居住性からみた床のかたさの評価方法に関する研究 : その1 床のかたさに関する心理学的尺度の構成

【

論

　

文

】

UDC ：69

．

0251 ：

539

．

53

：159

．

9 日本 建築 学 会構 遣 系 論 文 報 告 集 第

358

号

・

昭 和 60 年 12 月

居 住 性

か ら み た

床

の

か た さ

の

_{評価 方}

_法

に

_関

す る

研 究

そ の

1

床

の か た

さ

に

関

す

る

心 理

学的

尺

度

の

_構成

正 会 員 正 会 員 正 会 員

小

横

大

野

山

野

英

隆

哲

＊

裕

＊ ＊

、

土 ＊ ＊ ＊ 廻

　L

序



・



_．



’

　 建 築 物

の

床

に

要 求

さ れる

性 能

の な か で

，

人 間

が

触

れ る とい う

観 点

で は

，

か た さ はすべ _り

，

_{温 冷 感}

など と と もに

床

の

居 住 性 を大 き く左 右

す る

性 能

の ひ

と

っ

と

いえ る

。

　

筆 者

_．

らの

一

部

は

，

上 下 方 向

の

剛 性

の

高

い

床 版 上

に

施 工

さ れ た

塗 床

お よ び

張 床

に

構 法 を限 定

し た

場 合

の

快 適 性

の

観 点

か らの

歩 行 時

の

床

のか た さに

関

し， その

評 価 方 法 を

究 明

し た

結 果 を報 告

した1）

・

！｝ 。

　 本 報 告

は

，

床

の

材 料

・

構 法

，

動 作

，

履 物

，

評 価

の

観 点

を

多様 化

し

，

より

汎 用 性

の

高

い

床

の かた さの

評 価 方 法

を

究 明

す る

目

的

で

行

っ た

研

究

の

成

果

を と り ま と め た もの で あ る

。

な お

本

研

究

の た めの

試

行

研

究

の

結

果 は 日

本 建

築

学

会 大 会

に発

表

してい る3｝

L5

）

_。

　

2．

本 研 究

の

目的 と範 囲

　 本 研 究

の

目的

は

，

快 適性

な ら びに

疲 労

の

観 点

か らの

床

の か た さ に

関

する

評 価 方 法

を

確 立

し_， よりよい

床 材

料

・

構 法

の

選 択

な ら びに

開発

に

必 要 と

なる い くつ か の

知 見 を

提 示

し

よ う と す

るこ

と

に

あ

る

。

　 本研究

で

_対

象

とする

_床

は_， お もに

_歩

く，

立

つ ，

座

る，

横

た わ る な どの 日

常

的

な

動

作

に

_供

さ れ る

床

と し，

材

料

・

構 法 と

して は

，

か た さの

観 点

か らみて

代 表 的

な

も

の はす べ て

含

む こと と する

。

　

3，

既 往

の

研 究

　

本研 究

と

類 似

す る

観 点

か らの研

究

は

，

内 田

，

吉 岡

，

平 井

，

胡

，

川 村

，

山 田

，

後

藤

，NBS

らに

よ

っ て

行

わ れ

貴 重

な

成 果

が

発 表

され てい る が6〕

−

171 ， か たさの

評

価

指標

が

提 示

され てい ない

点

，

か た さの

測 定 方 法

の

妥 当性

が

証 明

され ていない

点

で

十 分

と はいえ な い と

考

え る

（

問 題 点

の

詳 細

．

は

文 献

1

）

，

2

｝

で

指 摘

し て い る

）

。

　

ま

た，

筆 者

らの

一

_部

_{の グル}

ー

_プ

_{によっ て}

_行

_{わ れ た}

_{研 究}

で は1 ）

−

3

 

床

の

材 料

・

構 法

およ び

評 価

の

観 点

な ど を 限

定

し て い る ため，

種

々 の

材 料

・

構 法

の

床

が

出現

し て い る

現

　

＊

東京

工

業大学 　助教授

・

工

博

＊ ＊ _{束 京工業 大 学 　大 学 院 生}

・

_{工 修} ＃ ＊ _{柬 京} 工業 大学　助 手

・

工 博 　 　〔昭和60 年 5月

9

日原稿受理 日

，

昭和

SO

年

8

月

13

日 改 訂 原 稿 受 　 理 日

．

討 論 期 限 昭 和 6童年

3月 末EP

在

で は，

求

め た か た さ の

測 定

法

，

評 価 指 標

の

汎 用 性

に

不

満

足 な

点

の

_多

い こと が

指

摘

でき る。

　

以

上

か ら

，

床

材 料

・

構

法

，

動

作

，

履 物

，

評 価

の

観 点

を

多様化

し た か た さ の

評 価 方 法

の

確 立

が

必 要 と考

え る

。

　

4．

本

研

究

に お け る

研

究

方 法

　

本

研 究にお け る

研 究

方 法 と

手 順

はつ _ぎの ようで あ る

。

　

1

）

適

切 な

試

料 床

を 選

定

し

，

官 能 検 査 手 法 を周

い て

，

各 種 動 作 時

の

_床

の か た さに

_対

す る

人 間

の

感 覚

，

’

快 適 性

お よび

疲

労の

観 点

か らの評 価の判 断 を 求 め

，

尺

度 構 成

理

論

を 適 用

して

床

の か た さに関 す る 心 理

学 的 尺 度

を

構 成

す る。

　

2 ）

人

間

が

床

に

与

え る

荷 重

な ど

を参 考

と して_， 汎 用

性

の

_高

い

_床

の かたさ

測 定 装 置 を設 計

・

試 作

す る

。

　 3

）

1

）

で

構

成

し た

床

の か た さ

感 覚 尺 度

と

2

）

で

護

計

・

試 作

す る

床

のか た さ 測

定 装

置

で

測 定

さ れる

種

々 の

物 理 量

と の

対 応

を

検 討

し，

床

のか た さ を

表 す 妥 当

な

物 理 量 を設

定

す る

。

　 4

）

1

）

で

構 成

し た

床

の か た さ

評 価 尺 度

と

3

）

で

設 定

す る

物

理 量 との

_対応

か ら

，

床

のか た

さ

の

最 適 値

，

推 奨 範

囲 な ど を

求

め

，

物

理 量 と か た さ

評 価 尺 度

との

対 応 図 と と

もに

，

床

のか た さの 評 価

指

標

と し て

提 示

す る。

　 5

） 実 際

の

床

に おい て

，

本 研 究

の

_{成 果}

の

妥 当性

を

検 討

す

る

と と も

に_，

．

床

のか た さの

_評価

方 法

を

具

体 的

に

提

示

す る。

　

以

上

，

人

間

の心 理

的 反 応

と

床

の

物 理 的 特 性

との

対 応 を

軸

に して

_研

_究

を

進

め る が

，

生 理 的 反応

に

よ

る

客 観 性

の

確

認

な

ど

に関 し ては

今 後

の課 題 と し たい。 な お

，

本 報 （

そ

．

の

1

）

で は

1

）

に関 して

報 告

し

，

2）

〜

5

_）

は 次

報

（その

2 ）

で

報 告

する

。

　

5，

床

のかた

さ

に

関 す

る

心

理

学

的 尺

度

の

構

成

　

5

，

1

心 理 学

的

尺

度 構 成

のた めの官 能 検 査

‘

　

官 能 検 査

の

検 査 項

目，

試

料床

，

検

査 員

，

動 作

，

履 物

な

’

ど

の

概 要

お よ

び組

み

合

わ せ

を表

一1

に

一

覧

に し た

。

以 下

にお も な

事 項

につ い て

説 明

を

加

え る。

「

　 5

．

1

．

1　

官 能 検 査 項

目お よび

_構

成 す る

尺 度

　

検 査 項 目

は か た さ

感 覚

とかた さ

評 価

で

，

か た さ

評 価

は

一

₁

一

IE−

1

　 官 能 検 査 要 領

一

覧 か た ざ 官 能 検 査にお け る 判断 範ちゅう かた さ_評伍 （男 性 ） り

・

た さ 評 価 （_女性 〉 官 能検査項目 カ

、

た さ感 覚 か た さ 適 性 長蹶

鞠

か た さ 適 性 長 蹶

掌

朋 か た さ 騒 覚 ； の床の上で （　 　 ）ず ろ 時の床のかた さ は

．

讐

床

_{鎌 黜}

駄

。

　 2　 か な り かたい

．

　3　や や

．

か拒い

。

　4　　 ど ち ら と も い え な い

●

　5　 や や

．

や わ ら か い

。

　6　 カ1な り や わ ら か い

。

　7　 非 常にや わうか い

．

動 作

一

臀

歩 行：立 位

1

正 座

_．

鵬

　 　1 歩 行

　　

i

暼

降 　 　i

’

立 位：正 座 　 　 1　

呷

　　　1

　　」

　

　

　

　

　

　

1 　 　！横 臥

・

　　

1

回螺 　 　1 歩 行 立 位 歩

1

了 立 位 腰降

ヤ

正座

_■

横 臥 歩 行 立 位 1回 転 禦 足 oQ Qo ト レ　 × oo 　 　50 × Q か た ざ 題 駐 こ の 床 の 上 で（　 　 ） す る 時 の 床のか た さ は

．

1

鱗 轢

i

　4　 　ど ち ら　 も い え ない

。

　5　 や や

．

　 し て い る

。

　6　かな り

「

している

．

　7　 非冨に　し ている

．

くつ下 oO oo

　　

ン グ11× ウェ

1

○ Xx 

l

ト レ xx スリッパ

oo

ト レ

ー

ニ ング ウ

エ

ア 着 用

oQ

　．

一

ニ ア 譽 用 xooo Xo 履 物

　．

その他 o　

・

o

一

ニ ング ウ

ェ

ア 蓉用 執底 紳 士 織 oo Q o 碩 匠坤士_靴 oo oo ○ 0 長 朋 疲 労 予 圏 中 ヒ

ー

ル … 成 人 男 子 10名 へ： oo o0

翻 魏 齲 鑞 騎

、

け る と し 肱 　1　 非常に疲れ そ う で あ る

．

　2　 が な り 唖れそ う で ある

．

　3　 　や や

．

疲 れ そ う で あ る

，

　4　 ほ と ん ど 唖 れ な さ そ う で あ る

．

　5　全 く_匝れ な さ そ う で あ る

g

検 査 員の厩 要

li

輩雛 駁詔

r： 平 均 体 盃（K8） 成 人

_器

_耄

馬：25

．

6 押：170

．

1 ド：65

．

5 鮴

_鷺

鳥：252 闘：169

．

6 冒：63

．

4 25

．

6H ： 170

，

lu ： 65

．

5 鰍

_擺

ら：25

．

2 卩：169

．

6u ：63

、

司

賜

鷺

角：20

，

7 団：15B

．

9u ：51

．

9 吋0 試 料 床の毋 要 （単 位 

1

大 き さ （

匐

囗

〉

1 バネ（［20

．

8K8f’c

ロ

》束＋合 皈  25＋鉄 皈  4×2＋合 阪  25DIOX

　

910o

_．

　 ［O　 　 x ooxooCoXoo

2 ノ｛ネ（　32L6Kgf〆ζ6　）束十合 皈  25十殿 板  4　×　2　十合 糎  25910 ×　910ooXoox00oo × oo 3 根 太床

．

（＠300 ） 合 板  15＋プロ

ー

リ ン グ ボ

ー

ド  15600 ×1800oooooQooooooo 4 機 太床 （＠600） 合 板   15＋ 合 成 樹 脂系複合床 材 3

、

5

「

600Xl呂000oo0o000oooo0 5 合 板  12＋合成 樹 脂 系 複 合 床 材  3

，

5900X 匸300 × xxOoCQ0o0ooQ 合 板  9＋カ

ー

ベツト  lo 900×1800ooQoooOoooooo

6

　 7 根太床 （  450） フ　囗　

一

　1丿　ン グポ

ー

　ド 15 900×田00XXXooQ0CooooQ 8 合 板   12＋ フ

ェ

ル ト  4＋ カ

ー

ペ ット 田 9DO×180DoooQOOOOooooo 9 た たみ 55 9ヒ

qx1820xxxooQ0ooo

　　ooo 10 合 板   L2＋ 合 成 樹 謄 系 慶 合 床は 3

．

5910 ×182D × × xoQoo00 ○ OoQ u 匿き 床 （バ

ー

チ_クルポ 　

ー

ド 25下 張 ） 合 板  12＋フェルト  4＋カ

ー

ペット 」0910 × 田20oooo0QQOooooo 12 フ　

囗

　

一

　リ　ン グ ボ

ー

　ド  幽5 910×1820oo 　

．

oOoooooooo0 丘3

　　　　　皿

ゴ厶  10＋7ロ

ー

リ ン グ ボ

ー

ド  匡5GOOXI ヨ00ooo ○ ○ ooOooooO 11 クッション材  2匚＋カ

ー

ベ

．

ット  田 600XIBOOxxXoOIoO0ooooo 15 直 床 （発泡ブ ラ ス チ 　 　

ッ

ク下 地 ） 合 板   12＋合 成 樹 脂 系 徳 舍 床 材 3

．

5　　 　　500X 旧00oXXoo 　 　 oO0ooooO 15 フ ロ

ー

　i丿　ン グ ボ

ー

　ド  15

ト

　600Xl800ooooooOoooQoo 17 置 き床 （合板   12下 張 〉 クッション 財   2L＋カ

ー

ベ

・

ソト  10 册OXIB50

　　：

X　 　 　XxooOQoooQoo 田 合 成 樹 脂系 觚 台 床 「オ  3

．

5　×2　　　　　　　950×1850 蹂 準床 ooo 　 iooQoo ○

o

匸9

_難齢

9下 張 ） ゴ ム  13＋合皈   15　　　　　　　

i

　250X 匹850o 　 　o　 　o0

・

oooooQoQo

20 クッション桝  21X

．

2＋カ

ー

ペット  IO

．

950X 」850o 　

l

’

oo0oOO _loooooO

21 た たみ 55 45D×BOOoooo

　　．

Q

_⊥

O

　　C ○

o0Qo

22 合 成 尉 脂 系 複 合 簾 材   3p5　　　₄₅₀　X匹BOOo

_殳

_」

° 0o 　［o0 　1QoooQo 23 フ

ェ

ル ト  4＋カ

ー

ベット  10　　　　　　3450 ×IBDO 　 　1　 　

．

X　 　lx　 　こx

　　　　

IoQ 　…

oL

O

　　

」

oo

　 　

ooQo

24

層

ク

ッ

シ ョ ン材 付フロ

ー

リ 冫 ゲ ブロック驗置2i450XIBOOo 　

l

× X

塑

ゆ 　

lo

　

ゆ o　 　oo



loo

25 直 床 （コン ク リ

ー

ト 　 　 　 　 下 地 ）

_ヒ

泥

・ン

_璽

6°糟 囎 15

．

國

．

　　

i450Xl

δoo ○　 　1ooOI 。

i

。

_…

。 …。 o　 　oo 　 　oo 26

　　　　　　一

．

＿ 冒

冖 ・

圏

ゴ遡 ・・カ

ー

ベ

・

トや1・



_い

5・・1培D・

｝

■

冖

o　 …o　｛Q

　　　　」

○

　

。

To

…_。 Ioo 

o0100

27 　 　 　

P

　　

中

_†

一．

クッシ ョン 材   2［X2 ＋カ

ー

ペ

．

丿

卜嘔列0 薯5D×IBσo

　

O

　 　O 　

IQ

．

石

圭

4

　

．

一 一

．

．

oio



Iooo

　 　oooo

28 仕 上 纏な し　く剛 床 ＞　　　　　　　

1

一朽Oxl800 0 　　50 　　 0o 　　iO _Q蕊_O oo 　 　o0o0 0　 楳 用 し た 組 合 せ 　 　X ：螺 用 し な い 粗 合 せ

動作

を す る

瞬 間

の

快 適 性

の

観 点

か らの

適

・

不 適 を示

す か た さ

適 性

と

長 時 間 動 作

を

継 続

し た

場 合

の

_疲

労

を

予 測

す る 長

期 疲 労 予

測の

2

_項

目 か ら

成

っ てい る

。

各

々 の

検 査 結

果 か ら， か た さ

感 覚 尺 度

， か た さ

適 性 尺 度

，

長 期 疲 労 予 測

尺 度 を構 成

するが， こ の

う ち

か た

さ感 覚 尺 度

は か た さの

測 定 方 法

の

妥 当 性 を検 討

する ために

用

い る

尺 度

とな る

。

　

5．1．

2

　 官 能 検 査 手 法

の

選 定

　

官 能 検 査 手 法 と

して_，

試 行 研 究

で

適 用

の

妥 当 性 を検 討

し た

結

果 か ら3）

，

かた さ

感 覚

の

検 査

で は

標 準 床 （

Ne ．

　

18

）

と の 比

較

に よ る

系列範

ちゅ う

法

， か た さ

評 価

の

検 査

で は

絶対判 断

によ る

系列範

ちゅ う

法 を選 定

し

た

。

判 断 範 ち

ゅ う は

表

一1

に

示

し た と お り で あ る

。

　

5．1．3

　

試

料

床

の

設 定

　 試 料 と

なる

床

の

選 定

に

あ

た っ て

以 下

の

点

に

留 意

し

，

計

28

個

の

床

を

大

き さ

約

40m2

の

官 能 検 査 室

に

設 定

し た。

　

。

実 存

する

床

の か た さの

程 度

を

十 分 包 含

し， かっ か た さの

観 点

か らみ て

代 表 的

な

材 料

・

構 法

の

_床

を

含

め る

。

　

・

検 査 員

に

疲 労

，

倦 怠

を

感

じ させ ない試

料

数とする

。

　

・

検 査 期 間 中

か た さ が

変化

しに く くか つ

検 査 を行 う

の に

支 障

の な い

大

き さ と す る

。

　

な お

，No ．

1，

　

No ．

2

の

_{試料 床}

は

_床

の

振 動

の

影 響

に

関

す る

基 礎 的 知 見

を

得

る た め に，

通

常

の

床

と

比 較

して よ

く振

動

する

床

に し て い る。 さら に

置

床

，

根 太 床

で は

個 所

に

よ

りか た さ が

異

な る の で

動 作 位 置

を あ ら か じ め

指

定

した

。

　

ま

た

，

い

く

つ かの

検 査 項 目

において

，

特

に

必

要

な し

と

判 断

され た

試料 床

は

検 査

・

効 率

の

観

点

か ら

削

除

し た

。

　

5．

1

．

4

検 査 員

の

選 定

　

か た さ

感 覚

の

検 査

では，

試 行 研 究

の

結 果

か ら 3）

_，

_{か た}

一

₂

一

さの

刺 激

の

大 小

の

_判断

に

検 査

員

の

層

に よ る

差

は

小

さい と みな し て

成 人 男 子

10

名 と

し

，

か た さ

．

評 価

の

検 査

では

成

’

人

男

子

ユ

0

名

〜

17 名

，

成 人

女

子

17

名

を

検

査 員

と して選

．

定

した

。

　

な お， かた

さ評 価

の

検 査

に おける

検 査 員

の

層 と

して

，

子

供

，

老 人

などほ か の

層

を

も対 象

とする の が

望

ま し い が，

現 実 的

．

に はこれ ら の

層

の

検 査 員

に

よ

る

検 査

が

困 難

な こ と

，

日常 経 験

か ら

層

によ る か た

．

さ の

評 価

の

差

は

微

小

と

推

定

でき るこ と な ど か ら

，

選

定

し た

層

を

代 表 的 層

と

み な し

，

層

によ る か た さの

_{評 価}

の差の

_{詳 細}

な

検 討

は

今 後

の

_{課 題}

と す ること と し た

。

　

5．

1．

5

動 作

の選

定

　

床

の かた さ を

判 断

する

_{動 作}

と して_，

_従

_{来 中}

心

的

に選

定

さ れ てい る

歩

行

に

加

え

，

立 位

，

腰 降

し

，

正 座

，

横 臥

回

転

の動 作 も 選

定

し た

。

　 5

．

L6

履

物

の

_選

_定

_，

その

_他

　 歩

行

，

立

位

の

_検

査

に おいて

，

男

性

の場

合

は

厚

手

の くつ 下，

底

のやわ らか めのス リッパ，軟

底 紳

士 靴

，

硬

底 紳

士 靴

，

女 性

の

場 合

は_， 男

性

の

検 査

に お いて

素

足と くつ

下

と の間 に

有 意

な

差

が

な

か っ たの で

く

つ

下 を削 除

し

，

男 性

の

場 合

と

同

じ ス リ ッパ

，

中

ヒ

ー

ル を

履 物

と し て

選 定

し

，

ほ か に いず れの

場 合

も

素

足 を

加

え た。

　

ま

た，

腰降

し，

正 座

，

横

臥

回

転

の

動作

では

同

一

の

ト

レ

ー

ニ _{ング ゥ}ェ アを

着 用

させ た

。

　

な お

，

素

足

，

くつ

下

，

ス リッパ で の

歩

行に おいて は現

実 的

に

長 期 疲 労

の

問 題

は

少

ない と

考

え

検 査

か ら

削 除

し た。

　

5

．

1

．

7

官 能 検 査経 過

および

結 果

　5

．

1

．

1

〜

5

，

1

．

6

，

の

条 件

の ほかに

，

床

の

す

べ _り

，

_{発 音}

，

_{視 覚 的}

な

も

の は

判 断

に入れ な い こ と

，

検 査 員

は

疲

れた ら

自由

に

休

める こと

，

各 動

作

の

形 態

は ほ ぼ

統

一

す る が

，

速 度

，

激

しさ な ど は

自由

と す ること

，

質

問

も

返 答

も口

_答

で

_行

うこ と_， な ど

．

を

条 件

と して

検 査 を実 施

し

基 礎 資

料 を得

た

。

官 能 検 査 状 況

を

写 真

一

ユ に

示

す

。

　 表

一

2

に

官 能 検 査

の

分 散 分 析 結

写 真

一

1

官能 検査 状況

果

を

一

覧

に し た。

　

すべ _{てに お}いて

主

効 果

が

高 度

に

有 意

で あ るこ と か ら

，

設

定

し た

試料

床 群

は

十 分 差 異

のあ る

刺 激

を

検

査

員

に

与

え て お り，

検

査 方 法

を

も含

めて

，

床

の か た さに

対

す る

感

覚

お よ

び 評

価

の

_{判 断}

を

求

める

_検

査

とし て

不 都 合

はなかっ た と み な せ る

。

　

一

方

，わ

ず

か の

例

を

除

いて個 人

差

も

高 度

に

有 意

であり

，

個 人 差 が 存 在

して い ること が 明

確

であ る

。

さら

・

に

，

概

し て

評 価

の

_判

断

に お いて

個 人 差

の

_寄

与

率

が

大

きい こ と か ら

，

か たさの

評 価

の

判 断

に は か た さの

感 覚

の

_判

断

よ り も

大

き な

個 人 差

が

存 在

し て い るといえ る

。

特

に_，

男 性

で は

，

ス リッ パ

履

きの

立 位

で の

長 期 疲 労 予 測

_，

女 性

では_，

腰 降

し

，

正 座

，

横 臥 回転

で の か た

さ適 性

，

素 足

， ス

リ

ッ

パ 履

きの

立 位

で の

長 期 疲 労 予 測

におい て

，

個 人 差

が

よ

り

大 き

く

．

出

て い る

。

　

し

か し

な

が

ら

，

前 述 し

た

よ う

に_，

個 人 差

が お

も

に

試 料

の

設 定

，

検 査 方 法

のた めに

生

じて い る

も

の で はない とい えるこ と

，

類 似

の

刺 激

を

対 象

とし て

行

っ た

既 往

の

研 究 例

に もこ の

_{傾 向}

は

明 確

に

見 受

けられ ることか ら1］）flS ，

・

19）

，

得

ら れ た

個

人 差

は

，

床

の か た さに

_対

す る

判 断

と して

_検査

員 間に本 来

存 在

し てい る もの と み な してよい と 考 え る

。

　

以 上

の

検 討

か ら，

官 能 検 査 結

果か ら

構 成

さ れる尺

度

は

十 分 意 味 を も

つ

と

いえる

が

，

前 提

と し て

，

程 度

の

差

は

あ

るが

代 表 値

とし て

求

められる

各

尺

度

に は い

ず

れ

も個 人 差

を 内 包し ているこ と を 認 識 し た上で

論 議

を

進

め る必

要

が あ る といえ る。 表

一

2

官 能 検査の分

散

分

析結果

か た ざ感 覚 か 拒 さ 速 性 畏朋疲 労 予 劇 分散 比 寄 与 串 分散 比 寄 与 宰 分 触 比 寄 与 串 分 散 比 窃 与蜜 歩

_・

環 主 35

．

27675

．

80駕

季

累 主 24

．

385P54

．

82竃 _主 18

、

442

，

翊8

．

92： 主 16

．

593

，

44

．

49霊 倒 1

．

992

，

1

．

o 購 膕 3

．

8393

．

94男

李

既 呵 2

．

OOO

冒

1

．

73竃

李

軟 囮 4

．

138

，

52 鷹 歩

_・

く 主 05

．

07r78

．

05：

季

く 主 23

．

592F54

．

27之 主 21323

’

52

．

14 罵 主 13

．

087P38

．

63罵 個 2

．

63 『 L55 ： 個 3

．

442

，

3

．

48：

季

ス 囘 2

．

796

卩

2

，

了3零

季

硬 個 ＄

、

7175

．

14竃 主 33

、

3【2F74

．

90竃 主 18

，

2了045

．

50影 主 旧

．

45r46

．

獸  主 1帽

．

3肥 42

．

93 寓 歩

_・

ス 個 2

．

lo61

．

20竃

季

ス 個 窃

、

224

卩

8

．

16零

季

中 個 4

、

56γ 5

．

69竃 立 梁 個 5

，

732

’

7

．

85零 主 27

．

41ゲ 70

、

η ： 主 12

．

44『 37

．

69罵 主 15

．

407F42

．

20零 主 15

，

79了

142．

38 ： 歩

_・

軟 個 1

，

97了

卩

1

．

20驚

 

軟 個 3242

唱

弓38髦

享

粟 個 4

．

EO96

．

27： 男 性 立 く 個 5

．

263

卩

7

．

2鰭 主 30

．

55ゼ 73

．

19竃 主 12

．

201

卩

37

．

8腿 主 11

．

252134

．

23竃 _主 12

、

890F35

．

35： 歩

_・

硬 個 1

．

7460

．

8B 罵

磐

硬 個 2

．

qo9

’

2

．

82 軍 女 性

享

ス 個 4

，

549

’

7

．

02驚

享

ス 個 B

．

oo了

卩

12

、

3購 主 58

．

766

卩

85

．

86竃 主 22291

，

．

5L86竃 主 13

．

362140

．

49罵 主 9

．

2 駐5

卩

29

．

lo零 立

_・

素 個 2

．

193

卩

o

．

go‘ 立 累 個 4

，

668

卩

5

．

2 日：

平

中 個 L9了『 1

．

呂9 罵 立 軟 個 5

．

42ド 9

，

19： 主 61

．

227182

．

46駕 主 22

．

72げ 52：81幾 主 51

，

532

，

δ5

．

37Σ _主 12

．

〒71

「

37

．

60 ： 立

_・

く 圜 5

．

301

，

3」2竃

．

男 性

乎

．

く 個 4

，

07r4

、

42罵 腰 個 L5

．

z6γ li

．

E巳鑑

享

硬 個 4

．

zτ8

卩

621瓢 主 71

，

a611巳5

，

76二 主 13

．

E68

卩

38

．

05罵 主 57

，

呂39

，

59

，

躙 峯 主 12334

，

35

．

59： 立

_・

ス 圏 3

．

06げ 1

．

31竃

享

ス 個 5

．

653

’

9

．

駐2罵 正 個 12

．

70979

．

lo竃

季

中 圜 5

，

9269

．

卩 ： 主 52

，

774

，

日1

．

39蕩 主 11

，

563 窪5

．

ε4竃 _主 54

．

387P67

．

02 ： 主 12

．

581

，

35

，

49： 立

_・

駄 個 3

．

473

’

2

．

06瓢

亨

軟 囘 6

．

66『 9

．

92罵 横 個 圃

，

4841 【o

．

83驚

乎

累 個 7

．

目 ア 11

．

07竃 主 了4

，

743

冒

85

．

了脇 主 1了

．

DO945

．

3嘛 女 控 主 5

．

囑99L7

．

4購 立

_・

硬 個 3

．

93B

卩

1

．

83：

享

硬 個 3

，

93r4

．

9鷹

享

ス 個 7

．

259

，

10

．

38簿 腰 主 70

．

6go

’

₈₅

_．

_20竃 腰 主 58

．

091

，

_B2

_．

_{B収 主 6}

_．

₆₅₂₂₃

_，

_25Σ 個 3

、

51qL84 名 個 5

．

0802

．

13零 主；主 効 果

押

i

_韆

_黜

_憙

笠

i

銘

臻

i

踴

監

転

．

享

中 個 2

、

803

’

曙

、

39竃 主 136

，

09

’

91

．

56 竃 主 20

．

75760

，

97 ： 正 個 4

，

081p1

．

25： 正 個 1

．

816o

，

97零 巽：踏 足 く二く

つ

下 ス ；ス リツバ

騨 騨

．

主 n6

．

41

卩

go

．

8t： 主 66

，

8B83

、

87罵 横 何 2

．

792

’

0

．

85： 慣 倒 7

．

3882

，

93：

一

₃

一

5

．

2

床

の か た さに関 す る 心 理

学

的 尺 度の構

成

5

．

1

で

求

め た

基 礎

資

料 を

用い， 尺

度 構 成

理

論

に

従

っ て か た

さ

に

関 す

る

心 理 学 的 尺 度 を構 成

し た

（

尺 度

の

概 要

は

以 降

に図

示

す る こ と と し

，

詳細

は

省 略

する

）

。

　 24 　 　 　 12 　 　 　 261t 2S 　2216 　】315 ！53tg

　

2114 　2G8 … 「

黙

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　　　　畠

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