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(1)

八戸工業高等専門学校 伝熱工学 圓山 重直 (東北大学)

第8章伝熱問題のモデル化と設計

伝熱現象を定量的に評価することや,機器の設計を行うために

は,

が不可欠である.

実際

伝熱現象は 既存

手法

確な評価を行う とが難し

実際の伝熱現象は,既存の手法で正確な評価を行うことが難し

い場合が多い.

新しい機器の設計や,新しい熱現象の解明には,第一次近似

として,

が必要になる.

伝熱現象を

し 実用上評価可能な精度で

1

伝熱現象を

し,実用上評価可能な精度で

伝熱現象を予測することが必要となる.

ここでは,実際の伝熱現象や機器の設計に必要な現象のモデ

ル化とその評価について解説する.

八戸工業高等専門学校 伝熱工学 圓山 重直 (東北大学)

シース熱電対の温度測定

課 題

ダクト内を流れている500Kの空

気温度をイン ネルで被服された

気温度をインコネルで被服された

シース熱電対で測りたい.

温度350Kの壁からシース熱電

対を流れに垂直に挿入するとき,

5K以内の精度で空気の温度を計

測する。

2

熱電対をどのくらい流体内に挿

入する必要があるか.

JSMEテキストシリーズ「伝熱工学」例題8.1

(2)

八戸工業高等専門学校 伝熱工学 圓山 重直 (東北大学)

第8章伝熱問題のモデル化と設計

仮定とモデル化

(1) 流体中におかれた棒の先端温度が流

体と比較してどのくらい異なるかで,

温度測定精度を検証する

温度測定精度を検証する.

(2) ダクト内の

する.

(3) 熱電対の

にあるものとし,右図のモデルにおい

て,丸棒先端断面からの熱伝達は無

視する

3

視する.

(4) ふく射による伝熱は無視する.

(5) シース熱電対は

し,温度変化によらず物性

値は一定とする.

八戸工業高等専門学校 伝熱工学 圓山 重直 (東北大学)

フィンの熱伝導

フィンの温度分布 周囲長 x 周囲流体温度 t

T

P

シース熱電対の温度測定

4 98.3 i i hP h m k A k d    先端温度 T A L W  d x x

Q

x

Q

d

Q

f 4 2 coshm>30またはm>ln (30  30 1) とするためには 矩形フィンの熱収支

x

dx

L L

(3)

八戸工業高等専門学校 伝熱工学 圓山 重直 (東北大学)

第8章伝熱問題のモデル化と設計

結果の考察

(1) 実際の熱電対は,インコネルの中空パ イプに絶縁材料と熱電対素線が封入されて いる.この熱電対の有効熱伝導率は,解析モ デルで用いた値よりも小さいため,先端部分 の温度はより空気温度に近い. (2) 熱電対端面の伝熱を無視しているので, 実際の測定温度は空気温度により近くなる. 5 (3) 壁近傍における空気流の温度境界層 が顕著な場合は,さらに長い熱電対が必要と なる場合がある. 八戸工業高等専門学校 伝熱工学 圓山 重直 (東北大学)

課 題

マッハ数0.87,高度1万メートルで飛行している

ジェット旅客機の翼に直射日光が30度の角度で

入射

る 翼弦(翼 流れ方向 長さ) 中

ジェット機の翼面温度推定

入射している.翼弦(翼の流れ方向の長さ)の中

央に設置されている燃料タンクの温度を推定せよ.

6 高空を巡航するジェット旅客機 JSMEテキストシリーズ「伝熱工学」例題8.2

(4)

八戸工業高等専門学校 伝熱工学 圓山 重直 (東北大学)

仮定とモデル化

(1) 太陽からの

との熱収支に

第8章伝熱問題のモデル化と設計

との熱収支に

よって翼面温度が決定される.

(2) 平板を流れる空気流による対

流伝熱とふく射伝熱でタンクの

温度が決定されるものとする.

(3)

として流れ

7

(3)

として流れ

方向の板の熱伝導は無視する.

(4) 太陽の直達日射は宇宙空間の

値(太陽定数)と等しいものとす

る.

翼まわりの伝熱モデル

八戸工業高等専門学校 伝熱工学 圓山 重直 (東北大学)

ジェット機の翼面温度推定

解 析

マッハ数よりジェット機の速度は, (7) 翼弦の中央までの距離を代表長さとして,レイノルズ数は

0.87

 

a

263 m/s

v

(8) となり,流れは乱流である.この場合の局所ヌセルト数は, Johnson-Rubesinの式(2)を用いると, (9) となり,局所熱伝達率は,以下のように見積もられる. 8 (10) 一方,太陽ふく射で翼表面を加熱する熱流束は, (11) 翼の裏面は断熱だから空気と翼面の温度差は, (12) 翼まわりの伝熱モデル 2 cos 545 W/m 6    sq q

(5)

八戸工業高等専門学校 伝熱工学 圓山 重直 (東北大学)

結果の考察

(1) 本モデルでは,太陽光照射を受けない翼下面の伝熱を考慮して

いないので,実際の燃料タンクの温度は,空気温度と翼上面温

度の間の値となる

第8章伝熱問題のモデル化と設計

度の間の値となる.

(2) 実際は翼面に沿って流速が変化するので,

である.

(3) 熱伝達率の大きさと有効ふく射熱伝達率を比較すると,翼面から

の放射冷却は無視できる.

9 高空を巡航するジェット旅客機 八戸工業高等専門学校 伝熱工学 圓山 重直 (東北大学)

自動車の屋根の表面温度推定

課 題

のとき, の日 0 300 K T   ,qsol 700 W/m 2 射を吸収する自動車の屋根の温度を推 定する.自動車が静止している時と,走 行している時の屋根の表面温度を計算せ よ. 0 qsol 10 直射日光が当たって いるときの車の屋根 の温度 JSMEテキストシリーズ「演習 伝熱工学」例題1.8

(6)

八戸工業高等専門学校 伝熱工学 圓山 重直 (東北大学)

第8章伝熱問題のモデル化と設計

仮 定

自動車が静止している時の自然対

流熱伝達率を

,自

動車が

で走行している時の強制対流熱伝達

率を

とする.

屋根の裏面は断熱されているものと

15 m/s

 

v

11 直射日光が当たって いるときの車の屋根 の温度

屋根の裏面は断熱されているものと

し,屋根の放射率を

とする.

0.9

八戸工業高等専門学校 伝熱工学 圓山 重直 (東北大学)

解 析

屋根の裏面が断熱条件なので,

自動車の屋根の表面温度推定

つまり, を満足する を反復法で求めることに なる. 自然対流熱伝達と強制対流熱伝達の場 3 2 2 3 0 /[ ( 0 0 0 )] w sol c w w w TTq h



TT TT TT w T 12 直射日光が当たって いるときの車の屋根 の温度 自然対流熱伝達と強制対流熱伝達の場 合では,表面温度の収束解は,それぞれ となる. for 0, for 15 m/s v v  

(7)

八戸工業高等専門学校 伝熱工学 圓山 重直 (東北大学)

光ディスク書き込み時の記録層の

温度推定

課 題

書き換え可能なDVDレ ザ ディスクドラ 書き換え可能なDVDレーザーディスクドラ イブでは,ポリカーボネート板中に記録層 を挟みレーザーで加熱することによって, 記録層の光物性を変化させる. 出力 のレーザー光を直径 に集光する.ディスクの初期温度 が ,加熱時間が の とき 記録層の到達温度を推定する 15 mW Q  d0.9 m 300 K i T  

t

 

20 ns

13 光ディスクドライバー (資料提供 日立製作所(株)) とき,記録層の到達温度を推定する. ただし,レーザー光に対する記録層の吸 収率を

a

0.1

とする. JSMEテキストシリーズ「演習 伝熱工学」例題8.1 八戸工業高等専門学校 伝熱工学 圓山 重直 (東北大学)

第8章伝熱問題のモデル化と設計

実 例

DVD ドライブ (日立(株)提供) DVD 対物レンズ NA=0 6 λ=650nm 記録情報 0 1 0 0 0 0 0 1 0 0 0 0 0 0 0 0 1 0 0 0 0 0 1 0 0 1 0 0 0 14 光スポット 1.42μm 記録層 トラックピッチ0.74μm 1.2mm NA=0.6 光スポット 0.89μm 0.6mm 書き込み時の信号パターン 記録信号 LD出力 0レベル 再生パワーレベル 記録パワーレベル 記録マーク例

(8)

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仮定とモデル化

(1) レ ザ 光を吸収する記録層は程度で

光ディスク書き込み時の記録層の

温度推定

(1) レーザー光を吸収する記録層は程度で 十分薄いため記録層の厚さは考慮しな い. (2) ポリカーボネート板はレーザー光を吸収 しない. (3) 記録層に吸収されたエネルギーが両側 に拡散するモデルを考える つまり 15 に拡散するモデルを考える.つまり, DVDディスクを二つ割りにした状態で (2) レーザー光焦点におけるエネルギー密 度は一様とする. DVDディスク記録加熱のモデ ル化. 八戸工業高等専門学校 伝熱工学 圓山 重直 (東北大学)

第8章伝熱問題のモデル化と設計

半無限固体の1次元解

s

T

q

( )

T t

T t

( )

s

T

( )

T t

熱伝導方程式: 2 2

T

T

t

x

s

x

( , )

T t x

T h

,

T t x

( , )

x

s

T

i

T

t

i

T

T

i

t

t

x

x

x

T

( , )

T t x

初期条件: 第1種境界条件(温度一定) 2

t

x

0, 0 :

i

x

t

T

T

0

0,

0 :

t

 

x

T

T

16 (a)第1種境界条件 (b)第2種境界条件 (c)第3種境界条件 i

x

i

x

i

x

半無限固体の境界条件 第2種境界条件(熱流束一定) 第3種境界条件(熱伝達率一定) s

q

q

x

t

0

,

0

:

0

:

0

,

0

x

h

h

t

(9)

八戸工業高等専門学校 伝熱工学 圓山 重直 (東北大学)

光ディスク書き込み時の記録層の

温度推定

半無限固体の1次元解

第1種境界条件(温度一定)

1 1 erf x 1 erf

        (1) 第2種境界条件(熱流束一定) ここで

2

t

2 F0             2 exp( ) erfc( ) i s i T T T T

   

 

 

 1 2 2 x Fo t     (1) (2) 17 第3種境界条件(熱伝達率一定) 表面温度一定と熱流束一定の 場合の過渡熱伝導温度分布 2 Fo 2 t

2 2 2

erfc exp erfc

2 2

1 1

erfc exp erfc

2 2 i i T T x hx h t x h t T T t k k t k Bi Bi Fo Bi Fo Fo Fo                                (3) 八戸工業高等専門学校 伝熱工学 圓山 重直 (東北大学)

第8章伝熱問題のモデル化と設計

解 析

焦点における片面当たりの加熱熱流束は,全吸収エネルギー の半分となるので DVDディスク記録加熱 の半分となるので, (13) における表面温度は,前スライドの式(2)より, 20 ns t  18 DVDディスク記録加熱 のモデル化. (14)

(10)

八戸工業高等専門学校 伝熱工学 圓山 重直 (東北大学)

光ディスク書き込み時の記録層の

温度推定

結果の考察

(1) 焦点における 一様ではない。焦点中心はこの推定値より高温になる. DVDディスク記録 加熱のモデル化.

(2) ディスクは高速(約 )で移動している.時間 の照射時間では 移動するため加熱領域の移動 を考慮する必要がある. (3) 温度変化が大きいので, を考慮する 必要がある. (4) 温度浸透厚さ を の値とすると 20 ns

6 m/s

0.12 m / 2 t 1  20 ns 19

(4) 温度浸透厚さ を の値とすると, では となる.これは加熱直径 に比べ て十分薄いのとはいえないので一次元熱伝導は近似的な 目安である. (5) 温度浸透厚さは、ポリカーボネート板の厚さに比べて十分 薄いので は成り立つ 111nm   / 2 1 x t    20 ns

900 nm

過渡熱伝導温度分布 八戸工業高等専門学校 伝熱工学 圓山 重直 (東北大学)

大気圏に再突入する宇宙往還機の

断熱材厚さ

課 題

宇宙往還機では,高度120 km から速度 で再突入する際に,空力加熱で表 面が から に加熱される. 外周部はセラミック系の繊維を固めた断熱タ イルで熱遮断を行っている.実験機の断熱材 裏面を 以下に保つ必要がある. 初期温度 の断熱タイルが,再突入 時に表面温度 の状態で 分間加 120 km 7.8 km/s 1500 K 2000 K 450 K c T   280 K i T   20 宇宙往還機の大気圏再突入 実験(資料提供 宇宙航空研 究開発機構(JAXA)) 時に表面温度 の状態で10分間加 熱されるとき,断熱タイルの必要厚さを推定 する. 1600 K s T   JSMEテキストシリーズ「演習 伝熱工学」例題8.2

(11)

八戸工業高等専門学校 伝熱工学 圓山 重直 (東北大学)

第8章伝熱問題のモデル化と設計

実 例

JAXAホームページより引用 21 八戸工業高等専門学校 伝熱工学 圓山 重直 (東北大学)

実 例

野村、航技研報告779号(1983)

大気圏に再突入する宇宙往還機の

断熱材厚さ

22 浅田他、航技研特別資料SP-24(1994)

(12)

八戸工業高等専門学校 伝熱工学 圓山 重直 (東北大学)

第8章伝熱問題のモデル化と設計

実 例

23 八戸工業高等専門学校 伝熱工学 圓山 重直 (東北大学)

仮定とモデル化

(1) 断熱タイルを平板の 問

大気圏に再突入する宇宙往還機の

断熱材厚さ

断熱タイルの伝熱様式 (1) 断熱タイルを平板の 問 題として簡略化する. (2) 再突入時の表面温度は,再突入後すぐに断 熱タイルの表面温度が になると 仮定する. (3) アルミニウム合金の熱容量と伝熱は考慮せ ず,断熱タイル裏面は断熱条件とする. 1600 K s T   24 (4) つまり,断熱材裏面温度は,両面が等温加熱 される厚さ の と 等価となる.

2

L

(13)

八戸工業高等専門学校 伝熱工学 圓山 重直 (東北大学)

第8章伝熱問題のモデル化と設計

解 析

時間 における裏面温度を とすると,無次 元温度は, 600 s t  Tc450 K 第1種境界条件にお ける平板の過渡温度 分布 右下図において,平板の中心温度 における フーリエ数は約0.15である.断熱層内の温度変化 断熱タイルの物性値より,断熱タイルの厚さは, 0.8712 c

 25 各種形状物体の中心部の 過渡温度変化 (15) となる. 八戸工業高等専門学校 伝熱工学 圓山 重直 (東北大学)

結果の考察

(1) 大気圏再突入時は 速度や周囲の ので 断熱タイ

大気圏に再突入する宇宙往還機の

断熱材厚さ

(1) 大気圏再突入時は,速度や周囲の ので,断熱タイ ル表面への熱流束も大きく変化する.この熱流束は,位置によって変化するため, 表面温度も変化する. (2) 軌道再突入実験機では,実際の宇宙往還機とは異なる飛行経路をとるので,加 熱時間は本例に比べて遙かに短い,実験機の断熱タイル厚さは20mm程度である. (3) 断熱タイル裏面の金属構造体との接触面では熱流が存在し,このモデル化の条 件よりは温度上昇が緩やかになる 26 件よりは温度上昇が緩やかになる. (4) 高温における多孔質断熱材内の有効熱伝導率の や,厳密には, 多孔質体内のふく射エネルギー輸送を考慮する必要がある. (5) 表面温度が低下しても断熱タイル内部は高温を保ち,その熱で内部の機器が高 温に曝される場合がある.文献(1)第章「伝熱の問題例(a)」を参照されたい.

(14)

八戸工業高等専門学校 伝熱工学 圓山 重直 (東北大学)

課 題

高層ビルで火災が発生したとき,火

災によるビルの倒壊を防ぐために、

建物を支える構造用鋼材はある一

高層ビルの断熱材厚さの推定

建物を支える構造用鋼材はある

定時間火災の高温から熱を遮断す

る必要がある.

右図に示すように,ビル火災で断熱

材表面が

となっている

とき,鋼材表面温度を

2時間の間

以下に保つことを考える.

1200 K s T   870 K c T   27

火災前の断熱材温度が

のとき,鋼材を覆っているロックウー

ル断熱材の最小厚さを求めよ.ただ

し,断熱材の熱拡散率は温度によら

ず一定で

と する

ビル鋼材の断熱 300 K i T   7 2 9.0 10 m /s  JSMEテキストシリーズ「演習 伝熱工学」練習問題 2.13 八戸工業高等専門学校 伝熱工学 圓山 重直 (東北大学)

第8章伝熱問題のモデル化と設計

仮定とモデル化

(1) 断熱材を

第1種境界条件にお ける平板の過渡温度 分布

として簡略化する.

(2) 初期温度

の断熱材表面が

になると仮定する.

(3) 鋼材の

で断

熱材中心の温度上昇を考える.

1200 K w T   300 K i T   28

(4) つまり,厚さ

2次元平板中心の温

度変化を考える。

L 2

(15)

八戸工業高等専門学校 伝熱工学 圓山 重直 (東北大学)

解 析

中心の無次元温度は,

(Tc Ts)/(Ti Ts) (870 1500)/(300-1500) 0.525       

高層ビルの断熱材厚さの推定

厚さの断熱材中心温度の冷却曲線は

右図に示されている.上記無次元温度

の時のフーリエ数は

である.

熱拡散率は

であるか

ら,中心温度を

以下に保つに

は,最小断熱材厚さは,

0.36 Fo 7 2 9.0 10 m /s  870 K c T   29

となり,約

以上の断熱材厚さ

が必要である.

各種形状物体の中心部の 過渡温度変化 八戸工業高等専門学校 伝熱工学 圓山 重直 (東北大学)

第8章伝熱問題のモデル化と設計

結果の考察

(1) 火災発生時は表面温度は高温にならないために耐熱時間は本計算例より長くな (1) 火災発生時は表面温度は高温にならないために耐熱時間は本計算例より長くな る。 (2) 構造材の熱容量を考慮すると耐熱時間は長くなる。 (3) 高温における多孔質断熱材内の有効熱伝導率の温度依存性や,厳密には,多孔 質体内のふく射エネルギー輸送を考慮する必要がある.高温の場合、熱拡散率 は低温の場合より大きくなるため、 30 (4) 温度差が大きくなると する場合がある。この場合は、 耐熱時間が短くなる.

(16)

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熱線流速計の測定

課 題

熱線流速計は,極細線の熱線を気流中で 熱線流速計 ,極細線 熱線を気流中 加熱し,その伝熱量から流速を計測する 装置である. 一般的には,熱線を一定温度に保つため の電気回路を設け,その電流を計ることに よって流速を計測する. 速度 で流れている温度 空気流速を熱線流速計 測定するとき 10 m/s   v T0300 K 31 の空気流速を熱線流速計で測定するとき の必要印加電流を推定する. 熱線は直径 ,長さ のタン グステン線で,温度 に加熱され ている. 熱線流速計による流速測定 5 m d  l 5 mm 400 K w T   JSMEテキストシリーズ「演習 伝熱工学」例題8.7 八戸工業高等専門学校 伝熱工学 圓山 重直 (東北大学)

第8章伝熱問題のモデル化と設計

仮定とモデル化

(1) 熱線は直径に比べて十分長いので,両端か らの熱伝導による熱損失は無視できる. (2) である. (3) 熱線からの伝熱は, のみ 32 を考慮する. 熱線流速計による流速測定

(17)

八戸工業高等専門学校 伝熱工学 圓山 重直 (東北大学)

解 析

タングステン線の直径を代表長さとしたレイノルズ数は, (16)

3.165

d

Re

v

熱線流速計の測定

このレイノルズ数に対応した円柱の平均ヌセルト数は, Collisの式を用いると, (17) 熱線からの伝熱量は, (18)

44 Re        33 (18) タングステン線の電気抵抗は, (19) 0.17 0.45 0 2 0 0 (0.24 0.56 ) ( ) 4.980 10 W 2 a T T lk Re T T T        w w 2

/ 4

20.37

l

R

d



八戸工業高等専門学校 伝熱工学 圓山 重直 (東北大学)

第8章伝熱問題のモデル化と設計

解 析

電流 が流れたときの加熱量は, (20) 2

Q

Ri

(A) i 式(18)と(20)より,求める電流は次式となる. (21) 右図に各電流における流速の変化を示す 1/ 2 2 2 4.968 10 4.939 10 A 20.37            34 印加電流と流速およびその測定精度の 変化

(18)

八戸工業高等専門学校 伝熱工学 圓山 重直 (東北大学)

結果の考察

熱線流速計の測定

(1) 実際の熱線流速計では, 細線の電気抵抗値の推定精度が高くないため, ピトー管など他の速度計測法を用いて流速を検定してから使用することが 一般的である. (2) 多くの計測器では電圧を測定している.この場合,回路中の他の抵抗も考 慮する必要がある. (3) 仮定(2)について,後述の例題で示されるように,ビオ数は とな る ビオ数が小さ タ グ 線 きる 4 1.9 10 Bi   35 る.ビオ数が小さいのでタングステン線 できる. (4) 式(17)より,対流熱伝達率は であり,有効ふく射熱伝 達率に比べて著しく大きいので, 3 2 6.33 10 W/(m K) h   八戸工業高等専門学校 伝熱工学 圓山 重直 (東北大学)

課 題

熱電対の温度応答特性の推定

素線径の裸熱電対の接点が直径 の球となっている.この熱電対を水に挿入 したとき,その無次元温度が と なる応答時間を求めよ. レイノルズ数が非常に小さいとき、球の熱 伝達率を表すヌセルト数は とする

1/ e

/ f 2 Nuhd k  150 m d  36 とする. 熱電対の顕微鏡写真 JSMEテキストシリーズ「演習 伝熱工学」練習問題 2.12

(19)

八戸工業高等専門学校 伝熱工学 圓山 重直 (東北大学)

過渡熱伝導の分類

(0, ) i TT x T TiT(0, )x T T

熱線流速計の温度応答特性の推定

t t t TTTT 37 (a) (b) (c) ビオ数 の大きさによる平板内 過渡温度分布の違い 1 ( ) Bi T T t   1 ( , ) Bi T T t x   1 ( , ) Bi T T t x   LLL L L LhL Bi k  各種ビオ数における 過渡温度分布 八戸工業高等専門学校 伝熱工学 圓山 重直 (東北大学)

第8章伝熱問題のモデル化と設計

集中熱容量モデル

では 物体内の温度分布を無視して

1

Bi



では,物体内の温度分布を無視して 1.0 熱容量だけを集中系として取り扱うことができ る.このモデルを集中熱容量モデル(lumped capacitance model)という. 物体における熱量の収支は次式で表される. (1)

1

Bi



d ( ) dt T c V  hS TT 0.2 0.4 0.6 0.8 = (T-T )/ (Ti -T ) 38 初期条件を用いて積分定数を決めると,次の 解が得られる. (2) 0 1 2 3 0.0 0.2 FoBi=hAt/(cV) 集中熱量系の過渡温度変化

(

)

FoBi

hSt c V

(20)

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第8章伝熱問題のモデル化と設計

解 析

3 2 / 4.069 10 W/(m K) f hNuk d    ヌセルト数から熱伝達率を計算すると, ( ) f 5

2.5 10 m

L

3 5 3 4.069 10 2.5 10 1.124 10 1 90.5 m hL Bi k          

ln(1/ )

1

FoBi

e

 

代表長さは球の体積を表面積で除した値 として,ビオ数を計算すると, つまり, 熱電対の顕微鏡写真 39 m 5 2 2 3 5 (5 10 ) 9.71 10 s 1.124 10 2.29 10         となり,集中熱容量系が適用でき るから,テキスト式(2.46)より, したがって,熱電対の応答時間は, となる. 八戸工業高等専門学校 伝熱工学 圓山 重直 (東北大学)

第8章伝熱問題のモデル化と設計

8章おわり

40

参照

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工場設備の計測装置(燃料ガス発熱量計)と表示装置(新たに設置した燃料ガス 発熱量計)における燃料ガス発熱量を比較した結果を図 4-2-1-5 に示す。図

事象発生から 7 時間後の崩壊熱,ポロシティ及び格納容器圧力への依存性を考慮し た上面熱流束を用いた評価を行う。上面熱流束は,図 4-4 の

事象発生から 7 時間後の崩壊熱,ポロシティ及び格納容器圧力への依存性を考慮し た上面熱流束を用いた評価を行う。上面熱流束は,図 4-4 の

核分裂あるいは崩壊熱により燃料棒内で発生した熱は、燃料棒内の熱

核分裂あるいは崩壊熱により燃料棒内で発生した熱は、燃料棒内の熱

核分裂あるいは崩壊熱により燃料棒内で発生した熱は、燃料棒内の熱

事象発生から 7 時間後の崩壊熱,ポロシティ及び格納容器圧力への依存性を考慮し た上面熱流束を用いた評価を行う。上面熱流束は,図 4-4 の

一方,SAFERコードは,単相蒸気熱伝達の Dittus-Boelter 式及び噴霧流熱 伝達の