表面透気試験による構造体かぶりコンクリート
の品質評価に関する基礎的研究
早川 健司
1・水上 翔太
2・加藤 佳孝
3 1正会員 東急建設株式会社技術研究所(〒252-0244 神奈川県相模原市中央区田名3062-1) E-mail: [email protected] 2正会員 東亜建設工業株式会社(〒163-1031 東京都新宿区西新宿3-7-1新宿パークタワー31階) E-mail: [email protected] 3正会員 東京理科大学准教授 理工学部土木工学科(〒278-8510 千葉県野田市山崎2641) E-mail: [email protected] コンクリート構造物の耐久性を確保するためには,かぶりコンクリートの品質が重要となる.本研究で は,物質移動抵抗性の一つである透気性を構造物で直接評価可能な表面透気試験に着目し,実構造物の試 験結果を評価する際に必要となる測定材齢の影響やより直接的な耐久性指標である中性化深さとの関係に ついて検討した.その結果,コンクリートの乾燥に伴って表層透気性は増加していくが,増加割合は供試 体寸法や緻密度によらず概ね同等であり,基準供試体の試験結果との比較により実構造物の品質を評価で きることを示した.加えて,配合条件が表層透気性に及ぼす影響について検討した結果,水セメント比に 加えブリーディングの影響が大きいことを示すとともに,耐久性指標に近い表層透気性に基づいて,設計, 施工する上での留意点について示した.Key Words : cover concrete, air-permeability, durability index, carbonation depth, bleeding
1. はじめに コンクリート構造物の耐久性はかぶりコンクリートの 品質と密接に関連しており,使用材料や配合,複数の施 工プロセスの影響を大きく受ける.現状では,構造物の 耐久性の確保をこのプロセス管理に拠っており,施工後 の品質の確認は供試体の圧縮強度や構造物のひび割れの 有無等で評価され,構造物の耐久性を直接評価できてい ないとの指摘がある例えば 1).したがって,構造物の耐久 性を確保するためには,耐久性を原位置にて評価できる 手法の確立,この試験により構造体の品質管理や検査を 行うためには原位置試験結果と耐久性指標との関係に基 づいた耐久性設計が必要になると考えられる.このよう な観点から,物質移動抵抗性の一つであるかぶりコンク リートの表層透気性を原位置で計測する手法例えば 2), 3)が着 目され,中性化や塩害劣化等をはじめとする耐久性指標 との相関性が検討されている.ただし,透気性はコンク リートの含水状態の影響を受けることが一般に知られて いるため,構造体における品質評価手法として確立する ためには,含水率の影響を排除するか,含水率に応じて 試験結果を補正することが必要と考えられる.すなわち, 透気性試験結果に及ぼす含水状態の影響を定量的に把握 した上で,これを適切に考慮した評価方法の検討が必要 である.透気性に及ぼす含水率の影響に関する検討 4)は 行われているものの,未だ十分な知見を得るに至ってい ないのが現状である.また,特に表面透気試験結果に及 ぼす部材寸法,環境条件の違いの影響を把握した例は少 ない.加えて,表面透気試験が測定対象とするコンクリ ートの深さは,表層透気係数の算出にあたって仮定した 深さを計算によって得ることができるが,実際の測定深 さに関する検討を行った例は少ない. 一方,現行の設計体系(土木学会コンクリート標準示 方書設計編 5))の中で,表面透気試験を用いて構造物の 耐久性を評価,検証するためには,中性化速度係数や塩 化物イオンの拡散係数等の耐久性に関する特性値と表層 透気係数の関係を明確にする必要がある.示方書におい てこれらの特性値は,コンクリートの水セメント比によ って求める方法が一例として示されている.したがって, 表層透気係数に及ぼす水セメント比等の配合条件の影響 についても検討しておく必要がある. これらの背景から,本研究では現位置で非破壊により 比較的簡便に試験可能なトレント法 2)による表面透気試 験に着目した.本手法においては,コンクリートの含水 率の影響を考慮するため,表層透気係数と電気抵抗率の
測定結果との関係で品質を区分する方法が提案されてい る 6).しかし,電気抵抗率による補正を必要としない範 囲においても測定材齢により表層透気係数が変化する場 合があることが指摘されている 7).これらの現状を考慮 し,研究においては,まず試験特性に関する基礎情報を 得るために,部材寸法および測定材齢を変化させたコン クリート供試体を用いて,測定深さや測定材齢等の影響 に関して検討した.そして,より直接的な耐久性指標で ある中性化との関係を他の研究者が実施した結果も含め て詳細に検討した.これらの検討結果より,ブリーディ ング特性がコンクリートの表層透気係数に及ぼす影響が 大きい可能性が見出せたため,コンクリートの使用材料 や配合の影響について検討を加えた.測定深さや測定材 齢の影響等については既報 8)で示しているが,本論では 補充した実験結果等を踏まえて整理,検討するとともに, 一連の実験により得られた知見を総括し,構造体かぶり コンクリートの品質を表面透気試験結果に基づいて設計 施工する上で考慮すべき点について考察した. 2. 表面透気試験の特性 (1) 表面透気試験および検討概要 図-1に,ダブルチャンバー方式のトレント法2)による 表面透気試験の概要を示す.図に示すように,本試験は 他の表面透気試験と同様に,チャンバー内の圧力を真空 ポンプにより減圧し,減圧を停止した後の復圧過程を測 定する.表層透気係数KTは,内部チャンバーへの空気 の流入は一方向であり,減圧の影響を受けず大気圧を示 す深さLにおける圧力とチャンバ内の圧力が直線分布で あるとの仮定に基づき,式(1)によって導かれ(図-1), このとき仮定した深さLは式(2)によって計算される2).こ こで,空隙率は,配合等によって異なるが,実際の構 造体での試験を考慮すると,試験時に正確な値は把握で きないため,本論の中では一定値として算出された表層 透気係数KTについて検討している.ダブルチャンバー 法である本試験方法では,内部と外部チャンバーの圧力 を平衡させた状態での内部チャンバーの復圧過程を測定 するため,シングルチャンバー法で問題となる極表層の スキンといわれる脆弱層の影響を排除できると言われて いる.また,本試験方法は,透気性を評価する上でベン チマーク試験として位置づけられるCEMBUREAU法と ほ ぼ 一 致 す る 空 気 流 を 原 位 置 で 実 現 し て お り , CEMBUREAU法による酸素透気係数との相関関係9)が確 認されている.
2 0 ) /( ) ( ln 2 t t P P P P P A V KT a t a t a c (1) KT P t L 1000 2 a (2) ここに,KT:トレント法による表層透気係数(m2 ), Vc:内部チャンバーの容積(=2.22×10-5m3) A:内部チャンバー(仮定した栓流)の断面積 (=1.93×10-3m2) :空気の粘性係数(=2.0 ×10-5 N・s/m2) :コンクリートの空隙率の想定値(=0.15m3 /m3) Pa:大気圧(N/m2) P:試験終了までの復圧量(N/m2 ) t:試験終了時間(s) t0:試験開始時間(=60s) L:試験により減圧の影響を受けると仮定した 深さ(mm) ここで,室内における透気試験は任意の厚さの供試体 を対象として平均的な透気係数を導くのに対し,表面透 気試験ではコンクリートの緻密さによって表面から深さ 方向の測定範囲が異なる.前述のように,試験により減 圧の影響を受けたと仮定した深さは算出されるが,表面 透気試験による実際の測定深さについて検討された事 例 3)は少ない.また,本試験によって構造体かぶりコン クリートの品質評価を行うためには,試験結果への影響 要因とその程度等について把握しておく必要がある.こ の中で,表層透気性への影響が大きいと考えられるコン クリートの含水率に対しては測定材齢(乾燥期間)が影 響すると考えられる. 以上のことから,表面透気試験の特性を理解するため に,測定深さおよび測定材齢の影響を室内実験により検 討した. (2) 測定深さに関する検討 a) 実験概要 表-1に実験に用いたコンクリートの配合条件等を示す. 25mm 50mm 25mm 図-1 表面透気試験(トレント法2))の概要 内部チャンバー 外部チャンバー 真空ポンプ チャンバー圧力 大気圧 Pa LコンクリートのW/Cは0.3~0.7の範囲の計6種類であり, 目標スランプは12±2.5cm,空気量は4.5%±1.5%とした. 供試体寸法は一辺150mmの立方体であり,鋼製型枠にコ ンクリートを打設し,シリーズIは材齢1日で脱型した後, 水和の進行に伴う空隙構造の変化の影響を排除するため に60℃の水中で28日間養生した後,20℃,40%R.H.に3日, その後50℃炉乾燥した.シリーズIIは材齢7日まで封緘養 生した後,20℃,60%R.H.の室内に静置した. 図-2に実験概要を示す.本実験では,試験対象面(側 面)の対面からドリル削孔し,所定の位置まで削孔した 状態で表面透気試験を実施した.W/C=0.5の供試体を用 いた予備実験の結果,表面から40mm位置までは削孔に 伴う復圧過程の明確な変化が確認されなかったため,表 面から削孔先端までの距離は50,40,30,20,15mmの 範囲で実施した.このように,本実験は,無削孔の試験 体を対象とした場合と比較して,透気領域まで削孔が及 んだ場合に表面透気試験結果が変化すると考え,表層透 気係数が変化する削孔深さ付近までをおおよその測定深 さと判断しようとするものである.シリーズIは各配合3 個の供試体の側面を対象とし,乾燥がある程度進行した 材齢91~120日において,同一の供試体を順次削孔した あと表面透気試験を行った.このとき,同一供試体での 繰返し試験となるため,削孔しない供試体についても繰 返し試験を行った.シリーズIIは乾燥が進行する過程で の試験であり,あらかじめ試験対象面から15および 30mmまで削孔したもの,および無削孔の各配合3体の供 試体を対象とした. b) 実験結果および考察 図-3 にシリーズ I の試験対象面から削孔先端までの距 離と表層透気係数 KT の関係を示す.図中の No.1~3 は n=3 で実施した各供試体の測定結果,表-2 はこの結果を 削孔する前の測定結果の比で示したものである. W/C=0.45 の場合,削孔先端までの距離が 40,50mm の表 層透気係数 KT は 0.65~0.85(10-16 m2)であるのに対し, 20mm のときはそれぞれ 0.97~1.2(10-16m2)であり,削 孔により 0.2~0.3(10-16 m2)程度大きくなっている.ま た,削孔先端までの距離が 30mm の場合には,No.1 では 削孔による変化が認められるが,No.2,3 では KT はほ とんど変化していない.表-2 中の網掛けは,削孔しな い供試体を用い,繰返し測定を 5 回行ったときの最大と 最小の比が 1.18 であったので,それ以上の変化が認め られた条件を削孔の影響ありと判断したものである.こ の判断基準で W/C=0.55,0.65 の場合についてみると, W/C0.45 の場合と同様の傾向を示しており,削孔 40, 50mm では削孔の影響はないが,削孔 20mm では削孔の 影響が認められ,削孔 30mm では削孔の影響が認められ るものと認められないものがある.このように,各 W/C の供試体間で変化点が異なる一要因としては,本 実験における削孔が直径 6mm であり,粗骨材の最大寸 法 20mm に対して小さいため,削孔先端の粗骨材の有無 等の影響が考えられる.削孔 20mm ではいずれの場合に おいても削孔の影響が認められるため,測定深さはすべ て 20mm 以上であり,削孔 30mm では影響ありとなしの 表-2 表層透気係数比(vs削孔前) 削孔 mm W=0.45 W=0.55 W=0.65 No.1 No.2 No.3 No.1 No.2 No.3 No.1 No.2 No.3 なし 1.00 1.00 1.00 1.00 1.00 1.00 1.00 1.00 1.00 50 0.99 0.98 1.02 1.01 1.07 1.17 1.07 1.02 1.05 40 1.02 1.00 1.06 1.05 1.07 1.07 1.17 1.16 1.02 30 1.55 1.00 1.01 1.25 1.09 1.28 1.30 1.39 1.04 20 1.53 1.42 1.31 1.47 1.34 1.94 1.49 1.84 1.28 網掛け:削孔しない供試体を用いた繰返し測定結果の 最大変動 1.18以上の部分 150mm 150mm ※ドリル削孔(φ6mm) 削孔深さを変化させ,表面透気試験を実施 内部チャンバ 外部チャンバ 図-2 供試体および実験の概要 表-1 コンクリートの配合条件および基礎物性 Series W/C s/a % W kg/m3 Sl. cm Air % ‘fc N/mm2 I 0.45 44.5 170 11.0 4.8 44.5 0.55 46.5 170 11.0 4.7 34.6 0.65 48.5 170 11.0 5.3 26.4 II 0.30 41.5 178 22.0 5.5 91.1 0.50 45.5 178 12.5 6.5 39.6 0.70 49.5 180 12.0 7.2 23.1 ※使用材料 セメント:普通ポルトランドセメント(密度 3.16g/cm3) 細骨材:静岡県掛川産陸砂(表乾密度 2.57g/cm3,吸水率 1.84%) 粗骨材:東京都八王子産硬質砂岩砕石 2005(表乾密度 2.62g/cm3) AE減水剤:リグニンスルホン酸系 高性能AE減水剤(Series II W/C0.3):ポリカルボン酸系 0.1 1 10 100 0 10 20 30 40 50 KT ( 1 0 -1 6m 2) W/C=0.65 No.1 No.2 No.3 0.1 1 10 100 0 10 20 30 40 50 K T (10 -1 6m 2) W/C=0.55 0.1 1 10 100 0 10 20 30 40 50 K T (10 -1 6m 2) W/C=0.45 試験対象面から削孔先端までの距離(mm) 図-3 表層透気係数の測定結果(シリーズ I)
ケースがあるので,30mm もしくは 40mm 未満と判断さ れる. 図-4 に,シリーズ II の試験結果を示す.図中の凡例 は乾燥日数,丸で囲んだプロットは削孔の影響があるこ とを以下によって判断したケースである.本シリーズに おいて,削孔と無削孔の供試体はシリーズ I と異なって 同一でないため,供試体間のばらつきを考慮する必要が ある.ほとんど透気性を示さない乾燥 0 日,すなわち削 孔の影響が表れないと考えられる表面乾燥状態における 各供試体(15mm,30mm,削孔なし)の表層透気係数 KT の変動係数は最大 0.27 であった.また,後述する 図-6 に示す変動係数は最大 0.37 であることを考慮し, ここでは各 W/C における同一材齢の試験結果の変動係 数が 0.4 以上の場合を供試体間のばらつきでなく,削孔 の影響と判断した.図に示すように,乾燥日数にしたが って表層透気係数 KT は大きくなり,0.5(10-16 m3)程度 までは削孔の影響を判断できないが,それ以上になると 削孔先端までの距離が 15mm の場合に削孔の影響が表れ ていると判断される.したがって,表層透気係数 KT が 0.5(10-16m2)程度未満の測定深さは 15mm 未満,それ以 上では 15mm以上 30mm未満となる. 図-5 に,シリーズ I,II の試験結果より削孔の影響が 確認できない場合の表層透気係数 KT を試験対象面から の距離の関係で示す.すなわち,表面透気試験によって 影響を受けている透気領域はこの深さ未満と判断され, 図中には式(2)によって算出される深さ L と表層透気係数 KT の関係を併せて示している.表層透気係数が 0.05 (10-16 m2)程度以下の範囲における測定深さは 15mm 未 満,0.05~2(10-16 m2)程度の範囲では 30mm 未満,それ 以上の範囲では 40mm 未満と判断されるものが多い.計 算される深さ L と比較すると,表層透気係数が 0.01~0.1 ×10-16 m2の範囲の測定深さは概ね一致するが,表層透気 係数 KT の増加に伴い,計算により求められる影響深さ よりも,本実験で求めた測定深さの方が小さくなる傾向 を示した. (3) 表層透気係数に及ぼす測定材齢の影響 a) 実験概要 表-3に,実験に用いたコンクリートの配合条件,フレ ッシュおよび圧縮強度(封緘養生,材齢28日)の試験結 果を示す.供試体は一辺150mmの立方体であり,材齢28 日まで標準水中養生した.その後,20℃,60%R.H.の恒 温恒湿室に所定の試験材齢まで静置し,約1年の間に計6 回,表面透気試験を行った.供試体は各3体作製し,側 面を試験対象面とした.表面透気試験実施時には,コン クリートの含水状態を把握する目的で,高周波容量法に よる押当て式の水分計を用いた表面含水率,供試体質量, 4電極法(電極間隔50mm)による電気抵抗の測定を合わ せて実施した. b) 実験結果および考察 図-6に,乾燥期間と表層透気係数KTの関係を示す.試 験結果は,3個の測定値の相乗平均で示している.乾燥 開始から7日後の表層透気係数KTは0.1(10-16 m2)以下であっ 0.001 0.01 0.1 1 10 15 30 150 KT ( 1 0 -1 6m 2) W/C=0.7 0.001 0.01 0.1 1 10 15 30 150 KT ( 1 0 -1 6m 2) W/C=0.5 0.001 0.01 0.1 1 10 15 30 150 KT( 1 0 -1 6m 2) W/C=0.3 0日 1日 7日 15日 28日 試験対象面から削孔先端までの距離(mm) 図-5 表層透気係数に対して影響しない試験対象面 から削孔先端までの距離 表-3 コンクリートの配合条件および基礎物性 Type W/C s/a % W kg/m3 Sl. cm Air % ‘fc N/mm2 24-8-20N 0.57 46.6 159 6.5 4.9 30.6 24-18-20N 0.57 49.3 180 16.0 5.3 29.0 24-8-20BB 0.55 46.1 159 10.0 3.1 31.7 0.001 0.01 0.1 1 10 0 20 40 60 KT ( 10 -1 6m 2) 試験対象面から削孔先端までの距離 (mm) 深さLの計算値 図-4 表層透気係数の測定結果(シリーズ II) 図-6 乾燥期間と表層透気係数の関係 0.01 0.1 1 10 0 200 400 KT (× 10 ‐16 m 2) 乾燥期間(日) 0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 0 200 400 変動 係数 乾燥期間(日) 24‐8‐20N 24‐18‐20N 24‐8‐20BB Y△ Series I Y○ Series II
たが,乾燥材齢の進行に伴ってKTは増加し,材齢1年で は0.4~2.0(10-16 m2)程度の値を示した.1年間の乾燥によっ て表層透気係数KTは約1オーダ程度変化している.コン クリートの種類で比較すると,単位水量の多い24-18-20Nの表層透気係数KTは24-8-20Nより若干大きくなり, 高炉セメント使用の24-8-20BBは普通セメントを用いた 場合より小さくなった.ここで,コンクリート種類によ る表層透気係数KTの大小関係は,乾燥期間によらず同 じであるが,乾燥期間14日未満では,その差が小さい傾 向にある.変動係数についてみると,表層透気係数KT が大きい24-18-20N の変動係数は0.2~0.37,24-8-20N,BB は0.02~0.25 程度とコンクリートの種類によって若干異 なる傾向があるものの,全体としては0.37 以下であった. 図-7に,乾燥軌間と表面含水率および逸散水分率の関 係をそれぞれ示す.表面含水率は高周波容量法による水 分計の指示値であり,逸散水分率は,供試体の体積に対 する質量減少量(乾燥開始前の質量-各測定時の質量) の百分率である.表面含水率は,乾燥開始5日で7~7.5% 程度を示し,その後減少して乾燥期間70日以降は概ね 5%前後で推移している.表層透気係数KTの経時変化と 比較すると,材齢70日以降の表面含水率の指示値はほぼ 一定であるのに対して,表層透気係数KTは増加する傾 向にある.一方,逸散水分率は表面含水率の指示値が一 定となる材齢70日以降も変化,すなわち水分が逸散して いる状況が確認できる.一般に,単位水量が大きくペー スト量の大きいコンクリートでは乾燥に伴う逸散水分が 大きいことから,高スランプの24-18-20Nの逸散水分量 は24-8-20Nよりも大きく,この差が表層透気係数KTに表 れているものと考えられる. 図-8 に,逸散水分率と表層透気係数 KT の関係を示す. 図に示すように,逸散水分率が大きくなると,表層透気 係数 KT は大きくなる比較的良好な線形関係が示されて いる.このような関係は,セルを用いた空気透過法によ る既往の研究結果10)と一致している. 図-9 に乾燥期間と Wenner 法(電極間隔 50mm)によ って測定した電気抵抗率の関係を示す.電気抵抗率は, 乾燥期間に伴って増加する傾向にあり,含水率を反映し ていることが分かる.ただし,電極間隔 50mm における 電気抵抗率の測定深さは 50mm と定義されるのに対し, 前述した表層透気係数 KT の測定深さは 40mm 未満であ るので,評価している深さは一致していない可能性があ る.ここで,電気抵抗率は 10kΩcm 以上であり,また本 実験により測定された表層透気係数 KT は概ね 0.1× 10-16m2以上である.この関係をトレントにより提案され ている表層透気係数 KT と電気抵抗率による品質区分 6) と比較すると,電気抵抗率により表層透気係数 KT の補 正を必要としない範囲にある.しかし,本実験の範囲に おいては乾燥期間の増加に伴い,表層透気係数 KT は相 当量変化する傾向にある.このことは,電気抵抗率の測 定を併用することで,コンクリートの含水状態をある程 度把握することができるが,両者の関係による品質区分 には検討の余地があることを示していると思われる. 3.表層透気係数に及ぼす各種要因の検討 (1) 検討概要 表層透気係数KTは,既往の研究7)に示さているのと同 様に,乾燥による逸散水分率の増加によって変化するこ とが比較的長期の乾燥期間1年までの実験によって示さ れた.コンクリート中の水分の逸散を考えると,空隙構 造の緻密さ,また曝露環境等によって異なってくること は容易に想像できる.一方,コンクリートの表層の含水 率を非破壊で精度よく測定することは難しいのが現状で ある.これらを考慮すると,構造体かぶりコンクリート 図-7 乾燥期間と表面含水率,逸散水分率の関係 図-8 逸散水分率と KTの関係 図-9 乾燥期間と電気抵抗率の関係 0 2 4 6 8 10 0 200 400 表 面含水率( % ) 乾燥期間(日) 0 2 4 6 8 10 0 200 400 逸散水分率 (vol % ) 乾燥期間(日) 24‐8‐20N 24‐18‐20N 24‐8‐20BB 0.01 0.1 1 10 0 2 4 6 8 10 KT ( × 10 ‐16 m 2) 逸散水分率(vol%) 24‐8‐20N 24‐18‐20N 24‐8‐20BB 1 10 100 1000 0 50 100 150 200 電気 抵 抗 率 (kΩc m ) 乾燥期間(日) 24‐8‐20N 24‐18‐20N 24‐8‐20BB
の品質を表面透気試験結果によって評価するための手段 としては,供試体レベル(基準供試体)で有している性 能と比較する方法11)が考えられる.この際,基準供試体 と実構造物では部材厚が異なり,養生,乾燥条件が同一 であった場合においても,内部からの水分移動の影響に より表面透気試験で測定している深さ範囲の含水率が異 なり,この結果が試験結果に影響することが考えられる. そこで,コンクリートの緻密さ,曝露環境,部材厚が 測定材齢による表層透気係数の変化に及ぼす影響につい て検討した. (2) コンクリートの緻密度の影響 a) 実験概要 使用したコンクリートの配合条件は表-1に示したシリ ーズIIと同じであり,供試体には一辺150mmの立方体の ものを用いた.供試体は打設翌日に脱型し,水和進行の 影響を排除するために材齢28日まで60℃温水で養生し, その後20℃,40%R.H.の環境に静置した.乾燥開始後3日 以降は,同じ環境下にそのまま静置する条件に加え,乾 燥を促進させるため50℃炉乾燥させる条件も設定した. b) 実験結果および考察 図-10に,表層透気係数KTと乾燥期間の関係を示す. 飽水状態での表層透気係数KTは,測定における最低限 度である0.001×10-16 m2程度であり,ほとんど透気性を示 さないが,乾燥1日後には高W/Cほど大きく増加する傾 向を示し,W/Cが0.2違うことにより1オーダー程度異な る.3日目以降,乾燥条件を室内乾燥(20℃)と50℃炉 乾燥に変化させているが,いずれの条件下でも,W/C毎 に1オーダー程度の差を保ちながら増加する傾向を示し た.なお,本実験における乾燥期間は26日と比較的短い が,50℃炉乾燥における乾燥1~26日までの表層透気係 数KTの変化は約1オーダーであり,図-6に示した20℃, 60%R.H.における乾燥期間約1年間の変化量と概ね等しく, 50℃炉乾燥,26日までの乾燥進行は20℃,60%R.H.で1年 程度に相当していると考えられる. 図-11に,乾燥期間が1日目以降の表層透気係数KTと逸 散水分率の関係を示す.W/C=0.5,0.7の場合には,W/C ごとに高い相関性が確認でき,逸散水分率の増加に対す る表層透気係数KTの増加割合は,W/Cによらず概ね一定 となる傾向を示した.W/C=0.3の場合には,表層透気係 数KTが0.001~0.01(10-16 m2)であり,緻密な空隙構造が形 成されていることが推察できるが,乾燥12日目まで他の 条件とは異なる傾向,すなわち乾燥1日で表層透気係数 KTが大きくなった後,3~12日にかけて低下する傾向を 示したことにより,逸散水分率と表層透気係数KTの相 関が低くなっている.ある程度乾燥が進行した後の表層 透気係数KTの変化は,水分の逸散量に比例し,同一乾 燥期間における水分逸散はコンクリートの組織が緻密な ほど小さい.ただし,乾燥期間16日以降ではコンクリー トの粗密の違いに関わらず,乾燥期間に対する表層透気 係数KTの増加割合は概ね同等である. 図-10 乾燥期間とKTの関係 図-11 逸散水分率と KTの関係 0.001 0.01 0.1 1 10 0 3 6 9 12 15 18 21 24 27 30 KT ( 10 -1 6m 2) 乾燥期間(日) 20℃40%R.H 室内 or 50℃炉乾燥 0.3 0.5 0.7 W/C 乾燥条件 室内 (20℃40%R.H ) 炉乾燥 (50℃) logKT= 0.50W-19.0 R2=0.52 logKT = 0.33W-18.3 R2=0.96 logKT=0.29W-17.7 R2=0.98 0.001 0.01 0.1 1 0 2 4 6 8 KT( 1 0 -16 m 2) 逸散水分率W(%) W/C=0.3 W/C=0.5 W/C=0.7 表-4 小型供試体の寸法 記号 幅×高さ(対象面) ×奥行き(mm) 備考※ P-100 150×50×150 50(1) P-150 150×150×150 75(2) P-300 150×150×150 150(1) P-530 150×150×530 265(2) P-900 150×150×450 450(1) ※乾燥面からシール面もしくは中心までの距離( )内は乾燥面の数 供試体C 供試体W 図-12 実部材を想定した供試体の概要 450 150mm 450mm 600 350 400 Water loss アルミテープ
(3) 表層透気係数に及ぼす環境条件および部材厚の影響 a) 実験概要 本実験に用いたコンクリートは,レディーミクストコ ンクリート27-12-20N(W/C=0.53,W=175kg/m3)である. 表-4および図-12に,実験に用いた供試体の種類を示 す.本実験では,部材厚による逸散水分の違いが表層透 気係数KTに及ぼす影響について検討するため,小型供 試体の寸法を5種類に変化させた.小型供試体は側面 (150×150mm)を試験対象面とし,水分逸散が対象面 からのみ,もしくは対象面とその対面の2面からとなる ように,その他の面をアルミテープによってシールした. 乾燥面からシール面,もしくは供試体中心までの距離は 50,75,150,265,450mm(2面乾燥条件での厚さが100, 150,300,530,900mm)に設定し,JIS A 1132に準拠し た突き棒による方法で作製した.実部材を模した大型試 験体の寸法は450×450×400mm,および150×600× 350mmの2種類であり,断面900×900mmの柱および厚さ 150mmの壁を想定したものである.コンクリートは1層 で打ち込み,φ30mmの内部振動機を用いた締固めによ って作製し,試験対象面以外をシールした.なお,打設 後の打込み面はシートを用いて封緘養生した後,材齢5 日で脱型し,ただちにシールした後,20℃,60%R.Hの 恒温室および温湿度制御されていない室内(曝露期間中 の平均気温18.2℃,平均湿度66.7%),および雨掛りのあ る屋外(神奈川県相模原市)に曝露した. b) 実験結果および考察 図-13に,小型供試体の材齢と表層透気係数KTの関係 を示す.表層透気係数KTは,厚さの薄いP100が最も大 きい傾向にあるが,その他については乾燥面からシール 面もしくは中心までの距離による明確な傾向は認められ ない.例えば,材齢91日でみると,P100を除いた表層透 気係数KTは0.9~1.3(10-16 m2)の範囲にあって,その差は比 較的小さい.材齢に伴う表層透気係数KTの変化は乾燥 の影響と考えられるが,供試体間での増加傾向が同等で あることは,材齢5日に脱型し,材齢7日で測定した以降 の乾燥の影響は概ね同等と考えることができる.よって, 表層透気係数KTの供試体間の差は,脱型後2日間の乾燥 の影響が供試体寸法で異なるか,供試体寸法によってコ ンクリート自体の品質が異なっているかのいずれかであ ると考えられる.本実験では表層透気係数KTに及ぼす 乾燥の影響を調べるためにP100(供試体厚さ50mm)を 設定したが,粗骨材の最大寸法20mmのコンクリートに 対して幅50mmの供試体は作製時の影響が表れやすいも のと考えられる.これらを考慮すると,厳密には供試体 厚の相違による含水状態が表層透気性に影響すると考え られるが,表面透気試験を実施する場合の基準供試体の 寸法として一辺150mmの立方体程度を用いれば,内部か らの水分逸散の違いの影響は小さいと考えられる. 図-14に,試験材齢と試験体WおよびCの各試験高さに おける表層透気係数KTの関係を示す.図中には基準供 試体P150の結果を合わせて示している.部材厚の小さい 試験体Wの表層透気係数KTは高さ方向で顕著な差が認 められず,材齢とともに表層透気係数KTは増加する傾 向にある.一方,部材厚の大きい試験体Cにおいては材 齢とともに表層透気係数KTは増加し,試験体上層ほど 大きい傾向にある. 部材厚が異なる場合に,高さ方向の表層透気係数KT が異なる傾向を示した原因の一つとしては,コンクリー トの自重による圧密が挙げられる.すなわち,型枠とコ ンクリート界面にはコンクリートの側圧に比例する付着 力もしくは摩擦力が働き12),これはコンクリートの自重 に対して逆方向に作用する.よって,断面の小さい試験 体Wと試験体Cでは摩擦の影響によりコンクリートの自 重(側圧)分布が異なる可能性があり,試験体断面の違 いにより表層透気係数KTの高さ方向分布が異なった一 原因として考えられる.また,試験体Wの表層透気係数 KTがすべて小型供試体P150より大きくなった原因の一 つとしては突固めと内部振動機による締固め方法の違い が考えられ,断面が小さく振動機と型わく面との距離が 近い試験体Wでは振動締固めによる余剰水の動きが小型 図-13 材齢と表層透気係数の関係 (小型供試体:20℃,60%R.H) 0.1 1 10 0 50 100 KT (1 0 -1 6m 2) 材齢(日) P100 P150 P300 P530 P900 ※凡例 下(底面から W, C50mm), 中(W175, C200mm), 上(W300,C350mm) 図-14 材齢と表層透気係数の関係(20℃,60%R.H) 0.1 1 10 0 50 100 KT (× 10 ‐16 m 2) 材齢(日) 0.1 1 10 0 50 100 KT( 1 0 -1 6m 2) 材齢(日) 上 中 下 P150 供試体W 供試体C
供試体や試験体Cと異なった可能性がある.このような 部材内での表層透気係数KTの変化については別途検 討13), 14)しているが,ここでは測定材齢による表層透気 係数KTの変化の観点から検討する. 図-15は,各測定材齢におけるP150の表層透気係数KT に対する各試験位置の比(以下,KT比)を示したもの である.図は20℃,60%R.H.の恒温恒湿室および温度湿 度制御していない室内に静置したものをそれぞれ示して いる.試験体WのKT比は試験材齢によらず概ね一定で あり,これは小型供試体P150と試験体Wは試験体の厚さ が同一であり,乾燥条件が同等であるためと考えられる. 一方,試験体Cは小型供試体と部材寸法が異なるが,こ の場合にも小型供試体に対するKT比の変化は,表層透 気係数KTの大きさによらず概ね一定の傾向を示してい る.部材寸法の相違がコンクリート中の含水率分布に及 ぼす影響を調べた既往の研究によれば,コンクリートの 乾燥は数十年にわたって進行し,部材寸法が大きいほど 部材中心部の含水率の低下は小さいことが示されてい る15).試験体Cと小型供試体においても同様の状態が考 えられるが,前述したように表面透気試験結果における 測定深さは40mm未満であり,この範囲の含水状態に対 する部材寸法の影響は比較的小さいものと考えられる. 図-16に,屋外曝露した供試体の表層透気係数KTと材 齢の関係,曝露期間中の気象条件を示す.前述のように, 降雨による影響がない場合には,材齢の経過に伴い表層 透気係数KTは単調に増加する傾向を示すが,材齢91日 目の測定結果のように,降雨の影響は表層透気係数KT を大幅に低下させ,品質の違いが表層透気性に反映され なくなる傾向を示す.このような降雨の影響を検討する ため,本試験体では材齢91日以降,表層透気係数KTの 測定を継続して行ったが,日合計降雨量が約10mm程度 の降雨が数度観測され,その都度,表層透気係数KTが 低下した後に,再び増加することが確認できる.特に 28.5mmの降雨量を観測した材齢152日目には,最大で1オ ーダー以上の低下が認められた.ただし,その2日後の 測定時には降雨前の測定値と同等な値まで回復している. 以上の結果を考慮すると,構造体と同一の環境条件にあ る一辺150mm程度の基準供試体の試験結果を材料自体が 有する表層透気係数KTとし,構造体かぶりコンクリー トの試験結果と相対比較することにより,様々な施工プ ロセスを経て達成された構造体かぶりコンクリートの表 層透気性,また施工の影響を評価できるものと考える. 4. 表層透気係数と中性化の関係に関する検討 (1) 検討概要 表層透気係数KTと中性化深さの関係はTorrentらによっ て相関があることが示されている16)が,国内においては 図-16 材齢と表層透気係数の関係(屋外曝露) 0.001 0.01 0.1 1 10 0 50 100 150 200 降雨翌日に測定 0.001 0.01 0.1 1 10 135 140 145 150 155 160 165 KT ( 1 0 -16 m 2) 材齢(日) C 上 C 中 C 下 W 中 P150 0 20 40 60 80 0 10 20 30 135 140 145 150 155 160 165 気温 ( ℃ ) 降雨量 ( mm ) 材齢(日) 日合計降雨量 日平均気温 日平均相対湿度 相対 湿度 ( % ) 図-15 材齢と表層透気係数比(vs P150)の関係 0.1 1 10 0 50 100 KT 比(基 準供試体 ) 材齢(日) C上 C中 C下 W中 0.1 1 10 0 50 100 KT 比 材齢(日) 20℃,60%R.H 室内(温湿度制御なし) 図-17 試験体概要および試験位置 ○ 試験位置 7 日脱型(南面) 28 日 脱型( 東面) 4 日 脱型( 西面) 1000 150 350 350 150 1000 150 350 350 150 1000 平面図 側面図 単位 mm
表層透気係数KTと中性化深さの関係を調べた事例は比 較的少なく,特に土木構造物を対象とした事例は少ない. よって,ここでは,標準的な施工方法によって作製した 無筋の大型試験体を用い,トレント法による表層透気係 数と中性化深さの関係を検討するとともに,既往の研究 の成果を加えて整理した. (2) 実験概要 実験にはレディーミクストコンクリート24-8-20N (W/C=0.57,W=161kg/m3)を用い,試験体は図-17に示 す一辺1.0mの立方体,せき板には化粧合板を使用した. コンクリートの打設は,実際の標準的な施工方法を想定 してコンクリートポンプ車を用いて打ち込み,φ50mm の高周波バイブレータを用いて締め固めた.試験対象は 図に示す3側面とし,型枠の残置期間を4,7,28日と変 化させた.なお,型枠面には,脱型まで散水等の措置を 特に行わなかったが,せき板端部からの乾燥がコンクリ ートの品質に影響しないように,せき板端面はシリコン 樹脂を用いてシールした.試験体は屋外で作製し,型枠 脱型後については雨掛りのある屋外環境下(神奈川県相 模原市内)に曝露した. 表面透気試験は材齢は9ヶ月で行い,上,中,下層の それぞれで3点,計9点の測定を行った.測定後の材齢9 か月および材齢2年の時点で,表面透気試験位置と概ね 同じ位置からφ70mmのコアを採取し,中性化深さを測 定した. (3) 実験結果および考察 図-18に型枠の型枠残置期間と表層透気係数KTの関係 を示す.ここで,それぞれの測定値は各面の上層,下層 それぞれ3点の平均値で示している.上・中・下層とも に,型枠残置期間が長くなるにしたがって表層透気係数 KTは小さくなる傾向にある.これは脱型材齢の相違に よる水和進行の違いが表層透気係数KTに表れているも のと考えられる. 図-19に,中性化深さの測定結果,中性化深さと測定 材齢から求めた中性化速度係数と表層透気係数KTの関 係を示す.中性化深さは材齢9ヶ月時点で3~5mm(上・ 下層),材齢2年では4~8mm程度(中層)であり,表層 透気係数KTが大きくなると,中性化深さが大きくなる ことが示されている. 図-20は,図-19に示した中性化速度係数と表層透気係 数KTの関係に加え,既往の研究結果16)21)を合わせて示し たものである.図中の表は,各文献における試験体の養 生・曝露条件,表層透気係数KTの測定時期および中性 化試験の方法および実施時期を整理したものである.こ こで,既往の研究における表層透気係数KTと中性化の 関係は普通ポルトランドセメントを用いたコンクリート 出典 養生条件 透気試 験 材齢 中性化 試験条件,材齢 1) RILEM TC189 2007 16) - 28日 Dry room 1.4 年 2) 小野ら 200517) 2 日まで湿潤 ⇒1年まで 20℃60%RH 1 年 屋外曝露(沖縄) 3 年 3) 今本ら 200918) 28 日まで水中 ⇒56日まで 20℃60%RH 56 日※ 雨掛りない 屋外曝露 4年 4) 蔵重ら 201019) 28 日までの養 生条件変化⇒ 20℃60%RH 91 日 20℃,60%RH, CO25%, 促進 1,4,13,26週 5) 白根ら 201020) 28 日までの養 生条件変化⇒ 60%RH 56 日 20℃,60%RH CO25%, 促進 8週 6) 田中ら 201021) 屋内 5 年 20℃,60%RH CO25%, 促進 26週 ※RILEM法によるKとKTの相関関係から推定 図-20 表層透気係数と中性化速度係数の関係 0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20 0.001 0.01 0.1 1 10 100 中性 化速 度係 数( mm/ √ 年) KT(10‐16m2) 実験値 文献1) 文献2) 文献3) 文献4) 文献5) 文献6) ※上層,下層:材齢9カ月,中層:材齢2年 図-19 中性化深さおよび中性化速度係数 図-18 型枠残置期間と表層透気係数の関係 0.01 0.1 1 10 100 0 10 20 30 KT (1 0 -16 m 2) 型枠残置期間(日) 上層 中層 下層 0 2 4 6 8 10 12 0.01 0.1 1 10 中性 化速 度係 数( mm/ √ ye ar ) KT(10‐16m2) 上層 中層 下層 0 5 10 4日 7日 28日 中性化深さ(㎜) 下層 上層 0 5 10 4日 7日 28日 中性化深さ(mm) 中層
を対象として抽出している.また,中性化深さの測定は 自然環境下におけるものと促進中性化によるものがある ため,促進における中性化速度係数を自然環境下の場合 に変換して示している.変換には,コンクリートの中性 化進行に及ぼす炭酸ガス濃度の影響を明らかにした魚 本・高田式22)を用い,屋外のCO 2濃度を0.035%として変 換している. 図に示すように,それぞれの文献における表層透気係 数KTと中性化速度係数には相関関係,すなわち表層透 気係数KTが大きくなると,中性化速度係数が大きくな ることが分かる.ここで,文献1), 2), 3), 6)は水セメント 比を変化させたコンクリートを対象としており,文献4), 5)は同一水セメント比のコンクリートを用いて養生方法 の違いを検討したものである.また,文献6)では実大の 模擬壁部材を対象として検討した結果も示されており, この中で表面付近の比較的大きい気泡空隙が表層透気係 数に影響し,気泡部分の局部的な中性化の進行と表層透 気係数の関係が一致することが示されている.このよう に,表面透気試験には,水セメント比によるコンクリー トの緻密度の相違,養生の影響,締固め程度やブリーデ ィング等による実構造物における品質の不均一性が反映 され,中性化進行の相違を評価できることが示されてい る.ただし,異なる実験条件で行われた両者の関係は, 全体として同一の関係にはない.この原因としては,各 実験における使用セメントなどの材料特性の相違,CO2 濃度差のみを考慮して促進中性化の結果を自然環境下へ 変換したことなどが考えられるが,表層透気係数KTの 測定時期および中性化進行に及ぼす湿度や雨掛りの影響 が大きいものと推察される.前述したように,乾燥期間, すなわちコンクリートの含水率によって,表層透気係数 KTは相当量変化する.測定時期に着目すると,材齢28 および56日で実施している文献1), 5)は同一の表層透気係 数KTに対しての中性化速度係数が比較的大きく,材齢1 年および5年で実施された文献2)および6)が小さくなって いることは,含水率の低下に伴って表層透気係数KTが 増加する現象と一致する.また,高温多湿の沖縄で屋外 曝露された文献2)と雨掛りのある条件で行った本実験結 果の中性化速度係数は,文献6)を除く他試験結果より小 さく,中性化進行に対する環境の影響が表れていると考 えられる.このように測定材齢は表層透気係数KTの測 定結果に影響するが,ある測定材齢における表層透気係 数KTからある環境下における中性化速度係数を予測す ることは可能であると考えられる. 5.表層透気係数に及ぼす配合条件の影響 (1) 実験概要 表面透気試験では,図-3や図-10で示したようにコン クリートの水セメント比の違いによるコンクリートの緻 密度の相違を評価できることが示された.現行の設計体 系では,コンクリート材料自身が有する中性化速度係数 などの特性値は水セメント比の関数として取り扱う方法 が例示されており,上記の結果はこれを支持する結果と なっている.ただし,図-6で示したように,同一水セメ ント比であっても,スランプ,すなわち単位水量が異な る場合の表層透気係数KTは異なる可能性が示唆されて いる.このような配合条件また使用材料によって,表層 透気係数KTが異なる原因としては,配合間のペースト 量の相違,ブリーディングによる空隙の連続性の相違等 が考えられる.そこで,使用材料や配合条件を変化させ たコンクリートを対象とし,供試体レベルで表層透気性 表-5 コンクリートの配合 記号 W/C s/a % 単位量 kg/m3 W C S G 混和剤 45-1 0.45 55.9 197 438 882 705 1.09 45-2 44.5 170 378 761 968 0.94 45-3 36.6 149 331 665 1175 0.83 55-1 0.55 57.8 197 357 949 705 0.89 55-2 46.5 170 309 821 963 0.77 55-3 38.3 148 270 716 1175 0.67 55-4 44.6 185 336 761 963 0.84 55-5 48.5 175 318 847 917 0.84 55-6 46.5 170 309 821 963 3.09/0.3 55-7 48.3 155 282 882 963 0.71 65-1 0.65 59.2 195 300 1002 705 0.75 65-2 48.5 170 262 875 948 0.65 65-3 39.6 147 226 756 1175 0.57 使用材料 セメント:普通ポルトランドセメント(密度 3.16g/cm3) 細骨材 1(55-5以外):静岡県掛川産陸砂 (表乾密度 2.57g/cm3,吸水率 1.84%) 細骨材 2(55-5):島根県仁多群産加工砂 (表乾密度 2.57g/cm3,吸水率 1.01%) 粗骨材:東京都八王子産硬質砂岩砕石 2005(表乾密度 2.62g/cm3) AE減水剤(55-6 以外):リグニンスルホン酸系 AE減水剤標準型 高性能AE減水剤(55-6):ポリカルボン酸系高性能AE減水剤 増粘剤(55-6):セルロース系 表-6 コンクリートのフレッシュ性状 記号 スランプ cm 空気量 % ブリーディング 量(cm3 /cm2) 率(%) 45-1 18.0 5.5 0.11 2.2 45-2 11.0 4.8 0.10 2.4 45-3 3.0 3.8 0.08 2.2 55-1 22.5 4.4 0.21 4.3 55-2 11.0 4.7 0.15 3.1 55-3 7.0 3.3 0.18 4.8 55-4 7.5 5.4 0.15 3.6 55-5 10.5 5.8 0.40 8.7 55-6 19.0 3.1 0.00 0.0 55-7 12.5 5.0 0.11 2.7 65-1 20.0 5.8 0.30 5.5 65-2 11.0 5.3 0.23 5.9 65-3 3.0 3.4 0.17 4.1
に及ぼす影響を検討した. 表-5にコンクリートの配合,表-6にフレッシュ試験結 果を示す.ここで,表中のブリーディング量および率は JIS A 1123に準拠して試験した結果である.実験に用い た配合のW/Cは0.45,0.55,0.65の3水準であり,各水セ メント比において単位水量および細骨材率を変化させる とともに,W/C=0.55 では細骨材の種類および増粘剤を 用いることで,スランプならびにブリーディング性状を 変化させた.実験には一辺150mmの立方体の供試体を用 い,突き棒による方法で打設した後,封緘養生した.供 試体は各条件において3体を作製し,材齢7日で脱型した 後,20℃,60%R.Hの恒温恒湿室に静置した.そして, 供試体側面を対象として表面透気試験を材齢91日で実施 した. (2) 実験結果および考察 図-21 に,水セメント比と表層透気係数 KT の関係を 示す.水セメント比が大きくなると,表層透気係数 KT は大きくなるが,同一水セメント比のコンクリートであ っても表層透気係数 KT は異なることが分かる. 図-22 に,W/C=0.55 の場合におけるブリーディング量 と表層透気係数 KT の関係を示す.ブリーディング量と 表層透気係数 KT には相関関係,すなわち,ブリーディ ング量が大きくなるにしたがって表層透気係数 KT は大 きくなる傾向が認めらる.ここで,ノンブリーディング の表層透気係数 KT は 0.71(10-16 m2)であり,図-21 に示し た W/C=0.45 の表層透気係数 KT と同等,ブリーディン グ量が 0.4cm3 /cm2と大きい場合は W/C=0.65 と概ね同等と なっている. コンクリート中の余剰水の動きを考えると,マクロ的 に見れば上面へ達したブリーディング量の分だけ,供試 体内の平均的な水セメント比は減少する.ただし,ブリ ーディング量が大きい配合ほど表層透気係数 KT が大き くなる事実は,内部に留まるブリーディング水等が影響 していることを示唆している.コンクリート中のブリー ディング水の挙動は非常に複雑であるが,上面まで達す る水であるブリーディング量と表層透気係数 KT には相 関が認められることから,ブリーディング量が大きいほ ど内部に留まる水量が多いことによる空隙量の増大,ま た移動経路となった水みちによる空隙の連続性が表層透 気性へ影響しているものと考えられる.このように,ブ リーディングの影響により,同一水セメント比のコンク リートにおいても表層透気性は異なるものと考えられる. ここで,表層透気係数 KT に及ぼす水セメント比およ びブリーディング量のそれぞれの影響を定式化すれば, 以下のようになる.すなわち,ブリーディング量に比例 して log KT が変化するとすれば,図-21 の回帰式で示す ようにブリーディング量 0.1cm3 /cm2の変化に対して log KT は 0.21m2程度変化することになる.ブリーディン グ性状に及ぼす配合や使用材料の影響は高水セメント比 ほど大きくなると考えられるが,表層透気係数 KT に及 ぼすブリーディングの影響が各水セメント比で同等とす れば,この係数を用いてブリーディング量がない場合の 水セメント比と log KT(m2)の関係から式(3)が得られる. 式(3)によれば,log KT に及ぼす水セメント比 0.1 の変 化の影響は,ブリーディング量 0.105cm3 /cm2の違いに相 当することになる. 37 . 17 13 . 2 23 . 2 log Bq C W KT (3) ここに,W/C:水セメント比 Bq:ブリーディング量(cm3/cm2) 6.表面透気試験に基づいたかぶりコンクリートの 品質管理について 表層透気係数 KT と中性化速度係数の関係は,4.で 示したように, 表層透気係数 KT の測定材齢等の影響に よって一律に定めることは難しいのが現状である.ただ し,ある測定材齢における表層透気係数 KT から中性化 図-21 水セメント比と表層透気係数の関係 図-22 ブリーディング量と表層透気係数の関係 logKT = 3.73W/C+ 17.82 R² = 0.54 0.1 1 10 0.4 0.5 0.6 0.7 KT (1 0 -1 6m 2) 水セメント比 logKT= 2.13Bq-16.16 R² = 0.72 0.1 1 10 0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 KT (1 0 -1 6m 2) ブリーディング量Bq(cm3/cm2)
速度係数を予測することは可能と考えられ,基準供試体 における中性化速度係数sと表層透気係数 KT の関係は 式(4)のように表現できる.また構造体かぶりコンクリー トの品質は,3.で示したように,基準供試体の表層透気 係数との比較によって評価できる.したがって,構造体 における中性化速度係数は,式(5)のように表現でき, 基準供試体の試験結果よりコンクリート自体の中性化速 度係数を,構造体での試験結果との比較により中性化速 度係数に及ぼす施工の影響を評価可能と考えられる. i is i s loga KT b (4) i i i KT b a log ) log( log is i i i is i KT KT a b KT a (5) ここに,i:表層透気係数の測定材齢,ai,bi:実験定 数,KTis:基準供試体における表層透気係数の測定結果 一方,表層透気係数に対しては,基準供試体レベルに おいてもコンクリートのブリーディング性状の影響が定 量的に示された.基準供試体と構造体との差(式(5)の第 3 項),すなわち施工の影響については,別途検討する 必要はあるが,表層透気係数 KT と中性化速度係数には 相関関係が認められるため,水セメント比が同一であっ てもコンクリートのブリーディング量によって中性化速 度係数は異なるものと考えられる.ブリーディング量に 影響する要因の一つとしては単位水量が挙げられ,例え ばフライアッシュ研究小委員会が実施した共通試験では 混和剤による減水率と中性化深さの減少率は対応関係に あることが示されている23).このことは,中性化の進行 が水セメント比に加えて単位水量の影響を受けることを 示唆していると考えられるが,同一水セメント比であれ ば,混和剤の使用による大きな差はないと結論付けてい る.一方,砕砂やスラグ細骨材を用いたコンクリートを 対象とした既往の研究によると,コンクリートのブリー ディング量が大きくなると,供試体内の平均的な中性化 深さが大きくなり,粒度調整等によりブリーディングを 抑制することが中性化進行の抑制に対して効果的である ことが指摘されている24).現状の配合設計においては, 単位水量の上限値等でこれが過大にならないように考慮 されていると考えられ,これまで土木構造物に用いられ るコンクリートはスランプ 8cm程度のものが多く,実用 上コンクリートのブリーディングが問題となることは少 なかったと推察される.ただし,耐震基準の変化による 過密配筋等に対応するため,土木分野におけるコンクリ ートにおいてもスランプ 18cm 程度のコンクリートが使 用できるようになっている. このような既往の研究等を考慮すると,耐久性設計に おいて中性化速度係数等の耐久性に関する特性値を導く 場合には,コンクリートの水セメント比に加えて,ブリ ーディング性状を考慮することが合理的であると考えら れる.具体的には,表層透気係数を介して中性化速度係 数を導くことは可能であり,表層透気係数の予測には, 水セメント比とブリーディング量を考慮した式(3)が参考 になると考えられる. このように,コンクリートのブリーディング量を考慮 して中性化速度係数の特性値が設定されているとすれば, 配合選定は設計段階で設定したブリーディング性状とな るように行う必要がある.また,構造体品質を評価する 際の基準供試体の表層透気性はブリーディングによって 変化する可能性があるため,ブリーディング性状を評価 しておく必要がある.今後データの蓄積等更なる検討が 必要であるが,コンクリートの物質移動抵抗性の観点か ら,使用するコンクリートのブリーディングに関する指 標を設定し,それを確認することが構造体かぶりコンク リートの品質を確保する上で有効であると考えられる. 7.結論 本研究では,物質移動抵抗性の一つである表層透気性 を実構造物で測定可能な表面透気試験に着目し,本試験 によって構造体かぶりコンクリートの品質を評価するた めの基礎的な検討を行った.本研究によって得られた結 論をまとめると以下のようである. (1)表面透気試験によって評価している表面からの深 さは,表層透気係数KTが0.05(10-16 m2)程度以下で15mm 未満,0.05~3(10-16 m2)程度の範囲では30mm未満程度で ある. (2)20℃,60%R.H の環境下において,表層透気係数は 1年間で約1オーダー大きくなった.高周波容量法に よる含水率の指示値が同一でも表層透気係数は変化 するため,含水率の測定結果に応じて試験結果を補 正するためにはさらなる検討が必要である. (3)表層透気係数の変化はW/C毎の逸散水分量と相関 関係を示す.そして,逸散水分量は低W/Cほど小さい 傾向を示すが,ごく早期を除く表層透気係数の測定 材齢に伴う増加割合はW/Cの違いによらず概ね一定で ある. (4)測定材齢に伴う表層透気係数KTの変化に対する供 試体寸法の影響は比較的少ない. (5)表層透気係数KTは中性化速度係数と相関関係を示 し,ある測定材齢における表層透気係数から中性化 速度係数を予測できると考えられる. (6)同一水セメント比のコンクリートにおいても,ブ リーディング性状の相違によって,表層透気係数は 変化する.表層透気係数に及ぼず水セメント比0.1の
変化は,同一水セメント比のコンクリートにおける ブリーディング量0.105cm3 /cm2の違いに相当する. 実構造物における表層透気係数の測定結果によって直 接耐久性を評価する手法については検討の余地がある. ただし,実構造物と同条件で養生した基準供試体と比較 することにより,実構造物の試験結果を評価可能と考え られる.また,表層透気性に対してはコンクリートのブ リーディングによる空隙の連続性の影響が大きいと考え られるため,コンクリートのブリーディング性状の設定 と施工時における確認がかぶりコンクリートの品質確保 に有効であると考える.今後は,このような観点から実 施工時のデータを蓄積し,コンクリート構造物の耐久性 確保のために寄与していきたいと考えている. 謝辞:本研究は,東京大学生産技術研究所に共同研究員 として在籍した 2 年間に実施したものです.研究の実施 に際しお世話になった岸・加藤研究室の皆様に,ここに 記して感謝の意を表します. 参考文献. 1) (社)土木学会:構造物表面のコンクリート品質と耐 久性能検証研究小委員会(335 委員会)成果報告書お よびシンポジウム講演概要集,pp.330-331, 2008.4. 2) Torrent, R. : A two-chamber vacuum cell for measuring
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A FUNDAMENTAL STUDY FOR QUALITY EVALUATION OF
STRUCTURAL COVER-CONCRETE BY SURFACE AIR PERMEABILITY
Kenji HAYAKAWA, Shota MIZUKAMI and Yoshitaka KATO
Durability of concrete structures depends on the mass transfer resistance of cover concrete. Therefore, the quality of the cover concrete is very important for ensuring the concrete structures’ durability. For the reason, in order to ensure the durability of concrete structures, quality control of concrete based on mass transfer resistance of the structural cover concrete should be performed. To accomplish this, this study fo-cused on the air permeability, one indicator of mass transfer resistance. When evaluating the test results, it is necessary to understand characteristics of the surface air permeability test, factors which may influence the measured values. As a result, considering the effect of dimensions of members on air permeability, it was found that the air permeability is less affected if the concrete age is more than 56 days. Therefore, it was found that one technique to solve influence of the age of concrete is to conduct the evaluation with the same water content comparing standard specimen to structural cover concrete under the same curing and conditions. in concrete having the same water-cement ratio it was clear that the surface air permeabil-ity was affected by the difference in bleeding properties even in the standard specimens. It is very im-portant to take the bleeding properties into consideration in addition to water-cement ratio of concrete for predicting the surface air permeability as an indicator of durability.