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ブラジル :Petrobras は 5 カ年計画 ( 年分 ) をどの程度達成できたのか? 1. Petrobras は 2012 年 2013 年のブラジル国内の石油生産目標を 2011 年の生産量 202 万 1,700b/d の ±2% と定めた 石油生産実績は 2012 年が

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(1)

1.

生産状況

 Petrobrasは、2 0 1 2年6月に発表した5 カ年計画Business and Management Plan (BMP)2012-2016および2013年3月に発 表したBMP2013-2017で、2012年、2013 年のブラジル国内の石油生産量を2011年 の生産量202万1,700b/dの±2%とするこ とを計画した。2012年の同社のブラジル 国内石油生産量は198万b/dで、2011年の 9 7.9%とほぼ目標を達成した。しかし、 2013年の石油生産量は193万1,000b/dで、 2011年の95.5%となっている。  2013年上半期は、生産量が減少してい るCampos basinの既存油田の操業効率 を上げるためメンテナンス作業が相次い で行われたが、その結果、生産量は1 9 2 万b/dとさらに減退した。下半期にはメ ンテナンス作業が終了するので、生産が 増加するとされていたが、その後もメン テナンス作業は一部で続けられ、生産量 は 伸 び 悩 ん だ 。 1 0 月 1 6 日 か ら は 、 Petrobras従業員の7 5%が参加し、プレ ソルトの入札に反対を表明、また、労働 条件の改善を求めて、Campos basinの プラットホーム3 9基とRio Grande do Norte州沖合のプラットホーム27基、Rio Grande do Norteの陸上油田、製油所、 バイオディーゼルプラント等でストライ

ブラジル:Pe t robrasは5カ年

計画(2013年分)をどの程度達成

できたのか?

1. Petrobrasは、2012年、2013年のブラジル国内の石油生産目標を2011年の生産量202万1,700b/dの

±2%と定めた。石油生産実績は、2 0 1 2年が1 9 8万b/dで2 0 1 1年の9 7.9%とほぼ目標を達成したが、

2013年は193万1,000b/dで2011年の95.5%となっている。メンテナンス作業が相次いで行われたこ

とや新規油田の生産開始が遅れていることなどが原因と考えられる。

2. Petrobrasは2013年中に七つの油田、生産設備の生産を開始することを計画していたが、2013年末ま

でに生産が始まったのはこのうちの5件で、いずれも当初計画より生産開始の時期が遅くなっている。

3. Petrobrasは99億ドルの資産売却を計画していたが、米国メキシコ湾、タンザニア沖合、ブラジル沖合、

コロンビア陸上、ウルグアイ沖合、ペルー陸上等の資産売却が決定し、2 0 1 3年に売却が決まった資

産の合計額(判明分)は70億3,700万ドルとなった。同社は国内の石油製品価格を国際市場価格と一致

させることで業績の回復を目指している。また、FPSOを購入せずにリースしたり、国外事務所を閉

鎖したりすることで、支出削減を図ろうとしている。

4. Petrobrasは第1 1次ライセンスラウンドではオペレーターとしてではなく、パートナーとしてもライ

センスラウンドに参加、3 4鉱区の権益を取得した。プレソルトのライセンスラウンドでは、Total、

Shell、CNPC、CNOOCとコンソーシアムを組み、Libra 鉱区を落札、1 2月2日にはPS契約を締結

した。非在来型鉱区を対象とする第1 2次ライセンスラウンドでは、落札された7 2鉱区のうち、単独

あるいはコンソーシアムを組んで50鉱区に札を入れ49鉱区の権益を取得した。

5. IEAは、プレソルトの生産増でブラジルの原油生産量は2 0 3 5年までに6 0 0万b/dに増加する見通しで

あるとした。また、Libra油田の開発が本格化するのは、既存のプレソルトの油田の開発が一段落す

る2010年代の終わりとなり、Petrobrasにとっては人材や資金の確保という点からよいタイミングに

なるとの見方がなされている。さらに、Petrobrasの財務状況は、2 0 1 3~2 0 1 4年にかけて最も厳し

く、2015年以降は負債が減少すると見られている。しかし、これらの見通しは、Petrobrasの順調な

プレソルトの開発を前提としており、今後数年間の同社の開発状況が注目される。

(2)

キを実施した。

 具体的にどの程度の生産量が減少した の か は 明 ら か に さ れ な か っ た が 、 Campos basinのプラットホーム1 5基と Rio Grande do Norte州沖合、陸上では 生産が減少、あるいは中止されたという。 Lula油田やBaúna油田のコンプレッサー が一時的に停止したこともあり、10月の 生産量は1 9 6万b/dと、9月の1 9 7万 9,000b/dから微減した。  11月、12月の同社のブラジル国内石油生 産量はそれぞれ1 9 5万7,0 0 0b/d、1 9 6万 4,0 0 0b/dとなった。下半期は上半期より も生産量が増加したが、年間を通して目 標を達成することはできなかった。

2.

探鉱、開発状況

 PetrobrasはBMP2013-2017で、2013 年中に七つの油田、生産設備の生産を開 始する予定とした。  Petrobrasは1月5日、Santos basin、 BM-S-9鉱区Sapinhoá(旧名称Guara、 API30度、可採埋蔵量21億boe)油田の生 産を開始した。BM-S-9 鉱区とBM-S-1 1 鉱区に設置される1 5基のFPSOのうち2 基目となるFPSO Cidade de São Paulo を用い、当初9 0日間は1-SPS-5 5井より1 万5,0 0 0b/dを生産、その後生産量を2万 5,0 0 0b/dに引き上げるとした。そして、 最終的には1 1坑が同FPSOとつながれ、 2014年上半期にピーク生産に達するとし ている。さらに、2014年下半期には同油 田2基目のFPSO Cidade de Ilhabela(生 産能力15万b/d、600万㎥/d)が生産を開 始する予定とされている。  2月16日には、Santos basin、BMS-40 鉱区のBaúna(旧名称Tiro)/Piracaba (旧名称Sidon)油田に設置されたFPSO Cidade de Itajaíが生産を開始した。当初 生産能力は1万2,0 0 0b/dで、最終的には 同FPSOと11坑がつながれる計画だ。  Petrobrasは続いて6月6日にSantos basin BM-S-11鉱区Lula Nordeste油田の FPSO Cidade de Paratyの生産を開始し た。当初生産量は1万3,0 0 0b/dで、数カ 月以内に生産井7坑より生産を開始する としている。ピーク生産は2014年下半期 を計画している。  11月12日にはFPSO P-63を用いCampos basin、BC-2 0鉱区、Papa-Terra油田 (API比重14~17度)の生産を開始した。  そして、1 2月3 1日、Petrobrasは Campos basin、Roncador油田FPS P-55 の生産を開始した。FPS P-5 5は9月に生 産開始が予定されていたが、9月にFPS P-5 5が完成し、コ ミッショニングが 行われていた。   こ の よ う に Petrobrasは2 0 1 3 年に入り5基の生 産設備の生産を始 めた。表1を見ると、このうちSapinhoá 油田のFPSO Cidade de São Pauloと Baúna油田のFPSO Cidade de Itajaíは、 BMP2013-2017に示された生産開始時期 と生産開始日が一致しており、計画どお りに生産が開始されたように思われるか もしれない。しかし、BMP2013-2017が 発表されたのはこれらの生産が始まった 後の2013年3月である。また、この2基の FPSOはもともと2012年に生産開始が予 定されていたものだ。そして、Lula Nordeste油田のFPSO Cidade de Paraty は計画よりも1 0日遅れ、Papa-Terra油 田のFPSO P-6 3は4カ月、Roncador油田 のFPS P-5 5は3カ月ほど遅れての生産開 始となった。

 Campos basinのRoncador油田の Module Ⅲ、Norte Parque das Baleias (Baleia Anã油田)に設置されるFPSO P-58は12月4日にリオグランデのHonório Bicalho造船所を出発し、Baleia Anã油 Petrobrasブラジル国内石油生産量 図1 出所:Petrobrasホームページより作成

1,750

1,800

1,850

1,900

(3)

田まで6~8日で到着する予定とされてい た。Papa-Terra 油田のtension-leg wellhead platform P-6 1については、1 1 月中旬の情報で11月末に同油田に到着予 定とされていた。12月には、間もなくこ れらの生産が開始されるとの情報が伝え られていた。  探鉱に関しては、Petrobras は1月に Santos basin BM-S-8鉱区でCarcará油田 を発見、Sul de Tupi鉱区でAPI2 8度の 原 油 を 確 認 、 2 月 に B M - S - 5 0 鉱 区 Sagitario井で出油、8月にBM-S-9 鉱区の Iguacu Mirim 井で原油を確認と、プレ ソルトを中心に油田発見を続けている。

3.

資金関連

(1)資産売却  PetrobrasはBMP2012-2016で148億ド ル の 資 産 売 却 を 計 画 し て い た が 、 BMP2013-2017ではこれを99億ドルに引 き下げた。BMP2012-2016とBMP2013-2017は、生産目標にも総投資額にも大差 がなかったが、資産売却目標については このように3分の2に大きく削減された。 Petrobrasが資産売却をなかなか進めら れなかったことが、この削減の原因と考 えられる。  しかし、2 0 1 3年4月以降、資産売却は 順調に進んでいるようだ。  4月の米国メキシコ湾の資産売却に続 き、5月にはStatoilにタンザニア沖合 Mafia basin、Block 6(面積5,549k㎡、水 深1,800m)の権益の12%を売却すること でファームアウト・アグリーメントを締 結した。Petrobras は同鉱区の権益の 3 8%を保有し、オペレーターを続ける。 権益の残り5 0%はShellが保有している。 Petrobrasは隣接するBlock 5の権益の 50%も保有しており、2012年にはBlock 8の権益も取得している。  8月には、メキシコ湾Mississippi Canyon 6 1 3鉱区(権益3 3%)、Garden Banks 244鉱区(同60%)、Ewing Bank 910鉱区(同40%)を1億8,500万ドルで売 却する等、合計で6億ドルの資産を売却 することとなった。  そして、9月にはPerencoにコロンビ ア陸上1 1鉱区(6,5 3 0b/dを生産中)と C o l o m b i a パ イ プ ラ イ ン 、 A l t o Magdalenaパイプラインの権益を3億 8,0 0 0万ドルで売却した。Petrobrasはコ ロンビアの沖合、陸上の一部の鉱区での 探鉱は続けるとしている。  1 0月には、ShellとONGCがCampos basin、BC-10鉱区Porque das Conchasの 権益3 5%のSinochemへの売却に先買い 権を行使し1 5億2,9 0 0万ドルでこれを取 得した。  さらに、Petrobrasは1 1月にペルー資 産をPetroChinaに26億ドルで売却するこ とで合意した。この売却によりPetrobras の2013年の資産売却額(判明分)は合計で 70億3,700万ドルとなった。 (2)国内外の石油価格差  Petrobrasの2012年の業績は利益が212 億レアル(約107億ドル。1レアル=0.505 ドル)と過去8年間で最低になったが、そ れは同社が国際市場価格で輸入した石油 をブラジル国内でそれよりも安い価格で 販売していることやレアル安がその主要 な原因とされている。  Petrobrasは1 0月に、国内の石油製品 価格を国際市場価格と一致させるように 価格決定方式を変更することを検討して いることを明らかにした。その後、11月 29日、同社は、国際的な水準に達するま で国内の石油製品価格を段階的に引き上 げていく方針を示した。しかし、いつま でに国際価格に合わせた価格とするの か、価格引き上げを決定する際に用いる 計算方法はどのようなものか等について は明らかにされなかった。  Petrobrasはまた、ガソリン価格を現 行価格の4%、ディーゼル価格を同じく 8%引き上げると発表した。しかし、市 Petrobrasが2013年に生産開始を予定していた油田の状況 表1 *:FPSO P-61、P-63を合わせた生産量 出所:各種資料より作成 油田名 生産施設名 示された生産開始時期BMP2013~2017に 生産開始日 生産能力

Sapinhoá Pilot(Cid. São Paulo) 1月5日 1月5日 12万b/d、500万㎥/d

Baúna(Cid. Itajaí) 2月16日 2月16日 08万b/d、200万㎥/d

Lula NE Pilot(Cid. Paraty) 5月28日 6月6日 12万b/d、500万㎥/d

Papa-Terra(P-63) 7月15日 11月12日 14万b/d、100万㎥/d*

Roncador Ⅲ(P-55) 9月30日 12月31日 18万b/d、600万㎥/d

Norte Parque das Baleias(P-58) 11月30日 ― 12万b/d、500万㎥/d

(4)

場の予想ではガソリン価格が6%、ディー ゼル価格が10%程度引き上げられるので はないかとの見方がされていた。このこ ともあって、この程度の引き上げでは国 際市場と国内の価格差を埋めるには不十 分で、これまで同社が高額で石油を購入 し、割安な石油製品を国内で販売してき たことで生じた損失を解消することはで きないと指摘を受けている。 (3)その他  SBM Offshore によると、Petrobras は今後3~4年間はFPSOを購入せずに リースで調達する方針であるという。現 在、Petrobrasが利用しているFPSOの 20%がリースだが、この比率を60~65% に引き上げる計画だ。  また、11月には、Petrobras がブラジ ル国外の事務所38カ所を2015年までに閉 鎖する方針である、と地元紙が報じた。 同社は、過去2年間で既にポルトガル、オー ストラリア、ニュージーランド、イラン、 トルコ、リビアの事務所を閉鎖したが、 今後ナイジェリア、アンゴラ、ガボン、 ベニン、ナミビア、タンザニア、アルゼ ンチン、ボリビア、チリ、パラグアイ、 ウルグアイ、コロンビア、ペルー、ベネ ズエラ、メキシコ、米国、日本等の事務 所を閉鎖し、ブラジル国内での探鉱・開 発への集中度合いを高めるとしている。  PetrobrasはこのようにFPSOを購入 せずにリースしたり、国外事務所を閉鎖 したりすることで、支出削減を図ろうと していると考えられるが、探鉱・開発投 資額に比べると削減できる支出額はわず かなものと考えられる。

4.

ライセンスラウンドへ

の参加状況

 ブラジル国家石油庁(ANP)は、2013年 に3回のライセンスラウンドを実施した。 ブラジルでは、2008年の第10次ライセン スラウンド以来5年間ライセンスラウンド が行われていなかったため、第11次ライ センスラウンドへの期待は非常に高いも のであった。また、プレソルトや非在来 型の鉱区を対象とするライセンスラウン ドは、これまで同国で行われたことはな かったため、こちらについても関心が集 まっていた。  ANPは5月14日、第11次ライセンスラ ウンドを実施した。  Petrobrasはこれまでのライセンスラ ウ ン ド で は オ ペ レーターとして多 くの鉱区権益を取 得していたが、こ の第11次ライセン スラウンドにおい てはこれまでとは戦略を変更、大手石油 会社のパートナーとしても参加した。こ うして、1 4億6,0 0 0万レアルで陸上1 7鉱 区、沖合17鉱区、合わせて34鉱区の権益 を取得した。Petrobrasは陸上1 7鉱区の うち9鉱区でオペレーターを務めるが、 沖合鉱区についてはEspirito Santo basin の2鉱区とPotiguar basinの1鉱区だけで オペレーターになることとした。  10月21日に実施されたプレソルトのラ イセンスラウンドで、Petrobras は Total(2 0%)、Shell(2 0%)、CNPC (10%)、CNOOC(10%)とコンソーシ アムを組み、Libra 鉱区を落札した。プ レソルトの新規鉱区に関しては権益の 30%以上を保有し、オペレーターを務め ることになっているが、財務状況が厳し いなか、権益40%を取得した。10月23日 にPetrobrasのMaria das Graças Foster CEO がGuido Mantega財務相と面談し たことから、サインボーナス60億レアル

4月30日 93、94、138 Block)の権益の20% N.A. 1億1,000万ドル

5月24日 タンザニアBlock 6の権益の12% Statoil N.A.

6月14日 アンゴラ、ベニン、ガボン、ナミビアの事務所、ナイジェリア、タンザニアでの操業 BTG Pactual 15億2,500万ドル

6月14日 ブラジルCemig Geracao e Transmissao PCH 3億300万ドル

8月16日 ブラジルPetroquímica Innova Videolar 3億7,200万ドル

8月16日 米国メキシコ湾Block MC 613 (Coulomb)、Block GB 244 (Cottonwood)、Block EW 910 N.A. 1億8,500万ドル

8月16日 ブラジルCompahia Energetic Potiguarの議決権株の20% Global Participações em Energia 1,600万ドル

9月13日 コロンビア陸上11鉱区とAlto Magdalenaパイプラインの権益 Perenco 3億8,000万ドル

10月4日 ウルグアイPunta del Este Basin Block 3 、4 Shell 1,700万ドル

10月14日 ブラジルBC-10 Block(Parque das Conchas)の権益の35% Shell、ONGC 15億2,900万ドル

11月13日 ペルーBlock 57の権益46.16%、Blocks 58、Xの権益100% PetroChina 26億ドル

(5)

の支払いについて同社が連邦政府に支援 を求めたのではないかとの臆測が流れた が、同社はこれを否定、1 2月2日にはPS 契約が締結された。  11月28日には非在来型の240鉱区を対 象とする第12次ライセンスラウンドが実 施された。落札された7 2鉱区のうち、 Petrobrasは単独あるいはコンソーシア ムを組んで50鉱区に札を入れ49鉱区の権 益を取得した。コンソーシアムを組んで 権 益 を 取 得 し た 鉱 区 は 2 2 鉱 区 で 、 Petrobrasはこのうち1 6鉱区でオペレー ターを務める。  Petrobrasは既存の生産施設に近いエ リアでガスの埋蔵量、生産量を増やすこ とを目的として札を入れたとしている。 そして、フロンティアエリアについては 地質情報が十分でなく、技術的にも困難 が予想されるものの、Paraná、Acre basinを中心に1 1鉱区に応札し1 0鉱区を 落 札 し た 。 成 熟 盆 地 に つ い て は 、 Sergipe-AlagoasおよびRecôncavo basin の生産エリアに近い39鉱区に応札し全て を落札した。Petrobrasのサインボーナ スは1億2,000万レアルで、パートナーが 支払う2,3 0 0万レアルと合わせると、サ インボーナス全体の87%に上った。

わりに

 IEAはWorld Energy Outlook2013で、 プレソルトの生産増でブラジルの原油生 産量は2 0 3 5年までに現在の3倍にあたる 600万b/dに増加する見通しであると発表 した。また、Libra油田の開発が本格化 するのは、既存のプレソルトの油田の開 発が一段落し、生産が始まった後の2010 年代の終わりとなり、Petrobrasにとって は 人 材 や 資 金 の 確 保 という面 からも Libra油田の開発に集中することができる よいタイミングとなるとの見方がなされ ている。さらに、Petrobrasの財務状況 は、2013~2014年にかけて最も厳しい状 態となるものの、2015年以降は一転して 負債が減少に転じると見られている。し か し 、 こ れ ら の 見 通 し は い ず れ も 、 Petrobrasが順調にプレソルトの開発を 進め、生産を増加させていくことを前提 としており、これから数年間の同社の開 発状況が今後を大きく左右すると考えら れる。引き続きPetrobrasの開発状況を 見守っていきたい。 (舩木 弥和子) ブラジル沖合主要鉱区図 図2 出所:各種資料より作成 リオデジャネイロ サンパウロ ブラジル

100Km

3,000m 3,000m 2,000m 2,000m 1,000m 1,000m 500m 500m 岩塩分布エリア プレソルトエリア(Low12351/10) 1984年以前の発見油ガス田 1985∼2001年の発見油ガス田 2002年∼の発見油ガス田 プレソルトでの発見油ガス田 プレソルトで油田発見のあった主要鉱区 Petrobrasに2010年に付与された鉱区 【BM-C-33鉱区】 【BM-C-33鉱区】 【Xerelete鉱区】 【Xerelete鉱区】 【BM-C-43鉱区】 【BM-C-43鉱区】 【BM-C-41鉱区】 【BM-C-41鉱区】 【BM-C-42鉱区】 【BM-C-42鉱区】 BaleiaFranca BaleiaFranca Argonauta Argonauta Ostra Ostra Abalone Abalone Nautilus Nautilus Pirambu Pirambu Wahoo Wahoo Caxareu Caxareu Baleia Azul Baleia Azul Jubarte Jubarte Cachalote Cachalote Baleia Ana Baleia Ana BM-C-30 BM-C-30 BM-C-32 BM-C-32 Itaipu Itaipu 1 1 サントス盆地 サントス盆地 カン ポス 盆地 カン ポス 盆地 エス ピリ トサ ント 盆地 エス ピリ トサ ント 盆地 【BM-S-52鉱区】Corcovado 【BM-S-52鉱区】Corcovado 【Albacora Leste鉱区】 【Albacora Leste鉱区】 【Albacora鉱区】 【Albacora鉱区】 【Barracuda鉱区】 【Barracuda鉱区】 【BM-S-10鉱区】 Parati Macnaima 【BM-S-10鉱区】 Parati Macnaima Carioca Carioca 【Marlim Leste鉱区】 【Marlim Leste鉱区】 【BM-C-29鉱区】 【BM-C-29鉱区】 【BM-S-54鉱区】 【BM-S-54鉱区】 Cernambi/Iracema Cernambi/Iracema 【BM-S-11鉱区】Iara 【BM-S-11鉱区】Iara 【Florim鉱区】 【Florim鉱区】 【Franco鉱区】 【Franco鉱区】 Libra Libra Papa Terra Papa Terra Roncador Roncador Baúna Baúna 【BM-S-24鉱区】Jupiter 【BM-S-24鉱区】Jupiter 【Tupi NE鉱区】 【Tupi NE鉱区】 【Iara (Surround) 鉱区】 【Iara (Surround) 鉱区】 【BM-S-8鉱区】Bem-te-Vi 【BM-S-8鉱区】Bem-te-Vi 【BM-S-21鉱区】Caramba 【BM-S-21鉱区】Caramba Abare West Abare West Iguaçu Iguaçu 【BM-S-22鉱区】Azulao Guarani 【BM-S-22鉱区】Azulao Guarani Lula/Tupi Lula/Tupi 【Peroba鉱区】 【Peroba鉱区】 【Tupi South鉱区】 【Tupi South鉱区】 【BM-S-9鉱区】Sapinhoá (Guara) 【BM-S-9鉱区】Sapinhoá (Guara) 【Guara South鉱区】 【Guara South鉱区】 【Caratinga鉱区】 【Caratinga鉱区】 【Voador鉱区】 【Voador鉱区】 【Marlim鉱区】 【Marlim鉱区】

参照

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