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情報及び情報システムの特性

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Academic year: 2021

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(1)

自治体CIO育成研修

(2)

▼本単元の範囲

計画の全体像と本単元の範囲

計画体系のあり方

「計画体系のあり方」では計画の全体像や計画のあるべき姿、計画の見直しについて説明 する。目的を効果的に達成するためには的確な計画を立てる必要がある。 計画の策定 「計画の策定」では、ITガバナンスに おいて総合計画や実施計画の実現 を可能とするために、計画策定時に 考慮すべきこと、計画に盛り込むべき 内容などを取り上げる。 計画の実施 「計画の実施」ではPDCAサイクルを ベースとした計画の実施プロセスを 検討します。 総論 各論

(3)

概要

1.情報化に係る計画策定時に考慮すべき内容

2.実施計画に盛り込むべき内容

3.情報化に係る計画策定のための体制

4.情報化のための計画策定を

推進するためのプロセス

(4)

1.情報化に係る計画策定時に

考慮すべき内容

(5)

(1)全体把握(網羅性)の観点

長期計画 (長期計画書) 中期計画 (中期計画書) 短期計画 (短期計画書) 情報システム管理の為の台帳 全庁のシステムを網羅し、状況を把握 する必要がある。 Ex:製品のサポート期間 リース期間 機器・建物の耐用年数 保守費 等 実施計画書 システム構築や維持運用をどのように 実現するかを記載したもの →関係者における共通認識の構築 情報化に係る計画

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(2)評価、見直しの方法、タイミング

・期間的な視点に基づく計画は、計画内の節目に見直しを行う。 →自治体の実態に即した期間での計画づくり、見直しが必要。 ・問題管理上、解決のために計画の見直しを行う。計画の変更が必要な 場合には関係者の合意のもと計画書の変更を行う。 →システム構築中止、延期等はその計画が他の計画に対しても影響を 与えることに注意する。 ・計画終了時の評価時には、期日、コストという観点からだけでなく、その 計画の目的・効果(住民の利便性向上・業務の効率化)の観点からも評価 することが重要であり、そのための評価項目、効果指標を設定する。 計画書の期間(長期・中期・短期)での見直し 問題解決のための計画の見直し 計画の評価・見直しのための指標設定

(7)

(3)単年度運営のための資料

自治体は単年度予算に基づいて運営されているため、年度毎 の計画に必要な文書がある。 企画書 予算化文書 調達仕様書 調達関連文書 実施計画書 事務事業実施関連文書 システム構築文書 維持運用文書 事後評価書 実施評価文書 →年度毎に作成されている文書であるとともに、PDCA(計 画・実施・評価・改善)に基づく文書ともなる。

(8)

(4)具体的な指標例

計画書、資料において目的の達成度、進捗状況を把握し計画の評価を行 うために指標を設定することが望ましい。 ・アウトプット指標 自治体活動により直接的に発生する現象や成果物に着目 Ex:納品資料量・作成画面数 等 ・アウトカム指標 自治体活動が外部(住民)に与える影響(効果)に着目 →活動の結果、目的をどの程度達したか、住民、職員のニーズを満たしたか、社会にどの ような影響を与えたか 等 ・マイルストーン指標 進捗状況を把握するための指標 ・ベンチマーク指標 他の団体との比較という観点で自団体の現状を客観的に把握するための指標

(9)

参考:アウトカム指標に準じた指標例

指標 計算式 対象範囲 算出 単位 備考 利用者満足度 「満足とした回答数」 /全有効回答数×100(例) 業務・システム 毎 年度 ・各業務、システムの特性に 応じ、適切な方法により利 用者満足度の把握を行う。 ・目標値は費用対効果を考 慮し設定する必要がある。 システム運用 経費低減率 (「基準年度年間運用経費」- 「当該年度年間運用経費」)/ 「基準年度年間運用経費」 ×100 システム毎 年度 リードタイム低 減率 (「基準年度平均リードタイム」 -「当該年度平均リードタイ ム」)/「基準年度平均リードタ イム」×100 業務毎 年度 ・リードタイム:業務を開始し てから完了するまでの時間 (待ち時間含む) ITによって支 援される業務 機能の割合 「IT化した業務機能数」/「IT化 すべき業務機能数」×100 業務・システム 毎 年度 ・機能数はDMM(DFD)の機 能数より算出 ・目標値は費用対効果を考 慮し設定する必要がある

(10)

参考:アウトカム指標に準じた指標例2

指標 計算式 対象範囲 算出 単位 備考 オンライン申 請一件あたり の経費 「年間システム運用経費」 /「オンライン申請件数」 手続き毎 年度 入札手続き電 子化率 「電子化した入札手続き数」 /「総入札手続き数」×100 業務・システム 毎 年度 決裁階層短縮 業務数 決裁階層が3段階以内(起案 者、審査者、決裁権者)になっ た業務数 業務・システム 毎 年度 申請書・伝票 電子化率 「電子化した申請書・伝票数」 /「総申請書・伝票数」×100 業務・システム 毎 年度 ・目標値は費用対効果を考 慮し設定する必要がある。 外部委託率 「外部委託した業務機能数」 /「全業務機能数」×100 業務・システム 毎 年度 ・機能数はDMM(DFD)の機 能数より算出。 効果指標がシ ステムから提 供される率 「システムから提供される指 標数」/「全指標数」×100 業務・システム 毎 年度 ・目標値は費用対効果を考 慮し設定する必要がある。 参考:業務システム最適化指針(ガイドライン) 平成18年 3月 総務省

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(1)PMBOK

(Project Management Body of Knowledge)

米国プロジェクトマネジメント協会(PMI)が提唱する、プロジェクトマネジメントの ための標準的なフレームワーク。プロジェクトを実施する際の基本的な考え方、 手順をまとめたもの。 ※自治体においては、PMBOKの全てを実施するのではなく 有効な要素を活用する(計画書に記載する) ことで情報化計画がより具体的になる。 スコープ管理 時間管理 調達管理 リスク管理 コミュニケーション管理 人的資源管理 品質管理 コスト管理

(14)

プロジェクト全体および各業務における目的と具体的な目標を記述する。 →期限・アウトプット・アウトカム指標と目標値の設定・記載。

①スコープ管理

プロジェクトの目的と目標 プロジェクトの適用範囲(スコープの記述)、対象となる部署や業務、システ ムの定義。 →的確な範囲設定の必要性。 →計画の中ですることとしないことを明確に認識する。 プロジェクトの範囲

(15)

プロジェクトにおける成果物の記述。

→保守運用、災害対策、移行、ライフサイクル全体など非常時も考慮し必 要な成果物を定義する。

②調達管理

(16)

プロジェクトにおけるスケジュールの記述。 マイルストーン指標も記載することにより、計画実施におけるチェックポイン トを明確にする。

③時間管理

スケジュール プロジェクトにおける作業と作業量、担当者を明確にする。 →プロジェクト進捗管理にも利用 ※④「人的資源管理」の視点も併せ持つ。 WBS

(17)

主要な関係者を網羅し、その役割・責任を明確に記載する。 →受託者側だけでなく自治体側も記載。 →その他、支援のための体制や、バックアップ体制も含める。

④人的資源管理

体制図 プロジェクトにおける作業と作業量、担当者を明確にする。 →プロジェクト進捗管理にも利用。 ※③「時間管理」の視点も併せ持つ。 WBS

(18)

会議体の目的、主要議事、頻度、参加者の記載。

→会議体以外のコミュニケーション方法の記載も必要。

⑤コミュニケーション管理

(19)

課題とその影響の大きさ、解決時期、担当者、解決結果を管理。 →計画の見直しへとつながる。

⑥リスク管理

(20)

成果物に対する検証方法、検証体制を明確に記述する。 レビュー時期、レビューの観点も記述する。

⑦品質管理

(21)

自治体職員が情報システムに係るコストの管理。 →調達・業務要件の洗い出し、研修、システム導入研修など、職員が情報 システムにかける作業量は大きい。費用対効果を検証する、あるいは類似 案件の計画策定時に利用するために計画実行にかかるコストを管理する。

⑧コスト管理

稼働管理 ※以上の8視点以外にも、例えば人材教育・育成などを計画に含める ことが望ましい。

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(1)情報化推進体制

総務担当 部門 財務担当 部門 情報担当 部門 人事担当 部門 業務担当 部門 首長 CIO (副首長) CIO補佐官 (職員) CIO補佐官 (民間) 自治体において情報化を推進するためには、全庁的な取り組みが必要で あり、そのためにはできるだけCIOを中心にした体制づくりを行う必要があ る。

(25)

(2)CIO(情報化統括責任者)の役割

経営幹部としての取り組み、 決定事項が情報化推進に 与える影響を調査するため の、IT関連の部署への伝達。 情報化計画見直しの必要 性の判断 情報化を推進するための全庁の理解を得る。 情報システムの再構築 経営層への予算の妥当性、有効性 等の評価結果の報告

(26)

参考:CIO(情報化統括責任者)の役割

参考:地方自治情報管理概要 平成19年9月 総務省

(27)

(3)CIO補佐官、補佐官スタッフの役割

CIOの補佐としての自治体におけるIT投資・運営全体につい て助言・評価を行う。 CIOや他の職員へ専門的な支援を行う。 ※外部専門家として民間の人材を活用 することで客観的な評価を行うことがで きる場合がある。

(28)

参考:CIO補佐官の役割

参考:地方自治情報管理概要 平成19年9月 総務省

(29)

(4)ITアドバイザーの役割

自治体における情報化技術への助言や支援を行う。

※自治体職員が情報技術に精通していな い場合など、外部から招き設置する。

(30)

情報担当部門がシステム構築において業務を達成するためのプロジェ クト管理業務支援、技術的支援を行う。

(5)PMOの役割

PMOチーム 情報化担当部門 システム化対象の 業務担当部門 外部専門家 自治体内のベストプラクティスの蓄積・他計画への展開

(31)

参考:PMOの設置

参考:地方自治情報管理概要 平成19年9月 総務省

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(33)

4.情報化のための計画策定を

推進するためのプロセス

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情報化に係る計画策定を推進するためのプロセス

情報化推進の成功のためには、CIOを中心としたITガバナンス推進のプ ロセスを設計し、定着させ、改善していくことが重要。 プロセスの 設計・修正 プロセスの 定着 プロセスの チェック CIO 体制に基づいたプロセスの確立により、ITガバナンスのレベルを全庁的に アップさせることが可能に。 ・チェック体制の構築 ・評価作業の実施 等 ・全庁的な取り組みに 向けた周知 等 ・PDCAサイクルを用い た評価、改善活動 等

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3を用い、代表者に発表を行ってもらいます。 持ち時間は1班10分。 ・2、3で検討したポイントに関して ・4で作成したスケジュールの概要、および重要なポイント、検討した点等 ※発表後、質疑応答の時間を設けますが、回答は発表者だけでなくグループ全員が対応してください。 1.演習の目的 ・情報システムに関わる計画を立案する際に重要となるポイント、主要な流れを検討する。その中で自治体が行う作 業、範囲を明確に認識する。 ・レガシー刷新の重要なポイントを学ぶ。 ・他の団体の職員と共同作業を行うことで相互に交流を図る。 2.演習内容及びスケジュール 演習5「計画の策定」 ●前提・内容 ・みなさんはある都市(A市~E市)の情報担当部門の職員です。現在全庁をあげて推進している業務・システム最適化 の中で現在の情報システム体系の調査の結果、庁内の基幹系システムに関して以下のような報告があがってきまし た。この中で~市ではまず情報担当部門の主導で庁内の「○○システム」を刷新することが決定しました。(参考:予算 規模~億円) 刷新をするにあたり、最適化計画策定をコンサルティング業者へ委託することとなりました。 【○○システムの概要】 ①メインフレームで作られたシステムである。 ②改修の繰り返しによるシステムのブラックボックス化している。 ③運用コストが年々高くなっている。 ④情報技術の変移による、技術者の確保が難化してきている。 以上のような状況の中で、 1.レガシーシステム刷新対象のシステムを決めてください。 2.刷新をするにあたり重要と思われるポイント、あるいは注意すべきポイントを検討してください。 3.最適化計画を策定する業者に委託していることを除き、自治体内部での作業項目等を列挙してください。 4.上記で列挙した作業項目をスケジュールを作成してください。 →作成するにあたり、最低限以下のフェーズに分類し、それぞれの局面でやらなければならないことをブレークダウン し、その際の成果物、注意するべきポイントを記載してください。 ・調達 ・計画策定 ・実施/管理 ・評価 ●スケジュール ・演習(演習資料作成、掲示含む):70分        ・ 発表(代表者):10分/班        ・ 質疑応答(グループメンバ):2分/班 3.成果物の作成 ・「~市○○システム刷新スケジュール」 1.2.3を一枚の模造紙に、4を一枚の模造紙に書いてください。(模造紙2枚) 4.発表について

参照

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