• 検索結果がありません。

LTC PCI Express用デュアルスロット・ホットスワップ・コントローラ

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "LTC PCI Express用デュアルスロット・ホットスワップ・コントローラ"

Copied!
24
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

1

4242f

PCI Express

用デュアルスロット・

ホットスワップ・コントローラ

概要

ホットスワップ・コントローラLTC®4242は、PCI Expressバック プレーンの2つの独立したスロットに対するボードの安全な挿 入、引き抜きを可能にします。外付けのNチャネル・トランジス タによって12V電源と3.3V電源を制御し、内部スイッチによっ て3.3V補助電源を制御します。12V電源と3.3V電源はいずれ も調整可能な速度でランプアップさせることができます。デュ アルレベル回路ブレーカと高速アクティブ電流制限により、す べての電源を過電流フォールトから保護します。 LTC4242はVCCピンの電源フィルタにより、電源過渡に耐える ことができます。EN入力はPCI Expressスロットにカードが挿入 されていることを検出します。FAULT出力とAUXFAULT出力 は、それぞれ主電源と補助電源の過電流状態をシステムに警 告します。PGOODおよびAUXPGOOD出力は、主電源と補助 電源の出力が適正であることを知らせます。 、LT、LTC、LTMはリニアテクノロジー社の登録商標です。 Hot Swapはリニアテクノロジー社の商標です。 その他すべての商標の所有権は、それぞれの所有者に帰属します。

特長

電源の入ったPCI Express®バックプレーンに挿入可能2つの独立したPCI Expressスロットを制御主電源と補助電源を個別に制御12V電源入力ピンの定格:20V0.25Ω AUXスイッチを内蔵1μs以内にフォールト電流を制限Force On Testモード電源電圧上昇速度を調整可能NチャネルMOSFETのためのハイサイド・ドライバサーマル・シャットダウン保護38ピンQFNおよび36ピンSSOPパッケージで供給

アプリケーション

PCI ExpressベースのPCおよびサーバトリプル電源システム向けのホットスワップ・ アプリケーション PCI Expressアプリケーション 標準パワーアップ・シーケンス

標準的応用例

(2)

2

4242f 電源電圧 VCC ... –0.3V∼7V 12VINn ... –0.3V∼20V 3VINn ... –0.3V∼10V AUXINn ... –0.3V∼10V 入力電圧

ONn, AUXONn, FONn ... –0.3V∼7V ENn... –0.3V∼7V 出力電圧

FAULTn, PGOODn, AUXFAULTn,

AUXPGOODn ... –0.3V∼7V アナログ電圧

12VSENSEn ... –0.3V∼20V

TJMAX = 125°C, θJA = 95°C/W

TJMAX = 125°C, θJA = 34°C/W

EXPOSED PAD (PIN 39) IS GND, PCB ELECTRICAL CONNECTION OPTIONAL

ORDER PART NUMBER

ORDER PART NUMBER

UHF PART MARKING*

LTC4242CG

LTC4242IG

LTC4242CUHF

LTC4242IUHF

4242

4242

Order Options Tape and Reel: Add #TR

Lead Free: Add #PBF Lead Free Tape and Reel: Add #TRPBF Lead Free Part Marking: http://www.linear.com/leadfree/

12VGATEn ... –0.3V∼25V 12VOUTn (Note 3) ... 12VGATEn – 5V∼2VGATEn + 0.3V

AUXOUTn, 3VSENSEn ... –0.3V∼10V 3VGATEn ... –0.3V∼14V

3VOUTn (Note 3) ... 3VGATEn – 5V to 3VGATEn + 0.3V 動作温度範囲 LTC4242C ... 0℃∼70℃ LTC4242I ... –40℃∼85℃ 保存温度範囲 SSOP ... –65℃∼150℃ QFN ... –65℃∼125℃ リード温度(半田付け、10秒) SSOP ... 300℃

絶対最大定格 

(Note 1)

パッケージ/発注情報

* 温度グレードは出荷コンテナに貼付したラベルで識別できます。より広い動作温度範囲で規定されるデバイスについては、弊社へお問い合わせください。

(3)

3

4242f

SYMBOL PARAMETER CONDITIONS MIN TYP MAX UNITS Supplies VIN Operating Voltage VCC 12VINn 3VINn AUXINn ● ● ● ● 2.7 10.1 3.0 3.0 6.0 14.4 6.0 6.0 V V V V IDD Input Supply Current

VCC 12VINn 3VINn VAUXONn = 2V, VONn = 2V ● ● ● 1.6 0.5 0.35 4 1 1 mA mA mA VUVL Supply Undervoltage Lockout VCC Rising

12VINn Rising 3VINn Rising AUXINn Rising ● ● ● ● 2.3 9.48 2.57 2.57 2.45 9.78 2.67 2.67 2.6 10.08 2.77 2.77 V V V V ΔVLKO(HYST) Supply Undervoltage Lockout Hysteresis VCC

12VINn 3VINn AUXINn ● ● ● ● 30 90 20 20 100 130 35 35 200 170 50 50 mV mV mV mV Current Limit

ΔVSENSE(CB) Circuit Breaker Trip Sense Voltage 12VINn – 12VSENSEn 3VINn – 3VSENSEn ● ● 45 45 50 50 55 55 mV mV ΔVSENSE(ACL) Active Current Limit Sense Voltage

12VINn – 12VSENSEn 3VINn – 3VSENSEn ● ● 75 75 100 100 125 125 mV mV ICBAUX Circuit Breaking Current for AUX Supply ● 385 550 715 mA tCB Circuit Breaker Response Time ● 10 20 40 μs

Switch Resistance

RAUX Internal Switch Resistance RAUX = (VAUXINn – VAUXOUTn)/I

(Note 4)

I = 375mA ● 0.25 0.4 Ω

External Gate Drive

IGATE(UP) External N-Channel Gate Pull-Up Current Gate Drive On V12VGATEn = 1V V3VGATEn = 1V ● ● –5 –5 –9 –9 –13 –13 μA μA IGATE(DN) External N-Channel Gate Pull-Down Current Gate Drive Off

V12VGATEn = 17V, V12VOUTn = 12V V3VGATEn = 8.3V, V3VOUTn = 3.3V ● ● 0.5 0.5 1 1 2 2 mA mA IGATE(FPD) External N-Channel Gate Fast Pull-Down

Current

Fast Turn Off

V12VGATEn = 17V, V12VOUTn = 12V V3VGATEn = 8.3V, V3VOUTn = 3.3V ● ● 150 150 250 250 400 400 mA mA ΔVGATE External N-Channel Gate Drive

12VGATEn – 12VOUTn 3VGATEn – 3VOUTn

IGATE = 1μA (Note 3)

● ● 4.5 4.5 5.5 5.5 7.9 7.9 V V Input Pins

VPG(TH) Power Good Threshold Voltage 12VOUTn Falling 3VOUTn Falling

AUXOUTn Falling (Note 5)

● ● ● 10.08 2.772 2.772 10.38 2.855 2.855 10.68 2.937 2.937 V V V VPG(HYST) Power Good Hysteresis 12VOUTn

3VOUTn AUXOUTn (Note 5) ● ● ● 20 5 5 70 20 20 110 30 30 mV mV mV

電気的特性

は全動作温度範囲の規格値を意味する。それ以外はTA=25ºCでの値。

(4)

4

4242f

SYMBOL PARAMETER CONDITIONS MIN TYP MAX UNITS

VON(TH) ONn, AUXONn Pin Threshold Voltage Rising Edge 1.173 1.235 1.297 V

ΔVON(TH) ONn, AUXONn Pin Hysteresis ● 30 70 120 mV

VON(RTH) ONn, AUXONn Pin Reset Threshold Voltage Falling Edge ● 0.5 0.6 0.7 V ION(IN) ONn, AUXONn Pin Input Current VONn = VAUXONn = 1.2V ● ±1 μA VEN(TH) ENn Pin Threshold Voltage ENn Rising ● 1.173 1.235 1.297 V

ΔVEN(HYST) ENn Pin Hysteresis ● 30 70 120 mV

IEN(UP) ENn Pull-Up Current VENn = 1V –5 –9 –13 μA VFON FONn Pin Logic Threshold ● 0.7 2.6 V ISENSE SENSE Pin Input Current

12VSENSEn 3VSENSEn V12VSENSEn = 12V V3VSENSEn = 3.3V ● ● 40 40 100 100 μA μA IOUT OUT Pin Input Current

12VOUTn 3VOUTn Gate Drive On V12VOUTn = 12V V3VOUTn = 3.3V ● ● 45 27 90 60 μA μA ROUT(DIS) OUT Pin Discharge Resistance

12VOUTn 3VOUTn AUXOUTn

Gate Drive Off V12VOUTn = 6V V3VOUTn = 2V VAUXOUTn = 2V ● ● ● 350 165 375 700 330 750 1400 660 1500 Ω Ω Ω Output Pins

VOL Output Low Voltage

FAULTn, AUXFAULTn, PGOODn, AUXPGOODn (Note 5)

IPIN = 3mA

● 0.14 0.4 V IPU Pull-Up Current

FAULTn, AUXFAULTn, PGOODn, AUXPGOODn (Note 5)

VPIN = 1.5V

● –5 –9 –13 μA

Slew Rate

SRAUXOUT AUXOUTn Slew Rate ● 1.25 1.7 V/ms

Delays

tPLH(GATE) Input High (ONn) to GATEs High Prop Delay ● 7 14 μs tPLH(UVL) Input Supply Low (12VINn, 3VINn) to GATEs

Low Prop Delay ● 18 36 μs tPLH(PG) Out Low (12VOUTn, 3VOUTn) to PGOOD High

Prop Delay ● 20 40 μs

tPHL(SENSE) Sense Voltage High to GATE Low ΔVSENSE = 200mV, CGATE = 10nF 0.4 1 μs

電気的特性

は全動作温度範囲の規格値を意味する。それ以外はTA=25ºCでの値。

注記がない限り、VCC = VAUXINn = V3VINn = 3.3V、V12VINn = 12V。(Note 2)

Note 1: 絶対最大定格の欄に記載された値を超すストレスは、デバイスに永続的損傷を与

える可能性がある。長期にわたって絶対最大定格状態にさらすと、デバイスの信頼性と 寿命に悪影響を与える可能性がある。

Note 2: デバイスピンへ流入する電流はすべて正、デバイスピンから流出する電流はすべ

て負。規定されない限り、すべての電圧はGND基準。

Note 3: GATEピンは、内部クランプによってVOUTより少なくとも5V高い値に制限される。このピン

電圧をクランプよりも高い電圧でドライブすると、デバイスを損傷させる可能性がある。

Note 4: QFNパッケージにおけるAUX FETのオン抵抗は、ウェハレベル測定との相関によっ

て確認されている。

(5)

5

4242f IDD と VCC VCC、12VINnおよび3VINn電源電流 と温度 12VINn UV上昇スレッショルドと 温度

3VINn、AUXINn上昇スレッショルド

と温度 12VOUTnパワーグッド・ スレッショルドと温度 3VOUTn、AUXOUTnパワーグッド・ スレッショルドと温度 OUT放電抵抗と温度 ONn、AUXONn、ENn L ­ H スレッショルドと温度 ONn、AUXONn、ENnヒステリシス と温度

電気的特性

(6)

6

4242f FONn H ­ L スレッショルドとVCC RONと温度 FONn L ­ H スレッショルドとVCC 回路ブレーカトリップセンス 電圧と温度 補助回路ブレーカトリップ電流 と温度 回路ブレーカトリップフィルタ 時間と温度 ゲートドライブとIGATE RON と AUXINn 電流制限伝播遅延とセンス電圧

電気的特性

(7)

7

4242f

ゲートドライブと温度 IGATEプルアップと温度

IGATEオフ電流と温度 ゲート高速プルダウン電流と温度

電気的特性

(8)

8

4242f

12VGATE1/12VGATE2:12V電源外部NチャンネルMOSFET用ゲ

ートドライブ。内部チャージポンプが9μAのプルアップ電

流を供給して、12VGATEnをランプアップさせます。オフ

の間、1mAのプルダウン電流ソースが12VGATEnをグラン

ドに放電させます。12VGATEnは、12VOUTnを超えると内部

的に5.5Vにクランプされます。過電流フォールト中は、

12VGATEnと12VOUTn間の250mAプルダウン電流ソースがア

クティブになります。最適な電流制限応答を得るには、 外部RCネットワークが必要です。 12VSENSE1/12VSENSE2:12V電源電流制限センス入力。 12Vチャンネルの負荷電流を検知するために、12VINnと 12VSENSEn間の電源経路に、センス抵抗が置かれます。 センス抵抗両端の電圧は、アクティブ電流制限と回路ブ レーカ・フォールト検知のためにモニタされます。12Vチ ャンネル用の回路ブレーカ機能をディスエーブルにする には、12VSENSEnを12VINnに接続します。

12VIN1/12VIN2:12V電源入力。12VINnの電圧が9.78V未満に

なると、低電圧ロックアウト回路が12V電源と3.3V電源をディ スエーブルにします。 12VOUT1/12VOUT2:12V出力接続。このピンを、ゲートドライブ のリターン用に12V電源外部NチャンネルMOSFETのソース に接続します。このピンが10.38Vを超えるまでは、PGOOD1/ PGOOD2を L にすることはできません。外部MOSFETがオフ になると、700Ωのアクティブプルダウンが12VOUTnをグランド に放電します。

3VGATE1/3VGATE2:3.3V電源外部NチャンネルMOSFET用ゲート

ドライブ。内部チャージポンプが9μAのプルアップ電流を供給し

て、3VGATEnをランプアップさせます。ターンオフ時は、1mAの

プルダウン電流ソースが3VGATEnをグランドに放電させます。

3VGATEnは、3VOUTnを超えると内部的に5.5Vにクランプされま

す。過電流フォールト中は、3VGATEnと3VOUTn間の250mAプル

ダウン電流ソースがアクティブになります。最適な電流制限応答 を得るには、外部RCネットワークが必要です。 3VSENSE1/3VSENSE2:3.3V電源電流制限センス入力。 3.3Vチャンネルの負荷電流を検知するために、3VINnと 3VSENSEn間の電源経路に、センス抵抗が置かれます。セ ンス抵抗両端の電圧は、アクティブ電流制限と回路ブレー カ・フォールト検知のためにモニタされます。3.3Vチャン ネル用の回路ブレーカ機能をディスエーブルにするには、 3VSENSEnを3VINnに接続します。

3VIN1/3VIN2:3.3V電源入力。3VINnの電圧が2.67V未満に

なると、低電圧ロックアウト回路が3.3V電源と12V電源 をディスエーブルにします。 3VOUT1/3VOUT2:3.3V出力接続。このピンを、ゲートドラ イブのリターン用に3.3V電源外部NチャンネルMOSFETの ソースに接続します。このピンが2.855Vを超えるまで は、PGOOD1/PGOOD2を L にすることはできません。外 部MOSFETがオフになると、375Ωのアクティブプルダウ ンが3VOUTnをグランドに放電します。 AUXFAULT1/AUXFAULT2:AUX電源フォールト状態出力。通 常、AUXFAULTnは内部9μAプルアップによって H に なります。このピンは、過電流フォールトが発生し たりデバイス温度が150℃を超えたりすることによっ てAUXチャンネルが遮断されると、 L になります。 FONnとENnが H の場合は、スイッチがON状態である ことを示します。 AUXON1/AUXON2:AUX電源オン制御入力。立ち上がり エッジが内部FETをオンにし、立ち下がりエッジがオフ になります。このピンを3.5μs以上にわたって0.6V未満 にすると、AUXチャンネルのフォールトがクリアされま す。 AUXIN1/AUXIN2:AUX電源入力。AUXINnが2.67V未満に なると、低電圧ロックアウト回路がAUX電源をディス エーブルにします。AUXINnは内部パスFETへの入力で す。 AUXOUT1/AUXOUT2:AUX電源出力。AUXOUTnは内部パ スFETからの出力です。このピンが2.855Vを超えるまで は、AUXPGOOD1/AUXPGOOD2を L にすることはでき ません。内部FETがオフになると、750Ωのアクティブプ ルダウンがAUXOUTnをグランドに放電します。

ピン機能

(9)

9

4242f AUXPGOOD1/AUXPGOOD2 (QFN):AUX電源状態出力。このオー プンドレイン・ピンは、AUXOUTnがパワーグッド・スレッシ ョルド未満になった場合、ENnが H 、サーマル・シャッ トダウン中、AUXONnが L の場合、もしくはVCCまたは AUXINnがUVLO状態にある場合に、内部9μAプルアップ 電流によって H になります。 EN1/EN2:カード存在/スロット挿入検出入力。システム をイネーブルにするには、ENnピンを1.235V未満にしな ければなりません。このピンは内部9μAプルアップ電流 ソースに使用します。 露出パッド(QFN):電源グランド。PCB電気接続はオ プションです。 FAULT1/FAULT2:主電源フォールト状態出力。FAULTnは 内部9μAプルアップによって H になります。12V電 源または3.3V電源で過電流フォールトが発生すると、 FAULTnは L にラッチします。 FON1/FON2:強制オン・デジタル入力。診断目的で、 H 入 力が、12V、3.3V、およびAUXチャンネルの低電圧フォー ルトと過電流フォールト、ならびにONnピンとAUXONnピ ンの入力コマンドをオーバーライドします。ただし、 VCCがUVLO状態になるとこれらのスイッチはオフになりま す。注意:このモードには電流制限メカニズムはありませ ん。フォールト・オーバーライド機能をディスエーブルに するには、FONnをグランドに接続します。 GND:デバイスののグランドです。グランド・プレーンに 接続してください。 ON1/ON2:主電源オン制御入力。立ち上がりエッジで 12Vおよび3.3V用電源用の外部MOSFETがオンになり、 立ち下がりエッジでオフになります。12Vチャンネルと 3.3Vチャンネルのフォールトをクリアするには、このピ ンを0.6V未満にします。 PGOOD1/PGOOD2:主電源状態出力。このオープン・ ドレインピンは、12VOUTnまたは3VOUTnがパワーグッ ド・スレッショルド未満になった場合、ENnが H 、 ONnが L の場合、もしくはVCCまたはいずれかの主電源 がUVLO状態になった場合に、内部9μAプルアップによっ て H になります。 VCC:デバイス電源入力。2.7Vから6Vまで動作します。 VCCの電圧が2.45Vを超えるまで、内部低電圧ロックア ウト回路がデバイスをディスエーブルします。

ピン機能

(10)

10

4242f

(11)

11

4242f このデバイスの主な機能要素を機能図に示します。LTC4242は、 PCI Expressバックプレーン上にある2個の独立したスロットの電 源を制御するように設計されており、2枚のボードを安全に挿抜 できます。通常動作中は、チャージポンプが9μAの電流をソー スして外部NチャンネルMOSFETのゲートをオンにし、負荷に 電力を供給します。外部MOSFETのゲートは、そのソースより も約5.5V高い値にクランプされます。AUX FETのゲートは約 1.25V/msのスルーレートで上昇し、突入電流を制御します。 電子回路ブレーカ(ECB)コンパレータとアナログ電流制限 (ACL)アンプは、VINとSENSE電圧の差を使用して負荷 電流をモニタします。ACLのスレッショルドは、ECBスレッシ ョルドの2倍に設定されています。ACLアンプは、アクティブ 制御ループ内の外部MOSFETのゲート­ソース電圧を減ら すことによって、負荷内の電流を制限します。過電流状態が 20μsを超えると、過熱を防ぐためにMOSFETがオフになりま す。FAULTは L にラッチされ、主チャンネルを制御する外部 MOSFETで過電流状態が起きたことを知らせます。 AUX FETの制御回路には、550mAの電流が20μs以上流れる とトリップする回路ブレーカが組み込まれています。この回路 には、AUX FETに流れる電流を約1.65Aに制限するアクティブ 電流制限アンプも組み込まれています。サーマル・シャットダウ ン回路は、ダイ温度が150℃を超えるとAUX FETをオフにしま す。AUXFAULTは L にラッチされ、内部FETが過電流状態 になったこと、あるいはサーマル・シャットダウンが起きたこと を知らせます。 これらのスイッチがオフになると(内部と外部の両方で)、 OUTピンは内部のNチャンネル・トランジスタを通じてグラン ドに放電します。 出力電圧は電圧が有効かどうかを判断するため、OUTピ ンとPGコンパレータを使用してモニタされます。パワー グッド状態は、オープンドレイン・プルダウン・トラン ジスタを使用し、PGOOD/AUXPGOODピンから信号とし て送られます。 LTC4242のモニタリング・ブロックが機能図に示されてい ます。システム・コントロール内のコンパレータのグルー プには、UVLO、ON、およびENコンパレータが含まれて います。これらのコンパレータは、スイッチをオンにす る前に、外部条件が有効なものかどうかを知るために使 用されます。しかし、最初に低電圧ロックアウト回路( UVLO)が入力電源と主電源VCCの評価を行い、ロジック 回路をパワーアップのために初期化しなければなりませ ん。 システム制御部のFONインバータは、LTC4242を診断モー ドで動作させるために使用します。この動作モードでは、 すべてのパストランジスタが強制的にオンにされ、低電 圧状態、回路ブレーカ状態/電流制限状態、および入力 コマンドは無視されます。しかし、VCCがそのUVLO電 圧未満に低下すると、FONに関わらずすべてのスイッチ がオフになります。 LTC4242の標準的アプリケーションは、2個のPCI Expressス ロットへの電源を制御するバックプレーンまたはマザーボー ドです。このデバイスは、システムのホット・プラグ・コントローラ (HPC)に対し、フォールトとパワーグッド状態をレポートしま す。 LTC4242の基本的な応用回路を図1に示します。ここで はまず、PCI Expressシステムにおけるボード検出、通常 のオンとオフのシーケンス、さまざまなフォールト状 態、およびフォールト状態からの回復について述べま す。次に強制オン動作について説明し、さらにPCBレイ アウトについて述べます。外部構成部品の選択について は、「設計例」の項で詳しく述べます。 ボード検出 PCI Expressシステムでは、図2に示すように、システム・ボード・ コネクタはPRSNT1とPRSNT2という2種類の信号を使用して、 ボードの存在の検出と、ボードがコネクタに完全に挿入 されているかどうかの確認を行います。PRSNT2はシス テムHPCに送られます。図1に示すように、コネクタに ボードが差し込まれると、プログラムされたHPCのデバ ウンス遅延時間の経過後に、HPCによって電源投入コマ ンドが生成されてLTC4242に送られます。デバウンス遅 延は、図3に示す遅延ネットワークを使用して生成する こともできます。

動作

アプリケーション情報

(12)

12

4242f

図1. 標準的なPCI Expressアプリケーション

(13)

13

4242f ボード挿入後にPRSNT2が L になると、CDとRDの値 によって決定される遅延時間が経過した後に、ENnピ ンが L になります。プラグイン時のデバウンス遅延を 1ms、RDを47kとすると、CDは次式で求められます。 CD=tDELAY1 ms μF= μF 43 5 0 023 ( ) . . したがって、ここでは33nFのCDを使用します。 図2. プラグイン・カードの挿抜 ボードを引き抜くと、次式で表わす時間が経過した時点 からスロットはディスエーブルになります。 tDELAY2 0 765CD s ms 9 2 8 = . = . 電源投入シーケンス PCI Expressの電源は、12Vおよび3.3V電源パス内の外部Nチャン ネル・パストランジスタQ1∼Q4、および3.3V予備電源パス用の内 部パストランジスタによって制御されます。センス抵抗R1∼R4は、 電流フォールト検出用の入力を提供します。抵抗RG1∼RG4とコン 図3. カード・プラグイン時の遅延を生成するRCネットワーク

アプリケーション情報

(14)

14

4242f デンサCG1∼CG4は、電流制御ループの補償に使用します。 コンデンサCG1∼CG4は出力パワーアップ・レートと突入電 流も制御し、抵抗R5∼R8は、それぞれQ1∼Q4で表わされ るNチャンネルMOSFETの高周波振動を防ぎます。 外部スイッチと内部スイッチをオンにする場合は、以下の 条件が事前に満たされていなければなりません。 1. デバイスの電源電圧VCCが低電圧ロックアウト・スレッショル ドを超えていなければならない。外部/内部スイッチをオンに するには、主/補助入力電源がUVLOスレッショルドを超えて いなければならない。 2. 起動シーケンスを開始するには、ENピンを L にしなければ ならない。 これらの初期条件が満足されている場合は、ONピンの 確認が行われます。LTC4242は、主電源(12Vおよび 3.3V)と3.3V補助電源を個別に制御することができる ように、スロットごとにAUXONおよびONという2本の ONピンを備えています。ONピンが H の場合は、スイ ッチがオンになります。ONが L になっている場合は、 ONピンを H にするとスイッチがオンになります。図 4は、ENが L になった後にすべての電源がオンになる 状態を示したものです。 各外部スイッチは、9μAの電流ソースでGATEを充電す ることによりオンになります。GATEピンの電圧は9μA/ CGの勾配で上昇し、電源突入電流はCL/CG・9μAに設定 されます。ここで、CLは電源出力における容量です。 内部スイッチのゲートがスルーされると、内部的に設定 された1.25V/msの率で3.3VAUX電源出力が増加していき ます。 入力電源がUVLO状態から脱すると、入力電源用回路 ブレーカ(ECB)が準備完了となります。電源がオン になって出力が許容範囲内になれば、主入力電源用の PGOODと補助入力電源用のAUXPGOOD(QFNでのみ使 用可能)が L になります。 電源切断シーケンス スイッチは、さまざまな条件によってオフにすることがで きます。 1. ON/AUXONが L になるとメイン/内部スイッチがオフに なる。 2. ENが H になるとすべてのスイッチがオフになる。 3. さまざまなフォールト状態によってもスイッチはオフに なる。これらには、電源の低電圧フォールトや過電流回 路ブレーカ・フォールトなどが含まれる。 4. サーマル・シャットダウン機能が働くと、内部スイッチ がオフになる。 ONが L になると1mAの電流によってゲートがグランド まで下がり、メインスイッチがオフになります。主電源 がオフになるとPGOOD信号が H になり、出力は内部 スイッチを通じてグランドに放電されます。同様に、補 助電源がオフになるとAUXPGOOD信号が H になり、 内部スイッチを通じてその出力がグランドに放電されま す。図5は、ENが H になることによってすべての電源 がオフになる様子を示したものです。 図4. 標準パワーアップ・シーケンス

アプリケーション情報

(15)

15

4242f 図5. 標準パワーダウン・シーケンス 図6. 3.3V出力の過電流フォールト 図7. 3.3V出力の短絡フォールト サーマル・シャットダウン 3.3V補助電源用の2個の内部スイッチは、それぞれ独立 したサーマル・シャットダウン回路によって保護されて います。内部スイッチの温度が150 Cになるとこのスイ ッチが直ちにオフになり、AUXFAULTが L にラッチさ れます。他のすべての電源スイッチは影響を受けませ ん。スイッチは、温度が120℃に下がり、AUXONピンを 一度 L にしてからもう一度 H にすれば、再度オンに することができます。 過電流フォールト LTC4242は、デュアルレベルの耐グリッチ保護機能によ り、すべての電源を過電流フォールトから保護します。 センス抵抗(内部と外部の両方)の電圧降下は、電子回 路ブレーカ(ECB)コンパレータとアクティブ電流制限 (ACL)アンプによってモニタされます。電源の電流が ECBスレッショルドを超えると、内部タイマがスタートし ます。20μsが経過しても電源の過電流状態が続く場合は、 図6に示すように、ECBがトリップして直ちにFETがオフ になります。 起動する間、最悪条件では電源出力がグランドに短絡 されることもあります。突入電流はACLスレッショルド (ECBスレッショルドの2倍)に制限され、デバイスは 20μs後にラッチオフします。 出力短絡時のサージ電流は、システムを保護するため に、できるだけ短時間のうちに制御されたレベルまで下 げなければなりません。LTC4242のアクティブ電流制限は 高電流保護モードに入り、出力MOSFETのゲート­ソース 電圧をゼロにして、直ちにMOSFETをオフにします。出 力MOSFETの電流は、数百nsで数十アンペアからゼロに低 下します。MOSFETがオフになる際、入力電圧は電流値 が高い間は低下し、その後にリードの寄生インダクタン スによる上向きのスパイクが発生します(電源過渡応答 を参照)。

アプリケーション情報

(16)

16

4242f 補償ネットワークRG/CGは、ゲート電圧の回復を助けま す。ACLは、ゲート電圧を一定に保つことによって、電 流レベルをECBスレッショルドの2倍に制限します。 内部スイッチに関しては、ACLは電源電流を回路ブレー カ電流レベルである550mAの3倍に制限します。 ECBがラッチオフするまでには、20μsのフィルタ遅延が あります。これは、小さい過渡的サージによってシステ ムが不要にリセットされるのを防ぐためです。どちらか の主出力(12Vまたは3.3V)において過電流フォールト が発生すると、3.3V補助出力に影響を与えることなく、 両方の主出力がラッチオフされます。同様に、3.3V補助 出力に過電流フォールトが発生すると、主出力に影響を 与えることなく補助出力がラッチオフされます。 電源リードのインダクタンスが極めて大きい状態で短絡 した負荷があると、ACLが外部MOSFETのゲート電圧を 下げる前に、電源ピンの電圧が突然低下することがあり ます。この場合は、低電圧ロックアウト回路が、18μsの フィルタ時間でパスMOSFETをオフにします。 低電圧フォールト 低電圧フォールトは、12VIN、3VIN、またはAUXIN入 力電源のいずれかが低電圧スレッショルドを下回り、そ の状態が18μsを超えると発生します。低電圧フォールト が発生すると直ちにスイッチがオフになります。3.3V補 助電源が低電圧になっても主電源がオフになることはな く、逆も同様です。どちらかの主電源に低電圧フォール トが発生すると、両方の主電源がオフになります。VCCが UVLOスレッショルドを下回る状態が38μsを超えると、す べてのスイッチがオフになります。オフになったスイッ チは、電源電圧とVCCがそれぞれの低電圧スレッショルド を超えれば、オンにすることができます。 パワーグッド・フォールト パワーグッド・フォールトは、いずれかの電源出力がそ のパワーグッドスレッショルドを下回る状態が20μsを超 えると発生します。主電源/AUX電源にパワーグッド・ フォールトが発生すると、PGOOD/AUXPGOODが H に なります。PGOOD/AUXPGOODを L にするために満足 しなければならない条件はいくつかあります。 1. 出力電圧がパワーグッド・スレッショルドよりも高い。 2. ENピンが L になっている。 3. 入力電圧が低電圧スレッショルドよりも高い 4. ONピンが H になっている。 5. サーマル・シャットダウン機能が働いていない。 フォールトのリセット 主出力の過電流フォールトをリセットするには、ONを L に するか、フォールトが発生した電源を低電圧ロックアウト (UVLO)スレッショルド未満にします。補助出力の過電 流フォールトまたはサーマル・シャットダウン・フォール トをリセットするには、AUXONを L にするか、補助電源 をUVLOスレッショルド未満にします。VCCをUVLOスレッ ショルド未満にすれば、すべての過電流フォールトとサー マル・シャットダウン・フォールトをリセットすることが できます。フォールト・オーバーライドFONが H になっ ていると、デバイスをリセットすることはできません。 フォールト後の自動リトライ 図9に示すように、LTC4242は、FAULTピンとONピンをと もにRCネットワークに接続することによって、フォール ト発生後に自動的にリトライを行うよう構成することが できます。図10のタイミング図に示すように、回路ブレー カがトリップすると、自動リトライ回路がLTC4242のリス タートを試みます。 t R C V R μA OFF AUTO AUTO OL AUTO ≈

(

)

+ • • . – . • 1 235 2 065 9 図示された構成部品の値からこれを計算すると、tOFF = 3.3msとなります。短絡時間は最悪条件でも40μs未満な ので、自動リトライのデューティサイクルは1.3%です。 図8. 3.3VAUX出力の短絡フォールト

アプリケーション情報

(17)

17

4242f VCC電源 LTC4242はVCCを電源に使用します。このピンとグラン ドの間には、1μFのバイパスコンデンサを接続する必要 があります。VCCを3VINまたはAUXIN入力電源から得る 場合は、図11に示すローパスフィルタが必要です。 このRCネットワークを使用すれば、VCCをUVLOスレッ ショルド未満に低下させることなく、LTC4242を3VIN/ AUXINの短絡過渡応答に耐えさせることができます。 AUXINや3VINには、寄生インダクタンスによって、狭 いながらも背の高いグリッチが発生することがありま す。AUXINおよび3VINの絶対最大定格値が10Vであるの に対し、VCCの最大絶対定格値は7Vなので、RSおよび C1の値は、VCCの遭遇するピーク電圧を7V未満に緩和で きるよう選ぶ必要があります。 図11. VCCフィルタリング用のRCネットワーク 図9. 自動リトライ・アプリケーション 図10. 自動リトライ・タイミング GATEピン電圧 最小ゲートドライブ電圧は4.5Vなので、適切なゲート動 作を維持するために、外部スイッチにはロジックレベ ルのNチャンネルMOSFETを使用する必要があります。 GATEピンは、それぞれのOUTピンよりも5.5V高い標準 値にクランプされます。 アクティブ電流ループの補償 アクティブ電流制限回路の補償は、抵抗RGとスルーレー ト制御コンデンサCGを使用して行われます。CGの値は、 許容突入電流に基づいて決定します。RGの値は、実験に 基づいて決定する必要があります。RGの推奨値範囲は、 10Ω∼100Ωです。 強制オン動作 FONピンが H に、ENが L にプルされると、LTC4242は 診断モードで動作します。入力電源の低電圧状態、ONピ ンやフォールト・ラッチの状態などに関係なく、すべて の入力電源のスイッチは強制的にオンになります。この 時の故障ラッチの内容は保存され、診断モードで動作す るようにデバイスの構成設定が行われた後も状態は変 更されません。出力電流がECBスレッショルドを超える と、FAULT/AUXFAULTが直ちに L になりますが、ラッ チはされません。VCCが低電圧ロックアウト状態になる と、FONの状態に関わらず、すべてのスイッチがオフに なります。サーマル・シャットダウン状態にあるとき は、FONが H であっても、加熱を防ぐために内部スイッ チがオフになります。FONが H になっていれば、主電源 スイッチはオンのままです。診断モードには電流制限メ カニズムがないので、出力が短絡しないよう十分な注意 が必要です。

アプリケーション情報

(18)

18

4242f 動作モードには、この他にも電流制限機能を備えた強制 オン(Force ON)モードがあります。このモードにするに は、FONとENの両方を H にします。この動作モードで はACLがイネーブルになりますが、20μsのフィルタ時間 はディスエーブルになります。AUX電源のフォールト・ ラッチは、電流値がAUXのICBAUXよりも大きくなれば ラッチすることができます。AUXFAULTは、AUXチャ ンネルFETがオンかオフかを示します。通常動作状態に するには、FONとENを L にして、ONピンとAUXONピ ンの状態をリサイクルさせます。 PCBレイアウトに関する検討 LTC4242の回路ブレーカを正しく動作させるためには、 センス抵抗へのケルビン接続が必要です。ケルビンセン スPCBのレイアウトトレースは、配線エラーを最小限に 抑えるため、線長をできるだけ短くするとともに線間 距離を短くし、バランスの取れた対称的配置とする必 要があります。さらに、センス抵抗とパワーMOSFETの PCBレイアウトには、デバイスの電力損失の最適化を図 るために、良好な熱管理手法を取り入れる必要がありま す。12Vセンス抵抗とパワーMOSFETの推奨PCBレイア ウトを図12に示します。 負荷電流が10Aに達する可能性のあるホットスワップ・ アプリケーションでは、PCBトラックの幅が狭い場合は 広い場合よりも抵抗が大きいため、より高い温度で動 作することになります。1オンスの銅のシート抵抗は約 0.5mΩ/□で、大電流アプリケーションではトラック抵 抗と電圧降下が急速に大きくなります。したがって、 PCBのトラック抵抗、電圧降下、および温度上昇をできる だけ小さくするには、これらのアプリケーションにおける 1オンスの銅フォイルに対するトレース幅を、DC電流1ア ンペアあたり0.03インチとすることを推奨します。 多くのアプリケーションにおいては、メッキされた貫通 ビアスを使用して、コンポーネント層から内部の電源層 およびグランド層、そしてPCBへの回路接続を行う必要 があります。1オンスの銅フォイルをメッキする場合の 一般的なルールは、ビアス1個あたりのDC電流を1Aと し、空間に完全に半田が充填されるようにビアスの寸法 を適切に設定することです。使用しているPCB生産施設 のビアス電流仕様を確認してください。 図12. 12VレールにおけるパワーMOSFET、センス抵抗、およびGATE構成部品の推奨レイアウト

アプリケーション情報

(19)

19

4242f システム・ボード・アプリケーションにおいては、大き な突入電流やフォールト電流による電源グリッチを最小 限に抑えるために、それぞれのシステム入力電源に大容 量のバイパスコンデンサ(≥10μF)を使用することを推 奨します。 VCCピンとGNDピンの間のできるだけ近い位置に、VCCピ ン用のバイパスコンデンサC1を置くことが重要です。 設計例 以下のような電源要求を持つPCI Expressホットスワップ・ アプリケーションを考えます。 表1. PCI Expressの電源要求 電源電圧 最大電源電流 最大負荷容量 12V 5.5A 2000μF 3.3V 3.0A 1000μF 3.3VAUX 375mA 150μF 1. 各電源に対するRSENSEの値を選択します。最大負荷電流と 回路ブレーカの下側スレッショルドΔVSENSE(CB)(MIN)に基づい

て、RSENSEの値を計算します。PCI Expressコネクタでは、

12V電源用として5本、3.3V電源用として3本、3.3VAUX用 に1本のピンが割り当てられています。1本のコネクタピ ンの電流定格値は1.1Aです。センス抵抗の誤差を1%とす ると、以下の値の抵抗を使用すれば要求を満足すること ができます。 表2. センス抵抗の値

電源電圧 RSENSE (1%) ITRIP(MIN) ITRIP(MAX)

12V 8mΩ 5.6A 6.9A 3.3V 13mΩ 3.4A 4.3A 2. 起動時に負荷電流は流れず、突入電流が負荷容量を充 電するものとします。次式によりゲート容量を計算しま す。 C I t V GATE GATE UP OUT = ( )• 1 (2) t1は、負荷コンデンサの充電に要する時間です。 IGATE(UP)(MAX) = 13μA、t1 = 10msとすると、 a. 12V電源では、CGATE = 11nF b. 3.3V電源では、CGATE = 39nF したがって、12V電源と3.3V電源に対する容量は、そ れぞれ15nFと47nF( 10%)とすれば要求を満足できま す。最悪条件におけるt1と突入電流を表3に示します。 表3. 最悪条件におけるt1と突入電流

電源電圧 t1(MIN) t1(MAX) 最大 IINRUSH

12V 13ms 40ms 2.4A 3.3V 11ms 34ms 0.4A

内部スイッチの場合、3.3VAUX電源出力におけるスルーレート

(SR)は、最大1.7V/msに制限されます。したがって、突入電流 は次式により求められます。

IINRUSH(MAX) = CLOAD • SRMAX (3)

正常な起動のためには、突入電流が385mA(ICBAUX(MIN))未満

でなければなりません。負荷容量の誤差を30%とすると、 CLOADの値は170μFを超えないようにしなければなりませ ん。 3. 次は、12Vおよび3.3V主入力電源用MOSFETの選択です。 VGS = 4.5V、25 CにおけるSi7336ADPのオン抵抗は4mΩ未満 で、3.3Vおよび12V主電源用として適切な値です。 3.3V電源の最大負荷は3Aなので、MOSFETの電力損失 は最大36mWです。Si7336ADPの接合部∼周囲間の最 大熱抵抗は50 C/Wです。これから、ケース温度50℃で 動作させた場合の接合部温度は51.8℃となります。Si-7336ADPの正規化されたオン抵抗と接合部温度の曲線 から、このデバイスのオン抵抗は、室温における値より も12%増加することが予想されます。これから定常状態 のRONと接合部温度を再計算すると、それぞれ4.5mΩと 52 Cという値が得られます。電流3A、PCB温度50℃にお ける3.3Vセンス抵抗および直列MOSFET前後での電圧降 下は、53mV未満です。 MOSFETは、出力負荷コンデンサの充電中に電力を消費 します。負荷電流が流れないとすると、MOSFETの電力 損失は、負荷コンデンサに保存された最終的なエネルギ ーに等しくなります。したがって、MOSFETの平均電力 損失は次式で求められます。 P C V t ON= L OUT • • 2 1 2 (4)

アプリケーション情報

(20)

20

4242f PONとt1を使用して、メーカーの過渡熱インピーダンス のグラフからMOSFETのシングルパルスθJA(MAX)を検討 すると、最悪条件での接合部∼周囲間の温度上昇は、 12V MOSFETで発生します。 表4. MOSFETパワーアップ時温度上昇の計算 電源電圧 PON θJA(MAX) ΔT 12V 11W 0.75°C/W 8.3°C 3.3V 0.5W 0.6°C/W 0.3°C 回路ブレーカ・スレッショルドの2倍の大電流がスイッ チに流れる可能性がある場合でも、20μsのフィルタ時間 があります。この時間は、短絡状態でパワーアップした 場合やパワーアップ後に短絡状態が発生した場合でも、 MOSFETの接合部∼周囲間の温度上昇を最小限に抑える ことができる程度の十分に短い値です。したがって、 MOSFETにかかる熱ストレスは最小限に抑えられるとい う仮定も安全に行うことができます。 LT C 4 2 4 2 を 診 断 モ ー ド で 動 作 さ せ る 場 合 は 、 外 部 MOSFETの安全なジュール加熱限界を超えないように 注意する必要があります。内部スイッチは、温度が 150℃に達するとオフになって過熱を防止します。

アプリケーション情報

(21)

21

4242f 4 電源用スタンドアローンホットスワップ・アプリケーション: 12V5V3.3V 、および 3.3V 予備電源

標準的応用例

(22)

22

4242f Gパッケージ 36ピン・プラスチック SSOP (5.3mm) (Reference LTC DWG # 05-08-1640)

パッケージ寸法

推奨半田パッド・レイアウト NOTE: 1. 管理寸法:ミリメートル 2. 寸法  3. 図は実寸とは異なる * 寸法にはモールドのバリを含まない モールドのバリは各サイドで0.152mm(0.006")を超えないこと ** 寸法にはリード間のバリを含まない リード間のバリは各サイドで0.254mm(0.010")を超えないこと ミリメートル (インチ)

(23)

23

4242f UHFパッケージ 38ピン・プラスチック QFN (5mm 7mm) (Reference LTC DWG # 05-08-1701)

パッケージ寸法

パッケージ の外形 推奨半田パッド・ピッチおよび寸法 NOTE: 1. 図面はJEDECパッケージ外形M0-220バリエーションWHKDに適合 2. 図は実寸とは異なる 3. すべての寸法はミリメートル ピン1ノッチ R=0.30(代表) または 0.35 45の面取り リニアテクノロジー・コーポレーションがここで提供する情報は正確かつ信頼できるものと考えておりますが、その使用に関する責務は一切負い ません。また、ここに記載された回路結線と既存特許とのいかなる関連についても一切関知いたしません。なお、日本語の資料はあくまでも参考 資料です。訂正、変更、改版に追従していない場合があります。最終的な確認は必ず最新の英語版データシートでお願いいたします。 露出パッドの底面 ピン1 トップ マーキング (NOTE 6参照) 4. パッケージ底面の露出パッドの寸法にはモールドのバリを含まない。 モールドのバリは(もしあれば)各サイドで0.20mmを超えないこと 5. 露出パッドは半田メッキとする 6. 網掛けの部分はパッケージの上面と底面のピン1の位置の参考に過ぎない

(24)

24

4242f

© LINEAR TECHNOLOGY CORPORATION 2006 1106 • PRINTED IN JAPAN

リニアテクノロジー株式会社

〒102-0094 東京都千代田区紀尾井町3-6秀和紀尾井町パークビル8F TEL 03-5226-7291●FAX 03-5226-0268www.linear-tech.co.jp

製品番号 説明 注釈 LTC4210 ホットスワップ・コントローラ 6リード SOT-23 パッケージ LTC4213 No RSENSETM電子回路ブレーカ 3種類の回路ブレーカ・スレッショルドを選択可能 LTC4214 負の低電圧ホットスワップ コントローラにより0V∼­16Vの電源を制御 LTC4215 I2C互換のモニタリング機能を備えたホットスワップ・コントローラ 2.9V∼15V、8ビットのADCが電流と電圧をモニタ LTC4216 超低電圧ホットスワップ・コントローラ 0V∼6Vの負荷電圧 LT®4220 デュアル電源ホットスワップ・コントローラ 2.7V∼ 16Vで動作 LTC4221 デュアル・ホットスワップ・コントローラ デュアル・スピード、デュアルレベルのフォールト保護付 き電源シーケンサ LTC4241 PCIバス・ホットスワップ・コントローラ 3.3V補助電源 No RSENSEはリニアテクノロジー社の商録です。

AMC(Advanced Mezzanine Card)2枚を使用したホットスワップ・アプリケーション

パッケージ寸法

参照

関連したドキュメント

ダウンロードした書類は、 「MSP ゴシック、11ポイント」で記入で きるようになっています。字数制限がある書類は枠を広げず入力してく

非常用交流電源/直流電源/計測 原子炉補機冷却水系/原 中央制御室換気 換気空調補機非 格納容器雰囲気 事故時 制御用直流電源/非常用電気品区 子炉補機冷却海水系

・カメラには、日付 / 時刻などの設定を保持するためのリチ ウム充電池が内蔵されています。カメラにバッテリーを入

・電源投入直後の MPIO は出力状態に設定されているため全ての S/PDIF 信号を入力する前に MPSEL レジスタで MPIO を入力状態に設定する必要がある。MPSEL

・隣接プラントからの低圧  電源融通 ・非常用ディーゼル発電機  (直流電源の復旧後)

なお、関連して、電源電池の待機時間については、開発品に使用した電源 電池(4.4.3 に記載)で

検出電圧が RC フィルタを通して現れます。電流が短絡保護 のトリップレベルを超えた場合、 ローサイドの三相すべて の IGBT はオフ状態になり、フォールト信号出力 V

V fold Frequency folback level on the feedback pin – [45% of maximum peak current 1.5 V. F trans Transition frequency below which skip−cycle occurs 22 26