1-2. 水戸室内管弦楽団 第 100 回定期演奏会 3. 中学校合唱の祭典/アンサンブル奏コンサート 4. 千葉博美ピアノ・リサイタル/茅根順子リサイタル VI 5. 最近の公演から 6. INFORMATION
2017
OCTOBER
+
NOVEMBER
VOL.
222
水戸芸術館音楽紙[ヴィーヴォ]
10
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11
〈第九〉に新しい光を当てるマエストロ小澤 &MCO の試み
文 中村 晃10.13
金
15
日
水戸室内管弦楽団 第 100 回定期演奏会
国際的に活躍する優れた日本人演奏 家たちを選りすぐって室内管弦楽団を 作ったら、いったいどんな音楽が響く ことになるか?――吉田秀和初代水戸 芸術館館長のそうした夢のような想い の下に、1990 年に結成された水戸室 内管弦楽団(MCO)。およそ四半世紀 の時を経て、このたび第 100 回定期演 奏会という大きな節目を迎えます。吉 田初代館長の遺志を継ぎ、MCO を世 界有数の室内管弦楽団へと導いた小澤 征爾館長が、この祝祭の場に選んだの が、ベートーヴェンの〈交響曲 第 9 番〉。 近年、小澤館長は MCO の演奏会でベー トーヴェンの交響曲を集中的に取り上 げていますが、〈第九〉の演奏について、 小澤館長は、この交響曲のサイクルを 始めた時は考えていなかったけれど、 プロジェクトを進めていく中で、実現 可能であるという結論に至ったとのこ とです。一般的に〈第九〉の演奏は、 80 人前後のオーケストラ、100 人前 後の合唱団で演奏されることが多いで す。ベートーヴェン自身が指揮をした 1824 年ウィーンのケルントナートー ア劇場での初演の際も、80 人弱のオー ケストラ、およそ 100 人の合唱団が編 成されたことが分かっています。これ らの慣例を打ち破り、今回の演奏会で は、47 人のオーケストラ、32 人の合 唱団で臨みます。室内楽的な繊細さを 纏った新しい〈第九〉の演奏にご期待 ください。小澤館長がその実力を認め る 4 人のソリスト・三宅理恵(ソプラ ノ)、藤村実穂子(メゾソプラノ)、福 井敬(テノール)、マルクス・アイヒェ (バリトン)、そして精鋭たちが揃う東 京オペラシンガーズ(合唱)にも要注 目です。 また今回は、特別企画もご用意して おります。まずは、水戸室内管弦楽団 創立当初から現在に至るまでの全ポス ターを、エントランスホールに一挙に 展示する「水戸室内管弦楽団 ポスター 展」。こちらの会場では、第 1 回定期 演 奏 会 の 映 像 も 特 別 に 上 映 い た し ま す!小澤征爾総監督やメンバーたちの 若々しく情熱溢れる演奏や、吉田秀和 初代館長の力強いスピーチの様子など もご覧いただけます。ここでしか見ら れない貴重な映像を、お見逃しなく! それから、「子どものための音楽会への 一般ご招待」、「公開総練習への年齢を 足してちょうど 100 歳になる方のご招 待」などの関連企画も実施します。皆 様のご来場をお待ちしております。 水戸室内管弦楽団楽団長・堀伝氏への インタビュー ―― 堀 楽 団 長 は、 水 戸 室 内 管 弦 楽 団 (MCO) を は じ め、 セ イ ジ・ オ ザ ワ 松 本 フ ェ ス テ ィ バ ル、 小 澤 征 爾 音 楽 塾、小澤国際室内楽アカデミー奥志賀 など、小澤館長の日本での主要な活動 のほとんどに関わっていらっしゃいま す。近年の小澤館長の音楽活動に接し ていらっしゃって、どのようにお感じ ですか。 最近の活動では、小澤征爾音楽塾や 小 澤 国 際 室 内 楽 ア カ デ ミ ー 奥 志 賀 な ど、後進の指導にも力を入れています。 先日の室内楽アカデミーの発表会(奥 志 賀 公 演:7 月 29 日、 東 京 公 演:8 月 1 日)では、勿論、受講生達も優秀 で、褒めなくてはいけないのだけれど、 小澤さんの指揮は、若い人たちにあの 様な演奏をさせてしまうことに、あら ためて驚いています。理屈ではないん ですよね。技術的な指導を越えて、エ ネルギーを与えるというか、とにかく 神がかっているというような側面があ ると思います。ここ最近の MCO との 演奏会もそうした魂を揺さぶるような エネルギーが放出されていると思いま す。 彼も長い人生の中で色々な経験をし て、様々な試行錯誤をして、今がある のだと思います。若い時は、どんな指 揮者でもそうだろうけど、棒でなんと かしよう、オケを自身の思うように鳴 らしたいというのがあるでしょうが、 現在の彼はそのような余分な力はまっ たく入っていないと思う。僕は去年ベ ルリンで、ベルリン・フィルを指揮し た演奏会を聴きに行ったのだけれど、 その時でも本当に彼の音が出てくるの ですよね。自分でもそういうのは実感 小澤 征爾 ⓒ Shintaro Shiratori 三宅 理恵 藤村 実穂子 ⓒ R&G Photography 福井 敬 マルクス・アイヒェ ⓒ Fumiaki Fujimoto ラデク・バボラーク ⓒ Lucie Cermakovaくても自分が音を導き出しているとい うことを。それが本当に感動するもの で、凄いなと思う。今や棒の技術とか そういうレベルの問題ではないのです よ。彼の存在そのものを演奏者たちは 目の当たりにする。指揮台を降りると 冗談みたいなことを言って皆を笑わせ たりするのだけれど、ひとたび指揮台 に上がると、音を出すまでにしばらく 時間がかかるのだけれど、その空白の 時 間 に 自 分 の 音 楽 の 世 界 に 入 っ て い く。そしてその間、演奏者たちもただ 待っているのではなくて、彼と同じよ うにその世界に入り込んでいく。そう いうことが、考えたり、計算したりす るのではなくて、自然に行われている。 彼が今、音楽をやるというのは、そう いうことなのだろうと思います。 ――今度の演奏会では、MCO メンバー でもあるラデク・バボラークさんが第 1、2 楽章を指揮します。堀楽団長から 見て、バボラークさんはどのような音 楽家ですか。 小澤さんとすれば当然、自分で全曲 を指揮したいのだと思います。しかし、 体力的なことを考えて、今回のような 結論に至った訳です。全部を指揮でき ないことに責任を感じ、残念だと思っ ているに違いありません。その一方で、 バボラークを小澤さんは信頼していま す。MCO の仲間もバボラークだった ら皆喜んで協力するし、一緒にやりた いという気持ちになるので、演奏会が とても楽しみです。 バボラークの素晴らしさは、お客さ んが一番わかっているかもしれないで すね(笑)。水戸には 20 代の頃から来 ているよね。最初に水戸に来てその演 奏を聴いた時は、開いた口が塞がらな かった。そんなに簡単にホルンを吹い ちゃうのという感じでした。猶井(正 幸)君(MCO 楽団員代表、ホルン奏 者)とも話したのだけれど、バボラー クがコンチェルトのソリストを務めな がら、指揮をした演奏会(2013 年第 88 回定期演奏会)の時に、通常ホルン 吹きは神経質に何小節も前からホルン を吹く為の準備をしなくてはよい音が ホルンを吹きこなしてしまう。ホルン はとても難しい楽器だと思うけど、バ ボラークの音を聞いた時は本当にびっ くりしましたね。 ――先日、チェロの宮田大さんが教え てくれたのですが、MCO の演奏会で は配置的にチェロはホルンの前で演奏 することが多く、ホルンの音がよく聴 こえるらしいのですが、バボラークさ んは、リハーサル中に自分の出番がな い時に、第一ヴァイオリンのパートを ホルンで吹いていたりするそうです。 凄いですよね。 ホルンのパートなんかどうってこと なくて、他のこともできるよっていう ことなんだね(笑)。音楽を自分のパー トだけでなく、トータルに捉えている 証拠だよね。皆そうでありたいと思う けど、なかなか音楽の全体を把握しな がら演奏するのは難しい。勿論、そう いう才能に長けた人が棒も振ってみた くなるのだろうね。かつて吉田(秀和) 先生がメンバーの中で指揮ができる人 が出てくるといいというお話しをされ たことがありました。音楽を全体とし て捉える視点を持つことはとても難し いけれど、大事なことなのだと思いま す。 ―― バ ボ ラ ー ク さ ん は、2013 年 の 第 88 回定期演奏会では指揮者としてご出 演いただきました。その時の指揮者と してのバボラークさんの印象をお聞か せください。 本当に基本的なところをなぞって音 楽作りをしていると思います。派手な 振る舞いや極端な事をして惹きつけよ うというのではない、とても誠実な取 り組み方です。これからも色々なこと を 吸 収 し て、 成 長 し て ど の よ う に 変 わっていくのか、とても楽しみです。 水戸では毎晩、馴染みのとんかつ屋さ んに通い詰め、お店の人に「バボちゃ ん」って呼ばれて、とても気さくでい い人柄ですよね(笑)。 ――ベートーヴェンの〈交響曲 第 9 番〉 〈第九〉と言えば、フィナーレを聴き たいという方が多いかと思います。で もやはり最初から聴いていかないと駄 目なのだと思います。最初は静かに始 まって、ベートーヴェンの構想に従っ て聴いていって、たどり着いた先に、 あのフィナーレがあるのです。いきな りあのフィナーレを聴いても、本当の 素晴らしさは分からないのではないか と思います。 最 後 に 話 は 戻 る け れ ど、 小 澤 さ ん は、MCO の仲間たちを信じているの だと思います。メンバーも皆、小澤さ んに前半も振って欲しいと思っていま すが、体調のことがあって、後半しか 振れないのだけれど、このオケは自分 が指揮をしなくても充分できるという ことを彼は分かっていると思う。そう いう意味で、小澤さんは仲間を信じて、 仲間のやっていることをしっかりと認 めているのだと思います。 ――ありがとうございました。
水戸室内管弦楽団 第100 回定期演奏会
10/13
(金)19:00 開演10/15
(日)15:00 開演 会場:水戸芸術館コンサートホール ATM チケット完売 出演 小澤征爾(指揮)[ 第 3、4 楽章 ] ラデク・バボラーク (指揮)[ 第 1、2 楽章 ] 三宅理恵(ソプラノ)、藤村実穂子(メゾ・ソプラノ) 福井 敬(テノール)、マルクス・アイヒェ(バリトン) 東京オペラシンガーズ(合唱) 曲目 ベートーヴェン:交響曲 第 9 番 ニ短調 作品 125MCO100 関連イベント
【水戸室内管弦楽団ポスター展】
10/1
(日)~10/15
(日) 会場:水戸芸術館エントランスホール 水戸京成百貨店 ★エントランスホールにて、「第1回定期演奏会」 の映像もご覧いただけます。2009 年 6 月 7 日、 日 立 シ ビ ッ ク センターでのデビューコンサート以 来、今年で結成 9 年目を迎えた木管 楽器とピアノのアンサンブル『奏』。 これまで演奏してきた曲数はなんと 約 100 曲。お客様にお楽しみ頂くこ とを一番に考えて作り上げた奏のコン サートの特徴をご紹介しましょう。 I. 副題 開催してきたコンサートは 15 回。 それぞれの回にぴったりの副題を添え て、テーマを分かりやすくお伝えして います。『くつろぎの午後をあなたに』、 『Shall We Dance?』、『華麗なるオペ ラ・アリアにのせて』などなど。この 副題を見ているだけで、演奏の雰囲気 が思い浮かびませんか? II. 日本の歌 『奏(そう)』という漢字一字の名の 通り、「ふるさと・日本」を大切にし、 親しみやすく美しい日本音楽を奏でて きました。管楽器の音色は、あたたか な日本の歌の演奏に向いているようで す。〈リンゴ追分〉、〈ふるさと〉、茨城 県を代表する野口雨情の唱歌などを演 奏してきました。5 回目の演奏会では 副題を『和とクラシック』とし、おな じみの旋律を題材とした演奏を楽しん で頂きました。 III. コラボレーション これまで数々のゲストの方々に共演 頂き、舞台に花を添えて頂きました。 〈マ・メール・ロワ〉や〈動物の謝肉祭〉 の演奏に合わせ、物語を美濃部佑うこ さん、戸来真由美さんに朗読いただき ました。またニューヨーク・カーネギー 大ホールでは、アンサンブル・ローゼ の合唱との共演を楽しみました。 IV. 水戸芸術館 そして、ここ水戸芸術館での演奏。 今回で3回目となりますが、一貫して 『巴里の空の下で』と題し、フランス 音楽の魅力を堪能いただいています。 皆さまお馴染みのビゼー〈カルメン組 曲〉のほか、デビューコンサート以来 2度目の演奏となるプーランクの代表 作〈六重奏曲〉を演奏いたします。ご 来場、お待ちしております。 アンサンブル奏 山本 浩貴
アンサンブル奏 コンサート「巴里の空の下で」Vol.3
11.12
日
at14:00
子供たちの一途な歌声がホールに響きます。
文 中村 晃11.18
土
中学校合唱の祭典 ~芸術館で歌おう~
多くの水戸の子供たちに、水戸芸術 館のステージに立っていただきたいと いう願いと共に開催している「中学校 合唱の祭典」(水戸市教育委員会、中学 校合唱の祭典実行委員会との共催)。水 戸市立中学校及び義務教育学校(全 16 校)では、毎年、それぞれの学校内で 合唱コンクールを行っています。本公 演は、そのコンクールで各学校の代表 に選ばれたクラスが一堂に会し、その 成果を発表していただく演奏会です。 代表には最高学年のクラスが選ばれる ことが多いのですが、彼らにとっては、 受験や卒業を控えて、クラスの皆が一 致団結する最後の機会となるそうで、 そうした中学校生活の総括とも言えそ うな格別の想いを抱いて発せられる歌 声が、毎年大きな感動を呼んでいます。 舞台に立って合唱を発表する生徒に 加えて、影の主役と言えるのが、プロ ジェクト委員に選ばれた生徒たちです。 彼らは各中学校及び義務教育学校から 1 名ずつ選出された精鋭たち。ちらし、 プログラムや看板の製作、演出プラン の作成、そして当日の司会・運営など、 公演実施のために必要なあらゆる業務 を受け持ちます。およそ 4 か月前から、 水戸市総合教育研究所の先生方のご指 導の下、6 回のプロジェクト委員会が 開かれ、入念な準備が行われます。 ゲスト出演は、茨城出身のソプラノ 歌手・小泉惠子さん。1990 年の水戸 芸術館「茨城の名手・名歌手たち 第 1 回」出演、および第 1 回奏楽堂日本歌 曲コンクール第 1 位という実績を皮切 りに、ロシア、フランス、イタリアな ど国際的にも活躍、近年では第 1 回エ レーナ=オブラスツォワ国際コンクー ル(サンクトペテルブルク)の公式ゲ スト、また第 4 回の同コンクールや奏 楽堂日本歌曲コンクール等の審査員を 務め、水戸芸術館では「日本の歌・こ の 100 年」、「クリスマス・プレゼント・ コンサート」などに出演する名ソプラ ノです。本公演では、その優美な独唱 を披露していただくと共に、生徒たち の合唱の講評を行っていただきます。中学校合唱の祭典 ~芸術館で歌おう~
11/18
(土)第 1 部 10:00 開演 第 2 部 14:15 開演 会場:水戸芸術館コンサートホール ATM 入場無料 ※関係者席以外の座席を一般に開放いたします。 ゲスト:小泉惠子(ソプラノ) 昨年度の公演より(全員合唱)クラシック音楽、と聞くと皆さん はどんな国を思い浮かべますか?ド イツ、フランス、イタリアなどが出 てくると思います。「ハンガリーで勉 強しました」とお話しても、 「え??どこにあるのですか?」とい う答えが返ってくることがあります。 でも、ハンガリーは色々な作曲家に 影響を与えています。 昔は“オーストリア・ハンガリー 帝国”という大きな国で、ハプスブ ルグ家の君主が統治した連邦国家で した。その時代は、沢山の偉大な作 曲家が活躍しています。今回は、ハ ンガリーに影響を受けた作曲家を取 り上げて、音楽の魅力に迫ります。 まずは、シューベルトとベートー ヴ ェ ン の 作 品 で す。 シ ュ ー ベ ル ト は、ハンガリー貴族のエステルハー ジ伯爵に、ベートーヴェンはブルン スヴィック伯爵に、それぞれ音楽教 師として雇われていました。二人は ここで、伯爵の娘に恋をします。そ んな恋心を表した作品も作られてい ます。二人の滞在した、ハンガリー のエステルハージ宮殿、ベートーヴェ ン記念館で、今もコンサートが行わ れています。 それから、私の留学時代からデュ オで活動しているヴァイオリニスト を迎えて、ハンガリー音楽に影響を 受けた作品を演奏いたします。「ロマ (ジプシー)の旋律」という意味の 〈ツィゴイネルワイゼン〉、ラヴェル の〈ツィガーヌ〉は、ハンガリー民 謡の旋律を組み合わせ、作られてい ます。そして、ハンガリーを代表す る作曲家、リストとバルトーク。リ ストの作った音楽院の練習室からは いつも、あちらこちらから、リスト の作品を練習する音が聴こえていま した。また、ハンガリー民謡をこれ ほど愛したのは、バルトークと民謡 収集の仲間、コダーイ以外にいない でしょう。 今回のチラシには、ハンガリー刺 繍を使いました。私達の想い出と共 に、音楽とハンガリーの魅力をお届 け出来たら幸いです。 千葉博美
11.19
私と日本歌曲の出会いは、ウィー ンでレッスンを受けたときの大学の 先生の勧めからでした。「自国の文化 を大切に想う」その心に触れた私は、 その後、日本歌曲を学び始め、塚田 佳男氏との出会いを経て、より深く 日本歌曲の魅力にとりつかれていき ました。 今 回 の リ サ イ タ ル で は、 前 半 に 「詠まれしうた」と題して「小倉百人 一首」等の短歌に曲をつけた作品を お送りします。短歌は五七五七七の 三十一音での表現の中に、詠み人の 背景、悲しみや喜びの感情が込めら れています。短歌を言葉で理解しよ うとすると解説書に頼りがちですが、 歌曲には作曲者の解釈も加わります。 お聴きいただく皆様には、それぞれ の短歌が持つ感情を、映像のように 感性で楽しんでもらえるよう、練習 に勤しんでいます。 後半は、中島はる作曲の〈じゃが たら文〉を女声ソロ・女声合唱と、 尺八・十七絃箏による伴奏でお届け します。「じゃがたら文」とは、日本 人と外国人との間に生まれた子供や 関係者が、江戸時代の鎖国令により、 長崎から現在のインドネシアの首都・ ジャカルタに追放された後に、望郷 の思いを綴った手紙のことで、特に “お春”という女性が書いた「じゃが たら文」が有名です。この歌曲は、 その“お春”の一生を歌い上げます。 合唱は、水戸第三高等学校コーラス 部の出身者で行います。若さあふれ、 歌を愛する彼女たちのハーモニーも お楽しみ下さい。 私自身は一昨年に定年を迎え、再 任用で現在も高校教諭を続けていま す。声楽家の私の楽器は私自身。年 齢とともに変化する肉体に向きあい、 発声技術の向上に努めています。一 方で年齢経験を積んだ分、見えなかっ た景色が見え、できなかった表現も できるようになりました。今後もす てきに年を重ねたいと思っています。 皆様のご来場を心よりお待ち申し上 げます。 茅根順子茅根順子リサイタル VI 日本歌曲のひととき
11.25
日
at14:00
2017.7.22