
び
開
き次
の刺
激
の作 業
が順 調
に進 行
す るこ と に な る.
彼 らに よ れば
, “ まば
た きのア ナロジー
でい えば
,
ゲー
トを閉
じること は ちょう ど まぶ た を閉
じ るこ とにた とえ ら れる”
ことになる,
こ の
考
え方
は,
時 期 的
にい えぱまず 最 初
に提 案
さ れ た も の であ
ること か ら,
考 慮
せねば
な ら ない実 験 的 事 実
の 制約
も 少 な く, か な り素 朴
な 理論
ともいえ よ う.
2
.
2
.
2
類 似’1
生理 論(
similaritytheory
)
Shapiro
et al.
が, その後 明
らかにさ れ た 実 験結
果(
Shapiro,
Raymond
,
&Arnel1
,
1994
;Shapiro
&Raymond
,
1994
)
に整 合
するよ うに,
新
たに提
示 し たモデ
ル で あ る.
彼 ら は
,
RSVP
中 のT
,
刺 激 と し て前
の と き(
Raymond
et aL,
1992
)のよ うに文字
バ ター
ン刺 激
を 用い る か わ りに,
単
にブ ランク・
フ ィー
ル ド を提
示 し て み た.
結 果
は,
AB
現象
の顕著
な 減 少で あっ た.一
見 す る と,
今
回の ブラ ン ク・
フ ィー
ル ドの検 出
とい うT
、課
題
は,
前
の と きの白色 文 字
の検 出
という課 題
に比
べ て,
作 業
が や さ し すぎ
たの で は ないか とい う疑
問 も生
じ よ う.
し か し,T1
課
題
のエ ラー
の出 現
率
を見
る限
り,両
者に おい て難
易 度に差 が あっ た と は 思 え ない ものであ
っ た.
という
こ とは,T
,刺 激
がパ ター
ン刺 激
であ ること がAB
現 象
生起
のため の必 要 条 件
とい うことにな ろ う.
そ こ で
彼
らは次
の よう
な鋳 型
モデル と で もい え る よう な考
え方
を提 案
し てい る.
視
野内
に順 次 系 列 的
に提 示
さ れ た 各刺
激に対 して, まず表 象
が並列 的 過 程
の中
で作
ら れ る.
こ の過 程の中で作 ら れ た 表 象 は 順 次 選 択 用の鋳 型(
selectiontemplate
)
との照 合
にか け ら れ る.
こ の表 象
と選択
用の鋳
型と の類 似 性 (
similarity)
が大
きい と,
こ の表 象
は容 量
に限 界
が あ る視 覚 性
短期 記 憶 (
visual中 島
:“
注 意
の瞬
き”
現 象
は記 憶
理論
や資 源
理論
の“
連 結
子”
にな り得
る か ?133
short・
tcrm Inemory ;VSTM
>の中 に納 め ら れ る.
類似 性
が小
さ い とVSTM
に入
る こ と が難
しく
な る.一
方
,
VSTM
に入るこ と が で き た表 象
に対
し て は,
重み付
けが なされる.
こ の と き の重
み付
けは,
VSTM
に収
納 さ れ た 表 象 が 再 び 取 り出 さ れ 反応
を 形づ く る(
例
え ば 白 文 字 が あっ た と報 告 す る ) 確 率 を 決 め る よ う な ものら しい.
上述
の処
理 プロ セス はT
,刺 激
につ い て もT2
刺
激
につ い て も同様
にあて は ま る.
VSTM
の中
に入る こ と が で き た表 象
に付 与
さ れ る重 みの大
き さ に影 響
を及
ぼ す重 要 な 要 因
と し て,VSTM
内
に おけ る処
理資源
の容 量
に限 界 が あ
ることが 挙 げ ら
れ る.
RSVP
事 態
におい てVSTM
に先 順
位
で入っ た表象
には,処
理資 源
に余 裕
が あ る こ と か ら よ り 大 き な 重 み が与
え ら れ る.
そ れ よ り か な り後
に入っ た表 象
に は,先
に 入っ た表 象
に よっ て処 理 資 源
が使
わ れ て し まう
の でより
小
さ な重
みとな
る.
した
がっ て,
その間
の, ま だ十 分
な 資 源 が 残 っ て い る 間 にVSTM
に入っ た表 象
に対
し て は,等
しい大 き さのウエ イ トが 与 え ら れ るこ と にな る.
この考
え方
は, 記憶
に見 ら れ る系 列 位 置 効 果
の中
の初 頭
効 果
の説 明
論 理 と同
じであ る.
VSTM
か ら取 り出
さ れ ア ウ ト プッ ト と して反 応
に出
て くる か どうか の確 率
は こ の重み の大
き さ に よっ て決
ま る.
そ れ ゆ え,
T1
やT2
に対 応
する表 象
で ない表 象
で あっ て も,
付 与
さ れ た重
みの大
き さ に よっ て はVSTM
か ら取 り 出 さ れ 反 応 を 生み出 すこ とも あ り得
る.
こ の こ と が課 題 遂 行
の成 績
を減 少
させ るこ とに な る.
す な わ ち,VSTM
の中
に収 納
さ れてい る 表象
の数
と, そ れ ら表 象
に付 与
さ れ た重み の大 き さが 課 題 遂 行の成 績 を 決め る という
わ けであ
る.
こ の考
え方
に よ れ ば,AB
現 象
は,
VSTM
の中
に収 納
さ れ たT
、
刺 激
に関 係
して い る諸
表
象
とT
、刺
激
に関係
し てい る諸 表 象
と を合
わ せ た す べ ての表 象
の間
の干渉
に よっ て引
き起
こさ れ てい るとい うこ とにな ろ うか.
換
言 す れば
,刺 激 提
示後
450ms
ほ どの時 間
が経
過 する と,
先
に入っ てい るT1
に関
連 した表 象
が衰 退
して し まう
か, も し く は そう
で な け れ ばVSTM
か ら流
れ出
て ほ か の シ ス テ ム に移 動
して し ま う結
果,
下渉 効
果が減 少
し,
Tz
課 題
の遂 行 成 績
が 回復
す るこ とを 示 して い るのがAB
現 象
という
こ とにな
る.
この考 え 方におい て は
,
VSTM
とい う処 理資
源の容 量に限 界
の あ る記
憶
過 程
を 入 れ 込 ん で き てい る ところが1
つ の特 徴
と なっ てい る.
しか し, その ことに よ り,3
つ の説 明
すべ き事 柄
も同 時
に背 負
うこ と になる.
1
つ は,
VSTM
に入 れる条 件
が何
か と い うこ と で あ り,
も う1
つ は,
VSTM
か ら出
られる条 件
が何
か とい うこ と で あ る.
残
りの1
っ は,VSTM
の中
で何
が な さ れ るのか とい うこ とで あ る.
(
1
〕
VSTM
に人 れ る条件
は何
かShapiro
et al.
は, この こ とにっ いて,刺 激提
示順
に すべて の表 象
がVSTM
に入 れると 想 定 して はい ない.
T
,刺 激
がパ ター
ン刺 激
で ある こ とがAB
現 象
の必
要条
件
であ るこ と から,
こ のパ ター
ンの選 択 用鋳
型 と の類 似
性
が大 きい表 象
だ けがVSTM
に入れ る と考
え てい る.
表 象
と 鋳 型 と の 類 似 度 は連 続
的 に変 化
す る もの と考
えら れ るが, この値 が どの程 度の もの と なっ たときに入 るこ とを許
さ れる の であ ろ うか.
入 ることが で き る・
で き な い は離散 的
に決
まるもの なの であ
ろう
か.
そ れ と も,
こ ちらもま た,連 続 的
に変 化
す る一
種
の入る こ とがで きる こと に関
す る確 率 変 数
の よう
な ものを想 定
す るの であ
ろ うか.
そ うであ れば
,
入 るこ と が許
される こ とに関
する あ たか も閾値
の よ う な もの を 考 え,例
えば刺 激
閾の定 義
と同種
の論
理 を想 定
す る こ とにな るので あ ろ う か.
(
2
>
VSTM
か ら出
られ る条 件
は何
かShapiro
et al.
は,
VSTM
の中
に入っ た表 象
に対
して重
み付
けが なされ,
この重
み付
けの値
の大
きい ものが反
応に向
けてさ らに先
の処
理過 程
へ と送
ら れ る と考
え て い る.
そ う で あ れば
この重
み付
け は どの よう
にして決
ま る の であろうか.
彼 ら は,VSTM
の中
に入っ て き た表 象
に対 し割
り付
け ら れ る 処 理 資 源の大 きさに着 日し て い る.
そ して割
り付
け ら れ る処
理資
源 が多
いほ ど, 先へ転
送
される確 率
が大
きく
な る と考
えてい る.
しか し,
こ の考
え方
は,直観 的
に はう
なず
け る もの の,
論
理的
に は飛
躍
が あ ろ う.
ま た
,
上 述の考 え 方に よ れば
,
VSTM
の中
に収 納
さ れてい る複 数
の表 象
の内 最
も重 み付
けの値
が大
きい表 象
が,
次
の,
反 応
に向
けてな さ れ る処
理へ と転
送
さ れ るこ と になる.
とい うこ とは, この と きに はT
, とT2
に関 す るそれぞれ1
つず
つ の表 象
しか転 送
さ れず
, あ との表
象
は衰 退
・
消 失
し て しまう
という
ことになる の であ ろ う か.
そ うで あ れ ば,
これは記憶
に おける“
忘 却
”
を説 明
す る記 憶 痕 跡
(
表 象 )
の減 衰 説
と同
じ であ
る.
さら
にVSTM
の中
にはT
⊥朿II
激に関係
す る表 象
とT
,刺 激
に関
係 す
る表 象
とが混 在
してい るこ とにな る が, 反 応に向
け て の両
タイ
プの表 象
の交 通
整 理 は どの段 階
で(
VSTM
の中
? Qr次
の処
理段 階
?)
,
ど の よ うに なさ れ る の であ
ろ う か.
(
3
)
VSTM
の中
で は何
が なされて い る の かShapiro
et al.
は,
VSTM
の中 で は 反応
に向
けて の処
理 過程
へ どの表 象
を 送 り出 すのか を決
め る重
み付
け の作
業
が行
わ れ ている と考
えてい る.
しか しこの重み付 けの決
め方
に関
して不 透 明
な感
じ が 残っ て いる.
前 述 し た よ134
基 礎 心 理 学 研 究 第
20
巻 第
2
号
うに規定
要因
の1
つ はVSTM
の処 理 資 源の割 り付 け 量 であ り
,
VSTM
に入
る ときの順 番
でその量
が決
まると さ れ てい る.
VSTM
に入 れ るか どう
か を決
め る の に用 い られた鋳 型 と の類 似の度合
い を示 す情
報につ い て は ど う考
え るの であ ろ う か.
VSTM
に 入っ た後
に もこ の情
報
は重み付
けの規 定 要 因の1
つ と して考 え ら れて よい の で はな
か ろう
か.
そう
であ れ
ば, この情 報
は,処
理資 源
の配 分 量
に影 響
を及
ぼ し,
結 果
と して,
重み付
け を変
え るこ と に な る の か,
処
理資
源の配 分
と は独
立に,
直 接
重 み付
けに影響
を 及ぼすこ と にな るの か という点
は どう
な の であ ろ うか。
ま た,
入っ て い く順 序
の要 因
の効 果
と,
鋳 型
との類 似 度
の要 因
の効 果
の両 者
が加 算 的
に働
く と し て, こ の加 算
に おけ
る 重み の相 違
は どのよ うに考
え た ら よいの で あ ろ う か.
2。2.3
注 意 滞 留
モデ
ル(
attentionuldwell
model)
Duncan
やWard
et a1.
の注 意
に関
す る考 え方
に基
づい た もの であ る
.
彼 ら は 注 意 を,
例
えて みれば
サー
チライ トの よ うに
高
速 で 動 く もの と想 定 せ ず に, む し ろ しっか りと
腰
を据
えて当該
対象 物
の表象
形 成に必 要 な状
態 を維 持
し て い くよう
な働
き として考
えてい る(
Duncan
,
Ward ,
&Shapiro,
1994
;Ward 、
Duncan
,
&
Shapir
,
1996
)
.
彼
ら は,
視
的 注意
は 工つ の対 象
か ら別
の対 象
へ と お よ そ50ms
ほ ど の サ イクル で高
速
移
動し て い くと さ れ ていた 従来
の知
見に対
し て,
別
の対 象
の処
理 が始
ま るまでその10
倍
ほ どの時聞
がか か るこ と を 実 験 的に示 して い る,
彼 ら
は2
つ の パター
ン刺
Wt
T1
とT2
(
数 字
やア ル フ ァ ベ ッ ト文 字 )
を 短時 間提
示 し(
被 験 者
ご とに 異な る提
示時 問
を用い て い る が平 均
は57ms
)
,
T
且とT
,の提
示 間隔
を色
々 に変
えてみ た.
こ の操 作
は,
T
,の提
示開 始
か ら 匙 の提
示開 始
まで の時 間
であ
るstimulusonset asynchrony
(
SOA
) をO
か ら900
ms ま で7
段階
変 化
さ せ るこ とに よっ て行
わ れ た.T
、 とT2
の直 後
に は そ れ ぞ れマ ス ク刺
激 が提
示 さ れ た.
被
験者
の課
題 遂 行(
T
のiEi
しい検 知 )
が3
条 件
の下
に調
べ ら れた.
す
なわ
ち,
T
,を無 視
しT
,のみを報 告
す る,
Tl
を 無 視
しT
,の み を報
告 す る,
T
、 とT2
の両 者
を報 告
する,
の3
条件
で あ る.
条 件
に おいて 得 ら れ た
T
、の 正答 率
のSOA
の変化
に対
する推 移
は,AB
現
象と同 様
のU
字
型の もの であ
っ た.
こ こ で見
られた干 渉 効 果
は,
AB
現
象
と本 質 的
に は同
じも
の と考
え られ
る。
な ぜ な ら,AB
現象
の実 験
に おい て,
T1
とT
、
の間
に提
示 される系 列
刺
激 に お けるitem
数の変
化は,時 間
的経 過
に関
し て言
えぼ
,SOA
の大 き さ を変 化
させ ること と同 じこ と と考
え ら れ る からで ある.
この実 験パ ラ ダ イム を 用い て,Ward
et al、
はT
、のT2
へ の干 渉 効 果 (
今 後
AB
現 象
の 名で言 及 する)の生 起 にどの よ う な 要 因 が 関 わっ てい る の か を吟 味
して い る.
彼
ら は,AB
現 象
の生起 要 因
と し て,
T
,刺 激
の処
理に関
わ る2
つの変 数
に着 目
している.
1
つは,
T
、刺 激
の中
に注 意 対 象
が複 数 個
ある と き に求 め ら れ る注 意
の分 割
に起 因
す るコス ト(
損 失 )
であ
る.
これ は,
いっ て み れ ば,
T ,
刺 激 提 示 後 遂 行 さ れ る 処 理 過程
の入口も し く は 入口に近い部 分
にお いて関与
してい る変 数
と考
え ら れ る.
も う1
つ は,T
,刺
激 に 対 す る 課題
に おい て複 数
の独
立 した反 応
が存 在
してい る と き に生ず
るコ ス トであ
る.
こ のコ ス ト は反 応
に関
して生ず
る も の であ
るか ら,
い っ てみれ ば
T
、
刺 激 提 示 後
に遂 行
さ れ る 処 理過 程
の出 口 も し く は出
口に近
い部
分に おい て関 与
し て く る 変数
と考
え られ る.
そ れ ゆ え, コ ス ト (
T
,に見 られるAB
現象
)の大 き さを規 定
している のが,T
、に おい て注 意
が向
け ら れ て い る対 象
の数 な
の か,
T
,に お いて求
め られ
る反 応
の数
な の か,
という問題
が生ず
る.
こ の問題
を吟 味
する こと は, 言い換
え れば
,AB
現象
の生 起
メカニ ズムを吟
味
す るこ とにほか な ら ない.
Ward
et al.
(
1996
)
は巧
みな 実 験操 作
に よ りこの点 を 明 ら かに してい る.
その結
果
に よ れ ば,AB
現 象
はT
、に おけ る注 意 対 象
の数
の影響
は受
け るが,
T
、に おい て求
め られ る反 応
の数
の影 響
は受け ない こ と を 示 し た.
上 述
の結 果
は,
Shapiro,
Raymond ,
&Arnell
(
1994
)
の実 験 結 果に も整 合 し てい る
.
Shapiro
et a1.
は,
T
,に お け る課 題
の難 易 度
を操 作
してAB
現 象
の大
き さへ の影 響
を調
べてい る.
例
え ば,各 試
行において用い ら れ るT
,刺 激
の アル フ ァ ベ ッ ト文字
が抽 出
さ れ るセ ッ ト の サ イ ズ を3
か ら25
に変
えて も,
ま た,
T
、課 題
を認 知
課 題 (
白
いアル フ ァ ベ ッ トが何
であ
っ たを答 え
る)
か ら検
知 課 題 (単に白いアルフ ァベ ッ トがあっ た かないか を答
え る )に変 え て も, ま た,黒
色
の文字
で構
成
さ れ て い る刺 激系
列の中に,T1
と して白 色
文字
を挿
入 す る こ と か ら黒 色 文 字
を挿
入す
ることに変
えて も(
後 者
の条
件
で は同 色
であ
ることか ら刺 激
の流 れ
の中
にT1
が 埋没
す る の で そ の識 別
は より困 難
に なる と考
え られ る)
,
いず
れ の場 合
もAB
現象
の生 起
にあ
ま り目立
っ た影 響 を
及 ぼ すに至 ら なかっ た.
これ らの結
果はT
、の反応
の複
雑
さ も し くは難 易 度
といっ た ものがAB
現 象 牛 起 に本質 的
に関
わっ て いない こと を 示唆
し ている.
以 上の こ と か らする と
,
こ の注 意 滞 留
モデル の骨 子
は 以 下の よ う に な ろう.
刺 激 対 象
が ど の よう
な もの であ
るの かを識 別
す るの に 用い ら れ る 視 覚 処 理のた めの注 意 資 源の容 量には 限 りがあ
るの で,数 百
ms(
お よ そseo
ms と思 わ れ る)
の時
中島
“ 注 意の瞬
き”現 象
は記憶
理論
や資 源
理論
の“
連 結
子”
にな り得
る か ?135
問範
囲内
に入 る系
列 提 示 さ れ た複
数の刺 激 対 象の処 理に つ い て は, この限
りの あ る資
源
を お 互い に分
け合
っ て使
用せねば
な ら な くな る.
その場 合, 時間
的に早
く提 示 さ れ た 刺 激 対 象に対 し 注 意 資 源は優
先的
に使
用さ れ る.
ま た,
並列 処
理さ れ て い る複 数
の刺 激 対 象
の間
で は,
目的
と さ れ る ター
ゲッ ト に ど の程 度
マ ッチ し てい る か に よっ て注 意 資 源
の割
り当
て につ い て の競 争
が行
わ れ る.
刺激
対 象
はこれ ら の内
容 に従
っ たコス トを 被 ること に な る.
注 意 資 源 がこ れ らのコ ス ト か ら徐々 に解 放さ れ て元のプー
ル量に も ど る まで には500ms
ほ ど が必 要
と さ れる.
こ の よう
な特 性
を有 す
る注 意 資 源
の中味
であ
る注 意
とい う もの を,
こ の理論
で は,対 象
か ら対 象
へ と高 速
に移
動
す る サー
チ ラ イ トのよ う な も の と し て で は な く,
む し ろ課 題 遂 行
に用い られ る刺 激 対 象
の表 象
を形成
するた めに 必要
な持 続
的 状 態 を 支 え る もの と して考
えている.
ここ での
考
え 方には,前
述の類 似 性
理論
で は不 透 明
で あっ た細 部
の メ カニ ズム につ いて,
よ り理論 的
に整 備
し た と こ ろが見受
けら れ る.
例
えば,
目的
と される夕一
ゲ
ッ ト にどの程 度
マ ッチ してい る か どう
かの情 報
(
類 似 性
理論
で い う選択
用鋳
型 と の類似
の度
合い)が,
注 意資
源 の割
り当
て に影 響
す ること を明 確
に想 定
し てい る.
し か し,
最 大
の特 徴
は, 注意
とい う もの をサー
チ ラ イ ト型で は な く, 滞 留 型 と して考 えてい るこ と を 強 調 して いる と ころにあ る.
しか し,
こ の特 質
は,
AB
現 象
を説 明
する メ カニ ズム を考
える と き に考 慮
の中
に入 れて お か ねば な らない ほ ど の必然 性
のある も の な の で あろ うか.
こ の理論
の もう
1
つ の特 色
は,
処
理の流
れ (い くつかの 処 琿 段 階の連
鎖 ) とい う もの を想 定 して い ない とこ ろ にあるよ うに思 わ れ る.
この理 論 で は,VSTM
のよ う な処
理段
階
や 反応
生 起
にか か わ る処
理段 階
とい っ た個 別
の機 能
の 明 確 な 区 分 は 考 え られて お らず,
む しろ こ れ らの処
理す べ て を内包
してい るよう
な1
っ の統 合 的 機 能
が想 定
さ れ,
こ の統 合 的 機 能
を支
え・
維 持
していく資 源
と し て,
動
き ま わ る特 質
で は な く滞 留 的
な特 質
を有
す る注意
という
もの が考
え られ てい る よ う に筆
者
に は 思 わ れ る.
この理
論
で は,
この注意 資
源の割
り 当て競 争か らの回 復に50Gms
ほ どの時 間 (
AB
現象
の生起
して い る時 間)
が 必 要 なのだ とい う.
しか し,200
〜
300ms
のあ たり
でT
、の処
理の落
ち込み が最 大
に な る こ と の説 明
は ど の よう
に考
え た ら よい の であ
ろう
か.
消 費
冂∫
能 な 当初
の資 源
量
が単 調 減 少 す
る一一
方
で,
割
り当
て競 争
か ら解 放
さ れ る につ れて単 調 増 加 す る 回 復 資 源 を 想 定 し,
両 者 を加 算 し た ものが その時 点
におい て使 用 可能
な資
源 量 とで も考
え るの で あ ろ うか に の場合
に は,合 算
し た資 源
量 はU
字 曲 線 を 描 くこ とに なる の で,
その底
を200
〜
30
{}ms の ところに想 定 す るこ と は 可 能 と な る ).
2.
2.42
段階
モデ ル(
two
・
stage model)
Chun
&Potter
(/995
)
によっ て提 案
さ れた もの で,
視 覚 情報
の処
理 過程
を2
段 階
に分
け て考
え てい る.
視 覚
情 報
の処
理過程
を前 処
理の段 階
と後 処
理の段 階
と の2
つ に分 けて考 想
す るこ とは,Neisser
(1967
) やBroad−
bent
&Broadbent
(
1987
)
は じめそ れ 以後
の多
くの研
究 者
達に よっ て 以前
よ り 受 け 入 れ ら れ て き た 立場
で あ る.
Chun
et a1.
の考
えは,こ の流れ に沿っ た もの であ り,
AB
現 象
は これ ら2
段 階
の内
の後
の方
の処 理 段 階
で生 起
す
るも
の と考 え
ていると ころ が その特 徴
とな
っ てい る.
第 1
段
階
は,“
急 速
検
知
(
rapiddetection
>
”
の段 階
で あ る.
各
刺 激 の 提 示 時 間 が100ms
ほ ど に なっ てい るRSVP
事 態に おい て は ほ ぼ すべ て の刺 激 が識
別さ れ, ター
ゲッ トの検 知
に必 要
な特 徴
の分 析
が遂 行
される.
そ して こ の分析
に基
づい て,第
2
段 階
に送
られ
, さ ら なる処
理 を受
け る表 象
が選 択
さ れ る こ と に な る.
こ こ で留 意
すべ きこ とは,
こ の第
1
段
階に おけ る各
刺激
項 目 の表
象 の内
,
上 述
の選 択
に残
ら なか っ た表 象
は,
RSVP
状 態
におい て 次 か ら 次へ と入 っ て く る 刺 激 項 目の表 象 によっ て干 渉
を受
け その後
急速
に忘却
さ せ ら れて し まう
と考
え てい る点
である(
Potter
,
1976
,
1993
)
.
第
2
段 階
は,
“
容
量に限 界
の ある処
理 過程 (
capacity−
limited
processing
)
”
であ
る.
こ の段 階
を想 定
する、
E
で留 意
すべ き点
は,
第
1
段
階で作
ら れ た表 象
に基づいて課題
に対 す る反応
が生起
す るこ とは な く, さ ら な る 処 理 が 施 さ れ た第
2
段階
で作
ら れ た 表 象に基づ いて初
め て凵や 手で応 答 する とい う反 応 が 引 き起こ される とする点であ る(
Chun
&Potter
l995
)
.
す
な わ ち,第
1
段 階
で一
過
性
に活 性 化
さ れ第
2
段 階
に送
られ
た表 象 (
タ
ー
ゲ
ッ ト刺
激
の候 補 者 )
は,
こ の段 階
で言 語 記憶
で想 定
さ れ てい るSTM
に お け る表 象
の よう
に,
よ り長 く持 続
す る も の に な り,
反 応
の生 起
に役 立
て ら れ るよう
に な るという
わ け で あ る.
こ の第2
段 階に特
徴 的 なの が容 量に限 界 が あ る とい う点
で あ る.
そのた め,RSVP
の速度
が大
に な る と,第
2
段階
に第
1
段 階
よ り次
々 と入っ て くる刺 激 対 象
の処
理 が こ の容
量の限界
を超
えて し まう
こ と に な る.
第
2
段 階
の処
理の開始
は,
刺 激 提 示
に よっ て で はなく
,
第
工段 階
の処
理が生
み出
し た 注意 的
反応
に よ っ て な さ れ る.
この注 意 的
反応
が ター
ゲ
ッ トの選 択
や そ の後
の さ ら な る処
理 を押
し進
め る とい う(
Nukayama
&Mack −
eben