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老 齢 基 礎 年 金 の 計 算 式 (3) 支 給 開 始 年 齢 老 齢 基 礎 年 金 は 原 則 として 65 歳 から 受 け 取 ることができます なお 希 望 すれば 60 歳 から 64 歳 の 間 でも 年 齢 に 応 じて 一 定 割 合 を 減 額 された 年 金 を 受 け

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定年後の社会保険

渡辺 昭

相談部 東京相談室 定年後のセカンドライフを考えるうえで、年金や医療保険などの社会保険の仕組みや関 わりを知っておくことは重要です。法律の定めにより、事業主に対し原則65歳までの雇 用が義務づけられ、定年以降も働き続ける人が増え続けるなか、定年以降の過ごし方や 働き方により、社会保険の加入の仕方や給付の内容が変わってきます。 今回は、定年後の年金や健康保険、雇用保険、介護保険の加入や給付の基本事項につい て、これから定年を迎える方に関わる事項を中心に解説します。

1. 老齢年金の受給

老齢年金は定年後の収入の大きな柱として、現役時代に一定の加入期間等の要件を満たすと、原則とし て65歳になると支給されます。公的な老齢年金には、老齢基礎年金と老齢厚生年金があります。

[1]老齢基礎年金

老齢基礎年金は国民年金の加入者であった人に、原則として 65 歳から支給されます。 (1)年金の受け取りに必要な期間(受給資格期間) 老齢基礎年金は、保険料納付済期間(厚生年金保険や共済組合の加⼊期間を含む)と保険料免除 期間などを合算した資格期間が原則として 25 年以上ある場合に、終身にわたって受け取ることがで きます。 (2)年金額 20 歳から 60 歳になるまでの被保険者期間に応じて年金額が定まり、保険料をすべて納付した期 間(保険料納付済期間)が 40 年で満額 780,100 円(平成 27 年度)となります。 なお、一定の理由から保険料の免除を申請できる場合もありますが、その保険料免除期間に対応 する年金額は、国庫負担分と保険料を一部納付している割合に応じて計算されます。 2016.9.15

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■老齢基礎年金の計算式 (3)支給開始年齢 老齢基礎年金は原則として 65 歳から受け取ることができます。 なお、希望すれば 60 歳から 64 歳の間でも年齢に応じて一定割合を減額された年金を受け取るこ とができます。また、66 歳から 70 歳の間に支給年齢を遅らせて一定割合を増額された年金を受け 取ることもできます。

[2]老齢厚生年金(65歳以降の老齢厚生年金)

老齢厚生年金は、サラリーマンやOLなど厚生年金保険の被保険者であった人に、原則として 65 歳から支給されます。なお、平成 27 年 10 月に共済年金が厚生年金に統合され、公務員や私立学校 の教職員など従来共済年金に加入し、共済年金より年金を支給されていた人も、今後は厚生年金に 加入し、厚生年金から年金の支給を受けることになります。 (1)年金の受け取りに必要な期間(受給資格期間) 老齢厚生年金は、厚生年金保険の加入期間がある人で、老齢基礎年金の受給資格期間を満たした 人が 65 歳になったときに、老齢基礎年金に上乗せする形で支給されます。 (2)年金額 老齢厚生年金の支給額は、それまでの保険料納付にかかる給与、賞与等の報酬の額によって決ま ります。 (A + B)× スライド率 【A】平成 15 年3月以前の被保険者期間の分: 平均標準報酬月額(注1)× 支給乗率(7.125/1000、注3)× 被保険者期間月数 【B】平成 15 年4月以降の被保険者期間の分: 平均標準報酬額(注2)× 支給乗率(5.481/1000、注3)× 被保険者期間月数 注1:平成 15 年3月以前の加入期間について、計算の基礎となる各月の標準報酬月額の総額を、平成 15 年3月以前の加入期間で割って得た額。 注2:平成 15 年4月以降の加入期間について、計算の基礎となる各月の標準報酬月額と標準賞与額の総額 を、平成 15 年4月以降の加入期間で割って得た額。 注3:昭和 21(1946)年4月2日以降生まれの人の支給乗率。

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[3]60歳代前半の老齢厚生年金(特別支給の老齢厚生年金)

老齢厚生年金は、老齢厚生年金は原則として 65 歳から支給されますが、当面の間生年月日に応じて 60 歳から 65 歳になるまで、一定の要件を満たせば支給されます。この年金を「特別支給の老齢 厚生年金」といいます。 (1)年金の受け取りに必要な期間(受給資格期間)と支給開始年齢 老齢基礎年金の受給資格期間を満たし、厚生年金保険の加入期間が1年以上ある場合は、生年月 日に応じて 60 歳から 65 歳になるまでの間、支給されます。 ただし、男性の場合は昭和 28 年4月2日以降に生まれた人、女性の場合は昭和 33 年4月2日以 降に生まれた人については、以下のとおり、支給開始年齢が引き上げられ、男性は昭和 36 年4月2 日以降に生まれた人、女性は昭和 41 年4月2日以降に生まれた人には、特別支給の老齢厚生年金は 支給されません。 性別 生年月日 支給開始年齢 男性 昭和 28 年4月2日 ~ 昭和 30 年4月1日 61 歳 女性 昭和 33 年4月2日 ~ 昭和 35 年4月1日 男性 昭和 30 年4月2日 ~ 昭和 32 年4月1日 62 歳 女性 昭和 35 年4月2日 ~ 昭和 37 年4月1日 男性 昭和 32 年4月2日 ~ 昭和 34 年4月1日 63 歳 女性 昭和 37 年4月2日 ~ 昭和 39 年4月1日 男性 昭和 34 年4月2日 ~ 昭和 36 年4月1日 64 歳 女性 昭和 39 年4月2日 ~ 昭和 41 年4月1日 (2)年金額 60 歳台前半の老齢厚生年金額は、男性は昭和 24 年4月2日以降、女性は昭和 29 年4月2日以降 に生まれた人については、上記 65 歳以降の老齢厚生年金の計算方法と同じです。

[4]在職老齢年金(老齢厚生年金の支給調整)

70 歳未満の人が会社に就職して厚生年金保険に加入した場合や、70 歳以上の人が厚生年金保険の適 用事業所に勤務した場合には、老齢厚生年金の額と給与や賞与の額(総報酬月額相当額)に応じて、 年金の一部または全額が支給停止となる場合があります。これを「在職老齢年金」といいます。在職 老齢年金の受給額は、報酬の額に応じて調整されますが、その他の収入や所得、例えば不動産収入な どがあっても影響はありません。

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■65 歳未満の在職老齢年金の額 総報酬月額相当額(注1) 基本月額(注2) 老齢厚生年金の支給額 総報酬月額相当額 + 基本月額が 28 万円以下 全額支給 47 万円以下 28 万円以下 基本月額-(基本月額+総報酬月額相当額-28 万円)×1/2 28 万円超 基本月額-(総報酬月額相当額×1/2) 47 万円超 28 万円以下 基本月額-{(47 万円+基本月額-28 万円)×1/2+(総報 酬月額相当額-47 万円)} 28 万円超 基本月額-{(47 万円×1/2)+(総報酬月額相当額-47 万円)} ■65 歳~70 歳の在職老齢年金の額 総報酬月額相当額+基本月額 老齢厚生年金の支給額 47 万円以下 全額支給 47 万円超 基本月額-{(総報酬月額相当額+基本月額)-47 万円}×1/2 注1:その月の標準報酬月額+その月以前の 1 年間の標準賞与額の合計額×1/12 注2:加給年金額、経過的加算を除いた老齢厚生年金(特別支給の老齢厚生年金)の月額 70 歳以上の人が厚生年金保険の適用事業所に勤務した場合、上記 65 歳以上 70 歳未満の人と 同様の仕組みで支給額が調整されます。一方、70 歳以上の人は、厚生年金保険の被保険者ではないた め厚生年金保険料の負担はありません。

2. 医療保険の加入

定年により退職すると、それまで加入していた健康保険の被保険者資格を失うため、その後の働き 方などに応じて、自身が加入する医療保険が異なってきます。

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■各医療保険の概要 ① ② ③ ④ 再就職先の健康保険に 加入(注) 家族の健康保険に被扶 養者として加入 任意継続被保険者になる 国民健康保険に加入 健康保険の適用事業所 に再就職し、フルタイ ム勤務などで働く場合 は、引き続き健康保険 に加入する。 被扶養者になるために は、被保険者(扶養す る人)の3親等以内の 親族として、主として 被保険者により生計が 維持されていることな どの条件を満たす必要 がある。 継続して2カ月以上健 康保険に加入し、資格 喪失後 20 日以内に手続 きをすれば、最長2年 間、定年前の健康保険 に加入できる。 左記①~③に該当しな い場合は、居住する市 区町村の国民健康保険 に加入する。 手続き先 再就職先の健康保険組 合、または協会けんぽ 扶養者が加入する健康 保険組合、または協会 けんぽ 定年まで加入していた 健康保険組合、または 協会けんぽ 居住する市区町村役場 保険料負担 給与、賞与に応じた額 で、本人と事業主が折 半で負担 なし 原則として退職時保険 料の2倍相当額 世帯の人数、前年の所 得などに応じて市区町 村ごとに定める 注:再雇用や継続雇用制度により、それまでのお勤め先で定年後も引き続き勤務する場合は、原則としてそれまでの健康 保険組合または協会けんぽに加入します。

3. 雇用保険の給付

定年後の働き方により、雇用保険から失業給付が支給されたり、高年齢雇用継続給付金が支給されたり することがあります。

[1]定年退職後引き続き勤める場合

定年退職後、継続雇用により引き続きそれまでの勤務先で働いたり、または他の勤務先に再就職す る場合、賃金が一定金額まで低下すると「高年齢雇用継続基本給付金」が支給されます。 (1)要件 ・60 歳以上 65 歳未満の雇用保険の一般被保険者であること。 ・雇用保険からの基本手当(次項(2)参照)を受給していないこと。 ・被保険者である期間が通算して5年以上であること。 ・60 歳到達時に比べ、賃金の月額が 75%未満となっていること。

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(2)支給額 各月の賃金が 61%未満に低下した場合は、各月の賃金の 15%相当額となり、61%以上 75%未満 に低下した場合は、その低下率に応じて、各月の賃金額の 15%相当額未満の額となります。 なお、定年退職後、再就職せず雇用保険から基本手当を受給した人が、再就職して上記のように賃金が 低下した場合は、「高年齢再就職給付金」が支給されます。

[2]定年退職後勤めない場合

定年後離職し、求職している期間は、それまでの雇用保険の加入期間に応じて、一定の「求職者給 付(基本手当)」が支給されます。 (1)要件 ・定年退職の場合、雇用保険の被保険者期間が離職日以前の2年間に通算して 12 カ月以上あること。 ・一定の期間ごとにハローワークで求職の申込を行っていること。 (2)受給期間 原則として離職した翌日から1年ですが、その間に病気やケガ、妊娠、育児などの理由で引き続 き 30 日以上働くことができなくなったときは、働くことのできなかった日数だけ最長3年間、受給 期間を延長できます。 (3)支給される所定給付日数 定年退職の場合に受給できる最大の日数は、被保険者であった期間に応じて、以下のとおりです。 (4)受給の仕方、給付額 受給期間において、原則として4週間に1度、ハローワークで失業の認定を受けることで、認定を 受けた日数分の基本手当が支給されます(通算して受給できる最大日数が所定給付日数)。支給され る1日当たりの金額を「基本手当日額」といい、原則として離職した日の直前6カ月に毎月決まって 支払われた賃金(賞与を除く)の合計額を180で割って算出した額のおよそ50~80%(60~64歳は45 ~80%)が支給され、賃金が低い人ほど高い率となります。

4. 介護保険の給付(介護サービス)

公的介護保険は、40歳以上の人が全員加入して介護保険料を納め、介護が必要になった時に所 被保険者期間 10 年未満 10 年以上 20 年未満 20 年以上 所定給付日数 90 日 120 日 150 日

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として老化に起因する特定の病気(16疾患)によって要介護状態になった場合に限り、介護サービスを 受けることができます(末期がんも含まれます)。

[1]介護・介護予防サービスの利用の仕方

本人や家族などの日常生活に介護や支援が必要と感じたら、市区町村の窓口に要介護・要支援認定 申請書と介護保険の保険証(第2号被保険者は医療保険の保険証)を添えて、本人または家族などが「要 介護認定」の申請をします。 申請後、市区町村の調査員による調査や主治医(かかりつけ医)の意見書などを経て、「要介護1 ~ 5」「要支援1~2」「非該当」の区分に認定・通知されます。そのうえで、ケアマネジャーと相談して 「要介護1~5」の人はケアプラン、「要支援1~2」「非該当」などの人は介護予防ケアプランを作成 し、作成したケアプランをもとに、在宅や施設で介護サービスや福祉サービスなどを利用できます。

[2]介護保険で受けられるサービス

介護保険で受けられるサービスには、家庭などに訪問を受ける、または家庭などから施設に通って 利用する「居宅サービス」と、介護保険施設に入所して利用する「施設サービス」、要支援の人に対す る介護予防サービスがあります。 また、歩行器や車椅子、介護ベッドなどを借りるための費用や、入浴補助機具等の購入費用、手す りなどを取り付ける住宅改修費用などを負担するサービスも受けることができます。 資料:厚生労働省「公的介護保険制度の現状と今後の役割(平成27年度版)」 (http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12300000-Roukenkyoku/201602kaigohokenntoha_2.pdf)

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[3]介護保険の保険料負担額

介護保険の保険料は、40~64 歳の人(第2号被保険者)は各人が加入する医療保険の保険料の一部 として支払います。保険料額は医療保険により異なります。また、65 歳以上の人は、各市区町村が所 得金額などに応じて定めています。

[4]介護サービスの利用負担額

各要介護度区分に応じて、上限額(区分支給限度額)が決められており、その範囲内でサービスを 利用する場合は、自己負担は1割(平成 27 年8月から一定以上所得者は2割)です。ただし、上限を 超えてサービスを利用した場合は、超えた分は全額が自己負担になります。 また、高額介護サービス費の制度があり、介護サービスを受け利用者が1カ月に自己負担した金額 が一定額を上回った場合は、申請することにより、自己負担した金額と規定された自己負担の上限額 との差額が後から支給されます。 定年後の社会保険について、以下の資料やホームページなどもご参照ください。 ■年金、医療保険について 日本年金機構 「退職後の年金手続きガイド」(2016年4月1日更新) ☞ http://www.nenkin.go.jp/pamphlet/taishoku.html ■雇用保険について ハローワークインターネットサービス ☞ https://www.hellowork.go.jp/ ■介護保険について 東京都福祉保健局 「介護保険制度パンフレット」(平成27年4月版) ☞ http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/kourei/koho/kaigo_pamph.html その他、居住している市区町村のホームページで「介護保険」情報などをご確認ください。 本情報は、法律、会計、税務などの一般的な説明です。個別具体的な法律上、会計上、税務上等の判断や対策などについては専門家 (弁護士、公認会計士、税理士など)にご相談ください。また、本情報の全部または一部を無断で複写・複製(コピー)することは著作権法 上での例外を除き、禁じられています。 内容は2016年3月14日時点の情報に基づいて作成されたものです。

参照

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